2009年10月18日 (日)

夢のシネマパラダイス403番シアター:三谷幸喜特集

12人の優しい日本人

00000398526l 出演:相島一之、塩見三省、豊川悦司、大河内浩、梶原善

監督:中原俊

(1991年・日本・116分)NHK-BS

評価★★★★★/100点

内容:シドニー・ルメットの「十二人の怒れる男」に触発された三谷幸喜の同名舞台劇を映画化したディスカッション・コメディ。殺人事件の陪審員に選ばれた12人の男女が評決を下すまでの数時間を描く。始めは全員が無罪に投票したが、陪審員2号が意義を唱えて有罪に意見を変えたため、12人は延々と続く議論を始めることになった。

“Shall We Talk?”

監督の個性の赴くままに撮られているようでいて実は完璧に計算されつくした理詰めの緻密なカット割りのもとで、陪審員室という密室を縦横無尽に回転させ緊迫した鼓動を響かせた「十二人の怒れる男」。

一方、監督の個性の赴くままに撮られているようでいて実際まったくその通りな本作「12人の優しい日本人」。

そこに映画的な鼓動は見当たらない。

しかし、三谷幸喜の個性の赴くままにあっち行ったりこっち来たりで混乱をきたすシナリオのようでありながら実は完璧に計算されつくした理詰めの構成とセリフと人物造型のもとで、陪審員室という密室を笑いと興奮のるつぼに満ちあふれさせたことは、先の欠点を補って余りある。

そして自分はこちらの方も好きで好きでたまらないのだ。

              ・

              ・

              ・

<陪審員 みんなでやれば 怖くない>by日本人

ちなみにアメリカ人なら、

<陪審員 ヒーローになれるから 怖くない>

ドイツなら、

<陪審員 規則でやるから 怖くない>ってとこでしょうかね。。

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ラヂオの時間(1997年・東宝・103分)DVD

 監督・脚本:三谷幸喜

 出演:唐沢寿明、鈴木京香、西村雅彦、戸田恵子、細川俊之

 内容:生まれて初めて書いたシナリオが採用され、脚本家としてデビューすることになった主婦・鈴木みや子は、そのラジオドラマ「運命の女」の生放送の収録スタジオにやって来た。ところが本番直前になって、主演女優の千本ノッコが自分の役名が気に入らないとゴネ始め、プロデューサーの牛島はその場を納めるために彼女の要求通り役名をメアリー・ジェーンに変更する。が、それに合わせて他の登場人物の役名も外国人名に変えていくうちに物語はつじつまが合わなくなっていき・・・。

評価★★★☆/70点

CM入りっぱなしのラジオドラマ「運命の女」は眠気をもよおすツマラなさ、、なのに映画はそこそこ面白い・・・。

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みんなのいえ

Minnanoie02 出演:唐沢寿明、田中邦衛、田中直樹、八木亜希子、伊原剛志、野際陽子、中井貴一

監督・脚本:三谷幸喜

(2001年・東宝・115分)2001/06/19・日劇

評価★★★/65点

内容:脚本家の直介(ココリコ)と妻の民子(元フジアナ)はオシャレなマイホームを夢見る若夫婦。2人は新進気鋭のインテリア・デザイナー柳沢(唐沢)に設計を依頼し、施工は民子の父親で大工の長一郎(北の国から)が行うことになる。が、柳沢があげてきた設計図を見て頑固一徹の長一郎は絶句。。プライドの高い正反対の性格である2人はことあるごとに対立を繰り返し・・・。果たして新居は完成するのか!?

“「ダメだ、、、、自分の問題ですから。」とバーテン真田広之みたいに客を無視して一から妥協しないで作り直してもらいたいかも、職人三谷さん。。”

とはいうものの映画というのは、そもそものところどこかしら妥協の産物なのだろうからなぁ、黒澤天皇といった例外を除けば。

さらにいえば、脚本、演出家として一流の職人である三谷幸喜のものづくりに対するモットーがそっくりそのままこの映画に反映されているのかもしれない。

脚本は基本的には一人で完成させることができるが、映画にしろ舞台にしろ一人の力で作り上げるのはまず不可能。

様々な分野の職人が寄り集まって1つの作品を完成させるのだから。

その際、職人と職人、プロとプロとのぶつかり合いの中で、やはりどこかで妥協というものが必要になってくるわけで、そう、この映画で描かれた家造りと同じように。

バーテン真田は完全に一個人の世界へと没入していく、だからこそまさに自分の問題であるわけで、三谷さん自身もシナリオ作りに関してはバーテン真田になっているのだろう。

しかし、それらの集合体としてのひとつの家造り、映画作りは三谷さんに言わせれば題名にある通り、まさにみんなの問題なのだ。家族みんなの。監督一人の問題ではなくスタッフみんなの。

もしかして、それは田中邦衛親父のような職人の本来の気質とは相容れない考え方なのかもしれない。

三谷さん自身もシナリオ作りに関してはそういう面を持っているのだろうが、映画づくりにおいては唐沢デザイナーへと変貌を遂げるのだろう。一歩引いた形での立ち位置で。

ものづくりは傲慢にならなければ良いものを作り上げることはできないという面もある。しかし三谷さんはそういうやり方じゃなくても、ひとつの目的に向かってみんなが同じ方向を向いて作り上げる上においては、傲慢ではなく妥協と譲歩によってこそ良いものができるのだと言っているのだと思う。

これは笑いというある意味では最も難しい題材を毎回取り上げている三谷さんだからこそ言えるなんとも奥深い含蓄ある主張だと思うんだよね。

ここまで書いてきて、あれ、それで評価★3つなの??と気付いたけど・・・・。

やはり傲慢な血がたぎりまくっている映画を観るとこっちも熱くなるんだよな・・・。そういう独善的な映画の方が実際好きなのだ。。。

ごめんなさい三谷さん。

あなたはイイ人だ。これからもあなたの映画を観続けていくことだけは間違いない。大好きです!

取ってつけたような、、、(笑)ホントにゴメンなさい。。

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竜馬の妻とその夫と愛人

Vxbregygu 出演:木梨憲武、中井貴一、鈴木京香、江口洋介、橋爪功、トータス松本

監督:市川準

(2002年・東宝・115分)2002/09/24・シャンテ・シネ

評価★★★/60点

内容:三谷幸喜が2000年に書き下ろした舞台劇の映画化。坂本竜馬が暗殺されてから13年後の明治13年。新政府の間に維新の英雄である坂本竜馬の妻おりょうのよからぬ噂が広まっていた。これ以上竜馬の名声を汚すわけにはいかんと、役人でおりょうの義弟・菅野覚兵衛が竜馬の十三回忌を催すためという名目でおりょうの下に送られる。そこで彼が見たものは、西村松兵衛というサエないテキヤと再婚し、なおかつ竜馬にそっくりの愛人・虎蔵と駆け落ち寸前という有り得ない状況にあるおりょうの姿だった・・・。

“舞台という三次元的な文法を映画という二次元的な文法に落としこむことができていないため、どうしても単調かつ窮屈に感じてしまう。”

舞台のテンポや臨場感を出すための必須方法として長回しをこの映画でも使ってはいるが、なかなか画面に効果として表れてこないのが苦しい。

特に松兵衛のおんぼろ長屋での松兵衛&覚兵衛vs虎蔵のおりょう争奪舌戦(おりょうは外で最初待機しているが途中で中に入ってくる)での4人の掛け合い応酬のシーンなどはその典型で、どうも市川準のテンポにうまく乗ることができない。。

まぁ、シナリオの面白さだけが浮き立ってしまったかんじだが、その中でまるでビックリ箱みたいにどんなサプライズが出てくるのか良い意味で分からないノリさんの演技に救われたかんじかな。

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笑の大学

Wara 出演:役所広司、稲垣吾郎、高橋昌也、小松政夫

監督:星護

(2004年・東宝・121分)2004/11/08・MOVIX仙台

評価★★★★/75点

内容:太平洋戦争突入目前の昭和15年。言論・思想統制が厳しさを増す時代、芝居もまた台本の段階で厳しい検閲を受けていた。そんな年の秋、連日バッサバッサと検閲で台本を切り捨てていくカタブツ検閲官・向坂(役所)のもとに今日やって来たのは、浅草の軽演劇一座“笑の大学”の座付き作家・椿(ゴロー丸)。ここに一度も笑ったことがない男と笑いに命をかける男の必死の攻防戦が幕を開ける!

“役所広司の椿は想像できるが、稲垣の向坂は想像できない。”

それだけ役所広司の役者としての幅が広いのは一目瞭然で、もし両者が役を入れ替えたら稲垣の向坂よりも役所広司の椿の役回りの方で笑えてしまうのではないかと容易に勘ぐってしまうくらいだ。

例えばこの映画で向坂のサルマタ失敬!は笑えるが、椿のサルマタ失敬は笑えない。

それは当然といえば当然で、お堅い検閲官がサルマタ失敬!をやるから笑えるのであって、笑いをつくる椿がそれをしても笑えないのかもしれないが、役所広司が椿だったら笑えるんじゃないかという期待が俄然出てくる。それくらい役所広司は凄いし巧いと思う。

この映画で笑えるところといったらほとんどが役所広司・向坂パートで、稲垣の椿パートで笑えたのは椿と向坂の最初のやり取りで稲垣がセリフを噛みそうなところくらいだ(笑)。ウンナンのナンチャンに負けず劣らずカミカミマンかも。。

もうちょっとなんかこう椿はなんとかならなかったかなぁ、と。

その他脚本、演出ともに別段映画にしなくてもいいのではないかと思わせてしまうくらい特に取り立てて言うべきこともないのだけど、役所広司はホントに凄いというただ1点のみだけでこの映画を観る価値はなんとか見出せた。

向坂の指示どおりに椿が最後に書いてきた笑えない台本を読んだときの役所広司の演技は絶品です。

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THE 有頂天ホテル

B000c5pnt6_09_lzzzzzzz 出演:役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子、戸田恵子、生瀬勝久、麻生久美子、YOU、オダジョー、角野卓造、寺島進、原田美枝子、唐沢寿明、津川雅彦、伊東四朗、西田敏行etc..

監督・脚本:三谷幸喜

(2005年・東宝・136分)2006/01/26・盛岡フォーラム

評価★★★★★/90点

内容:新年を控えた大みそかの夜。都内の高級ホテル“ホテルアバンティ”ではカウントダウンパーティーを2時間後に控えていた。ホテルの威信に関わる一大イベントを無事に終えることが副支配人の新堂に課せられた責務だったが、そんな新堂をあざ笑うかのように従業員とワケあり宿泊客たちを襲う数々のトラブル。はたして彼らは新年を無事に迎えることができるのか!?

“観終わって自然と笑みがこぼれ幸せになれる映画。”

単純なことだけど、昨今そういう映画がことに少ない。

最近はとかく考えさせる映画が流行りだが、中にはただ無駄に凝っているだけで、当の映画、作り手が世界をどう捉えているかが全く分からない意味不明な作品も多々存在する。

その中で、三谷作品は世界を、人間をどのように捉え、どのように考え、どのように表現するかという「創る」ことに関して非常に洗練されていると思う。

それは25人(+1匹)の人間たちの多面的な人生模様を個性を殺さずに切り取っていることからだけでも十分すぎるほど分かる。

しかも、彼らの人生模様は連鎖しつながっているのだ。

ミスチルが人間は連鎖する生き物だよ♪と歌っているように、人と人はつながっているんだということを面白おかしく36度5分の人の温もりで描写していく。

“幸せを運んでくるお人形”を巧く使ってリレーのように接点を分かりやすく明示したのも手法として本当にうまいと思う。

また、特に今回の作品では3番目のどのように表現するかという部分で三谷“監督”は腕をあげたといっていいのではないかと思う。

今までの三谷映画は舞台のエッセンスが前面に押し出され、「映画」という枠の中で見るにはどこか違和感がつきまとっていた。

しかし、今回の作品は、舞台的でありながら、しかし決して舞台ではないその微妙なバランスの中でれっきとした映画として何の違和感もなく最後まで見ることができた。

それは、セットの緻密さといった美術や裏方の面の貢献も大きいと思うのだが、三谷演出も長回しなど舞台演出の味を残して底上げしつつ、映画としてのレベルを保っていたと感じた。

とにもかくにも上質で純粋に面白い“パクリ”映画を心ゆくまで楽しませてもらった。良い意味でのパクリでっせ。。

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ザ・マジックアワー

The_magic_hourthumb 出演:佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行、小日向文世、寺島進、戸田恵子、伊吹吾郎、香川照之

監督・脚本:三谷幸喜

(2008年・東宝・136分)2008/07/04・盛岡フォーラム

内容:港町・守加護。街を牛耳るギャングのボス・天塩(西田敏行)の愛人マリ(深津絵里)に手を出し、海に沈められる寸前の備後(妻夫木聡)。助かる唯一の条件として天塩が示したのは、5日以内に伝説の殺し屋デラ富樫を連れてくること。そこで備後は最後の手段として映画監督になりすまし、無名の俳優・村田大樹(佐藤浩市)を雇って、映画撮影と称してデラ富樫役を演じさせ、天塩をダマすことを画策するが・・・。

評価★★★★★/100点

三谷監督の前作「THE有頂天ホテル」の流れをくむ愛すべき“パクリ”映画といえると思うけど、今回のパクリ方は壮大そのもので、ギャングが街を牛耳る暗黒街=シカゴを連想させる架空の町・守加護(スカゴ)を舞台にしているのがキモで、今までの作品をはるかに超える大風呂敷の広げ方といっていい。

しかも、街のメインストリートといい港の波止場といい、あからさまにこれはオープンセットですよといわんばかりのリアリティのない舞台装置の造りは完全に舞台演劇向きで、これを映画で仕立てようというのはかなりの力量を要するといわなければならない。

が、今回、三谷監督はそれを嬉々としてやってのけてしまった。

映画の撮影と思い込んで伝説の殺し屋役を演じる売れない役者と、伝説の殺し屋と思い込んで仲間に引き入れる本物のギャングが誤解に誤解を重ねるシチュエーションコメディというストーリーラインの設定の勝利といえばそれまでだけど、マジックアワーが太陽が地平線の向こうに落ちてから光が消えてなくなるまでの淡い光に包まれた昼と夜の境目を表わすごとく、虚構と現実を時には重ね合わせ時には逆転させ行き来させた巧さは特筆もので、まさに喜劇のマジックアワーを堪能できてしまう。

そして、その虚構と現実の境目にある守加護というつくりものの街がまぁ見事にマッチしているんだわ。

また、裏方さんに至るまでそれぞれの登場人物に“人生で最も輝く瞬間”を提供しているのも三谷監督らしい演出ぶりで買いだし、なによりも映画への愛にあふれているのがイイ。

市川崑監督の「黒い十人の女」(1961)のオマージュを中井貴一&天海祐希の劇中映画で出してくるのを皮切りに、映画撮影の舞台裏を表舞台に反転させたシナリオは三谷監督の並々ならぬ映画好きが滲み出てくるものになっている。

「カサブランカ」(1942)をパロッたと思われる「暗黒街の用心棒」なる名画(?)に憧れる売れない役者の映画にかける思い、スクリーンにかける思いがイタイくらいに伝わってくるのも印象的で、思いもかけず自分の大写しの映像がスクリーンいっぱいに映し出されているのを見るシーンは涙してしまうほど感動してしまったweep

ギャングのボス天塩と愛人マリがラストで元サヤに収まるオチも「純然たるコメディ」を貫いていてヨロシイし、最後まで抱腹絶倒の映画を作ってくれた三谷監督に拍手!

それに加えて、家族みんなで見に行ったんだけども、館内もゲラゲラ笑いっぱなしで、映画の本来あるべき姿というのを体感できてもの凄く幸せなひとときを過ごすことができた気がする。

三谷監督は日本のビリー・ワイルダーといっても過言ではない!?

2009年10月16日 (金)

夢のシネマパラダイス615番シアター:レッドクリフ

レッドクリフPartⅠ

279_2 出演:トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、中村獅童、リン・チーリン

監督:ジョン・ウー

(2008年・中/日/台/韓・145分)2008/11/23・盛岡フォーラム

内容:西暦208年。魏の曹操は呉蜀の制圧に向け80万の大軍を率いて南下を開始した。最初の標的となった僅か2万の劉備軍は、関羽・張飛・趙雲らの猛将を擁しながらも敗走を重ねる。そして、天才軍師の諸葛孔明は、江東の孫権との同盟を結ぶ以外に道はないと進言し、自ら呉の地へと赴く。そこで孔明は、呉の司令官・周瑜と出会う。。

評価★★★★/75点

人形劇、漫画、TVゲームと子供の頃から連綿と付き合ってきた三国志が満を持して実写映画として登場!ということだけでも血湧き肉躍る心持ちにさせられるのだけど、と同時に横山光輝が60巻かけて描いた大長編を2部作とはいえ描ききるのは到底無理という中で、三国志最大の見せ場である赤壁の戦いに的を絞ったのは賢いやり方だったとは思う。

その中で、人物紹介もそこそこに観客をいきなり渦中に巻き込む演出は三国志初心者の目にどう映るかは疑問だけど、織田信長や徳川家康、武田信玄にいちいちキャラクター説明が不用なように、三国志の登場人物も同じであるオイラからするとかなり満足のいく出来。

唯一、劉備だけは覇気のないオッサン風のバカ殿っぽく描かれていて意外だったけど、孔明や関羽を引き立たせるための設定だったのかも。そういう点では孫権もやや頼りなさげで、これも周瑜を引き立たせるためだったのだろう。

まぁ、演出といったって、ぶっちゃけオールスターキャスト時代劇の忠臣蔵を見るようなものだから、大ボケかまさないかぎりは面白くならないはずがないフォーマットだからね。

その中で、全体としては、人海戦術とCGを駆使したド派手な戦闘アクションを基本とした構成の中で、関羽・張飛・趙雲といったおなじみの英雄の大見得を切る見せ場もたっぷりあってファンとしては嬉しいかぎりのシーンの連続だったし、周瑜と孔明のカリスマ博識バトルはゾクゾクもの、絶世の美女・小喬(リン・チーリン)には目を奪われっぱなし、さらに三国志の様々なTVゲームで大変お世話になった最強布陣・八卦の陣を壮大な実写で見れたとくれば、あれよあれよという間の2時間半で、赤壁の戦いに向けてオイラのテンションはMAX状態!

まだ、大本番前の第一幕でしかないので評価しづらいところだけど、まずはこの壮大な歴史スペクタクルの夢の映像化に祝福を送りたい。

約15年ぶりにアジア圏に凱旋してきたジョン・ウーの並々ならぬ意気込みがスクリーンからも伝わってきたし、久々にこれが娯楽映画だ!と思える映画を見れた気がする。

第二幕に期待っス。

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2009年7月 6日 (月)

夢のシネマパラダイス71番シアター:レイジング・ブル

1900_0166 出演:ロバート・デ・ニーロ、キャシー・モリアーティ、ジョー・ぺシ

監督:マーティン・スコセッシ

(1980年・アメリカ・128分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:実在のプロボクサー、ジェイク・ラ・モッタを主人公に、彼の不屈の闘志をセミドキュメンタリータッチで描いた作品。

“言っちゃなんだけど、、、雄牛よりもたち悪いだろ、このおっさん”

同じボクシング映画でもこの映画は「ロッキー」のような努力とド根性のスポ根映画ではない。

努力も何もない映画だ。ただ拳闘の強い男ジェイク・ラ・モッタが存在するだけの映画だ。

では何を描くのか。

普通ならば、このての映画はリング外での物語がポイントになってくるが、主人公のリング外での成長度合いなどといったカタルシスもこの映画ではかえって生ぬるいだけだ。優しさや暖かさは、そこには無い。

あるのは嫉妬、猜疑、独善、獰猛。まさに獣の匂いそのものである。

それゆえ、リング上での闘いの結果がどうであろうと観ている側にとってはほとんどどうでもいい。そこにカタルシスなど得られるわけがないのだから。

となると、リング上にあるのはこの映画では痛みだけである。

その点この映画でのボクシングシーンは的を射ている。

顔のズームアップを多用し、血しぶきが飛んだり、顔がひしゃげたりといった痛々しさが痛烈に伝わってくる。

そう、ただの痛み。感情の入り込む隙がないただの痛みである。

観ている側にとってはこれほど痛いものはない。そこに何ら意味を感じ取ることさえできないのだから。何か意味をもたせるとすれば、それは相手をマットにたたき付けるという貪欲さだけである。

そもそもジェイクが、なぜボクシングをやろうと思ったのかということでさえ、この映画では描かれていないのだから、考えてみるとスゴイことである。

逆にいえば、リングを降りても人間としては幼稚だが獰猛でいつも危険な香りを漂わせる獣であり続けるジェイクを描ききること、あるいは見つめ観察することに着眼点が置かれているのだといえよう。

リングが檻の中だとすれば、リングの外にいるジェイクは檻から解き放たれた状態の獣に他ならない。

リングの中とリングの外、どちらが危険かは言うまでもない。

この実話がもたらした逆転の構図にこそ観ている側は怖れを抱きおののくのだ。

この映画はボクシング映画でありながらボクシング映画ではない。スリラーともいえる部類の映画だといえる。

そして感情の入り込むことさえ許さない。

この映画は、白黒で正解だった。

(追記)キャシー・モリアーティがローレン・バコールにとても似ていて驚いた。

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傷だらけの栄光(1956年・アメリカ・113分)NHK-BS

 監督:ロバート・ワイズ

 出演:ポール・ニューマン、ピア・アンジェリ、サル・ミネオ、アイリーン・ヘッカート

 内容:NYの下町に生まれ育ったロッキー・グラジアーノ。感化院送りになった不良少年時代を経て軍隊に入隊するものの、そこでも軍刑務所送りに。しかし、そこで出会った刑務官に素質を認められ、プロボクサーを目指すが・・・。ポール・ニューマンの出世作にして、スティーブ・マックィーンのデビュー作としても有名。

評価★★★★/75点

“これがホンマもんのロッキーだった!”

ロッキー・グラジアーノのケンカと暴力に明け暮れる世間知らずのチンピラ男風情は、まるで矢吹丈そのもので、特に前半のロッキーの手のつけられない暴走っぷりは、まんまあしたのジョー。

しかも、それを体現するポール・ニューマンがカッコ良いのなんのとくれば映画に引き込まれないわけがない。

とにかく、これが実質デビュー作というのが信じられないくらいのポール・ニューマンのキレキレの存在感にただただ圧倒されっぱなしの2時間だった。

難点としては、宿敵ゼールの存在感がちょい薄かったことくらいかな。

とはいえ、試合の演出なんかも50年代という時代を考えればよく出来てたし、シルベスター・スタローンのロッキーと見比べてみても面白いと思ったし、かなり収穫のある映画だったことはたしかだ。

ポール・ニューマンの映画見直してみよっ。

夢のシネマパラダイス542番シアター:ベスト・フレンズ・ウェディング

Bestfriends 出演:ジュリア・ロバーツ、ダーモット・マルロニー、キャメロン・ディアス、ルパート・エヴェレット

監督:P・J・ホーガン

(1997年・アメリカ・105分)仙台セントラル劇場

評価★★★★/80点

内容:大学時代の恋人から結婚すると知らされたキャリアウーマンのジュリアン。花嫁の付添い人となって、彼の心を再び引き戻そうと画策するのだが・・・。

“こんなに面白おかしく、ちょびっツ切なく哀しく、しかしもの凄く心が暖まって感動できる失恋映画をオイラは他に知らない。”

ハリウッドで勝ち組街道を邁進し、映画で共演した男優を落としまくり、まさにハリウッドの女王の座に君臨するまでに至ったジュリア・ロバーツは映画の中でも負けを知らない男勝りの女王そのもので通してきた。

今回の作品より時代は下るけど、「エリン・ブロコビッチ」(2000)でバツ2の子持ちで預金残高16ドルという社会的弱者&負け組下流女性に扮し、寄せて上げた胸とデカイ口をフル活用して、まくし立てにじり寄っていきながら勝利を勝ち取る姿にアカデミー賞が贈られたのはいわば自明の理であった。

そんな負けをも力ずくで勝ちにしてしまう女王ジュリア・ロバーツが、今回の映画においては、元カレの結婚を破談させようとアノ手コノ手で妨害破壊工作を展開するという、女王の風格に似つかわしくない大人げない作戦に打って出るという設定がまずは面白い。

しかも、その恋敵はジュリアになりかわって女王の座につくことになるキャメロン・ディアス!

新旧ロマコメ女王対決といってもいいゴージャスな配役であり、ジュリアとキャメロンが同じフレーム内に収まっているのを見るだけでも嬉しくなってしまう。特にジュリアン(J・ロバーツ)とキンバリー(C・ディアス)の初対面シーンは絶品です。

さらに、この映画がうまかったなと思うのは、キャメロン扮するキンバリーを気立ての良いお嬢様天然系として描いたこと。勝ち気で口八丁手八丁な猛者であるジュリアンを、ジャイアンも耳をふさいでしまうくらいの音痴な歌で制圧しちゃうのだからタダ者ではない(笑)。

日本でいったら、さしずめ篠原涼子vs蛯原友里といったところか。でも、話が進むにつれ篠原涼子が杉田かおるに見えてくるのがこれまた最高なんだよね。

新旧女王対決、数々の妨害工作がことごとく裏目に出て結果では負けたけど、内容ではボロ勝ちだったジュリアの勝ちーー!

いや、しかし、キャメロンも捨てがたい・・・。というか付き合うなら断然キャメロン。。

あ、そうそう、裏MVPはレストランでバート・バカラックの「小さな願い」を熱唱して店中大合唱にさせてしまったジョージ(ルパート・エヴェレット)に決定!

なにげにミュージカルな映画だったのもヨロシイ。

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幸せのポートレート(2005年・アメリカ・103分)NHK-BS

 監督・脚本:トーマス・べズーチャ

 出演:サラ・ジェシカ・パーカー、ダイアン・キートン、クレア・デーンズ、ダーモット・マルロニー

 内容:NYマンハッタンでバリバリに働くキャリアウーマンのメレディスは、クリスマスに恋人エヴェレットの実家に招かれることに。が、なかなか馴染めず家族に気に入られないメレディスは、妹のジュリーを呼び寄せるが・・・。

評価★★★/60点

そりゃサラ・ジェシカより断然クレア・デーンズの方だろ。その一言に尽きるわ、この映画は(笑)。

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理想の恋人.com(2005年・アメリカ・98分)WOWOW

 監督・脚本:ゲイリー・デヴィッド・ゴールドバーグ

 出演:ダイアン・レイン、ジョン・キューザック、エリザベス・パーキンス、クリストファー・プラマー

 内容:幼稚園の先生をする30代後半でバツ1の女性サラ。男っ気のなくなった彼女に家族たちは何かと縁談を探そうと躍起になり、姉と妹が勝手にサラになりすまして出会い系サイトにプロフィールを登録してしまう。しかし、それが功を奏してか、デートの申し出が次々と舞い込んでくるのだが、まともな相手が一向に現れず・・・。しかし、そんな時、ジェイクという好感の持てそうな男性とめぐり会う。

評価★★★/65点

“コンドーム調達に狂ったように東奔西走するダイアン・レインに5万点!”

結局見つからず、、、そしたっけば、え?サ、サランラップをかぶせるんですか、、、いや、巻くの(笑)?ローション使わないと入らないだろ・・・そこらへんでやめておけオレww。。。

あ、それ以外はいたってシンプルなラブコメでございました。。

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ラブソングができるまで(2007年・アメリカ・104分)NHK-BS

 監督・脚本:マーク・ローレンス

 出演:ヒュー・グラント、ドリュー・バリモア、ブラッド・ギャレット、キャンベル・スコット

 内容:80年代に一世を風靡したバンドの元ボーカル、アレックス。アイドル的人気も今は昔、現在ではすっかり忘れられた存在となっていた。そんな彼のもとに、今をときめく人気歌姫コーラからラブソングの新曲提供を依頼される。が、作詞が大の苦手のアレックスは悪戦苦闘。そんなある日、観葉植物の手入れに来ていたアルバイトのソフィーが口ずさむフレーズを耳にしたアレックスは、これだ!と確信、渋るソフィーをなんとか説得し曲作りをスタートさせるが・・・。

評価★★★☆/70点

「ラブコメができるまで」に題名を変えた方がいいのではないかというくらいの王道中の王道、また男女に扮するのもヒュー・グラント&ドリュー・バリモアという鉄板中の鉄板ということで、ハズレなしの安心して見ていられる作品になるのは当たり前っちゃあ当たり前なんだけど。

ドリューはもちろんのこと、80’sポップカルチャーを自虐ネタに歌い踊るヒュー・グラントは最っ高の一言。

まだまだ引き出し持っとるやんこの男(笑)。しかも歌うまいのねぇ。サントラ思わず聴いたくなっちゃったわな。

人気アイドルのコーラや、ドリューの姉もよさげなキャラで面白かったし、まさにハズレなしのラブコメですた。

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イルマーレ(2006年・アメリカ・98分)NHK-BS

 監督:アレハンドロ・アグレスティ

 出演:キアヌ・リーヴス、サンドラ・ブロック、ショーレ・アグダシュルー、クリストファー・プラマー

 内容:静かな湖畔に建つ一軒家。ここに住む女医のケイトは、シカゴの病院に着任することになり引っ越すことに。彼女は次の住人に自分宛の手紙の転送を頼もうと、郵便受けにメッセージを残した。そして、それを受け取ったのは建築家のアレックス。しかし、ここにはもう何年も誰も住んでいないはず・・。やがて2人は、お互いが2006年と2004年にいるということを知る・・・。

評価★★★☆/70点

孤独と情緒がキーワードのオリジナル作がハリウッドに行くとこうなっちゃうのかという点ではかなりのギャップを感じてしまうし、タイムパラドックスを完全無視したガサツな展開には少々面食らってしまうけど、個人的には受け身のオリジナル作より押しの強いハリウッド作の方が好きかも。

さらに、なにより「スピード」(1994)のベストカップルであるキアヌとサンドラの共演を再び見れたことだけでも一見の価値があり、キアヌが「スピード2」(1997)出演を蹴って、すれ違ってしまった2人が12年もの時を経て再会を果たしたというのは、ファンとしては感慨深いものがあり。

そういう点も含めて、オイラにとってはこの映画、買いでっス。

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パンチドランク・ラブ(2002年・アメリカ・95分)NHK-BS

 監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン

 出演:アダム・サンドラー、エミリー・ワトソン、ルイス・ガスマン、フィリップ・シーモア・ホフマン

 内容:ロスの倉庫街でトイレの詰まりを取るための吸盤棒を販売しているバリー・イーガンは、情緒不安定でキレやすい性格の持ち主。そんな彼の関心事は食品会社のマイレージ特典でタダで飛行機に乗ることで、そのことばかり考えている。そんなある日の朝、出社した彼は、隣の修理屋へ車を預けにきたという女性レナと出会う。。

評価★★★/60点

かなり好き嫌いが分かれる作品だと思うけど、オイラはちょっとこういうのは食わず嫌い・・。

映像と音楽の高質なエッセンスの抽出に彩られた演出の上手さはピカイチだし、情緒不安定な主人公もアダム・サンドラー以外に考えられないハマリっぷりだし、エミリー・ワトソンも不思議系と大人系の狭間で絶妙なバランスをとっていたし。そういうディテールは細かいとこまで唸らされるんだけど・・。

なんだけど、ひねくれてるんだかひねくれてないんだか、複雑なんだか単純なんだかすらあやふやなシナリオにあまりノリきれなかったんだよなぁ。。いまいちハジケてくれないというか・・・。

こういう小品はヴィンセント・ギャロあたりに任せて、PTAにはやっぱ3時間くらいの映画がお似合いなんじゃないかしらw。

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あなたが寝てる間に・・・(1995年・アメリカ・103分)NHK-BS

 監督:ジョン・タートルトーブ

 出演:サンドラ・ブロック、ビル・プルマン、ピーター・ギャラガー

 内容:地下鉄の改札で働く明るいシングルウーマンが憧れの男性の命を偶然助け、彼の家族に婚約者だと勘違いされる。そのうち彼の弟と親しくなりお互い惹かれ合うが・・・。

評価★★★/60点

根っから明るいサンドラ・ブロックとアメリカの古き良き家庭像が結びついて、素直に心温まる映画になっていたとは思うが、いかんせん男優陣に魅力がないのがイタイ。。

ビル・プルマンはナヨってしてるし、ピーター・ギャラガーはゲジ眉だし。そりゃ家族がセットでもれなく付いてこないと見れんわなぁw。

いや、クリスマスあたりに見るぶんには最適な映画であることには違いないんだけどさ。

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フォー・ウェディング(1994年・アメリカ・118分)NHK-BS

 監督:マイク・ニューウェル

 出演:ヒュー・グラント、アンディ・マクダウェル、クリスティン・スコット=トーマス

 内容:自分の気持ちを素直に表現することが苦手なイギリス人のチャールズは、32歳の独身男で、ハンサムで女性にもモテモテなのに結婚となると逃げ腰になってしまう。ある日、友人の結婚式に招かれたチャールズは、アメリカ人女性キャリーと出会い、ひと目で恋に落ちるが・・・。

評価★★★/60点

アタシの名前はキャリーですnoteモデルで美人のアメリカ人note富豪と婚約!人生バラ色!男性経験豊富なのnoteアタシの自慢教えてあげるnoteどんな男も一夜でコロス33人斬り凄いでしょって、、、、言うじゃな~~いnote

でも、アンタ、33人斬りしたおかげで、日頃から明らかなスケベ顔になっちゃって、誰も寄りついてきませんからーー残・念!

男というエサを漁るタレ目に注意ーー斬りッ!!

2009年5月17日 (日)

夢のシネマパラダイス601番シアター:パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンス

Photo 出演:イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズ

監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ

(2006年・メキシコ/スペイン・米・119分)2007/10/23・盛岡フォーラム

評価★★★★/80点

内容:1944年のスペイン。スペイン内戦終結後もフランコ政権に反発する人々がゲリラ闘争を繰り広げる山間部。内戦で父親を亡くした少女オフェリアは身重の母親カルメンと共にこの山奥へやって来る。ゲリラ鎮圧にあたるビダル将軍と再婚したカルメンは、自らの手元で子供を産ませようとするビダルに強引にこの地に呼び寄せられたのだ。冷酷で残忍な義父に恐怖と憎しみをつのらせるオフェリア。そんな夜、彼女は昆虫の姿をした妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れ、そこで迷宮の守護神パン<牧神>と出会う・・・。

“ファンタジーの本質をこれほど的確についた作品はいまだかつてない。”

いまだかつてこれほど残酷で暗く悲しいファンタジー映画というのを見たことがない。

それくらい心にズシリと重くのしかかってくるような作品だった。

スペイン内戦についてその歴史的背景など、もっとちゃんとした知識があればと観る方としては反省しちゃったけども。。

戦争、仕立て屋だった父の死、日に日に衰弱していく身重の母、残忍な義父と、オフェリアを取り巻く過酷な現実は小さな少女ひとりの力ではどうにも抗しがたいものがある中で、おとぎ話の童話好きな彼女が生み出したもう一つの空想世界、それが地底の魔法の国。

ファンタジーとは逃避の文学であるとはよくいわれるが、それは一見たしかにそうなのだが、しかし、別な視点でみれば、ファンタジーというものがツライ現実を回避し、なおかつ生きるための勇気を呼び起こすための最適な糧であるということは、「ハリー・ポッター」や「ピーターパン」「オズの魔法使い」など古今東西のファンタジー作に共通するものであることは捉えておかなければならない。

その点でみれば本作はまさにファンタジーというものの本質を突いているといっていい。

しかも、その中で本作は、振り子でいうところの最果ての地に位置する作品であり、多くのファンタジーが生きるための勇気を異世界での冒険を通して獲得し成長して現実世界に帰って来るというパターンを踏襲しているのに対し、今回のお話はそんな生易しいものではなく、現実の困難にひとり孤独に直面し直視しつづける中で、強い自己犠牲精神のもとその魂が異世界(または死後の世界)へと永遠に旅立つ、つまり魂の解放の物語になっているのだ。

しかしこれ、数あるファンタジーの中でもかなり稀有なタイプのお話で、今思いつくところでは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」だとか、ナルニア、あとはギリで「フランダースの犬」くらいしかないだろう。

しかし、その中でも今回の作品ほど端的かつ強烈な形でなおかつどこまでも遠慮のないファンタジーを見せられるというのは今だかつてなかった気がする。

戦争という死の恐怖と痛みを伴なう過酷な現実のかたわらにポッカリと空いた薄暗い穴から続いていく異世界。

孤独な少女の、身重の母をなんとか助けたい、そして生まれたばかりの弟を助けたいという切なる願い。

その思いを結実させるためにやって来た妖精と与えられた三つの試練・・。

「銀河鉄道の夜」におけるカムパネルラとジョバンニの旅が単なる夢だったのかもしれないということと同様、地底の魔法の国は少女の頭が作り出した単なる空想世界だったのかもしれない。

しかし、戦争という逃げ場のない圧倒的な現実と義父という極悪非道な怪物に囚われたダークな世界、そして魔法の国のファンタジーという無限の創造の物語とプリンセスというヒロインに夢と希望が託されるイノセントな世界、この2つの世界が対峙しなおかつ絡み合いながら確固として存在していたのもまたたしかなのだ。

そしてその2つの世界が影響し合い、ダークなこちら側の世界があちら側の世界を侵食していき、隔てていた一枚の壁が取り払われたとき、現実が幻想を一気に喰いやぶり呑み込んで覆いつくしてしまう。

そのグロテスクで悪夢のような光景はなんとも恐ろしく見るに堪えないほど残酷なものなのだが、しかしそれを描くことで、物語性を超越したところにある人間本来のもつ本質をえぐり出していくのだ。

そしてその極めつけとなるラストの悲劇は、「フランダースの犬」と思えば涙なしでは見られないシーンなのだけど、ネロとパトラッシュが天使に連れられ天に上っていくように、オフェリアの魂も解放され、母親の王妃が待つ魔法の国へと旅立っていったのだろう。

何度でも言おう。ファンタジーの本質というものをこれほど的確に突いた作品はいまだかつてない。

スゴイの一言に尽きる。

ただ、、、グロいシーンがホンマにグロかったのでw、弱冠差し引いてこの点数・・・。

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ライラの冒険/黄金の羅針盤

01 出演:ニコール・キッドマン、ダコタ・ブルー・リチャーズ、サム・エリオット、エヴァ・グリーン、クリストファー・リー、ダニエル・クレイグ、イアン・マッケラン(声)、フレディ・ハイモア(声)、クリスティン・スコット・トーマス(声)、キャシー・ベイツ(声)

監督・脚本:クリス・ワイツ

(2007年・アメリカ・112分)DVD

内容:英国オックスフォード。現実世界とは似て非なるパラレルワールドであるこの世界では、人々はダイモンと呼ばれる守護精霊とともに生きている。幼い頃に両親を亡くした12歳の少女ライラもパンタライモンというダイモンと常に一心同体。そんな彼女の周囲で子供たちが行方不明になる事件が相次ぎ、ついに親友ロジャーまでもが姿を消してしまった。持ち前の好奇心を活かして捜索に乗り出した彼女は、北の地へ子供たちが連れ去られていることを突き止め、黄金に輝く羅針盤を手に北の地を目指すが・・・。

評価★★☆/50点

LOTRを世に送り出したニューラインシネマだけに、次なるファンタジー3部作として送り出された今回のライラの冒険には期待してたのだけど、ものの見事に肩透かしを食らっちゃったかんじ。

とにかく拙速にもほどがある展開で、現実世界とは似て非なるパラレルワールドというせっかくのユニークな世界観の設定がしっかりとかみ砕かれないまま矢継ぎ早に進んでいくので、なかなかスリリングな冒険の中に入っていくことができない・・。

なんか、ジェットコースターに乗ろうとしたら、身長が低くて乗れなくて下で見ているようなかんじといえばいいだろうか、、、このウズウズをどうにかしておくれ(笑)。

どうせだったらLOTRみたいに3時間くらいにすればよかったのに。。

かなりヒステリックで反抗的なライラや、体感温度を一気に下げるコールター夫人(N・キッドマン)の意味深な行動など、一筋縄ではいかなそうなキャラ設定は魅力的だっただけに、かえって後味の悪い消化不良な印象を抱いてしまった。

しかもこれだけ豪華なメンツを揃えておきながら・・・。

画面から伝わってくる冷気以上に寒さを感じたお寒い内容の映画でございました。

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ベオウルフ(2007年・アメリカ・114分)WOWOW

 監督:ロバート・ゼメキス

 出演:レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコヴィッチ、ロビン・ライト・ペン、アンジェリーナ・ジョリー

 内容:古代デンマーク。戦士ベオウルフは、人々を苦しめる呪われし巨人グレンデルの討伐に成功する。が、グレンデルの妖艶な母親の魔の手がベオウルフに降りかかろうとしていた・・・。

評価★★/40点

“アンジーのフルコーティングヌードに5万点!”

あれって、オッパイの型とったのかなぁ、、ってお前はいったい何を見とるんじゃいっ(笑)!でも、はっきりいってそれしか印象に残らなかったんですけど。。

「ゲド戦記」(2006)に匹敵するどっちらけ映画だった。

パフォーマンス・キャプチャーを駆使したアクションもカックンカックンしてて薄っぺらいし、化け物には己の肉体のみで立ち向かうしかないとか言って素っ裸になるバカ男、しかもアソコをうまく隠し通す手練手管はまるで「オースティン・パワーズ」そのもの(笑)。

何なんだこりゃ。。センスないよこの映画・・・。

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ピノッキオ(2002年・イタリア・111分)NHK-BS

 監督・脚本:ロベルト・ベニーニ

 出演:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、カルロ・ジュフレ、キム・ロッシ・スチュアート

 内容:ジェペット爺さんが丸太から作った人形、ピノッキオ。言葉を話して動き回り、お爺さんの心配やコオロギの忠告も聞かずに、やすやすと世間の誘惑に負けてしまうのだが・・・。嬉々として飛び跳ねる50歳のベニーニをキモイと見るかカワイイと見るかはあなたの自由です!?

評価★☆/25点

“子供には見せられません・・・”

というのが真っ正直な感想・・・。

だって、横山ノックかアホの坂田がピノキオをやってるんでっせ。映画じゃなくて演芸場の世界やろ(笑)。

ジェペット爺さんを演じるならまだしも、なぜにハゲッピオになる必要がある。口のまわりは青ヒゲだし・・。夢もなにもあったもんじゃない。

子供には見せられん!

2009年3月23日 (月)

夢のシネマパラダイス228番シアター:世界中がアイ・ラブ・ユー

ラブ・アクチュアリー

Love_2 出演:ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、エマ・トンプソン、アラン・リックマン、コリン・ファース、キーラ・ナイトレイ

監督・脚本:リチャード・カーティス

(2003年・英/米・135分)2004/02/18・仙台フォーラム

内容:「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家R・カーティスが初監督に挑み、人種も職業も異なる19人の人々が織り成す様々な恋愛模様と愛情の物語をクリスマスと絡めてロマンティックに描いた群像ラブ・コメディ。豪華キャストはもちろんだが、劇中で流れる絶妙な選曲は必聴。必ずやサントラを買いたくなるはず!

評価★★★★★/100点

“今オレにどんな憎しみや怒りを買う言葉をかけても無駄だぜ。映画を観終わった今この時だけは、さすがのオレも愛であふれかえってるからな(笑)!”

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ホリデイ

Holidaybt3 出演:キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック、イーライ・ウォラック、エドワード・バーンズ

監督・脚本:ナンシー・マイヤーズ

(2006年・アメリカ・135分)WOWOW

内容:ロンドンの新聞社に勤めるアイリス(ケイト・ウィンスレット)とロスで映画の予告編製作会社を経営するアマンダ(キャメロン・ディアス)。クリスマス前に共に失恋した傷心の2人は、インターネットを介して出会い、お互いの家を交換して2週間の休暇を過ごすホーム・エクスチェンジをすることに。やがてアイリスはアマンダの仕事仲間マイルズ(ジャック・ブラック)と、一方のアマンダはアイリスの兄グラハム(ジュード・ロウ)と出会い恋に落ちるのだが・・・。

評価★★★★/75点

涙を一滴もしぼり出すことができない不器用な女アマンダが涙を流すまで、そして涙がドボドボと溢れ出てくる哀れな女アイリスが笑顔を取り戻すまでを、ホーム・エクスチェンジという環境の変化とそこで始まる恋愛模様を軸に同時並行で描いていくのだけど、休暇も女もおらへんオイラからすると、イイ男とイイ女の道楽にしか見えないのが悔しいところ・・・weep

ジャック・ブラックまでシャウトを封印して好感度上げようとしちゃって、、何やってんだよって言いたくなったけどさ(笑)。

でも、キャメロンは相変わらず音痴だったし、ケイトはますますキャシー・ベイツっぽくなってたし、ジュード・ロウは子持ちのパパという役どころを新鮮味たっぷりに演じてくれたし、結局のところ映画としては面白楽しく見れてしまった。

また、ハリウッドの生き字引きで90歳の元脚本家アーサー爺さんとアイリスの交流もかなり良い話に仕上がっていて、映画自体も下ネタ描写を除けばハリウッドの往年のロマコメ映画の小洒落た香りを漂わせており、そこらへんは女性監督ならではの味わい深さと品の良さがあったように思う。

ただ、せっかくイギリスを舞台にしているのだから、もっとなんかこうイギリス特有のユーモアセンスを織り込んでもらいたかったように思うんだけど、まぁハリウッドそのものというべきキャメロンにそれを求めるのは酷だよな。

しかし、現実を忘れさせてくれる、いわば非現実空間に身を置くのが休暇の理想とするならば、これほど夢のようなホリデイはないだろう。羨ましいかぎりっス。。

オイラにそんな夢のようなホリデイがやって来る日は訪れるのだろうか、、、と考えると鬱になってきた・・・。

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ノッティングヒルの恋人

3001243 出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・エヴァンス、ジーナ・マッキー

監督:ロジャー・ミッチェル

(1999年・アメリカ・123分)1999/09/15・ジョイシネマ1

評価★★★★/80点

内容:ロンドンのノッティングヒルで本屋を営むウィリアムと美しいハリウッド女優のアナ。偶然の出会いから始まった2人の恋の行方は如何に!?

“シュールだけど素敵!”

アナ・スコット(J.ロバーツ)がたとえ一般人だったとしても、あのヒステリックで高飛車度満点な女はオイラは願い下げでっす。。。

だって、けっこう最低な傷つけ方してない?この女。“ヘナヘナ”ウィリアム(ヒュー・グラント)くんも従順すぎるよちょっと(笑)。

ただ、ハリウッド大物女優とつぶれかけた本屋の店主であるごく平凡な男という、まるでジュリア・ロバーツを一躍スターダムにのし上げた「プリティ・ウーマン」の逆バージョンのような体裁を取りながら、終始ハリウッドから遠く離れたロンドンの下町・ノッティングヒルを舞台に、しかもウィリアムの現実的視点からあくまで逸脱せずに夢のような恋物語を紡いでいるのが素直に共感できる所以なのではないかな。

さらにそこに英国ユーモアがたっぷりと振り掛けられて全体的にセンスの良い小粋な作品に仕上がったと思う。ジュリア・ロバーツが出ているにもかかわらずね・・・(笑)。

アメリカが舞台だったら面白くなかっただろうね。

ウィリアムの取り巻き連中も、同居人スパイクをはじめとして妹ハニーや友人たちなど皆よかった。アナ・スコット以外はね、、、おいおい。

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ユー・ガット・メール(1998年・アメリカ・119分)仙台フォーラム

 監督・脚本:ノーラ・エフロン

 出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、グレッグ・キニア

 内容:小さな絵本店を切り盛りするキャサリンの目下の宿敵は、大手書店チェーンの御曹司ジョー。彼女のストレス解消法はメル友とのEメールのやり取りだったが、なんとその相手は・・・。

評価★★★★/75点

自分の生涯ベスト1映画である「ゴッドファーザー」をベタ褒めしている映画を貶めるなんてそんなこと僕にできるはずがないじゃありませんか。

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世界中がアイ・ラヴ・ユー(1996年・アメリカ・102分)仙台フォーラム

 監督・脚本:ウディ・アレン

 出演:アラン・アルダ、ウディ・アレン、ドリュー・バリモア、ルーカス・ハース、ジュリア・ロバーツ、ナタリー・ポートマン、エドワード・ノートン、ゴールディ・ホーン

 内容:NYのリッチな弁護士一家を中心とする人々の恋愛模様を綴ったミュージカル・コメディ。ウディ・アレンが往年のミュージカル映画にオマージュを捧げ、演技派役者を揃えつつ吹き替えなしの歌声に彩られた一作に仕上げている。

評価★★★☆/70点

かなり鼻につくウディ・アレンが出てなければ★4っつにしたのに・・・(笑)。。

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フレンチ・キス(1995年・アメリカ・111分)Video

 監督:ローレンス・カスダン

 出演:メグ・ライアン、ケヴィン・クライン、ティモシー・ハットン、ジャン・レノ

 内容:パリでフランス美人と恋仲になってしまった婚約者を取り戻すため、極度の飛行機恐怖症と闘いながらパリへ飛んだアメリカ女性ケイトは、途中で何やら怪しげなフランス人男性リュックと出会う。性格もなにもかも違う2人はやがてひょんなことから一緒に婚約者を探し始めることになるのだが・・・。

評価★★★★/75点

“メグ・ライアンとフレンチキスできるなら前の座席にいる奴にションベンかけることなんて容易い!!(一応ネタバレですw)”

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めぐり逢えたら(1993年・アメリカ・104分)NHK-BS

 監督・脚本:ノーラ・エフロン

 出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、ビル・プルマン、ロス・マリンガー

 内容:妻を亡くしたショックから立ち直れないシアトル在住の建築家。彼の8歳の息子がラジオの身の上相談に電話。それを聞いていたボルチモアに住むアニーは彼に運命の赤い糸を感じてしまい・・・。

評価★★★★/80点

映画の恋に恋している映画だけど、好き勝手にプロットを押し付けがましくするようなことはせず、さらりと笑いの要素も加えて描いたサジ加減は秀逸。

2009年1月20日 (火)

夢のシネマパラダイス591番シアター:お伽の国からやってキターーッ!!

エバー・アフター

51zdttwnkkl__sl160_ 出演:ドリュー・バリモア、アンジェリカ・ヒューストン、ダグレイ・スコット、ジャンヌ・モロー

監督・脚本:アンディ・テナント

(1998年・アメリカ・121分)WOWOW

評価★★★☆/70点

内容:おとぎ話「シンデレラ」をモチーフにしたラブストーリー。16世紀のフランスを舞台に、継母と姉にいじめられる少女ダニエルが、自らの力で運命を切り開き王子と結ばれるまでを描く。

“劇的ビフォー・アフター!?”

シンデレラの真実の物語と銘打っている中で、中世16世紀フランスという時代にうまく当てはめて作られており、レオナルド・ダヴィンチが絡んでくるところなどファンタジーものとは一線を画した物語になっていてなかなか面白い作品になっていたと思う。

政略結婚でフランスへ連れてこられたスペイン王女が婚礼式でボロ泣きするシーンなんてホントにあったんじゃなかろうかと思うし、情けなさすぎるヘンリー王子みたいな王もごまんといただろう。

、、、てそれじゃダメなんだぞヘンリー(笑)!なぜダニエル(ドリュー)がホレてしまうのか、あんなヘナチョコに・・・。

まぁ、それだけダニエルが強かったということだと思うけど、1発KOしてしまうような腕っぷしの強い土まみれ泥まみれのオテンバ姫も逆にドリューが映えていてヨロシイ。

「マスク・オブ・ゾロ」のキャサリン・ゼタ・ジョーンズあたりだと強面で強すぎるからあれだけど、ドリューだとちょうど良いあんばいだし、パッツンパッツンしててイイんだよね(笑)。

継母アンジェリカ・ヒューストンも「101」のグレン・クローズみたいなディズニーお決まりパターンの悪女かと思ったら、やや人間味が付け加えられていて、なんかタイムボカンシリーズに出てきそうな憎めなさがあって良かった。

けど、ダニエルの親父って、あの継母が毒を盛って殺したのかと思ってたけど、ちゃうんか??

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チキ・チキ・バン・バン(1968年・イギリス・143分)NHK-BS

 監督・脚本:ケン・ヒューズ

 出演:ディック・ヴァン・ダイク、サリー・アン・ホーズ

 内容:夢想家で発明家のポッツが、「チキ・チキ・バン・バン」と名付けたポンコツ車で子供たちと冒険の旅に出る!007シリーズの原作者イアン・フレミングの童話をもとにした冒険ミュージカル。

評価★★★/65点

何度聞いてもチリ・チリ・バン・バンとしか聞こえてこないんだけど、チリ・チリの方が正しいということを後で知ってひと安心。

肝心の映画はというと、山あり海あり空あり谷あり草原あり城ありと見所も満載で、合成シーンも嫌気にならないで巧い見せ方で演出していて好感がもてる。

特に俯瞰シーンは白眉で、ミュージカルシーンや星空の下で海上を飛行しているシーンなどは強く印象に残る。

しかし、如何せんこの内容では2時間半はちと長い。。

ミュージカル映画でありながら冒険映画ともいえるけど、逆にいえば中途半端そのもので、時おり出てくる魅力的な映像で2時間半もっているといったかんじだった。

話の筋が映像に追いついていればもっと見入っていたはずで、その点が惜しいかな。。

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フック(1991年・アメリカ・141分)NHK-BS

 監督:スティーブン・スピルバーグ

 出演:ロビン・ウィリアムス、ダスティン・ホフマン、ジュリア・ロバーツ、グィネス・パルトロウ

 内容:自分がピーターパンだったことを忘れてしまった、さえない中年男ピーターが、子供たちを救うためフック船長の待つネバーランドへ旅立つ!

評価★★★☆/70点

最初に観たのは劇場だったけど、心躍る冒険譚を期待して劇場に入ったはずが、まるで親子関係修復セミナーに強制参加させられたような違和感を抱いたのを子供ながらに覚えていたんだけど。

でも、先日久方ぶりにテレビで見たら、三十路にさしかかって年食ったせいか、純粋に楽しめちゃった(笑)。グロさがもうちょっと加味されてればもっと良かったけど。

ピーターみたいに子供の心を忘れてしまったからこそ、こうやって見れる作品なのかもしれないな・・。

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ショコラ(2000年・アメリカ・121分)DVD

 監督:ラッセ・ハルストレム

 出演:ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、ジュディ・デンチ、アルフレッド・モリーナ、レナ・オリン

 内容:冬のある日、伝統が深く根付くフランスの村に、謎めいた女性が娘を連れて越してきた。彼女がオープンさせた、見たこともないような美味しそうなチョコレートであふれたお店が、保守的な村の人々に変化をもたらしていく。。

評価★★★☆/70点

チョコレートのCMも2時間ぶっ続けで見るとさすがにダレるな。

お味の方も、今までに味わったことのないような絶品なのかと思いきや、そんな取り立てていうような味でもないし・・・。

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グリンチ(2000年・アメリカ・105分)WOWOW

 監督:ロン・ハワード

 出演:ジム・キャリー、テイラー・モムセン、クリスティン・バランスキー、モリー・シャノン

 内容:全身が緑色の毛で覆われた嫌われ者のグリンチは、美しいフーヴィルの町を見下ろすクランペット山に住んでいた。フーヴィルの町では、楽しいクリスマスの準備で大わらわ。しかし、グリンチはクリスマスが大っ嫌い!そこで彼はフーヴィルのクリスマスをメッタクタにしようと作戦を練る。。アメリカ人なら誰でも知っているという児童文学の映画化。

評価★★★/55点

ウォレスとグルミットのようにクレイアニメで見たかった気がする。

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リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い(2003年・アメリカ・110分)MOVIX仙台

 監督:スティーブン・ノリントン

 出演:ショーン・コネリー、スチュワート・タウンゼント、ペータ・ウィルソン、シェーン・ウエスト

 内容:1899年、謎の集団が近代兵器で欧州各地を襲撃し戦争の危機に。冒険家アラン・クォーターメインは、ネモ船長、透明人間、吸血鬼、不死身の男ドリアン・グレイ、ジキル博士、トム・ソーヤーらと超人同盟を結成、謎の集団に立ち向かう・・・。人気小説の主人公たちが一同に会するコミックを映画化。

評価★★/40点

B級からA級に昇格するためにA級養成ギプスを無理やり付けさせられたノリントン。

しかし結果はA級に戦犯が付いてしまうという本末転倒なものに終わってしまった。

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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語(2004年・アメリカ・109分)WOWOW

 監督:ブラッド・シルバーリング

 出演:ジム・キャリー、メリル・ストリープ、エミリー・ブラウニング、リーアム・エイケン

 内容:発明好きの長女・ヴァイオレット、読書家の弟・クラウス、末っ子のサニー。両親を亡くしたボードレール家の3人の子供たちは、遠縁のオラフ伯爵に引き取られる。しかし、実は遺産目当てだったオラフ伯爵は、子供たちに執拗な嫌がらせを繰り返していく・・・。世界的ベストセラーの児童書の映画化。

評価★★★/55点

小公女のごとく徹底的に不幸なトーンに落としていくわけでもなく、ホーム・アローンのごとく痛快さを前面に押し出すわけでもなしに、世にも不幸せなというわりには、ちょっと中途半端な印象。

徹底的なオーバーアクションと七変化でボードレール3姉弟をいじめ抜くジム・キャリーにもはっきりいって凄みが感じられない。

冷徹な狂気よりも軽いノリのコメディぷりの方が勝ったかんじで、そこらへんのバランスがもうちょっと取れていればシニカルでブラックな世界観がもっと際立ってよかったと思うんだけどなぁ・・。

2009年1月14日 (水)

夢のシネマパラダイス10番シアター:世界の黒澤シネマスタイルズvol.1

生きる

07101801 出演:志村喬、日守新一、田中春男、千秋実、小田切みき、山田巳之助、藤原釜足、小堀誠

監督・脚本:黒澤明

(1952年・東宝・143分)NHK-BS

評価★★★☆/70点

内容:30年間無欠勤の模範的な役人である、市役所の市民課長・渡辺勘治は、ある日、自分が胃ガンのために余命いくばくもないことを知った。早くに妻を失ってから男手ひとつで育て上げてきた息子にも冷たくされ、渡辺は絶望のあまり街をさまよう。生きることの意味を考え始めた渡辺は、翌日から人が変わったように遮二無二働き出し、貧民街の環境を改善してそこに小さな公園を造ることに情熱を注ぐのだった・・・。

“黒澤明の「残酷狂時代」”

定年間近の生ける屍、渡辺課長よりは若く健康でブラックホール並みの胃袋を持つ事務員、小田切みきの方にどこからどう見たって近いだろうと自負できるオイラにとっては、単純に渡辺さんみたいなお方には付きまとわれたくないなという感想しか浮かばなかった・・・。

異様に光った鬼気迫る瞳で、「いや、そ、そんな、私は、ただ、、、私は、、、君、、、私は、、もうすぐ死ぬんだ、、、君は、どうして、そんなに、その、活気があるのか、君を、その、見ていると、何か、何か、、温かくなる。。」なんて切実に訴えられたら、そりゃはっきり言ってキモイ以外の何ものでもないわな(笑)。

1枚のレントゲン写真から幕を開けたこの物語は、後半1枚の遺影を前に集まった人々が、故人について語るドラマへと飛躍し、そして語る彼らの本性が1枚1枚レントゲンに写し出されるように暴かれていき、ラストに至ってはこの映画を観る側の本性さえも暴かれてしまうわけで、この点についてはさすが世界のクロサワだなと感嘆してしまう。

しかし、映画のつくりに感嘆はできても、肝心の物語の核心にまで個人的になかなか入っていけないもどかしさがあって、それはやはり渡辺課長という人物が、自分にとっては何かまだ遠い存在だったということが大きな要因なのかもしれない。

しかし、物語には入り込めなくても映画のつくり自体には感嘆したのと同様、渡辺課長には観てるこっちの方が疲れてきても、それを演じた志村喬には脱帽してしまう。

とにかくあの瞳は、、、恐いです。なんか、「アバウト・シュミット」のJ・ニコルソンの死んだ魚の目を思い出しちゃった。

あと、あの鬼気迫る目を見て、ふとチャップリンを思い浮かべてしまったのだけど、この映画が喜劇にも通じるユーモア要素を兼ね備えていることを考えると何かどこかで繋がっているのかもしれない。奇しくも1952年度のキネ旬の邦画第1位が「生きる」で外国映画第1位が「チャップリンの殺人狂時代」だったり。

チャップリン映画の3大要素といえば、“愛する”“働く”“食べる”と言っていいと思うけど、「生きる」も見事なまでにそれを貫いている。

やはりこの映画は、黒澤明の残酷狂時代ともいうべき傑作なのかもしれないな、なんてことをふと思ってしまいました。

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羅生門(1950年・大映・88分)DVD

 監督・脚本:黒澤明

 出演:三船敏郎、京マチ子、森雅之、志村喬、千秋実

 内容:戦乱と天災地変と疫病の続く平安の乱世、都に近い山科のやぶの中で旅の侍・武弘の死体が発見される。検非違使は関係者である武弘の妻・真砂と盗賊・多襄丸を取り調べ、巫女を使って武弘の霊からも証言を得るが、彼ら3人の陳述はすべて食い違っていた。事件を目撃した杣売(そまうり)は、この様子を羅生門の下で旅法師に語りながら怖れおののき続ける・・・。芥川龍之介の小説「藪の中」に材をとり、人間のエゴや不信感、不条理などを抉り出す心理ドラマ。戦後、日本から初めて正式出品されたヴェネチア映画祭で作品賞受賞。後にアカデミー名誉賞(後の外国語映画賞)も受賞し、クロサワの名を世界に知らしめると同時に、日本映画黄金期の到来を告げる記念碑的作品となった。

評価★★★★★/100点

“死闘と呼ぶにふさわしい多襄丸と侍の斬り合いが目に焼きついて離れない。あれは殺陣ではなく、まさに殺人だった。”

「用心棒」でのラグビー並みの斬り合い肉弾戦も、「椿三十郎」での0.3秒瞬殺斬りも非常に印象的だが、それらとは対照的なこの映画の型も何もあったものではないヘッピリ腰バトルが1番好きかも。

両者のジリジリしたにらみ合いの最中のんきに首スジを掻く多襄丸。と思ったらヘッピリ腰同士ヒィヒィ息をあげて、時には野獣のごとき叫び声をあげながら、のたうち這いずり転げ回り足を引っ張り合いながら斬り合う両者。

土に突き刺さる剣、切り株に刺さったまま抜けない剣、そして侍に突き刺さる多襄丸の投げた剣。

死闘から生還してへたり込む多襄丸に覆いかぶさるように鳴り響くセミの声がまた印象深い。

人を一人殺めるってこういうことなんだという実感を眼前で見せられたような気がしてしまった。

ドシャ降りの豪雨と焼けつく太陽の生々しい陽光の下で繰り広げられる人間模様もまた実に生々しかった。

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用心棒

Ph_s 出演:三船敏郎、仲代達矢、山田五十鈴、東野英治郎、加東大介、志村喬、藤原釜足

監督:脚本:黒澤明

(1961年・東宝・110分)NHK-BS

評価★★★★☆/85点

内容:2人の親分が縄張り争いを続ける宿場町に、桑畑三十郎と名乗る浪人がやって来た。男は両方の親分に自分を売り込み、高く買ってくれた方に用心棒として味方につくと持ちかける。浪人は、腕も立つが頭もよく切れる男で、巧みな策略で双方を戦わせていくが・・・。アクションの切れ味に加え、ユーモアたっぷりの黒澤演出が冴えわたる娯楽活劇。

“傑物黒澤と怪物三船が暴れまくる娯楽劇。これを見ずしていつ死ねる!”

日米安保問題など激しい政治闘争が渦巻き、やがてカラーテレビ放送など経済成長への端緒を開いた節目となった時代、世の中のパッションがそのまま反映された映画は数多い。

日本映画が最も輝いていた時代だ。

その中でもこの「用心棒」は、娯楽性という面で翌年公開の続編「椿三十郎」とならんで珠玉の中の珠玉ともいえる一本だ。

砂じん吹きすさぶ中、悠然と立ち構える三船敏郎、イギリス製のマフラーを首に巻きつけ拳銃を携えた、いったいどこぞの時代やねんという仲代達矢、棺おけ担いでそそくさそそくさ東野英治郎、アホ丸出しの剛力男・加東大介、紅一点の司葉子、そしてどこまでもヘッピリ腰なヤクザたち。

このメンツでルパン3世撮れるだろ(笑)。

それくらい魅力的なキャラクターたちが入り乱れるシマ争いは、ユーモアも満点、しかし命がけ・・・。

高見の見物を決めこむ三十郎が物見はしごを降りて地上に降り立ったとき、一陣の風の中、怪物の疾風怒濤の大立ち回りのもと、辺りは地獄絵図と化す。

拳銃を向ける卯之助(仲代達矢)にズッズッと近寄っていく三十郎(三船)の凄みたるや、思わず卯之助が躊躇して後ずさりしてしまうのも分かるほどのリアリティが画面から伝わってくる。

このシーンを観る側に力づくで納得させてしまうこの映画は、やはり正真正銘のホンモノだと言うほかない。

一度斬っただけでは人は死なないということから生まれた衝撃の2度斬り3度斬りの殺陣、そしてドスッバツッという効果音。舞い上がる砂じんには砂以外に塩ときな粉が混ぜられていたという演出の凝りよう。

伸び伸びと楽しんで撮ったと黒澤は語っているが、役者は相当に大変だったようだ。

暴れるだけ暴れまわったあげく、「あばよ!」と捨て台詞を残して後片付けもせずにさっさと町を去っていく三十郎の後ろ姿は、これが娯楽だ!見たかお前ら!と言わんばかりのやりきった黒澤明の颯爽とした自信の表れとダブって見えてしまう気がしてならない。

傑物黒澤と怪物三船が暴れまくる娯楽劇。これを見ずしていつ死ねる!

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姿三四郎(1943年・東宝・97分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:藤田進、大河内傳次郎、月形龍之介、志村喬、轟夕起子

 内容:明治15年、修道館・矢野正五郎の闇討ちで柔術と柔道の闘いに直面した三四郎は、柔道に誠実な矢野の門下生となった。己の力量に慢心する三四郎は矢野の教えを受け、心身共により鍛えられていく。様々な対戦者に打ち勝った三四郎は、柔術派の檜垣の挑戦を受け、右京ヶ原の決闘に挑む。。原作の出版広告を見た黒澤が自ら企画、脚色した監督デビュー作で、同じ年にデビューした木下恵介と並んで、優れた新人監督に贈られる山中貞雄賞を同時受賞した。

評価★★★★/75点

“笑撃の黒澤柔道ダンス”

柔道とは思えない、まるでジャパニーズ・ダンスと呼んだ方がしっくりくるようなダイナミックさにまずは度肝を抜かれるというか、それはもう漫画の世界で思わず笑っちゃうくらいなんだけど、黒澤映画が黒澤映画たるゆえんの「面白い映画を作るんだ!」という意気込みや躍動感が作風としてすでにデビュー作から感じられるというのは正直驚いた。

黒澤明は最初っから黒澤明だったんだ。やっぱスゴイ監督さんなんだな。

お寺の境内に上がっていく石階段で、ヒロインの娘の下駄の鼻緒を三四郎が手ぬぐいですげ替えてあげるシーンのカット転換のなんと美しいことよ。藤田進と轟夕起子の淡い恋はなんともカビの生えたような古風な恋愛劇だったけど、あのシーンはホレボレしちゃった。

間の作り方が恐ろしいほど巧いんだよなぁ。

そして、敵役の月形龍之介の洋装風のシャレた出で立ちは後の黒澤映画でおなじみの悪役、仲代達矢にもつながると思うんだけど、ラストの右京ヶ原の対決なんかも黒澤映画の原点を見ているようで見ていて興奮してしまった。

強風吹きすさぶ中、駆けるように流れる白い雲と揺れ動くようにさんざめくススキ野の群れ、そこに睨み合いながら佇む2人の男。ビリビリと震えがくるようなシーン、、、監督1作目で撮れねぇよフツー。。しかも戦時中だってさ。

黒澤明、、、神っス。

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続姿三四郎(1945年・日本・83分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:藤田進、月形龍之介、河野秋武、轟夕起子、森雅之、大河内傳次郎

 内容:前作で檜垣源之助を倒した三四郎に、今度は檜垣の弟で復讐に燃える空手家・鉄心&源三郎兄弟が牙をむく!

評価★★★/65点

“弟、、、怖っ。。”

公開が昭和20年4月ということらしいけど、東京大空襲の翌月に映画なんて観れたのかという疑問はさておき、雨あられと降り注ぐ爆撃の中でこういう娯楽映画を作ってしまう黒澤はやはり初めっからただ者ではなかったということなのだろう。

アメリカ人ボクサーとの異種格闘技戦、そして空手の使い手である檜垣鉄心・源三郎兄弟との決闘など画面の荒さはあるものの見応えのあるシーンがつづくし、前作で三四郎が打ち破り病床のふちにある檜垣源之助と三四郎、小夜との哀しい三角関係のシーンも非常に印象に残る。

また、能装束を纏った言葉を発しない源三郎の造型はモノクロ画面の中ではかなり不気味で、一方、鉄心の方は江頭2:50とオッパッピーを掛け合わせたような動きでこれまたかなり滑稽で、それを考えると、もっと檜垣兄弟をクローズアップさせてほしかった気もする。

しかし、、あのご時世にどうやってあんなに外人集めたんだろ。。

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どですかでん(1970年・東宝・126分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:頭師佳孝、伴淳三郎、井川比佐志、田中邦衛、三波伸介、渡辺篤、三谷昇

 内容:電車バカの六ちゃんは、毎日、電車の走る音を「どですかでん」と口マネしながら、町内を回っている。六ちゃんの住む集落には、暗い過去を背負ったり、苦しい現在に打ちのめされ悩んだりしながらも、優しい心を持って懸命に生きている人たちがたくさん住んでいた・・・。黒澤映画初のカラー作品。

評価★/20点

日本はもとより、世界に通用する映画を世に送り出そうと結成された四騎の会の企画作品がこれかよ。。何も言葉が浮かんで来ん・・・。

夢のシネマパラダイス11番シアター:世界の黒澤シネマスタイルズvol.5

赤ひげ

Kurop23 出演:三船敏郎、加山雄三、山崎努、団令子、桑野みゆき、香川京子、内藤洋子

監督・脚本:黒澤明

(1965年・東宝・185分)NHK-BS

評価★★★★★/95点

内容:江戸の小石川療養所の医師、赤ひげの破天荒だが慈愛にあふれる生き様を、あるエリート青年医師の目を通して描くヒューマニズム巨編。「病気の原因は社会の貧困と無知によるもので、これには治療法がない」というのが口癖の赤ひげだが、それでも人の命を救うため黙々と働き続ける。その姿に、最初は彼に反発していた青年医師だが、次第にエリート意識を捨てて敬意を抱くようになる。黒澤絶頂期の大力作。

“映画の8割は人間の悲しみと不幸で溢れている。しかし、映画を観終わった後は自分の心の中が希望と嬉しさと幸せであふれ返っている。この映画を通して自分も赤ひげ先生に心を診断されたようだ。”

身体を診断するのと同時に心も診断してしまう赤ひげ。

しかし、忘れてはならないのは、例えばおとよにしても彼女の悲しみ、傷、不幸はいくら赤ひげの手にかかっても完全に消し去ることはできないということだ。

家族もなく、12歳で売春させられていたおとよの悲しみと傷は一生消えることはない。

同じことは毒を飲んで一家心中したがなんとか生き残った小ねずみにもいえる。

家族で親兄弟話し合って死ぬことに決めたというのはあまりにもむごく残酷だ。

これらがいわば赤ひげの言うところの貧困と無知に対する闘い、貧困と無知が起こらなければ病気など起こらないということにつながるのだが、一方ではおとよ自身、小ねずみ(長坊だっけか)自身自分の力で生きていかなければならない。多少癒えはしても消え去ることはない悲しみと傷を背負って生きていかなければならない。

その自分自身で生きる力を取り戻す手助けを赤ひげ、そして保本は施していくわけだ。

そしてそこで重要なのがいかに相手と心を通わせ合うかということになるわけだが、この映画では保本の変化と成長を通してその過程を描いていく。

この映画の白眉はまさにここにあると思う。

長崎に留学していたエリート新人である保本。彼は療養所に来るまでは最新の西洋医学書にのみ頼ろうとしていたわけだが、赤ひげやおとよと接していくうちにだんだん変化をみせ、しまいには口調まで赤ひげと同じになっていく。

そこまでに至る描写が実に素晴らしい。

特に印象的なのが、蒔絵師のジイさんの臨終シーンから目を背け、ただ醜悪なものとしてしか見られなかった保本が、病人の人生における内に秘めた悲しみや不幸を知った時、臨終シーンが赤ひげの言っていたとおり荘厳に見えてくるところだ。

それはなにも病人に対する保本の同情がそのように見させたのではないだろう。

その病人がとてつもなく大きな悲しみ、不幸を抱いていてもなお生きていく力を今までしっかり持っていたという真の強さを認識したときに荘厳に見えたのだと思う。

だからこそ病人の苦痛や死のすさまじさから目をそらしてはいけないのだと赤ひげは言うのだと思う。

これはなにか現代にも通じるものがあると思う。

おとよの世話疲れから、また赤ひげに言わせれば“世の中”を急激に見たための知恵熱でぶっ倒れた保本。

そう、現代の世の中もいつも人間の不幸で覆われているではないか。

そして人生は喜びよりも悩み、苦しみの方が圧倒的に多い。それでもしかししっかり地に足をつけて生きていかなければならない。

別々のシーンで赤ひげと保本は同じことを言う。「わしは実にイヤなやつだ。下劣な男だ。」「わたしは実にダメなやつなんです。わたしは下劣なやつです。」と。しかしそれを分かっているからこそ、それでも療養所で医者として生きていく赤ひげとその決心をする保本。

この映画は時代劇という枠をかる~く超越してしまっている。

考えてみればこの映画、刀が出てこない。チャンバラシーンもない。赤ひげは素手で闘う。療養所のオバさんたちは刀のかわりに大根1本で女郎の頭をぶっ叩く。

相手は死なない。

医者も看護師も人を殺すことなどできるはずがないのだ。

だから刀など必要なかった。必要なのは言葉であり、現実を直視する目であり、無知と闘う頭であり、強さと優しさを併せ持つ心である。ようするにいっぱしの人間なのだ。

そして彼らは命の尊さ、真の力強さを知っている。

今の医者はどうだか知らないけど・・・(笑)。

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Kurop27 出演:仲代達矢、植木等、隆大介、原田美枝子、ピーター、寺尾聰、根津甚八

監督・脚本:黒澤明

(1985年・日/仏・162分)NHK-BS

内容:シェイクスピアの「リア王」を下敷きに、3本の矢の逸話で知られる毛利元就の3人の息子の物語を組み合わせて描いた戦国絵巻。70歳になる一文字家の領主・秀虎は、ある日、3人の息子に家督を譲り、城を1つずつ与えて引退すると告げた。真っ直ぐな性格の三男・三郎は父の弱気を批判し、その場で秀虎に追放される。一方、長男・太郎の正室・楓の方は、親兄弟を秀虎に滅ぼされ、略奪された形で嫁になったことから、長男を軽んじた秀虎の態度に不満を覚えていた・・・。

評価★★★★/75点

体裁としては、「蜘蛛巣城」(1957)のカラー版というかんじで、原田美枝子が山田五十鈴、仲代達矢が三船敏郎、盲目の野村萬斎が怪かしの妖婆といったふうにリンクしている。

また、映画のつくりも「蜘蛛巣城」と同じく演劇・舞台を意識した様式美で彩られており、アカデミー賞を受賞したワダ・エミの黄・赤・青・白を人物に当てはめて使った装飾衣装から、どこまでも果てしないロングショットに至るまでかなり徹底していて、むしろ「蜘蛛巣城」よりも静と死に深くこだわった作品になっているように思う。

黒澤映画の醍醐味が動と生にあることは誰も異論はないだろうが、このいつの世も繰り返される人間の悪行、そして安らぎよりも悲しみと苦しみを奪い合う人の世への無常観漂うレクイエムを自覚した今回の作品は、まさに壮大な舞台劇を見ている錯覚に陥ってしまう。

しかし、この壮観さがハンパないんだわ(笑)。

向こうの山の尾根に敵軍がズラリと並んでいるシーンや、燃えさかる城から仲代達矢が出てくるシーンなど、80年代死に体にあった日本映画界にあって巨匠黒澤の底力を見せつけられたような、そんなスゲェ映画だった。

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(1990年・日/米・121分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:寺尾聰、倍賞美津子、原田美枝子、いかりや長介、マーティン・スコセッシ、笠智衆

 内容:夢をモチーフにした8話の短編から成るオムニバスドラマ。日照り雨の日に狐の嫁入りを見てしまった5歳の“私”が主人公の第1話「日照り雨」を皮切りに、次第に成長していく私が見た「桃畑」、「雪あらし」、「トンネル」、「鴉」、「赤富士」、「鬼哭」、「水車のある村」の計8話から成る夢を、様々なスタイルで描きながら、文明社会への批判と自然とのかかわりの重要さが語られる。

評価★★★/60点

黒澤明の頭の中はいったいどうなってるのかと覗いてみたら、テリー・ギリアムやティム・バートン、デヴィッド・リンチ、クローネンバーグなどの混沌とした世界とは似ても似つかない理路整然とした夢で、あれれ、、てかんじ。。

しかもオチもなんにもないんだもん。ただの説教臭いメッセージの羅列になっちゃっててイマイチ楽しめず。

まぁ、このとき御年80歳のお爺さんだったことを考えると、こういう作りになるのもしゃあないのかなぁ。

でも、手榴弾くくりつけた犬=“犬死に”の暗喩とか、どぎつい赤富士と放射能汚染、動き出すゴッホの絵など随所に印象的な造型の具現化が見られるのもたしかで、これはこれでお見事な映画なのかもしれない。

ただ、1スジ(シナリオ)2ヌキ(映像)3ドウサ(演技)を重視するオイラとしては、2ヌキだけの映画ってのはどうもイマイチ、、ねぇ、、複雑。。。

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まあだだよ(1993年・東宝・134分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:松村達雄、香川京子、井川比佐志、所ジョージ、油井昌由樹、寺尾聰

 内容:随筆家・内田百閒とその門下生たちとの心の触れ合いを様々なエピソードで綴った黒澤明の遺作。昭和18年の春、百閒先生は作家活動に専念するため旧制高校を去ることを教え子たちに告げた。生徒たちは「仰げば尊し」を歌って敬愛する先生を送る。しかし退職後も先生と門下生の交流は続いていくのだった。

評価★★☆/50点

“正直、、「もういいよ。」って早く言ってほしかった・・・(笑)。”

夏目漱石門下の随筆家・内田百閒とその門下生との交流を、人情味オンリーで描ききった作品で、所ジョージや、若かりし頃から黒澤映画に出続けている香川京子の好演などほほ笑ましく見ていられる映画ではある。

、、、のだが、逆にこれが黒澤映画だと思って見ると途端にツマラなくなってしまうわけで・・・。

往年のダイナミックさもなければ「夢」などの絵画的美しさも見受けられず、社会風刺もなければゲージツ的でもない、そういう損得勘定の一切皆無な映画の中で、善人100%の師弟関係とドンチャン騒ぎ、、、正直気持ち悪いcatface、、もとい、こっ恥ずかしい。。

ツッコミ役のいない映画見るのがこれほどツライものだとは思わなかったわ・・・。

だからぁ、北海道から鹿児島まで各駅を暗誦してるオッサンに誰かツッコんでやれよ(笑)。気になってしかたなかった。

でも、先生だけは最後までちゃんと聞いてるんだよな。

優しい映画だ。しかも度を越した優しい映画だ・・・。ダウンタウンの松っちゃんが提供する優しさライセンスを無条件で差し上げたい気分です。

ようするに、、、映画としてイマイチ。。

でもでも、オイラにとっての映画のお師匠は黒澤先生にほかならず、これからも黒澤映画を見続けていこうと考えておるわけであります。黒澤映画ほど素晴らしい映画体験をすることはできないのだから。

オイラにとって黒澤明は「まあだだよ」なんだよね。

まだまだです。

2008年12月30日 (火)

夢のシネマパラダイス587番シアター:リング&呪怨&着信アリ

リング

1000548_m 出演:真田広之、松嶋菜々子、中谷美紀

監督:中田秀夫

(1998年・東宝・95分)もちろんVideoっしょ。。。

評価★★★/60点

内容:若者たちの間で広まっている呪いのビデオについて取材していたテレビディレクターの浅川玲子は、親類の娘・智子がビデオを見た1週間後に謎の心臓発作で死んだことから調査を始め、うわさのビデオの現物を見つける。自分も死の予告を受けた玲子は、前夫である大学講師の高山竜司に助けを求めるのだが・・・。

“原作を★5つとすると映画は★3つより上は付けられない。”

いまいちノレない原因はビデオの内容。まばたきが無い時点で★-1だし、原作の方が妙な息苦しさがある。

このビデオ見ると本当に1週間後に死ぬ、、、かもしれないと思わせる文章。

このビデオ見たからって1週間後には死なねぇだろうと思わせてしまう映画。

おいおい、映像が文章に負けるってのはどういうことだ。

唯一、映像が原作を上回っていたのは貞子の登場場面だけだなんて・・・。

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らせん(1998年・東宝・97分)Video

 監督:飯田譲治

 出演:佐藤浩市、中谷美紀、真田広之、鶴見辰吾、佐伯日菜子

 内容:息子を海の事故で亡くした医師・安藤は、突然死した男を病理解剖するが、胃の中から数字が羅列された紙切れを発見する。その男がかつての同級生だったことから、第一発見者の高野舞とともに、その謎に挑もうとするが・・・。

評価★★☆/50点

もともと原作からしてホラーの域を脱したSFサスペンス調だったので、これを映像化するというのはどうなんだろう、というのはあったんだけど、バカ正直に完全に理屈オンリーで作った駄作になっちった・・。

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リング0 バースデイ(2000年・東宝・99分)WOWOW

 監督:鶴田法男

 出演:仲間由起恵、田辺誠一、田中好子、麻生久美子

 内容:鈴木光司のベストセラーを映画化した人気ホラーシリーズの完結編。第1作「リング」から30年前に遡り、呪いのビデオテープを生み出した山村貞子の秘密を描く。

評価★★☆/50点

金属音のようなノイズと貞子の一瞬横ステップだけは認めてやるよ。

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ザ・リング(2002年・アメリカ・116分)2002/11/20・MOVIX仙台

 監督:ゴア・ヴァービンスキー

 出演:ナオミ・ワッツ、マーティン・ヘンダースン、ブライアン・コックス

 内容:中田秀夫の「リング」をドリームワークスがリメイク。新聞記者でシングルマザーのレイチェルは、見ると7日後に必ず死ぬというビデオテープのうわさを聞く。やがて彼女が発見したテープには、血の波紋、鏡に映る女性、馬の死体、井戸が・・・。

評価★★★/55点

“「ザ」が付くと付かないとでは、、、大して差はない。”

サマラがTVから出てきた時の目eyeがダメダメ。

あの目はエクソシストの目になっちゃってるもんなぁ。青白く光ってたし。

あのね、白目剥かないとダメなのよ。こんなふうに・・・ウxッ。。

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ザ・リング2(2005年・アメリカ・128分)DVD

 監督:中田秀夫

 出演:ナオミ・ワッツ、サイモン・ベイカー、デビッド・ドーフマン

 内容:ハリウッドオリジナル脚本による続編。引っ越しし新たな生活を始めたレイチェル親子だったが、町で起きた怪死事件をきっかけに、息子のエイダンに異変が起き始めた。サマラの呪い、ビデオテープの恐怖が再び2人に襲いかかる!

評価★★/40点

ジュラシックパークばりの鹿の方が断然恐い・・。

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呪怨

Juon_2_thumb 出演:奥菜恵、伊東美咲、上原美佐、市川由衣、津田寛治

監督:清水崇

(2002年・日本・92分)2003/02/06・テアトル新宿

内容:ある日、介護ボランティアをする女子大生の里桂は、寝たきりの老婆の様子を見るためその家を訪れるが・・・。死者の強い恨みや怒りの情が呪いとなって宿るとある一軒家を舞台に、そこに関わった人々と襲いかかる恐怖が描かれる。

評価★★★/55点

“15~20分の同じ内容のショートホラーフィルムを6回続けて観たオイラはその日、相当ヒマだったらしい・・・。”

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呪怨2(2003年・日本・92分)2003/09/03・テアトル新宿

 監督:清水崇

 出演:酒井法子、新山千春、堀江慶、市川由衣、葛山信吾

 内容:ホラー映画への出演が続く女優・原瀬京子は、関わった者たちの悲惨な死や行方不明が後を絶たない呪われた家をレポートするテレビ特番にゲスト出演した。そしてその夜、婚約者の将志の車に乗り家路につく途中、首都高でネコを轢いてしまい・・・。

評価★★★☆/70点

“ふ~ん、ちょっとは頭使うようになったんじゃん。”

これまでは“見せ方”のみに執心していた作り手がやっとで“語り方”にも頭使うようになったと。

例えば前作でいうと15分の同じ内容のショートホラーフィルムの単なる羅列にすぎないレベルだったと思うんだけども、今回はレベルが1段上がったかんじ。

やっぱり見せる怖さと語る怖さが、髪の毛がねじれるように絡み合ってこそ怖さの相乗効果も高まると思うから。最近の和製ホラーはアトラクション化しちゃってるからなぁ・・。

でもホント今回は怖さのツボにハマッちゃった。

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THE JUON/呪怨(2004年・アメリカ・92分)DVD

 監督:清水崇

 出演:サラ・ミシェル・ゲラー、ジェイソン・ベア、ウィリアム・メイポーザー、クレア・デュバル

 内容:東京の大学で福祉を学ぶ留学生カレンは、介護を手伝うため友人の家を訪れる。だが、家の中には人のいる気配がなかった・・・。「呪怨」のハリウッドリメイク版。全米興行成績第1位を獲得したことも話題になったが、日本では鳴かず飛ばずに・・。

評価★★☆/45点

このシリーズは、レンタル屋のカウンターでレンタル料金を払ったときが自分のテンションが1番高い。アドレナリンもこの時にしか出ない・・・。そんなシリーズに成り下がってしまいそう。。

ってそんなん初めから分かってた?

ハイ・・・。

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着信アリ

Chakushinari 出演:柴咲コウ、堤真一、吹石一恵、岸谷五朗、石橋蓮司

監督:三池崇史

(2004年・東宝・112分)DVD

評価★★☆/45点

内容:女子大生・由美が参加した合コンメンバーを次々に襲う怪奇。それは自分の携帯電話に自身の番号で着信がかかり、伝言メッセージには自分の悲鳴にも似た断末魔が録音されていて、しかも着信時刻は3日後。やがて3日後の着信時刻が来ると、不可解な死を遂げていく・・・。

“関心ナシ”

携帯という発想もどっかで見たことあれば、映像もどっかで見たことあるのばっかり。怖くもカユくもない。

最初の犠牲者が出るまでの描写と光の具合と雰囲気だけかな、ゾクゾクきたのは。

ていうか何が1番恐ろしかったって、、企画・原作の秋元康がDVDの特典映像のインタビューで、「男はつらいよ」シリーズみたいに50作目指して頑張りマッスルgood!って言ってたこと。戦慄・・shock。この人やりかねないで(笑)。

寅さん、どうぞ祟ってあげて下さい!

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着信アリ2(2005年・東宝・106分)WOWOW

 監督:塚本連平

 出演:ミムラ、吉沢悠、瀬戸朝香、ピーター・ホー、石橋蓮司

 内容:保育士の杏子の携帯にかかってくる不吉な死の着メロ。杏子を救うため、恋人のカメラマン、尚人は事件を追うルポライターの孝子とともに行動を開始する。そしてついに3人は、事件のカギが台湾にあることを突き止める・・・。

評価★★/35点

AMラジオに混線してくる台湾ラジオがウザイ、、てかんじ。。

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着信アリ Final(2006年・東宝・105分)WOWOW

 監督:麻生学

 出演:堀北真希、黒木メイサ、板尾創路、ジャン・グンソク

 内容:韓国に修学旅行で来た安城高校2年C組。が、その最中、女子生徒の一人が死の着メロを受け、予告通りに無残な死を遂げる。その後も鳴り続ける死の着メロ。そして、その死から逃れる唯一の方法は、送られてきた死の予告を誰かに転送することだった・・・。

評価★★★/60点

“自分だったら、、、どうする!?究極の選択ネタ”

まずは設定に、死の着メロを他人に転送すれば死なないという新味を持ち出してきたことには素直に拍手したい。転送という究極の選択ネタを取り入れることで、携帯でしか繋がれない今の若者の希薄な人間関係がいじめ問題と絡めてあらわになっていく様はテーマとしても見応えがある。

転送されまいと生徒たちが携帯を取り合う壮絶なシーンは、まんまリアルなバトルロワイアルものだったし。

さらに、幽霊を倒す方法が、メールを大量に送り込んでサーバーをフリーズさせるというのもなかなか笑えて面白かった、、って笑っちゃダメやん・・(笑)。

日韓の国境を越えてネットカフェにたむろする名もなき若者たちが一致団結して手助けする、しかも「ひとりじゃないよ!」という決めゼリフ付きときたもんにゃ、これは完全に「電車男」やろという・・・。

良くも悪くも不特定多数の人々が結びつくネットや携帯の功罪がテーマとしてあって、意外に最後まで飽きずに見れたかんじ。

ただ、映画を締める方向だけはバカ正直にいつもと同じで一気にトーンダウンしちゃったな。。

2008年12月13日 (土)

夢のシネマパラダイス409番シアター:ディズニーアニメ倉庫

美女と野獣(1991年・アメリカ・84分)Video

 監督:ゲイリー・トルースデイル、カーク・ワイズ

 声の出演:ペイジ・オハラ、ロビー・ベンソン、リチャード・ホワイト

 内容:森の中にひっそりと建つ城には、若く精悍だがわがままな王子がいた。ある時、彼は魔女に心を試され、醜い野獣に姿を変えられてしまう。そんな彼の城に発明家のモーリスが迷い込んでしまい、娘のベルが捜しにやって来るのだが・・・。ギリシャ神話以来親しまれてきた美女と野獣のロマンティックなラブストーリーをもとにしたディズニーアニメ。アニメ作品として初めてアカデミー作品賞にノミネートされた。

評価★★★★/80点

気になる。どうでもいいことなんだけど気になる・・・。

野獣の猫背が。ホントどうでもいいことなんだけど。。

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アラジン(1992年・アメリカ・90分)Video

 監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ

 声の出演:スコット・ウェインガー、ロビン・ウィリアムス、リンダ・ラーキン

 内容:神秘と魅惑の都アグラバ、大いなる夢と希望を抱いた貧しい若者アラジンは、市場で出会った美しい娘ジャスミンに一目ぼれし、彼女が盗っ人として捕まっていたのを助け出した。ジャスミンは実はアグラバ王国の王サルタンの娘で、結局役人に捕まったアラジンは、城の石牢に閉じ込められてしまう・・・。アラビアンナイトの物語を下敷きに、不思議なランプを手にした若者の愛と冒険を描いたファンタジーアニメ。

評価★★★/60点

ピクサーアニメは吹き替えの方がより楽しめる印象が強いが、ディズニーアニメを吹き替えで見ると決まってモーレツな眠気に襲われてしまう。この映画はその中でも最たるもの。なんでだろ・・・。

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ターザン(1999年・アメリカ・88分)NHK-BS

 監督:ケヴィン・リマ、クリス・バック

 出演:トニー・ゴールドウィン、ミニー・ドライバー、グレン・クローズ、ロージー・オドネル

 内容:英国貴族の息子として生まれながら、嵐によってアフリカに漂着した一人の赤ん坊。両親を失った赤ん坊はメスのゴリラ、カーラに助けられ、ターザンと名付けられてたくましく育っていく。しかし、成長したターザンの前に文明人が現れたことから、ジャングルの平和が破られることになる・・・。幾度となく映画化されてきた「ターザン」のアニメ化。

評価★★★☆/70点

アニメにおける動物と人間の融和のコラボレーションは、胡散臭くて個人的には引いてしまうことが多いんだけど、これはギリでセーフだったかんじ。ラストはあまりにもな展開で失笑しちゃったけど、CGの使い方も程よい案配でフツーに楽しめた。

00年代に入ってから凡打続きのディズニーにあっては珍しい良品だと思う。

けど、これ以降、鳴かず飛ばずなのはいかがなものでしょう、ディズニーはん・・。

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ダイナソー(2000年・アメリカ・82分)DVD

 監督:エリック・レイトン、ラルフ・ゾンダグ

 声の出演:D・B・スウィーニー、ジュリアナ・マルグリーズ、ジョーン・プロウライト

 内容:6500万年前の白亜紀。突如、巨大隕石が地球に衝突し、大地は荒廃の一途をたどった。キツネザルに育てられたイグアノドンのアラダーは、なんとか一命をとりとめて方々をさまよううちに、クローン率いる草食獣の群れと遭遇する。彼らは命の大地と呼ばれる楽園を求めて移動を開始するが、後ろからは凶暴な肉食恐竜軍団が迫っていた・・・。

評価★★★/55点

ハリウッド版GODZILLAのクローンが出てきよった。。。おもろない。

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アトランティス/失われた帝国(2001年・アメリカ・95分)NHK-BS

 監督:ゲイリー・トルースデール、カーク・ワイズ

 声の出演:マイケル・J・フォックス、クリー・サマー、ジェームズ・ガーナー、レナード・ニモイ

 内容:1914年。地図製作者にして言語学者の青年が、亡き祖父の意思を継ぎ、伝説の大陸アトランティスを求めて壮大な冒険の旅に出て、その隠された秘密に迫るアドベンチャー。

評価★★★/60点

宮崎アニメでこういう題材の映画をもう一度見てみたいと思いを馳せるのには打ってつけの作品。

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リロ&スティッチ(2002年・アメリカ・86分)WOWOW

 監督・脚本:クリス・サンダース、ディーン・デュボア

 声の出演:クリストファー・マイケル・サンダース、デイヴィー・チェイス

 内容:ハワイのカウアイ島。両親を早くに亡くした5歳の少女リロは、姉のナニと2人で暮らしている。いつも一人ぼっちのリロのために、ナニはペットを飼うことにするが、ペットショップでリロが見つけたのは犬には見えない“小犬”だった。リロはその小犬をスティッチと名付けて飼うことにする。ところがこのスティッチ、見た目とは裏腹に凶暴な性格で手に負えない問題児だった・・・。

評価★★/40点

それぞれのキャラが原石のまま放置されていて、1+1が1にしかなっていない。最近のディズニーはこういうお粗末感が多く見られる。体力の限界かな。

、、と、道理でピクサーとくっつかざるを得ないわけだ。。

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トレジャー・プラネット(2002年・アメリカ・96分)WOWOW

 監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー

 内容:15歳の少年ジムは惑星モントレッサで母親と2人暮らし。なにかと騒ぎを起こしては母を困らせている問題児のジムだったが、ある日、不時着した宇宙船にいた男からある箱を手渡されたことによって海賊から追われる身になってしまう。その箱の中には、莫大な財宝が眠るという伝説の“トレジャー・プラネット”への地図が入っていた・・・。スティーヴンソン原作による不朽の冒険小説「宝島」のアニメ映画化。

評価★★☆/50点

ディズニーという枠の中でやらざるを得ないためなのか、ハジけることができておらず、せっかくの好奇心をそそる格好の題材とキャラクターの魅力的な配置が全く活かされていない。ホント子供だましの映画そのものズバリというかんじ。

しかも飛翔感がない。致命的。。。宮崎アニメを見慣れているとどうしても気になるところやな。

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ライアンを探せ!(2006年・アメリカ・82分)WOWOW

 監督:スティーヴ・スパズ・ウィリアムズ

 声の出演:キーファー・サザーランド、ジェームズ・ベルーシ、エディ・イザード、ウィリアム・シャトナー

 内容:NY動物園の人気者、野生の王者ライオンのサムソン。しかし、サムソンの息子ライアンは子猫のような吠え方しかできず、みんなにバカにされていた。そんなある日の夜、いじけたライアンが乗り込んだコンテナを積んだトラックが出発してしまい、朝には出航する船へと運ばれてしまった。最愛の息子を救出するため、サムソンは仲間たちと動物園を脱出し、サムソンの行方を追うのだが・・・。

評価★★★/60点

“どうせなら題名をプライベート・ライアンSavingPrivateRyanにすればよかったのに(笑)。。”

中身は幼稚園児向けレベルだったけど、思ったよりは楽しめたかな。なにより、動物キャラの表情が豊かで面白いんだわ。

フルCGアニメに関しては、「レミーのおいしいレストラン」(2007)などのピクサーアニメを見てもそうだけど、ジャパニメーションよりもハリウッドの方が断然表現力では上をいっていると思う。デフォルメの仕方がおそろしく上手いと思うんだよねぇ。

日本の方はCGアニメというとなにかと正確性と精緻さによる写実性にこだわりがちだけども、それがかえって表現の幅を狭めちゃってるんじゃないかなと。しかも中身がないんだもん、これがまた、、、っていつの間にか最近のジャパニメーションに対する不平不満になってしまったな。。。

2008年12月 7日 (日)

夢のシネマパラダイス34番シアター:王様はつらいよ!

マリー・アントワネット

A5dea5eaa1bca1a6a5a2a5f3a5c8a5efa5c 出演:キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツマン、リップ・トーン、ジュディ・デイヴィス

監督・脚本:ソフィア・コッポラ

(2006年・アメリカ・123分)WOWOW

評価★★★/65点

内容:1769年、フランスとの同盟関係を確固とするために、オーストリア大公マリア・テレジアは14歳の皇女マリー・アントワネットを15歳のフランス王太子ルイのもとへ嫁がせる。フランスへ渡ったマリーは、ベルサイユ宮殿での結婚生活に胸をふくらませるが、夫はまるで彼女に関心がなく、世継ぎを求める声がプレッシャーとなってのしかかってくる始末。そんな孤独を紛らわそうと、贅沢三昧な宮廷生活に明け暮れるのだったが・・・。

“現代女子高生のマリー・アントワネットなりきり体験ツアー!”

まるでモー娘メンバーがマリー・アントワネットになりきって、アタシ、オーストリア高校からベルサイユ高校に新しく転校してきたマリー・アントワネットといいますshine!よろしくネwink

、、、みたいなポップといえば聞こえはいいが、軽いノリのアイドル学園映画といった方がしっくりくるような出来に、大仰なコスチュームプレイにお固く退屈なイメージを抱いてしまっているオイラは、やや面食らってしまった。

だって歴史ものとしての体をほとんど成してないもんこれ(笑)。

もちろんベルサイユ宮殿をはじめとして、衣装、調度品、美術、装飾などは圧倒的なホンモノ感を漂わせてはいる。しかし、その中で繰り広げられるべき人間模様は非常に浅く、歴史的背景もベルサイユから外に出ることはない。

また、マリー・アントワネットの人物像ひとつとっても、苦悩や葛藤などの内面はほとんど描かれることなく、あるとすればどうすれば夫とSEXできるのかということだけ・・・。

権謀術数うず巻くフランス版大奥ともいうべき歴史の裏側には全く目もくれずに、浮世離れしたベルサイユのしきたりの中で底抜けに明るいマリー・アントワネットが体験する宮廷生活のみにフォーカスした描き方は物足りなさを感じてしまい、観終わってイの1番に出てくる感想は、、で、何を描きたかったの?ということだけなんだけど、逆にこれだけ贅沢な映画のつくりもないだろうと思わせてしまう。この内容で(笑)。。

そういう意味でも、世間知らずのティーンエージャーがマリー・アントワネット体験ツアーに参加してみましたといった軽っぽさ感をこの映画から拭い去ることはできない。

が、オイラみたいな隠れキルスティン・ダンストFAN(これをオイラは隠れキリシタンと呼ぶw)にとっては、120分間延々と彼女を堪能できてしまうのだから、これほど嬉しいことはない。

そう考えるとやっぱ贅沢だわ、この映画。

でも、、、それでいいのか?ソフィア・コッポラさん・・・。

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ラストエンペラー

P0001913 出演:ジョン・ローン、ジョアン・チェン、ピーター・オトゥール、坂本龍一

監督・脚本:ベルナルド・ベルトリッチ

(1987年・伊/英/中・163分)NHK-BS

評価★★★★☆/85点

内容:わずか3歳の時に西太后によって北京・紫禁城に迎えられた溥儀は、間もなく清朝の皇帝に任命された。6歳の時に辛亥革命が起きて彼は皇帝を退位するが、紫禁城からは出られず、その後起きたクーデターによって城を追われると、日本軍の甘粕大尉によって天津へと逃亡する。やがて溥儀は甘粕らの計らいで満州国の皇帝となるが、ただの操り人形にすぎないことを知るのだった・・・。清朝最後の皇帝・溥儀の半生を描き、アカデミー作品賞・監督賞をはじめ9部門を獲得した歴史ドラマ。

“これほどまでに映像が物語を創造していく映画をオイラは知らない。”

極彩色にゆらめく豊潤な映像美に誘われた時間旅行に映画を見たぞー!という満足感と恍惚感に浸ることができる。

映画に酔いしれるというのは、こういうことを言うのかもしれない。

しかしまぁ、きな臭い悪魔のような激流に翻弄されていた時代の中国を、東洋ロマンあふれる悠久の大河のごとき筆致で描ききることができたのは、西欧人ならではの視点じゃないと作れないだろうなとは思った。

いずれにしても息をのむようなビジュアルにただただ圧倒されてしまうのだが、その中で紡がれる物語に関しても、門と堀に囲まれた紫禁城から一歩も出られない皇帝と、同じく門と塀に囲まれた収容所から一歩も出られない囚人を同義的に語る視点は面白かったし、戦前・戦中は取り残されたあるいは祭り上げられた権力の象徴を、そして戦後は悪の象徴を担わされた人間・溥儀の絶対的孤独が観る側に対峙して深々と迫ってきて見応えは十分だった。

そういう意味では、現在日本の象徴天皇が置かれている現状にも通じるかんじがして、興味深かった。

静かだけど劇的な映画だったな。

溥儀を演じたジョン・ローンの憂いを含んだまなざしと、ラストの夢幻のような幕の下ろし方が脳裏に焼きついて離れない。

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王の男(2006年・韓国・122分)WOWOW

 監督:イ・ジュニク

 出演:カム・ウソン、イ・ジュンギ、チョン・ジニョン、カン・ソンヨン

 内容:16世紀初頭。旅芸人のチャンセンと女形のコンギルは、国一番の芸人になろうと漢陽の都にやって来る。そこで時の王・燕山君(ヨンサングン)の悪評を耳にした2人は、宮廷を皮肉る芝居をやって一儲けたくらむのだが、あえなく王の重臣に捕まってしまう。しかしチャンセンは、その芝居を人前で笑ったことがない王の前で披露し、王を笑わせてみせると豪語。もちろん笑わなければ死刑。はてさて2人の運命やいかに・・・。韓国史上最悪の暴君といわれる燕山君をモチーフに描く宮廷劇。

評価★★★☆/70点

“芸人は、今も昔も命張ってます!”

下ネタ満載の痛烈な風刺劇はフツーに見ていて面白いのだが、それ以上に大仰なまでの人格破綻者ぶりをひけらかす王ヨンサングンの方が個人的には見応えがあった。

「達磨よ、遊ぼう!」(2001)、「達磨よ、ソウルに行こう!」(2004)でのコメディ演技ぶりが印象的だったチョン・ジニョンが演じているというところも大きかったのだと思う。

韓国史上最悪の暴君といわれているらしいヨンサングン(燕山君)だが、その歴史的背景やその時代を韓国人のように知識として分かっていればもっとこの映画を楽しめたのかもしれない。

日本だと織田信長とかになるんだろうか。。

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クンドゥン(1997年・アメリカ・135分)NHK-BS

 監督:マーティン・スコセッシ

 出演:テンジン・トゥタブ・ツァロン、ギュルメ・テトン、テンチョー・ギャルポ

 内容:1937年、チベットのある寒村を僧侶たちが訪れた。彼らは4年前に逝去したダライ・ラマ13世の生まれ変わりを探す旅を続けていたが、この寒村でついにダライ・ラマ14世になるべき幼子に出会う・・・。名匠マーティン・スコセッシがダライ・ラマ14世の半生を描いた野心作。

評価★★★/65点

チベットとダライ・ラマについてのさわりをササッとなぞっただけという感は否めない。

しかし、心を洗うような流麗な映像と音楽の力によって武器などビタ一文付け入るすきのないチベットの荘厳な風景が印象的だったし、国是とする非暴力主義に十分すぎるほどの説得力をもたせていたとは思う。

暴力を徹底して描いてきたスコセッシが、非暴力をこれだけ貫いて描くというのもある意味では見所かもね。

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王様と私

Mulybuia 出演:デボラ・カー、ユル・ブリナー、リタ・モレノ、マーティン・ベンソン

監督:ウォルター・ラング

(1956年・アメリカ・133分)DVD

内容:1862年、イギリス人の未亡人アンナは、シャム君主モンクートの子供たちの家庭教師としてバンコクにやって来た。が、赴任早々アンナは、ビルマ大公からの貢ぎ物の姫タプティムを寵愛し、さらに十指に余る王妃に囲まれている王の前時代的な暮らしぶりを見て愕然。しかし、王にはどこか憎めない一面もあり、アンナは彼の目を世界に向けさせようと努力する・・・。絢爛豪華なシャム王家の宮殿を舞台にしたミュージカル映画で、アカデミー主演男優賞などを受賞。

評価★★★☆/70点

死の床に伏せた王様がアンナに感謝の気持ちを伝えて王位を息子に譲るというラストに現実味がない・・・。

どっからどう見たって死にそうな男に見えないもん(笑)。だってモーゼはアホや!と豪語するねんで。

それくらいユル・ブリナーのバイタリティあふれる粗野な王様っぷりは強烈で魅力的なものだった。

ミュージカルナンバーも“シャル・ウィ・ダンスnotes”をはじめとして、どれも忘れがたい魅力にあふれていて、東洋と西洋の出会い、伝統と近代化というやや押しつけがましいテーマを難なく表現することができており、非常に印象的。

でも、やっぱり最後、行きつくところはユル・ブリナーだな。なんか一瞬、渡辺謙に見えなくもなかったけど。

しかし、1951年の初演から4600回以上上演されたブロードウェイの舞台版でも主演を務めていたブリナーは、1985年の最終公演でガンに侵されていることを告白、病を押してステージを務め上げたという。

やっぱスゴイ役者さんだったんだなぁ。

エキサイティングな映画でございました、、エトセトラ~エトセトラ~note

2008年12月 2日 (火)

夢のシネマパラダイス147番シアター:愛すべきアラフォー、、以上の恋。。

グッバイガール

Goodbye20girl 出演:リチャード・ドレイファス、マーシャ・メイソン、クイン・カミングス

監督:ハーバート・ロス

(1977年・アメリカ・110分)NHK-BS

評価★★★★☆/85点

内容:いつも男性からグッバイされてばかりいる中年女ポーラ(マーシャ・メイソン)は、俳優のトニーと同棲していたが、彼はハリウッド映画への出演をきっかけにポーラを残し去ってしまった。。10歳になる娘のルーシーはまたかぁという顔。そんな時、トニーの知人のエリオット(リチャード・ドレイファス)がトニーから部屋を借りたと言って訪ねてくる。話し合いの末、ポーラは部屋を分けてエリオットと同居することにするのだが、、、。リチャード・ドレイファスがアカデミー主演男優賞受賞。

“「アカデミー受賞を願ってるわ!」、、、ってホントに獲っちゃったんかい。。”

映画に出演できることになったエリオットにポーラが言う言葉。

と思ったら実際にアカデミー主演男優賞獲っちゃいました。。

紫の服とピンクの爪のリチャード3世を演じてこき下ろされた売れない役者の彼が・・・。まさにドラマティックですな。

でもこの映画自体はというと別段ドラマティックであるわけでもなく。

いくら恋愛映画とはいえ肝心の男女は美男美女とはかけ離れたオッサンオバさん、しかもませた女の子付きだし、恋愛のプロットも至極古典的なものだし。

しかもこのエリオットという男のキャラってどちらかといえば女性に嫌われるタイプのキャラでしょ。

ひげ面にさえないメガネ、部屋では全裸、早朝には延々とお経読み、物言いもなんか高みから見下したような口調とくればもう言わずもがなのキャラクターじゃん。

こんなん恋愛できんの?と思っちゃう。

ところが、シナリオが良っく出来てるんだよねこれが。

見知らぬ男女の奇妙な同居生活という設定のユニークさと、中年にさしかかる男女というのを逆手にとった笑いのエスプリに富んだ丁々発止の会話劇によってグングン映画の中に引き寄せられていく。

ポーラの娘ルーシーがいることによって擬似家族の様相を呈していく過程が全くあざとくなく自然な流れとしてうまく描かれているし、ポーラもどんどんチャーミングに見えてくるし。

うむむむ。上手いですね。いい仕事してますねぇと感心しちゃいました。

夢をあきらめないで追い続ける。そして幸せをつかむ!

人生讃歌としても見れるところが良いね。

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いつか読書する日

Middle_1135954408 出演:田中裕子、岸辺一徳、仁科亜希子、渡辺美佐子、香川照之

監督:緒方明

(2004年・日本・127分)NHK-BS

評価★★★★/75点

内容:50歳の独身女性、大場美奈子(田中裕子)は、朝は牛乳配達、昼はスーパーのレジ打ちをして生まれ育った町で暮らしていた。そんな彼女が高校時代から30年以上想いを寄せてきた男、高梨槐多(岸辺一徳)。彼は末期ガンの妻・容子(仁科亜希子)を自宅で看病する日々を送っていて、美奈子は槐多の家にも毎朝牛乳を届けていた。が、そんなある日、容子は牛乳を飲まない夫が配達を頼んでいる理由を知ってしまう・・・。

“恋愛映画を観て怖いと思ったのは、これが初めてかもしれない。”

「50から85までって長いですか。」「長っげぇよ・・・。」

50歳の高梨槐多(岸辺一徳)が職場である市役所で85歳のジイさまに尋ねると、そのジイさまがうんざりするようにボヤいたのが妙に印象に残った。

でも、50まであと20数年あるオイラにとっては、あまり実感が湧くことではなく、ましてや30年以上同じ人に秘めた想いを寄せて生きているなんて想像の範疇を超えていることであり・・。

この映画を観ることは、まるで行間と行間のあいだを想像力をたくましくして読み取らなければならない読書に似ている。

しかし、この“読書”が普通じゃないのは、トレンディドラマではまずお目にかかれないであろうやけに既視感漂う町の風景(特に美奈子が勤める地方の中小スーパーなんて自分んちの近所によくある)と、やけに現実感漂う生活風景が確かな感触のあるものとして伝わってくることであり、その生々しい現実感覚の中で紡がれるまさに現実離れした中年の恋愛奇譚は、時に妙に末恐ろしく目に写ってしまう。

特に、大場美奈子(田中裕子)は別世界の住人のように見えることもあり、あのラストの微笑もある種の戦慄さえ覚えてしまった。

それは、自分がこの女性の生きざまを理解できているようで全く分かっていないことの表れでもあるのかもしれないが。。

まるで大友克洋の「MEMORIES」(1995)の第1話“彼女の想いで”に出てくる、宇宙空間を漂うある女性の想いと怨念によって作り上げられたバラの形をした浮遊物体のごとく、大場美奈子も30数年の時をたゆたってきたのだろう。

そして積年の想いと怨念に高梨槐多はかすめ取られてしまうのだ・・・。

「今まで思ってきたこと、したい。」

「全部して!!」

ゾワゾワゾワゾワ・・・coldsweats02

いや、こういう見方をしてしまうオイラの方が断然オカシイのだろうけど(笑)。50歳になったらもう1回観てみよう、ウン。

でもさ、、、すでに家庭を持っている好きな人の家に毎朝牛乳配達に行くっていうのは、自分だったら耐えられないだろうな。ある種のバツゲームやろ。

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恋愛小説家

Mbhtcvmhu 出演:ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハント、グレッグ・キニア

監督・脚本:ジェームズ・L・ブルックス

(1997年・アメリカ・138分)仙台セントラル劇場

評価★★★★★/100点

内容:マンハッタンに住む病的なまでの潔癖症で毒舌&人間嫌いの人気恋愛小説家のメルヴィンは、ある日、隣人のゲイの画家サイモンの愛犬を預かることになったが、自室に他人さえ入れたことがないメルヴィンにとっては命に関わる大事態。そんな彼は、行きつけのレストランのウェイトレスであるシングルマザーのキャロルと話を交わす時だけはなぜか素直になれてしまうのだった・・・。アカデミー賞では主演男女優賞をダブル受賞。

“言うことをきかないタチの悪いクソガキがちゃんとしつけをしてくれる家政婦に出会ったというお話・・・”

、、、ではあまりにもありきたりなので、クソガキをクソジジイに変えてみたら、もの凄いもんが出来上がっちゃったで、、というお話。

末恐ろしいほどのメルヴィンの生態が次第に愛おしくなっていくのだから、別な意味で末恐ろしい。

おかげで終始顔の筋肉は緩みっぱなし。どんな恋愛小説を読んだときよりも幸せな気分で満たされましたとさ。

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恋愛適齢期(2003年・アメリカ・129分)WOWOW

 監督・脚本:ナンシー・マイヤーズ

 出演:ジャック・ニコルソン、ダイアン・キートン、キアヌ・リーブス、フランシス・マクドーマンド

 内容:63歳の富豪ハリーは、若い恋人の別荘で倒れ、恋人の母親エリカの世話になることに。二人は次第に惹かれあっていくが、ある日、ハリーの担当医となったジュリアンが、20歳も年上のエリカに一目ぼれしてしまい・・・。

評価★★★☆/70点

共演してそうで共演してなかった2頭の怪物。ハッスルしまくるのも当然か(笑)。

「ゴッドファーザーPARTⅡ」(1974)で悪魔の子を堕胎したダイアン・キートンと、「シャイニング」(1980)で斧を振り回しながら子供を追っかけまわしたジャック・ニコルソン。

昔だったらホラーにもなり得たはずが、2,30年経つとこうなっちゃうんだ。

ま、でも老人の愛は慈愛が定番ということからすると、この映画は全くかけ離れていて、そういうキワドイ描写がいとも簡単に表現できるというのは、さすがニコルソンとキートンのタッグコンビといったところ。

しかし、ベッドでハサミを持ち出したり、「避妊はどうすりゃいい?」「あたし更年期だから大っ丈夫なのよ~んsign01」といったかなり引いてしまう会話の数々は昔の遺伝子の名残りですかな。

2008年11月22日 (土)

夢のシネマパラダイス568番シアター:レミーのおいしいレストラン

Ratatouille 監督・脚本:ブラッド・バード

(2007年・アメリカ・120分)2007/08/10・盛岡フォーラム

評価★★★★★/95点

内容:ドブネズミでありながら天才的な料理の才能を持つレミーは、尊敬する名シェフであるグストーの著書を読みながら一流レストランのシェフになるという夢を持っていた。しかし、そのグストーは料理批評家イーゴに店の星を減らされ、失意のうちに急死してしまう。そんなある日、レミーは嵐で家族とはぐれてしまい、パリのグストーのレストランにたどり着く。そこの厨房で、雑用係のリングイニがスープを台無しにするのを見たレミーは、こっそりとスープを作り直すのだが・・・。

“偉大な映画は勇気から生まれる!”

ミッキーマウスというディズニーが誇る世界最強の“ネズミ”キャラクターを差し置いて、グレーの毛並みの1本1本まで実に生々しくフサフサしている醜悪なドブネズミを造型して主人公にしてしまった勇気(ちなみにピクサーは06年にディズニーの完全子会社になっている)。

そして調理場の最大の敵である西の横綱がゴキブリならば東の横綱は紛うことなくネズミ、そのネズミに料理をさせてしまおうという身の毛もよだつようなお話を作ってしまった冒険。

耳で聞くぶんには、とてもじゃないが目にはしたくない作品なのだが、恐る恐るフタを開けてみたら、アントン・イーゴの言葉のごとくオイラの先入観は見事なまでに大きくくつがえされた。

これは決して大げさな表現ではない。まさに衝撃だった。

小麦粉と卵、砂糖とバニラビーンズ、そしてほのかなビターレモンの香りが漂ってくるスクリーンの中のえもいわれぬ世界に完全に酔いしれてしまった。

やはり5つ星レストラン、ピクサーは期待以上の仕事をしてくれる。

さすがに天井裏にビッシリと張り付いたネズミが部屋にワッサと落ちてきたシーンや、キッチンを占拠しているシーンは思わず背筋にゾワゾワッと悪寒が走ったけど(笑)。

でも、料理するのに手を汚したくないから地面に手を付けて歩きたくないといったレミーのキャラクターだとか、それとは対極の雑食たるネズミがグルメを解すわけがないという兄・エミールの位置付け、また、魔女の陰険な執事を思わせるイーゴの造型などよく練り込まれていて面白かったし、日常生活の中でなかなか思い切って前へ歩み出すことができない自分がドブネズミに説教くらってるような複雑な気分になるのもなにやらシュールなかんじで、ネズミに出来るのにオレに出来ないわけがない!と変な勇気までおみやにもらっちゃって、もう何も言うことはございません。

ゴチになりましたぁーーっrestaurant

また、美味しそうなんだ料理がheart01

ただ、強いていえば、グストーのレストランのわけありの従業員たちのことをもっと描いてほしかったかなぁ。なんかもったいなかったような。

だって親指だけで人を殺せるってのはホントすごいことだぞ(笑)。

とにかく、またお腹をすかして、ピクサーレストランに足を運ぼうと思います。今度はどういう料理を出してくれるのかなぁ。。

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(おまけ)

マウス・ハント(1997年・アメリカ・100分)WOWOW

 監督:ゴア・バービンスキー

 出演:ネイサン・レイン、リー・エバンス、クリストファー・ウォーケン

 内容:アニーとラーズの兄弟は、父の死により古びた屋敷を手に入れた。屋敷の改装に取りかかろうとするが、ここには1匹のネズミが住んでいた。2人はこのネズミを退治しようとするのだが・・・。たった1匹のネズミを退治するのに四苦八苦する人間達を描いたコメディ。

評価★★★/65点

“ホーム・アローン番外編”

ネズミをあなどっちゃいけないよ。ウチの弟なんて赤ん坊の頃かじられたことあるんだから(笑)。

先日見た「銀河ヒッチハイク・ガイド」で、実は人間はネズミに化けた宇宙人に支配されていたという衝撃の事実が暴露されていて、この映画見て妙に納得。

クリストファー・ウォーケンを病院送りにしてしまうことができるなんて、そんじょそこらの人間にはできない芸当だもん。

でも、ラストに出てきた毛糸チーズは凄っごい美味そうだったな。

2008年11月17日 (月)

夢のシネマパラダイス562番シアター:“家族”って、かっこ悪い!?

メゾン・ド・ヒミコ

Himiko 出演:オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門

監督:犬童一心

(2005年・日本・131分)WOWOW

評価★★☆/50点

内容:ある日、24歳の沙織(柴咲コウ)のもとを岸本(オダジョー)という男性が訪ねてくる。彼は、沙織と母親を捨ててゲイ・卑弥呼として生きていく道を選んだ父親(田中泯)の恋人だった。岸本は、ゲイのための老人ホーム“メゾン・ド・ヒミコ”を建てて運営していた彼がガンになり余命いくばくもないことを沙織に伝え、ホームを手伝わないかと誘うのだが・・・。

“「たそがれ清兵衛」の田中泯の変身っぷりには脱帽・・・。”

「ハッシュ!」(2001)のときもそうだったけど、このてのゲイを扱った映画には深入りするのを避けちゃう傾向があって、今回もやっぱダメだった・・・。

ゲイ老人たちのファッションにもドン引きだったし、ダンスホールでのハイテンションぶりも全くついてけない。。

「ブスの処女と、性病持ちのオカマどっちがいい?ギャハハハannoy」、、、グーでぶん殴りたくなったんですけど、あのジジイ(笑)。

というかんじで、全くもって入っていけない異界ワールドだったのだけど、ただ1つ思ったのは、このてのゲイの人々ほど愛するということへの純粋さを持ち合わせている人種はいないだろうということ。

そこの点はちょっと羨ましさを抱いてしまったかも。

他人はおろか社会からも拒絶されてしまうという絶対的な孤独を身をもって知っているからこそ生み出される想いなんだろうね。そしてそこを突き抜けちゃうと、ああいう開放的な世界の住人になることができるってわけだ。

その中で、彼らがつくった小さな共同体にまぎれ込んでくるノンケの沙織の孤独と憂鬱の方が際立って見えてくるのはうまいつくりになっているなとは思う。

そういう点では、この映画は沙織の傷ついた人生の再生物語という側面の方が強いわけで、ゲイ映画ではないんだよね。ゲイの人物像の内面に映画自体が深入りしてないし。ま、それでも生理的にちょっとダメだったけど・・・。

あとはまぁ、なんといっても柴咲コウの化粧っ気のない地味ぃ~なコンビニ店員姿だな。ちょっと引いたわ(笑)。。

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酒井家のしあわせ(2006年・日本・102分)NHK-BS

 監督・脚本:呉美保

 出演:森田直幸、ユースケ・サンタマリア、友近、鍋本凪々美、谷村美月、笑福亭仁鶴

 内容:三重県のとある田舎町。一見ごく普通の家族にみえる酒井家だったが、14歳の長男・次雄(森田直幸)は最近家庭にうんざりしていた。母・照美(友近)は再婚、次雄は事故死した前夫の連れ子、下の娘・光(鍋本凪々美)は母と義父・正和(ユースケ)との間にできた父親違いの妹という複雑な家庭環境にあったからだ。そんなある日、照美とケンカした正和が突然、好きな男ができたとカミングアウトして家を出て行ってしまう・・・。

評価★★★★/75点

“だ、ダマされた・・・。”

家族の何気ない日常を切り取っていく視点が独特の間の中でユーモアたっぷりに描かれていて、終始楽しく見ることができた。

例えば、家族で外出する時に、オカンが早くしなさいと急かしているくせに、当の本人が1番遅く家を出てくるシーンも、車の中でジィーッと待っている夫と子供たちの姿がたまらなくおかしかったり。どこの家のオカンも同じなんやな(笑)。

しかしこの監督、コミカルな間を作って、「あ、それってあるある」というエピソードをテンポよく見せていく演出の手腕はかなりこなれているなという印象。と思ったら新人さんなのね、この監督。。

あとこの映画で外せないのが、配役の妙ね。

日テレ「エンタの神様」のひとりコントにそのまんま出てきてもおかしくないような格好の友近が、決して類型的ではない妙にリアルなオカン像を演じていて新鮮だったし、関西弁をしゃべれないユースケ・サンタマリアの不器用なオトン役がものすごくしっくりきていた。

そして極めつけが仁鶴やな(笑)。ユースケが笑い転げちゃうのも無理ないわ。

とにかくほんわか温かいぬくもりが残るかなりしあわせな映画だったと思う。これからが楽しみな若手監督さんだね。

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アルゼンチンババア

Big 出演:役所広司、堀北真希、鈴木京香、森下愛子、手塚理美、岸辺一徳

監督:長尾直樹

(2007年・日本・112分)2007/03/26・盛岡フォーラム

評価★★★/60点

内容:高校生のみつこは、両親との3人暮らしだったが、誰よりも活気のあった母親が病気で亡くなってしまう。そしてその直後、墓石彫り職人の父親が行方をくらましてしまうのだった。それから半年後、父親はどうやら町外れの草原に建つ古ぼけた洋館にいるらしいことが判明する。しかし、その屋敷にはアルゼンチンババアと呼ばれている謎の女が住んでいるらしい。みつこは勇気を出して訪ねてみるが・・・。

“あのハチミツ、、、二缶ほど譲ってくれませんか(笑)。。”

アルゼンチンババア特製の媚薬ハチミツが欲しいってことと、堀北真希のムチウチ症姿が見れたってことくらいしか得るものがなかったな(笑)。

でも、フツー原作ものの映画って、映画が面白くなくても原作は読んでみたいなという場合が多いのだけど、今回は正直全く読みたいと思わなかったんだよね。そういう意味では逆に不思議な映画だったともいえるけど・・・。

登場人物の行動や会話がことごとく意味不明で伝わってこなくて、一人蚊帳の外で見続けなければならない、なんとも題名に相応しいわけの分かんない遠い世界の映画だったけど、その中で孤軍奮闘した堀北真希ちゃんを見るぶんには十二分に元が取れるのもまたたしかで。。やっぱ不思議な映画。

でも、、、ババアに鈴木京香をあてるってどうなんだろという根本的なところも気になる。室井滋とか夏木マリはたまたYOU、久本雅美あたりだろフツー。あるいは大竹しのぶ、浅野温子あたり?

ちょっと鈴木京香は役違いのような気が。まぁ、「ゼブラーマン」でコスプレ好きになって一皮剥けた女優さんだからババアもやってみたかったのかな(笑)。おいおい・・

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リトル・ミス・サンシャイン

Lms 出演:グレッグ・キニア、トニ・コレット、スティーヴ・カレル、アラン・アーキン、ポール・ダノ、アビゲイル・ブレスリン

監督:ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス

(2006年・アメリカ・100分)2006/12/25・仙台フォーラム

評価★★★★★/95点

内容:アリゾナ州ニューメキシコに住むフーヴァー家は、家族それぞれに問題を抱え崩壊寸前。父は独自の成功論をまとめた自著の売り込みに必死、長男は一言も発さず、祖父はヤク中、伯父はゲイの恋人にフラれて自殺未遂と、まとめ役の母は一苦労。そんなある日、7歳の娘オリーヴがカリフォルニアで開かれる美少女コンテストの本選に進むことになる。そこで一家は、オンボロのミニバスに家族全員で乗り込み、カリフォルニア目指して出発するのだが・・・。

“オリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)って誰かに似てるよねぇ・・・”

ってあれよあれ、フィギュアスケートの安藤美姫だよ。あの出っ腹はさておき、精神年齢もほぼ変わらんだろうし・・(笑)。

というのはさておき、この映画、オイラ的2007ベストムービーにまず間違いなく選ばれるであろう愛すべき一品になってしまいました。

とにもかくにも笑いと涙が同時に押し寄せてくる映画体験というのはそうざらにあることではないので、そういう意味でも心に残る一本となりますた。

しっかし、途中から笑いのドツボにハマッちゃって笑って泣いてんだか感動して泣いてんだか最後は分からなくなっちゃったな・・・。

色覚異常で空を飛べないと分かり、野っ原で完全ふてくされ状態になった15歳の兄ドウェーンを無言で肩に寄り添いながら慰める大人な7歳オリーヴ。

笑いの導火線に火が付いたのはこの次のシーン。ドウェーンが「分かった。」と気を取り直して車に戻るときに土手を登るわけだけど、オリーヴちゃんあの体型もあって登れないんだ(笑)。そこをドウェーンが抱っこして持ち上げて登る何気ないシーンがなんとも可笑しみのあるオチで、シリアスな感傷モードに入る一歩手前で何気なく笑いに転回させる絶妙さに完全に引き込まれてしまった。

クラクションが鳴り止まなくなったミニバスを警官に停車させられ、トランクに積んであるシーツにくるまれたジイちゃんの遺体が見つかってしまうのかという絶体絶命の状況で、エロ本がドサッと落ちてきて、それを見つけた警官がニヤリとするオチも最高で、何も知らない妻シェリル(トニ・コレット)の不安そうな表情とエロ本を3冊(うち1冊はゲイもの)も買い込んでいたフランク(スティーヴ・カレル)へのお前はなんて奴だ!というリチャード(グレッグ・キニア)の視線とフランクのえっ何?オレ何かした?という表情がこれまた何気なく描かれていて、逃げ場のないバスのミニ空間の中に凝縮される人間模様が面白おかしく自然に描かれてるんだよね。

この自然なオーソドックスすぎる演出も良くて、例えばギアのブッ壊れたミニバスを家族みんなで押して発進させて飛び乗るこの映画を象徴するシーンや、ラストの珍妙なダンスを家族みんなで踊るシーンだとか、とにかく映画的な動きというのが終始物語をしっかりと牽引していく。

しっかり映画しちゃってるんだよねこれ。こういう映画観ると嬉しくなっちゃう。

才能が少々欠けようが負け組と揶揄されようが前に進むしかないんだというメッセージも心にしみわたりました。

イイ映画です。

ちなみにオリーヴのタヌキ腹は、詰め物を入れてるのだそうで、実際のアビゲイルちゃんはフツーの体型らしいです。

2008年11月10日 (月)

夢のシネマパラダイス556番シアター:力道山

200511_img_3 出演:ソル・ギョング、中谷美紀、萩原聖人、鈴木砂羽、山本太郎、藤竜也

監督:ソン・へソン

(2004年・韓/日・149分)WOWOW

評価★★★☆/70点

内容:1944年の東京。力士である力道山は、朝鮮出身という理由で先輩力士のいじめや差別に苦しんでいた。しかし、有力なタニマチの援助もあって相撲でも結果を残していき、さらに綾という芸者とも結婚。しかし、関脇まで昇り大関昇進というところで朝鮮人という出自がまたしても大きな障害となってしまう。そこで、意を決した力道山は相撲界に見切りをつけ、国籍や人種にとらわれない場として、西洋のスポーツ・プロレスに活路を見出すのだった・・・。戦後日本最大のヒーロー、力道山の半生を映画化。役作りのために28kg増量したソル・ギョングの熱演は必見。

“世界人と名乗らなければならない悲しみ”

なにせ自分の両親が生まれるかどうかの頃の話なので、オイラにとっては力道山といったら敗戦後日本を支えた伝説のレスラーとしか言えないのだけど、力道山が在日コリアン1世だったことはなぜだか知ってたんだよなぁ。。なんでだろ・・。

でも、大スター力道山の人生の裏にこれほどまでの辛苦があったとは正直目からウロコだった。

ものすごい韓流ブームに沸いていた1,2年くらい前、法事の席で韓国ドラマの話題で盛り上がっていた親戚の会話の中で、ふと「昔は朝鮮人といったら皆顔をそむけて差別してきたのに韓流ブームなんて到底考えられなかったわよねぇ・・」と叔母さんが言ったら皆一様にうなずいていたのが思い出されたけど、在日1世が日本社会で生きていくというのは言葉にならないほどの苦労を伴なっていたのだろうなぁというのがキム・シンラク=力道山の半生を通して痛いくらいに伝わってきた。

富も名誉も名声も手に入れてなお出自を隠さなければならない人生って、、、それは今でも往々にしてあることなのだろうけど、なんとも悲しいことだね。

今回の映画は韓国製作ということで、日本人が作ってたら戦後の復興と昭和というテーマの中で、ノスタルジックさが前面に出たおセンチ全快のヒーロー物語になってたと思うけど、韓国人視点の力道山は彼の孤独と苦悩がやけに胸にグサリと突き刺さるアンチヒーロー物語となってしまった・・・。

ヒーローの孤独としてはあまりにもツラすぎる現実に思わず考えさせられてしまった。

あ、でも、当時の日本を見事に再現した美術・セットには感心したな。 

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アリ(2001年・アメリカ・157分)DVD

 監督・脚本:マイケル・マン

 出演:ウィル・スミス、ジョン・ボイト、ジェイミー・フォックス

 内容:通算61戦56勝(37KO)5敗。1964~74年に活躍し、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」と形容された軽やかなフットワークで世界ヘビー級チャンピオンンとして不動の地位を築いたモハメド・アリ。ベトナム戦争への徴兵拒否など、数多くの逸話を残す伝説のボクサーの半生を描いたドラマ。

評価★★★/65点

アリが凄いことも、マイケル・マンが凄いことも、ウィル・スミスが凄いことも大変よく分かった。

しかし、それらが三位一体となって迫って襲ってくるどころか、余裕で見切れてかわしまくれちゃうところがある意味不思議でならないし、なんか肩透かしをくらった気分でちと残念。

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ナチョ・リブレ覆面の神様

Rjxqgxieby 出演:ジャック・ブラック、エクトル・ヒメネス、アナ・デ・ラ・レゲラ、リチャード・モントーヤ

監督:ジャレッド・へス

(2006年・アメリカ・92分)WOWOW

評価★★★☆/70点

内容:メキシコの貧しい修道院で育てられ、大人となった今では料理番として孤児たちの面倒を見るイグナシオ(ナチョ)。彼はルチャ・リブレ(メキシカン・プロレス)のレスラーになってお金を稼ぎ、子供たちに満足な食事を与えようと決意。が、彼が一目ボレした新任の美しいシスター・エンカルナシオンはルチャ・リブレを毛嫌いしていた。そこで彼は、修道院には内緒で試合への出場を決め、奇妙なトレーニングを開始するのだが・・・。

“ジャック・ブラックの怒涛のプロレス一直線体当たり演技に相当救われている。”

ゆるゆるテイストのコント風演出、所狭しとわんさか湧き出してくる変テコキャラ、カラムーチョが合いそうなどこまでもカラッとしたメキシカンな風景、ジャック・ブラックの典型的バカ体当たり演技、妙に心躍るエスニックサウンド。

どれもがツボにハマっておもしろ楽しいのだが、映画としての体幹までもがホントにゆるくて、例えばナチョと修道院の孤児たちとの関係だとかベタでご都合主義的でもいいからもっとあからさまに描いた方がよかった気がする。

ガキの頃からレスラーに憧れていたという夢を抱えてそのまま大人になったようなナチョのキャラクターは少年そのものなんだけど、なぜレスラーとして戦うのかというところがだいぶ中途半端で、そこが映画としてちょっとハジききれていない感を演出しちゃってるんだよね。

子供としての夢と大人として守るべきものがあるという現実との狭間で、ジャック・ブラックのハイテンションだけが変に空回りしちゃってるのが、なんだか惜しい作品かなと。

まぁ、そこも含めて笑える映画ではあるし、裏を返せばそこが「バス男」(2004)で強烈な印象を残した監督ジャレッド・へスの真骨頂なのかもしれないけど。。

どっからどう見てもB級映画という点からすれば、ちょっとオイラの中のハードルが高すぎたかもな・・・。

2008年10月26日 (日)

夢のシネマパラダイス416番シアター:そこに足を踏み入れてはいけない・・・

サイレントヒル

Silent_hill_ver6_2 出演:ラダ・ミッチェル、ショーン・ビーン、ローリー・ホールデン、デボラ・カーラ・アンガー

監督:クリストフ・ガンズ

(2006年・アメリカ・126分)2006/07/12・盛岡フォーラム

評価★★★★/80点

内容:ローズとクリストファー夫妻には、9歳の養女シャロンがいるが、しばしば夢遊病で行方不明になることがあった。そして見つかると決まってシャロンは「サイレントヒル」とつぶやくのだった。彼女を救う手掛かりを探すローズは、やがてウエストヴァージニアにサイレントヒルという街が実在することを突き止める。そこは、30年前に大火災に見舞われ、今ではゴーストタウンと化している所だった。ローズはシャロンを車に乗せてその街を目指すが、途中で事故に遭い、ローズは気を失ってしまう。そして彼女が意識を取り戻したとき、そこにシャロンの姿はなかった。ローズはシャロンの後を追って、サイレントヒルへ彷徨い込んでいくが・・・。コナミの人気ゲームの映画化。

“ここは地獄の一丁目・・・”

TVゲームの方をやったことがないので、どれくらい忠実に再現しているのかは分からないが、それをぬきにしたってこの映画は一個の独立したホラー映画として十分すぎるほどの出色の出来栄えだと思う。

特に映像面が醸し出すゴーストタウン・サイレントヒルの雰囲気と世界観には脱帽するしかない。

暗がりの明暗分けがたい微妙な色味の肌ざわりというものを非常にリアルかつ生々しく映像で再現していて、暗部を光と闇でこれほど巧く映像化した作品というのも稀有な例だと思う。

そして、知らず知らずのうちに魅き込まれてしまう美しさと、その裏に潜む世にもおぞましい闇と腐臭の世界の慟哭のスパイラルに、まるで醒めない悪夢でも見ているような錯覚に陥ってしまった。

ロビン・ウィリアムズが主演した「奇蹟の輝き」(1998)で絵画的なヴィジュアルとして地獄の世界が再現されていたが、今回のサイレントヒルの耳につんざくサイレンとともに圧倒的な描写力で迫り来る決して抜け出すことのできない暗黒パラレルワールドにこそ、終わることのない底なしの世界である無間地獄を強くイメージさせられてしまった。

終盤になるにつれ、B級テイストが強くなっていくのはご愛嬌としても、重苦しくてやり切れない余韻をもって締めるラストのまとめ方には、思わず唸らされてしまったし、この映画が何か心に不気味に引っ掛かったまま終わったのもホラー映画としてうまいと思う。

超人ミラジョヴォがバッサバッサとゾンビをハッ倒していく「バイオハザード」よりも、非力で華奢な肉体改造などしていない普通の女性が逃げ惑うという今回の作品の方が断然面白いのもたしかだろう。

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悪魔の棲む家(2005年・アメリカ・90分)WOWOW

 監督:アンドリュー・ダグラス

 出演:ライアン・レイノルズ、メリッサ・ジョージ、ジェシー・ジェームズ、ジミー・ベネット

 内容:ロングアイランド・アミティビルのとある大邸宅を破格の値段で購入したジョージとキャシーのラッツ夫妻。実は1年前、ここに住んでいた一家がそこの長男によって惨殺される事件が起きていたのだが、ジョージは不安に思いつつも購入を決意したのだった。夢だった自分たちの家をようやく手にし、さっそく子供たちと共にこの家へと引っ越してくる一家。しかし、娘のチェルシーが姿の見えない何かと会話を始めたりと、一家は次々と不気味な現象に遭遇していく・・・。1979年製作版のリメイク。

評価★★☆/50点

“人間の棲む家”

お化けが天井に引っ付いてたり、湯船から手が何本も出てきたり、ドアが勝手に閉まったりといった霊現象や超常現象よりも、オヤジが薪割りの時に子供に薪を両手で支えさせて斧を振り下ろすシーンが1番ゾッとする。

昨今次から次へと世間を震え上がらせる凄惨な殺人事件や虐待事件を目の当たりにすると、魑魅魍魎が跋扈する世界というのは、そっくりそのまま人間が棲む世界と言いかえることができそうだ。

お化けさえも縮み上がるモンスター、人間。

そういう意味では、追いつめられていく家族の心理描写をじっくりと描いてもらいたかったが、それをこの手のアメリカン・ホラーに求めるのは酷なので、それならばオヤジにさっさと豹変してもらって母子を追っかけ回してほしかった気もする・・・。

音楽とホラー映像の派手さで恐がらせるのはいつもながらの常套手段だが、この手の映画では及第点はあげてもいいのでは。といっても50点だけどね(笑)。。

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ローズマリーの赤ちゃん(1968年・アメリカ・137分)NHK-BS

 監督・脚本:ロマン・ポランスキー

 出演:ミア・ファロー、ジョン・カサヴェテス、モーリス・エヴァンス、ルース・ゴードン

 内容:悪魔主義者の儀式によって、知らないうちに悪魔の子を宿してしまった若妻の恐怖を描き、オカルト映画ブームのはしりとなった作品。売れない俳優のガイと妻のローズマリーは、マンハッタンの古いアパートに引っ越してきた。ある日、隣人のおせっかいな老夫婦の養女が、アパートの窓から飛び降り自殺した。翌日、老夫婦は娘が身に着けていたペンダントをローズマリーにプレゼントする。やがて妊娠した彼女は、喜びもつかの間、夜ごと悪夢を見るようになった・・・。

評価★★★☆/70点

悪魔そのものではなく、あくまでも日常を描く中でその中に潜む悪魔「のようなもの」として描いたところが現実感を醸し出していて、怖さが切迫感をもって迫ってくる。

男のオイラには分からない、どちらかといえば女性にしか分からない怖さというのがふんだんに盛り込まれていると思うのだけど、それを抜きにしてもやはりこの得体の知れない怖さは生理的にかなりイヤだ。

ちなみにジョン・レノンが住んでいたNYのダコタハウスで撮影されてるんですねぇ、、、やっぱ呪いなのか・・・?

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箪笥―たんす―(2003年・韓国・115分)WOWOW

 監督・脚本:キム・ジウン

 出演:イム・スジョン、ムン・グニョン、ヨム・ジョンア、キム・ガブス

 内容:長期入院から自宅に戻ってきた姉妹。二人は、怪しげな継母、悪夢、そして怪現象に神経をすり減らす。やがて、すべての原因は妹の部屋の箪笥にあることが判明するのだが・・・。

評価★★☆/50点

“サツキとメイ、継母に襲われる!?の巻”

やっぱサツキとメイのオカンは病気で亡くなっていたのね!あな恐ろしやぁ~(笑)。。

しかしこの箪笥、映画としての引き出しをやたらめったら開け閉めしちゃって、、、もっとちゃんと整理してください!いや、だからそっちの生理じゃなくてさ・・。

んもぉ~結局、真っ黒クロスケも出るタイミングを逃がしてしまったじゃんかよっ。おいおい。。

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アナコンダ(1997年・アメリカ・89分)Video

 監督:ルイス・ロッサ

 出演:ジョン・ボイト、ジェニファー・ロペス、アイス・キューブ、エリック・ストルツ

 内容:アマゾンへやって来た撮影隊が、体長14mの巨大ヘビ、アナコンダを生け捕ろうとする男の罠にはまるが、肝心のその男もヘビの罠にハマってしまうというトンだ一品・・。

評価★★★/60点

ジョン・ボイトの強烈でイヤらしい目つきの方が、アナコンダの毒牙より勝る!やっぱトンだ一品。。

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シャイニング

E382b7e383a3e382a4e3838be383b3e382b 出演:ジャック・ニコルソン、シェリー・デュバル、ダニー・ロイド

監督・脚本:スタンリー・キューブリック

(1980年・イギリス・119分)NHK-BS

内容:コロラド・ロッキーの大ホテル。小説家のジャックは冬季の留守管理を請け負い、妻と息子ダニーを連れてやって来る。しかし、そのホテルではかつて管理人が家族を惨殺し、自分も自殺するという事件が起こっていた。最初は気にも留めていなかったジャックだったが、やがて不気味な出来事が起こり始め、彼自身が殺人鬼と化していく・・・。スティーブン・キングの同名小説を、鬼才キューブリックが映像化したホラー。

評価★★★☆/70点

“8畳一間の部屋に住んでいるオイラが、あんなだだっ広いホテルでいきなり暮らしたら、気が狂う自信が、、、、大いにあります(笑)!”

せめて足の小指をぶつけない程度の広さの所には住みたいんだけどね。マジに痛いのよ、いっつも同じとこ・・・。

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ホーンテッド・マンション(2003年・アメリカ・98分)WOWOW

 監督:ロブ・ミンコフ

 出演:エディ・マーフィ、ジェニファー・ティリー、テレンス・スタンプ、ナサニエル・パーカー

 内容:人里離れた高級住宅街にある呪われた幽霊屋敷に足を踏み入れてしまった一家に襲いかかる999匹のゴースト!といってもディズニーランドの人気アトラクションを映画化しただけあって、半分以上コメディです・・・。

評価★★/40点

やっぱ体験しないとダメよこれは。

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ホーンティング(1999年・アメリカ・107分)WOWOW

 監督:ヤン・デ・ボン

 出演:リーアム・ニーソン、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、オーウェン・ウィルソン、リリ・テイラー

 内容:人間の恐怖を研究するマロー教授は、何も知らされていない被験者3人をいわくつきの幽霊屋敷に連れて来るが・・・。

評価★★/40点

“キャサリン・ゼタ・ジョーンズが痩せているのが1番のホラーだ。。。”

2008年10月16日 (木)

夢のシネマパラダイス70番シアター:SPIRIT

Imo_spirit 出演:ジェット・リー、中村獅童、スン・リー、原田眞人、ドン・ヨン

監督:ロニー・ユー

(2006年・香港・103分)2006/03/26・盛岡フォーラム

評価★★★★/75点

内容:1910年中国。植民地にしようと進出してきた西洋・日本列強に蔑まれていた清朝末期の上海で、世界中から戦いの猛者が集い、世界初の異種格闘技戦が開催されることになった。そこで、隠遁生活を送っていた天津一の格闘家・霍元甲が人々の誇りを取り戻すべく立ち上がる!

“ヤバ、、、アクション映画観てて初めて泣きそうになった。”

実在の人物フォ・ユァンジャの壮絶怒涛な人生を通して真の強さ・力とは、真の武術とは何なのかを照らし出していく物語は、「ラスト・サムライ」が武士道の精神世界をひも解いていったように、武術家精神とも呼べる真のSPIRITスピリット、そのルーツを語り伝えようとしていく。

これは明らかにチャン・イーモウ&ジェット・リーの「HERO」で描かれた“知己”と“平和”をより具体的かつシンプルに掘り下げていったものともいえるが、それもこれもジェット・リー渾身の演技によるところが大きい。

特にリー・リンチェイ時代を全くといっていいほど知らず、「リーサル・ウェポン4」の悪役から始まり、ヒップホップのリズムの中でアメリカナイズされていくハリウッド俳優ジェット・リーとして知っていくようになったオイラにとっては、初めてジェット・リーのルーツである本場中国でのカンフーアクションに触れられたわけで、オイラが知っているジェット・リーはそこにはおらず、この人はリー・リンチェイだ!と初めて体感できた気がする。

それはまさしくオイラに涙を流させるほどの変容と変身だったのだといえよう。

「HERO」の時の来日会見でジェット・リーは、「平和な世界ではヒーローはいらないはずなのだから僕はヒーローは見たくない、そんな世界になればいい」と言っていたが、その彼の精神がそっくりそのまま受け継がれているのが今回の作品だったのだと思う。

自身最後のカンフーアクション映画と銘打った決意にふさわしい全身全霊の映画だといえよう。

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少林寺(1982年・中/香・100分)NHK-BS

 監督:チャン・シンイェン

 出演:リー・リンチェイ(現ジェット・リー)、ユエ・ハイ、デイン・ナン

 内容:古き動乱時代の中国。父を虐殺され少林寺で育てられた少年は厳しい鍛錬を経て成長し、非道な将軍を滅ぼす役目を担う。中国の広大な風景をバックに、少林寺の修行風景や合戦場面が壮大なスケールで描かれる武術映画。

評価★★★/60点

“犬も歩けば丸コゲになる!”

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リーサル・ウェポン4(1998年・アメリカ・127分)DVD

 監督:リチャード・ドナー

 出演:メル・ギブソン、ダニー・グローバー、ジョー・ぺシ、レネ・ルッソ

 内容:バディ・ムービー最強コンビ、リッグス&マータフにシリーズ最強の敵が挑む!その名はジェット・リー!今となってはリー・リンチェイ改めジェット・リーのハリウッドデビュー作としての方で有名な作品。

評価★★★/60点

どうしてもジェット・リーがナイナイの岡村とかぶってしまう・・・。そのせいなのかなぁ、正真正銘の悪役に見えないんだよなぁ。。

それはさておき、冒頭の火炎放射器のシーンで、あ、このシリーズはもう完全にコメディものへと華麗なる進化を遂げたなと確信してしまった。いや、すでにPart3でお笑いへと進化していたのは言うまでもないし、それはつまりかつて自殺願望を抱いて心の病と闘いあえぎながら刑事という職業に就いているという、どう見てもアブない男だったリッグスが完全に病から立ち直ったことと無関係ではないだろう。

そんな中で今までの作品とPart4の決定的な違いが、ジェット・リーの悪役である。が、しかし、これが個人的にはしっくりこなかったんだよね。もっといえば中途半端。

動のリッグス&マータフコンビと静のジェット・リー。

せっかくの進化を遂げた映画の勢いがどうしてもジェット・リーのところで停滞してしまう。それゆえどうも中途半端な感が否めなかった。

どうせならジェット・リーを味方側につけた方が面白かったと思うのは贅沢だろうか・・・。

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ロミオ・マスト・ダイ(2000年・アメリカ・115分)WOWOW

 監督:アンジェイ・バートコウィアク

 出演:ジェット・リー、アリーヤ、イザイア・ワシントン、ラッセル・ウォン

 内容:チャイニーズ・マフィアと黒人系ギャングの抗争が、何世代にもわたって続いているオークランド。ある日、チャイニーズ・マフィアの首領の息子ポーが殺された。彼の死を知った兄のハンが、服役していた刑務所から脱獄し、事件の真相に迫る。

評価★★★/60点

アリーヤは本当にジュリエットになっちゃったんだね。。

そう思って観ないと・・・weep

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ブラック・ダイヤモンド(2003年・アメリカ・101分)WOWOW

 監督:アンジェイ・バートコウィアク

 出演:ジェット・リー、DMX、アンソニー・アンダーソン、ケリー・フー

 内容:「金庫の中の何を盗んでもいいが、ブラック・ダイヤモンドだけは置いていけ。」その警告を無視してトニーはブツを盗むが、犯罪組織のボスに娘を誘拐され、取り引きを要求される。娘を取り戻し、ブツの謎を解くため、トニーは謎の男スーと手を組むが・・・。

評価★★/40点

ラストのカットでジェット・リーが画面からハミ出してるのがこの映画のいい加減な性格を如実に表わしている・・・。香港でいっちょ禊した方がええんちゃうか。。

2008年10月 8日 (水)

夢のシネマパラダイス523番シアター:愛をかけたネバー・ギブ・アップ!

チャンプ

Mp223 出演:ジョン・ヴォイト、フェイ・ダナウェイ、リッキー・シュローダー

監督:フランコ・ゼフィレッリ

(1979年・アメリカ・123分)NHK-BS

評価★★★☆/70点

内容:ビリーはかつて世界チャンピオンの座に就いた男だったが、7年前に妻のアニーに去られてからは酒とギャンブルに溺れ、今は競馬場の厩舎の作業員として働いていた。そんな彼を、一人息子のT・Jはチャンプと呼んで誇りにし、いつの日か父親が栄光の座に返り咲いてくれると信じている。そして息子の期待に応えようと一大決心をしたビリーは、再びチャンピオンを目指してトレーニングを開始するのだった。

“MGM世界シネマ級タイトルマッチ落涙決定戦チャンプvsオイラ!結果は惜しくもオイラの12回TKO負け・・・。”

序盤は肩透かしをくらうようなストレート一本槍、中盤は見えすいたジャブ攻撃を余裕で受け止めていたオイラ。

しかし、終盤10回あたりからチャンプの強引なラッシュと必殺技シュローダーパンチの連発をくらい、ついに最終12回落涙で目が見えなくなる傷を負い、無念のドクターストップとあいなった。

「こ、堪え切れんかった・・」我が敗戦の弁である。

ビリーが親子3人でまた暮らしたいと願ったのも分かるし、アニーがビリーを捨てて出て行ったのも分かるし、T・Jがチャンプじゃなきゃ嫌だぁッと泣き叫んだのも分かるし、、、笑顔で終わらせてあげたかった物語です。。

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シンデレラマン

129 出演:ラッセル・クロウ、レニー・ゼルウィガー、ポール・ジアマッティ、クレイグ・ビアーコ

監督:ロン・ハワード

(2005年・アメリカ・144分)2005/09/25・MOVIX仙台

評価★★★★/75点

内容:愛する妻メイと3人の子供に囲まれて暮らすジムは、将来を嘱望されたボクサーだった。しかし、時代は恐慌を迎え、ジムも右手を故障してからは引退寸前まで追い込まれてしまい、家計のやり繰りにさえ困窮してしまう。そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話が舞い込んでくるのだが・・・。1930年代に活躍し、「シンデレラマン」と呼ばれた実在のボクサー、ジム・ブラドックの伝記映画。

“親の背中を見て子は育つ”

まるで教会のミサで見せられるようなベタで真摯で実直な家族愛を謳い上げた裏表のない映画なのだが、裏表のありすぎる今の世の中と次々に起きる陰惨な家族の事件をニュースで日々目の当たりにしていると、こういうストレート一本槍の映画が無性に愛おしくなってきてしまう。

ベタもベタで定型的なシナリオの中でロン・ハワードの演出が決して見えすいたお膳立て通りの低レベルなものに陥っておらず、しっかりツボをおさえてバランスが取れているのもよろしい。

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ロッキー

Jkpzwgeey 出演:シルベスター・スタローン、タリア・シャイア、バージェス・メレディス

監督:ジョン・G・アヴィルドセン

(1976年・アメリカ・119分)DVD

評価★★★★/80点

内容:4回戦ボクシングで日銭をかせぐ街のチンピラ、ロッキー・バルボアは、30歳になった今もうだつの上がらぬ毎日を過ごしている。ロッキーは近所のペットショップに勤める娘エイドリアンに恋心を抱いていたが、内気な彼女はなかなか心を開いてくれない。そんなある日、彼に思わぬチャンスが転がり込む。世界ヘビー級チャンピオンのアポロが無名のボクサーと戦うと発表し、その対戦相手にロッキーが選ばれたのだ。このチャンスは逃がせないとロッキーは必死のトレーニングを積む・・・。不遇を囲っていたスタローンが100万ドルという格安の製作費で自作自演した本作は大ヒットを記録し、アカデミー賞でも作品・監督・編集賞を受賞し、まさにアメリカンドリームを体現した作品となった。

“オイラが以前勤めていたスーパーでは、夕方の1番の売り時のタイムサービス時にロッキーのテーマ曲を店内中ガンガン響き渡らせていた。。”

店長曰く闘争本能をかき立てられ購買意欲が増すのだという。おもろい店だった(笑)。でもその成果なのか、グループ内で全国一の売上げを誇っていたんです。これマジっス。

それはさておき、この映画、オイラが生まれる前の映画ということもあってか、個人的にはロッキー3くらいからの印象の方が強いのだけど、今回久しぶりにあらためて見返してみて、ちょっとビックリしたというか。

ヤクザの下働きでなんとか食いつなぎ、みすぼらしいおんぼろアパートの部屋で夢も希望もない暮らしを続けている三十路の落ちぶれ男ロッキー・バルボア・・。

オイラの記憶に残るロッキーは、すでにスーパーヒーローになった姿だっただけに、こんな負け犬街道を突き進んでる寂しい男だったとは、、、さらに驚いたのがエイドリアンってこんなブサイクだったっけ、、みたいなcoldsweats01。。

あ、あと記憶に全く残っていなかったといえば、ヘビー級王者アポロとのタイトルマッチの結果。てっきり勝利して「エイドリアーーン!」と叫ぶのかと思いきや、判定負けだったのね。いい加減だなぁ、、記憶って。。

でもって結局、、、スンゲェ感動した!心にグッときたァッ!っス。何も言えねー。

第2作以降は、さっきも言ったようにヒーローに上りつめたロッキーのいわば勝者の栄光の輝きを保つための予定調和の見せ場作りともいえるわけで、その点でいえば、この1作目は全く趣を異にするテイストだといえると思う。

光も何も当たらない無名の幕下力士が東の横綱に挑むような夢の企画、いや無謀ともいえる企画はまさにアメリカンドリームそのもの。

しかし、世界最強といわれたヘビー級王者モハメド・アリに挑んで善戦したチャック・ウェブナーの試合にいたく感動したスタローンが、たった3日で脚本を仕上げただけあって、粗雑な中にも当時の売れない役者スタローン自身の渾身の思いの丈が込められたといっても過言ではないアツい勢いがストレートパンチのごとく炸裂し、無謀ともいえる企画に挑んでいくロッキー、そしてスタローンに等身大のリアリティと奇蹟の輝きをもたらしている。

脚本が良いんだ、これがまた。

ぶっきらぼうなロッキーと内気なエイドリアンがおんぼろアパートの部屋で愛をかわすシーンとか、老トレーナーのミッキーを罵倒して追い返した後に思い直したロッキーが追いかけていって仲直りするシーンとか。

よーし、こうなったら「ロッキー・ザ・ファイナル」まで一気に見返しちゃろか!

P.S.

ロッキーの代名詞である“イタリアの種馬”てのも考えてみれば、スタローンのスクリーンデビュー作ってポルノ映画の絶倫男の役なんだよね(笑)。

スタローンの実人生を相当ダブらせてるんだろうね、ロッキーには・・。

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ロッキー・ザ・ファイナル

Rocky_final_1_1a 出演:シルベスター・スタローン、バート・ヤング、アントニオ・ターヴァー、タリア・シャイア

監督・脚本:シルベスター・スタローン

(2006年・アメリカ・103分)2007/04/28・盛岡フォーラム

評価★★★★★/90点

内容:ロッキー・バルボアも今では引退し、地元フィラデルフィアで小さなイタリアンレストランを経営していた。妻エイドリアンはすでに他界し、親の七光りに反発する息子のロバートは独立し疎遠になっている。もはやかつての栄光とエイドリアンとの思い出にすがって生きるのみだったロッキー。一方、無敵の現役ヘビー級チャンピオンのディクソンは、その強さゆえに対戦相手に恵まれず、マッチメイクに苦しんでいた。そして、彼の陣営は伝説の王者ロッキーとのエキシビジョンマッチを企画する・・・。

“心は年をとらないのだ!”

オイラはこの映画で2度泣いた。

冒頭、ロッキーがエイドリアンの命日に墓前でイスに座って語りかけながら佇んでいるシーンと、ラストでロッキーコールの中、試合会場を後にしようとするロッキーが手を高々と上げて歓声にこたえる姿とその上げた手が観客の手としっかり触れ合ったワンカット。

その瞬間、オイラは受け取った!

ロッキーの信念、生きざま、チャレンジ精神、夢をあきらめない、そのすべてを。

そしてつづくエンディングロールで、フィラデルフィア美術館の階段を颯爽と駆け上がって飛び跳ねたい気分を抑えながらも流れる涙をこらえることができなかった。

久々にイイ涙を流させてもらいました。

映画のつくりとしては、ほぼ過去作品(特に1作目)をなぞった懐古主義丸出しの形で、映画の評価としては低評価に終わるのかもしれない。

でも、そんなのオイラにはどうでもいい。

もともと、今回の作品に関しては変な飾りつけとか小細工はしてもらいたくなかったというのもあるし、、少なくともロッキー5のようなグダグダなつくりにだけはなってもらいたくなかったから。

エイドリアンを失った悲しみの中で回想にひたり、過去の記憶に生きる孤独な老兵。その彼が、くすぶっていた炎を再びメラメラと燃えたぎらせ、卵一気飲みといったお決まりの特訓を経てリングに上がり、脇腹をおもいっきりブッ叩かれて身体がねじれ上がってマットに沈もうとも不屈の精神で立ち上がり、ロープにしがみつこうとも強靭なタフネスで最後まで闘い抜く。

そうだ。それが見たかったんだ。オイラが見たかったのはこれなんだ。これだけでいいんだ!

だって、これがロッキーの生きざまなんだもの。

茶番だと言われようが駄作と言われようがそんなことどうでもいい。

まるで自分がサンドバッグであるかのごとく、ロッキーの思い、そしてスタローンの思いと気持ちが重ったいパンチとしてドッカンドッカンと打ち込まれる。

心が揺さぶられる映画だ。

オイラの炎は、、、まだ消えてないよな。。

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遥かなる大地へ

108001p 出演:トム・クルーズ、ニコール・キッドマン、トーマス・ギブソン、ロバート・プロスキー

監督:ロン・ハワード

(1992年・アメリカ・140分)NHK-BS

内容:19世紀末、アイルランドの片田舎で暮らす貧しい小作農ジョセフは、地主の収奪によって亡くなった父親の復讐を果たそうと地主の屋敷へ乗り込むが、あえなく失敗。が、そこで地主の娘シャノンと出会い、新天地に憧れて家出したシャノンと一緒にアメリカへ渡ることに。しかし、賭けボクシングで日銭を稼ぐ2人のアメリカでの新生活は苦難の連続だった・・・。

評価★★★★/80点

生まれて初めてのデートで観た映画が「ホーム・アローン」だとしたら、中3のときに生まれて初めてキスした時のデートで観た映画がこの「遥かなる大地へ」だ。

甘い懐かし恋の味♪(っд`*)<(^A^;)”照れっ・・バカ

そういう思い出があるだけに、映画自体もものすごく心に残るものとなっている。

身分違いの恋といい、気の強い勝ち気なヒロイン像にアイリッシュの青年、ヨーロッパからアメリカへの渡航と、まるで「タイタニック」の原型を見ているようなかんじだけど。

しかし、やはりこの映画のキモはジョセフ(T・クルーズ)とシャノン(N・キッドマン)の腐れ縁ともいうべき運命の人とのロマンスを、アイルランドの寒風吹きすさぶ貧しい土地から新天地アメリカ西部の豊穣な緑の大地を目指す遥かなる夢と希望という冒険ロマンとチャレンジ精神に絡めて、壮大でありながら決して重くならずにおとぎ話のようなとっつきやすさで描いてくれたところにある。

特にトム・クルーズとニコール・キッドマンの反発し合いながらも磁石のように心を通わせていくさまは、古典的なボーイ・ミーツ・ガールのハリウッド恋愛喜劇の流れを巧みに取り込んでいて、なかなか楽しく魅力的に見ることができる。

まぁなんてったって2人の結婚直後の新婚ホヤホヤの共演作品だったからな。この頃は2人の息の良さも合っていたんでしょうな。

えっ?オイラと彼女との息の良さはどうだったかって?

良き思い出です、、、ハハ。ガクッ

2008年10月 2日 (木)

夢のシネマパラダイス518番シアター:ライフ・イズ・ミラクル

ライフ・イズ・ミラクル

Lm 出演:スラヴコ・スティマチ、ナターシャ・ソラック、ヴク・コスティッチ、ヴェスナ・トリヴァリッチ

監督:エミール・クストリッツァ

(2004年・セルビア/仏・154分)2005/10/14・仙台チネラヴィータ

評価★★★/65点

内容:1992年、セルビアとの国境にほど近いボスニアの片田舎。セルビア人で鉄道技師のルカは、家族や仲間たちとともにのんびりとした日々を送っていた。ところが、サッカー選手を目指していた息子ミロシュが突然徴兵され、おまけに妻がハンガリー人ミュージシャンと駆け落ちしてしまい、一人きりになってしまった。それからすぐにボスニア内戦が勃発し、ミロシュが捕虜になったとの報せが届く。数日後、顔見知りでムスリム人の看護婦サバーハが村人によって捕まり、ミロシュとの交換要員としてルカが身柄を預かることに。ところがルカはあろうことか彼女と恋に落ちてしまい・・・。

“ライフ・イズ・疲れる・・・。”

過酷で悲惨な現実を笑い飛ばす過剰なほどのバカエネルギーに、しらふなオイラは正直ついて行くことができなかった。。

クストリッツァ流人間賛歌というよりはクストリッツァ流ドタバタコントといった趣で、特に前半部分に関しては観ていて疲れる・・・。

一転、サバーハが登場する後半は、コントの中にヒリリと痛く突き刺さる悲劇をしのばせていて、人生の中にある悲喜こもごもをバランスよく感じさせてくれる。

100分くらいにまとまっていたらオイラ的にはちょうど良かったかも。ま、クストリッツァにそれを求めるのはあまりにも無理難題というものだが。。

ところで、前半に出てきたサッカー大乱闘シーンは、サッカー好きなオイラにとっても大いに笑えるシーンだったが、このシーンを見ながら真っ先に思い出したのが、旧ユーゴで実際にあった大乱闘事件だ。

ディナモvsレッドスターの試合で、セルビア警官隊をも巻き込んだ大乱闘が発生し、後にACミランで活躍し、クロアチア代表として’98フランスW杯で3位となる原動力となった司令塔ズボニミール・ボバンのスーパー飛び蹴りキックが相手を直撃!しかも運悪くTVにバッチリ撮られ、結局9ヶ月の出場停止処分を受けた。

旧ユーゴ系、セルビアとかクロアチアとかあそこらへんの選手って、情緒不安定でノッてる時は良い意味で手が付けられないのだけど、いったんキレるともう手の施しようがないんだよね(笑)。

サッカー界の常識、、焦らせて焦らせまくって怒らせればユーゴは勝手に自滅する・・・そんなストイコビッチがオイラは大好きでした(笑)。。ハイ。

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博士の愛した数式

060707_hakasedvd 出演:寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成、吉岡秀隆、浅丘ルリ子

監督・脚本:小泉堯史

(2005年・日本・117分)2006/02/01・盛岡フォーラム

評価★★★☆/70点

内容:家政婦をするシングルマザーの杏子が新たに派遣された先は、10年前に遭った交通事故で80分しか記憶が持たなくなってしまったという天才数学博士のもとだった。博士は記憶を補うために着ている背広にメモを何枚も貼り付けていたが、杏子は博士となかなかうまくコミュニケーションがとれずに四苦八苦する。そんなある日、杏子が10歳の息子を連れて来る。そして博士は彼のことをルートと名付けるのだった。。

“のどごしがスッキリしすぎで何もつっかえるものがなくて後味がないというのも考えものかも。。”

原作を映画化する上でポイントになるのは、原作をただなぞるだけではなく、原作のもつ世界観を大切にしながらその先にある物語を映像化すること、そして原作のもつ力に吸収されるのではなく、跳ね返すくらいの力をもつような良い意味で原作ファンの期待を裏切ることだと思うのだが。

しかしそこには、うっかり外してしまうと一巻の終わりというリスクも常につきまとう。

しかし、そのリスクを負おうとしている映画がオイラは好きだし、その上で腹八分なら十分満足なのだが、今回の映画はといえば、そういうリスクを負わない中で腹六分といったかんじなのだ。

この原作が全国の書店員が売りたい本を選ぶといういわば最大公約数で選ばれる本屋大賞受賞作ということもあるのかもしれないが、なにか観客の最大公約数を狙ったようなリスクを負わない安全策と、まるで割れ物にでも触るような慎重さとバカ丁寧さで扱うことに終始したかんじで、普通に良い映画なのだけど、なにか物足りなさを感じてしまった。

もともと原作がすこぶる優しいタッチで、辛味という炭酸に欠けていたのはたしかだが、映画化でさらにそれが薄まってしまったのもたしかだろう。

なにせ“優しさ”にかけては右に出る者がいない小泉&寺尾最強コンビだ、彼らの手にかかれば親父の雷も温かい人情へと様変わりする。

そういう点では原作のもつ世界観を表現することにかけては成功していたと思うし、無機質な数字と数学用語をいかに原作のもつような温かさで映像的に表現するかについても、原作では母親の視点で語られていたのを、成長して数学教師となったルートの視点に変えることによってうまく表現できていたと思う。

しかし、人間を描くことよりも自然の美しさを撮ることに重点が置かれていたような印象が強いほどの優しさは、登場人物の優しさと相まって鮮烈に焼きつくような強みに欠ける。

残酷な事故の後遺症とその葛藤や悲しみを描くことをしないため、それぞれの肖像が圧倒的に弱いのだ。映画ではそこをこそ描いてもらいたかったのだが・・・。

のどごしがスッキリしすぎで何もつっかえるものがなくて後味がないというのも考えものなのだな。。。

それにしても博士のところにやって来た家政婦は長続きしないで次々に辞めていくというわりには、寺尾博士はやはり優しすぎるのでは・・・。原作ではもっと融通の利かないとっつきにくく小難しい人間という印象があったのだが。

でも、ルート(吉岡秀隆)の寝ぐせは良かったな。

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マン・オン・ザ・ムーン(1999年・アメリカ・119分)NHK-BS

 監督:ミロシュ・フォアマン

 出演:ジム・キャリー、コートニー・ラブ、ダニー・デビート、トニー・クリフトン

 内容:コメディアンのアンディ・カフマンは長い下積みを乗り越えて、絶大な人気を得る。しかし、彼のパフォーマンスは過激さを増し、次第に中傷の渦に巻き込まれていく・・・。35歳で世を去った天才コメディアンの栄光と挫折を描いた人間ドラマ。

評価★★★/60点

何が面白いのかさっぱり分からないのだけど、、、なぜか最後まで観れてしまった。でも、二度目はご勘弁。。

なんだろ、この映画を観てるこっちがネタにされてしまうような、この映画自体がアンディの笑いの構造に組み込まれているような。

映画の作り手が天上からこちら側を眺めてほくそ笑んでいるかんじで、「トゥルーマン・ショー」とは立ち位置がまんま逆転しちゃっているんだよね。。

見られているのはアンディじゃなくて、我々だった・・・。

でも、単純にモリマンvs山崎邦正の方が面白いと思う(笑)。

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過去のない男(2002年・フィンランド/仏/独・97分)WOWOW

 監督:アキ・カウリスマキ

 出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、アンニッキ・タハティ

 内容:ある日列車に揺られ、夜のヘルシンキに流れ着いた一人の男。公園のベンチで夜明けを待っていた彼は暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負い、自分の名前にいたるまで過去の記憶をそっくり失ってしまう。しかし、幸運にもそんな彼にコンテナで暮らす一家が手を差し伸べ、男は彼らと共に穏やかな生活を送り始める。やがて、男は救世軍の女性・イルマと運命的な出会いを果たす・・・。カンヌ国際映画祭グランプリ、主演女優賞受賞。

評価★★★☆/70点

“過去を見つめるでもなく、過去と向き合うでもなく、過去を探ろうとするでもなく、過去にとらわれるでもなく、過去に縛られるでもなく、過去を取り戻そうとするでもなく、、、ただ淡々と「今」を生きる。”

映画としての求心力として過去を完全に失ってしまった男という設定は、サスペンスとか人間ドラマや感動ドラマだとか様々な道を選べる魅力的なものだと思うのだけど、カウリスマキはそれらの道には一目もくれずにただ真っ直ぐに延びた道を脱線することなくゆっくりと歩んでいく、、、、ってフツーじゃん(笑)。いや、あるいはビミョーじゃん。。

、、と感じるはずなのだけど、なぜか不思議と温かく、生きるぬくもりがじんわりと伝わってくる魅力的な作品だったなぁというのが観終わったときの印象なのだ。

でも、人間にとって最も重要な装置であり、これまでの人生を形作ってきた記憶の積み重ねが突然バツンと断ち切られた時って、あーだこーだ苦悶苦闘してジタバタするというよりは、もしかして逆にこの映画のように、変わることなくフツーに人とつながっていき、新たな記憶を積み重ねていき、新たな人生を形作っていくのかもしれない。

特に今回の場合は明らかに1回死んでるもんな、あのオッサン(笑)。

まぁ、なんつーかホント、なんてこたぁないお話なのだけれどねぇ・・・。

打算とか損得勘定みたいなのが一切ない映画だから、生きることに疲れたとき、ちょっと落ち着きたいときに観るといいかもね。ていうか、そういう打算的な考え方を突き抜けちゃってるところの境地に達しちゃってるからなぁカウリスマキさん・・。

やっぱりビミョー、、、だ。。

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ロレンツォのオイル

4008 出演:ニック・ノルティ、スーザン・サランドン、ピーター・ユスティノフ

監督・脚本:ジョージ・ミラー

(1992年・アメリカ・129分)NHK-BS

内容:“ロレンツォのオイル”とは、医学知識のない夫婦が難病(副腎白質ジストロフィー)に冒された息子を救うために、必死の努力の末に作り出した薬の名前。その誕生までの実話を映画化。

評価★★★★/80点

夫婦の絆と家族の愛情に感動し涙、そして無限の宇宙をあてどもなく求め彷徨うかのごとき広大な知の冒険と、人間の持つ果てなる可能性の素晴らしさにさらなる感動を味わう。

まだ、ネットが発達する前の時代、専門家とは無関係の一般人が答えの端緒に辿り着くための困難さは容易に想像がつく。

人間は艱難辛苦の危機から愛する人を救い守るために、このような“奇跡”を幾度となく繰り返して今まで生き延びてきたのかもしれない。

そう考えると、“愛”ってスゲェ!!

、、、と真実の愛を探し求めて茫漠たる日常を独りさすらうオイラが言う。。。

P.S.聞くところによると、ロレンツォは現在も健在(2008年時点)だそうで、でも母親の方は2000年7月に肺ガンで亡くなったそうです。

2008年9月18日 (木)

夢のシネマパラダイス509番シアター:球技はオレにまかせろ!?

メジャーリーグ

Mp128 出演:トム・べレンジャー、チャーリー・シーン、レネ・ルッソ、ウェズリー・スナイプス

監督・脚本:デビッド・S・ワード

(1989年・アメリカ・106分)Video

内容:35年間優勝とは無縁のインディアンズに新しく女性オーナーが就任するが、彼女はチームを売却しようと目論んでいた。そのためノーコンピッチャーやストレートしか打てないバッター、ベースボールよりもお祈りが最優先の選手など2流3流選手ばかりスカウトしてくる。しかし、選手たちはその目論見を知り、一致団結して優勝を目指して頑張るのだがままならず・・・。

評価★★★★/75点

“ボールとバットとグラブに乗せて描かれるダメ人間集団の逆襲が、当時9番ライトの野球少年だった自分にとって胸がすく爽快さを味わわせてくれた。”

え゛っ、監督・脚本って「スティング」(1973)の脚本やってる人だったの?

そっかぁ、道理で納得できたぞ。テイラーのホームラン予告後のバント奇襲作戦。。

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メジャーリーグ2(1994年・アメリカ・105分)NHK-BS

 監督:デビッド・S・ワード

 出演:チャーリー・シーン、トム・べレンジャー、デニス・ヘイズバート、石橋貴明

 内容:奇跡の優勝を遂げたインディアンズ。が、リッキーやセラノはいい気になりすぎて再び落ちこぼれに戻ったため、日本から助っ人タナカを呼ぶことになるのだが・・・。

評価★★★/60点

続編というよりはリプレイを延々見せられてるかんじでダレるが、タカさんに免じて+1点。

試合中のベンチにタカさんを見つけようとするんだけど、いっつもいないのね(笑)。。

あと、ピッチャーにうまく返球できないキャッチャーというのはツボにハマって面白かったな。

あ、そういえばホームでのクロスプレーでキャッチャーを飛び越えるプレーを実際にやってみようとしたことがあるんだけど、あれね、手ひねるからやめた方がいいよ・・(笑)。

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リプレイスメント(2000年・アメリカ・118分)WOWOW

 監督:ハワード・ドイッチ

 出演:キアヌ・リーブス、ジーン・ハックマン、ブルック・ラングドン

 内容:プレッシャーに弱い元アメフト選手、走ることだけが取り柄の短距離ランナー、元力士やサッカー選手らの落ちこぼれ軍団が、代理選手=リプレイスメントとしてアメフトのフィールドを走り回る!

評価★★★★/75点

他人の言うことなど断固として聞かない無骨でサディスティックかつ猜疑心の塊という印象が強かったJ・ハックマンが、いいかんじで円くなって人情味あふれる姿を見せてくれただけでこの点数あげたい気分。

我が愛しのレアル・マドリーの監督でいえば、ビセンテ・デルボスケ(現スペイン代表監督)に似てるかも。あと、温かく力強い無骨さという意味では、“メキシコ魂”ハビエル・アギーレ(現アトレティコ・マドリー監督)とかね。

名監督ジミー・マクギンティー。

厳しいけど大らかで、実はユーモア心にもあふれるその性格。しかし本人は、脚光を浴びることを嫌い、目立たないところで努力を続け、見定めた目標に向かってマイペースに小石を積み上げていくタイプの監督だとお見受けした。名監督たる所以ですな。

まさかキアヌ・リーブスじゃなくてJ・ハックマンの方が印象に残ってしまうとは、、、自分でもビツクリ。。

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ドッジボール(2004年・アメリカ・93分)DVD

 監督・脚本:ローソン・マーシャル・サーバー

 出演:ヴィンス・ヴォーン、クリスティーン・テイラー、リップ・トーン

 内容:零細スポーツジムの経営者ピーターは、5万ドルの支払い期限を目前に控え大ピンチ。一発逆転を狙って、ジムの仲間たちとドッジボールチームを結成。優勝賞金目当てに大会に出るのだが・・・。

評価★★★★/75点

ドッジボールをナメているとしか思えないが、映画自体が最初っからナメきっているのでそれは大した問題ではない。。

久々に恥も外聞もかなぐり捨ててバカに徹しまくったバカ度100%映画を見たので逆にこの点数になってしまったというオチっス・・。

いやぁ笑った笑ったhappy01。こういう意味のない笑いも時には必要なのかもね。

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コーチ・カーター

Coach_carter_thumb 出演:サミュエル・L・ジャクソン、ロブ・ブラウン、ロバート・リチャード、アシャンティ

監督:トーマス・カーター

(2005年・アメリカ・136分)2005/08/14・盛岡フォーラム

評価★★★★/80点

内容:リッチモンド高の弱小バスケチームに赴任してきたコーチのカーター。彼は、規律を順守し選手たちを厳しく指導、やがてチームに奇跡が起きる・・・。T・カーター監督が、実話を映画化した感動のスポーツドラマ。

“熱血教育コーチってナンだ!?”

今が人生で1番のハイライトではないし、今が人生で1番のピークなのではない。本当の人生はこれから始まるんだ!というカーターの言葉がこの作品をただの熱血スポ根体育会系映画の枠に収まらない、いっぱしの教育映画に昇華させている。

暴力と麻薬にまみれた澱んだ街の現実と、麻薬の売人になるか刑務所に行くかという若者たちの閉ざされた未来、、、あるいは「華氏911」で描かれていたように、戦場に派遣されて命を落としていく若者の供給源というのは行き場のない彼らのような人々なのかもしれない。

しかし、凄絶な格差社会と貧困という錆び付いて開きそうもない扉から、かすかではあっても希望という一条の光はいついかなる時でも射し込んでいるのだ。特に学生の若者には。

その扉のすき間に身をよじらせてあちら側の世界へ抜け出せるだけの可能性と選択肢を作るために今なすべき本当のこととは。そして本当の努力とは何なのか、、、カーターの熱い言葉は何の変哲もない日常に流されて生きているようなオイラにもズシリと重く響いた。

妊娠したケニヨンの彼女が最終的に堕胎したり、ラストの試合がリッチモンド高の劇的逆転負けで終わるなど、ありふれた軽快なヒップホップ系映画とは違う現実感覚にあふれた映画だったと思う。

まぁこの現実感覚が、日本人の自分には想像もできないような凄まじいものだったけど。。だって、悪フザケで銃を向けるなんて・・・。凄すぎる世界だわ。。

でも、オイラもカーターみたいな人に教わりたかったなぁ。

一応高校は進学校と呼ばれてたところに通ってたけど、どの教師も自校の大学進学率アップしか頭になかったし、大学をブランドのようにしか見てなくて選択肢にない行きたくもない大学を無理やり勧めてきたり・・。大学へ進学した後の人生について教えてくれたりする教師なんて一人もいなかった。それもツライものがあるよな・・・。

でも、毎年お正月にある全国高校サッカー選手権大会のハイライト番組で、「涙のロッカールーム」という負けたチームのロッカールームの様子を映すのがあるんだけど、もうねあれ見ると、監督という監督がみんなコーチ・カーターそのものなんだよね。言ってることもさ。

世の中には居るねんなぁ。自分が出会わなかっただけで。。

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アフリカン・ダンク(1994年・アメリカ・108分)NHK-BS

 監督:ポール・マイケル・グレイザー

 出演:ケビン・ベーコン、ヨランダ・バスケス、チャールズ・ギトンガ・マイーナ

 内容:大学バスケのスカウトマン、ジミーは有能な選手を発掘すべくアフリカへ。そこで驚くほどのテクニックを持つサレと出会い、彼をチームへ誘うのだが・・・。

評価★★★☆/70点

この映画を一言で言い表すならば、、、ナフタランジャー!!

これしかない。ウン。

ケビン・ベーコンの映画の中で1番好きかも。。

2008年9月 9日 (火)

夢のシネマパラダイス501番シアター:戦争ほど酷いものはない・・・

禁じられた遊び

21654125_2出演:ブリジット・フォッセー、ジョルジュ・プージュリ、リュシアン・ユベール

監督:ルネ・クレマン

(1952年・フランス・87分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:1940年6月のフランス。ドイツ軍の手に落ちたパリを追われ、田舎道を急ぐ難民の群れにナチス戦闘機が襲い掛かってきた。5歳の少女ポーレットは、機銃掃射で両親を殺され、死んだ小犬を抱いたまま一人ぼっちになってしまう。彼女は難民の列から離れてさまよううちに、牛を追ってきた農家の少年ミシェルに出会った。11歳になる彼はポーレットの不幸に同情して彼女を家に連れ帰る。。ヴェネチア国際映画祭作品賞。

“はっきりいってこれはコメディだ!”

シュールなコメディ。

橋の上でドイツ軍機の機銃掃射をくらってポーレットの両親があっけなく亡くなる場面しかり、ポーレットの愛犬を川に無造作に投げ捨てるバァさんしかり、牛に蹴られて負傷し容態が悪化したミシェルの兄にひまし油を無理やり飲ませる場面しかり、そこで兄のために祈りながら頭の中は“墓地”のことで一杯のミシェルが新たな獲物を見つける場面しかり、隣家どうしの取っ組み合いの大乱闘しかり、嘘をつくとき鼻がヒクつくポーレットしかり・・。

そういう一見シュールなコメディタッチで彩られた本作だが、しかしそれを包み隠すように鳴り響くアコースティックギターの旋律があまりにも印象的。

そしてラスト、、、この作品唯一にして戦争がもたらす残酷な惨禍を非情なリアルさで映し出したラストが“FIN”という字幕とともに全てを飲み込んでいく。

あとに残るのは、痛くて痛くてどうしようもない自分の心と戦争がもたらす悲しみの深さだけだ。

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コーカサスの虜(1996年・カザフスタン/ロシア・95分)NHK-BS

 監督:セルゲイ・ボドロフ

 出演:オレグ・メンシコフ、セルゲイ・ボドロフJr.、スサンナ・マフラリエヴァ

 内容:ロシア軍兵士のワーニャとサーシャは、チェチェンの戦場で捕われてしまった。2人を金で買ったアブドゥルは、2人をロシア軍に捕まった彼の息子と交換しようとするのだが、交渉はうまくまとまらず、やがて些細な事から悲劇へと変わってしまう・・・。トルストイの短編小説を、チェチェン紛争に置き換えて映画化。

評価★★★★/80点

おそらくこれから先も人間は憎しみ合い殺し合うことを止められないのだろう。

しかし、とともに語り合い許し合うことも止められないはずなのだ。

そんな十字架のごとき性を背負った人間というものを見事に描ききった佳品。

それにしても、、、主人公が痩せてる時のロナウドに似ている。。てのはどうでもええ。

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ライフ・イズ・ビューティフル

Poster120102 出演:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ、マリサ・パレデス

監督・脚本:ロベルト・ベニーニ

(1996年・イタリア・117分)仙台セントラル劇場

評価★★★★★/90点

内容:1939年。書店を開業しようとトスカーナ地方の町アレッツォにやって来たユダヤ系イタリア人グイドは、そこで小学校教師ドーラと恋に落ち結婚。幸福な家庭を築いたグイドとドーラだったが、町はナチス・ドイツに占領されていった。グイドは息子ジョズエとともに強制収容所に送られ、ドーラも夫と息子の後を追う。その日からグイドは、命をかけて息子を守ろうと、必死に知恵を絞る。。。カンヌ国際映画祭審査員グランプリやアカデミー賞外国語映画賞、主演男優賞などを受賞。

“人の不幸は面白い、というスタンスをホロコーストを題材にとりながら徹底的に深化・デフォルメしていく道化師ベニーニの才能と、喜劇人・映画人としての覚悟と魂にただただ感服。”

人間の愚かさ、悲惨さ、残虐かつ無惨な歴史、怒り、憎しみ、不幸。

それらを理屈抜きの笑顔と無心な表情だけで映し出していく凄さ。

オイラはその中にたしかにリアリズムは生み出されていたと思う。

人の不幸は面白い、というスタンスをホロコーストを題材にとりながら徹底的に深化しデフォルメしていくベニーニの才能と喜劇人・映画人としての覚悟にはただただ驚くばかりだ。

そして、その中から見えてくる人生の素晴らしさと生きる喜びと幸せ、そしてそれが壊されていくことへの怒りという真実は果てしなく重い。

リリー・フランキーは、その著作の中で、「人間の能力には果てしない可能性があるにしても、人間の“感情”はすでに、大昔から限界が見えている。感情の受け皿には、もう可能性はない。」と述べている。

人間を選別する能力、人間を貶める能力、人間を管理する能力、人間を焼却する能力・・・・恐ろしく愚かなくらい果てしない人間の能力。

しかし一方では、なぞなぞをスラスラと解く能力、陽気におどけてみせる能力、家族を守るために全能力の中から数パーセントを弾き出して嘘をつく能力、人を愛する能力、人を信じる能力、残虐な能力からかけ離れた簡単で滑稽ともいえるような能力をも人間は有している。

それもまた人間の果てしない可能性の中のひとつなのだ。そしてそれこそが最も人間らしい能力なのだとベニーニは言っているような気がする。

この映画は、人間賛歌の映画だったのだ。

憎しみや怒りよりも、滑稽であろうとまずは笑顔と喜びなのだと。

それを映画という“嘘”な世界で“完璧な嘘”を貫き通して表現したベニーニにオイラは感嘆を禁じえない。

そして我々の感情の受け皿には深い悲しみと静かな怒り、そして優しい勇気と嬉しさが残る。

凄い映画だ。

ジョズエにウィンクして見せるグイドの姿が忘れられない。

最後に、ユーモアの大切さについて、アウシュビッツ強制収容所で妻と二人の子供を殺され、苛酷な体験をした心理学者V・E・フランクルの言葉を借りよう。

“ユーモアは自分を見失わないための魂の武器だ。ユーモアとは、ほんの数秒間でも、周囲から距離をとり、状況に打ちひしがれないために、人間という存在に打ちひしがれないために、人間という存在に備わっている何かなのだ”(その著書「夜と霧」より)

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ビルマの竪琴(1985年・東宝・133分)NHK-BS

 監督:市川崑

 出演:中井貴一、石坂浩二、北林谷栄、川谷拓三、渡辺篤史、小林稔侍、菅原文太

 内容:1956年に自ら映画化した竹山道雄の反戦小説を、同じ市川崑が前作と同様に和田夏十の脚本をもとに、念願のカラーで再映画化。1945年夏、ビルマ戦線で敗退する日本軍の井上小隊は、タイ国境近くまで苦難の退却を続けていた。やがて戦争が終わり、収容所に入れられた井上隊は、そこでオウムを肩に乗せた1人のビルマ僧と出会う。ところが、その僧侶は敗戦を信じず降伏しない小部隊を説得に行ったまま戻らなかった水島上等兵にそっくりだった・・・。

評価★★★★★/90点

残酷な大人のメルヘンと、戦争というリアリズムの極致の絶妙な共存。

映画という表現方法の奥深さと無限の可能性をまざまざと見せつけられた気がする。

傑作です。

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イノセント・ボイス-12歳の戦場-(2004年・メキシコ・112分)WOWOW

 監督:ルイス・マンドーキ

 出演:カルロス・パディジャ、レオノラ・バレラ、ホセ・マリア・ヤスビク

 内容:1980年代、わずか12歳の少年が徴兵される激しい内戦下の中米エルサルバドルを舞台に、徴兵におびえながらも懸命に日々を生きるひとりの少年の姿を力強く描いた衝撃のドラマ。実際に内戦下のエルサルバドルで少年時代を過ごし、14歳でアメリカに亡命したオスカー・トレスの自伝的脚本を、メキシコ出身のルイス・マンドーキ監督が映画化。

評価★★★★/75点

あんな地獄のような環境においても恋をして笑ってはしゃいで、ついでにオナラまでしてdash、しっかり愛に包まれながら生きているんだ。人間のあるべき営みの姿が力強く描かれているのがささやかな救いか。

あの状況で外に遊びに行かせるのもこれまたスゴイことなのだけども。。

川向こうに住むおばあちゃんがお金を手渡して、少しだけどこれで何かおいしい物でも買って、、と言うかと思いきや、これで何か武器を買ってと言うんだもんなぁ・・。

言葉に詰まってしまうよ・・・。

2008年8月16日 (土)

夢のシネマパラダイス487番シアター:P.S. I LOVE YOU

ロング・エンゲージメント

013 出演:オドレイ・トトゥ、ギャスパー・ウリエル、ジャン=ピエール・ベッケル、ドミニク・べテンフェルド

監督・脚本:ジャン=ピエール・ジュネ

(2004年・フランス・133分)2005/03/22・MOVIX仙台

評価★★★/65点

内容:時は第一次世界大戦。故意に負傷しサボタージュを図ったという罪で5人のフランス兵が軍法会議で死刑を宣告された。その中にはマチルドの幼なじみの婚約者マネクの名も。しかし、マチルドは「マネクは絶対に生きている」と直感し、私立探偵を雇い、彼の捜索を続けるのだった。。

“冒頭でいきなり電話線に足を引っ掛けてズッ転んだオイラは、置いてきぼりをくらってペースをつかむことができないまま鑑賞を終えようとしていた。。”

戦争のリアリズムと“アメリ”ファンタジーが共存した映像美と、これはフランス版「初恋の来た道」だという自分の直感だけを頼りになんとか観続けていたわけで、それはもはやヤケのやんぱち状態といってもよかった。

その中でかろうじて抱いた感想は、戦争を舞台にしたミステリー仕立てという今まであまり味わったことのない題材に、ある種の戸惑いと違和感を覚えてしまったということと、弾が飛び交う戦場という残酷なまでのリアリズムを軽く凌駕してしまうマチルド=オドレイ・トトゥワールドの不思議な魅力しか印象に残らなかったということだ。

しかし、この彼女の一途な魅力がなければ2回も劇場に足を運ぶことはなかっただろう。

そして、2回目の鑑賞と相成ったわけだが、登場人物の顔と名前が一致して話についていきながらミステリーの謎解きも理解できるに至っても、やはり1回目のときに抱いたのと同じ感想しか持てなかったのだった・・。

なんと言えばいいのか、うまく言葉が浮かばないが、同じような映画で「戦火の勇気」はフツーに何の違和感もなく見られるのに、略してロンゲーの方には違和感を抱いてしまうわけで。

人物が複雑に入り乱れてわんさか小道具が出てくるわりに、フタを開けてみれば何てことはないミステリーだったし、そもそものところミステリーにする必要があるのかという疑問も湧いてきてしまう。

なにか複雑にこんがらかった糸をただ単に一本に引き伸ばしただけで、知恵の輪を外す時のような発想の転換、角度の転換といった醍醐味が感じられなかったのが大きいのかもしれない。

一見無秩序に配置された人物たちがマチルドの直感の糸で結ばれていく様は、まるで紙の上で始点と終点を鉛筆で線を引き、その線上に後からなぞっていくような、そんなインチキ臭さを覚えてしまった。

しかし、このインチキ臭さをマチルド=オドレイ・トトゥの不思議で圧倒的な存在感とピュアな魅力が完全に消し去ってしまっているのがなんともズルイ。

しかも、、、それにまんまと取り憑かれてしまったオイラは思ったほどイヤなかんじはしなかったわけで、いやそれ以上に爽快かつ心が暖まる余韻でもってこの映画を観終えたのがまたなんとも不思議でならないのだ。

しかし、また観たいかと言われれば、、、うーむと黙りこくってしまう以外にない自分がいて、二律背反にさいなまれてしまっている・・。こういうのを本当の意味で、良くもなく悪くもなくと言えばいいのかな。。

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エターナル・サンシャイン

Eternalsunshine2704regus 出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ

監督:ミシェル・ゴンドリー

(2004年・アメリカ・107分)DVD

評価★★★★/80点

内容:バレンタインを目前にしたある日、ジョエルの元に謎の通知が届く。それは、喧嘩別れした彼女クレメンタインが彼の記憶をすべて消してしまったというものだった。別れの辛い気持ちを体験するくらいなら、最初から出会わない方が良かったのか?彼は自分も彼女の記憶を失くそうと、記憶除去を専門とするラクーナ社を訪れるが・・・。記憶の中に残る共に過ごした日々を辿っていくユニークなラブストーリー。アカデミー賞で脚本賞受賞。

“この映画の両輪が逆回転しているように見えたのは、実は目の錯覚だった。そう、高速で回転している車のタイヤを見たときのように。”

逆回転しているように見えたが、実は前に進んでいたんだね。

再スタートというやり直し地点に立ったジョエルとクレメンタイン。しかし、その再スタート地点は最初のスタート地点よりもはるか前方に進んだ地点に確かにあった。

重層的にまとめられているようで、何ものにも侵すことのできない愛と想いの強さという一本太っとい芯が通っているのがこの映画に絶妙なバランスをもたらしていた。

文字通りどこから見ても逆回転したままの「メメント」はもう観ることはないだろうし、観る気も起きないが、この映画は同じ逆回転でもまた観てもいいと思わせてくれる映画だ。

運命の赤い糸に導かれて・・・。

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キューティ・ブロンド(2001年・アメリカ・96分)NHK-BS

 監督:ロバート・ルケティック

 出演:リース・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン、セルマ・ブレア、マシュー・デイビス

 内容:大学一の人気者エルは明るいブロンド美人だが、ブロンドゆえ恋人にフラれてしまう。エルは「金髪は頭が悪い」というレッテルを解消しようと猛勉強し、ハーバードのロー・スクールに進むが・・・。

評価★★★/65点

一貫して偏差値40で描かれたエル。しかし彼女の人間力は痛快なまでのオンリーワンだった!

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幸せになるためのイタリア語講座(2000年・デンマーク・112分)NHK-BS

 監督・脚本:ロネ・シェルフィグ

 出演:アンダース・W・ベアテルセン、ピーター・ガンツェラー、ラース・コンルード

 内容:コペンハーゲン近郊の街。それぞれの事情で日常に疲れていた独身男女6人が、週1回のイタリア語講座で出会い、次第に人生と恋への希望を取り戻す。。ベルリン映画祭で銀熊賞ほか全4部門を受賞。

評価★★★/65点

“結局、髪切ってくれない美容師さん。。”

6人の男女の痛みや喪失、愛を描いた物語がやや散文的な乏しさで語られちゃってて、ハンドカメラの効用がやや意味のないものに陥ってしまっているのは否めない。

でも、中年オジさんオバさんたちが幸せになるために悩み傷つき孤軍奮闘する様は観る側の心にもちゃんと迫ってきた。

やっぱ恋しないと。。な、オレ・・・crying。。

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ウィンブルドン(2004年・英/仏・99分)WOWOW

 監督:リチャード・ロンクレイン

 出演:キルスティン・ダンスト、ポール・ベタニー、ニコライ・コスター=ワルドウ、ジョン・ファブロー

 内容:「ブリジット・ジョーンズの日記」の製作陣が手がけたロマンチック・ラブストーリー。テニス選手としてのピークを過ぎたピーターは、引退を決意。一方、リジーは将来が有望視される上り調子の若手プレイヤー。テニスの聖地ウィンブルドンで2人が出会ったとき、恋の天使が微笑み、運命が動き出す!

評価★★★★/75点

“カジュアルウィンブルドンも悪くない。”

小・中・高とテニスをやっていた自分から見ると明らかに試合シーンは作りもの感が強いのがありありで、あくまでも“らしく”見える程度でしかない。

しかし、その“らしく”見せる演出がまるでラケットの真芯に当てて最適なコースに打ち返すかのごとく的確にツボを押さえていて、受け止める方のオイラは、作りもの感に辟易してしまうどころか、ウィンブルドンのセンターコートで固唾を飲んで観戦している感覚にさえなってしまう。そこが凄く上手いと思う、この映画は。

曇天と格式のウィンブルドンを、降りしきる雨でさえも明るいリズムで弾けてしまうほどカジュアルに描いたことには最初は少々面食らったけど、ポール・ベタニー&K・ダンストのキャラクターも相まって非常に楽しく見ることができた。

それにしてもテニスでも試合前のエッチ問題ってあるんだね。。おいおい・・

いや、サッカーのW杯って1ヶ月間くらい開催期間があるじゃん。そしたっけ南米のとある強国で、規律に厳しい監督が選手たちの奥さんを同伴させることを禁止したの。そしたら選手たちが鬱憤たまり過ぎて試合でいいパフォーマンスが出なくて敗退。これを教訓にその国は奥さんも派遣することにしたというウソのようなホントの話。

いや、どうでもいいんだけどね、こんな話(笑)。。

夢のシネマパラダイス486番シアター:良き学び舎に良きお話あり。。

ロボコン

Qpnwtezkvi 出演:長澤まさみ、小栗旬、伊藤敦史、塚本高史

監督・脚本:古厩智之

(2003年・東宝・118分)NHK-BS

評価★★★★/75点

内容:課題をサボって居残り授業確実になった高等専門学校生の里美に、担任は「第2ロボット部に入ってコンテストに出場せよ」と取引きを提案。落ちこぼれ4人衆がロボットコンテスト、通称ロボコンにかける情熱が際立つ青春映画。

“第2ロボット部の奴らが汗をかかない分、オイラが熱い汗かいてやったぞ・・・。”

数式を駆使して正しいたったひとつの答えを導き出すことが身体に染み付いている理数系人間&ハミ出し者チーム。

その中に数学は大好きだけど赤点ばかり、しかし大の負けず嫌いである里美(長澤まさみ)が闖入してくることによって巻き起こる化学反応を爽やかすっきりと描いている。

答えはひとつじゃない、無数にあるんだ、そしてプロセスも含めた結果こそが重要なのだという本当の答えを教えてくれる。

ただこの化学反応があまりにもストレートでさっぱりしすぎているきらいがあり、やや淡白なことも確かだ。

しかしその物足りなさは、なんといってもロボコンの白熱おもしろバトルが十二分に補填してくれる。

文系人間の自分でも大いに楽しめる一本だった。

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二十四の瞳(1954年・松竹・156分)NHK-BS

 監督・脚本:木下恵介

 出演:高峰秀子、月丘夢路、小林トシ子、田村高廣、笠智衆

 内容:瀬戸内海に浮かぶ小豆島を舞台に、分教場に赴任した若い女性教師と、その教え子12人との交流を年代記的に描くドラマ。昭和3年、大石先生が分教場に赴任した。ハイカラな彼女は当初白い目で見られていたが、やがて厚い信頼を得ていく。時を経て教え子たちは離散していき、先生も実子を失い、また戦争で命を落とした者も出る。終戦後、生き残った教え子たちは再び大石先生を囲んで旧交を温める。。

評価★★★/65点

カラスの歌♪しか印象に残らないが、軍靴の重いリズムとともに響きわたる軍歌よりはまだマシか・・・。でも、さすがに耳にタコができたな。。

「昨日につづく今日だった」というくらいのありふれた1日が、実はかけがえのない幸せなんだなぁ、、ってことをしみじみ考えさせられたな。

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モナリザ・スマイル(2003年・アメリカ・120分)WOWOW

 監督:マイク・ニューウェル

 出演:ジュリア・ロバーツ、キルスティン・ダンスト、ジュリア・スタイルズ、マギー・ギレンホール

 内容:1953年、ニューイングランドの名門女子大に、女性教師キャサリンが赴任してくる。彼女は、教育より結婚を重視する保守的な学生たちに驚き、自立心と自由な精神を植えつけようとするのだが・・・。

評価★★/45点

芸術とは何ぞやを語る前に、映画の語り方を学んだ方がええな。

「プリティ・ウーマン」のおバカ女から「ペリカン文書」の学生と「エリン・ブロコビッチ」の爆烈主婦を経て、ついにジュリア・ロバーツも教師になってしまったかぁ、という感慨にはひたれるけどね。。

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イブラヒムおじさんとコーランの花たち

Hana 出演:オマー・シャリフ、ピエール・ブーランジェ、ジルベール・メルキ

監督・脚本:フランソワ・デュペイロン

(2003年・フランス・91分)2004/11/27・仙台フォーラム

内容:ユダヤ人の少年モモは、家族の愛を知らずに育った。万引きをしたモモに、店主のイブラヒムおじさんは微笑みながら「盗みを続けるならウチの店で」と語りかける。大きな愛情に触れ、心を開いていくモモ。やがて2人の間には、本物の親子のような愛情が芽生えていく。。

評価★★★☆/70点

オマー・シャリフのすきっ歯しか印象に残らない(笑)。

最強最高の守護聖人イブラヒムの無償の愛の眼差しに普通ならツッコミ入れたいところだけど、それを上回る最強最高の遊び人モモ、しかも13歳!のマセガキ放蕩ぶりが絶妙なバランスをもたらしていて滞りなく観れてしまう。

しかし、観終わった後、特に何も残らない・・・。佳作ってのはこういうものなのかしら!?

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僕はラジオ(2003年・アメリカ・109分)WOWOW

 監督:マイク・トーリン

 出演:キューバ・グッティングJr.、エド・ハリス、アルフレ・ウッダード、デブラ・ウィンガー

 内容:ハイスクールでアメフトのコーチをしているジョーンズは、いつも見かける知的障害者の黒人青年にチームの応援や世話を頼むようになる。常にラジオを離さない彼にジョーンズが付けたニックネームは“ラジオ”。授業にも参加し、皆に受け入れられていくラジオだったが・・・。ちなみに実話です。

評価★★★★/80点

近年稀にみる純度100%の善良映画。

たまにはこういう汚れのないクリアな作品で心を潤すのもありかな、なんてね。

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リンダリンダリンダ

Linda 出演:ぺ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、三村恭代、湯川潮音

監督:山下敦弘

(2005年・日本・114分)WOWOW

評価★★★★/75点

内容:高校生活最後の文化祭に向け、練習に励む軽音楽部の女子部員たち。だが、本番直前にメンバーが離脱。急遽、韓国人留学生をボーカルに迎えてブルーハーツのコピーをやることに。。低体温な雰囲気で描き出した、おかしみあふれる青春映画。

“ロックしてるのに全っ然ハジケない映画。なのに、全っ然浸れてクセになっちゃう映画。。”

ロックでシャウトするところよりも、他愛のない会話の方が断然面白かったりする。

ソンちゃんとカラオケ屋の店員とのやりとりとか、バス停でバスを待つ恵とソンちゃんの会話など、ヘンに印象に残ってしまう。

独特な会話の間とソンちゃんの微妙なツッコミが絶妙な雰囲気を醸し出していて、マッタリと浸れちゃうんだよね。

その点では屋上でマンガ喫茶をやってる中島姐御が1番イイ味出してるかも。肝心の本番のステージに時間になっても来ないメンバーたちの代わりにユニコーンの“すばらしい日々♪”をギターの弾き語りでやってくれるところなんかは、どっぷり浸かっちゃいますた。。

全っ然アツくなく肩の力が抜けたような一風変わった映画なのだけれど、あの頃の儚い“すばらしい日々”を文化祭という特別なひと時に凝縮させて「ドブネズミみたいに写真には写らない美しさ」で光り輝かせた映画であることもたしかで、観て決して損はしない映画だと思う。

2008年8月12日 (火)

夢のシネマパラダイス483番シアター:偉人豪放列伝!

アビエイター

Abi_l 出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット、ケイト・ベッキンセール、ジュード・ロウ、アレック・ボールドウィン

監督:マーティン・スコセッシ

(2004年・アメリカ・169分)2005/04/07・MOVIX仙台

評価★★★/65点

内容:映画と飛行機に情熱を捧げた実在の大富豪、ハワード・ヒューズの破天荒な半生が綴られる。アカデミー賞11部門のノミネートされ、助演女優・撮影・美術・編集賞を受賞。

“「ハワード・ヒューズは、あまりにもハワード・ヒューズでありすぎる。それが問題。」、、、この一言に尽きる。”

映画撮影で理想的な雲が出るまで8ヶ月待った規格外の男ハワード・ヒューズを描いた映画の方は、規格内だったというオチ。。

ルイス・B・メイヤーやらエロール・フリン、はたまたジェーン・ラッセルやクローデット・コルベールの胸の谷間が何cm見えるだとか、さりげなくジョージ・キューカーとケイリー・グラントの後ろ姿まで写すところなど、ハリウッド映画草創期の舞台裏が垣間見えて楽しかったのは事実。

特に客を呼べない女優No.1だった!?キャサリン・ヘプバーン(ケイト・ブランシェット)の規格外ぶりは抱腹もので、規格外どうしの掛け合いは見所十分。

自分にとってのこの映画のハイライトは、ハワードとキャサリンの夜間飛行デートといっても過言ではない。だって、あのキャサリン・ヘプバーンが自ら操縦桿を握っているというだけで観てるこっちは感激してしまうんだものhappy02

しかし、この映画のオイラにとっての六気筒エンジン並みの求心力は、このシーン以降一気に減退していく。

キャサリンが去って以降、後半戦はハワードの心の問題へと焦点が当てられていくわけだが、ディカプリオの熱演と映画の勢いがイマイチかみ合っていないように思えて失速感が否めなかった。

まぁ、ハワード・ヒューズの波乱の半生を描いているのだから彼自身に焦点が絞られていくというのは当然なわけで、オイラのこの映画の見方がやや方向違いだったのかもしれないけど・・・。

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ヴェロニカ・ゲリン(2003年・アメリカ・98分)WOWOW

 監督:ジョエル・シュマッカー

 出演:ケイト・ブランシェット、ジェラード・マクソーリー、シアラン・ハインズ

 内容:1994年、ダブリン。ジャーナリストのヴェロニカ・ゲリンは麻薬犯罪を告発し、次第に組織の黒幕へと迫っていく。警告として足を狙撃されようと彼女はひるまない。しかし、ついに彼女に最後通牒が突きつけられる・・・。

評価★★★/65点

少なくともトリップ感あふれるファッションだとかぬかす「トレインスポッティング」よりは断然良い。

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モーターサイクル・ダイアリーズ

Mot 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ

監督:ウォルター・サレス

(2003年・英/米・126分)2004/10/15・恵比寿ガーデン

評価★★★★☆/85点

内容:今なお支持され続ける伝説の革命家チェ・ゲバラの若き日々を、「セントラル・ステーション」のW・サレス監督が描いたロードムービー。医学生のエルネストは親友アルベルトと、南米大陸縦断のバイク旅行に出発。幾多の出会いを重ねながら旅した時間は、彼らの人生に大きな影響を与えることになる。

“土に根を下ろし、風と共に生きよう。種と共に冬を越し、鳥と共に春を歌おう。人は土から離れては生きてはいけないのよ!”

天空の城ラピュタでの名セリフだが、映画を観終わってこのセリフがふと心をよぎった。

アスファルトで固められた道ではなく、人が歩いたからできた道を土煙を上げながらとにかくひたすら進み続ける。

清冽に広がる青い空、緑の草原、雄大なアマゾン、雪のアンデス、不毛の砂漠、神秘のマチュピチュ、、、自然の美しさと厳しさ、そして人間の悲しみも喜びもすべてひっくるめた歴史を静かに包み込む南米大陸という大地。

灼熱の大地、といってもヒートアイランド現象で熱が溜まったアスファルトとコンクリートに囲まれた人工都市で生きるオイラにとっては、悠然とした自然と土の匂いをスクリーンから感じられただけで大満足だったといってもいい。

自分の中の失われつつある、、いや、もうすでに失われてしまったかもしれないDNAが、まるで磁石に吸い付けられるかのように郷愁と興奮のもとスクリーンに引きつけられ甦っていった。

この映画の中で、エルネストとアルゼンチンのセックス大使を自称するアルベルトの行き当たりばったり珍道中―冒険心と情熱の魂、旅を愛する心―が表を飾るが、「人生は苦痛だ。」という言葉とともに語られる裏の顔―差別や貧困にあえぐ人々の姿―もまた印象的だった。

そして、ほとんど政治臭などしない物語の中で、エルネストの純粋な思いと衝動と行動がこの映画の表と裏をしっかり繋いでくれたのも、ただのロードムービーには終わらせない魅力と重さを映画に与えてくれたのだと思う。

チェ・ゲバラ。

教科書に載っていたのかさえ分からないくらいほとんど知らない人物。

しかしこの映画に出てきた彼は、とても魅力的な素晴らしい男として目に映った。

しかし、、この人たち、何回コケたんだ・・・(笑)?

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ライフ・イズ・コメディ!ピーター・セラーズの愛し方(2004年・米/英・125分)DVD

 監督:スティーブン・ホプキンス

 出演:ジェフリー・ラッシュ、シャーリズ・セロン、エミリー・ワトソン、ジョン・リスゴー

 内容:「ピンク・パンサー」シリーズや「博士の異常な愛情」などで知られる天才喜劇俳優ピーター・セラーズの波乱に満ちた生涯を映画化した伝記ドラマ。1980年に54歳で亡くなるまで、コメディに命をかけた天才俳優の仕事と奔放な私生活をめぐる真実の姿。。

評価★★★☆/70点

“不本意にもピーター・セラーズの映画の中で1番笑った映画になってしまった。。”

空っぽの容れ物を回転台に乗せ、まるでクイズ番組の立体文字クイズのごとき様々な面と角度から照明を当ててみせるという、伝記映画としてなかなかありそうでなかった趣向と工夫が施されていて実に興味をそそられる作品だった。

現実とフィクション、虚像と実像がめまぐるしく入れ代わる不可思議かつ魅力的な構成しかり、映画ファンにはうれしい彼の代表作の撮影マル秘トリビアしかり、監督の手腕が冴えに冴えわたっているなという強い印象を受けた。

、、ってこの監督、そんなに凄い監督だっけ・・・(笑)。

ただ、ピーター・セラーズという実体の無い空っぽの存在、それゆえに無限の存在になれてしまうという皮肉は面白かったが、感情移入することを全く許さないので、心に残るほどの充足感は得られなかったというのが正直なところ。

良くも悪くも構成の妙にうまくダマされちゃった感が強い。

2008年8月 7日 (木)

夢のシネマパラダイス476番シアター:「Uボート」に挑むもすべて轟沈・・・!?

Uボート

Uf_d 出演:ユルゲン・プロホノフ、ヘルベルト・グレーネマイヤー、クラウス・ヴェンネマン

監督・脚本:ヴォルフガング・ペーターゼン

(1981年・ドイツ・209分・ディレクターズカット版)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの誇る潜水艦Uボートに乗り込んだ従軍記者の手記をもとに、巨費を投じて製作された戦争スペクタクル。1941年、22歳の報道記者ヴァーナーは、ナチスが占領しているフランスの港町ラ・ロシェルで、潜水艦U-96に乗り込んだ。30歳の艦長以下、潜水艦の乗組員たちはほとんどが20代前半の若者たちだった。やがて嵐が続き、乗組員たちが無為な日々に苛立ち始めた頃、U-96は敵の駆逐艦の爆撃に遭い、度重なる攻撃のため艦内は酸素不足に陥る・・・。

“海洋版「地獄の黙示録」”

最新のVFXやCG映像を駆使した今の映画と比べると、アナログ全開なのは一目瞭然。

しかし、極限状況下の生々しい人間ドラマに焦点を当てている本作にあっては、そのことが逆にデジタルとは程遠い人間味や人間臭さを生み出し、かつ強調することに大いに役立っている。

そして技術的制約の下でできる最大限の映画的演出に徹底してこだわっているのもこの映画を印象深いものにしている。

特に徹底しているのが、閉鎖された潜水艦内の様子を延々と強調して描写していることで、例えば敵軍との壮絶な戦いでも今、潜水艦がどのような状況になっているのかという客観的な俯瞰シーンを極力排除して、そのかわりに徹底して潜水艦内の緊迫した様子と、“音”と“耳”しか状況把握ができない中で、極限状況に心身を削られていく乗員たちの死線の境を彷徨う姿を捉えつづけるばかりなのだ。

疲弊しきり、人間性を喪失していく乗員たちの表情と姿が、コッポラの「地獄の黙示録」に出てくるジャングルの奥地に潜むイカレた兵士たちのゾンビのような姿とダブって見えるのが象徴的だが、観ているこちらまで疲弊しきってしまうところがある意味この映画のスゴイところ。

そして、ラストの思わずガックリくるような皮肉極まりないオチに完全にグッタリ・・・。

ようするに、言いたかったことは、、、長っげぇんだよ(笑)!!

いやはや潜水艦映画とは本来こうあるべきだという見本ですな。。

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ローレライ

Blog20050320出演:役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、香椎由宇、石黒賢、堤真一

監督:樋口真嗣

(2005年・東宝・128分)2005/03/16・仙台第1東宝

評価★★☆/50点

内容:1945年8月、広島に原爆が投下され、いよいよ窮地に立たされた日本軍は、ドイツから極秘裏に接収した戦利潜水艦<伊507>に最後の望みを託す。特殊兵器ローレライを搭載する伊507は、第2第3の原爆投下を阻止するため、原爆搭載機の発進基地テニアン島の奇襲作戦の任務を受け、絹見少佐をはじめとする70名余りの乗員を乗せて敵地に向かうのだが・・・。

“電車男ならぬバス男ならぬ潜水艦男の果てなる妄想・・・”

何の前知識もなしで観たのが、かえってアダになったかんじ。

ポスターの絵づらをパッと見たときは男と男の闘いだぁっと思い込んでしまったのだが。しかし、このポスター、よ~く見たら妻夫木くんとギバちゃんの間に小ちゃくおるやんけ、アキバ系コスプレ女が。気付けよ自分。。

妄想ゲームばりの世界観にはなかなか入っていけなかったし、例えばパウラが初めて甲板に上がるシーンにおける大海原と大空のなんとちっぽけで安っぽい絵よ。

ここのシーン見て、ああ、こりゃダメだわオイラには、と確信してしまった。自分の中で「ローレライ」という世界が広がっていかないのだから。。

そんなシーンのオンパレードで挙げたらきりがないが、さすがに佐藤隆太くんが手を挟めてあの世行きには、、、笑っていいんですよね?あれって。。

まだ韓国映画の方が1枚も2枚も上手だな、このジャンルは。

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亡国のイージス

Aegiss 出演:真田広之、寺尾聰、佐藤浩一、中井貴一、勝地涼、チェ・ミンソ

監督:阪本順治

(2005年・松竹・127分)DVD

評価★★/40点

内容:ある日、東京湾沖で訓練航海中の海上自衛隊イージス艦いそかぜが乗っ取られた。それは副長の宮津と某国対日工作員ヨンファが共謀して実行したものだった。さらに宮津は、政府に対し、毒ガス兵器“グッソー”を搭載した全ミサイルの照準を東京に合わせたことを宣言する。政府が対応に手間取る中、艦の構造を熟知している先任伍長の仙石が艦の奪還に向かうのだが・・・。

“最凶の八つ当たり!!”

宮津の配役に寺尾聰という時点で何か嫌な予感はしたが、案の定やはり単なる良い人に落ち着いてしまった。

しかし、それだからこそ宮津の国家への反逆が、息子を謀殺された(かもしれない)ことへのプッツン切れた復讐心にしか見えないのが痛すぎる。

最凶の八つ当たりだ。

軍隊を持てば平和が訪れる、、、歴史上そのような国が真の平和を実現させたことなどいまだかつて無いわけだが、今回の映画で描かれたように、私怨で軍隊をいいように使われたもんなら、たまったもんじゃない。

この映画を観るかぎりにおいては、産経新聞の期待通りにはどうやら自分は添えそうもない。

軍隊は無い方がいい。

しかし、士官をはじめとする乗員たちも、よく宮津について行こうと決心がついたものだ。。毅然とした意思統一と彼ら全員に命もあるいは故郷さえも捨てさせるには、人間的魅力の他に確固とした共通の実現可能な大目的が必要なはずなのだが、この映画では「宮津学校」というそれらしい単語は出てくるものの、やはり宮津の人間的魅力、、、いや、寺尾聰のいい人ぶりを拠り所としているに過ぎない、としか見れない。

その土台の弱さを某国工作員ヨンファ(中井貴一)が一身に背負って孤軍奮闘しているのがまたなんとも痛々しく見えてしかたないのだ。。

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出口のない海

20060917212913 出演:市川海老蔵、伊勢谷友介、上野樹里、三浦友和、塩谷瞬、柏原収史

監督:佐々部清

(2006年・松竹・121分)WOWOW

評価★★★★/75点

内容:1945年4月、敗戦濃厚の日本は、定員1名で脱出装置なしの人間魚雷“回天”に戦況挽回の望みをつないでいた。甲子園優勝投手で明治大学に進んだ後、海軍士官学校に入隊した並木浩二(市川海老蔵)は、陸上部の北(伊勢谷友介)らと回天に乗り込むことを志願することになるのだった・・・。横山秀夫の同名小説を原作に、山田洋次らが脚本を担当して映画化。

“佑ちゃんフィーバーから遡ること60数年前にあった現実に暫し絶句・・・。”

今、東京六大学野球がアツい。

いわずとしれた甲子園の優勝投手で早稲田の斉藤佑樹投手こと佑ちゃんフィーバーに沸いているからだが、そのおかげで神宮球場も大いに盛り上がっている。

しかし、今から60数年前、同じ甲子園の優勝投手が馬鹿げた戦争に駆り出されたあげく、敵艦にもろとも体当たりするという未来への希望も夢も脱出口さえ閉ざされた、人を小バカにしたような人間魚雷として儚き命を散らさなければならなかった現実と、その時代に思わず涙してしまった。

映画としてやや一本調子に過ぎた淡白さと冒険心の無さは気になったし、まるで記録映画のようなかんじで、“情”の大御所・山田洋次が一枚かんでいるせいか映画として優しすぎる面も否めず。

しかし、それでも真剣かつ真摯な語り口がラストの現代の神宮球場と山口・大津島の絵にしっかりと繋がりをもたせていて、心に日本人が忘れかけ風化しようとしている、トゲが突き刺さったような感覚が押し迫ってきた。

自分自身、神風特攻隊は多少の知識はあっても、回天についてはほとんど何も知らなかったので、過剰さを排したこのような演出に徹して、結果良かったのかもしれない。

とにかくあれだな。今の世の中、気だるい平和だとか金で買った平和だとかぬかす輩もいるけど、国民をバカにしたようなホントにバッカバカしい惨めで無意味な戦争するよりはマシやろ。

バカバカしい戦争するよりは、バカバカしく平和平和と叫んでる方がまだ許せる。そんな思いを強くした。

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クリムゾン・タイド(1995年・アメリカ・116分)盛岡ピカデリー

 監督:トニー・スコット

 出演:デンゼル・ワシントン、ジーン・ハックマン、ヴィゴ・モーテンセン

 内容:ロシアの反乱軍がシベリアの核基地を占拠する事件が発生。核攻撃の危機にさらされた米軍は、原子力潜水艦アラバマに出撃命令を下す。しかし、艦長と副艦長が、核に対する思想の違いから対立。やがてそれは艦内を二分する内乱へと発展していく・・・。

評価★★★★/80点

今これ映画にしたら反乱軍はロシアじゃなくて北朝鮮になるんだろうか。作戦名「半島を出よ」とかって。。

ロシアの反乱軍がアメリカと日本にミサイルをぶっ放すっつーんだから、はた迷惑極まりない話なのだけど、アメリカ様が守ってくれるからいいのかな・・・おいおい。。

しかし、この映画、フィクションとも言い切れないところがちょっと怖い。艦長、副艦長両者とも正しい行動をしているといえるのだから。

人間プッツン切れると何しでかすか分からんからなぁ。。それゆえ、ラスト、男と男の友情として話が帰結してしまうという安易な終わり方には疑問を感じてしまう。

・・・あ、ジェリー・ブラッカイマー製作なのか。じゃ、納得だ(笑)。

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深く静かに潜航せよ(1958年・アメリカ・93分)NHK-BS

 監督:ロバート・ワイズ

 出演:クラーク・ゲーブル、バート・ランカスター、ジャック・ウォーデン、ブラッド・デクスター

 内容:日本軍の駆逐艦アキカゼに艦を撃沈されたリチャードソン中佐は、新たな艦を与えられた。彼は、アキカゼへの復讐戦を挑もうと豊後水道に向かうが、副艦長のブラッドソーたちはリチャードソンに猛反発する・・・。

評価★★★/60点

いっぱしの骨太感と迫力に満ちているのは、おなじみの潜水艦映画といったかんじだが、決定的に“恐怖”というものに欠けている。

「Uボート」以前と以後の違いを如実に体感。

2008年7月27日 (日)

夢のシネマパラダイス466番シアター:ムダに豪華キャストとは言わせない!?

理由

Riyuu_2 出演:村田雄浩、寺島咲、岸部一徳、大和田伸也、久本雅美、宝生舞、松田美由紀、風吹ジュン、柄本明、渡辺えり子、菅井きん、小林聡美、古手川祐子、加瀬亮、ベンガル、伊藤歩、立川談志、石橋蓮司、小林稔侍、宮崎あおい、片岡鶴太郎、根岸季衣、峰岸徹

監督:大林宣彦

(2004年・日本・160分)WOWOW

評価★★★★/75点

内容:1996年6月5日の深夜未明、東京荒川区にある超高層マンションで、一家4人が殺される事件が発生する。当初、4人の遺体はこの部屋の住人である小糸家の人々と思われていたが、全くの赤の他人であることが判明する。マンション管理人によると、この部屋は以前から人の出入りが激しかったというのだが・・・。

“笑わず嫌い王決定戦!オイラVS大林組”

大林宣彦は自分とは水と油のごとく合わない。恐ろしいほどに合わない。それが自分の中の常識であった。

マンガチックかつファンタジー色の強いタクトをこれ見よがしに執拗に振り回す姿が、もはや生理的にといっていいくらい性に合わない。。あまりにも合わなくて思わず笑っちゃうくらい。たぶん今まで観たことがある大林監督作の平均点は★2つを下回ると思う。

そんな中で、自分が最も好きな作家である宮部みゆきをよりによって大林宣彦!?しかも「理由」!?もうイジメか、と泣き叫びたくなりましたがな。

そして、、、蓋を開けてみたら、、、尾道かよ(笑)。東京じゃなくて尾道のにおいがプンプン。尾道4部作ってか。

というのはさておき、妙な出来心を出さずに原作を忠実にトレースしてくれたのが、まぁ個人的には良かった。映画の作り方としてそれがいいのかどうかは別として、非常に見やすくできている。

普通、このての事件ものは極端にいえば、犯人は誰かという一点に集約され、それを目的として収束していくわけだが、本作は事件という一点からまるで水面に落ちた石が波紋を描くように無限の広がりを見せていく。

まるでネットサーフィンでもしているかのように無限のクリックを続けていく。

それは原作の持つ特色でもあるのだが、しっかりと画面にすくい上げてくれたのはやはり評価したい。

ラストの加瀬亮のダイブも、なにか「攻殻機動隊」みたいでヨロシ。

がしかし、ことさらにこれは映画ですよ~~という記号をチラつかせるのは頂けない。しかも最後はガマンできなくなって全景写しちゃうし。。

でもこれ下手すると、“映画化”じゃなくてただの“映像化”と言われてもおかしくないので、、、それでこれは映画化なんだぞということをあくまでも強調したくてあんなパフォーマンスしちゃったのかも。

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いぬのえいが(2004年・日本・96分)WOWOW

 監督:犬童一心、黒田昌郎、祢津哲久、黒田秀樹、佐藤信介、永井聡、真田敦

 出演:中村獅童、伊東美咲、天海祐季、小西真奈美、宮崎あおい、佐藤隆太、乙葉、荒川良々、佐野史郎、渡辺えり子、吉川ひなの、木村多江、戸田恵子、高橋克実、北村総一郎

 内容:犬の魅力を前面に引き出し、そんな犬たちをめぐる悲喜こもごもの物語を、7人の監督によるアニメも含めたオムニバス形式で描いた短編集。

評価★★/40点

“白鳥美咲よりポチよりマリモより、、、”

やっぱりウチのナナ子が1番dog!!ホントもう困っちゃう、フフ・・・heart04おいおい。。

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SURVIVE STYLE5+(2004年・東宝・120分)WOWOW

 監督:関口現

 出演:浅野忠信、橋本麗香、小泉今日子、阿部寛、岸部一徳、麻生祐未、貫地谷しほり、神木隆之介、ヴィニー・ジョーンズ、三浦友和、千葉真一

 内容:殺しても殺してもなぜかより凶暴になって蘇えってくる妻と、その妻を殺し続ける男。観客に催眠術をかけたまま殺し屋に殺される催眠術師と、その催眠術師に催眠術をかけられ自分を鳥だと思い込んで暮らす親父。空き巣3人組がサウナで出会った謎の外国人。CMプランナーのとんでもない提案を断固拒否する恐妻家の社長、、、それぞれの話が交錯しながらクリスマス・イブを迎えるが・・。

評価★/25点

コンビニで売ってる雑誌にギャグ漫画になって載ってても絶対読み飛ばすと思う・・・。

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スワロウテイル(1996年・日本・149分)仙台セントラル劇場

 監督・脚本:岩井俊二

 出演:三上博史、江口洋介、Chara、伊東歩、渡辺篤郎、桃井かおり、山口智子、大塚寧々、洞口依子、ミッキー・カーティス、小橋賢児、塩見三省、田口トモロヲ、光石研、浅野忠信

 内容:近未来。夢を求めて日本に渡ってきた移民たちが集まる街、円都<イェンタウン>。娼婦だった母を亡くし、身寄りのなくなった少女アゲハは、娼婦のグリコに引き取られた。アゲハはグリコと同じ移民のフェイホンが経営する何でも屋「青空」で働き始める。ひょんなきっかけから偽造1万円札のデータが入ったテープを手に入れたフェイホンたちは、それを利用して大金を手にするが、その頃、中国マフィアのリーダー、リャンキは偽札データの行方を必死になって捜していた・・・。

評価★★☆/45点

“岩井作品の中でなぜかこの映画だけが自分の中で急速にひからびてしまっている。。”

無国籍という言葉にオイラは弱い。

それはたしかなのだが、ビルと廃墟が入り混じった街、無国籍という様々な言葉が入り混じったセリフ、いろいろな肌が入り混じった人種、そういう曖昧さと雑多さが同居している舞台だからこそ、その中で描かれる核となるものやアイデンティティは直に伝わってくるものでなければならないと思うのだが。

しかるにこの作品は小林武史の音楽に合った雰囲気と豪華キャストだけで見せているようなかんじで、金かけたわりに時代という酸化に弱くて色あせていくPVという趣がやはり否めなかった。

オイラの好きな「Love Letter」とかなら雰囲気で押し通してもいいのだけど・・・。

いっそのことウォン・カーワイに丸投げした方がええんちゃうか(笑)、、ってますます分からなくなるか。。

2008年6月24日 (火)

夢のシネマパラダイス438番シアター:海猿

Umizaru 出演:伊藤英明、加藤あい、海東健、香里奈、伊藤淳史、藤竜也

監督:羽住英一郎

(2004年・東宝・120分)2004/06/23・仙台第1東宝

評価★★☆/50点

内容:海上保安官の中でわずか1%しかいない人命救助のエキスパートである潜水士になるため、仙崎大輔ら若者たち14名が過酷な研修に臨んでいた。マスターライセンスを持つ彼は、主任教官からの指示で、落ちこぼれの工藤とバディを組むことになった。そんなある日、仙崎は伊沢環菜という女性と出会い、急速に惹かれあっていく。。

“いつまでプロローグが続くのだろうかと思ってるうちに2時間経っちまった・・・。”

「お前はなぜ潜水士になりたいんだ?」「人命救助をしたいからです。」

「お前は?」「同じく人命救助であります。」

「お前は?」「人命救助であります。」

「お前は?」「もちろん人命救助です。」

これが延々とつづき、、、ラストの締めはもちろん「お前はなぜ潜水士になりたいんだ?」「人命救助です!」

これがホントのリフレインが叫んでるnoteユーミンの顎もはずれましたーーッ。

「、、、ってコラー、その人命救助を全く描いとらんやんけー。お前、何様のつもりだぁーッannoy

「はい。TVドラマの方でやろうと思いまして、視聴率も稼げると思いますし、もったいぶってみようかと、、、もとい観客を焦らして楽しませてみようかと、左様に。。だから工藤が溺れてる人を助けようとするシーンは編集でチョキチョキさせていただきましたぁっ!こういうのはチョコチョコ小出しにしていけばいいんですよ。固定客は必ずついてきますから。」「おぬしも悪よの~~」「グホホホホ・・・」

、、、、工藤の霊が黙っとらんぞ。

海猿とは海の底で手招きしているサル顔の工藤の御霊のことだったのだ。シーモンキーだよ。

もうね、この映画、工藤がポイ捨てされて死んだ時点でもうどうでもよくなったから(笑)。

ちなみに、、、ケツばかり見せてないで前を見せろや!、、、わたくしの女友達がつぶやいた極めつけの一言でした。

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LIMIT OF LOVE 海猿(2005年・東宝・117分)2006/05/29・盛岡ピカデリー

 監督:羽住英一郎

 出演:伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、大塚寧々、吹越満、藤竜也

 内容:海上保安官である仙崎が潜水士となって早2年が経ち、現在は鹿児島第十管区で機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。そんなある日、鹿児島沖3キロの海上で乗客620名を乗せた大型フェリーの座礁事故が発生する。すぐさまバディの吉岡哲也と現場へ駆けつける仙崎。しかし、船体に30mに渡って亀裂が生じ、沈没までに残された時間はわずか4時間。さらに、彼はそこで偶然乗り合わせていた婚約者、環菜の姿を発見する・・・。

評価★★★★/80点

“クサイ作りと主人公の真っ直ぐなアツさがものの見事にかみ合っている、余計なことは考えなくてもいい王道娯楽一直線映画!”

1作目は完全にTVドラマの前振りのようなかんじで、しかも青春スポ根ものに特化しておきながら肝心の人命救助がほとんど描かれないという、それは例えていうならば高校球児の試合を描かないのと同じようなものであり、1作目に関しては個人的には物足りなさを感じてしまった。

しかし、今回は最初っから人命救助をメインとして、アクセル全開のヒーローものに特化しており、いうならば「ポセイドン・アドベンチャー」はたまた「デイライト」に少々「タイタニック」のラブロマンス要素を足したようなイイとこ取りに徹している単純明快さが、海難救助の最前線をストレートに伝えてくれてオイラとしては良かった。

この映画に何を求めるかといったら娯楽感動路線であることには違いないわけで、そういう意味では、いらない要素を排除した潔くて“クサイ”割り切り方はハリウッドの定番娯楽映画のつくりと大差はなく、日本映画もそういう合理的な考え方ができるようになったか、、とオイラなんかは逆に嬉しくなっちゃったんだけど。

しかもそのような“クサイ”つくりと主人公・仙崎大輔(伊藤英明)の真っ直ぐなアツさがものの見事にかみ合っているのが、この映画の成功ポイントといえるだろう。

しかし、このハリウッド定番娯楽方式には重大な欠点があることも肝に命じておかなければならない。

それは、いわゆる“ご都合主義のオンパレード”というものであり、数多のツッコミどころも含めて好意的に見れるかどうかが映画を楽しめるかどうかの大きなポイントとなる。

今回の映画もそういう点では収穫満載のご都合主義が見られるわけだけど、自分はそういうところも含めて楽しめた。

ハリウッド映画好きには普通に楽しめる映画なのではないかな、と。

永遠に伸びていくと思われる空へとつづく煙突ハシゴに一人を背負い、一人を片手に掴み、片手一本で必死にしがみつく仙崎が、ついに手を離してしまうシーンも、シルベスター・スタローンだったら登ってたぞみたいな(笑)。

でもこの後につづくシーンがまた泣かせるんだよなぁ。

救助隊の仲間たちが次々と潜水許可を打診してくる、決してあきらめない仲間たち。男と男の友情、信頼、アツさに思わずジ~~ンweep

あるいは仙崎ひとりにヒーローぶりの見せ場を全部持ってかれてたまるかぁっ!という意地の見せ場だったのかも・・・。みんな異常に潜る気マンマンだったし(笑)。

、、、でも、岸壁と目と鼻の先で座礁して、大型フェリーとはいえ、あんなに手こずるかぁ?とか、吉岡が生死の窮地に陥っている時に、しかも早くはしごを登らなければならないその時にクサイ言葉でプロポーズする馬鹿がどこにいる、、、だとか確かにツッコミどころは満載ですた。

しかし、「デイライト」もそうだったけど、生きることへの執念というか絶対に死にたくないという思いが直に伝わってくる映画は好きだな。

“死”で泣かせる映画よりは“生”で泣かせてくれる方があざとさも感じないし、、とは言いつつ、くっさい「タイタニック」で号泣したからなぁ・・・。

2008年6月23日 (月)

夢のシネマパラダイス437番シアター:素晴らしき兄弟愛

ギルバート・グレイプ

103 出演:ジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、レオナルド・ディカプリオ

監督:ラッセ・ハルストレム

(1993年・アメリカ・117分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:アイオワ州の田舎町エンドーラ、24歳のギルバート・グレイプは、大型スーパーの進出で流行らなくなった食料品店に勤めている。知的障害を持つ弟アーニーの面倒を見るため、ギルバートは町を離れられなかった。ある日、ギルバートは沿道にキャンプを張っている美少女ベッキーと知り合い、2人の仲は急速に深まっていくが・・・。精神的に傷つきやすい家族を守って生きる青年の姿を通して、家族の絆や青春の痛み、未来への希望を描いたヒューマンドラマ。

“なぜか「華氏911」をふと思い出してしまった。”

ギルバートの暮らす町の雰囲気と、「華氏911」に出てきた寂れた田舎町とがなんか似てるなあと思ったのだ。

その町に住む若者たちは職にあぶれ、結局軍隊に入隊して生計を立てるしかなく、そしてイラクへと旅立っていく。ギルバートのような若者たちが・・・。

それが非常に印象的だったせいか、本作を観ていてふとマイケル・ムーアのあの映画に出てきた町の情景を思い出してしまったのだった。

ギルバートはラストの方で、「俺たちはどこへでも行けるんだ。どこへでも、、、」と言ってたけど、戦場なんてところには行ってくれるなよ。アンタみたいな家族思いの純粋なヤツはそうはいないんだから。

ラッセ・ハルストレムの映画って「サイダーハウス・ルール」にしてもそうだけど、現実的なつらくて重いテーマや問題を扱っていながら常に生きる喜びを失わず、生きることに対する前向きな姿勢を見つめ直してくれるところがスゴク好きだな。

残酷な一面を常に抱えているのだけど、それ以上に純粋な優しい視線で包まれているのが彼の映画が心に残る1つの理由でもあると思う。

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リバー・ランズ・スルー・イット

River_runs 出演:ブラッド・ピット、クレイグ・シェーファー、トム・スケリット、エミリー・ロイド

監督:ロバート・レッドフォード

(1992年・アメリカ・124分)DVD

評価★★★★/80点

内容:1920年代のモンタナを舞台に、フライフィッシングで結ばれた兄弟とその父親の、家族の絆を描いたヒューマンドラマ。2歳違いのノーマンとポールの兄弟は、小さい頃から牧師をしている厳格な父にフライフィッシングと勉強を教わっていた。成長した兄弟はそれぞれの夢を追っていたが、ことあるごとに2人は渓流へ足を運ぶ。しかし、いつしかポールはポーカーで莫大な借金を抱えてしまい・・・。

“釣りしてる時の顔がイイ。。”

映画を観てる最中にふと、自分が渓流釣りしてる時って何考えてるんだろうと自問自答してしまったのだが、それが我ながらどうも分からないというか思い出せないのだ・・・。

まぁ釣りに集中してることだけは確かなのだが、無の境地というヤツなのだろうか。

仕事のことや悩みなど、釣りしてる時はどこかへ吹き飛んでしまう。1人で行ったときは熊やヘビやスズメバチが出て来ないかといった怖さや孤独感はあるにはあるけど、ヒットするその瞬間その時のためだけにただ気持ちを静かに昂らせるだけだ。

そして、風の音と木々がざわめく音、そして川のせせらぎが耳をつんざき、しばらくすると同化してしまう不思議な感覚にとらわれる。

そういうことを自分自身の中でふと思い巡らせていたのだが、その思いが映画のラストで出てくる年老いたノーマンの釣りをする姿と、それにつづく詩のようなナレーションという形で表現してくれたことに物凄くシンパシーを感じてしまった。

「私は川のとりこだ。全ては1つに溶け合い、その中を川が流れる。」

ラストが美しい映画は大好きだ。

さあ、またドライブがてら釣りに行きたくなったゾ!

岩の下には言葉が、、、もいいけど、岩の下にはね、生の餌がウヨウヨしとるんですよん♪

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バックドラフト(1991年・アメリカ・136分)Video

 監督:ロン・ハワード

 出演:カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロ、スコット・グレン

 内容:勇敢な消防中尉として活躍するスティーヴンの弟ブライアンは、兄への複雑な思いもあって消防士になることを拒んできたが、意を決して6年ぶりにシカゴの土を踏んだ。しかし、火事の現場に遭遇したブライアンは、生き物のように襲い掛かる炎の恐ろしさとそれに立ち向かう兄の英雄的な姿を見て、現場を離れることを決意する。ブライアンは放火犯罪調査官ドナルドの下で働くことになるが、折りしもシカゴでは、殺人を目的とする放火事件が相次いでいた・・・。

評価★★★★★/90点

烈火のごとく這いずり回る猛烈な炎に対抗するのが水ではなく、観る側に飛び火せんばかりの男たちの沸騰した魂の熱さであるところにこの映画の素晴らしさがある。

漢!カート・ラッセルに惚れる!

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ツインズ(1988年・アメリカ・107分)NHK-BS

 監督:アイバン・ライトマン

 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ダニー・デビート

 内容:優秀な精子を使って、知力体力ともに優秀な1人の男の子が誕生。30数年後、自分に双子の兄がいることを知った彼は家族探しの旅に出るのだった・・・。

評価★★★☆/70点

子供ごころにシュワちゃんの気持ち良さそ~うなニンマリ笑顔が興味津々だったのを覚えてるんだけど(笑)。

童貞とムキムキを演じさせたら右に出る者はいないシュワちゃん確立!

しかし、男にしてみたらホンマ理想的でオイシイ展開だったなぁ。。

2008年6月 6日 (金)

夢のシネマパラダイス431番シアター:いつも心に音楽を♪

Ray/レイ

Ray 出演:ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、クリフトン・パウエル

監督:テイラー・ハックフォード

(2004年・アメリカ・152分)2005/02/09・盛岡フォーラム

評価★★★/65点

内容:ジョージアの貧しい黒人街に生まれ、幼くして盲目になったものの、後に“ソウルの神様”と呼ばれ、世界の音楽シーンを牽引してきた天才ミュージシャン、レイ・チャールズ。15年間にわたってレイとの親交を深めた監督が、幼児期の失明や人種差別、薬物中毒など人生に降りかかる難局を幾度も乗り越えてきた天才の半生を映画化。

“バカに付ける薬はない改め天才に付ける薬もない”

スティーヴィー・ワンダーがソウルの伝道者、マーヴィン・ゲイがソウルの巨人、ジェイムズ・ブラウンがソウルの帝王、マイケル・ジャクソンがソウルの申し子だとすれば、レイ・チャールズはソウルの神様であるとともにソウルの父とも言えると思う。

今回の映画は昨今のR&B全盛時代のルーツ、そんなレイ・チャールズの半生を描いた作品。

しかし、“激動の”半生とは到底感じることができない描き方にイマイチのれず。

ジャンキー男というラリラリな一面とピアノに触れれば超一流に変貌を遂げる天才の一面との間のギャップ-それは彼の魂(ソウル)といってもよい-がポッカリ抜け落ちていて、ジェイミー・フォックスの圧倒的パフォーマンスによって十分穴埋めされていたからいいものの、それがなければただのツマラナイ映画になっていたと思う。

例えば、どのように音楽的才能を磨いていったのかがほとんど描かれておらず、天才で始まり天才で終わったというかんじにしかとれないのだけど、一方でカットバックで並行して描かれる彼の精神にトラウマとして影を落とす子供時代の極貧生活と弟を亡くしたことが、彼のソウル・ミュージックの世界にどのような影響を与えどう結びつくのかがイマイチつかめなかった。

要は彼の魂(ソウル)がつかめなかったというか結局分からずじまいだった。

ま、天才なのだろうから(この映画を観たかぎり)、それを聞くだけ野暮ということなのか、、、な。。

とにかく最後に言いたいことはただ1つ。

ジェイミー・フォックスに救われた、もとい無理やり引きずり込まれた。

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ウォーク・ザ・ライン/君につづく道

Y6_005 出演:ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン、ジニファー・グッドウィン、ロバート・パトリック

監督:ジェームズ・マンゴールド

(2005年・アメリカ・136分)WOWOW

評価★★★/65点

内容:1950年代、エルヴィス・プレスリーなどと共にロカビリーの黄金時代を築き上げた伝説的なカントリー歌手、ジョニー・キャッシュ。栄光の頂点でドラッグによる挫折を経験し、その後、奇跡の復活を果たしたキャッシュの波乱の半生と、彼の2度目の妻となるジューン・カーターとの愛の軌跡を描いたヒューマン・ラブストーリー。

“41回目のプロポーズ”

この手のロックシンガーにつきものの薬物依存とアルコールによる破滅の道程は、はっきりいって見飽きており、またかよwobblyと食傷気味になってしまうのだが、唯一クスリにアルコールとくれば3点セットとしてありがちな過激な女性関係というところが、しつこいくらいに一途な一人の女性への想いとしてこれまたしつこいくらいに描かれているのが新鮮味があって、なんだかんだいって最後まですんなり見れてしまった。

古くはドアーズのジム・モリソンから最近ではニルヴァーナのカート・コバーンに至るまで、ろくな死に方をしていないアーティストが多い中で、珍しく再起に成功しちゃってるし。しかもジューンと結婚したあと35年間も一緒に添い遂げたなんて。かなり感動flair

とはいえ、この男に感情移入なんてできようはずもないけどね(笑)。

やはりそういう意味では、ジューン=リース・ウィザースプーンの存在は大きかった気がする。

メグ・ライアンに代わる新ラブコメ女王の肩書きを良い意味でこの映画でも活かしていて、演技の守備範囲がよりいっそう広がったのではないかと思う。

兄リバー・フェニックスの悲惨な死が映画で演じたジョニー・キャッシュになにかダブッてしまうホアキン・フェニックスとともに今後の活躍が楽しみな2人だ。

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ギター弾きの恋(1999年・アメリカ・95分)NHK-BS

 監督・脚本:ウディ・アレン

 出演:ショーン・ペン、サマンサ・モートン、ユマ・サーマン、グレッチェン・モル、ウディ・アレン

 内容:1930年代のシカゴ。ジャズクラブのギタリスト、レイは才能に恵まれながらも自堕落な生活を送っていた。ある時、口のきけない純真な女性ハッティと出会った彼は彼女の愛を受け入れるが、彼の気まぐれな生き方が2人の関係を壊していってしまう・・・。架空の人物が主人公なのに証言映像を取り入れるなど、ウディ・アレンらしい演出が垣間見える点だけはニヤリとさせられる監督30作目。

評価★★★/65点

どうしてもウディ・アレンという「私」がまるでサブリミナルのごとくチラついてきて、いちいち気に障る。

ティム・バートン&ジョニデコンビならもっと純粋に見れたかも・・・。

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この世の外へ クラブ進駐軍(2003年・松竹・123分)WOWOW

 監督・脚本:阪本順治

 出演:萩原聖人、オダギリジョー、松岡俊介、村上淳、MITCH、前田亜季

 内容:敗戦直後にジャズバンド「ラッキー・ストライカーズ」を組んだ若者たちを主人公に、人生の困難と美しさを描く。サックスの広岡健太郎や「ベースのジョーさん」こと平山たちは、アメリカ進駐軍のクラブ演奏を糧に生活していた。だが、ピアノの明が別のバンドに引き抜かれ・・・。

評価★★★/60点

“アメリカ兵がイチャモンつけたくなるのも理解できるくらいラッキー・ストライカーズのパフォーマンスがショボすぎ。”

もうちょっとなんかこうグヮッとくるものがないんだよなぁ。ここ最近のジャズ人気に便乗しただけなのか!?

それともここ最近「BECK」を読みふけってるがためのオイラの過剰な思い違いなのか・・・。にしてもジャズが付け焼き刃のように見えて仕方なかったな。

ジャズを支点にして話が展開していくことからも、なおさらそれが気になった。

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アイデン&ティティ(2003年・日本・118分)WOWOW

 監督:田口トモロヲ

 出演:峯田和伸、麻生久美子、中村獅童、大森南朋、マギー、岸部四郎

 内容:作詞作曲を手がけるギターの中島、ボーカルのジョニー、ベースのトシ、ドラムの豆蔵の4人組ロックバンドSPEED WAYは、バンドブームに乗ってメジャーデビューを果たし、ファーストシングル「悪魔とドライブ」もヒットして順調な滑り出しを切っていた。しかし、大衆ウケする歌として「悪魔とドライブ」を作ったはいいものの、本当に歌いたい歌との狭間で悩み続けた中島は次の曲作りに悩み続けていた。そんなある日の夜、ボブ・ディラン風の“ロックの神様”が目の前に現れて・・・。みうらじゅんのコミックをクドカン脚本で映画化した田口トモロヲ初監督作品。

評価★★☆/50点

SPEED WAYの音にもアフロ中島にも全くシンパシーを感じないのはともかくとして、中島の彼女・麻生久美子が中島のことをキミ呼ばわりするのがいちいち癪に障ってしかたなかった(笑)。

自称ボブ・ディランがハーモニカで奏でる言葉も、、、相田みつをじゃないんだからさぁ・・・。

トイレであのハーモニカが鳴ったらハッ倒すよ。カレンダーでイヤでも毎日見てんだから相田みつをの言葉(笑)。

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ザッツ・エンタテインメント(1974年・アメリカ・132分)NHK-BS

 監督:ジャック・へイリー・ジュニア

 出演:フレッド・アステア、フランク・シナトラ、ジーン・ケリー、ビング・クロスビー、ジュディ・ガーランド

 内容:ハリウッドの黄金時代に娯楽の王座に君臨したMGM映画が誇る、傑作ミュージカルのハイライトシーンばかりを集めた絢爛豪華な名場面集。収録された映画は「雨に唄えば」「バンド・ワゴン」「踊る大紐育」など全75本。

評価★★★/65点

アステアの凄さは予想通りだったが、ジャッキー・チェンばりのスタントをみせたジーン・ケリーに目が点。

また、「家族ゲーム」の食卓シーンが一気に霞んでしまうほどのMGMスターが横一列に並んでランチをとるシーンが圧巻!

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ザッツ・エンタテインメントPART2(1976年・アメリカ・120分)NHK-BS

 監督:ジーン・ケリー

 出演:フレッド・アステア、ビング・クロスビー、ジーン・ケリー、ルイ・アームストロング

 内容:MGMミュージカルのハイライトシーンを集めた第2弾。

評価★★★/65点

PART1が「雨に唄えば」「ショウボート」とか「踊る大紐育」「巨星ジーグフェルド」などミュージカルといえばこれ!という映画たちのいいとこ取りだったのに対し、今回はこれから先もお目にかかることはないであろう映画たちの忘れ形見というかんじ。

結局途中から飽きが来ちゃったけど。。

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ザッツ・エンタテインメントPART3(1994年・アメリカ・113分)NHK-BS

 監督:バド・フリージェン、マイケル・J・シェリダン

 出演:ジーン・ケリー、エスター・ウィリアムズ、ジューン・アリソン、シド・チャリシー

 内容:MGM創立70周年を記念して作られたMGMミュージカルのお蔵入りナンバーばかりを集めたマニア垂涎の一品。

評価★★★/65点

ラテンにロックにシンクロナイズドスイミングに、なんでもブチ込んじまえのヤミ鍋感覚は飽きずに楽しめる。

裏を返せばそれだけハリウッドの引き出しは無限だということか。。

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TINA(1993年・アメリカ・118分)NHK-BS

 監督:ブライアン・ギブソン

 出演:アンジェラ・バセット、ローレンス・フィッシュバーン

 内容:ティナ・ターナーの波乱万丈な半世紀。

評価★★★/60点

艱難辛苦の下から悟りは生まれるということを伝えたい、、、らしい。。

夢のシネマパラダイス430番シアター:追悼ヒース・レジャー

ブロークバック・マウンテン

Img3d17e1a28fp1ww 出演:ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイ、ランディ・クエイド

監督:アン・リー

(2005年・アメリカ・134分)DVD

内容:1963年、ワイオミング。ブロークバック・マウンテンの農牧場に季節労働者として雇われ、運命の出会いを果たした2人の青年、イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)。彼らは山でキャンプをしながら羊の放牧の管理を任される。やがて2人は大自然の中で一緒の時間を過ごすうちに、深い愛に目覚めてしまう。山を下りてそれぞれに結婚相手を見つけたものの、あの夏のブロークバック・マウンテンでの思い出から逃れることができず・・・。アン・リーが雄大な風景をバックに綴る、2人のカウボーイの20年に渡る秘められた禁断の愛の物語。

評価★★★★☆/87点

はっきりいって今の今までこの映画を観るのは避けてきた。

数々の賞を総ナメにし、アカデミー賞で監督賞を獲ってもオイラはこの映画を観ることを躊躇した。

それはつまるところ自分の中にいわゆる同性愛者に対する偏見や好奇のまなざしがあることと無関係ではないし、ぶっちゃけ「マルホランド・ドライブ」や「バウンド」のような女同士のディープな絡み合いは見れても、男同士のディープなそれは正直見たくないというのが本音としてあったからだ。

しかもアメリカ西部の伝統的かつ保守的な極めてアメリカ的なランドスケープの中でカウボーイ姿の男2人が愛し合うという“ウエスタン”と“ゲイ”の合わせ技は、いかにも濃ゆいものを連想させ、観る勇気をなかなか振り絞ることができずにいた。

なんというかゲイに対しては、例えばおネエマンズのようなオネエ言葉を連発するオネエ&オカマキャラだったら笑いの対象として、作られたキャラあるいはタレントとして見ることができるのだけど、、、それは映画でも同じで「バードケージ」「プリシラ」「真夜中の野次喜多」などのデリケートさを一切排除したキャラと化したオカマが出てくる映画なら何の躊躇もなく見られてしまうのだ。

それは自分にとってようするにスクリーンやブラウン管の中=非日常の中だけで知っている“オカマ”であり、“キャラ”なのだとして認識してしまっているからなのだと思う。

しかし、この“キャラ”が一人の人間として日常の中に地に足を立てた生々しい存在としてスクリーンの中に現れたとき、“キャラ”は一転して“異人=ストレンジャー”へと姿を変えてしまう。

そう、触れたくない者へと・・・。

「Hush!」や「メゾン・ド・ヒミコ」といった映画になかなか馴染めない理由はそこにある。

さて、そんな中でついに観る機会を得てしまった「ブロークバック・マウンテン」だったが、、、フタを開けてみたら、、、まっさか心を揺り動かされるほどの感動に打ち震えることになろうとは思いもよらなかった。。。

しかもその感動はただの感動ではなく、罪、絶望、後悔、救済、哀切、痛みの入り混じった人間の情念が深く心に突き刺さりしみわたってくるものであり、観終わった後もしばらく余韻がさめることはなかった。

かといって決して彼らに同情したわけではない。感情移入さえできたかどうかすら怪しい。

ただ、暗い情念を背負った彼らの佇まいにただただ見入って圧倒されてしまったのだ。

また、アメリカの原風景と同性愛への耽溺が生々しく対峙するのかと思いきや、どこまでも青い空のもとに広がる風景が、それをすっかり浄化し包み込み、彼らのキャラクターの一部にまで昇華させている点も見逃せない。

アジア人のアン・リーがこれを撮ったというのも驚くべきことだけど、、、はっきり言っていいっスか。

オイラはこれほどまでに純粋でせつない普遍的な「純愛映画」というものを見たことがない!

そう、どっからどう見ても純愛だ。男性性とかそういうものを超越した純愛、、、そして愛の悲劇。

なにか京劇と西部劇という違いはあれど、「さらば、わが愛、覇王別姫」に通じるものがあると感じた。

そしてこれは言わずにおけないのが、エモーショナルに訴えかけてくるヒース・レジャーの表現力だ。

ジャックへの真摯な愛と悲痛な慟哭、自分を押し殺そうとしながら揺れ動く心理演技、その佇まいが深く胸をうつ。

ラスト、寂寞とした風景の中にひっそりとたたずむトレーラーハウスの中で永遠の愛を誓うイニス。

記憶に刻まれる名演でした。

しかし、DVDでこの映画を観た数日後、映画の残り香がまだ濃厚に残っている中、ヒース・レジャーの死という報せが届き、思わず自分でもビックリするほど叫んでしまいました。

ジャックに会いに天国に行っちまったのかよっ・・。

とにかく惜しい俳優さんを亡くしてしまったものです。合掌。

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ロック・ユー!

81u838d83b83n81408386815b81i81i81v 出演:ヒース・レジャー、ルーファス・シーウェル、シャニン・ソサモン、ポール・ベタニー、ローラ・フレイザー

監督・脚本:ブライアン・ヘルゲランド

(2001年・アメリカ・132分)2001/10/18・MOVIX仙台

評価★★★★/80点

内容:舞台は14世紀。ウィリアムは馬上槍試合のトーナメントに出場するエクター卿に随行していた。しかし試合中、主人が息を引き取ってしまい、彼は主人になりすまして出場。ウィリアムは強敵を相手に優勝を決め、その後の大会でも次々と勝利を収めていくのだが・・・。

“苦悩も苦しみも皆無の史劇を初めて見た気がする。”

お話自体は単純すぎるくらい単純だが、苦悩の代わりにラブコメ、苦しみの代わりにロックときたか。カレーにチーズとケチャップってかんじ!?

しかしこれがすこぶる美味で驚いた。こんなにしっくり来るものなのか。見かけによらないもんだねぇ。

でも本来ロックというのは、既成の価値観に真っ向から挑んでいく批評性にあふれるものなわけだから、ジャンルを飛び越えたこういう映画における使い方にはもの凄く共鳴してしまう。

だからこそクイーンやデビッド・ボウイ以外にもまだまだガンガン使ってもらいたい曲があったんだけどな。

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サハラに舞う羽根(2002年・英/米・133分)WOWOW

 監督:シェカール・カブール

 出演:ヒース・レジャー、ウェス・ベントリー、ケイト・ハドソン、ジャイモン・フンスー

 内容:19世紀末のサハラ砂漠を舞台に、イギリスの植民地政策と戦争に疑問を持った青年が、親友や恋人との確執を通して自分自身を模索するさまを壮大に描きあげる。

評価★★★/60点

“腰抜け呼ばわりを撤回させる方法”

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマーティのごとく“腰抜け”とバカにされた相手に立ち向かっていく信念と勇気と、この映画の主人公のごとく他の国の人間を2,30人殺害してみる信念(しかもうやむやな)と勇気とではその意味合いは全く違うゾ。

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ブラザーズ・グリム

20051201003 出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチ、ジョナサン・プライス

監督:テリー・ギリアム

(2005年・米/チェコ・117分)2005/11/18・MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:19世紀のドイツ。世渡り上手の兄ウィルと夢想家の弟ジェイコブのグリム兄弟は、各地の村を旅して、その地に伝わる古い物語を集め回っていた。が、その一方で、行く先々の村々で魔物退治と称して荒稼ぎする詐欺師稼業も働いていたのだが、それがバレてしまい、フランス軍の将軍に捕まってしまう。そして将軍から、ある村で起きている少女連続失踪事件の解明を命じられるのだが・・・。

“「ゴーストバスターズ」と「スリーピー・ホロウ」を程よくブレンドしたかんじで取っ付きやすく安心して見られる。”

ギリアム映画で安心して見られちゃうというのも珍しいけど、幻想的かつグロテスクなギリアム色がしっかり素地としてこの作品を支えているのもヨロシイ。

また、ジェイコブ(ヒース・レジャー)とウィル(マット・デイモン)の兄弟コンビもキャラ立ちがしっかりしていて2人のやり取りもなかなか面白い。

特にヒース・レジャーは新境地開拓といったかんじ。マット・デイモンは何を演ってもマット・デイモンなんだけどね(笑)。

2008年4月24日 (木)

夢のシネマパラダイス368番シアター:My Favorite Director 張芸謀

活きる

2002025 出演:グォ・ヨウ、コン・リー、ニウ・ベン、グォ・タオ

監督:チャン・イーモウ

(1994年・中国・131分)NHK-BS

内容:1940年代の中国。資産家の息子だったフークイは、博打にのめり込むあまり家屋敷など全財産を失う。身重の妻チアチェンはそんな夫に愛想を尽かし実家へ帰ってしまうが、半年後、長男が誕生したのを機にフークイのもとへ戻ってくるのだった。心機一転、困窮する一家の家計を支えようとフークイは得意の影絵の巡業を始める。が、その矢先フークイは国共内戦に巻き込まれてしまい、共産党軍の捕虜になってしまう・・・。内戦や文革といった激動の中国に生きた一家の30年にわたる物語を描いた大河ドラマ。カンヌで審査員特別賞などを受賞しながらも、中国当局により本国では上映禁止処分に。日本でも初公開は2002年まで下らなければならない。

評価★★★★/75点

“自分の抱えてる悩みなんて、ちっぽけなもんだよなぁ・・・。”

親が子供を失うことの絶望、それでも生きていかなければならない苦しみは想像以上のものがあると思う。

例えば、オイラの伯母さんだ。

うちのオカンの姉にあたる人で、今まで子供を3人生んで育ててきた伯母さん。

オイラにとってはその子供たちは従兄弟にあたるわけだけど、しかし長男は赤ん坊の時に不慮の事故で亡くなり、次男は障害をもったまま生まれて20年間ほぼ寝たきりのままで亡くなった。三男はオイラと同い年で子供のときからよく一緒に遊んでいるが、彼もまた癲癇という病気を患っている。

子供を2人亡くすなんて、こんな不幸があっていいものなのだろうか・・・。

しかし、この伯母さん、いっつも笑顔が絶えなくてケラケラ笑い、伯母さんがその場にいるだけでそりゃもう楽しいのである。笑いが尽きない幸せな場となるのだ。

ある時、ふとウチの親父がこんなことを言っていた。

伯母さんはいっつも笑顔が絶えなくて明るくて話し上手で面白いけど、2人の子供を亡くした悲しみは想像を絶するものがあっただろうに。伯母さんの強さは自分には真似できないよホント、、、と。

それを聞いたときにオイラは初めてハッと気付いた。

それまで伯母さんの笑顔の裏にあるはずの悲しみなどこれっぽっちも考えたことなどなかった。

生きるということ。つらさを強さに変えていく過程における苦しみ。それを乗りこえて生きていく。

生きるって、スゴイことだな。

伯母さんには2人の分も長生きしてもらわないとね。

この映画を見てそんなことをふと考えてしまいました。

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至福のとき(2002年・中国・97分)2003/01/12・新文芸坐

 監督:チャン・イーモウ

 出演:チャオ・ベンシャン、ドン・ジェ、フー・ピアオ

 内容:中国の近代都市・大連。工場をリストラされて失業している男チャオは、“至福旅館”の経営者の名を騙ってある女性とお見合いをするが、その女性の連れ子である盲目の少女ウー・インを預かるはめに。。しかし、継母であるその女性につらく冷遇されていることに同情したチャオは、廃工場に按摩室を造って、仲間に客のフリをするなどの芝居を打ってもらいウー・インを稼がせる。そして彼女も次第に生きる希望を取り戻していき、チャオとも親子のような間柄になっていくのだが・・・。

評価★★★★/80点

“ジャイアン一家に拉致されたしずかちゃんを救出したのは、鼠が好物そうなまぎれもないドラえもんだった!!”

また先に忠告しときますが、しずかちゃんの入浴シーンはございません(笑)。。

という冗談はさておき、ラスト、1人であんなん放り出されて、入浴シーンどころかフロに沈められるような境遇になりはしないか、それだけが心配心配。

どうか良い人に出会えますように。みんなも願い!

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あの子を探して

Anokowosagasite 出演:ウェイ・ミンジ、チャン・ホエクー、チャン・ジェンダ、カオ・エンマン

監督:チャン・イーモウ

(1999年・中国・106分)2000/08/09・Bunkamuraル・シネマ

評価★★★★/75点

内容:舞台は中国の田舎の小学校。1ヶ月間学校を離れることになったカオ先生のかわりに、村長から代用教員に指名された13歳の少女ウェイ。28人の生徒が一人もやめなかったら褒賞金をあげるというカオ先生の言葉を信じて、子供たちを懸命に看るのだが、ある日、1番やんちゃな少年ホエクーが家の事情で都会へ出稼ぎに出てしまい・・・。ベネチア国際映画祭で金獅子賞。

“中学時代、すぐチョークを投げつける先公がいて何度もぶつけられた。そいつにこの映画を首根っこひっ捕まえて無理やり見せてやりたい。”

痛ってーんだよっマジで(笑)。

今は懐かしい思い出だけどさ。。

と、肝心の映画の方はすごく良かった。

お金じゃ買えないもの。

彼女の瞳から流れ落ちるひとしずくの涙。人々の良心。子供たちの笑顔。

都会の街に行って1番良かったことはと訊かれたホエクーが、食べ物をもらったことと答えたのが印象的だった。

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LOVERS

Lovers001 出演:金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウ、ソン・タンタン

監督・脚本:チャン・イーモウ

(2004年・中国・120分)2004/09/11・MOVIX仙台

評価★★★★/80点

内容:唐の時代。反乱軍“飛刀門”の壊滅を朝廷から命じられた2人の官吏、リウとジン。ジンは反乱戦士を装い、目の不自由な飛刀門の娘シャオメイに近づくが、2人はいつしか惹かれあう・・・。

“「HERO英雄」から登場人物を2人削って、さらに尺を30分増やせばこのくらいできて当たり前。。。”

形式や様式にとらわれてがんじがらめになっていた「HERO」から一転、その制約の鎖を解き放った今作。

その結果リスクチャレンジと引き換えに自由を獲得するとともに人間の情と生気のほとばしりをも画面に切り取り、かたちの先にあるものをしっかり描ききることに成功している。快作。

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単騎、千里を走る

Ph3_ph3_tankisenri_01 出演:高倉健、寺島しのぶ、リー・ジャーミン、チュー・リン、中井貴一(声のみ)

監督:チャン・イーモウ、降旗康雄(日本編監督)

(2005年・中/日・108分)2006/02/07・盛岡中劇

評価★★★★/75点

内容:静かな漁村に暮らす高田剛一のもとにある日、東京にいる息子の健一がガンに侵され余命僅かだとの報せが届く。しかし、父と子の間には長年に渡る確執が存在し、面会すらできない状態になっていた。息子ともう一度向き合うことを決意した高田は、嫁の理恵から民俗学者の健一が、中国の有名な俳優リー・ジャーミンと交わした約束を果たすことができず悔やんでいることを知らされる。そこで高田は、健一の代わりに彼がやり残した仕事―中国奥地に伝わる仮面劇「単騎千里を走る」の演目をビデオに収めようと、無謀にもたった一人で中国の麗江市へと旅立つのだった・・・。

“中国の中国による高倉健のための映画”

携帯電話、デジカメ、デジタルビデオを自由自在に操る高倉健の姿というのも何か奇異に映ったが、異国の地である中国を文字通り“単騎、千里を走る”姿が、男鹿半島で仁王立ちしている姿よりも自然となじんでいてしっくりきているというのが面白い。

高倉健の一途さと無器用だけど素朴な人情というのは、悲しいことにもはや人と人との交流が希薄になっている日本では前時代的な忘れ去られていく遺産、あるいはファンタジーとなってしまっているのかもしれないな、なんてことをふと考えてしまった。。

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秋菊の物語(1992年・中国/香港・101分)NHK-BS

 監督:チャン・イーモウ

 出演:コン・リー、レイ・ラオション、コオ・チーチュン

 内容:秋菊の夫が些細なトラブルから村長に股間を蹴られて怪我をしてしまった。反省しない村長の態度に納得できない秋菊は、身重の身体で郡の役場へ行き訴えるが、それでも村長の態度は変わらない。ブチ切れた秋菊は今度は県の役所へ向かうのだった。。。ヴェネチア国際映画祭で作品賞受賞。

評価★★★/60点

“この映画を観てから、これからは何でもいいからまずは謝っておこうっと思うようになった・・・。”

それにしてもあの映像は素晴らしいものがある。

紅色がかった映像。寂寥たる村の風景と切るような冬景色の中で落ち着きと暖かさを与えてくれる。

と思ったらいきなり都会の絵が出てきたのでビックリ。なんつーかふた昔前くらいのお話だと思ってたので。。

しかし、この話、最初はほほ笑ましく見てたけど、度を過ぎてくると急速に引けてきた。

あの奥さん、相当欲求不満だったらしい・・・。

2008年2月 3日 (日)

夢のシネマパラダイス393番シアター:“その日、すべてが始まる”

ザ・エージェント

Jer 出演:トム・クルーズ、キューバ・グッティング・ジュニア、レニー・ゼルウィガー

監督・脚本:キャメロン・クロウ

(1996年・アメリカ・138分)劇場・DVD

内容:全米一のスポーツ・エージェント会社に勤めるジェリーは優秀なエージェントだったが、初心に戻って商売を度外視した理想あふれる提案書を提出し、それが原因で会社をクビになってしまった。独立したジェリーのクライアントは落ち目のアメフト選手ロッドたった1人、スタッフもシングルマザーの会計係ドロシーだけになってしまう・・・。理想主義のスポーツ・エージェントが、人生のどん底で愛する人に出会い、本当に大切なものに気付くまでを描くロマンティックなサクセスストーリー。アカデミー賞で助演男優賞を受賞。

評価★★★★/80点

他所さまのウチの居間にずかずかと入り込んで行ってその人と信頼を結ぶというのは並大抵のことではない。

しかし、それがエージェントというお仕事。そして恋する男の避けて通れない道。

この映画は三者三様の角度からその過程を描き込んでおり、ジェリーの単純なサクセスストーリーにはなっていないところに好印象を持てる。

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解夏(2003年・東宝・113分)WOWOW

 監督:磯村一路

 出演:大沢たかお、石田ゆり子、富司純子、林隆三、田辺誠一、古田新太

 内容:東京で小学校教師をしている隆之は、ある日、体の不調から幼なじみの医者に診察を受ける。そして、徐々に視力を失っていくベーチェット病だと診断される。隆之は辞職し長崎へ帰郷、懐かしい故郷の光景を目に焼き付けていく。そんな彼のもとに、モンゴルに留学していた恋人の陽子がやって来る。隆之は彼女とは別れる決心をつけていた。しかし、2人で訪れた聖福寺で出会った老人は、失明した瞬間こそがあなたの解夏(修行の終わり)だと語りかけるのだった・・・。さだまさしの同名小説の映画化。

評価★★★☆/70点

絶対的な余韻は残らないが、気付くと良い意味で心が真っ白になっている映画。

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海辺の家

Epxbepyl 出演:ケビン・クライン、クリスティン・スコット=トーマス、ヘイデン・クリステンセン

監督:アーウィン・ウィンクラー

(2001年・アメリカ・125分)DVD

内容:20年間勤めた建築事務所を突然解雇されたうえ、余命3ヶ月と宣告されたジョージ。彼には10年前に別れた妻との間に、反抗期を迎えた16歳の息子・サムがいた。彼は家を壊し、息子と2人で海の見える丘の上に新しい家を建てようとするが・・・。

評価★★★☆/70点

男よりも女連中の方が発情しまくっちゃってるというのは個人的には大歓迎なのだけど、しかし、どうもこの映画にとっては蛇足でしかないというか、映画の足を引っ張ってるというか。。。

海がすぐそこに見える家は身も心も開放的になるということかいな!?

、、と本当の蛇足はこれくらいにして。。

この映画で描かれたこととしては“変わる”ということがキーワードになっていたと思うのだけど、これ観てつくづく感じたのは“突然自分が変わる”というのは半ば強制されないとできないことで、ホントに難しいということ。

人間誰しもが自分を変えたいとか、こう変わりたいとか思ってると思うんだけど、かくいうオイラもそう。だけど、1日じゃそこらじゃ変われないし、危機に直面しないとホントの意味で変われないのが人間の悪いところというか難しいところなんだよね。

でも、“知らないうちにだんだん変わっていく”ことはできるんだってことをこの映画を観て実感した。そしてたった1人だけでは変われない、周りのみんなとの触れ合いが必要だってことも。

病気という緊急的外圧から変わらざるを得なかった父ジョージと、その父やエロエロ娘、そして家造りによって知らないうちにしかし確実に変わっていくサム。

人間やはり1人で内にこもって生きていくことはできないってことなのだ。うん。

こういう映画、好き。

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レナードの朝

Awakenings 出演:ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムス、ジョン・ハート

監督:ペニー・マーシャル

(1990年・アメリカ・120分)NHK-BS

評価★★★★☆/85点

内容:1969年、ブルックリンの病院に赴任したセイヤーは、嗜眠性脳炎患者が運動能力や生命力を保っていることを発見し、新薬を投与することを思いついた。セイヤーは30年間もその病院で眠り続けていたレナードに新薬を投与。そしてある日、彼はよみがえった。レナードは生きる幸福を噛み締めていたが、やがて再び病状が悪化し始める・・・。

“「人の幸せは、命の長さではないのです。」と某TVドラマのフレーズにあったが、この映画のそれはあまりにも理不尽でツラすぎる。”

うちのジイちゃんが先日他界した。

7年間の寝たきり生活。後半の何年かは自分で呼吸することもできず、喉から人工呼吸器を通すという状態だった。

ジイちゃんは筋萎縮性側索硬化症といういまだ原因が不明の難病と闘って帰らぬ人となってしまった。

言葉を話す筋力さえもなくなっていき、久々にお見舞いに行った時には呂律が回らなくなっていてうまく話せなくなっていた。

それでも一生懸命いっぱい話をしようとするジイちゃんの笑った姿。そして、笑う筋力さえもなくなり、言葉のやり取りもできなくなり、しかしそれでもノートにふらふらとした筆記で一生懸命に言葉を書いて自分の気持ちを表そうとしたり伝えようとしていたジイちゃんは、とにかく一生懸命だった。

最後はただ目が開いているだけの姿だったが、それでもジイちゃんは一生懸命に生きた。

この映画に出てくる人たちも一部の先生を除いては皆一生懸命だった。

一生懸命話しかけ、恋をしようとし、看病し、闘い、生きようとした。

それで十分ではないか。

幸せを測る尺度は人それぞれ。

人はとかく自分の幸せと他人の幸せを比べたがるものだが、それって実はあまり意味がない。

それよりも一生懸命に生きる、生きようとすることの方が大事ではないか。

そんなことをふと考えた。

1番悔しくて苦しむのは他ならぬ病気になった本人なんだろうけどね。でも、その中でも何かささやかな幸せを与えたり与えられたりもしたはず。

冒頭の某TVドラマではこんなセリフもあった。

「人が一生で味わう喜びや幸せの量は皆同じなんだって。」と。

でも例えそうだとしても、、、やっぱりあまりにも理不尽でツライよ。。。

2008年1月24日 (木)

夢のシネマパラダイス388番シアター:ロマンスの神様♪は何処にいる

ローマの休日

Romanholiday1_300 出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック、エディ・アルバート

監督:ウィリアム・ワイラー

(1953年・アメリカ・118分)DVDetc..

評価★★★★★/100点

内容:ローマへ親善旅行中のアン王女は、スケジュールに沿った堅苦しい日常に嫌気が差し、ある日こっそりと大使館を抜け出した。ベンチで眠り込んだアンを偶然通りかかったアメリカの新聞記者ジョーが親切心から自分の部屋に連れ帰り世話してやるのだが、翌朝になり、彼はアンが王女だと気付き、特ダネを狙って彼女をローマ見物に連れ出すことにする。が、互いに身分を隠した1日の休日を過ごすうちに、2人の間にはほのかな愛情が芽生えていき・・・。オードリーは初主演でアカデミー主演女優賞を獲得、ここに銀幕の妖精が鮮烈に誕生した。アカデミー賞では主演女優の他に脚本、衣装で受賞している。

“たとえローマが滅びようとも、ローマの休日は永遠に光り輝き続ける。最強の銀幕ブランドここにあり!”

いや、ほんとは永遠に光り輝き続けてるのはオードリーなんだけどね。

夜、街に抜け出して、次の日の夜に戻ってくるまでのアン王女の24時間ハチャメチャ初体験づくしツアーは、オイラにとってはオードリー初体験うっとりツアーだったわけで、あと何時間でも観ていたい、観ていられる映画です。

冒頭、ローマに到着したアン王女の謁見式での白いドレスを身に纏った気品漂うアン王女の荘厳なロングショットと、足が疲れて靴を脱ぐクローズアップとのコントラストが最も好きな場面。この映画の世界に一気に入っていけるウィリアム・ワイラーの腕が冴え渡る素晴らしいシーンです。

それにしてもオードリー、、あなた無防備すぎるよ(笑)。

「服脱ぐのを手伝っていただけませんか」と来たモンだよおいおいおいおい・・。オイラは辞退いたしませんよ。喜んでうれしく思います感謝いたしますってなかんじだよな。

はぁ~~、、、妄想中。。。

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コールド マウンテン

20070426_283877 出演:ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、レニー・ゼルウィガー、ナタリー・ポートマン、ドナルド・サザーランド、フィリップ・シーモア・ホフマン

監督・脚本:アンソニー・ミンゲラ

(2003年・アメリカ・155分)2004/05/13・MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:南北戦争末期の1861年。兵士インマンは戦地を脱走し、瀕死の重傷を負いながらも恋人エイダが待つ故郷へ向かう。一方、エイダは生活に困窮しながらもインマンの帰還を信じて待ち続ける・・・。レニー・ゼルウィガーがアカデミー助演女優賞を受賞。

“観た気にはなるが、ビビビッとくるものは無い。”

例えば「遥かなる大地へ」のトム・クルーズとニコール・キッドマンにはオイラもビビビッときた。だから一瞬で感情移入できたし一瞬で映画にも入っていけた。

しかし、このインマンとエイダにはビビビッと来なかった。

「数分間話くらいしかしたことがないのだが、それでも会いたいのだ。」と語るインマン。

2人の相通じていたと思われる愛はどこから生まれたのか、なぜお互い惹かれていったのか、その数分間の劇的な瞬発力、彼ら2人を突き動かす感情と描写が見えにくかったのはたしかだ。

その中でインマンの脱走とエイダの待つ姿を交互に見せていくというベタな構成と、2時間半を越える内容。さらにジュード・ロウとニコールに個人的思い入れがあるわけでもなく。。

しかし、にもかかわらずそれでも映画に知らず知らずのうちに入っていけて観れたのは、インマンとエイダのただ「会いたい」という誰にでも分かるどこまでも一途な気持ちと感情。厳しい自然と人間の仕打ち、葛藤を詩情豊かに描いたアンソニー・ミンゲラの確かな演出。そしてルビー(レニー・ゼルウィガー)やナタリー・ポートマンをはじめとする名脇役ぶりに知らず知らずのうちに引き込まれてしまったからだと思う。

正直あと3,40分くらいあってもよかったかな、と思うくらいだ。完全版があったら見てみたい。

この監督さんは量でもって勝負し、後に質がついてくるタイプの監督だと思う。いずれにしても大作向きだね。小品だと持ち味が出ないと思う。

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エデンより彼方に(2002年・アメリカ・107分)WOWOW

 監督・脚本:トッド・へインズ

 出演:ジュリアン・ムーア、デニス・クエイド、デニス・へイスバート、パトリシア・クラークソン

 内容:’50年代のコネチカット州ハートフォード。理想の主婦と誰もが認めるキャシーはある日、一流企業に勤める夫フランクが男とキスしている姿を目撃。夫婦関係はこじれ、キャシーは次第に精神が不安定になっていく。そんな彼女を支えたのは黒人の庭師レイモンドだった。。ブルジョア家庭に暮らす模範的な主婦の“楽園”からの転落を見つめたメロドラマ。

評価★★★/65点

“雰囲気やムードには抜群で酔えるが、観終わった後、まるでどんな夢を見ていたのか忘れてしまったかのように不思議と何も残らない。”

核心を突いていく前に小ぢんまりとうまくまとめられちゃった感が。。なんだか尻切れトンボのような終わらせ方にハイ感動してーと取ってつけたようなラストを提示されてもちょっとキビシイものがある。

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花様年華

Kayou2 出演:トニー・レオン、マギー・チャン、スー・ピンラン、レベッカ・パン

監督・脚本:ウォン・カーワイ

(2000年・香港・98分)NHK-BSetc..

評価★★/45点

内容:1962年香港。新聞社の編集者であるチャウ夫妻がアパートに引っ越してきた日、隣の部屋にも商社で秘書として働いているチャンが夫と引っ越してきた。2人とも忙しく夫や妻とはすれ違いが続く。やがて、チャウは妻がチャンの夫と不倫していることに気づく。怒るチャウは、復讐心からチャンに接近するのだが、やがて2人は密会を重ねることになっていく・・・。カーウァイ監督が描く妖艶な恋物語。

“たかが100分、されど100分。3戦連続40分でドボン。自分の集中力の無さに逆に自分自身に嫌気が差してくる始末。。”

それくらいこの映画と波長が合わない、、らしい。

チャウとチャンがすれ違うシーン、そしてチャンがゆらりと歩いているシーン等で流れるボレロ調の曲が睡魔を誘うのよなぁ・・・。ヨダレたら~~ッ。

気だるい30代になったらまた挑戦してみよっかな。っておい!

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ウェディング・シンガー(1998年・アメリカ・97分)NHK-BS

 監督:フランク・コラチ

 出演:ドリュー・バリモア、アダム・サンドラー、クリスティーン・テイラー、スティーブ・ブシェミ、ビリー・アイドル

 内容:ロビーの仕事は結婚式で歌を唄って盛り上げること。そんな彼自身が結婚式を挙げようとしていた当日、なんと花嫁に逃げられてしまう。意気消沈していた彼は、新人ウェイトレスのジュリアンと出会う。実は彼女は結婚間近だったが、相手のことで大いに悩んでいた・・・。

評価★★★★/75点

“メグ・ライアンを超えた!”

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すべては愛のために(2003年・アメリカ・127分)WOWOW

 監督:マーティン・キャンベル

 出演:アンジェリーナ・ジョリー、クライヴ・オーウェン、ライナス・ローチ

 内容:ロンドンの慈善パーティに飛び込んできた医師ニックが、エチオピア難民への支援打ち切りに猛抗議する。衝撃を受けた人妻サラは、単身エチオピアへ。想像を絶する現実に苦しみながら彼女はニックや仲間たちの救援活動に加わっていくことに・・・。

評価★★/40点

“全てが「ごっこ」にしか見えない。”

家族ごっこ、結婚ごっこ、子育てごっこ、不倫ごっこ、追っかけ&鬼ごっこ、救援ごっこ、地雷くろヒゲ危機一発ごっこ、、、遊びでそんなことばかりやってたら危ないよ・・・と思ってたら、あ~あ、だから言ったじゃん(笑)。。。

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ロミオジュリエット

P100532 出演:レオナルド・ディカプリオ、クレア・デーンズ、ジョン・レグイザモ

監督:バズ・ラーマン

(1996年・アメリカ・121分)仙台セントラル劇場

評価★★★☆/70点

内容:街の利権を二分する財閥モンタギュー家とキャプレット家は、互いに反目を続けていた。モンタギュー家の嫡子ロミオは、キャプレット家の美しい一人娘ジュリエットと恋に落ち、2人は理解ある神父ロレンスの立会いで秘密の結婚式を挙げるが、その直後に両家の対立を決定的なものにする事件が起きてしまう・・・。シェイクスピアの名作を現代に設定を置き換えて映画化した悲恋物語。

“忠臣蔵をアロハでやるのはたぶん誰も思いつかないと思うが、そういうフザケた発想をできちゃうというのはやっぱスゴイよバズ・ラーマンって人は。”

ただ、ロミジュリの古典的世界にTVまで出したのなら携帯電話も出してほしかったな。

んで、ラストのロミオに届かなかった手紙というプロットが、充電してなくて携帯に届かなかったメールというプロットになっていたのであれば+0.5点あげたんだけどね。うん、フザケてるな(笑)。。

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ロミオとジュリエット(1968年・伊/英・138分)NHK-BS

 監督:フランコ・ゼフィレッリ

 出演:オリヴィア・ハッセー、レナード・ホワイティング、マイケル・ヨーク

 内容:15世紀中頃のイタリア・ヴェローナの町。モンタギュー家の一人息子ロミオは、キャピレット家のパーティーにもぐり込み、一人娘のジュリエットに一目惚れしてしまう。名門の両家はもともとから犬猿の仲で、血で血を洗う争いが続いていた。互いに惹かれたロミオとジュリエットは庭園でひそかに愛を誓い合う。しかし、両家の争いはますますヒートアップしていくのだった・・・。

評価★★★/60点

布施明の幻影がちらついて集中できなかった・・・おいおい。。

2008年1月13日 (日)

夢のシネマパラダイス386番シアター:よりどりみどり韓国映画

ラブストーリー

Lovestory 出演:ソン・イェジン、チョ・スンウ、チョ・インソン、イ・ギウ

監督・脚本:クァク・ジェヨン

(2003年・韓国・129分)WOWOW

評価:★★★/65点

内容:母のラブレターと35年前の日記帳を見つけた女子大生のジヘが、若き日の母の悲恋を知り、自身の運命をも変える事実を目の当たりにする。。。「猟奇的な彼女」のクァク・ジェヨン監督が、親子2世代のせつない純愛を綴った恋愛物語。

“最後の最後で勝ち急ぐかのような拙速を見せた押し切り方に完全にひいてしまった。”

なにより、ジュヒ(ソン・イェジン)とテス(イ・ギウ)が結婚したということに納得がいかないわけで、それまで見てきたのはいったい何だったんだって言いたくなる。

どうだ、参ったかといわんばかりの2人の結婚写真のこれ見よがしな出し方もはっきりいってムカツク(笑)。

だから個人的にはベトナム以後のお話は完全に余計。

涙の再会、目の見えないジュナ(これも結局泣かせるためだけの仕掛けになってしまっている)、唐突に提示されるジュヒとテスの結婚写真、ジュナ(チョ・スンウ)のなんだかわけの分からない死(しかもすでに遺灰になっている・・・)、ジュヒの号泣、現在に戻ってサンミン(チョ・インソン)号泣、首からペンダント、ビツクリ仰天のジヘ(ソン・イェジン1人2役)、、、、とまあ号泣したいのはこっちの方だよ。

泣かせるような内容に号泣したいという意味ではなく、蛇足にしか見えない話の展開の仕方と端折り方、そして力ずくでの拙速的終わらせ方にホント泣きたい気分。

ラスト20分くらいで個人的評価はガタ落ちです。白けちゃいました。

それまでは韓国での題名にもなっているClassicなラブストーリー、クラシッククラシックなベタさがツボにはまってたのに・・・例えばジュヒとジュナが雨の中を走ってるとジュヒがここしかないというポイントで転んで足をくじいちゃったシーンだとか。

そのままクラシックなベタさでいっちゃってもらいたかったのに最後で出しゃばり監督の余計なうっちゃりと横やりが入ってしまい、、、もうね、台無し。。。

要するに何が言いたいかっていうと、ソン・イェジンの悲しみ泣く姿は見たくなかった。ただそれだけ(笑)。

幸せな笑顔で終わってもらいたかったよジュヒさんにはホント。

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MUSA -武士-

Musa 出演:チャン・ツィイー、チョン・ウソン、チュ・ジンモ、アン・ソンギ、ユー・ロングァン

監督・脚本:キム・ソンス

(2001年・韓/中・133分)2004/02/05・仙台フォーラム

評価★★/40点

内容:14世紀。高麗の使節団が、明の政府にスパイ容疑の濡れ衣をかけられ広大な砂漠に流刑にされる。しかし、彼らは道中、元軍に捕らわれた明のプヨン姫を目撃。無謀にも姫を救って明へ送り届けることを決意、今度は元に追われる身となる・・・。韓国の歴史スペクタクル。

“これほどキャラがかみ合っていない映画も珍しい。”

ただ虚勢を張るだけで実は統率力もカリスマも何もない偽キムタク将軍、融通が利かない勝ち気なお姫さま、無口な槍オトコ、これら3人ついに最後までかみ合うことがなかった・・・。

個々のキャラはそれなりに際立っているのだが、それが集団になると一気に死んじゃう。

サッカーでいえば個人技のオンパレードというかんじで、組織力が全く無いんだよな。誰にも感情移入でけへんし・・・。

黒澤明の「隠し砦の三悪人」となんか似てるなぁと思いながら観てはいたけど、はっきり言うまでもなく足下にも及ばない映画やな。MUSAっ苦しいだけだったわ。

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ロスト・メモリーズ

Lost 出演:チャン・ドンゴン、仲村トオル、ソ・ジノ、光石研、今村昌平

監督:イ・シミョン

(2001年・韓/日・136分)WOWOW

評価★★★/60点

内容:1909年、伊藤博文はハルピン駅で暗殺されなかった・・・。そして日本は第2次大戦を連合国側として戦い戦勝国となり、結果朝鮮半島の日本併合はそのまま続いた。2009年、日本第3の大都市京城(ソウル)では“不令鮮人”と呼ばれる日本からの独立を目指すテロ集団の活動が激化していた。朝鮮系日本人の坂本(チャン・ドンゴン)は同僚の西郷(仲村トオル)らとともにテロの鎮圧にあたるが・・・。日本の朝鮮半島支配が続いていたという大胆な発想を基に、朝鮮系日本人が捏造された祖国の歴史を取り戻そうと奮闘する日韓合作の近未来SFアクション。

“こんな映画に出てないで映画を撮って下さいよ今村監督。。”

まさかタイムスリップとは・・・。スターゲイトならぬ時の門って。

禁じ手だなオイラにしてみたら。日テレの「時空警察」の丹波哲郎署長もビツクリの展開に開いた口が閉まるまで相当時間がかかりましたがな。

でもこの日韓ネタを扱いながらのSF仕立てには韓国映画の勢いをそのまま感じたのも確かで。

ただやっぱり個人的には「シュリ」くらいのリアリティが欲しかったところですが。

ま、片言の日本語については方言だと思えばええんちゃうの(笑)。。ってか。

(初記)2005/03/11

(追記)今村監督のご冥福をお祈り致します。。

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ブラザーフッド

Taeguki32 出演:チャン・ドンゴン、ウォンビン、イ・ウンジュ、チェ・ミンシク、コン・ヒョンジン

監督・脚本:カン・ジェギュ

(2004年・韓国・148分)2004/07/19・MOVIX仙台

評価★★★★/77点

内容:1950年のソウル。貧しい家庭に育った兄ジンテは靴屋を開くことを夢見ていて、弟ジンソクの方は高校生だが学業が優秀で将来有望な一家の希望の星となっていた。そんなつつましくも幸せな日々の中、朝鮮戦争が勃発。ジンテが強制的に徴兵されたのを追ってジンソクも入隊、前線を転々としていく。そして地獄のような激戦の中で、ジンテは自身が英雄となって弟を帰還させようと戦場の鬼と化していくのだが、次第に兄弟の間に軋轢が生じていき・・・。

“序盤ベタベタ箇条書き―中盤優劣分かれ道―終盤神が舞い降りる!”

序盤から中盤にかけての箇条書きともいえる描写の数々を見てこのままダラダラといってしまうのだろうかと不安になったのは確かだ。

人物をほとんど素通りでしか描かず、しかもその描写はまさにベタ。

川で水かけっこをして、「こんな幸せがずっと続けばいいのに」と言わせしめるのもいかにも韓国ドラマにありがちでどこか白々しかったり。

戦争が始まってからもまるで歴史資料集の年表を見ているかのごとくの箇条書きで、玄界灘なみの浅さに興ざめ寸前だった。

しかし、それをすんでのところで食い止めたのがチャン・ドンゴンの鬼気迫る演技と容赦のない真に迫る人間描写だった。

それは明らかにある一線を越えたところにあるレベルのものだった。

よくサッカーの試合を見ていて、フィールドにサッカーの神様が舞い降りてくる試合に年に1,2回出くわすことがある。

戦術やシステムといった規則や枠を超越した、ある一線を越えたサッカー。

選手の気迫や闘志、繰り広げられる壮絶なドラマがある一線を越えた人間同士の闘いへと昇華し、それが観客と一体化し、スタジアム全体が時間や空間をねじ曲げた1つの小宇宙と化す。そこにはまさにサッカーの神様が降り立っている。

この映画の後半はまさにそんなかんじだった。

思想や社会といった秩序を越えたところでこの映画のフィルムは回り続けていた。

映画の神がたしかにそこにはいた。とともに韓国映画の凄みを身をもって体感してしまった。

映画が終わっても暫し言葉が出てこなかった。。

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ラスト・プレゼント(2001年・韓国・112分)WOWOW

 監督・脚本:オ・ギファン

 出演:イ・ジョンジェ、イ・ヨンエ、クォン・へヒョ、イ・ムヒョン

 内容:売れないお笑い芸人のヨンギと、子供服店を経営して家計を支える妻ジョンヨン。2年前に子供を亡くして以来ギクシャクしている2人だが、ジョンヨンは夫の才能を誰より信じ、内緒でTVプロデューサーに売り込みを続けていた。そんなある日、ヨンギは妻が不治の病に侵され余命短いことを知る・・・。

評価★★★/65点

裏でコソコソ根回しするよりも、夫婦の会話を大事にしろよ、ガレッジセールの川田ァーーッ!

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シルミド(2003年・韓国・135分)DVD

 監督:カン・ウソク

 出演:アン・ソンギ、ソル・ギョング、ホ・ジュノ、チョン・ジェヨン

 内容:1968年、北朝鮮特殊部隊による青瓦台(大統領府)襲撃事件をきっかけに、韓国政府は北朝鮮主席・金日成を暗殺すべく、特殊部隊“684”を結成。死刑囚などの受刑者31人で構成される隊員たちは3年にも及ぶ地獄の訓練を耐え抜くが、政府は急遽、北との融和路線に転換。部隊は一転して抹殺対象となった・・・。韓国で30年以上封印されてきた史実をもとにした衝撃作。

評価★★★★/80点

未来に目を向ければ中学生の殺し合い、過去に目を向ければ昭和への安易な回帰と、ヴァーチャル世界の幻想にどっぷりと浸る日本映画では決して描くことができない圧倒的なリアリティの重さの前にただただ呆然と立ちすくむことしかできない。

これがホンマもんのバトル・ロワイアルってか。。

2007年12月26日 (水)

夢のシネマパラダイス381番シアター:火サスは昼に見る!

ミスティック・リバー

Mysticriver2703 出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン、ローレンス・フィッシュバーン

監督:クリント・イーストウッド

(2003年・アメリカ・138分)2004/01/23・MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:ボストンの貧困地区で起きた殺人事件がきっかけで、幼なじみだった3人の男が再会。彼らの25年間の人生が明らかにされていく。アカデミー賞では主演男優・助演男優賞を受賞。

“川の流れのように”

穏やかで淡々とした流れに見えても川面のごとき人間の内面は常に揺らいでいる。

その微妙な変化と定めないたゆたいは、静謐な流れの中に潜むモンスターとの葛藤でもあり、その物言わぬモンスターが浮かび上がってきたとき、人間の何たるかが否応なくさらされていく。

そしてその異様さは無言のうちに重く、そして冷たく観る者に迫ってくるのだ。

と、ここまでは正確無比なイーストウッドの演出力が威力を発揮するのだが、あえて言えば細かなところまで正確かつ堅実で硬すぎるくらいのイーストウッドの演出が、かえって観てるこちら側までもカチカチの型に嵌めさせてしまった気がしてならない。

そのため、個人的には余韻を引きずるほどの緊迫感を感じさせる一歩手前でどうしても立ち止まってしまわざるをえなかった。

要するに、映画としてはまさに素晴らしいつくりなのだけど、あまりにも完璧に映画映画しちゃってるなぁという、そのことが作品世界に没入していくことを阻害しちゃったというか。

悪く言えばあざとさ!?

そこまで悪くは言いたくはないのだけど、演出に少し冒険があってもよかったかな。。

ただ、役者陣の大仕事の素晴らしさは言うに及ばず、事件を主眼には置かずに三者三様の人間模様を展開させるための単なるきっかけとして置いた点などには非常に好感がもてるわけで、やはりなんだかんだいってイーストウッドとこの映画を称えたい気持ちの方が強いのもたしかなのであります。

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チャイナタウン

Chchinatown025 出演:ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイ、ジョン・ヒューストン

監督:ロマン・ポランスキー

(1974年・アメリカ・131分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:ロスに事務所を構える私立探偵ギテスのもとに、ミセス・モーリーと名乗る女がやって来る。しかし、それは町を牛耳る大物ノアと対立しているモーリー氏に仕掛けられた罠だった。本物のモーリー夫人がギテスの事務所を訪れた直後、モーリーの溺死体が貯水池で発見される。調査を始めたギテスは、事件の背後に潜むノアがダム建設に絡む汚職の中心人物であると突き止めるが・・・。ポーランド人監督のポランスキーがアメリカで製作したハードボイルドの名作。

“フィリップ・マーロウが卑しい街の高潔な騎士と呼ばれているなら、ギテスはさしずめ卑しい街の狡猾な一匹狼といったところか。”

なぜに東欧の異邦人ポランスキーがハードボイルドの王道をいとも簡単に撮れちゃうんだろう・・・。

まぁもともとストーリーテラーではなく、シンボルやメタファーといったものを投影させていく映像表現と、特にモダンホラーで才を発揮する日常の演出描写とそこから滲み出てくる独特な雰囲気作りが不気味なほどに上手い監督だからなぁ。ハードボイルドは型が決まっているから逆にやりやすかったのかもしれないな。

個人的にはポランスキー映画は“女”で決まると思っているので、フェイ・ダナウェイの良し悪しがこの映画を左右するキーマンだと思ってたのだけど、その点でみるとフェイ・ダナウェイは二重丸。文句の付けようがありませんでした。妖しく孤独、そして悪魔的な狂気をはらんだ女性をフェイ・ダナウェイらしさも忘れずにうまく表現していたと思います。

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理由

00000589176 出演:ショーン・コネリー、ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・キャプショー

監督:アーネ・グリムシャー

(1995年・アメリカ・102分)DVD

評価★★★/60点

内容:8年前、少女誘拐犯として死刑判決を受けたボビーの祖母が、死刑反対論者のポールに手紙を渡したことから意外な事実が判明する。的確な判断力とキレの良さで次々と謎を解いていくポールだったが・・・。予想をことごとく裏切る展開に目が点!?

“理由がどうであれ後味は、悪い。”

冒頭の討論会で博士はこんなことを言っていた。

白人が黒人を殺したケースと、黒人が白人を殺したケースとでは後者の方が7倍死刑になっていて、これは人種差別が背景にあるからだと。

そこで待ってましたといわんばかりに依頼が舞い込んでくる。しかも、黒人が白人を殺したケースである。

そしてここからハリウッドのお決まりパターンにはまっていくのかと思いきや・・・。そうなんだ(苦笑)。。。

だってハリウッドのこのての映画では、残忍で悪意をもった白人たちとその中で孤軍奮闘する善良な白人、そして社会的に虐げられたり疎外されたりしている貧しく貧相な黒人が助けを求めているというポジション配置が典型的パターンじゃん。

ま、要はこれをチャラにしたらこんなん出ましたぁということですかね。

その典型的パターンの映画を観すぎちゃってるからなぁオイラ・・・。

これが黒人が白人を殺したケースではなく、白人が黒人を殺したケースだったらまた別な感想を抱いたのかもしれませんが。。

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半落ち

Kwnwvtbmhe 出演:寺尾聰、柴田恭兵、原田美枝子、吉岡秀隆、鶴田真由、伊原剛志

監督:佐々部清

(2003年・東映・121分)2004/01/18・仙台フォーラム

評価★★★/60点

内容:半年前に若くしてアルツハイマーを発症した妻・啓子の看病のため刑事を辞職していた群馬県警の元捜査一課警部・梶聡一郎が、妻を自宅で絞殺したと警察署に出頭してくる。梶は、自分が自分でなくなる前に殺してほしいと妻に懇願され殺害に及んだのだと自白するが、広く敬愛されてきた梶の取り調べにあたった捜査一課の志木も困惑を隠せない。その上、梶は自首するまでの2日間について固く口を閉ざし続ける“半落ち”の状態。志木はこの完落ちしない梶の空白の2日間にこだわりつづけるが、スキャンダルに揺れる県警幹部は調書の捏造で事件の幕引きを謀ろうともくろむ・・・。

“半捨て”

ネタの半分は余計で捨てた方が良いという新業界用語、、ってか。ハハ。

ていうか、梶の周りを取り囲む検察、メディア、警察、親族の人間み~んな梶を助けたい一心!

なのに肝心の当の本人だけがどこ吹く風の知らんぷり状態。

配役も含めてこんな出来レース見たことない(笑)。

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激流(1994年・アメリカ・112分)Video

 監督:カーチス・ハンソン

 出演:メリル・ストリープ、ケビン・ベーコン、デビッド・ストラザーン

 内容:離婚を考えるゲイルは家族との最後の旅、リバーツーリングに出かけた。そこに現れた逃走中の凶悪犯。人質となった彼らの前には生存率10万分の1の激流下りが待ち構えていた・・・。

評価★★★☆/70点

言うことを聞かないイタズラ好きの悪ガキをケビン・ベーコンとジョン・C・ライリーが好演。さすがのストリープ母さんも手を上げるわよ!

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ゴスフォード・パーク

2002100 出演:マギー・スミス、マイケル・ガンボン、ボブ・バラバン、クリスティン・スコット・トーマス、ライアン・フィリップ、クライヴ・オーウェン

監督:ロバート・アルトマン

(2001年・アメリカ・137分)2003/01/09・恵比寿ガーデン

評価★★★/65点

内容:1932年イギリス。上流社会のパーティがウィリアム卿の邸宅であるゴスフォード・パークで行われ、ゲスト達は階上でお楽しみを満喫する一方、宴を支えるメイドたちは階下で多忙を極めていた。しかし、2日目の夜、主のウィリアム卿が何者かに殺されてしまう・・・。英国上流社会をシニカルに描いたアルトマンの群像劇。アカデミー脚本賞を受賞。

“殺人事件を扱っているのに、殺人が起こる前の方が断然見応えがある。”

はっきりいって殺人もその犯人捜しも決してこの映画の中で主ではない。どう見ても従の方だ。

一癖もふた癖もある35人もの登場人物をハウス・パークという限られた空間の中で動かすことが主であるわけで。

それゆえ、殺人が起こった後の展開には少し行き詰まり感も。

殺人という大きな転回点があった割りには尻を据えすぎで、もっと露わな人間関係をむき出しにしてヒートアップさせてほしかった。

2007年10月24日 (水)

夢のシネマパラダイス347番シアター:ルパン三世カリオストロの城

200505_img_5 声の出演:山田康雄、島本須美、増山江威子、小林清志、井上真樹夫、納谷悟朗

監督・脚本:宮崎駿

(1979年・東宝・100分)DVD

評価★★★★★/100点

内容:人気テレビアニメの劇場版第2作。宮崎駿が初めて手掛けた劇場用長編アニメとしても知られている。カジノから盗んだ札束が精巧なニセ札であることに気付いたルパンは、ニセ札の出所と思われるヨーロッパの小国・カリオストロ公国に相棒の次元とともに潜入する。カリオストロでは大公家の孫娘クラリスが、権力を独占しようと画策する摂政のカリオストロ伯爵から結婚を迫られていた。。

“ウソは泥棒の始まり!ならぬウソは宮崎アニメの真骨頂!”

宮崎アニメの真骨頂。

それはアニメの作劇術におけるウソのつき方だと思う。

例えば、ルパンと次元がローマ水道を泳いでカリオストロ城内に侵入しようとする場面で、急流の滝にルパンが押し流されながらも必死こいて泳ぎ登ろうとするシーンがある。

このシーンだけを取り上げると、どう考えても現実的にはありえないシーンなのだが、しかし観ている最中はありえなくもないと思わせてしまう。

それはつまり滝を泳いで上れるなんて実際不可能でリアリティがないということと、滝の流れに逆らおうとする必死さと意志は可能でリアリティがあるということ、すなわち不可能と可能のバランス感覚とそれをアニメで表すという宮崎駿の演出力が図抜けているということだ。

特に、なさそうでありそうだという表現がピッタリのバランス感覚はもの凄いと思う。

簡単そうで実は難しい、マネできそうでマネできない、これは天性のものなのかもしれない。

それが宮崎アニメを他のアニメと隔絶させている1つの大きな要因だと思う。

そしてTVアニメ「未来少年コナン」と、それから遅れること約1年で公開されたカリオストロの城にこそ宮崎アニメの真骨頂が原液そのままで表されているわけで、それはもう★5つ以外に評価のしようがないわけでっす。

カリオストロでいうと、他に分かりやすいシーンは、冒頭のカーチェイスでのフィアットの崖登りシーン“まくるゼーー!”

同じくルパンとクラリスが乗った車が崖から落っこちるシーンで、ルパンがワイヤーを木に投げてぶら下がるシーン。どう考えても人間2人を支えきれるわけがないのだが、ここでルパンのバックルに小道具的な装置を付け、さらにハンドルをキコキコ回して上に昇るのかと思いきや下へ降りていくという心憎い演出を見せてしまう、、、さっすが宮崎駿。

そしていわずもがなの全速直滑降ダッシュ&ジャンプでベタッと塔の壁面にへばりつく有名なシーン。あと、重傷を負ったルパンの食い意地も付け加えときましょうかね。

そうそう、宮崎アニメに出てくる食い物って美味そうだよねぇホント。

分厚い肉にぶっ太いソーセージ、ボリュームたっぷりスパゲティにフルーツ盛り合わせ、、ありゃ傷も癒えるわ。銭形が食ってるカップラーメンまで美味しそうなんだもん。

また、ストーリーテリングについては、未来少年コナンの設定と話のつくりをそっくりそのまま持ってきてますね。

ルパンと銭形という追う者と追われる者というルパン三世を成立させている大前提を逆転させることさえ意に介していないという点では、これはルパン映画ではなく完全に宮崎アニメの文法そのもの。

まぁこの点については全然OKなんだけども。

面白いからといえばそれまでだけど、そもそもルパン三世というアニメは、TVシリーズなり劇場版なりでやることはやってしまったという感もあるからね。それでもさらにルパン映画を作っていくという時にそれまでと同じことをまたやっていくのか。。。

なんかそれだと作り手としても観る方としてもモチベーションみたいなものがなかなか上がっていかないんじゃないかな。

ドラえもんの劇場作品でのび太とジャイアンが手を取り合うような、TVシリーズとは違う劇場版ならではの特別な気風が感じられた方が心にも残りやすいと思う。

その点でもこのカリオストロは出色の出来。

P.S. 宮崎アニメは緑も豊か。宮崎アニメの真骨頂その2。

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(おまけ)

ルパン三世 ルパンvs複製人間(1978年・東宝・102分)金曜ロードショー

 監督:吉川惣司

 声の出演:山田康雄、小林清志、増山江威子、井上真樹夫、納谷悟郎、西村晃

 内容:峰不二子におねだりされ、エジプトのピラミッドから“賢者の石”を盗み出したルパンだったが、何者かに命を狙われるようになる。実は不二子の裏で謎の大富豪マモーが糸を操っていたのだ。そしてマモーに捕らえられ、賢者の石が不老不死の力を得るために必要な秘宝だと知ったルパンは、なんとか脱出して逃亡するが、次元、五右衛門とケンカ別れしてしまう・・・。

評価★★★/60点

カーチェイスひとつとっても宮崎駿お子様ランチには到底かなわないのが正直なところ。

しかしまぁ、2001年宇宙の旅でラストかと思ったら三波春夫へバトンタッチという荒技には一気に気抜けというかかんというか・・。

2007年10月18日 (木)

夢のシネマパラダイス345番シアター:強いとはこういうことさ!?制御不能の最強男決定戦!

トリプルX

2002099 出演:ヴィン・ディーゼル、サミュエル・L・ジャクソン、アーシア・アルジェント、マートン・ソーカス

監督:ロブ・コーエン

(2002年・米/チェコ・123分)2002/11/01・仙台第1東宝

評価★★☆/50点

内容:タトゥーにスキンヘッド、抜群の運動神経を持つ“XXX(トリプルX)”ことザンダーは、自らのスタントシーンをネットで販売している。が、アメリカ国家安全保障局のギボンスにその運動神経を見込まれたザンダーは、過去の犯罪を免責することを条件に、シークレット・エージェントとなり、プラハの裏社会で暗躍するテロリスト“アナーキー99”に対抗するため、プラハに潜入する命を受ける・・・。

“コテコテのインスタントラーメン。”

ホントこの映画はなにもかも即席という言葉が見事に当てはまる。ストーリーにしろアクションにしろ。

即席とは、つまり安い、早い、お手軽ということなんだけど、映画に関して言えばそれはアクションの軽さ、手間ヒマかけずCGで簡単料理、ご都合主義のオンパレードといったようなことに置き換えられると思う。

つまり即席というものには、どうしても見えすいたウソというものが付きまとってしまうわけで。

そのウソの付き方を何でカバーしてカモフラージュしてうまく見せるか。それをうまく処理しないと単なる使い捨て映画にしかならなくなる・・・。

その点が即席映画の大事なところなのだけども、この映画は即席一直線、熱湯かけて3分、ハイ出来上がりみたいな。。。

やっぱ1番引っ掛かったのは、アクションの軽さなんだけどね。

ま、ただこのヴィン・ディーゼル。

久々に現れた大型即席アクション俳優じゃないかな。オイラはそう名付けました、ハイ。

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トリプルX ネクスト・レベル(2005年・アメリカ・101分)日曜洋画劇場

 監督:リー・タマホリ

 出演:アイス・キューブ、サミュエル・L・ジャクソン、ウィレム・デフォー

 内容:ある日、国家安全保障局支部が襲撃に遭い、諜報員が多数殺されてしまう。そこから間一髪で脱出したギボンスは、この事件の裏を探るため、新たなシークレット・エージェント“トリプルX”を選定し、捜査を進めていくが・・・。

評価★★/40点

前作の主人公は死んじゃいましたと言い切る潔さが作風にも表れていて、全く別のアクション映画になっているのはそれはそれでいいんだけど、かなり地味ぃな印象に・・・。

そのくせしてヒップホップがガンガン鳴り響くウザったさ。どうしてこうもヒップホップを流すアクション映画って判で押したように低レベルなんだろ。。

ネクスト・レベルじゃなくて、レベルダウンじゃんこれ・・。

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ストリート・オブ・ファイヤー(1984年・アメリカ・94分)NHK-BS

 監督・脚本:ウォルター・ヒル

 出演:マイケル