2009年10月11日 (日)

夢のシネマパラダイス408番シアター:ジャッキー押忍!

ヤングマスター/師弟出馬(1980年・香港・100分)NHK-BS

 監督:ジャッキー・チェン

 出演:ジャッキー・チェン、ウェイ・ペイ、ユン・ピョウ

 内容:捨て子だったタイガーとチェンは、正風道場のカン先生に拾われ、カンフーを学びつつ今や立派な若者に成長していた。そんなある日、カン先生の厳しい修行に嫌気がさしていたタイガーが道場を飛び出し、大悪党キム一味の用心棒となってしまう。そんな彼を心配したチェンは、彼を連れ戻しに向かうのだが・・・。

評価★★★★/75点

“弟子にして下さい!マスター・ジャッキー!”

我らがジャッキーだったらマスター・ヨーダにも勝てる!

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プロジェクトA

51d98cnmw9l__sl500_aa240_ 出演:ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポー、ディック・ウェイ

監督:ジャッキー・チェン

(1984年・香港・105分)DVD

内容:20世紀初頭の香港を舞台に、海上警察と陸上警察のいがみ合いと海賊討伐を、徹底したアクションで描いたジャッキー・チェンの娯楽大作。ドラゴンが所属する海上警察隊と、ジャガーが率いる陸上警察隊は、事あるごとにいがみ合っていた。ある日、両者は酒場で乱闘騒ぎを起こし、その非が海上警察側にあるとの裁定が下ったことで、ドラゴンたちは陸上警察に組み込まれてしまう。しかし、大掛かりな密輸組織を追って、大立ち回りを演じたドラゴンは、ジャガーと意気投合した。

評価★★★★☆/85点

“ジャッキーに飛び蹴りされたい!”

しかし、ジャッキーの決死の時計台からの落下シーンでの落下直後のセリフが、

「1つ大事なことを学んだよ。地球には間違いなく引力があるよ。エヘヘ。」って(笑)。

この期に及んでもまだ笑いを取りにいくジャッキー。

深刻さなど微塵もみせないジャッキーの映画魂にはホントに感服してしまう。

オイラの中でジャッキーはハロルド・ロイドやバスター・キートンをも超えた!まさに伝説shine

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プロテクター(1985年・香港・97分)テレ東木曜洋画劇場

 監督:ジェームズ・グリッケンハウス

 出演:ジャッキー・チェン、ダニー・アイエロ、ソーン・エリス、ロイ・チャオ

 内容:ファッションデザイナー誘拐事件をきっかけに、ジャッキー扮するNYの刑事がシンジケートを相手に香港とNYを行ったり来たりの大活躍、、、といきたいところだったが、ジャッキー2回目のアメリカ進出となった今作はまたもや不発に終わる。。3度目の正直となった「レッド・ブロンクス」で念願だった全米1位を獲得するまでさらにここから10年の月日を要した。

評価★★★/60点

やっぱジャッキーが銃を使うと面白さも半減やな・・・。

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サンダーアーム龍兄虎弟(1986年・香港・98分)NHK-BS

 監督:ジャッキー・チェン

 出演:ジャッキー・チェン、アラン・タム、ローラ・フォルネル

 内容:数千年の昔、聖地エルサレムを中心とする宗教戦争で、6種の「神の秘宝」が各地に四散した。そして、その6種の秘宝を集めることに狂奔していた邪教集団の教祖は、宝探しのプロフェッショナル“アジアの鷹”ことジャッキーに目をつける・・・。ジャッキーが石垣から木に飛び移るシーンの撮影中に誤って落下、頭蓋骨陥没骨折の重傷を負ったことでも有名。

評価★★★☆/70点

誘拐シーンでさえも思わず笑ってしまうほどの演出で彩られている本編を味わった後は、演出の域を超えたシリアスなNGシーンでお口を調えて下さい。

ジャッキー命punch

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プロジェクトA2(1987年・香港・105分)DVD

 監督:ジャッキー・チェン

 出演:ジャッキー・チェン、マギー・チャン、ロザムンド・クワン、リッキー・ホイ

 内容:前作で海賊グループの壊滅に成功したドラゴンは、その功を買われ水上警察署長に任命された。が、ダイヤ泥棒の濡れ衣を着せられてしまい、さらにドラゴンの就任を快く思わない前署長がドラゴンを失脚させるために陰謀を張り巡らしてきて・・・。

評価★★★★★/90点

TVのリモコンの消音ボタンを押してそのまま観続けても面白さが全く減退することがない。この映画の凄さはそこにある。

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プロジェクト・イーグル(1991年・香港・116分)NHK-BS

 監督・脚本:ジャッキー・チェン

 出演:ジャッキー・チェン、ドゥドゥ・チェン、エバ・コーポ

 内容:「サンダーアーム/龍兄虎弟」のキャラクターである“アジアの鷹”が再び登場する、ジャッキー版インディ・ジョーンズ。

評価★★★★/80点

キートンとフェアバンクスはいつものことながら、インディ・ジョーンズにチャーリーズ・エンジェルかよ。ジャッキー最高っ!押忍!

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ツイン・ドラゴン

Pibf1182_l 出演:ジャッキー・チェン、シー・チェン、レン・シークアン

監督:チュン・チュアン

(1992年・香港・104分)DVD

評価★★★★☆/85点

内容:赤ん坊の時に生き別れになり離ればなれに育った双子の兄弟。兄はNYで一流指揮者となり、弟は香港の暗黒街で生きていた。その双子が再会を果たし、マフィアを相手に戦いながら繰り広げる恋のさや当てを描いたアクション・コメディ。ジャッキーは一人二役の大奮闘。

“ジャッキーこそサイレントどたばた喜劇の正統な後継者であるということをこれほどまでに示している映画もなかろう。”

大げさな仕草、単純明快な筋立て!

セリフなんていらない。字幕でいい!

音なんていらない。簡単な想像力だけでいい!

色なんていらない。モノクロでいいんだ!

サイレント映画にしても十分すぎるほど通じちゃうんだ。これぞジャッキーなのだ!

ジャッキー命!押忍っ!

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レッド・ブロンクス(1995年・アメリカ・105分)盛岡中劇

 監督:スタンリー・トン

 出演:ジャッキー・チェン、アニタ・ムイ

 内容:NYのブロンクスで休暇を過ごしていたクーン刑事が、ダイヤ密売シンジケートによって荒廃した街を救うため、巨大な悪に立ち向かう!

評価★★★★★/100点

同時上映だったスタローンの「ジャッジ・ドレッド」がなんとチンケに見えたことか。。

ジャッキー映画の中で実はこれが1番好き。

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WHO AM I?(1999年・香港・120分)Video

 監督:ジャッキー・チェン

 出演:ジャッキー・チェン、ミッシェル・フェレ、山本未来

 内容:ヘリの墜落で救出された男は記憶を失っていた。原住民から“フー・アム・アイ”と名付けられた男は、自分の記憶を求めて町に出るが、なぜか命を狙われるハメに・・・。

評価★★★/65点

ワールドワイドにロケするのは結構だが、それと反比例してジャッキーのコミカルアクションが減るのは困る。

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シャンハイ・ヌーン(2000年・アメリカ・111分)WOWOW

 監督:トム・デイ

 出演:ジャッキー・チェン、オーウェン・ウィルソン、ルーシー・リュー、ロジャー・ユーファン

 内容:西部開拓時代のアメリカ。アメリカに連れ去られた中国の王女を救い出すため、近衛兵チョンとガンマンのロイが手を組んだ!ジャッキーのハリウッド進出第2弾となった西部劇カンフー・アドベンチャー。

評価★★★☆/70点

単純明快、完璧なご都合主義、コミカルアクション。

これがジャッキー映画なのでっス。ハリウッドに行っても変わらないスタンスはご立派。命がけアクションは影をひそめたものの、やはり見ていて楽しい。

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ラッシュアワー2(2001年・アメリカ・90分)WOWOW

 監督:ブレット・ラトナー

 出演:ジャッキー・チェン、クリス・タッカー、エリザベス・ペーニャ、チャン・ツィイー

 内容:香港のアメリカ大使館で、少女による爆破事件が発生。香港にバカンスに来ていたリー捜査官とカーターが捜査を進めるうちに、事件は思いもよらない方向へ展開していく・・・。

評価★★★/55点

白すぎケバすぎチャン・ツィイー、、、けど喜んで彼女のかかと落とし受けます!

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タキシード(2002年・アメリカ・99分)DVD

 監督:ケヴィン・ドノヴァン

 出演:ジャッキー・チェン、ジェニファー・ラヴ・ヒューイット、ジェイソン・アイザックス

 内容:運転の腕前を買われて富豪の運転手にスカウトされたジミー。ある時、富豪のタキシードに袖を通してみると、なんとダンスや格闘技までこなせる特殊能力が身についてしまった。実は諜報部員だった富豪になりすまし、ジミーは危険な任務に挑むのだが・・・。

評価★★/40点

ジェニファーのお色気攻撃が、いちいちウザイ。。

と、エロエロな自分が言うのもなんだかだけど、オイラはジャッキーだけが見たいのよ、ジャッキー映画では。

まぁ今までのジャッキー映画でジェニファーと似たような女キャラがいないではなかったけど、ジャッキーとテンポが合ってないんだよなぁ今回は。かみ合わないテンポに最後までノリきれず・・・。

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シャンハイ・ナイト(2003年・アメリカ・114分)DVD

 監督:デビッド・ギブソン

 出演:ジャッキー・チェン、オーウェン・ウィルソン、ドニー・イェン、アイダン・ギレン

 内容:1887年、アメリカで保安官となったチョンに、中国皇帝の龍玉を守っていた父が謎の英国人に殺されたとの報せが届く。チョンはかつての相棒ロイを連れ、ロンドンへ向かう。

評価★★☆/45点

“ジャッキーvsドニー・イェン3分12R紫禁城-ニューヨーク-ロンドン決戦の方が客呼べると思う。。”

好きな映画スターは誰かと訊かれたら真っ先にジャッキーの名を挙げるオイラでもさすがにこれは評価できない。

話にキレがなければジャッキーにもキレが・・・見てて哀しくなってきちゃったよ。。

前作は、異文化同士の出会いと摩擦によるギャップのコミカルさが面白かったし、アクションにもそのコミカルさが反映されていた。

もともとジャッキー映画のアクションはコミカルさが売りだから、その点でも前作はストーリーとアクションの相乗効果がしっかりかみ合っていたと思う。

ところが、本作ときたら。

何が問題って、ジャッキーの中国人としてのアイデンティティが全くゼロになっちゃってて、ほんとジョン・ウェインという名前のアメリカ人になっちゃってるんだよね。だから相棒のホンマもんアメリカ人との絡みも全然面白くない。

妹リンちゃんを主人公にした方が良かったんちゃうか。。

あ゛っ、次作“シャンハイ・モーニング”なんてのはナシだぞ(笑)。

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メダリオン(2003年・香/米・88分)DVD

 監督:ゴードン・チャン

 出演:ジャッキー・チェン、クレア・フォーラニ、リー・エバンス

 内容:聖なるメダルで死者を蘇らせることができる少年ジャイ。彼を狙う犯罪組織スネークヘッドを、香港警察のエディが追う。一度は命を落とすエディだったが、メダルの力で超人的パワーを得て復活する!スゴッ。。

評価★★★/60点

最初はハリウッド映画としてのいい加減さが目に付いてどうなることかと不安になったけど、途中からは香港映画としてのいい加減さが板について安心して見ることができたというオチ。

たとえハリウッドで映画を作ろうともジャッキー映画の基本は香港映画特有のいい加減さにあると思うわけで。そうじゃないとジャッキー映画は面白くならないのでっス!といういい加減な感想・・。

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80デイズ

80day 出演:ジャッキー・チェン、スティーブ・クーガン、セシル・ドゥ・フランス、ジム・ブロードベンド

監督:フランク・コラチ

(2004年・アメリカ・121分)2004/11/16・MOVIX仙台

評価★★/40点

内容:1956年にアカデミー作品賞受賞した「80日間世界一周」をジャッキーの製作総指揮・主演でリメイク。19世紀のロンドン。変わり種の発明家フォッグ氏は王立科学アカデミー長官ケルヴィン卿と80日間で世界一周ができるかどうか賭けをし、無謀な旅に出ることに。フォッグ氏のお供をするのは、イングランド銀行から有名な仏像を盗み、フォッグ氏の助手に成りすましているパスパルトゥーことラウ・シン(ジャッキー)だった・・・。

“シュワちゃん、サザエさんになるの巻!?いやいや、あれは「あたしンチ」に出てくるオカンそのものだぁッ!フ~~ッ、、、アホらし・・・。”

そもそもなぜジャッキーである必要があるのか。

徹底的にジャッキー色に染めてくれるのならまだしも、あれじゃただロケハンを映画にしただけだろ、おい。。

しかもスケールがどう考えても50年前のオリジナル版の方がデカイぞ・・・。

カメオ出演という言葉を生み出したともいわれる元祖デヴィッド・ニーブン版には、フランク・シナトラ、マレーネ・ディートリッヒ、シャルル・ボワイエ、バスター・キートンをはじめとして43人もの往年の大スターが出てくるけど、今回のはどうだ。

どっかの首相じゃないけどサプライズが足りへんよサプライズが。

しかしまぁオリジナル版はいろいろな意味でビッグだったわけで、トッドAO方式なる大型スクリーン方式で撮影され、エキストラは7万人!

それは1950年代後半という時代が映画産業に求めたニーズでもあったわけで、世界一周というプロットも含めその時代と見事にマッチした当時としては破格にビッグな映画だったのだ。

それでなければアカデミー賞で5部門も獲れるはずはなかろう。

だが、それから50年後のグローバリゼーション全盛の今の時代に八十日間世界一周をリメイクすることにどんな面白さを見出せるというのか。

企画段階で気付けよ、と言ってやりたいがネタ切れ問題が深刻なハリウッドにとってはワラをもつかむ気持ちだったのか・・・。

もう、やけのやんぱちでジャッキーを起用したとしか考えたくないけど、ハリウッド超大作と呼ぶにはあまりにも貧相で稚拙であり、またジャッキー映画と呼ぶにはあまりにも笑うに笑えない薄っぺらさである。

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THE MYTH/神話

Imgf27cfd53exz1i7 出演:ジャッキー・チェン、キム・ヒソン、レオン・カーフェイ、マリカ・シェラワット、チェ・ミンス

監督・脚本:スタンリー・トン

(2005年・香/中・120分)2006/03/27・MOVIX仙台

内容:我らがジャッキーが初めて挑んだ本格武侠アドベンチャー。考古学者のジャックは最近同じ夢ばかり見ていた。その夢に登場する美しい女性のことが頭から離れないジャックだったが、この夢が何を意味しているのか分からなかった。一方、今から2200年前、秦の時代。皇帝の信頼厚い将軍モンイーは、隣国の朝鮮から迎える新たな妃・ユシュウ姫の警護を任されるが・・・。

評価★★★★/80点

「グリーン・デスティニー」が火をつけ、それ以来毎年のように送り出されてきた武侠映画。

そこに最後の大物ジャッキー・チェンがついに重い腰を上げた、ということだけでもジャッキーファンの自分は感涙ものなのだが、一抹の不安としてあったジャッキーのアイデンティティであるコミカル要素がはたして武侠映画の要素と相容れるのかという部分も、現代(コミカルないつものジャッキー)と2200年前の昔(シリアスなジャッキー)という2段階構成にすることによって、ジャッキーの良さと特徴を活かすことに成功している。

2段階構成にしたことにより武侠映画としては異質になったものの、そのかわりストーリーに深みが増したこと、ジャッキーの硬軟織り交ぜた信頼に足るアクション、今までのジャッキー映画の中でピカ一の韓国美人女優キム・ヒソンが相手役となりロマン要素も十分、中国政府の前面協力によるスケール感アップと久々にジャッキー映画を心ゆくまで堪能できた気がする。

もちろんジャッキー映画に伝統的な稚拙さやご都合主義もいつになく健在なのだが、ジャッキーファンのオイラにとってはこの部分が健在であればあるほどジャッキー映画の良さが際立ってくると思っているので、その点でも合格点です。

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プロジェクトBB

Projekutobb 出演:ジャッキー・チェン、ルイス・クー、マイケル・ホイ、カオ・ユアンユアン、ユン・ピョウ

監督:ベニー・チャン

(2006年・香港・126分)2007/04/10・盛岡名劇

内容:ギャンブル狂のサンダル(ジャッキー)、妻がいながら他の女に貢いでいるフリーパス(ルイス・クー)、心を病んだ妻を抱える大家(マイケル・ホイ)は3人組の泥棒チーム。そんなある日、大家の家に空き巣が入り、盗んで貯めた大金が盗まれてしまった。追いつめられた3人は、ギャングのボスから仕事を請け負い、富豪のリー家から赤ん坊を誘拐してしまうのだが・・・。

評価★★★★☆/85点

「香港国際警察NEW POLICE STORY」(2004)でハリウッドナイズされたジャッキーの香港への原点回帰といえる帰還にもろ手を挙げて喜んでから3年、ついに香港でのジャッキーの本領発揮といえるアクションコメディがお目見えした!

「赤ちゃん泥棒」(1987)はたまた「スリーメン&ベイビー」(1987)をなぞったような、これぞ香港映画というユル~いストーリー、ジャッキー映画十八番のドタバタ劇、そしてジャッキーのコミカル&決死アクションの三拍子そろった、これぞ香港ジャッキー映画決定版といえる出来で、「ツイン・ドラゴン」(1992)を彷彿とさせる三拍子そろった楽天的なジャッキー映画を見ることができて非常に満足度は高かった。

必死の格闘バトルで死人が1人も出ないところもいつもながらに好感が持てるし、今回は吹き替えで観たんだけど、マイケル・ホイ役の広川太一郎の脱力オヤジギャグ満載のアドリブも炸裂して十分に楽しめる。

もうちょっとアクションの方に比重を置いてほしかったかんじもするけど、まぁ年だしねジャッキーも。あんまり無理されてもね。例えば、階段の長い手すり(しかもカーブがかっている)をうつ伏せになって頭から滑り降りるシーンひとつとっても、フツーに考えたら本当に危ないで。エンドロールのNG集にもあったけどさ。

ジャッキー最高!!

しかし、赤ん坊を投げるわ落とすわ引っ掴むわ爆走させるわ凍らせるわ電気ショックを与えるわ、、、アンタらちょっとやり過ぎだぞ(笑)。

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ドラゴン・キングダム

869cdda7 出演:ジャッキー・チェン、ジェット・リー、マイケル・アンガラノ、コリン・チョウ

監督:ロブ・ミンコフ

(2008年・アメリカ・105分)WOWOW

評価★★★★/80点

内容:ボストンに住む気弱なカンフーオタクの学生ジェイソン。ある日、彼は不良たちに脅されて、中国人の老人が経営する馴染みの質屋に盗みに入るハメに。そして不良に撃たれた老人に謎の棒を託されたジェイソンも追い詰められてしまい、ビルの屋上から転落・・・。が、目を覚ますと、そこは言葉も通じない古代中国だった。そんな中、ジェイソンの前にルー・ヤンという酔拳の達人が現れ、その棒がジェイド将軍によって石に封印されてしまった孫悟空の武器「如意棒」だと知らされる・・・。

“これがホントのドラゴンボールだ!!”

宮本武蔵vs佐々木小次郎、武田信玄vs上杉謙信、星飛雄馬vs花形満、バッファローマンvsウォーズマン、矢吹丈vs力石徹、孫悟空vsべジータ、アル・パチーノvsロバート・デ・ニーロ、、、

これらドリームマッチにまた新たな1ページが加わった。

ジャッキーvsジェット・リーshine!!

この2人の共演を見れただけでもファンとしては嬉しいかぎりだけど、往年のカンフー映画にオマージュを捧げつつ、元祖酔拳のジャッキーと元祖少林寺拳法のジェット・リーという最高の素材を甦らせた手腕もなかなかのもので、しかもこれを実現したのがアメリカ映画というところがスゴイしビツクリ。

かなり香港映画のお勉強というか好きじゃないとこういうのは作れないと思うんだけど、2人のキャラを殺さずに両雄並び立たせた作り手の上手さには思わず納得してしまった。

スター・ウォーズでいえば、オビワン・ケノービとマスター・ヨーダにジャッキーとジェット・リーをあてて、2人の間にルーク・スカイウォーカー役のカンフーオタク少年を介在させるつくりは、まぁ型にハマりすぎているといえばそれまでだけどもね。

でも、これしか選択肢はなかっただろうし、あるいはハリウッドに対抗して本場香港でホンモノの1本を2人に作ってもらうってのは欲張りかな。。

2009年9月14日 (月)

夢のシネマパラダイス52番シアター:我が最大のヒーロー!インディ・ジョーンズ!

Raiders0 レイダース失われた聖櫃《アーク》

出演:ハリソン・フォード、カレン・アレン、ウォルフ・カーラー

監督:スティーブン・スピルバーグ

(1981年・アメリカ・115分)

内容:1936年、考古学者インディアナ・ジョーンズ博士は、軍情報部の依頼で、モーゼの十戒を収めた伝説の秘宝、聖櫃探しの旅に出る。ヒマラヤで恩師の娘マリオンと会い、埋蔵地の手掛かりを得るが、ナチスのスパイに邪魔をされてしまう。カイロへと飛んだジョーンズは、遂に埋蔵地をつきとめるのだが・・・。

評価★★★★★/100点

10歳の頃のBEST1は間違いなくインディシリーズだった。初見は懐かしの水野晴郎の饒舌ぷりが懐かしい金曜ロードショーだったと思うが、まさにバイブルだった。

どれほど夢と楽しさを与えてくれたか計り知れない。

あれから長い月日を経た今でもそれは変わらないし、聖櫃のように封印されることなく今後もこの気持ちは変わることはないだろう。

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インディ・ジョーンズ魔宮の伝説

Plx052235_1 出演:ハリソン・フォード、ケート・キャプショー

監督:スティーブン・スピルバーグ

(1984年・アメリカ・119分)

評価★★★★★/100点

内容:前作レイダースの1年前にあたる1935年。上海からインドの奥地にやって来たインディは、村人から聖なる石の奪回を頼まれる。そしてインディは、ジャングルの奥地にある魔の宮殿に向かう。

“古き良き時代の映画を全く恥じることなく踏襲しているからこそ、広く観客の支持を集めた映画。そして観る側にも作る側にもそれを許す土壌があった最後の時代・・・その時代に出てきたまさに伝説たりうる映画。”

インディ・ジョーンズシリーズで古典ものの影響をこれ見よがしにさらけ出してみせたのはこの映画が1番でしょう。

のっけから往年のミュージカルを思わせるレビューショーから始まるのだから。

特に踊り子たちを真上から撮るショットなんて「四十二番街」でのいわゆるバークリー・ショットといわれる有名な手法でしょ。

さらにインドの邪教集団が出てくる活劇は「ガンガ・ディン」そのもの。その他にもいろいろ影響を受けてる映画はあると思いますが、大体がインディシリーズの舞台となった1930年代に公開されてる映画だと思います。

まさに古典、クラシックというわけですよね。

この映画のスゴイところは、往年の古典的な要素をベースとしてツボを押さえたSFXを随所に散りばめて展開させている点で、まず最初に特撮ありきという映画ではないということが長く人気を保っている所以なのだと思います。

そういう点では同年に公開された「ゴーストバスターズ」と比べれば一目瞭然。当時のSFXをふんだんに駆使した「ゴーストバスターズ」はただ新しいだけの映画であり、20年経った今ではただ古いだけの映画ですもんね。では、インディ・ジョーンズはどう形容できるかといえば、“古くて新しい”といえるのではないかなと。

“古くて新しい”という一見水と油ともいえる要素をくっつけることだけでもスゴイことなのに、この映画ではうまく調和させてますからね。ホント脱帽しちゃいますよ。

具体的なシーンを挙げれば、セスナ機からゴムボートをパラシュート代わりに使って飛び降りるという合理的に考えればこんなんあり得ないだろというシーン。

このシーンは時代は下ってしまうけど、おそらく007から来ていると思うのですが、007映画もスパイ映画という1ジャンルを確立したいわば古典(ただ、スパイ映画の本流をたどれば間違いなくヒッチコックに行き着きますが)。

007映画なんか今でも平気でああいうシーン出すけど、007映画だから許される手法だと思うわけです。今の映画ではまずあり得ないシーンでしょ。

ともかくそういう古典的要素を踏襲しながら新しい要素を付け加える。このシーンでいえば、ゴムボートが着地した後、さらに谷底に落ちていくという息もつかせぬ二段落ちを見せる。ここで特撮を使ってますよね。

まさに古くて新しいという典型だと思うのです。

だから全く嫌味にならずに楽しく見れるのだと思います。さらに同じ手法をとっているシーンが随所に見られるわけで、“完璧なご都合主義”とでも形容すればいいでしょうか。

さて、この映画が公開された1980年代というのはSFXが映画自体に占める割合が格段に大きくなるまさに初期段階。

もちろん火付け役となったのは1970年代の終わりにつくられた「スター・ウォーズ」と「エイリアン」なわけですが、ちょうど魔宮の伝説が公開された84年には「ターミネーター」と「ゴーストバスターズ」が公開され、画期的ともいえるSFXがクローズアップされた年でもあります。

そしてだんだんと映画自体そのものよりもSFXという技術に目がいくようになり、しまいには映画自体がSFXに食われてしまうという悲惨な映画も次々に生まれてくるわけですよね。

つまり、古典的な要素と新しい要素の均衡が取れなくなっていくわけで、まさに1984年あたりの時代はそういうアンバランスが現出してくるちょうど境目にあたる時代だといえると思うのです。

要するにこの魔宮の伝説というのは、古い要素と新しい要素のバランスが取れていた時代の最後の作品なのではないかな、と。。

85年には「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でしょ。まさに境目に位置する伝説たりうる映画ですよこの2作は。

そしておそらく「ターミネーター2」の1991年あたりでバランスは完全に崩壊したと思うのです。前年の1990年に「BTF3」、1989年に「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」ですから、そう考えていいでしょう。

となると、当然インディ・ジョーンズ4作目の製作が進まなかったという理由も分かる気がするんです。古典的要素と新しい要素のバランスがとれなくなった90年代そして2000年代。

例えば「ハムナプトラ」なんかを観てもインディ・ジョーンズ4作目は作らない方がいいのではないかなと思わざるをえません。

「ハムナプトラ」はあれはあれで面白いのだけど、古典的要素と新しい要素のバランスはとれないんだ!と最初から開き直ってますからね。インディ・ジョーンズがああなったら困るなぁ。。不安ですね。

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インディ・ジョーンズ最後の聖戦

Indiana6 出演:ハリソン・フォード、カレン・アレン、ケート・キャプショー、ショーン・コネリー、リバー・フェニックス

監督:スティーブン・スピルバーグ

(1989年・アメリカ・127分)

評価★★★★★/100点

内容:ナチス・ドイツが猛威を奮っていた1938年。インディは行方不明の父親と、キリストが最後の晩餐で使ったという“聖杯”を探しにベニスへ飛ぶ。

“インディ・ジョーンズを子供の頃に観て、考古学者になる夢を抱き、実際に考古学の道に進んだくらいだから、もう言葉では言い表せません。ちなみに実際の考古学はあそこまで命がけではありません。あしからず。”

今見返してみると、香港映画にも負けず劣らずのご都合主義のオンパレードなんだけどね(笑)。そのことについては魔宮の伝説で述べた通りです。

ま、逆にそれを見るのがうれしくて楽しいのですよ。ハイ。

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インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

20080712_180743 出演:ハリソン・フォード、シャイア・ラブーフ、レイ・ウィンストン、カレン・アレン、ケイト・ブランシェット

監督:スティーブン・スピルバーグ

(2008年・アメリカ・124分)2008/07/11・盛岡フォーラム

評価★★★★/75点

内容:1957年、米ソ冷戦の真っ只中。女諜報員スパルコ率いるソ連秘密部隊は、インディを捕らえ、宇宙の神秘を解き明かす力を秘めているというクリスタル・スカルの探索を強要する。スキをみて脱出したインディだったが、今度は母親を誘拐されたという青年マットと出会い、南米に向かうことに・・・。

“X-ファイル・ザ・ムービー/ファイナル・ディシジョン!?”

X-ファイルのモルダーとスカリーが出てくる映画かと見紛うばかりのオチには少し引いてしまったところもあったけど、まずは自分にとっての最大のヒーローの復活を素直に喜びたいかな。

冒頭のシルエットと後ろ姿の登場シーンには我が身が打ち震えちゃったもん。

とともに、ハリソン・フォードあってのインディ・ジョーンズなのだということも痛感。おなじみの服とムチを身に付けたハリソンの出で立ちは19年前よりもよりいっそうしっくりきているかんじで、ラストにシャイア・ラブーフからトレードマークの帽子をひったくるシーンに象徴されるように、まだまだ現役バリバリのインディの姿を見れたことはファンにとっては嬉しいかぎり。

また、VFX技術最盛の今にあって、30年代冒険活劇映画を意識した程よいローテク感と、“スピード感のない”マンガ的なアクションをオリジナルからしっかりと継承し、インディ・ジョーンズの世界観を壊さなかったのもファンとしてはひと安心。

ジェイソン・ボーンやダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドのようなリアルな肉弾アクションはインディ・ジョーンズには必要ないわけで、そこらへんは変に欲を出さずに演出してくれて良かった。

ヤヌス・カミンスキーの映像にどうしても硬さが出てしまうのはちょっと気になったけども。。

さて、どうしても触れないわけにはいかない“グレイ”なオチの内容だけど、旧約聖書に登場する神秘のアーク、インドの邪教集団の黒魔法、キリストの聖杯という今までのネタからみても、オカルト超常現象+トレジャーハンター+アドベンチャーという要素を満遍なく取り入れた本シリーズが、いわゆる超古代文明のオーパーツと切っても切り離せない宇宙人来訪説ネタに行き着くのは今までのシリーズから脱線してるわけでは全然ないんだけども、、、真正面からおなじみのグレイの姿をバン!と出す必要があったかどうかは疑問ww。

まぁ、インディも年を食って50年代を舞台に設定せざるを得なかったことで、50年代B級SF映画の要素を取り入れるには格好の題材であることには違いなく、巨大アリの襲撃とか空飛ぶ円盤なんてその象徴のようなものだしね。

ただ、B級のつくりでバリバリのA級であることがインディシリーズの強みであったとすれば、今回はあのオチでホンマもんのB級になっちゃった感が強く、伝説であり続けた30年代のインディがエルビス・プレスリーのロックとともに幕を開ける50年代で生きるのはギリギリ限界なのかなとも思ってしまった・・・。

ネバダの核実験に遭遇し、冷蔵庫に隠れて難を逃れるシーンなんてだいぶムリがあるし(笑)。。ここはB級に描くところじゃないやろと・・・。

しかし、その中で、敵役スパルコ大佐に扮したケイト・ブランシェットが、往年の大女優マレーネ・ディートリッヒを彷彿とさせる雰囲気を出していて、映画のバランスを保っていたのはさすが。

まぁ、とにもかくにも作られることはないだろうと思っていた4作目が作られたってだけでもありがたいこった。手ぐしを手放せないリーゼント頭のマット(シャイア・ラブーフ)へとバトンが受け継がれていくのかも気になるところだけどね。

ところで、インディがCIAの前身であるOSSに所属していたというのは意外。ようするにスパイ活動もしていたことがあるってことでしょ。

その頃を舞台にしたスピンオフ作品も観てみたいものだけど、ハリソンの年齢を考えるとやっぱムリか・・。

とにもかくにも「インディ・ジョーンズ~墓泥棒と冒険家と、時々、教授~」は永遠にオイラの心の中に残り続けていくことだろう。

また、いつかその扉のカギを開く時がやってくることを願いつつ・・・。

2009年8月 6日 (木)

夢のシネマパラダイス6番シアター:ガチ☆ボーイ

ガチ☆ボーイ

Img080306 出演:佐藤隆太、サエコ、向井理、仲里依紗、宮川大輔、泉谷しげる

監督:小泉徳宏

(2007年・東宝・120分)CS

内容:とある大学。安全第一を是とするプロレス研究会に五十嵐良一という学内屈指の優等生が入門してきた。せわしなくメモを取りながら練習に励む五十嵐だったが、肝心の段取りがまるで覚えられない。そんな中、商店街でのデビュー戦で案の定段取りを忘れた五十嵐は掟破りのガチンコファイトをしてしまい、一躍人気レスラーに。しかし、そんな五十嵐には深刻な秘密があった・・・。

評価★★★★/80点

K-1やボクシングは好きで見るけど、出来合いのストーリー性の中で繰り広げられる筋肉ムキムキのエンタメお遊戯ショーにしか見えないプロレスは面白くなくて燃えないから見ない。

そんなオイラが初めてプロレスの試合に燃えた。熱く燃えまくったpunch

司法試験に受かったくせにプロレスの段取りは覚えられなくてカンニングしてしまうというガリガリの五十嵐(佐藤隆太)のキャラがそれ自体コメディとして面白かっただけに、まさかその裏に、眠るとその日のことを全て忘れてしまう高次脳機能障害というシリアスな記憶障害ネタが隠れていたとは思いもよらず・・・。

プロレスのみならず朝起きてからの一分一秒を否が応にもガチンコ勝負せざるを得ない五十嵐の奮闘に、日々のんべんたらりんと生きてる自分が喝を入れられたような、そんな感動を味わうことができた作品だった。

また、記憶障害を単なるあざといダシネタに終わらせずに、真摯かつ妥協なく描いているという点でも、「タイヨウのうた」(2006)で難病ネタを扱いながら丁寧な筆致が印象的だった小泉徳宏監督の演出は今回も健在で好印象。

あとは、やっぱなんといっても佐藤隆太だな。深刻な秘密を覆い隠さんばかりの満面の笑顔は見ていてツラクなってくるほどだったけど、佐藤隆太の長所がうまくハマッたかんじで、ガチの熱演を見せてくれていたと思う。

頭ではなく、身体で覚えた記憶で生きる実感を取り戻そうとする五十嵐のガチンコの生きざま。

はたしてオイラは生きる実感をしっかり持っているのだろうか。それすらビミョーだ・・・。もうギブアップ寸前です(笑)。。。

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(おまけ)

ウォーターボーイズ

Image01 出演:妻夫木聡、玉木宏、平山綾、眞鍋かをり

監督:矢口史靖

(2001・東宝・91分)DVD

評価★★★☆/70点

内容:部員が男ひとりという唯野高校水泳部に突如やって来た美人女性教師佐久間先生。すると彼女目当てに男どもがこぞって入部してくるが、佐久間先生は満面の笑みで「シンクロやって文化祭で発表しまーす!」と言い出してしまう。結局それを聞いた男どもはこぞって退部していく。残ったのはたったの5人、、、はてさて。。

“ぅおりゃーっ妻夫木ぃぃぃ、綾ちゃんと腕組むなーーっ!腕が綾ちゃんのムネに当たっとるじゃないけーわれーっ・・・ゴホッ”

理屈抜きで面白いです。てか理屈で観たらダメなんですね。

眞鍋かをり先生が「有象無象が寄り集まってるだけじゃない」とおっしゃってたように、こういうのは頭ん中カラッポにして観ないと。

どっかのお笑い番組でも見てるかんじでオイラは観ちゃいました。

要は映画じゃない!記号でしょこれって。さらに言えば、マンガでしょ。

この映画でリアリティといったら柄本明くらいなもんだし(笑)。だって竹中直人が出てるっつうだけで予想はつく。

ただ、唯一許せないのは、妻夫木が最後躊躇すること。

お笑い番組で芸人さんが躊躇することなんて普通ないだろーが。なのに何で恥ずかしがるんだよ。その後のシンクロ演技で綾ちゃんに堂々と迫ってるくせに。

あそこでフツーの心理描写を持ってくるなっつーの。

けどもなんだかんだ言ってこういう映画もたまにはイイな。

2009年6月10日 (水)

夢のシネマパラダイス197番シアター:恐怖のウイルス感染★バイオハザード★

バイオハザード

Bhl 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、エリック・メビウス、ジェームズ・ピュアフォイ

監督・脚本:ポール・W・S・アンダーソン

(2001年・アメリカ・101分)2002/09/09・MOVIX仙台

評価★★★/65点

内容:外部と遮断されたバイオ研究所で、人類を滅亡させる新型ウイルスが流出。事態収拾のため特殊部隊が送り込まれるが、ウイルスによってゾンビと化した研究所員たちに襲われ、次々と命を落としていく。隊員のアリスは必死の攻防を繰り広げるが・・・。

“他人がプレイしているTVゲームを横で見ていることほど味も素っ気もないことはない。。この映画にも同じことを感じる。”

冒頭からバイオハザードの世界に難なく入っていけるのはこの映画の巧みさではある。

しかし、ただそれだけという感がどうしても否めない。

自分がTVゲームでプレイしている時に感じる怖さというものはこの映画からは感じられないのだ。

ゾンビにとっ掴まれてガリガリ喰われてしまう時に自分に及んでくる生々しい感触も、次の角を曲がると何かが潜んでいるのではないかという得体の知れない言い知れぬ恐怖もここには無い。

良くも悪くも洗練されてしまっていると言えばいいだろうか。

ま、そりゃ自分がプレイしているという自分主体のTVゲームと、作り手主体の映画とでは、はなっから較差が生じてしまうのは当然といえば当然だけど。

バイオハザードの世界観を表現しきれていたということからすれば、この映画はこれはこれで成功しているといえるのかもしれない。

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バイオハザードⅡ アポカリプス

Biohazard_2 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、シエンナ・ギロリー、ジャレッド・ハリス、オデッド・フェール

監督:アレクサンダー・ウィット

(2004年・アメリカ・94分)DVD

評価★★★/60点

内容:無事に地下施設から生還したアリスたちは、アンデッドに支配されたラクーン・シティからの脱出を図ろうとするが、脱出口のブリッジは封鎖されていて・・・。

“完全に安心しきって、くつろいで見れてしまうのは、やはり結局のところコントローラを自分が握っているか作り手側が握っているかというところに行き着いてしまう。”

1作目よりもスケールがでかくなっていて見応えがあるのはたしかで、ラクーン・シティの市街戦なんかは、ふと「ブラックホーク・ダウン」を思い浮かべてしまうほどの出来栄え、、、と言ったら言いすぎだな、ハイ。

ところがだ、スケールがでかくなっているのはいいものの、それに比例して面白さが付いてくるのではなく、ミラジョヴォの強さが比例してしまったのが何とも救いようがないところ。。

おかげで超人になっちゃいました、、、ってキン肉マンにでも出とけぇ!!

だから非常に安心して見れちゃうのねこれ・・・。

ん?待てよ。

自分がプレステでバイオハザードやる時はいっつも絶望的な戦いを繰り広げてるんだけど。そこんとこどうなのよ。

安心して見させるのは、この作品においては限りない罪でっせアータ!

だから、要するに、、、ミラジョヴォいらね。。。

あ、そうしないと客来ない?

そっかぁ、、客寄せかぁ、、、ってことにならないでね3作目は。

って作るのかよ!

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バイオハザードⅢ(2007年・アメリカ・94分)WOWOW

 監督:ラッセル・マッケイ

 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、オデッド・フェール、アリ・ラーター、イアン・グレン、アシャンティ

 内容:T-ウイルスの感染は世界中へ広がり、地上世界は急速に砂漠化、さらに人類は次々にゾンビ化していく。その中で、地下施設に潜っていたアンブレラ社は、アリス計画なるものを始動させる。一方、アンブレラ社の研究施設から脱走していたアリスは、ウイルスの及ばない安息の地アラスカを目指すが・・・。

評価★★★/60点

はっきりいってバイオハザードという冠を付けてるのがバカらしいくらいかけ離れちゃってる作品になっちゃってて、しかも1作目の偽クローン映画みたいなかんじ。。

そこにプラス「エイリアン4」とヒッチコックの「鳥」かよっ!

さらに、2作目ですでに95万パワーの超人の域に達していた女戦士ミラジョヴォが今回さらなる進化を遂げ、なんとスーパーサイヤ人に変貌!!なんじゃそりゃ(笑)。ドラゴンボール実写版にでも出とけ!

が、一方では、灼熱の砂漠を舞台に、さんさんと降り注ぐ太陽にさらされている渇きまくったアンデッド軍団という設定は今までにない光景で、、、ようするにバイオハザードと思って見なければそれなりに楽しめる作品になってはいる。

しかし、、続編まだいくのかよ・・。次の舞台は宇宙か(笑)!?

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アウトブレイク(1995年・アメリカ・129分)DVD

 監督:ウォルフガング・ペーターゼン

 出演:ダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ、モーガン・フリーマン、ケビン・スペイシー

 内容:アフリカの小村に派遣された米国陸軍伝染病医学研究所のサムは、そこで未知のウイルスに侵された村人たちが次々と死んでいくのを目の当たりにする。ところが、その直後、カリフォルニアのシーダークリークという町で同じ症状の伝染病が発生してしまう・・・。

評価★★★☆/70点

“警報!警報!レベル4発生!レベル4発生!下手な人間関係を持ちこむことは禁止されています。繰り返します。ヘタクソな人間関係描写は被害を甚大にするだけですので即刻止めてください。”

アメリカ映画にありがちな夫婦愛を織り込んでいるのはまだ許せる。

がしかし、悪役D・サザーランド少将を逮捕したときのモーガン・フリーマン准将の満面の笑みを見たときは思わずブチ切れそうになりましたがな。

いかにもなパターン化されたアメリカ映画なんだよなぁ毎度のことだけども・・。結局全てが安易なハッピーエンドで終わっちゃう。ていうか全然問題は解決されてないままじゃん。

このての題材を扱うならもう一段高いレベルでつくってほしいもんだ。

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ウルトラヴァイオレット(2006年・アメリカ・87分)WOWOW

 監督・脚本:カート・ウィマー

 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、キャメロン・ブライト、ニック・チンランド、ウィリアム・フィクトナー

 内容:21世紀末、新種のウイルスが蔓延。感染した人間はファージと呼ばれ、超人的な知能と運動能力を持つかわりに12年しか生きられない運命にあった。ファージを根絶しようとする政府は掃討作戦を繰り広げるが、ファージも地下組織を結成し反抗を試みていた。そして、ファージ最強の女戦士ヴァイオレットが政府の最終兵器を強奪することに成功するが、それはたった9歳の少年だった・・・。

評価★★/40点

この監督の前作「リベリオン」は少ない予算の中で出来ることを密にやり込んでいる印象があったが、今作は使いこめるだけの予算を得たことで、かえって中身がスカスカになってしまった感が・・・。

無敵のミラジョヴォも正直見飽きたし(笑)。なんかもう女版セガールのキャリアを邁進しているかんじやな。。

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カサンドラ・クロス(1976年・イギリス・128分)NHK-BS

 監督・脚本:ジョージ・P・コスマトス

 出演:バート・ランカスター、リチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、エヴァ・ガードナー

 内容:ジュネーブのWHO本部を爆破しようとしたテロリストが、襲撃に失敗して逃げる途中、誤って細菌に感染。そしてそのままストックホルム行きの大陸横断鉄道に潜り込んでしまう。秘密漏洩を恐れたアメリカ陸軍のマッケンジー大佐は、ポイントを切り換えて列車の進路を変更させ、今は使われていないカサンドラ大鉄橋ごと千人の乗客もろとも爆破しようと目論むのだが・・・。

評価★★★/65点

まるで聖闘星矢の必殺技に使われてそうな題名のカッコ良さから、いったいどんな映画なんだろうと思ってたら、トンでもない惨劇映画だったなww。ラストで半分死んで半分生き残るって・・。

セガールが乗ってたらねぇ(笑)。。

しかし、こういう映画にソフィア・ローレンだとかエヴァ・ガードナーといった大物女優が出てるとは意外だった。

あと、「グラディエーター」(2000)やハリポタシリーズでヨボヨボの爺さんだったリチャード・ハリスの若かりし日の姿を見れたのは収穫だったかも。

2009年3月29日 (日)

夢のシネマパラダイス281番シアター:攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL

Mainvisual 声の出演:田中敦子、大塚明夫、家弓家正、山寺宏一

監督:押井守

(1995年・松竹・80分)

評価★★/40点

内容:2029年の企業集合体国家に、謎の天才ハッカー“人形使い”が出現。精鋭サイボーグによる特殊部隊・攻殻機動隊がその捜査にあたった。隊長の草薙素子は、電脳に侵入し人格まで操作してしまう人形使いの能力を知って、自らの存在意義に疑念を抱き始める・・・。近未来の超高度ネットワーク社会を舞台に、公安警察の特殊部隊の活躍を描いたサイバーパンクアニメ。アメリカでビデオチャートの1位を記録したことでも有名。

“自分の知識欲を刺激し、煽る映画は好きだが、知識欲を麻痺させる映画を観るのははっきりいって嫌い。”

この作品を始めて観たのは公開数年後、大学に入ってからだったと思う。

原作マンガを読んでいなかったとはいえ、おバカなオイラなんかは「ろっか」というところだけですでにな、何?みたいな・・・。

ロッカなのか六家なのか六課なのか、、、と思ったら「きゅうか」という言葉が。。

旧家?九課?

もうよほどレベルが低かったんだね、、、我ながら。。

まぁそんなところで立ち止まってしまうぐらいだから、内容にもほとんどついていけず、デジタル技術の海の中で創造されたアニメ、そのデジタル情報の渦の中でただただ溺れているだけだったのです。

でもまぁやっぱり原作マンガを読んでから見るべきものだったのかなという感じはする。

なんてったって士郎正宗だからなぁ。

押井守には悪いけど、この映画もまた士郎正宗の“攻殻機動隊”の1つのパーツとしてみるべきものなのかな、とは感じた。

1個の独立した作品としてはなんだか見れへんなあと。

自分がおバカなのを加味してもちょっとこの映画は情報量が少なすぎる。

だからまぁ何回か観ないと分からないのかもとは思うのだけど、これって士郎正宗のマンガの読み方とは全く逆じゃないだろうか。

後に攻殻を読んだりしても思うけど、士郎正宗の印象はとにかく情報量が多い。欄外に注釈がわんさか書かれてるし、絵の情報量もあふれていて1ページ読むのにけっこう時間がいるんだよね。読めば読むほど理解が深まるというかんじで。

情報量が多いから何回も読む、しかし映画の方は情報量が少ないから何回も見るというそういう違いがあると感じたかな。

あと士郎正宗マンガの楽しみ方って「アップルシード」なんかだとデータブックとかイラスト集などの副読本も出てて、それらを見ることによってさらにそのマンガの世界を楽しめてしまうといういわば副教材になってるわけで。

だからそういう副教材を含めて1つの作品世界として楽しむ、それが士郎正宗マンガの独特の面白さだと思うのですが。

なんかこの映画を観ると、これも士郎正宗攻殻の副教材の1つなんじゃないかなと、逆にいえば副教材にしか見えないということをすごく感じてしまったのだった。

それがいいのか悪いのかといえば★2つ付けてるくらいだから言わずもがなだけど。

ただどうなんだろう。押井守の側からすると、この作品は単なる実験的な作品だったのかもしれない。押井守自身はまだ過渡的な段階にいるのかなぁなんてことを当時はふと思っていた・・・。

ま、「イノセンス」観てその思いは見事に裏切られたけどね(笑)。

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イノセンス

051106_innocence

声の出演:大塚明夫、田中敦子、山寺宏一、竹中直人

監督:押井守

(2004年・東宝・99分)2004/03/16・MOVIX仙台

評価★★☆/45点

内容:2032年の日本。世の中は、人とサイボーグ、そしてロボット(人形)の共存が進んでいた。と同時にテロも各地で続発。そんな犯罪を取り締まる政府直属の機関・公安九課の刑事バトー。彼は、身体全体がサイボーグで、純粋な部分はわずかな脳だけ。そして彼を人間たらしめているのは、かつて想いを寄せていた草薙素子の記憶と、愛犬バセットハウンドへの無償の愛情だけだった。そんなある日、暴走した少女型のロクス・ソルス社製の愛玩用ロボットが所有者を惨殺する事件が発生。さっそく相棒トグサとともに捜査に乗り出すバトーだったが、その過程で彼の脳を攻撃する謎のハッカーの妨害に見舞われていく・・・。

“この映画からは魂(ゴースト)を感じない。それゆえこの作品を観る意味という根源的なところで何も見出すことができない。”

「マトリックス・リローデッド」でも感じたことだけど、娯楽としての映画に、より強いエンタメ性を付加しなおかつ補強していくものが、作り手と観客の相互理解の強化のためのストーリーと映像のバランス取りと補完性ではなく、徹底した圧倒的映像体験の強化なのだとすれば、それは自分の感性とは本質的に合わない。

というかもともと自分の好みではなくて、あまりやってもらいたくない手法だということは前もって言っておく。

観てる時は面白いが、それは決まって一過性で、結局心の中に何も残していかないのだから。

そして、攻殻もそうだし、本作イノセンスもまたしかり。と個人的には感じてしまったのだった。

まずもってこのシリーズからは“情”を感じることができない。

人間と機械の境界が曖昧になっている世界観とそこから来る自分という存在定義への言い知れぬ不安を描こうとしているのは、特に前作よりも顕著で、そのため“情”が定まらないというのも無理やり理屈づけて考えれば分からないでもない。。

そうでなくとも本作では、ゴーストを持たないロボットの暴走事件を扱っているわけで、その愛玩ロボット「ハダリー」に“情”がないのは言うまでもない。

そして、そこから我々が認識し得るものは、ただ恐怖それのみである。

だが、この映画のある意味信じがたい点は、「ハダリー」が我々の内に呼び覚ます恐怖というただ一面でのみ完全に立ち止まっているところで、この愛玩ロボット「ハダリー」を作ったヤツも出てこなければ、所有するヤツも出てこないという欠陥を平然とやってのけている。

魂(ゴースト)がないのではなく、魂(ゴースト)を描いていないのだ、と自分勝手に解釈させてもらった。

では、“情”の対極にある“理”はどうかといえば、これがまた悲惨そのもの。

孔子やら何やらいろいろご立派な比喩やら理屈やらの数々を次々にひけらかしてくるが、それらが自分の中に残すものは空虚と倦怠だけ。

この映画はあれなのか?人間と機械の境界線というよりか、理屈と屁理屈の境界線を彷徨う映画を目指しているのか?

しかもこの決められたような通り一遍の“理”が、不器用なバトーやトグサの微かな“情”の灯を消してしまいもはや風前の灯だし、1つの型に嵌めてしまい自分の中で何も震えず。

オイラは映像よりもまずストーリーとキャラクター重視、“情”と“理”の融合と“魂”を見たいタチなので、この点は看過できない。

しかし、ただひとつ、映像だけはスゴイことは認めよう。

映画のオープニングでヴィリエ・ド・リラダンの「未来のイヴ」の一説が引用されているが、この「未来のイヴ」に出てくる人造人間ハダリーの、まだ髪の毛や人工肉、皮膚が付着される前の内部系統。また、その製作者であるエディソンのハダリー内部の身体組織の詳細な驚くべき解説などから想起される造型描写を見事に再現してくれた。

とはいっても、1880年代にこの「未来のイヴ」を書き上げてしまったリラダンの魔術師ぶりには到底かなわない。

ちなみに前作で、ネットの海に消えた草薙素子の本作における守護天使ぶりも、「未来のイヴ」でものの見事に表現されている。

さすがにネットという概念は出てこないけど、それに似たものとして、神経流体や流体電導網といった言葉でソワナ(本作にも名前だけ出てくる)の魂と意志が距離を無視して飛んでいくといった驚きの描写がなされている。

押井はリラダンになれるのか。。

概念や世界観は今までの作品で飽きるほど見てきた。

今度はこちらが身震いするほどの“魂”をもしっかり描いてみせてもらいたい。

一応は期待しとるのよ・・・。

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アップルシード

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声の出演:小林愛、小杉十郎太、松岡由貴、藤本譲

監督:荒牧伸志

(2004年・東宝・103分)DVD

評価★★☆/45点

内容:西暦2131年、世界中を巻き込んだ非核大戦は人類に大きな爪あとを残して集結した。そんな荒廃した世界の中で、人々に唯一の希望を与えたのは、最後の理想郷“オリュンポス”。だが、その人口の50%は、ヒト社会の安定を目的に造られたクローン人間“バイオロイド”が占めていた。そのオリュンポスに大戦を生き抜いた若き女性兵士デュナン・ナッツが連行されてくる。そして彼女の前には大戦で死んだはずの恋人ブリアレオスが現れる。しかし、彼は戦争で重傷を負った体の大半を機械化されており、かつての面影をなくしていた・・・。「攻殻機動隊」の原作者としても知られる士郎正宗の「アップルシード」を3Dライブアニメという世界初の手法で映像化した近未来SFアクション。

“最初は新鮮な映像に引き込まれるが、所詮はゲームショウの特設ブースで初体験映像として流してた方がまだマシなレベル。”

手塚治虫の「火の鳥 未来編」に出てくる電子頭脳ハレルヤを想起してしまったけど、その点においても本作は描写が致命的に浅い。

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べクシル2077 日本鎖国(2007年・松竹・109分)WOWOW

 監督:曽利文彦

 声の出演:黒木メイサ、谷原章介、松雪泰子、朴路美、大塚明夫

 内容:バイオ&ロボット技術で市場を独占していた日本は、国際協定に反発し国際連合を脱退、ハイテク技術を駆使した完全なる鎖国を開始する。それから10年後の2077年、日本を牛耳る企業・大和重鋼の暗躍を危惧した米国特殊部隊SWORDは潜入作戦を決行する。そして女性兵士べクシルが潜入に成功し、レジスタンスを率いるマリアと行動を共にするが・・・。

評価★★☆/50点

1ヌキ2スジ3ドウサ(映像・シナリオ・演技)という映画の評定マニュアルに照らしてみると、、、映像、スゴイ。シナリオ、薄っぺら。演技、大根・・・。

プレステ3でメタルギアソリッドやってる方が断然面白いっちゅうレベルです。。

なんつーか、作り手の技術屋として志向するベクトルと、観る側が求めるベクトルというのがかなりかけ離れちゃってるなと。「ファイナル・ファンタジー」もそうだったけど。

3DCGなどの専門的なことがホメられて、それがいい映画とか完成度の高い映画なんだというベクトルじゃなくて、自分にとって、また誰かにとって好きな映画、愛すべき映画というのを作ってもらいたいんだわなぁ。。

クールじゃなく子供っぽくていいから、そんな映画を観たいんだよオイラは。

ま、だから、ピクサー映画は大好きなんだけどさ。そんなオイラがこの“大人な”映画を語る資格なんてないのかもしれないけど、大丈夫かなと思っちゃうよジャパニメーションの将来・・・。

しかし、、「砂の惑星」のサンドワームをここで見ることになるとはね(笑)。

2009年3月27日 (金)

夢のシネマパラダイス293番シアター:殺人の追憶

ゾディアック

20071111_256484 出演:ジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr、アンソニー・エドワーズ、ブライアン・コックス

監督:デヴィッド・フィンチャー

(2006年・アメリカ・157分)CS

評価★★★★/75点

内容:1969年7月4日、カリフォルニアで若いカップルが銃撃され、男性は一命をとりとめたものの、9発もの弾丸を浴びた女性は絶命、警察に通報してきた男が自分が犯人だと言い残した。それから約1ヵ月後の8月1日、新聞社に一通の手紙が届いた。それは、のちに自らを“ゾディアック”と名乗る者からの犯行声明で、差出人に通じる暗号文も添えられていた。そして、その暗号文を新聞の一面に載せなければ大量殺人を決行すると脅迫してきたのだった。以来、新聞記者エイブリーと風刺漫画家グレイスミスはこの事件に没頭していくことになる・・・。

“「ダーティハリー」のハリー・キャラハン刑事の行動が初めて理解できた気がする。。”

1968年のクリスマスに幕を開けた“ゾディアック”による連続殺人事件と、その最も危険なゲームに翻弄されつづけた4人の男の人生。

10日後、、1ヵ月後、、3ヵ月後、、半年後、、1年後、、1年半後、、2年後、、4年後、、7年後、、、と矢継ぎ早かつ淡々と時間と場所を飛ばしていき、結局1991年にロバート・グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)が本を出版するまでの23年間にわたる長いスパンを描いていくのだが、2時間40分の長尺の中でデヴィッド・フィンチャーにしてはかなり単調な構成になっていて、観る側にかなりの労苦と忍耐を強いるものになっている。

しかし、それが逆に泥沼にはまって抜け出せなくなった事件捜査関係者の徒労と疲弊、そして人間の知への果てなる探求心やマニアックなまでの欲求をも体感させるものになっていて、最後までジッと見入ってしまった。

そして、ドッと疲れた・・・。

掴めそうで掴めないジレンマ、解かれることを望まない謎、限りなく黒に近い灰色、トークショーに生出演したシリアル・キラー、、、追えば追うだけハマる迷宮。。そして、2時間40分咀嚼し続けなければならない徒労感。

しかし、結局映画を通して最も見せつけられたのは、1番この事件にのめり込んだのは間違いなくオレなんだ!と自信をもって豪語しているデヴィッド・フィンチャーの自己顕示欲だったというオチ・・・。

「セブン」や「ゲーム」などとはまた違った形で今回またそれを見せ付けられたかんじがして、胸くそ悪くなってきた(れっきとしたホメ言葉ですので・・・w)。

しかし、「ダーティハリー」でイーストウッドが44マグナムを問答無用で犯人(ゾディアックがモデルになっている)のどてっ腹にブッ放し、警察バッジを投げ捨てたのも分かるわなぁ、今回のを見ちゃうと。。

あな恐ろしや・・・。オイラはこんなんハマりたくありません。。。

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殺人の追憶

Mom出演:ソン・ガンホ、キム・サンギョン、パク・ヘイル、キム・レハ

監督・脚本:ポン・ジュノ

(2003年・韓国・131分)2004/04/06・とうきゅうスクエア

内容:1986年、ソウル。若い女性の変死体が発見された。その後も同じ手口の殺人事件が連続して発生。特別捜査本部が設置され、個性も操作方法も全く違う2人の刑事が事件の解明にあたる。韓国を震撼させた実際に起こった未解決連続殺人事件をもとにしたサスペンス。

評価★★★/65点

時代の空気や背景、歴史といったベースをかなり意識したつくりになっている映画だと思うが、それらがDNAに刻み込まれている韓国の人々にとっては自分と社会、時代とのつながりや関わりを事件を通して追体験するという側面もあると思うわけで、彼の国の人にとってはまさに追憶たりうる映画だと思う。

しかし、韓国で行われていた防空訓練なぞ知りもしないオイラみたいな日本人にとっては、この映画で残るものといえば拷問フェチの暴力変態デカをはじめとするただの韓国変態オトコ図鑑のインデックスだけで、、はっきりいえば。

手の込んだ残虐な殺人や暴力、またそれに対する怒りをただなぞって見ていくことはできても、時代を追憶していくことなんてまずもってできないわな。下手すりゃ妄想でっせ。。

まぁでも、終盤からラストにかけての圧倒されんばかりの描写力をはじめとして最後まで見せきる力をゆうに持った作品であることは確かだけども。

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インソムニア

Pac2_2 出演:アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムス、ヒラリー・スワンク、モーラ・ティアニー

監督:クリストファー・ノーラン

(2002年・アメリカ・119分)2002/09/22・MOVIX仙台

評価★★★/60点

内容:24時間太陽が沈まないアラスカの町ナイトミュートで、爪を切られ洗髪された17歳の少女の全裸死体が発見される猟奇殺人事件が発生。ロス市警から派遣された不眠症の刑事、地元の女性刑事、犯人の三つ巴の心理劇が繰り広げられる。

“インソムニアって体長10cmくらいのムカデかなにかの虫の学術名かと勝手に思ってた。とにかく足がいっぱいあるやつ・・・?”

予備知識は猟奇殺人ものということしか知らなかったので、何なんだろうインソムニアってと考えてたら、なんか古生代や中生代あたりから生き永らえている虫の名前にありそうだなと勝手に思ってしまったんだい。

そして死体からそのムカデが出てくる。。プチプチッて。ウゲェッ、オェッ。

でもなぜ死体からムカデが、、どうやって死体にムカデを入れた、、いやもしかして生きている間に体内に?、、とかなんとか勝手に想像してしまったんだい。

そしたらなああんだ、、、不眠症かよっ・・・。

しかも冒頭からすでに、あ、犯人ってロビン・ウィリアムスだとすぐに感づく。

となるとアル・パチーノら捜査陣はいかにしてロビンにたどりつくのか、そのプロセスを丹念に追っていく久々の正統派路線をとるんだろうな、と序盤の作り込みを見てて勝手に思った。

が、しかし、、あ゛っ、仲間撃った・・・え?

と霧の中の事故からいきなりそれまでの路線を脱線して別路線へと乗り換えてしまった。

オイラは正直とまどってしまった。

だって「セルピコ」であんなに熱血で正義感の塊の新米警官だったパチーノが、30年後には自己保身に奔走してるんだもの。そんなのありってかんじ。。

でもラストで警官としての道を再度取り戻したので良しとするか。

ただこれだけは確実にいえるな。

「セルピコ」のときからずっっと不眠症だったと(笑)。

あ、「セルピコ」のラストでも死ぬんだった・・・。

2009年3月26日 (木)

夢のシネマパラダイス327番シアター:アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー

Ahiru_kamo 出演:濱田岳、瑛太、関めぐみ、田村圭生、松田龍平、大塚寧々

監督・脚本:中村義洋

(2006年・日本・110分)2007/07/11・盛岡フォーラム

評価★★★☆/70点

内容:大学入学のため仙台へ引っ越してきた椎名(濱田岳)。ボブ・ディランの「風に吹かれて♪」を口ずさみながら荷物の整理をしていると、アパートの隣室の住人・河崎(瑛太)に声をかけられる。そして椎名に奇妙な計画を持ちかける。それは、同じアパートに住むブータン人留学生に広辞苑をプレゼントするため、本屋を襲うというものだった・・・。伊坂幸太郎の同名小説の映画化。

“実はボク、住んでました。あそこに。”

仙台生まれの仙台育ちのオイラとしては、懐かしさに包まれながら、かなり入れ込んで見入ってしまった。

なんてったってオイラ、椎名らが住むアパートがある泉区歩坂町に2年ほど住んでましたからっ!そして、椎名が通う東北学院大学(映画では青葉学院大学)にも通っていたので。

立地的には仙台市北部にある大学の泉キャンパス(1・2年は泉で、3・4年になると仙台市中心部の土樋キャンパスに移るんデス)の真後ろに歩坂町はありまして、その名の通り坂、坂、坂だらけで、その坂のてっぺんにドデカイ鉄塔タワーがドッカンドッカン立ってて、よく友達と「電磁波に侵されて病気になっちゃう~shock」て言ってたっけ。

そんな歩坂町は、ほとんどが色とりどりのアパート群で占められておりまして、学生タウンのようなかんじになってるんです。

だから、歩坂町のアパートと泉キャンパスなんて徒歩5分くらいで着く距離なので、椎名がバスに乗って帰るというのはありえないんだけどね(笑)。

まぁ、そういう細かいとこは置いとくとしても、原作は読んだことないんだけど、仙台の情景もあいまってかなり心に染み入るせつない映画に仕上がっていたと思う。

最初の方は、家賃4,5万のアパートに住んでるくせして広辞苑目当てで本屋を襲うというどこかミステリアスな河崎という男がよく分からないキャラクターだったし、ドルジ(田村圭生)も本当にブータン人なのか?というかんじで、全体的にしっくりこなくて、2年前と現在のプロット、ペット殺傷事件と本屋襲撃がどういうふうに繋がって着地するんだろう、と思いながら見ていたのだけども。

ところが、な、なぬっ!?とおもわず後ろにのけぞってしまうほどのネタ晴らしが明らかになったあとは、すべての伏線がつながり、まるで流しそうめんがスルスルと落ちてくるように一気に引きずり込まれてしまった。

久々に身震いするほどのどんでん返しに気圧された気がする。こりゃ原作も読んでみないとイカンな。

ていうか、“となりのとなり”をそう解釈する奴はおらへんよなぁ(笑)。やられますた。。

キャラクターを見事に演じきった瑛太をはじめとして、役者陣も大変よろしく、松田龍平の存在感は抜群だったし、あとは特に人の良いドギマギ系の椎名を演じた濱田岳がヨカッタな。

もう一回見たいと思わせる作品です。

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(おまけ)

青の炎

Aonohonou 出演:二宮和也、松浦亜弥、鈴木杏、秋吉久美子、中村梅雀、山本寛斎

監督:蜷川幸雄

(2003年・東宝・116分)2003/03/20・新宿武蔵野

評価★★★★/75点

内容:湘南の高校に通う17歳の少年・秀一は母・友子と妹・遙香との3人で穏やかに暮らしていた。ところがある日、母が10年前に離婚した男・曽根がひょこっと現れ、家に居ついてしまったことから平和だった家庭は一変する。曽根は傍若無人に振る舞い、母ばかりか妹にまで手を出そうとする始末。やがて警察や法律では問題が解決できないと悟った秀一は、自らの手で曽根を殺害する決意を固め、完全犯罪計画を練り始めるのだった・・・。

“どう思い返してみてもサブリミナルとしか考えられない映像が2,3コマ入ってた気がするんですけど・・・”

竹中直人その人。

それまでの流れや空気を一瞬断絶させた張本人。

青の炎が一瞬ねずみ色に変わってしまった・・・。

そのサブリミナル映像以外は、北野ブルーともまた違う、はたまたガタカブルーとも違うれっきとした蜷川ブルーで包まれた非常に印象的な映画になっていたと思う。

アヤヤは天然オーラを発しているからまだしも、二宮があれだけの雰囲気を醸し出せるヤツだとはちょっと驚いてしまった。

まぁクストリッツァの映画が好きっつうトンデモ男だからなぁ秀一という男は・・・。あとなんだっけ、トム・ウェイツの声?おい、お前は昭和何年生まれだよ。。

自分が共感できたのはカリカリに焼けたベーコンとジダンのボールさばきくらいだな。

P.S.

あ、あれって自転車だろ秀一さんよ。

お亡くなりあそばしたお前さんの事故がもしニュースになったら、キャスターはロードレーサーにダンプカーが追突しましたなんて言わねえよ。絶対自転車って言うと思うぜ。

いくらお前が天国で、違う!ロードレーサーだ!と文句を言おうともう意味なしだぞ。それでも不満があるなら死ぬんじゃねぇよボケ。

今頃になって自分の内なる炎がメラメラ燃え出してきた・・・。

(初記)2003/03/22

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サイダーハウス・ルール(1999年・アメリカ・126分)DVD

 監督:ラッセ・ハルストレム

 出演:トビー・マグワイア、シャーリズ・セロン、マイケル・ケイン、デルロイ・リンドー

 内容:孤児院で生まれ育ったホーマーは、院長ラーチの下で分娩と当時禁止されていた堕胎手術を手伝っていた。ある日、堕胎手術にやって来たキャンディとその恋人に刺激され、ホーマーは孤児院を出ることを決意する・・・。巨匠ジョン・アービング自らが自身の原作を脚色。アカデミー助演男優賞と脚色賞を受賞。

評価★★★★/80点

“親友ディカプリオを軽々と飛び越えてしまった瞬間”

監督ラッセ・ハルストレムは早熟ディカプリオを見出し、大器晩成マグワイアを開眼させたというところなのかな。

2009年3月13日 (金)

夢のシネマパラダイス598番シアター:ホタル

ホタル

Hotaru02 出演:高倉健、田中裕子、夏八木勲、原田龍二、中井貴一、井川比佐志

監督:降旗康男

(2001年・東映・114分)NHK-BS

評価★★★☆/70点

内容:鹿児島の小さな港町で漁師をして静かに暮らす元特攻隊員の山岡秀治(高倉健)と腎臓を患っている妻の知子(田中裕子)。時代が昭和から平成に変わったある日、同じ元特攻隊員だった藤枝洋二(井川比佐志)の自殺の報せが届く。時を同じくして、金山という朝鮮籍の特攻隊員の遺品を故郷の韓国に届けに行って欲しいと頼まれた山岡は、ある決意を胸に妻を連れて海を渡るのだった・・・。

“桜島のぽっぽや”

北海道の“ぽっぽや”ならぬ南の国の“ぽっぽや”を彷彿とさせる夫婦愛を縦軸に、そして昭和天皇崩御による昭和という激動の時代の終焉を横軸にとり、過去の戦争による癒しきれない傷と悔恨、特攻から生きて帰ってきてしまったことによる複雑な様々な思い、戦争に翻弄された朝鮮人の特攻兵、そして夫婦の絆のドラマが淡々と綴られていく。

、、のだが、他愛のない純粋な夫婦愛が前面に出てきてしまい、根底にあるべき大事なテーマが裏に隠れて埋没してしまったような、そんな物足りなさは正直感じてしまう。

例えば、高倉健が朝鮮半島に渡って謝罪するというのは、ものスゴッ画期的なことだと思うんだけど、そこに至るまでの過程がやや平板に過ぎて現実感に迫ってくるものが乏しいというか、、、健さんと田中裕子の存在感だけでなんとか立脚していたかんじで、ちょっと残念だったかな。。

そういう意味ではすごい不器用な映画。高倉健だけに・・。

ただ、こういう過去の戦争を語っていこうとする真摯な映画はもっと多く作られていくべきだとは思った。

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俺は、君のためにこそ死ににいく(2007年・東映・140分)WOWOW

 監督:新城卓

 出演:岸惠子、徳重聡、窪塚洋介、筒井道隆、多部未華子

 内容:太平洋戦争末期、鹿児島の知覧飛行場から敵艦目指して片道燃料で飛び立っていく特攻隊の若者たちの儚い青春模様を、彼らから母のように慕われていた富谷食堂の女主人・鳥濱トメの視点で描く。ちなみに製作総指揮・脚本を手がけたのは石原慎太郎。

評価★★★/55点

“葛藤を描けない戦争映画ほど怪しいものはない。”

石原慎太郎が岸惠子を迎えるにあたって、あまりにも無難なところに軟着陸しちゃったなという印象。

歯に衣着せぬ暴言でおなじみの石原慎太郎としてはかなり控え目なかんじで、それがかえって映画として芯にまとまりと力強さがない印象を与えてしまっている。

また、食堂のお母さん・鳥濱トメの視点を一応借りてはいるものの、視点としてはかなり俯瞰的で、事象を細めに切り取ってただエピソードを羅列しているだけというかんじで、なかなか人物に入り込んでいくことができない。

そういう点では群像劇にすらなっていない散漫さばかりが目につき、なんというかもっと人物を絞って寄り添って描いていってもらいたかった。

つまるところ、葛藤を描けない戦争映画ほど怪しいものはないのだから。

そのため、特攻隊員が軍神と人間との間で宙ぶらりんになっている様相を呈している中で、「靖国で待ってるぜ!」なんざ連発されても、はたしてその意味するところは、“理不尽な犬死にという悲劇”なのか、それとも“「あなた」ではなく「君」のために儚く散っていった美談(美しい日本人の姿)”なのか、かなり意図的に曖昧にされているかんじでかえって不気味だし、バックにいる石原慎太郎がどうこうは別にしても映画としての重心の弱さにもつながっていて、なんとか岸惠子がつないでいたからいいものの、映画としての出来ははっきりいって悪いと言わざるをえない。

もっとバシッと、右なら右、左なら左と舵を切ってほしかったような、、、立ち位置はまるで違えど石原慎太郎が朝日新聞のような切り抜け方をしてどないすんねん(笑)。

(追記)

これをWOWOWで見たちょうどその日に民放で「千の風になってスペシャル 戦場のなでしこ隊」というスペシャルドラマがあって、おもわず見入ってしまった。

特攻隊員たちの身の回りの世話をするなでしこ隊については、映画の中でも鳥濱トメ(岸惠子)の次女(多部未華子)がその一員として描かれているけど、TVドラマの方は、なでしこ隊のリーダーだった前田笙子さん(当時15歳)の視点から、彼女がつけていた日記や、まだ御生存の方々の証言を交えて描いた証言ドラマで、映画の中でも「智恵子、会いたい。話がしたい、無性に、、、」という手紙の引用でちらっと出てきた穴澤少尉などにスポットを当てていた。

250キロの爆弾と片道燃料で敵艦に体当たりしていく特攻隊員たちの軍神などではない若者の本当の姿と23日間で106人もの若者を見送った彼女たちの苦痛と嘆きがよく伝わってくるドラマだった。

エピソードというエピソードを満タンに詰めこんで絨毯爆撃してしまった映画とピンポイントに絞って描いたTVドラマ。こりゃ映画の完全な負けだわ・・・。

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メンフィス・ベル(1990年・アメリカ・107分)NHK-BS

 監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ

 出演:マシュー・モディン、エリック・ストルツ、テイト・ドノヴァン、D・B・スウィーニー

 内容:数多くの戦火を潜り抜けてきた爆撃機メンフィス・ベル。若者たちの守り神ともなっているこの爆撃機が、今度はナチスの軍事基地爆撃という危険きわまりない任務に飛び立つことに・・・。

評価★★★/65点

そっちがメンフィスで出会った女の名前付けてくるのなら、こっちはYAMAGATAアキコって付けてやる(笑)!!

2009年3月 2日 (月)

夢のシネマパラダイス338番シアター:“グローリー・トゥ・ザ・フィルムメーカー”北野武vol.2

キッズ・リターン

Kids 出演:安藤政信、金子賢、石橋凌、森本レオ、山谷初男、寺島進、丘みつこ

監督・脚本:北野武

(1996年・日本・108分)仙台フォーラム

評価★★★★/75点

内容:偶然に再会したシンジとマサルの高校時代の回想から物語は幕を開ける。2人はいつも授業をさぼって悪ふざけをしていたが、けんかで負けたことをきっかけにマサルはボクシングを始める。が、素質を見出されたのは彼にくっついて入門したシンジの方だった。マサルはボクシングをあきらめ、ヤクザの道に進む。それぞれに成功をつかんだ2人だったが、やがて運命に引きずられるようにして転落していった。。

“親が出てこないのが少々気になるくらい。”

まぁ、先公があのバカ共はほっとけとサジを投げてるくらいだから、それ以前に親は投げ出しちゃってるはずなんだろうけども。

でも、家庭を描かないことでこの映画がパーソナルな映画になっているかといえばそうともいえない。

なぜなら同じかていでも過程の方も描いていないわけだから。

その手法が北野流といえる特徴ともいえるし、北野映画の独特な味と色を醸し出していて個人的には好きなのだけども、ただあのラストの「まだ始まってねえよ。」という決め台詞。

少なくとも彼らが家庭・ファミリーと過程・プロセスを顧みることをしなければ同じことの繰り返しにしかならない何の意味も成さない言葉になってしまうことだけは確かだ。

まぁ北野映画には一貫して家庭の影が皆無だし、過程に関してもいかに排除し省略していくかが第一にあるから、北野映画の手法も諸刃の剣ではあるのかもしれない。

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菊次郎の夏

Kikujiro 出演:ビートたけし、関口雄介、岸本加世子、吉行和子、細川ふみえ

監督・脚本:北野武

(1999年・日本・121分)1999/06/12・ルミエール1

評価★★★★/80点

内容:浅草で祖母と暮らす小学3年生の正男は、夏休みを利用して写真でしか見たことのない母に会いに行くことを決意。そんな正男を心配した近所のオバハンは、無職でブラブラしている夫・菊次郎を同行させることにする。嫌々引き受けた菊次郎は、正男との旅も右往左往でいい加減。だがそんな2人の間にもやがて交流が生まれ、ついに正男の母と対面の時を迎えるが・・・。

“映画監督北野武とお笑い芸人ビートたけしのバランスが加速度的な崩壊をみせていくのにもかかわらず、物語は破綻するどころか加速度的な面白さと求心力をみせていく。”

お笑いのネタやセンスだけを取り上げればはっきりいって古臭いのだが、ビートたけしだからこそ許される、ビートたけしだからこそ笑えるギャグの数々が映画の中でほとんど暴走気味といっていいくらいに発揮されている。

まぁようするに面白いんですわ。

しかも映画がちゃんと成立しちゃってるんだもんなぁ。

実は暴走しているかに見えたビートたけしは、映画監督北野武の手のひらでちょこまか動き回っているにすぎなかったと、そういうことなのかもね。

笑いのセンスは言わずもがな、映画のセンスもやっぱ相当あるわなと再実感。。

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あの夏、いちばん静かな海。

Anonatsu 出演:真木蔵人、大島弘子、河原さぶ、藤原稔三

監督・脚本:北野武

(1991年・東宝・101分)NHK-BS

評価★★★★/75点

内容:耳が不自由な青年と少女の淡い恋を、台詞の少ない簡潔な映像や、北野監督独特の編集技術で描き出したラブストーリー。清掃車のアルバイトをする聴覚障害者の茂は、壊れたサーフボードを拾ったのを機にサーフィンを始めた。同じ障害者で茂の恋人の貴子は、いつも浜辺で彼を見守っている。やがて茂はサーファー仲間とも親しくなっていき、大会にも出場するようになったのだが、夏が終わるとともに茂の姿は海辺から消えていた・・・。

“オレンジの皮むきならオイラにまかせろ!”

だって下手なんだもんあの人たち。

ま、そんなことよりこの映画はあれだな、記録には残らないけど記憶には絶対残る映画だな。

バックグラウンドで波の音ってのはすごく好きだし。だからサザンの“チャコの海岸物語♪”も好きなのです、、映画と関係ねぇー。

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その男、凶暴につき

Sonootoko 出演:ビートたけし、白竜、岸部一徳、川上麻衣子、芦川誠、佐野史郎

監督:北野武

(1989年・松竹富士・103分)WOWOW

内容:人気タレントのビートたけしが本名の北野武名義で初監督に挑戦した暴力性みなぎるハード・バイオレンス。マイペースゆえに署内でも孤立している刑事の吾妻は、同僚の刑事を巻き込んだ麻薬組織の暗躍を知り、後輩の菊池とともに事件の真相を追った。売人を締め上げて、表向きはレストランの経営者である黒幕の仁藤に接近した吾妻は、仁藤が差し向けた殺し屋の清弘に命を狙われる。。。

評価★★★☆/70点

まるでしなった鋭利な刃の上をヒタヒタと進むようなヒンヤリとした緊張感、そして静寂と暴力の不思議で刺激的な共存。

危険な美的世界。

1作目から北野映画たる世界観を完璧に確立してしまえるというのはやはりただ者ではない。しかし、当時それを見抜いていたのは淀長だけだった・・・。

夏祭り、海、車の後部座席、、、北野映画のベースがすでに詰まっているのも見所。

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ソナチネ

Sonatine 出演:ビートたけし、勝村政信、大杉漣、寺島進

監督・脚本:北野武

(1993年・松竹・93分)DVD

評価★★★/65点

内容:北嶋組の幹部・村川は、友好団体の中松組の助っ人をすることになり、弟分の片桐やケンらを連れて沖縄を訪れた。中松組と敵対する阿南組は村川たちが来たことでかえって刺激され、抗争はますます激化。村川たちは中松組幹部の上地とともに、海の近くの廃家に身を隠す。何もすることがなくなった村川たちはダラダラとした日々を過ごすが・・・。

“ダウンタウンのガキ使ばりの幼稚で過激な内輪遊びと夏休みごっこ。そこに死臭漂うフィルターをかぶせると身もすくむような美しさと熱さと冷たさが意味もなく押し寄せてくる。”

熱いものに触れて、パッと手を引いたら実はそれは異常に冷たいものだった。。

冷酷な凶気と内なるパッションは表裏一体。

それを燦々と太陽が照りつける灼熱の沖縄に焼き付ける。

暑いはずなのに、そぞろ寒い悪寒に襲われて見ていて怖くなってくる。

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BROTHER(2000年・日/英・114分)WOWOW

 監督:北野武

 出演:ビートたけし、オマー・エプス、真木蔵人、大杉漣

 内容:ヤクザ同士の抗争で組織を追われた男がアメリカのロスに移住し、そこで腹違いの弟と出会う・・・。北野映画おなじみのバイオレンス・アクションが繰り広げられる北野監督第9作目。

評価★★★/55点

世界標準という言葉が耳に痛い。指詰めより腹切りより何よりこの言葉が痛ぇーーwobbly。。

2009年1月20日 (火)

夢のシネマパラダイス591番シアター:お伽の国からやってキターーッ!!

エバー・アフター

51zdttwnkkl__sl160_ 出演:ドリュー・バリモア、アンジェリカ・ヒューストン、ダグレイ・スコット、ジャンヌ・モロー

監督・脚本:アンディ・テナント

(1998年・アメリカ・121分)WOWOW

評価★★★☆/70点

内容:おとぎ話「シンデレラ」をモチーフにしたラブストーリー。16世紀のフランスを舞台に、継母と姉にいじめられる少女ダニエルが、自らの力で運命を切り開き王子と結ばれるまでを描く。

“劇的ビフォー・アフター!?”

シンデレラの真実の物語と銘打っている中で、中世16世紀フランスという時代にうまく当てはめて作られており、レオナルド・ダヴィンチが絡んでくるところなどファンタジーものとは一線を画した物語になっていてなかなか面白い作品になっていたと思う。

政略結婚でフランスへ連れてこられたスペイン王女が婚礼式でボロ泣きするシーンなんてホントにあったんじゃなかろうかと思うし、情けなさすぎるヘンリー王子みたいな王もごまんといただろう。

、、、てそれじゃダメなんだぞヘンリー(笑)!なぜダニエル(ドリュー)がホレてしまうのか、あんなヘナチョコに・・・。

まぁ、それだけダニエルが強かったということだと思うけど、1発KOしてしまうような腕っぷしの強い土まみれ泥まみれのオテンバ姫も逆にドリューが映えていてヨロシイ。

「マスク・オブ・ゾロ」のキャサリン・ゼタ・ジョーンズあたりだと強面で強すぎるからあれだけど、ドリューだとちょうど良いあんばいだし、パッツンパッツンしててイイんだよね(笑)。

継母アンジェリカ・ヒューストンも「101」のグレン・クローズみたいなディズニーお決まりパターンの悪女かと思ったら、やや人間味が付け加えられていて、なんかタイムボカンシリーズに出てきそうな憎めなさがあって良かった。

けど、ダニエルの親父って、あの継母が毒を盛って殺したのかと思ってたけど、ちゃうんか??

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チキ・チキ・バン・バン(1968年・イギリス・143分)NHK-BS

 監督・脚本:ケン・ヒューズ

 出演:ディック・ヴァン・ダイク、サリー・アン・ホーズ

 内容:夢想家で発明家のポッツが、「チキ・チキ・バン・バン」と名付けたポンコツ車で子供たちと冒険の旅に出る!007シリーズの原作者イアン・フレミングの童話をもとにした冒険ミュージカル。

評価★★★/65点

何度聞いてもチリ・チリ・バン・バンとしか聞こえてこないんだけど、チリ・チリの方が正しいということを後で知ってひと安心。

肝心の映画はというと、山あり海あり空あり谷あり草原あり城ありと見所も満載で、合成シーンも嫌気にならないで巧い見せ方で演出していて好感がもてる。

特に俯瞰シーンは白眉で、ミュージカルシーンや星空の下で海上を飛行しているシーンなどは強く印象に残る。

しかし、如何せんこの内容では2時間半はちと長い。。

ミュージカル映画でありながら冒険映画ともいえるけど、逆にいえば中途半端そのもので、時おり出てくる魅力的な映像で2時間半もっているといったかんじだった。

話の筋が映像に追いついていればもっと見入っていたはずで、その点が惜しいかな。。

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フック(1991年・アメリカ・141分)NHK-BS

 監督:スティーブン・スピルバーグ

 出演:ロビン・ウィリアムス、ダスティン・ホフマン、ジュリア・ロバーツ、グィネス・パルトロウ

 内容:自分がピーターパンだったことを忘れてしまった、さえない中年男ピーターが、子供たちを救うためフック船長の待つネバーランドへ旅立つ!

評価★★★☆/70点

最初に観たのは劇場だったけど、心躍る冒険譚を期待して劇場に入ったはずが、まるで親子関係修復セミナーに強制参加させられたような違和感を抱いたのを子供ながらに覚えていたんだけど。

でも、先日久方ぶりにテレビで見たら、三十路にさしかかって年食ったせいか、純粋に楽しめちゃった(笑)。グロさがもうちょっと加味されてればもっと良かったけど。

ピーターみたいに子供の心を忘れてしまったからこそ、こうやって見れる作品なのかもしれないな・・。

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ショコラ(2000年・アメリカ・121分)DVD

 監督:ラッセ・ハルストレム

 出演:ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、ジュディ・デンチ、アルフレッド・モリーナ、レナ・オリン

 内容:冬のある日、伝統が深く根付くフランスの村に、謎めいた女性が娘を連れて越してきた。彼女がオープンさせた、見たこともないような美味しそうなチョコレートであふれたお店が、保守的な村の人々に変化をもたらしていく。。

評価★★★☆/70点

チョコレートのCMも2時間ぶっ続けで見るとさすがにダレるな。

お味の方も、今までに味わったことのないような絶品なのかと思いきや、そんな取り立てていうような味でもないし・・・。

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グリンチ(2000年・アメリカ・105分)WOWOW

 監督:ロン・ハワード

 出演:ジム・キャリー、テイラー・モムセン、クリスティン・バランスキー、モリー・シャノン

 内容:全身が緑色の毛で覆われた嫌われ者のグリンチは、美しいフーヴィルの町を見下ろすクランペット山に住んでいた。フーヴィルの町では、楽しいクリスマスの準備で大わらわ。しかし、グリンチはクリスマスが大っ嫌い!そこで彼はフーヴィルのクリスマスをメッタクタにしようと作戦を練る。。アメリカ人なら誰でも知っているという児童文学の映画化。

評価★★★/55点

ウォレスとグルミットのようにクレイアニメで見たかった気がする。

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リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い(2003年・アメリカ・110分)MOVIX仙台

 監督:スティーブン・ノリントン

 出演:ショーン・コネリー、スチュワート・タウンゼント、ペータ・ウィルソン、シェーン・ウエスト

 内容:1899年、謎の集団が近代兵器で欧州各地を襲撃し戦争の危機に。冒険家アラン・クォーターメインは、ネモ船長、透明人間、吸血鬼、不死身の男ドリアン・グレイ、ジキル博士、トム・ソーヤーらと超人同盟を結成、謎の集団に立ち向かう・・・。人気小説の主人公たちが一同に会するコミックを映画化。

評価★★/40点

B級からA級に昇格するためにA級養成ギプスを無理やり付けさせられたノリントン。

しかし結果はA級に戦犯が付いてしまうという本末転倒なものに終わってしまった。

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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語(2004年・アメリカ・109分)WOWOW

 監督:ブラッド・シルバーリング

 出演:ジム・キャリー、メリル・ストリープ、エミリー・ブラウニング、リーアム・エイケン

 内容:発明好きの長女・ヴァイオレット、読書家の弟・クラウス、末っ子のサニー。両親を亡くしたボードレール家の3人の子供たちは、遠縁のオラフ伯爵に引き取られる。しかし、実は遺産目当てだったオラフ伯爵は、子供たちに執拗な嫌がらせを繰り返していく・・・。世界的ベストセラーの児童書の映画化。

評価★★★/55点

小公女のごとく徹底的に不幸なトーンに落としていくわけでもなく、ホーム・アローンのごとく痛快さを前面に押し出すわけでもなしに、世にも不幸せなというわりには、ちょっと中途半端な印象。

徹底的なオーバーアクションと七変化でボードレール3姉弟をいじめ抜くジム・キャリーにもはっきりいって凄みが感じられない。

冷徹な狂気よりも軽いノリのコメディぷりの方が勝ったかんじで、そこらへんのバランスがもうちょっと取れていればシニカルでブラックな世界観がもっと際立ってよかったと思うんだけどなぁ・・。

2009年1月18日 (日)

夢のシネマパラダイス45番シアター:YES,WE CAN!!CHANGE WE NEED!!

オール・ザ・キングスメン

Kkz105 出演:ブロデリック・クロフォード、マーセデス・マッケンブリッジ、ジョン・アイアランド、アン・シーモア

監督・脚本:ロバート・ロッセン

(1949年・アメリカ・109分)DVD

内容:不正を憎む実直な下級役人だったウィリーは、苦労の末に州知事に就任する。やがて権力を増大させた彼は、いつしか腐敗政治に手を染めていた。そんな時、彼の息子が事故を起こす。事故隠しに奔走するウィリーは、やがて自ら破滅を招いていくのだった・・・。アカデミー作品・主演男優・助演女優賞を受賞。

評価★★★★/80点

今、このての映画作ったら、絶対サスペンスとかアクション方面に舵が行っちゃうんだろうな。。

日本を牛耳ってるどこぞやの政党じゃないけど、あまりにも現実政治がアホらしいから、テレビのワイドショーとかTVタックルの永田町時代劇で十分だもんな(笑)。あるいはキムタク総理みたいに、現実逃避としておもいっきり理想的にヒーローとして描いちゃうとかしかないだろ。

でも、逆にそういう中で今回の映画を見るとすごく新鮮だし面白いわけ。

シンプルな話の筋立ての中に典型的な金権政治の何たるかが凝縮されているわけで、日本でいえば鈴木何某の政治人生そのものじゃんみたいな。

ド田舎出身で理想に燃えてた1人の男が金権政治の権化と化していく様が非常に分かりやすく描写されていく。

撃たれても、なぜ俺は撃たれたんだ?とのたまうウィリー・スタークと同じように鈴木何某も、なんで政治家やめなきゃならんの?と涙流しながら訴えるわけだ。(結局復活しちまったけど・・)悪の道を突き進んでるなんて自分じゃこれっぽっちも思ってなかったんだろうな。

さらに、この映画の面白いところは、ウィリー・スタークの右腕がセイディという女性だということ。非常に有能な参謀でありながら金権力の虜となっていく様は大きなインパクトを与える。アカデミー賞で助演女優賞獲ったのも納得。

理想論を語ることは誰にだってできるけど、その理想を現実のものにするために自ら立ち上がる奴ってのはそうなかなかいるもんじゃない。

まさに正義の人。

しかし、その理想を実現する先に必ず立ちはだかる様々な抵抗勢力や敵と闘わなければならない中で、理想を実現するための手段、必勝法は金だdollar!ということにウィリーは行き着いてしまうわけだ。

理想を実現するためにはどんな手段も厭わないというやり方が悪の道へと知らず知らずのうちに引き寄せていき、しまいには自分の理想さえねじ曲がってしまう。けど、自分では正しいことをしていると信じきったまま。。

こうなっちゃうと、もう手がつけられませんわな・・。

映画の中で印象的に使われていた「善は悪から生まれる」という言葉の意味はそういうところにあるのだと思った。

でも、この言葉自体すでにねじ曲がっちゃってるけどね。。

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エアフォース・ワン

Pa39 出演:ハリソン・フォード、ゲイリー・オールドマン、グレン・クロース

監督:ウォルフガング・ペーターゼン

(1997年・アメリカ・124分)仙台日之出プラザ

内容:正義感あふれる合衆国大統領マーシャルは、ロシアの独裁者ラデクを逮捕に導いた。だがロシアでの祝賀会の帰途、大統領専用機エアフォース・ワンがラデク釈放を要求するテロリストにハイジャックされてしまう。妻子を人質に取られた大統領は、脱出したとみせかけて単身反撃を開始する!

評価★★★/65点

「大統領は人じゃない!存在だ!大学で習っただろ!」と国防長官が豪語してたけど、法的にはそういうことなの?

でもよぉ、そんなん教えるから自分を神だと思うようなおバカさんが現れちゃうんだよ。イラク開戦前に枕元に神が現れてお告げを告げたとかわけの分からんことを言ってたアンタのことだよ、脳たりんブッシュbomb

しかも、それがまかり通っちゃうんだから、、アメリカってとこは・・・。

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候補者ビル・マッケイ(1972年・アメリカ・112分)NHK-BS

 監督:マイケル・リッチー

 出演:ロバート・レッドフォード、メルヴィン・ダグラス、カレン・カールソン

 内容:カリフォルニア州の上院議員選挙で、民主党は共和党の現職候補ジャーモンに対して、党の長老で州知事も務めたジョン・マッケイの息子ビル・マッケイを候補者に立てた。清新で有能な若手弁護士でもあるビルは、はじめは選挙参謀たちの思惑通りに、対立候補の現実主義に対抗した主張を続けるのだったが・・・。

評価★★☆/50点

途中からビルが勝ってもジャーモンが勝ってもどっちでもよくなった・・・。

うーん、オイラがこの映画の製作者だったら、レッドフォードをジャーモン側の参謀にして、ビル役はダスティン・ホフマンにするけどなぁ。当て馬候補とはいえ、レッドフォードだとカッコ良すぎる。。

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エディ・マーフィのホワイトハウス狂騒曲(1992年・アメリカ・112分)WOWOW

 監督:ジョナサン・リン

 出演:エディ・マーフィ、レイン・スミス、ヴィクトリア・ローウェル

 内容:詐欺師のトーマスは、ある日地元の有力議員が選挙戦を前に急死したことを知り、自分と名前が似ていたことからちゃっかり下院議員選に立候補。巧みなペテンぶりで見事当選したトーマスは、いざワシントンDCへ乗り込む!!

評価★★★☆/70点

ほんと安っぽくて分かりきった展開なのだけど、なにせ現実の政治もホント安っぽいレベルだから、悲しいことに面白いんだわこれ(笑)。。

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ザ・シークレットサービス(1993年・アメリカ・128分)Video

 監督:ウォルフガング・ペーターゼン

 出演:クリント・イーストウッド、ジョン・マルコヴィッチ、レネ・ルッソ

 内容:合衆国所属のシークレットサービス・エージェントのホリガンは、ケネディ大統領暗殺を阻止できなかった過去に深い自責の念を抱いていた。その彼のもとに、再選キャンペーン中の大統領を暗殺するという脅迫状が届く。やがてホリガンは殺し屋のリアリーが大統領の行動を観察していることをつかむ・・・。大統領を狙う暗殺者とベテランのシークレットサービスの戦いを描くサスペンス・アクション。

評価★★★/65点

“う゛っ、、ゲホッゴホッ、、、ハァーハァー、ガハッ、ゼェゼェハァゼェ、ウゲッガホッ、、、、俺にまかせてくれ・・!!”

、、、大丈夫か?アメリカ!?

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アメリカン・プレジデント(1995年・アメリカ・114分)NHK-BS

 監督:ロブ・ライナー

 出演:マイケル・ダグラス、アネット・ベニング、マイケル・J・フォックス、マーティン・シーン

 内容:妻を病気で亡くしてから男手ひとつで娘を育ててきた合衆国大統領アンドリューと、彼の政策に否定的な美人ロビイストのシドニー。そんな2人が次期大統領選を目前にして恋に落ちた。周囲の狼狽ぶりなどお構いなしに堂々と恋愛を楽しむ2人だったが・・・。

評価★★★/65点

“ハリウッドは民主党がお好き!?”

リビア問題や銃規制などタイムリーな問題を取り上げて、さらには京都議定書を批准しもしないくせして地球温暖化対策としてCO2の20%削減法案を打ち出すなどまさに夢のようなリベラリスト大統領、、、ってなに?民主党の大統領になればこうなっちゃうのかしら。。

まぁ、支持率63%というG8ではありえないくらい高人気の大統領を描いているだけに、逆に政治ものとしてはなんとも味気ないものになっているのだけど、アネット・ベニングとのロマコメはフツーに見られるし、後年人気TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」で大統領になったマーティン・シーンがこの作品では大統領補佐官になっているというのも見所で、豪華キャストも相まってなかなかどうして面白い作品になっていたと思う。

あ、でもそういえば昔、民主党だったクリントン大統領とモニカ・ルインスキーの不適切な関係てのもあったっけな。結局ホワイトハウスってそういう所なんだね・・・(笑)。

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ザ・ターゲット(1996年・アメリカ・103分)WOWOW

 監督:ジョルジ・バン・コスマトス

 出演:チャーリー・シーン、リンダ・ハミルトン、ドナルド・サザーランド

 内容:ホワイトハウス、CIA、FBIの上層部の共謀による大統領暗殺計画を知った大統領補佐官ボビーと、女性記者アマンダが、見えざる敵を向こうに回して活躍するサスペンス・アクション。

評価★★/40点

チャーリー・シーンとリンダ・ハミルトンの顔の角張り方が似ていることしか印象に残らない・・・。同じフレームに入ってくるたびにウケたんですけど。。

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目撃(1997年・アメリカ・121分)WOWOW

 監督:クリント・イーストウッド

 出演:クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、エド・ハリス

 内容:大富豪の屋敷に忍び込んだ大泥棒ルーサーは、夫人が男ともみ合って殺される現場を目撃する。しかし、なんとその男はアメリカ合衆国大統領だった!やがて、ルーサーは濡れ衣を着せられてしまい・・・。

評価★★★/60点

目撃じゃなくて「のぞき」だろ!ジイさん。。

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パーフェクト・カップル(1998年・アメリカ・144分)NHK-BS

 監督:マイク・ニコルズ

 出演:ジョン・トラボルタ、エマ・トンプソン、キャシー・ベイツ、ビリー・ボブ・ソーントン

 内容:トラボルタが脳天気で女ったらしの大統領(=ビル・クリントン?)、エマ・トンプソンが優秀で気丈なファースト・レディ(=ヒラリー?)を演じ、米大統領選の舞台裏を痛烈に暴きだした作品。

評価★★/40点

プロレスの試合中継と化した大統領選という題材を見せられても何ら興味が湧かないんですけど・・・。

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オール・ザ・キングスメン(2006年・アメリカ・128分)WOWOW

 監督・脚本:スティーヴン・ザイリアン

 出演:ショーン・ペン、ジュード・ロウ、アンソニー・ホプキンス、ケイト・ウィンスレット、マーク・ラファロ

 内容:1949年、ルイジアナ州の小さな市の出納官を務めていたウィリー・スターク。小学校建設に絡む役人の汚職を告発していた彼は逆に職を追われてしまうが、その学校で欠陥工事が原因の事故が起こったことから一躍注目の存在となる。そんな彼に新聞記者ジャックは興味を抱き交流を持つ。やがてウィリーは州知事選に出馬し、貧困層の心をつかんだ彼は地滑り的勝利を収めるが・・・。ロバート・ペン・ウォーレンのピュリツァー賞受賞作を1949年作に続いて再映画化した政治ドラマ。

評価★★/40点

あの名作がここまでチンケなものになってしまうのかと半ば唖然としてしまった。はっきりいって何を描きたいのか、何を描こうとしているのかが全くつかめなかった・・・。

ただ単に、あの時彼女とエッチしとけばよかったとモーレツに悔やむ男が上司に寝取られてウガーッimpactとなってたら、その上司が銃で撃たれちゃってそれをボー然と眺めている男の回想としか見られないというか・・・。

“善は悪から生まれる”と言うに至ったスタークの心の変遷ぶりもほとんど描かれていなくて、やけに動きまくるショーン・ペンの演技もウザく感じてしまう始末。。

政治と女はつきものだけど、いったい何に比重を置きたいのかが中途半端な上、そこに加えてジャック(ジュード・ロウ)とアン(ケイト・ウィンスレット)の青春の苦い思い出なんていうプロットを突っ込んでくるので、ますます視点がボヤけていってしまう。

このメンツでギャング映画作った方がよっぽどマシちゃうか(笑)。。

2009年1月14日 (水)

夢のシネマパラダイス11番シアター:世界の黒澤シネマスタイルズvol.5

赤ひげ

Kurop23 出演:三船敏郎、加山雄三、山崎努、団令子、桑野みゆき、香川京子、内藤洋子

監督・脚本:黒澤明

(1965年・東宝・185分)NHK-BS

評価★★★★★/95点

内容:江戸の小石川療養所の医師、赤ひげの破天荒だが慈愛にあふれる生き様を、あるエリート青年医師の目を通して描くヒューマニズム巨編。「病気の原因は社会の貧困と無知によるもので、これには治療法がない」というのが口癖の赤ひげだが、それでも人の命を救うため黙々と働き続ける。その姿に、最初は彼に反発していた青年医師だが、次第にエリート意識を捨てて敬意を抱くようになる。黒澤絶頂期の大力作。

“映画の8割は人間の悲しみと不幸で溢れている。しかし、映画を観終わった後は自分の心の中が希望と嬉しさと幸せであふれ返っている。この映画を通して自分も赤ひげ先生に心を診断されたようだ。”

身体を診断するのと同時に心も診断してしまう赤ひげ。

しかし、忘れてはならないのは、例えばおとよにしても彼女の悲しみ、傷、不幸はいくら赤ひげの手にかかっても完全に消し去ることはできないということだ。

家族もなく、12歳で売春させられていたおとよの悲しみと傷は一生消えることはない。

同じことは毒を飲んで一家心中したがなんとか生き残った小ねずみにもいえる。

家族で親兄弟話し合って死ぬことに決めたというのはあまりにもむごく残酷だ。

これらがいわば赤ひげの言うところの貧困と無知に対する闘い、貧困と無知が起こらなければ病気など起こらないということにつながるのだが、一方ではおとよ自身、小ねずみ(長坊だっけか)自身自分の力で生きていかなければならない。多少癒えはしても消え去ることはない悲しみと傷を背負って生きていかなければならない。

その自分自身で生きる力を取り戻す手助けを赤ひげ、そして保本は施していくわけだ。

そしてそこで重要なのがいかに相手と心を通わせ合うかということになるわけだが、この映画では保本の変化と成長を通してその過程を描いていく。

この映画の白眉はまさにここにあると思う。

長崎に留学していたエリート新人である保本。彼は療養所に来るまでは最新の西洋医学書にのみ頼ろうとしていたわけだが、赤ひげやおとよと接していくうちにだんだん変化をみせ、しまいには口調まで赤ひげと同じになっていく。

そこまでに至る描写が実に素晴らしい。

特に印象的なのが、蒔絵師のジイさんの臨終シーンから目を背け、ただ醜悪なものとしてしか見られなかった保本が、病人の人生における内に秘めた悲しみや不幸を知った時、臨終シーンが赤ひげの言っていたとおり荘厳に見えてくるところだ。

それはなにも病人に対する保本の同情がそのように見させたのではないだろう。

その病人がとてつもなく大きな悲しみ、不幸を抱いていてもなお生きていく力を今までしっかり持っていたという真の強さを認識したときに荘厳に見えたのだと思う。

だからこそ病人の苦痛や死のすさまじさから目をそらしてはいけないのだと赤ひげは言うのだと思う。

これはなにか現代にも通じるものがあると思う。

おとよの世話疲れから、また赤ひげに言わせれば“世の中”を急激に見たための知恵熱でぶっ倒れた保本。

そう、現代の世の中もいつも人間の不幸で覆われているではないか。

そして人生は喜びよりも悩み、苦しみの方が圧倒的に多い。それでもしかししっかり地に足をつけて生きていかなければならない。

別々のシーンで赤ひげと保本は同じことを言う。「わしは実にイヤなやつだ。下劣な男だ。」「わたしは実にダメなやつなんです。わたしは下劣なやつです。」と。しかしそれを分かっているからこそ、それでも療養所で医者として生きていく赤ひげとその決心をする保本。

この映画は時代劇という枠をかる~く超越してしまっている。

考えてみればこの映画、刀が出てこない。チャンバラシーンもない。赤ひげは素手で闘う。療養所のオバさんたちは刀のかわりに大根1本で女郎の頭をぶっ叩く。

相手は死なない。

医者も看護師も人を殺すことなどできるはずがないのだ。

だから刀など必要なかった。必要なのは言葉であり、現実を直視する目であり、無知と闘う頭であり、強さと優しさを併せ持つ心である。ようするにいっぱしの人間なのだ。

そして彼らは命の尊さ、真の力強さを知っている。

今の医者はどうだか知らないけど・・・(笑)。

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Kurop27 出演:仲代達矢、植木等、隆大介、原田美枝子、ピーター、寺尾聰、根津甚八

監督・脚本:黒澤明

(1985年・日/仏・162分)NHK-BS

内容:シェイクスピアの「リア王」を下敷きに、3本の矢の逸話で知られる毛利元就の3人の息子の物語を組み合わせて描いた戦国絵巻。70歳になる一文字家の領主・秀虎は、ある日、3人の息子に家督を譲り、城を1つずつ与えて引退すると告げた。真っ直ぐな性格の三男・三郎は父の弱気を批判し、その場で秀虎に追放される。一方、長男・太郎の正室・楓の方は、親兄弟を秀虎に滅ぼされ、略奪された形で嫁になったことから、長男を軽んじた秀虎の態度に不満を覚えていた・・・。

評価★★★★/75点

体裁としては、「蜘蛛巣城」(1957)のカラー版というかんじで、原田美枝子が山田五十鈴、仲代達矢が三船敏郎、盲目の野村萬斎が怪かしの妖婆といったふうにリンクしている。

また、映画のつくりも「蜘蛛巣城」と同じく演劇・舞台を意識した様式美で彩られており、アカデミー賞を受賞したワダ・エミの黄・赤・青・白を人物に当てはめて使った装飾衣装から、どこまでも果てしないロングショットに至るまでかなり徹底していて、むしろ「蜘蛛巣城」よりも静と死に深くこだわった作品になっているように思う。

黒澤映画の醍醐味が動と生にあることは誰も異論はないだろうが、このいつの世も繰り返される人間の悪行、そして安らぎよりも悲しみと苦しみを奪い合う人の世への無常観漂うレクイエムを自覚した今回の作品は、まさに壮大な舞台劇を見ている錯覚に陥ってしまう。

しかし、この壮観さがハンパないんだわ(笑)。

向こうの山の尾根に敵軍がズラリと並んでいるシーンや、燃えさかる城から仲代達矢が出てくるシーンなど、80年代死に体にあった日本映画界にあって巨匠黒澤の底力を見せつけられたような、そんなスゲェ映画だった。

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(1990年・日/米・121分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:寺尾聰、倍賞美津子、原田美枝子、いかりや長介、マーティン・スコセッシ、笠智衆

 内容:夢をモチーフにした8話の短編から成るオムニバスドラマ。日照り雨の日に狐の嫁入りを見てしまった5歳の“私”が主人公の第1話「日照り雨」を皮切りに、次第に成長していく私が見た「桃畑」、「雪あらし」、「トンネル」、「鴉」、「赤富士」、「鬼哭」、「水車のある村」の計8話から成る夢を、様々なスタイルで描きながら、文明社会への批判と自然とのかかわりの重要さが語られる。

評価★★★/60点

黒澤明の頭の中はいったいどうなってるのかと覗いてみたら、テリー・ギリアムやティム・バートン、デヴィッド・リンチ、クローネンバーグなどの混沌とした世界とは似ても似つかない理路整然とした夢で、あれれ、、てかんじ。。

しかもオチもなんにもないんだもん。ただの説教臭いメッセージの羅列になっちゃっててイマイチ楽しめず。

まぁ、このとき御年80歳のお爺さんだったことを考えると、こういう作りになるのもしゃあないのかなぁ。

でも、手榴弾くくりつけた犬=“犬死に”の暗喩とか、どぎつい赤富士と放射能汚染、動き出すゴッホの絵など随所に印象的な造型の具現化が見られるのもたしかで、これはこれでお見事な映画なのかもしれない。

ただ、1スジ(シナリオ)2ヌキ(映像)3ドウサ(演技)を重視するオイラとしては、2ヌキだけの映画ってのはどうもイマイチ、、ねぇ、、複雑。。。

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まあだだよ(1993年・東宝・134分)NHK-BS

 監督・脚本:黒澤明

 出演:松村達雄、香川京子、井川比佐志、所ジョージ、油井昌由樹、寺尾聰

 内容:随筆家・内田百閒とその門下生たちとの心の触れ合いを様々なエピソードで綴った黒澤明の遺作。昭和18年の春、百閒先生は作家活動に専念するため旧制高校を去ることを教え子たちに告げた。生徒たちは「仰げば尊し」を歌って敬愛する先生を送る。しかし退職後も先生と門下生の交流は続いていくのだった。

評価★★☆/50点

“正直、、「もういいよ。」って早く言ってほしかった・・・(笑)。”

夏目漱石門下の随筆家・内田百閒とその門下生との交流を、人情味オンリーで描ききった作品で、所ジョージや、若かりし頃から黒澤映画に出続けている香川京子の好演などほほ笑ましく見ていられる映画ではある。

、、、のだが、逆にこれが黒澤映画だと思って見ると途端にツマラなくなってしまうわけで・・・。

往年のダイナミックさもなければ「夢」などの絵画的美しさも見受けられず、社会風刺もなければゲージツ的でもない、そういう損得勘定の一切皆無な映画の中で、善人100%の師弟関係とドンチャン騒ぎ、、、正直気持ち悪いcatface、、もとい、こっ恥ずかしい。。

ツッコミ役のいない映画見るのがこれほどツライものだとは思わなかったわ・・・。

だからぁ、北海道から鹿児島まで各駅を暗誦してるオッサンに誰かツッコんでやれよ(笑)。気になってしかたなかった。

でも、先生だけは最後までちゃんと聞いてるんだよな。

優しい映画だ。しかも度を越した優しい映画だ・・・。ダウンタウンの松っちゃんが提供する優しさライセンスを無条件で差し上げたい気分です。

ようするに、、、映画としてイマイチ。。

でもでも、オイラにとっての映画のお師匠は黒澤先生にほかならず、これからも黒澤映画を見続けていこうと考えておるわけであります。黒澤映画ほど素晴らしい映画体験をすることはできないのだから。

オイラにとって黒澤明は「まあだだよ」なんだよね。

まだまだです。

2009年1月 4日 (日)

夢のシネマパラダイス48番シアター:こんな飛行機には乗りたくねえ!

エグゼクティブ・デシジョン

Hs14211_l 出演:カート・ラッセル、スティーブン・セガール、ジョン・レグイザモ

監督:スチュアート・ベア-ド

(1996年・アメリカ・132分)仙台セントラル劇場

評価★★★★★/90点

内容:最新毒ガス弾を持つテロ軍団にハイジャックされたジャンボジェット機に、特殊部隊と情報部顧問の博士が潜入することになるのだが・・・。

“すべてにおいて高度で、アクション映画としては珍しく偏差値高し。”

非常に良くできている映画だ。行き当たりばったりで銃をぶっ放す映画とは一線を画している。

また、頭ひとつ抜きん出た無敵のヒーローがいないことは、航空機ものとしてもアクションものとしても非常に珍しく新鮮。

いわばチーム戦術で攻略していくという設定(しかも密閉空間)が、今までとは次元の異なるアクション映画だといえるのでは。

だが、この設定、実はリスクが高い。キャスティングをひとつ間違えるとバランスが崩れてしまい、ありきたりの映画になってしまう。

しかし、その点でこの映画は成功している。

カート・ラッセル、ジョン・レグイザモ、オリバー・プラット、そして今ではアカデミー女優になってしまったハル・ベリーといった巧いキャスティングに、しっかりとキャラも立っている。

俺が俺がといった前面に押し出される利己的な独走演技もなく、とても良いバランスを保っている。

そしてこの設定を逆手にとったS・セガールの起用法はまさに拍手もの。巧いです。

また、今までとは次元の異なるアクションものとして特筆ものといえるのが、敵のボスキャラ。

死を厭わず任務を遂行する、まさに自爆テロほど対処のしようがないものはない。

9.11アメリカ同時多発テロで事実が映画をも超えてしまったわけだが、リアリティのあるアクション映画としても一見の価値はある。

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靴をなくした天使(1992年・アメリカ・118分)NHK-BS

 監督:スティーブン・フリアーズ

 出演:ダスティン・ホフマン、ジーナ・デイビス、アンディ・ガルシア、ジョーン・キューザック

 内容:ある日、飛行機事故に遭い、座席に挟まれて身動きがとれなくなったテレビリポーターのゲイル。しかし、その燃える機内から彼女と他の乗客たちを助け出したある男がいた。だが、その男は、泥だらけの顔のまま名前も告げずに立ち去ってしまう。そしてそのヒーロー話にメディアが群がってきて、虚像としてのヒーローを作り出していくのだが・・・。

評価★★★★/80点

アメリカ人なんだから御託を並べてないで、1番言いたいこと・結論をズバッと言い切っていればこんな話にはならなかっただろうに、、、と、NOと言えない日本人の自分でさえ思ってしまった。けどイイお話でしたわ。

ベトナム戦争のことを「ナム」と略すラプラントに1票!

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乱気流/タービュランス(1997年・アメリカ・101分)WOWOW

 監督:ロバート・バトラー

 出演:ローレン・ホリー、レイ・リオッタ、ベン・クロス

 内容:護送中の凶悪殺人犯にハイジャックされたジャンボ旅客機で、死を逃れたスチュワーデスが機体奪回を目指し、犯人と闘いを繰り広げる。。

評価★★★/60点

見てると胸くそ悪くなってくるレイ・リオッタの異常演技に、飛行機の中という閉鎖性や乱気流ネタといったスペクタクルが殺されてしまっている。

とにかく狂気に憑かれたようなレイ・リオッタは必見。

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コン・エアー(1997年・アメリカ・114分)仙台日之出劇場

 監督:サイモン・ウェスト

 出演:ニコラス・ケイジ、ジョン・マルコヴィッチ、スティーブ・ブシェーミ

 内容:8年前、身重の妻を守るために殺人を犯してしまい、服役していたポーは模範囚とじて仮釈放される。妻が待つ故郷へ戻るために護送機へと乗り込むが、護送機は離陸直後、世にも稀にみる凶悪犯罪者集団によってハイジャックされてしまう・・・。

評価★★★/65点

“カツ丼の上に、エビ天乗せて、ハンバーグ乗せて、スパゲッティ乗せて、さらにその上にカレーをぶっかけたような映画。”

「七人の侍」(1954)のことを、監督した黒澤明自身が形容した言葉だが、この映画にこそ当てはまるんちゃうか。このコテコテ食感はそうざらには味わえまへんで。。

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フライトプラン

Flightplanposter0 出演:ジョディ・フォスター、ピーター・サースガード、ショーン・ビーン、マーリーン・ローストン

監督:ロベルト・シュヴェンケ

(2005年・アメリカ・98分)2006/02/11・盛岡ピカデリー

内容:愛する夫を事故で亡くし、深い悲しみに暮れる航空機設計士のカイル。彼女は夫の遺体を引き取り、6歳の娘ジュリアとともにベルリンからNYへ最新型ジャンボジェット機で帰国の途上にあった。ところが、飛行中の機内でジュリアが忽然と姿を消してしまう。しかし、乗客はおろか乗務員の誰一人としてジュリアを見た者はいなかった。さらに搭乗記録すらも存在せず・・・。

評価★★☆/50点

観終わってなお、あのヒステリックな暴走ハエ女をハエ叩きでバチコンッannoyとはたきたい気分にかられる(笑)。。

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スネーク・フライト(2006年・アメリカ・107分)WOWOW

 監督:デヴィッド・R・エリス

 出演:サミュエル・L・ジャクソン、ネイサン・フィリップス、ジュリアナ・マーグリーズ、ボビー・カナヴェイル

 内容:ハワイを旅行中の青年ショーンは、大物ギャングのキムが検事を殺害する現場を目撃。FBIエージェントのフリンが、裁判の証人としてショーンをロスに護送することになった。しかし、キムはショーンの口を封じるため、乗り込んだ飛行機に数千匹の毒ヘビを積荷として忍び込ませていた・・・。

評価★★★★/75点

“オッパイにしゃぶりつき、アソコにかぶりつき、服の中に潜り込み、舌にまとわりつき、うなじを舐めくり回し、熱くほてる身体に喰らいつく!ブチ抜く!飛ぶ!逝く!さぁ皆さんも昇天してみませんか!”

えっ?何の話かって?

ヘビに咬まれた人の話です・・・。ハイ。

いやはや、時限式の爆弾ではなく時限式のヘビという時点でオイラのおバカB級魂に火がついたね。完敗。。

お次は大量のゴキブリでお願いいたします(笑)。 

2009年1月 2日 (金)

夢のシネマパラダイス590番シアター:ハジケない忍者たち・・

あずみ

Sbsoghvefd 出演:上戸彩、原田芳雄、小栗旬、成宮寛貴、小橋賢児、オダギリジョー

監督:北村龍平

(2003年・東宝・142分)MOVIX仙台

内容:関ヶ原の戦いに勝って覇権を握った徳川家康。しかし未だその天下は盤石とはいえず、反乱分子の芽は決して見過ごすことのできない存在になっていた。そこで太平の世を願う家康の側近、南光坊天海は反乱を企てる危険のある者を抹殺するための暗殺者集団の育成を画策。それを受けた小幡月斎は少女あずみをはじめ戦乱で孤児となった幼子を集め、過酷な修行を課して最強の戦士へと鍛え上げていく。それから10年、無事修練を終えたあずみら10人の戦士たちに思いもよらない最終課題が課される・・・。

評価★★★/55点

言葉遣いのハチャメチャさは「バトルロワイアル」から、他は全部韓国映画からもろに影響受けてるよね。ちゃう?

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あずみ2 Death or Love(2004年・東宝・112分)WOWOW

 監督:金子修介

 出演:上戸彩、石垣祐磨、栗山千明、小栗旬、北村一輝、遠藤憲一、平幹二朗

 内容:少女あずみは徳川の刺客となり、これまでの過酷な修行と激しい攻防の末に唯一生き残った仲間・ながらと共に最後の標的・真田昌幸を追っていた。そんなある日、あずみはかつて暗殺者として独り立ちするため自らの手で斬り殺した初恋の相手・なちと瓜二つの夜盗・銀角と出会い心を揺るがせる。一方、真田昌幸はあずみたちを葬るべく甲賀忍軍を集結させていた・・・。

評価★★☆/50点

題名のクサさに減点down。安住アナが出てくる余計なお遊び感覚に大幅に減点down

途中から極道の妻たちになっているのでさらに減点・・down。。

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梟の城(1999年・東宝・138分)DVD

 監督:篠田正浩

 出演:中井貴一、鶴田真由、葉月里緒菜、上川隆也、永澤俊矢、岩下志麻

 内容:天正9年、織田信長が伊賀を攻め、伊賀忍者の多くは殺された。それから10年後、時は豊臣秀吉天下の時代。伊賀の乱で辛くも生き残った葛籠重蔵は、かつての師匠から太閤秀吉暗殺の密命を受ける。しかし、同じ伊賀忍者ながら士官を望み前田玄以に仕えているライバルの五平が重蔵に襲いかかる・・・。司馬遼太郎が直木賞を受賞した長編第1作の同名小説の映画化。

評価★/20点

屋根を歩くときの足取りさえおぼつかないというのはどうかと思うぞ・・・。

あとさ、意味不明な雄叫びBGMどうにかしてくんない?便秘で苦しんで力んでる時の声にしか聞こえないんですけど。。

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NIN×NIN忍者ハットリくん THE MOVIE(2004年・東宝・100分)2004/09/07・MOVIX仙台

 監督:鈴木雅之

 出演:香取慎吾、田中麗奈、ゴリ、知念侑季、戸田恵子、伊東四朗

 内容:藤子不二雄A原作の漫画でTVアニメでも人気を博した「忍者ハットリくん」を実写映画化したヒーローアクション。

評価★★★/55点

忍法「名義借り」の術eye!!

題名パクッただけで、中身は別物なのでござるよ・・。

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SHINOBI(2005年・松竹・101分)CS

 監督:下山天

 出演:仲間由紀恵、オダギリジョー、黒谷友香、椎名桔平、沢尻エリカ

 内容:徳川家康が秀忠に将軍職を譲り、次の3代将軍を孫の竹千代か国千代にするかで頭を悩ませていた1614年。忍者の二大勢力を誇っていた伊賀と甲賀は掟により互いに戦うことを禁じられていた。そんな中、伊賀の朧と甲賀の弦之助は運命的な恋に落ちた。ところがそこへ家康から非情な指令が下る。それは伊賀と甲賀それぞれの精鋭5人を戦わせ、その結果により3代将軍を竹千代にするか国千代にするか決めるというものだった・・・。

評価★★/40点

贅沢すぎるほどの最新VFX映像、贅沢すぎるほどの魅力的なキャラたち、贅沢すぎるほどの主題歌、、、しかし語ることを放棄したようなあまりにも粗末なストーリーがすべてを貧乳にする、、、いやいや、、貧相にする。。

夢のシネマパラダイス589番シアター:時代劇にかぶれちゃったりして・・!?

雄呂血(1925年・日本・75分)NHK-BS

 監督:二川文太郎

 出演:阪東妻三郎、環歌子、森静子、関操

 内容:善意による行動をことごとく誤解されて、すっかり世をすねた武士が義侠を売り物にしている侠客の家に身を寄せる、、、が、この男、トンだイカサマ男で、武士の初恋の女を手込めにしようとしていた。これを知った武士は遂にブチ切れて、多勢を相手に大乱闘を演じる。

評価★★★/65点

日本映画の神話時代に恐る恐る足を踏み入れた拙者・・・って、なあんだぁ、肩肘張って観ることもねぇな。

主人公はストーカーだし、チャンバラは群舞に見えてくるし。

はては「俺さまの強姦癖は病なのだ!」と言う始末。。

、、って、現代よりヒドイじゃないか(笑)。

エッ、、阪妻この時22,3歳ですか。これだけはちと驚きだぞ。。

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雨月物語

1176587398 出演:京マチ子、水戸光子、田中絹代、森雅之、小沢栄

監督:溝口健二

(1953年・大映・97分)NHK-BS

内容:戦国時代、琵琶湖畔に住む陶工の源十郎は、義弟の藤兵衛を連れて戦火をくぐり町に出た。戦乱に乗じて金儲けを企む源十郎は、焼き物を買いにきた美女の屋敷で歓待される日々を過ごすが、旅の僧にその女は死霊であることを告げられる。一方、藤兵衛は大将の首を拾って侍に出世するが、出世欲のために捨てた妻が遊女に落ちぶれた姿にめぐり合い、欲に憑かれた愚かさを思い知るのだった・・・。

評価★★★☆/70点

“物欲present・肉欲heart02・食欲cake・出世欲run、あなたはどれが1番?”

さあ、倍率ドン!!さらに倍!

8、20、4、12、、、さあ、どこに何点!

、、というのはさておくとして。。

黒澤映画に比べるとやや緊張感に欠けるし、人間臭さもないけど、人間の本質を鋭くえぐることにかけてはこっちの方が上かな。

また、映像面も特筆もので、実は死霊だったというオチの京マチ子と田中絹代の妖しげな魅力は、幽玄の怪談話に十分な説得力をもたせていて、昔の映画ながら何気に最後まで見入ってしまった。

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幕末太陽傳(1957年・日活・110分)NHK-BS

 監督・脚本:川島雄三

 出演:フランキー堺、石原裕次郎、南田洋子、左幸子

 内容:明治維新まであと5年の文久2年、佐平次は無一文のまま品川遊廓で大尽遊びをして“居残り”(金を払えないので、人質となって店に居残ること)となる。宿には高杉晋作など勤皇の志士たちも居残りとなっていた。佐平次は遊廓の仕事を要領よくこなし、高杉と仲良くなったり遊女たちの世話をするなどして、たちまち廓の人気者となっていく。

評価★★★/65点

なんか寅さんの若かりし頃を見ているような気がしてならなかった。

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十三人の刺客(1963年・日本・125分)WOWOW

 監督:工藤栄一

 出演:片岡千恵蔵、里見浩太郎、内田良平、丹波哲郎、嵐寛寿郎、西村晃、月形龍之介

 内容:弘化元年、暴虐極まりない明石藩主・松平斉韶に江戸幕府も頭を悩ませていたが、斉韶は将軍の弟だったために表立った処分は難しい。しかし、事情を知らない将軍が斉韶を老中に抜擢する話が持ち上がったため、筆頭老中・土井利位は旗本の島田新佐衛門に暗殺を命じる。そこで島田は13人の暗殺部隊を結成するのだが・・・。

評価★★★/65点

光と影の陰影が怖いくらいにクールな映像と、ハードボイルドタッチの中で暴れまわるバカ殿と、人を斬ったことのないお侍さんたち。それはまるで喜劇だと言わんばかりの落差だった。

どうやらオイラは、この映画を観るにあたっての立ち位置を最後までつかみ損ねてしまったようだ・・・。

実はコレって集団闘争劇ではなく、もしかして集団不条理劇だったのかもしれない、なんてことをふと思ってしまった。

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大菩薩峠

200505170 出演:三船敏郎、仲代達矢、中谷一郎、加山雄三、伊吹新

監督:岡本喜八

(1966年・日本・120分)NHK-BS

評価★★★★/75点

内容:殺気みなぎる残忍な剣士・机竜之助(仲代達矢)は、奉納試合で立ち会う予定の宇津木文之丞(中谷一郎)の妻・お浜(新珠三千代)から勝ちを譲ってほしいと懇願される。が、竜之助はお浜を強姦し、試合でも文之丞を殺害する。2年後、お浜を連れて江戸へ向かった竜之助は、島田虎之助(三船敏郎)の道場で文之丞の弟・宇津木兵馬(加山雄三)を見かけ試合を申し込むが・・・。

“机竜之助の眼が恐い・・・。”

剣は血を吸い、血は剣を求める、、、文字通りそんな映画だった。

冷血人間というより冷血動物といった方がしっくりくる机竜之助の大殺戮シーン、そして島田虎之助の豪快な10人斬り。

この殺陣だけ見ても必見の価値ありな映画なのだけど、この映画はやはり仲代達矢の鬼気迫る熱演に尽きるのではなかろうか。

人間臭い三船とクールでニヒルな仲代というライバルの構図は黒澤映画でもおなじみだが、今回はとにかく仲代の圧倒的な悪役造型を前面に出してきて、犯して斬ってキレまくる。それはもはや病的な殺人狂というレベルにふさわしい。

願わくば仲代vs三船のバトルをぜひとも見たかったことだけが惜しまれるが、それを忘れさせてしまうくらいのラスト15分間の地獄絵図、そして亡霊が乗り移ったかのような竜之助の魔性の剣が頭にこびり付いて離れない。。

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心中天網島(1969年・日本・103分)NHK-BS

 監督・脚本:篠田正浩

 出演:岩下志麻、中村吉右衛門、小松方正、藤原釜足、加藤嘉

 内容:生と死が隣り合わせになった純粋な愛の世界を描く近松門左衛門の浄瑠璃の映画化で、美とエロの極致が表現された篠田監督入魂の代表作。

評価★★★★/80点

伝統と前衛が見事に融合した今までに見たことのないような映画。オンリーワンshine

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竜馬暗殺

B00005qyoz 出演:原田芳雄、石橋蓮司、中川梨絵、松田優作、桃井かおり

監督:黒木和雄

(1974年・日本・118分)NHK-BS

評価★★★★/75点

内容:幕末の動乱を駆け抜けた坂本竜馬の、慶応3年に暗殺されるまでの最後の3日間を描いた時代劇。幕府の刺客から命を狙われる竜馬は、勤皇の主流派である薩摩の連中からも狙われ、さらに盟友の中岡慎太郎からさえも内ゲバをかけられていた。勤皇派もまた権力意志で動いているにすぎないと見抜いた竜馬は、薩長による維新が成功した後に、さらにより下層の人民の力を結集した革命を実行しなければならないと考えていたが・・・。

“ちょっと見方を変えると、、、”

高2の夏が勝負だぜよ!!童貞卒業だぜよ!!と意気込む田舎のヤンキー高校生が、他校との血で血を洗う縄張り争いを繰り広げながらソープランドの泡姫にうつつを抜かす。これぞまさに男の青春fuji

こういう輩には“ごくせん”のヤンクミをつけて再教育させるしかないな(笑)。

「いいか、お前ら、よぉっく聞いとけ!!男だったら何かを守るために戦わなきゃいけない時が必ず来る。そんときに腹据えてどこまでやれるかでテメエらの価値が決まるんだ。ケンカの基本は素手でのタイマンだ!ケンカっていうのはな、大切なものを守りたいっていう熱いもんでするもんだ!なのにお前ら刀引っさげて顔を白塗りして女装して、しかも坂本ぉーっ!お前、拳銃持って何やってるんだ。お前らホントいい加減にしろよ!中岡、お前ホントはいい奴なんだろ。右太もウダウダしてないで、、、、ってお前ら今のは笑うところだぞ。ったく手ぇ焼かせやがって・・・。」

っていう、、そんなヤンキー映画なんです、これ。。

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SF サムライフィクション(1998年・日本・111分)1998/08/13・シネラセット

 監督:中野裕之

 出演:風間杜夫、吹越満、布袋寅泰、緒川たまき、藤井フミヤ、夏木マリ、谷啓

 内容:親に勘当され、しばらくの間、江戸で武芸修行に励んでいた長島藩士、犬飼平四郎。ようやく親の許しをもらい国に帰るが、風祭という浪人男に藩の宝刀を盗まれ、とんでもない騒ぎになっていた。平四郎は父親の制止を振り切り、幼なじみと風祭を追うが・・・。全編モノクロの新感覚時代劇。

評価★★★☆/70点

SF、、、サムライ、、、フィクション、、、

何が言いたいッannoy!!

つかみどころのないテンポとスタイル。たしかに新鮮で斬新だったことは認めよう。しかし、このスタイルが通用するのは一遍こっきりやでアータ。

今度は地に足のちゃんとついた作品を撮りぃ。

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雨あがる(1999年・東宝・91分)NHK-BS

 監督:小泉堯史

 出演:寺尾聰、宮崎美子、三船史郎、吉岡秀隆、原田美枝子

 内容:故・黒澤明が山本周五郎の短編をもとに書いた遺稿を、黒澤組のスタッフたちが再結集して映画化。時は享保年間。剣の腕は立つものの士官の道がなかなか開けない浪人の三沢伊兵衛とその妻は、放浪の旅を続けていたが、長雨のため安宿に居をかまえた。ある日、若侍の果し合いを素手だけで難なく仲裁した三沢を、たまたま通りかかった藩主・永井和泉守は藩の剣術指南番に迎えようとするが・・・。

評価★★★/65点

黒澤映画と思って観るとたいしたことないが、フツーの日本映画と思って観るとフツーの良作であるとはいえる。。

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御法度(1999年・松竹・100分)盛岡フォーラム

 監督:大島渚

 出演:松田龍平、ビートたけし、武田真治、浅野忠信、崔洋一

 内容:幕末の京都。幕府の非常警察として抗争に明け暮れる新撰組に、惣三郎という新人が入隊する。妖しい魅力を放つ美少年・惣三郎に対し、次第に心を惑わす血気盛んな剣士たち。やがて鉄の結束を誇っていた隊内は、嫉妬や羨望を交えた不穏な空気に包まれていく・・・。

評価★★★/55点

淡白、、何もかもが淡白、、いろんな意味で淡白、、御法度って映画のテーマじゃなくて映画の出来栄えをとやかく言うのを禁じるという意味だったのかもね・・。

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巌流島 GANRYUJIMA(2003年・東宝・75分)DVD

 監督・脚本:千葉誠治

 出演:本木雅弘、西村雅彦、田村淳、吉岡美穂、金子昇、筧利夫

 内容:慶長17年。剣客・宮本武蔵と巌流の使い手である剣の達人・佐々木小次郎。当代屈指の剣豪2人が雌雄を決する世紀の決闘が舟島(巌流島)で行われようとしていたが・・・。宮本武蔵の「五輪書」に巌流島の決闘が記されていないことから、これは細川藩の陰謀であり、小次郎を倒したのは武蔵ではなかったとの仮説をもとに、斬新な映像と大胆なストーリー展開で描いた異色時代劇アクション。

評価★★/40点

馬鹿もほどほどにしろ(笑)。。

2008年12月22日 (月)

夢のシネマパラダイス581番シアター:銀行強盗って、、簡単!?

インサイド・マン

20060628inside_man 出演:デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、クリストファー・プラマー、ウィレム・デフォー

監督:スパイク・リー

(2006年・アメリカ・128分)2006/06/20・MOVIX仙台

評価★★★★/75点

内容:完全犯罪を目論むダルトン(クライヴ・オーウェン)率いる4人組の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲し人質をとって立てこもった。NY市警のフレイジャー(D・ワシントン)らが現場へと急行するが、50人以上の人質全員に同じ服装と覆面をさせるなど周到な犯人グループを前に、容易に身動きがとれない状態が続く。一方、事件に困惑する銀行の会長は、やり手の女性弁護士マデリーン(ジョディ・フォスター)を現場へと送り出すが・・・。

“心地よく無血開城!”

全く分からない手品の種明かしを見せられると、なんだそんな単純なことかとあっけにとられるとともにストンと胸に落ちてくるものだけど、この映画はまさにそんなかんじ。

ドンパチの少ないかなり地味で淡々とした作品なのだけど、銀行の人質立てこもり現場のみに焦点を当てたプロットといい、今までありそうでなかった銀行強盗のアイデアといい、読めそうで先の読めないストーリー展開といい、頭脳・情報戦に的を絞ったかなり玄人好みの作品に仕上がっていると思う。

ただ、惜しむらくはジョディ・フォスターを起用しているわりには、彼女の演じたキャラクターがイマイチ弾けなくて、ストーリー展開の中で印象が薄くなってしまっていることで、例えばいっそ悪役っぽく性格の悪い高飛車な鬼女として強調して描くとかすればもっと面白くなったと思うんだけど。

あと、フレイジャー(D・ワシントン)の14万ドルを横領した疑い、という最初のキャラ設定がなにかの伏線になるわけでもなく、もしかしてコイツが犯人の黒幕?というミスリードになっていくわけでもなく、なんか中途半端な印象を受けた。

でもまぁ、マイ・ライブラリーに並べておいても損はないキレ味するどい斬新な佳作だったと思う。

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突破口!(1973年・アメリカ・111分)NHK-BS

 監督:ドン・シーゲル

 出演:ウォルター・マッソー、アンディ・ロビンソン、ジョー・ドン・ベイカー

 内容:ニューメキシコのちっぽけな銀行で、白昼の襲撃に成功したチャーリー・バリックの一味は、盗んだ金の予想以上の多さにとまどっていた。実はその銀行はマフィアの隠し金庫で、さっそくマフィアのボスはすご腕の殺し屋を差し向ける。チャーリーはマフィアを相手に作戦を練り、対決を挑むが・・・。

評価★★★☆/70点

硬派なドン・シーゲルと軟派なウォルター・マッソーがはたしてどう結びつくのかと思っていたけど、フタを開けてみたらこれがどうして噛み合わせのガッチリ合った小気味良いアクション映画になっていてビックリ。

どこか足りなさそうなユーモア爺さんと見せかけといて、実は頭の回転は早く抜け目のない大ベテラン強盗という裏の顔をもつチャーリー・バリックと、ドン・シーゲルの職人的な演出が相乗効果を生んでいて実にイイ味出してるんです。

だって、冒頭の銀行強盗で主人公の若妻をさっさと消しちゃったり、いつもの情け容赦のない演出で始まったかと思いきや、その後にさっさと川に銃捨てちゃってるんだよ。ドン・シーゲルから銃を取ったら何が残るんだという(笑)。。

いやはや思わぬ見っけもんですた。

でも、1番印象に残ったのは、あれだな。チャーリーの偽造パスポート作りを請け負った女写真家エバレットの所に殺し屋モリー(ジョー・ドン・ベイカー)がやって来て、エバレットのフリフリの桃尻を見たモリーがニヤッとした後に強烈なビンタを食らわし、それを食らったエバレットがなぜかウフンheart01となって、ベッドルームに招き入れるというシーン(笑)。ドン・シーゲル節全開!

なんかこの映画に出てくる女ってみんないいケツしてんのね。チャーリーも老いぼれのくせして若い女と速攻ベッドインしちゃってるし。。ってお前は何を見とるんじゃ!

でも、最近このての硬派かつB級っぽさも残しつつの職人監督ってめっきりいなくなっちゃったなぁ・・・。三池崇史とかハリウッドで1本撮っておくれよ。ホンマ。

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俺たちに明日はない

3_1 出演:ウォーレン・ベイティ、フェイ・ダナウェイ、ジーン・ハックマン、エステル・パーソンズ

監督:アーサー・ペン

(1967年・アメリカ・112分)NHK-BS

内容:1930年代、大恐慌の失業者があふれるアメリカで、感化院あがりの自動車泥棒クライドは、勝ち気な娘ボニーと知り合い、2人はコンビを組んで銀行強盗を繰り返す。犯行はことごとく成功していったが、クライドの兄夫婦が仲間に加わったことで事態は急変する・・・。アメリカ映画の流れを変えたアメリカン・ニュー・シネマの原点ともいえる問題作で、当初は、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手フランソワ・トリュフォーやゴダールが監督候補に挙がっていたという。

また、全身に銃弾を蜂の巣のように浴びるボニーとクライドをスローモーションで見せるクライマックスは、公開当初は保守的なアメリカの観客には受けが悪かったが、パリやロンドンでは大反響を呼び、それが逆輸入という形でアメリカに渡り再評価されるに至った。アカデミー賞9部門でノミネート、助演女優賞・撮影賞などを受賞した。

評価★★★★/75点

踊るくらいだから痛いを通り越してるんだろうな・・bearing

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スペーストラベラーズ(2000年・東映・125分)DVD

 監督:本広克行

 出演:金城武、深津絵里、安藤政信、池内博之、浜田雅功、渡辺謙

 内容:銀行強盗に押し入った3人組の若者たちと、彼らに人質にとられた行員や客たちの騒動をコメディタッチで描いた人気お笑い集団ジョビジョバの舞台劇の映画化。孤児院育ちの西山(金城武)ら3人組が閉店間際のコスモ銀行を襲撃。だが計画はあっけなく失敗し、警察に取り囲まれてしまう。困った西山たちは、銀行内にいた行員や客らを犯人に見立てるという奇抜なアイデアを思いつくが・・・。

評価★★★★/80点

“踊る大包囲網THE MOVIE!”

踊る大捜査線の群像劇と画面展開をベースに「狼たちの午後」(1975)やら「明日に向かって撃て!」(1969)といった映画の本歌取りを巧みに取り入れ織り交ぜるセンスは買いだし、観ていて面白い。また、キャラクター設定も期待を裏切らない上々のうまさを披露してくれた。

今後もエンタメ畑を突き進んでいってもらいたいもんだな、この監督さんには。

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ソードフィッシュ(2001年・アメリカ・99分)DVD

 監督:ドミニク・セナ

 出演:ジョン・トラボルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、ドン・チードル

 内容:かつてCIAでハッカーを務めていたスタンリー。彼のハッカースキルを悪用しようと企む元モサドのエリートスパイ・ガブリエルによって、彼は政府の闇資産として20年前の麻薬取締局の極秘作戦“ソードフィッシュ”で生じた95億ドルもの大金が眠る銀行襲撃計画に巻き込まれていく・・・。600台ものカメラを駆使したマシンガン撮影によるVFX映像が炸裂!?

評価★★☆/45点

“確実に言えること。「狼たちの午後」の方がこの独りよがりな映画よりも数段上だということ。”

オープニングで、「ハリウッドの悪いところはどの映画もクズでクダラナイものばかり!」とこき下ろし、「狼たちの午後」は傑作だがアル・パチーノ扮する犯人は人質を殺すべきだった、と何やらズレまくった御託を堂々とひけらかしていて、もの凄い決意表明をブチ上げた映画やなぁと受けとめて見たのだけど、、、なあ~~んだ。今のハリウッドはクソみたいな映画ばかり作ってるってことを一生懸命頑張って証明してみせたかっただけなのね。。

下手でどうしようもない演技、独りよがりな演出、シャレたつもりで中身の無いセリフ、、、まんまこの映画じゃん(笑)。おいおい、これはギャグなのか!?

例えばC-4爆弾を腹にくくり付けるようなことをしてこの映画を観ないとリアリズムもヘッタクレもあったもんじゃないな。

冒頭でもの凄い御託を並べてるわりにはやってることが中坊なみ。。

いるんだよねぇ、言うことはスゴイくせしていざそいつにやらしてみるとどうってことない勘違い野郎。アータらだよannoy

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バンディッツ(2001年・アメリカ・101分)WOWOW

 監督:バリー・レビンソン

 出演:ブルース・ウィリス、ビリー・ボブ・ソーントン、ケイト・ブランシェット

 内容:ジョーとテリーは、刑務所を脱獄後、次々と銀行強盗を成功させた。大胆で誰も傷つけない手口で英雄扱いされる2人だが、主婦ケイトが仲間に加わったことで男たちの関係がぎくしゃくし始める・・・。

評価★★★/60点

ウィリスもソーントンもブランシェットも、、、らしくない。

しかし、らしくないからこそ、この点数を付けたのであって、いつもの3人だったら確実に評価下げてたな。

特にブランシェットのハジケっぷりには見てるこっちがあたふたしちゃったな。

2008年11月21日 (金)

夢のシネマパラダイス100番シアター:オーシャンズシリーズ

オーシャンズ11(2001年・アメリカ・117分)2002/02/20・MOVIX仙台

 監督:スティーブン・ソダーバーグ

 出演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、アンディ・ガルシア

 内容:出所した泥棒のオーシャンは、ホテルから1億6千万ドルの現金を盗むことを計画。彼のもとにスリの名人や爆弾の専門家ら11人のプロたちが集結する。フランク・シナトラ主演の「オーシャンと11人の仲間」のリメイク作。

評価★★★☆/70点

一陣の風が爽やかに吹き抜けていくと言えば聞こえはいいが、実際は右から左へ受け流してしまう軽さ、と言った方が的を射ていると思う。

まぁ、それでもソダーバーグの手慣れた演出と相まって非常に見やすく、ちょうど腹八分というかんじかな。

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オーシャンズ12

00000595912l 出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、マット・デイモン、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ヴァンサン・カッセル

監督:スティーブン・ソダーバーグ

(2004年・アメリカ・125分)DVD

評価★★★/60点

内容:3年前、“オーシャンズ”に大金を奪われたカジノ王ベネディクトが復讐に乗り出す。オーシャンらは利息を含めた1億9千万ドルを返済するため、アムステルダムに向かい再び大きなヤマに挑む!

“ハリウッド版ルパン3世の配役オーディションに10数人の有名役者たちが参戦!2時間に渡る熾烈な戦いをとくとご覧あれ”

としか見れない・・・。

めまぐるしく絡まってもつれた糸を鮮やかな手さばきで解きほぐしてくれるソダーバーグも、この映画ではやっつけ仕事に徹してしまっているかんじ。

めまぐるしいまま終わってしまった。。

ちなみに、オーディションの中間審査によりますと、峰不二子はキャサリン・ゼタ、次元はブルース・ウィリス、銭形警部はジョージ・クルーニー、石川五右衛門はヴァンサン・カッセル、肝心のルパンはドン・チードルに絞られた模様です・・・。

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オーシャンズ13

Bfgwnnryid 出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、アンディ・ガルシア、ドン・チードル、エレン・バーキン、アル・パチーノ、ヴァンサン・カッセル

監督:スティーブン・ソダーバーグ

(2007年・アメリカ・122分)2007/08/20・盛岡フォーラム

評価★★★☆/70点

内容:オーシャンズの古参メンバーであるルーベンは、バンク(アル・パチーノ)とラスベガスに建つ巨大ホテルの共同経営事業に乗り出すはずだったが、バンクに裏切られ、そのショックで心筋梗塞に倒れ危篤状態になってしまう。その報せを受けたオーシャンたちはバンクに復讐を誓う。彼らの戦略は、ホテルの最高格付け“5つダイヤ賞”獲得を狙うバンクのホテルの評判をズタズタにし、ホテルのカジノを大損させ破綻させることだった。。

“媚薬ギルロイ、オイラに下さい!!!”

熟しきったキャメロン・ディアス、、もといエレン・バーキンを一瞬で虜にしてしまったギルロイ、、、のどから手が出るほど欲しいです。。

、、という印象しか残らないんだけど、毎回言ってるけど、よくぞまぁこれだけのメンツを揃えておきながら、これだけ軽っりぃ映画を作れるもんだと逆に感心してしまう。のどごしスッキリどころの軽さじゃないもんな(笑)。

黒澤明がのたまうところの、カツ丼の上にエビ天乗せてハンバーグ乗せてカレーをぶっかけたような胸焼け起こしそうな映画の方が好きなオイラとしては物足りなさも感じてしまうのだけど、一方ではオーシャンズシリーズって“旨味”を提供するというよりは、“お上品な場”を提供する作品といえるのもたしかで、その点ではかなりセンスの良い上質な場の雰囲気を醸成できていたと思う。

導入部をわずか数分で終わらせ、何がなんだか分からないうちにミッションの真っ只中に突入している不親切さはかなり気になるところだし、豪壮ホテルのカジノを舞台にした復讐劇なのに全くもってハラハラドキドキするところがないのもイマイチだし、、、なのだけど、全体としてみればこの軽いノリと人が誰も死なない品の良さが嫌いになれないんだよね。

しかも、ハリウッドの4番バッターをズラリと並べた中で、怪気炎をあげるアル・パチーノを向こうにまわして、巨人打線のようなホームランをドッカンドッカン打ってくるのではなくて、セーフティバントや流し打ちといった小技をサラリとこなしてしまう巧さには見ているこちらも逆に気持ちが良くなってくる。

なんかパーティとかで誰も見てないんだけどBGMがわりにこの映画流すというのも有りみたいな、そんな映画なのかも。

アル・パチーノとアンディ・ガルシアのゴッドファーザーつながりも見られてよかったし。

なんか、、、14も見たくなってきたぞ。。

しかし、、一昔前はSONYだとか日本企業名が出てくるのが多かったけど、いまや韓国企業が会話の中に出てくるようになったのねぇ。サムスンってなにげにスゴイのか。

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(以下、個人的オーシャンズシリーズ公認作品)

地下室のメロディ(1963年・フランス・121分)NHK-BS

 監督:アンリ・ヴェルヌイユ

 出演:アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、ヴィヴィアンヌ・ロマンス

 内容:ジャン・ギャバンとアラン・ドロンの初顔合わせによるギャング映画。5年の刑期を終えて出所した老ギャングのシャルルは、恋女房のジネットが止めるのも聞かずに、刑務所で知り合った青年フランシスと組んでカジノの現金を奪うという新しい計画に着手した。2人は見事強奪に成功し、10億フランの札束を手にしたが、意外な成り行きから犯行が露呈してしまう・・・。

評価★★★★/80点

オーシャンズ2がここにあったどーーshine

というのはさておくとしても、この映画おもろかった。

このての映画でキーになるプロセスをまずは楽しめるのが高評価の前提。

さらに、ものの見事な破綻の妙によりそれまでのプロセスがパーになるのではなく、ますますもって活きてくるどころか、結果的に皮肉にもいっぱしのフィルム・ノワールにまで高めてしまっているのがなんとも心憎い一品。

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スコア(2001年・アメリカ・124分)WOWOW

 監督:フランク・オズ

 出演:ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、マーロン・ブランド、アンジェラ・バセット

 内容:凄腕の泥棒ニックに、盗難ブローカーのマックスが不可能としか思えない盗み話を持ちかけてきた。引退を考えていたニックだったが、これが最後と思い引き受ける。若いジャックと協力し準備を進めるニックだったが・・・。

評価★★★/60点

オーシャンズ11,12,13ときて、、、オーシャンズ3もあったどーshine

しかし、、ハリウッドのキレたら凄い三羽がらすがスクリーン上で一同に会して繰り広げるナァナァ祭り。って、意味ねえじゃん!

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ホット・ロック(1972年・アメリカ・105分)NHK-BS

 監督:ピーター・イエーツ

 出演:ロバート・レッドフォード、ジョージ・シーガル、ゼロ・モステル、モーゼス・ガン

 内容:盗みで暮らしを立ててきたジョンは、刑期を終えて出所した途端、妹の夫で金庫破りを生業とするケルプから、博物館に展示される巨大ダイヤを盗み出す仕事を持ちかけられる。ジョンは仲間を集め、博物館にまんまと忍び込み、ダイヤを盗み出すことに成功するのだが・・・。宝石泥棒の男たちの姿をユーモアを交えて描いたサスペンス・アクション。

評価★★★★/75点

“ムショや警察署から脱走する話は五万とあるが、その逆はそうはお目にかかれないトンだシロモノ。”

ほーら、、オーシャンズ4を獲ったどーshine

よーし、こうなったらオーシャンズ1~10まで見つけてやる(笑)。まず4は確保。

でも、お金かけなくても、こういう粋な映画が作れた時代なんだね、70年代って。クインシー・ジョーンズの音楽もグッジョブですた。

それにしても、1番印象的だったのは、ヘリでNYを飛び回るシーンで在りし日の世界貿易センタービルを下からなめるように空撮したシーン。あんなに接近して撮られた映像は初めて見た気がする。

9.11であんなスペクタクルな超高層ビルが一気に倒壊しちゃったと考えると、ホント背筋が凍りついちゃうな・・・。

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スニーカーズ(1992年・アメリカ・126分)CS

 監督・脚本:フィル・アルデン・ロビンソン

 出演:ロバート・レッドフォード、ダン・エイクロイド、リバー・フェニックス、シドニー・ポワチエ

 内容:ビルの警備システムを調査するハイテク集団“スニーカーズ”。彼らは政府の依頼で暗号解読器“ブラック・ボックス”を盗み出すが、何者かに奪われてしまい・・・。

評価★★★/65点

オーシャンズ5を見っけたどーーッshine

この映画ってストーリー展開の筋立てよりもキャラクターで見せていく映画だと思うんだけど、レッドフォードに合わせたスマートさに終始しちゃっていまいちハジけない。ダンディーでかっこ良すぎなんだよね(笑)。

ルパン3世のようなおノロケキャラの方が、とオイラなんかは思っちゃうんだけど。そうだなぁ、あの当時だと例えばビリー・クリスタルとかかなぁ。

2008年11月18日 (火)

夢のシネマパラダイス19番シアター:9.11、、あの時の記憶

11’09’’01/セプテンバー11(2002年・仏・134分)スカパー

 監督:サミラ・マフマルバル、クロード・ルル-シュ、ユーセフ・シャヒ-ン、ダニス・タノヴィッチ、イドリッサ・ウェドラオゴ、ケン・ローチ、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、アモス・ギタイ、ミラ・ナイ-ル、ショーン・ペン、今村昌平

 内容:2001年9月11日、アメリカで起きた同時多発テロ事件を、世界各国を代表する11人の監督が11分9秒1フレームという共通の時間枠にそれぞれの文化、立場を背景に描く。

評価★★★★/80点

“人の個性ほど素晴らしいものはない。どれとして同じものはなく、全てがダイヤの原石のように輝いている。しかし、時としてその原石が一瞬にして砕け散ってしまうことがある、、、この世の中”

サミラ・マフマルバフはイラン映画らしく“子供”。クロード・ルルーシュはやはり“男と女”。ケン・ローチはやっぱり“移民”。そして今村昌平は意地でも“エロ”。

麻生久美子の太股をさする必要があんのかい?と思いつつ、しかし、それでいいのだ。

表現するという行為が本当に素晴らしいものだということが、11人の監督の内面的、主観的な個性に触れてみてあらためて分かった。

1つのテーマを取り上げるにしたって全く異なるアプローチと思考が繰り広げられるのだから。

そしてより多角的な視点で物事を考えることができる。

大学で歴史を学んでいた自分としてはこの点は重要です。

大本営発表を鵜呑みにしてはいけない。例えば、日本書紀1つ採ったって当時の政権が自分たちのいいように書いているわけで、他の中国の史書等と対照してみなければならない。

9.11テロでも、いや最近の世界情勢の中ではますますもってそのことの重要さを感じてしまう。地球の裏側の情報が一瞬にして分かる今の時代だからこそ。

しかし恐ろしいことに、素晴らしい個性が国家という名のもとに1つの枠組みの中に埋没し、ときに排除されてしまうというとんでもないことが起こってしまう。

マジでヤバイことだ。そうならないことを切に願います。

個人的にはイドリッサ・ウェドラオゴの“掴め!2500万ドル”が面白かったな。ショーン・ペンはそう来たかぁ、と思わず唸ってしまいました。

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ワールド・トレード・センター

070223_wtc_dvd 出演:ニコラス・ケイジ、マイケル・ペーニャ、マギー・ギレンホール、マリア・ベロ、スティーブン・ドーフ

監督:オリバー・ストーン

(2006年・アメリカ・129分)2006/10/15・MOVIX仙台

評価★★★/65点

内容:2001年9月11日の早朝。いつものように家を出て署へと向かう港湾警察のマクローリン巡査部長。ところが、ありきたりな日常は突然破られた。世界貿易センタービルに旅客機が激突する大惨事が発生、港湾警察官たちに緊急招集がかけられた。現場へと急行したマクローリンは、4人の警官とともにビル内に入る。しかし、その直後、大音響とともにビル全体が崩れ始め・・・。9.11同時多発テロの際、崩落したビルの瓦礫の中から生還した2人の港湾警察官の実話をもとに映画化。

“いっそのことカーンズ軍曹を主人公にすれば・・・”

2001年9月11日火曜日。

オイラはPM7:30頃に仕事から帰宅し、シャワーを浴びてPM8:00から日テレ「踊るさんま御殿」を見ながら夕食をとる。PM9:00からTBSのバラエティ「ガチンコ!」を見る。優勝者は日本武道館で歌えるという企画“アイドル学院”をやっていて、学院生をケチョンケチョンのメッタ打ちにする歌唱指導の鬼教師に戦々恐々としながら見たのを覚えている。

そして、PM9:54、今日のトップニュースを見ようとニュースステーションにチャンネルを合わせる、、、と、どこぞやの高層ビルの上の方から白い煙がたなびくように出ている映像が映し出されている。

久米宏は夏休み中でいなくて、渡辺真理だったかがアメリカCNNからの中継だということを言っていて、オイラは真っ先に「タワーリング・インフェルノ」(1974)を思い出しちゃったりしたのだけど、ま、すぐに消化する火災だろと思ったし、国内ニュースに切り換わったので、土曜日に録っていたケビン・コスナーの「ポストマン」を見ようとビデオをセット。

そして、ビデオ画面に切り換えると、偶然にもNHKに合わさっていて、ニュース10でもビルの映像が映し出されている。へぇ~、NHKでもトップに持ってくるてことはけっこうな大火災なんだぁと意外に思ってしまった。

そしてテレビ画面を一応2分割して「ポストマン」を見ようとした、、、次の瞬間。

画面右から何かが飛んでくるのが見えた、気がした。

あ、カラスだ。え?アメリカにカラスっているのか?アメリカといえば鷲だろ、、のわりにはデカイ鳥だなぁ、とその間わずかゼロコンマ数秒の間に頭を駆け巡ったことまでもが鮮明な記憶として残っている。

しかし、その直後に巨大な火柱があがったことで、飛行機だーーーッ!とようやく認識できたのだった。

それからは誰しもが知っている通りの映画やフィクションをはるかに凌駕したショッキングな現実が刻まれていくことになる。おそらく今まで生きてきた中で、最も重く深く脳裏に刻まれた事件映像となった。

高3のときの阪神大震災や中1のときの湾岸戦争も衝撃だったが、リアルタイムで目撃してしまったという点では、やはりこの9.11同時多発テロはそれまでの自分の既成概念や常識をブチ破ってしまうくらいの衝撃を与えたという意味でも一生涯忘れえない事件となった。

さて、映画以上に映画的だった9.11同時多発テロの映画化をすると知った時、オイラはネタ尽きハリウッドのことだから9.11に飛びつくのも当たり前かと思いつつ、たいした作品にはならないだろう、というか果たして9.11を映画化することにいったいどういう意義があるのだろうという疑問を抱いてしまった。

スローモーションのように脳裏深くに刻まれた衝撃的な映像の数々を超える緊張感を生み出すのは不可能ではないかと思ったし、また、その映像を再現し、リピートすることに果たしてどんな意味があるというのか、とも思ってしまった。

例えば、9.11後に数々の関連番組が放送されたが、ちょうど事件の1年後に放送された日テレの特番「カメラはビルの中にいた」で映し出されたビル内部の映像は記憶に新しい。

ボコン、ボコンと落下してくる人間が天井にブチ当たる音はあまりにも生々しかった。

そこでやはり思うのは、はたしてこれを映画化することに何かテーマを見出し得るのだろうかということであり、さらにいえば映画という虚構をはるかに超えた現実を、映画が超えることなどできようはずがないではないかということだ。

せいぜいテレビの再現映像止まりが関の山であり、あとはそこにどのようなテーマをふりかけるかでどのくらいプラスアルファになるかといったところなのだろうけど多くは望めないだろう、と。

しかし、その中で唯一の興味といえたのは、監督が社会派の御大オリバー・ストーンだということだった。数々のセンセーションを巻き起こしてきたオリバー・ストーンが9.11をどのように料理するのだろうか。

スピルバーグやイーストウッドあたりなら安定地点に軟着陸できそうなかんじはするけど、オリバー・ストーンと9.11となるといやでも何かアブない匂いが漂ってきてしまう。

そして、出来上がった作品を観てみると、、、情熱の塊のようなオリバー・ストーンの作風とは対極にあるような非常に冷静かつ地味な筆致にまずは驚く。

朝日昇るNYの街並みの静かな目覚めを優しく描き出し、あの大惨事をことさら大仰に映像として描き立てることなどせず、瓦礫の下に閉じ込められた港湾局警察官とその家族、そして救助に駆けつけた人々の姿を淡々と映すのみ。

そこには何かを暴きたててやろうというような変な気概はなかった。

そこにあるのは、様々な人種と国籍が集うアメリカが受けた深い傷と深い鎮魂のまなざし、ただそれだけだった。

例えば誰しもの記憶に刻み込まれてしまっている数々の衝撃的なニュース映像の再現をこの映画は全くといっていいほど避けているが、単なるハリウッドテイストのディザスタームービーに陥らせたくないという思いがよく伝わってくる演出意図ではある。この映画は観客のエンタメ欲を刺激して満足させるような映画になってはならないのだという思い。

その中で、激突の瞬間をマンハッタンの上空を横切る機影として表現したことをはじめとして、オリバー・ストーンの演出には文句の付けようがなく、演出意図としてはけっして間違っていない作品に仕上がっていることはたしかだ。

しかし、そう理解した上で、イチャモンをつければやはりどこかで物足りなさを感じてしまうのも事実なわけで。。

なにか傷物に触るような当たり障りのないかんじで、オリバー・ストーンでさえもこのように描かざるをえなかったという意味では、アメリカが受けた深い傷はいまだに癒えていないのだということだけはよく分かったが、ある意味ただそれだけで、悪くいえば面白くもなんともない映画だな、と。

また、ぶっちゃけオリバー・ストーンである意味もないような・・・。人間ドラマのエモーショナルな部分をうまく引き出せる監督はオリバー・ストーンよりも他にいるだろみたいな。ちょっと畑違いというか。。

だって、あのオリバー・ストーンがキリストの光臨を描くなんて、どう考えたって異常だよ(笑)。

オリバー・ストーンが描きたいのは、どちらかといえばカーンズ軍曹の方だろ。怪しいというよりちょっとアブない元海兵隊員・・。ラストに、イラクに志願して戦った、とポツンと字幕で示されたのがまたなにか気味が悪くなっちゃったのだけど、オリバー・ストーンが監督するんだったら、この謎のカーンズ軍曹を主人公にすればよかったんじゃないかなとも思ってしまう。

10年後、また9.11が映画化されたらどんなふうになるのだろうか・・・。

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ユナイテッド93

United932706int27lus 出演:ハリド・アブダラ、ポリー・アダムス、オパル・アラディン、ルイス・アルサマリ、リチャード・ベキンス

監督・脚本:ポール・グリーングラス

(2006年・アメリカ・111分)WOWOW

評価★★★/65点

内容:2001年9月11日早朝、ニューアーク空港を飛び立ったサンフランシスコ行きのユナイテッド航空93便。しかしその頃、地上の管制センターでは針路を外れた旅客機数機がワールド・トレード・センターと国防総省ペンタゴンに激突したことが伝わる。そして、93便はハイジャックされた・・・。ターゲット(ホワイトハウスか連邦議事堂といわれている)に到着することなく、ペンシルベニア州郊外に墜落、全員が死亡した93便の乗客たちの緊迫した様子を描き出すノンフィクション・サスペンス。

“あれから5年・・・。”

リアルタイムで目撃してしまった9.11同時多発テロ事件の生々しい惨劇は、いまだに脳裏に焼きついて離れない。

あの日の夕食は何だったかだとか、あの夜見ていたTV番組だとか今でもはっきりと覚えている。そして、22時3分に目の前で起こったことも。

まるで永遠に時を止められてしまったかのようなあの衝撃は一生忘れることはないだろう。

そして約3千人にのぼる犠牲者の遺族の方々にとっては、いまだにあの9月11日から歩みを進められない人々も多いであろうことは想像に難くない。

一方で9.11後、急速に保守化したアメリカの常軌を逸した暴走は、アフガン、イラクで繰り広げられた対テロ戦争という名の報復により10万人ともいわれる犠牲者を出している。

9.11から始まった負の連鎖は今なお世界に大きな傷跡を残しつづけているのだ。

そのことを鑑みるに、いくらあれから5年経って冷静さを取り戻そうとも、9.11を物語ることにおいてフィクションや創作が入り込む余地など一寸もないことは明らかだろう。

それゆえエンタメ帝国ハリウッドと9.11がはたして結びつくのかという疑問は、オリバー・ストーンの「ワールド・トレード・センター」を見ても感じてしまったし、9.11を物語り描くことにおいてのテーマと意義は、ことさら大仰に傷を暴き立て掘り返すことなどではなく、ただ“真実”と“鎮魂”しかないのだということも不気味なほど冷静なオリバー・ストーンの姿勢と演出を目の当たりにして感じた。

9.11に対して陰謀論なども取りざたされる中で、“真実”と“鎮魂”を描くフィクションや創作たりえない物語を撮るには、今作のようなドラマ性や作り手の意思・主張を排除した疑似ドキュメンタリーになるのは当然の帰結だっただろうと思う。

ハッピーエンドではないと分かっている物語を手持ちカメラのブレのみが揺り動かし、リアルな感情を引き出していく。今までありそうでなかった斬新かつよく出来た演出だと思う。

が、、、一個の映画として見るには「ワールド・トレード・センター」同様、物足りなさを感じてしまったのもたしかだ。

アメリカとアメリカ映画がいつかは踏み越えていかなければならない9.11というテキストに5年経って手を付けたという意味では、映画としてどうこうというよりもメモリアルな作品としての意味合いの方が強いのかもしれない。

唯一この映画でメッセージ性を出したと思われるシーンが、飛行機内で神に必死で祈りを捧げるキリスト教徒とイスラム教徒が同じフレーム内に収まっているシーンだと思うが、それを見てなんともやり切れない複雑な悲しい気持ちになってしまった。

神って、、祈りって、、何のためにあるんだろう。。人殺しをするためにあるものでは決してないはずなのに・・・。

こんな悲しい映画が作られなくて済むような世の中になってほしいものです。。

2008年11月 6日 (木)

夢のシネマパラダイス77番シアター:ウォレスとグルミットシリーズ

B000cs471i09 ウォレスとグルミット チーズホリデー(1989年・イギリス・23分)DVD

 監督:ニック・パーク

 声の出演(吹き替え版):萩本欽一

 評価★★★★/80点

内容:発明家の英国紳士ウォレスと愛犬グルミット。2人は大事なホリデーを前に旅行先を思案中。一息入れようとするウォレスだったが、大好物のチーズを切らしていたことに気づき、どうせ旅行に行くならチーズの美味しいところへ行こうと思いつく。そしてふと窓の外を見やると、美味しそうに輝くまん丸お月様が。さっそく、2人は宇宙船を作り、いざ月へ向けて旅立つのだった。

“チーズが大嫌いなオイラでも、この作品に出てくるクランベリーチーズは食べたい!純粋に美味そうなんだもん。”

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ウォレスとグルミット/ペンギンにをつけろ(1993年・イギリス・29分)DVD

 監督:ニック・パーク

 声の出演(吹き替え版):萩本欽一

 内容:グルミットの誕生日にウォレスは垂直の壁まで登れてしまうNASA製のその名もテクノズボンをプレゼント。しかし、それを買ったおかげで家計がヤバイ状態に。仕方なくウォレスは空いている部屋を貸しに出し、ほどなくしてかわいいペンギンが下宿することになるが・・・。

評価★★★★★/100点

未来少年コナン風ロボット、フィルム・ノワール風陰影でたたずむグルミット、赤外線、無表情なのに超絶演技ペンギンくんすべて赤丸花マル二重丸。

スリル・サスペンス・ハートフルコメディがわずか30分たらずにブレンドされている、それをストレートに見せてしまう、これを傑作と言わずして何と言おう!

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ウォレスとグルミット、危機一(1996年・イギリス・31分)DVD

 監督:ニック・パーク

 声の出演:萩本欽一

 内容:窓拭きサービスの新商売を始めたウォレスとグルミット。が、ウォレスはお客さんである毛糸屋のウェンドレンに恋してしまう。しかし、この毛糸屋にはある秘密があった・・・。

評価★★★★/85点

新聞紙の質感、欽ちゃんの声、30分、グルミットの目、バック・トゥ・ザ・フューチャー風朝起き、はたまたターミネーター風サイボーグなどなど全て赤丸でっす!

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ウォレスとグルミットのおすすめ(2002年・イギリス・35分)DVD

 監督:ロイド・プライス、クリス・サドラー

 声の出演:萩本欽一

 内容:発明家ウォレスが日常生活を快適にするために作った様々な発明品をフィーチャーした全10篇からなる短編シリーズ。

評価★★★☆/70点

以前NHK-BSでこのシリーズを一挙放送したときには、前3作の合間合間にintermission風に3篇ずつくらい挿んで放映してたんだけど、このやり方には非常に好感がもてました。じゃないとちょっと飽きちゃうかもしれない。。悪く言えば1篇3~4分の小ネタ集にしか過ぎないわけだから。でも、アイディアは良いし、このシリーズ独特のほのぼの感も出てるんだけどね。

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ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

Aaifxsmmjw 監督:ニック・パーク、スティーヴ・ボックス

声の出演:萩本欽一、大川透、飯島直子

(2005年・米/英・85分)2006/03/24・MOVIX仙台

内容:町一番の美女で資産家のレディ・トッティントンが主催するお祭り“巨大野菜コンテスト”。しかし町にウサギが大繁殖したため、ウォレスと愛犬グルミットは、開発したウサギ回収マシーンを駆使して野菜を守るのに大忙し。が、そんなウォレスとグルミットの活躍にイヤな顔をするキザ男ヴィクター。そんなある夜、正体不明の巨大生物が出現、巨大野菜は食い荒らされ、町は恐怖に陥る・・・。アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞。

評価★★★★/80点

今までのシリーズは3作とも30分未満の短編だった。しかし、そのどれもがまるでトロリとしたクランベリーチーズとコクのあるレアチーズを何層にも重ね合わせ、釜で焼いた後ひと晩熟成させたレアチーズタルトのような超濃厚なエッセンスが詰まりに詰った作品だった。

しかもこの超濃厚エッセンスには保存料、着色料など一切の合成添加物は使用されていないのです!!味は格別、ブラックコーヒーもついて至福満腹の30分に舌鼓を打つ。

これほど贅の極みを尽くした100%素材の良さを引き出した純正手作り作品をオイラは知らない。

それに比べると、尺が約3倍に伸びた今回の作品は、市販のスライスチーズとまではいかないまでも、濃厚さがやや薄まってはいる。

一部にCG安定剤も使っているようだが、そこはほとんど気にならない。しかし、やはり短編と長編の違いとでもいおうか、一本の映画としての形を整えなければならない長編の文法の中で、短編の歯切れのよい呼吸のリズムと勢いに欠けるきらいはある。

とはいっても、それは贅沢な悩みでもあるわけで、あっという間の85分、十分楽しめる作品に仕上がっていると思う。

特に言葉を発することができない犬のグルミットの表情の千変万化には今回も度肝抜かれっぱなし。“目は口ほどに物を言う”をこれほど完璧に表現しているキャラクターをオイラは知らない。

ほんまアカデミー賞ものの演技でっせ。

さぁ、次回作もあると期待して、あと5年気長に待ちましょか。もちろんその時は日本語吹き替え版でね。

2008年10月17日 (金)

夢のシネマパラダイス127番シアター:硫黄島からの手紙

324563view001 出演:渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、中村獅童、裕木奈江

監督:クリント・イーストウッド

(2006年・アメリカ・141分)初見2006/12/25・盛岡フォーラム

評価★★★★★/95点

内容:戦況が悪化の一途をたどる1944年6月。アメリカ留学の経験をもち、米軍との戦いの厳しさを誰よりも覚悟していた陸軍中将栗林が硫黄島に降り立った。着任早々、栗林は本土防衛の最期の砦である硫黄島を死守すべく、島中にトンネルを張り巡らせ、地下要塞を築き上げる。そんな栗林の登場に硫黄島での日々に絶望していた西郷ら兵士たちは希望を見出す。しかし、古参の将校たちの間では反発が高まり、、、。米軍は当初圧倒的な戦力の違いから5日で陥落できると踏んでいたが、予想以上の日本軍の抵抗により36日間に及んだ激戦となった硫黄島の戦いをイーストウッド監督、スピルバーグ製作により日米双方の視点から見つめた硫黄島2部作の第2作目。

“2006年から61年前の硫黄島にタイムスリップした現代人・二宮和也が間近で体験した硫黄島の激戦!世界ウルルン滞在記。”

、、、といっても過言ではないつくりにはなっていると思う。

だって、あの言葉遣いは実際どうなの・・・(笑)?

なんかふと2005年の年末にテレ朝でやった山田太一ドラマスペシャル「終りに見た街」を思い出してしまった。。

システムエンジニアをしている中井貴一扮する主人公とその家族が、朝家でフツーに起きたら昭和19年の東京になっちゃってたというとんでもない話。

主人公の友人(柳沢慎吾)も息子とともに昭和19年の東京にタイムスリップしてしまうのだけど、その息子(窪塚俊介)がなんか今回の映画の西郷(二宮和也)と似てたような気がしたもんで。。

冷めた視線とかやる気のない感じとか。だってあんなヤル気のない「天皇陛下万歳!」を映画で見たのは初めてでっせ(笑)。

それはともかくあのTVドラマはあの時代にタイムスリップしたことによるジェネレーションギャップをことさら強調して描くことで戦争の恐ろしさを過去の絵空事としてではなく、より現実感をもって伝えられていたように思うが、一方今回の「硫黄島からの手紙」は内地・東京のお話ではない。最前線の戦場に置かれた兵士たちの話なのだ。

ここにあのTVドラマとの大きな違いが生じる。

そう、、少なくともオイラは最前線の戦場に置かれた兵士たちどころか、あの戦争でお国のために戦ったいわゆる旧帝国軍人の話や体験談などことごとく聞いたことがないのである。

たぶんオイラみたいに戦後何十年も経って生まれてきた人たちはみんなそうだと思う。

空襲や原爆、特攻、沖縄のひめゆり部隊などは耳にタコができるくらい聞かされてきたし、脳裏に焼きつくくらい映像で見せられてきたが、なぜか外地で戦っていた兵隊さんたちの話は、まるでタブーであるかのごとくほとんど聞かされたことがないし、そういう映画すらほとんど見たことがない。

なのに判で押したようなステレオタイプとして旧帝国軍人は人道にもとる極悪非道な絶対悪として言われ、教えられ、描かれてきた感は拭えない。

個人的には、人殺しを生業とする軍隊に良い軍隊などあるわけがないと思っているので、それが善か悪かと問われれば問答無用で悪と答えるだろう。

しかし、その悪の中に自ら進んで飛び込んでいった者であれ、強制的に放り込まれた者であれ、彼ら軍人一人一人を単純にいっしょくたに悪一色で片付けてしまう思考の処理の仕方は絶対におかしいと思うのだ。それは日本軍であれ米軍であれ。

問題は、善良な人間がその悪の中に入っていかざるをえなかった時に、その人間が内に持っていた理想や信じていた大義が、戦争の圧倒的に無慈悲な現実の前で打ちのめされ殺がれていく中で、次第に彼の中にある善なるもの悪なるもののせめぎ合いさえもなくなっていく、すなわち人間性が消失していくという愚かで醜くて空しい狂気の過程こそが重要であって、誰が善で誰が悪か、どっちが善でどっちが悪かという結果ありきの線引きは意味を成さないと思うのだ。

もちろんそのせめぎ合いの中で人間性を完全に消失してしまい、狂気の戦闘マシーンへとなりはてる者もいれば、かろうじて人間性を失わない者もいるだろう。

そしてその悲劇の過程を通した上で戦争という悪、軍隊という悪、死ぬことを強要する狂気という絶対悪へと駆り出していった国家の罪というものをあぶり出していくというのが至極まっとうな戦争映画だとオイラは思う。

例えば今回の映画の製作にも名を連ねるスピルバーグが監督した「プライベート・ライアン」では、トム・ハンクス演じたミラー大尉がアメリカ本国にいた時に何の職業に就いていたかを部下たちが予想して賭けをするというシークエンスがあったが、国語の教師をしていたことが明らかになることで、生きることを子供たちに教えるはずの教師が暴力と殺戮の世界である戦争に駆り出されるという異常性と悲劇を如実に暴き出していたと思う。

しかし、今までの日本映画なりTVドラマなりで描かれてきた軍人像というのはそういう過程を骨抜きにして、最初っからこの人は善良で正直者で可哀想な人ですよ、こっちの人は悪の塊で善良な人や敵国の一般住民をとにかく虐げ、殺しまくる人間性の欠片もない人ですよというふうに完全に色分けして描かれてきた面が相当あると思う。

前々から戦場を描いた日本の戦争映画って、なんで狂気を描けなくてこんなうわべだけの薄っぺらい“青春映画”(戦争映画ではなく・・・)になっちゃうんだろう、、、と思うことがしばしばだったのだけど、そういう思考回路で作っちゃうからそうなっちゃうわけで、この思考がいかに幼稚で薄っぺらなものかということは今回の映画を観るまでもなく分かろうものだ。

、、、、が、しかし、ここが1番大きな問題だと思うのだが、今まで日本人はそれを建て前上良しとしてきた面があった(とオイラは感じる)のではないだろうか。

心のどこかであの戦争の被害者を演じることで、加害者としての側面や戦争の闇、狂気の部分というものから逃避し思考をストップさせてしまうある種の逃避装置として働いてきたのではないだろうか、ステレオタイプな描き分けというあまりにも単純で通り一辺倒の手法を通してあの戦争の総括から逃げ続けてきたのではないだろうか、、、そして日本の戦争映画というのはいつしか被害や加害、善か悪かを超えた理不尽な悲劇としてではなく、あくまで被害者として狂気ではなくいかに可哀想に描くか、ということになっていき、戦場を描いた映画というのが数えるほどもないという体たらくに陥ってしまったし、日本人もそれを良しとした・・・。

そういうことが今回のクリント・イーストウッド監督作のアメリカ映画を通して一気に骨抜きにされた気がしてならない。

日本人の多くが教えられてきたであろうあの戦争は間違った悪い侵略戦争だったという認識(オイラはそう思う)を暗黙の了解のもと旧日本軍=旧帝国軍人がやったことは全て悪という図式(逃避装置)でいっしょくたにして極力触れないようにしてきた一方、それじゃああの戦争を外地でお国のために懸命に戦った500万人(うち200万人余が戦死)もの日本人を断罪できるのか、といったらほとんどの日本人は断罪ではなく、哀悼の方を選ぶだろう(当たり前だ)。

しかも、うち300万人余は外地から無事復員してきて、生きて無事に帰ってこれて本当に良かったねぇと家族に迎えられ(かくいうオイラの祖父もノモンハン事件からシベリア抑留などの死線を経て無事生きて帰ってきた)、その後良い父親なり良い息子、そして普通の良き日本人として戦後日本社会の礎として懸命に生きてきたはずなのだ。

そういう建て前と本音のひずみの中に埋没することを避け、上っ面の中を浮遊してきた日本人、、、“天皇”や“靖国”の問題、突きつめていけば国家の戦争責任としての罪の問題にケリをつけられない、あるいはケリをつけようとしないできた日本人には「硫黄島からの手紙」のような映画は作れないし作りようがないのかもしれない。これから先も・・・。

そういうことを考えても、60年前にアメリカに戦争で負け、60年後映画でもアメリカに負けた、、、と言わざるをえないほどの衝撃を少なくともオイラは受けた。

日本人の自分でさえ、玉砕や潔い自決が美徳とされたあの時代の兵隊さんたちの内面を知ることや理解することが到底難しい中で、冷めた視線をもち、絶対に生きて帰るんだという意志をもつ現代っ子的なキャラである西郷(二宮和也)を中間点に置いて第三者的立場で語らせたのは上手いし、各々の人物の深みのある人間像の描き方には唸るしかない。

誇りある帝国軍人としての教育と鬼畜米英の精神的な貧弱さを徹底的に叩き込まれてきたであろうエリート憲兵隊員清水(加瀬亮)が現実と真実を目前で見せられることによって、理想と信念が揺らいでいき生への執着を見せ始める様、そして極めつけは今まで典型的ステレオタイプの憎まれ役で描かれてきたであろう厳格な帝国軍人伊藤中尉(中村獅童)のあまりにも皮肉の効いた顛末など、どれをとっても本当に考えさせられてしまう描写の連続だったと思う。

「天皇陛下万歳!」と叫ぶ姿、泣き叫びながら手榴弾を腹に抱いて自決する酷い姿、ものすごい砲弾の雨あられの中で排泄物の入ったバケツを四苦八苦しながら拾い上げる姿、、、本音と建て前のひずみの中に埋没していき、もがき苦しむ日本兵の姿に、人間の、そして日本人の深い所をえぐられたような、そんな重い衝撃を受けた。

先日開業したばかりの最新設備が調っているシネコンで見たのだが、閉所恐怖症のオイラは地下洞窟の中に響き渡る砲弾の轟音を聞いて足がガクガク震えそうになったくらいだ・・・。

そして、序盤で米軍が硫黄島を爆撃してくるシーンで空から爆弾がズドーンという腹に響くもの凄い爆音とともに砂塵を巻き上げて降り注いでくるところなんかは、ああ、これが爆弾が空から落ちてくるってことなんだ、、、と生まれて初めて実感したというか体感した気がする。

もちろん、この映画が硫黄島の戦いの悲劇を全て描き出していたとは思わない。

8月にNHKスペシャルで「硫黄島玉砕戦/生還者61年目の証言」を見たが、それによると米軍が硫黄島を制圧した後も何千という日本兵が地下にこもっていたそうだ。

そして“生きて虜囚の辱めを受けず”と徹底的に教育され投降が許されなかった彼らを新たに襲ったのが飢餓だったというのも悲しい・・・。

炭を食べたとか、遺族の方には決して話せないような仲間内での陰惨な悲劇など、それを証言者の一人は「畜生の世界」と言っていたのがあまりにも印象的だった。

いまだ1万数千もの日本兵の遺骨が未収集のまま眠っている硫黄島。

それを知っている日本人ははたしてどのくらいいるのだろうか。

自分も初めて知ったくちなのだが、渡辺謙がインタビューで言っていたように日本人は過去の戦争についてあまりにも知らなさすぎる。

それを戦後60年経った今考えさせてくれた今回の映画には感謝してもしきれないくらいだ。

中国映画の「鬼が来た!」(ちなみに本国中国では上映禁止処分)、そして今回のアメリカ映画「硫黄島からの手紙」で中国人、アメリカ人が提示した一言では括りきれない日本人像にオイラは衝撃を受けた。

日本人自身の手で撮った真の戦争映画が世に出る日がいつかやって来るのだろうか・・・。

(初記)2006/12/29

2008年7月28日 (月)

夢のシネマパラダイス467番シアター:究極サバイバル!

新幹線大爆破

Ibqkquwku 出演:高倉健、宇津井健、千葉真一、山本圭、織田あきら、渡辺文雄、竜雷太、宇都宮雅代

監督・脚本:佐藤純彌

(1975年・東映・153分)DVD

評価★★★★/75点

内容:東京から博多へ向けて走る新幹線「ひかり109号」に爆弾を仕掛けたという脅迫電話が国鉄に入った。その爆弾はスピードが時速80キロ以下になると爆発するという。犯人は500万ドルを要求し、警察も捜査を開始するが、途中の駅に停車することもできない新幹線は、パニックに陥った乗客たちを乗せて、タイム・リミットへとひた走る。キアヌ・リーブス主演の「スピード」の元ネタになったともいわれる快作。

“まるで速度を落とすのを執拗に恐れているかのごとく一本調子で走り続ける人力シネマ超特急”

2時間半後、終着駅で停車して降りるものの、シネマのほとぼりはなかなか冷めない。

それほどまでに、ああ、映画を観たぞぉーっという満腹感でいっぱいなのだが、しかし実はその実体はなかなか大雑把なやっつけ仕事の鬼とでもいえばいいだろうか。至るところで映画の道筋のレールが寸断されているのだが、そんなことなどお構いなしにとにかく走り続ける。

さすがに図面がある喫茶店が偶然にも火事で焼けてしまうというのは作劇としてはあまりにもいい加減で思わず閉口してしまったし、犯人を確保するどころか2人連続で死に至らしめてしまう警察のバカっぷりなどお世辞にもプロの仕事とはいえない。

ある意味、映画のいい加減な体裁をとるために山本圭は自爆させられたといってもよく、結局、高倉健も撃たれて死んでしまうわけで、警察や国鉄にしてみたら動機が分からないまま終わっちゃったわけだ。

彼ら犯人たちの抱えていた背景は世に出ることはなく、、、それもまた可哀想だな。

しかし、あの山本圭が自爆でっせ。80年代生まれの自分にとっては山本圭といったら心優しい良き父親といった印象が強いのだけど、まさかこんな闘う男だったなんて。。

まぁ、普通に考えたら、司令室、新幹線、犯人、警察と四足のわらじを履くこと自体どっかで無理が生じるのは目に見えているのだけど、よりによって犯人側にウエートを置くというのは映画と映画内のリミットを考えたら1番難しい大冒険だろう。

しかもこの犯人たちにあまりにも大きなものを背負わせてしまった。日本を動かしている秩序、彼らが言うところの歪んだ体制を。。

それを必要最低限の描写で目ぇ一杯最大限体現できる役者として高倉健をあてたのは理にかなってはいる。

しかし、やはりリミット制限ギリギリの爆弾パニックムービーにおいて、犯人たちの両手に爆弾以上に重い十字架を持たせることがはたしてよかったのかどうか、意味があるのかどうか疑問は残る。

壊すという行為においては、全共闘も新幹線爆破も同じだが、そこに何か正義を求められるのかという意味では新幹線爆破に正義と同情のつけ入る隙も余地も全くない。れっきとした凶悪犯罪である。

やはりその点においてこの映画のウエートの置き方には疑問が残るし、その描写がやや効果のないブレーキになっていたのもたしかだ。

それでもなお★4っつにしたのは、映画の作り手の意気込みと熱意、それを燃焼材としてとにかく2時間半走り続けた血と汗の結晶、人力シネマ超特急にいやが上にも魅せられたからだ。

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スピード

Speed 出演:キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック、デニス・ホッパー

監督:ヤン・デ・ボン

(1994年・アメリカ・115分)盛岡ピカデリー

内容:爆弾魔がロスの市バスに時速が80キロ以下になると爆発するという爆弾を仕掛け、身代金を要求する。疾走するバスを追い、飛び乗ったロス市警特別隊員ジャックは、重傷を負った運転手の代わりにハンドルを握る女性アニーとともに必死の努力を続けるが・・・。

評価★★★★★/100点

ヤクだ、クスリだ、スピードだimpact

アドレナリンじゃんじゃん放出、覚醒する脳。

起承転結すべて★5っつ!シンプルこそ命。

スピード、、、忘れた頃に摂取したくなるシロモノです。。。

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ボルケーノ(1997年・アメリカ・104分)仙台第1東宝

 監督:ミック・ジャクソン

 出演:トミー・リー・ジョーンズ、アン・ヘッシュ、ギャビー・ホフマン、ドン・チードル

 内容:大地震の発生したロスで突如、火山が噴火。地上のすべてを飲み込むマグマ・溶岩流の猛威に人間が立ち向かう。パニックに陥った住民を救うため、ロス危機管理局長のマイクに率いられた消防隊とレスキュー隊が己の死をも顧みず救助に当たる。果たして彼らはロサンゼルスを火の海から守れるのか!?

評価★★★★/80点

“なぜ世界第2位の火山大国日本がこのネタを思いつかないんだ・・・。”

大都市のド真ん中を溶岩流が流れる。

日本人が見ると、なにげに荒唐無稽に見えないところがちょっと怖いのだけど、それがかえってリアリティを出していて見応え抜群。

ただ実際のところ、ハリケーン・カトリーナにやられたニューオリンズなんかを見ても分かるとおり、自然の猛威に人間は勝てるわけがないんだなぁ・・・。

ビルを倒すとこなんかはNYの9.11テロを思い出しちゃったりして。。

しかし、人間はなんだかんだいっても焼け野原から必ず立ち上がる。一応スゴイ生き物なんでっス。

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運命を分けたザイル

Un 出演:サイモン・ウェーツ、ブレンダン・マッキー、オーリー・ライアル

監督:ケビン・マクドナルド

(2003年・イギリス・107分)2005/02/17・盛岡フォーラム

評価★★★★/75点

内容:1985年、イギリスの若き登山家ジョーとサイモンは、難関とされるシウラ・グランデ峰の登頂に成功する。しかし、下山の際にジョーは滑落。命のかかった極限の状況下、サイモンは2人をつなぐザイルを切る決断を下すのだった・・・。世界中でベストセラーになったノンフィクション文学の映画化。

“想像を絶するとはまさにこのこと。彼らの体験を映像と語りで追体験させようとするが、自分の頭の中の想像力では決して越えられない絶壁が立ちふさがり、ただ唖然として凝視するほかに方法がない・・。”

スキー・スノボを毎シーズンやってるオイラにとっては、猛吹雪の中、強風で乗ってたリフトが非常停止してしまった状況を思い浮かべるだけで精一杯。

しかも1シーズンに数回あるかどうかだし、長くてせいぜい30分てとこだからなぁ。

でも、このたった30分が地獄なんだよねshock。それが7日間、しかも骨折&クレバス転落のおまけ付きときたもんだ。

天上から垂らされた蜘蛛の糸をつたって這い上がるのならまだしも、地獄へと下っていく選択をするというのは今のオイラの思考回路では到底考えられない。。

想像を絶するとはまさにこのことだ。

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フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年・アメリカ・111分)WOWOW

 監督:ロバート・ロドリゲス

 出演:ジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ、ハーヴェイ・カイテル、ジュリエット・ルイス

 内容:銀行を襲撃したセスとリチャードの兄弟は、メキシコに逃亡。2人は元牧師一家を人質にとり、仲間の待つ酒場へ向かうが、そこはなぜか吸血鬼の巣窟で、夜明けまで凄絶なサバイバルバトルを繰り広げることになる・・・。タランティーノ&ロドリゲスがコンビを組んだアクション・ホラー。

評価★★★/65点

“前半映画楽しむも 後半マンガになりにけり。。”

しかも前半は良い意味で異常かつ異様だったのが、後半のゾンビ漫画は悪い意味で正常かつフツーになっちゃってるという逆転現象に、しばし閉口。

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オープン・ウォーター(2003年・アメリカ・79分)DVD

 監督・脚本:クリス・ケンティス

 出演:ブランチャード・ライアン、ダニエル・トラビス、ソウル・スタイン、エステル・ラウ

 内容:バカンスを利用してカリブ海にやって来たアメリカ人夫婦が、ふとしたことからダイビング中に海に取り残されてしまう。やがて2人の目の前には、数え切れないほどのサメが集まってきて・・・。

評価★★★/60点

“1対1の本音夫婦げんかバトルをする場所としては最適だということだけは分かった。”

映画としてはお腹一杯どころか腹八分にも満たない出来。

スーザンの素っ裸以外は自分の予想の範疇といったかんじで、うちのソファにゆったり身をまかせて見ることができてしまう。

小学生の頃によく読んでた海の図鑑や本に出てくるサメの話にビクビクしていたときの恐怖感の方が確実に残る。

もしかしてこの映画のメイキングドキュメンタリーの方が真に恐くて面白いのでは・・・。

2008年7月 9日 (水)

夢のシネマパラダイス449番シアター:見上~げてごら~ん♪空の星を~♪

宇宙戦争

Ppa111158 出演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ティム・ロビンス

監督:スティーブン・スピルバーグ

(2005年・アメリカ・117分)2005/07/10・盛岡フォーラム

評価★★★★/80点

内容:H・G・ウェルズ原作の1953年版オリジナルをスピルバーグとT・クルーズのコンビで再映画化。港湾労働者のレイは、別れた妻の子供たちと週末を過ごすため家に迎える。が、晴天だった空が暗雲に覆われ、突然地面に巨大な穴が。そして地中で何かが蠢きはじめ・・・。

“トライポッドをひと目見たとき、真っ先に思い浮かべたものそれは、、、”

エヴァに出てくる使徒やろあれって。。どうりで日本の大阪でトライポッドを倒せちゃったわけね。納得。

でも、ラストのオチはまぁ予想通りとはいえ、ふとこんなことを考えてもしまった。

それは、生まれつき自分はアトピーを持ってるんだけど、先日テレビで見てビツクリしたのが、東南アジアなど川の水をそのまま生活水として使っている国の子供たちは、肌がスベスベでアトピーも全くないのだそうだ。

要は彼らはお腹の中に虫とか微生物を飼っていて、その虫たちがアトピーの要因を取り除いてくれるのだそうだ。

だから日本は高度経済成長を遂げて先進国の道を歩んでいくとともにアトピー患者が急激に増えていく。その中の一人がオイラってわけ。

もちろん腹の中にいわゆるサナダムシとか飼いたくもないけど(笑)。

ただ、清潔・クリーンを徹底的に追求してきたあまり、なんだか逆に人間の身体自体が本来もっていた耐性が失われつつあるのかもしれない。

水道水なんて10年以上直に飲んでないしなぁ。ご飯炊くのにも使ってないんだから、、、考えてみたらスゴイ話だよ我ながら。

自分ってあのカワイイエイリアンと同じなんじゃないかしら実は。。行く末はナウシカの腐海か!?

葉っぱに吸い付いていたあの雫一滴を見て、ふとそんなことを思いめぐらせていたオイラなのですた。

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スペースバンパイア(1985年・イギリス・102分)WOWOW

 監督:トビー・フーパー

 出演:スティーヴ・レイルズバック、マチルダ・メイ、ピーター・ファース

 内容:ハレー彗星とともに地球に接近してきた謎の宇宙船。そこには3体の人間(?)がカプセルの中に安置されていた。しかし、研究のために宇宙センターに持ち帰った、その人間と思われていたその生物は男たちの精気を吸い取る吸血鬼だった。しかもミイラ化した犠牲者はゾンビになり襲い掛かってくる!全編素っ裸で押し通すマチルダ・メイの肢体しか印象に残らない珠玉の一品!?

評価★★/40点

“ありのままの姿の宇宙人の大事なところにボカシを入れるなーーッdash!入れるなーッannoy、、、。”

だって宇宙人の下半身にボカシを入れるのはどう考えたって間違ってるだろ(笑)。

そうだろ?そうだよ、そうなんだよ!

へんっ、オレはエロだ!悪いかっ。。なんつー下衆な・・。

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月のひつじ(2000年・オーストラリア・102分)NHK-BS

 監督:ロブ・シッチ

 出演:サム・ニール、ケヴィン・ハリントン、トム・ロング、パトリック・ウォーバートン

 内容:1969年7月、人類初の月面着陸へ向けてアポロ11号が発射された。NASAは、38万キロ彼方で行われる世紀の瞬間を世界中に生中継するため電波をキャッチできる最適な場所を探す。その結果白羽の矢が立ったのは、地球の裏側オーストラリアの片田舎町パークスにある直径40mの巨大パラボラアンテナだった。かくして、この一大イベントの成否が“羊しかいない”小さな町に託されることになる!6億人がその瞬間に立ち会ったといわれるアポロ11号による偉業、そのかつてないプロジェクトを町をあげて支えた人々の実話に基づく物語。

評価★★★☆/70点

スポットライト当てるアンテナをちょっとズラしただけで、こんなアナログ感覚あふれる魅力的な映画が出来上がっちゃうなんて。

オイラのシネマの夜に今日も月は輝くmoon3。映画って本当にイイもんですねぇ。。

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E.T.

Ettheextraterrestrialposter1 出演:ヘンリー・トーマス、ドリュー・バリモア、ディー・ウォーレス・ストーン

監督:スティーブン・スピルバーグ

(1982年・アメリカ・115分)DVD

評価★★★★/77点

内容:アメリカの小さな町へ植物採集にやって来たUFOが、E.T.を一匹(?)置き去りにしたまま飛び立ってしまった。住宅の物置に隠れたE.T.の気配に気づいた10歳の少年エリオットは、初めはおっかなびっくりだったが次第に仲良くなり、兄妹とともに彼を星に帰すべく努力する。E.T.は故郷の星との交信を試みるが、その間にも異星人を追うNASAの手が迫ってきていた・・・。

“この映画は自分にとって、過去にタイムスリップさせてくれるデロリアンなのです。”

ひと昔前の映画を観ているときに、ふとその作品に触れていた当時の情景や記憶、想いがノスタルジックな甘みを伴なって甦ってくることがある。

それは自分の場合、小学生の頃に出会った映画が主なのだが、今作はその中でも自分にとって御三家の一本と呼ぶべき作品だ。

ちなみに他の2本は「グーニーズ」と「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、3作ともだいたい80年代後半、小学生の時に金曜の夜や土日にテレビで出会った映画たちだ。

ポテチを口に頬張って目を輝かせながら映画という冒険旅行を楽しんでいたあの頃。

土曜日は学校でその映画の話でもちきりだったなぁ。

学校は午前中で終わり、午後から完全に自由にはばたけるため心もどこかテンションが上がってしまう、そんな高揚感と昨日見た面白い映画の話で盛り上がる楽しさ。

こんな幸せなことはないのではないかと、あれから年月が経って久しぶりに映画を観たときにまるで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムスリップのようにあの頃の幸せな記憶と情景が頭の中を駆け巡るのだ。

「E.T.」はオイラにとって、まさしくそんな映画なのだ。

ところで、久しぶりに観て再発見。

この映画にちゃっかりスター・ウォーズのヨーダが出てきよるのね。ハロウィンでヨーダの着ぐるみを着た人とすれ違った時にE.T.が「Home!」と指差すシーン。

ああ、そうか、E.T.は惑星ダゴバの近くから来たんだねと確信(笑)!

そういえばSWエピソード1の評議会のシーンにしっかりE.T.も出席してたもんな。

2008年6月26日 (木)

夢のシネマパラダイス440番シアター:胸くそ悪くなってくる戦慄映画傑作選!

時計じかけのオレンジ

Aclockworkorange 出演:マルコム・マクドウェル、パトリック・マギー、ウォーレン・クラーク

監督・脚本:スタンリー・キューブリック

(1971年・アメリカ・137分)DVD

内容:非行少年のアレックスは殺人を犯した結果、仲間に裏切られ投獄された。そこで彼は政府の非行対策の一環として考えられた、暴力とセックスを嫌悪する洗脳の実験台とされ、全くの無抵抗人間に成り果てる。かつてアレックスの被害者だった者たちは、ここぞとばかりに彼を襲い、何も抵抗できないアレックスは自殺を試みる・・・。アレックスが「雨に唄えば」のメロディに乗せて有閑マダムをレイプするシーンなど、激しい暴力描写をクールに演出してしまうキューブリックの変態性に圧倒される一品。

評価★★/40点

行きつけの大手レンタルショップでこの映画のDVDパッケージに“ラブロマンスheart02”と紹介シールが貼られていたのには、さすがに戦慄を覚えた。洒落た嫌がらせにしては度が過ぎてるゾ。

何も知らないカップルが借りて見たらどないするねんッ店長、と言うてやるか言わまいか本気で悩んでるんですけど。

にしたってどうすればこれがラブロマンスになるんだ!?シール余ってたんか?しかもDVDの透明なケースには洋画青春というラベルが貼ってあったし、これもどうかと思うぞ。

さらに別な大手のレンタル屋が出してるシネマハンドブックでは“素晴らしきSFの世界”というトピックの中で紹介されてたし、なんといっても極めつけはオイラの友達の一言、「あれはさぁ、妖精のおとぎ話なんだよ。」

、、、、思わずゲロりそうになってゲップが出ちまったぞワレ。オゲッ。。

なんだか皆この映画をビティーーッたあげく頭の中がオパーーッになって無軌道になってしまったんじゃないのか。

自分が店長だったら良心的に“ホラーショー”とラベルを貼るけどな。

でも、母乳成分入りのウルトラミルクってのは1度飲んでみたい、、かも。

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アメリカン・サイコ(2000年・アメリカ・102分)WOWOW

 監督・脚本:メアリー・ハロン

 出演:クリスチャン・ベール、ウィレム・デフォー、クロエ・セヴィニー、ジャレッド・レト、リース・ウィザースプーン、カーラ・シーモア

 内容:’80年代のNY。27歳のパトリックはウォール街の一流証券会社の副社長。しかし、すべてを手にした彼が行き着いたのは、虚無感と深い闇に包まれた世界だった。満たされない心を埋めるために彼は人殺しを決行するが・・・。

評価★★/40点

“バカに付ける薬は無ぇ!”

女性がこういう映画を監督しちゃう時代なんだもんな・・・。スゲェ。オゲェ。

何が嫌って、この27歳のナル男くんが生理的にキモかったのと、自分と同じ年代っちゅうのがまるで鏡の中の自分を見ているような気がしてきて、なんだか具合が悪くなってきた。

自分自身、名刺自慢なんて何の興味もないし、ナル男くんのようなタイプではないとは分かっていても、どこか本質的なところでイタイところを突かれているような。。

あと、クリスチャン・ベールのしゃべり方がオイラの好きなジェフ・ブリッジスのしゃべり方に似ていて、これまた嫌悪感倍増(笑)。

顔面の肌がテカッてるのがまたキモいんだよねぇ・・・。

ま、見なかったことにしとこう。。

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下弦の月~ラスト・クォーター(2004年・松竹・112分)2004/10/13シネ・リーブル

 監督:二階健

 出演:栗山千明、成宮寛貴、HYDE、黒川智花、陣内孝則

 内容:19歳の誕生日を迎えた音大生の美月(栗山千明)は、恋人の知己(成宮)の裏切りを知り街を彷徨っていた。そしてふらりと訪れた謎の洋館でミステリアスな青年アダム(HYDE)と運命的な出会いを果たし、二人で新たな旅立ちに出ることを決意する。しかし、1週間後、アダムとの待ち合わせ場所に向かう途中、美月はトラックに轢かれてしまう。目を覚ました美月は、アダム以外の記憶を失くしたイブとなって洋館に閉じ込められ、生死の世界を彷徨いはじめた。やがて中学生の白石蛍(黒川智花)が洋館に足を踏み入れ、美月と出会うのだが・・・。人気漫画家、矢沢あい初の実写映画化となったミステリアス・ラブ・ファンタジー。

評価★/20点

“もうそろそろ終わりかな、と思って時計を見たら、まだ1時間しか経っていなかった・・・。”

ツライよねぇこういう時。HYDEファンの彼女に強引に連れてかれたっけ・・。

でもさぁHYDEよ。自分の名前「アダム」って言うところを「アダムォ」って言うなよ。もう途中からアダモにしか聞こえなくなっちゃったじゃないか。

「アダモの元へ飛んで行きたい」「アダモは19年前にあなたの後を追って死んだの」「アダモってミュージシャンだったんだ」

、、、笑いを隠し通すのに大変だったんだぞオレは。。

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茶の味(2003年・日本・143分)WOWOW

 監督・脚本:石井克人

 出演:佐藤貴広、坂野真弥、浅野忠信、手塚理美、我修院達也、三浦友和、土屋アンナ

 内容:山間の田園地帯に住む春野一家。娘の幸子は巨大な自らの分身が現れるという妙な悩みを抱き、息子のハジメは女性恐怖症なのに惚れっぽい自分に戸惑っていた。母親・美子は昔鳴らしたアニメーターへの復帰を図ろうとし、さえない催眠療法士の父・ノブオはそれを良く思っていない。その他にも元カノのケツばかり追いかける叔父さんや、変テコなお爺ちゃんなど、彼らはそれぞれに悩みを抱え悶々としていた・・・。新感覚映像の旗手が描く斬新な家族の物語。

評価★★/40点

味の渋い下等なお茶でもなければ、苦味のするお茶でもない。

ヌルくなってモンヤリしたションベンみたいな茶を2時間ずっとホラ、ホラ、ホラどうぞと笑顔で目の前に出され続けたもんにゃ、オイラの頭の上にでっかく茶番という立体文字がドスンと落ちてきて、気だるさの中にズブズブと生き埋めにされていく・・・。

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インストール(2004年・日本・94分)DVD

 監督:片岡K

 出演:上戸彩、神木隆之介、中村七之助、菊川怜、田中好子

 内容:女子高生の朝子(上戸彩)は、平凡すぎる毎日に耐えられず学校から完全ドロップアウト。あげくの果てに部屋の中の物も全て処分してしまう始末。が、処分して動かなくなったパソコンを持っていった小学生のかずよし(神木)は、インストールし直したパソコンを使って一緒に簡単なバイトをしようと持ちかけてくる。それはエロチャットで26歳の人妻風俗嬢になりきって会話をするというものだった・・・。「蹴りたい背中」で芥川賞を史上最年少で受賞した綿矢りさが17歳で発表したデビュー小説の映画化。

評価★☆/30点

上戸彩のかわりに綿矢りさの背中をおもいっきり蹴りたい気分。。

これは何なん?原作読んだことないし、これ見て読むつもりも失くしたけどさ、綿矢りさが悪いのか上戸彩が悪いのか監督が悪いのか、、それすらもうどうでもいいかんじ。

とにかくあれだよ、上戸彩の口からスカトロだとか棒を腹に突き刺すだとかいう言葉を聞きたくなかった。しらけまくり・・・。

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バトルロワイアル(2000年・東映・114分)WOWOW

 監督:深作欣二

 出演:藤原竜也、前田亜季、山本太郎、栗山千明、塚本高史、柴咲コウ、ビートたけし

 内容:大不況に見舞われ失業者があふれかえる日本では、少年犯罪が多発し、学校崩壊は増大。それに対し大人たちの怒りが爆発!強い大人の復権を目的とした“新世紀教育改革法”通称BR法が公布された。それは全国の中学3年生の中から無作為に選ばれた1クラスを、最後の1人になるまで殺し合わせるというあまりにも過酷で理不尽なものだった・・・。内容のあまりの衝撃性に賛否両論を巻き起こした同名小説の映画化。

評価★/25点

“この映画の企画ははたしてハリウッドでも通用するのだろうか・・・。”

日本人はときどき突発的に世界でも類を見ないトンでもな暴走をするときがあるのだけど・・・。

常時暴走しているハリウッドでさえも、何にも取り憑かれていない中学生の殺し合いをメジャー作品でやっちゃうのはムリじゃないかな、と思うんだけど。

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バトルロワイアル2 鎮魂歌(2003年・東映・133分)DVD

 監督:深作欣二、深作健太

 出演:藤原竜也、前田亜季、前田愛、忍成修吾、酒井彩名、竹内力、ビートたけし

 内容:あれから3年、BRを生き延びた七原秋也は反BR法のテロ集団を組織し、全ての大人たちに宣戦布告!再び壮絶な戦いが展開される。。本作のクランクイン直後に深作欣二監督が亡くなったため、息子・健太氏が引き継ぎなんとか完成にまでこぎつけた。

評価★☆/35点

ポテチつまんでニタニタしながらこの映画観てる自分もどうかと思うけどさぁ・・・

脳ミソが飛び散ろうが血しぶきが上がろうが、女のコの絶叫が響こうが竹内力が見事なトライを決めようが、そんなことよりもポテチが奥歯に挟まって歯ぐきに刺さったことの方が切実な問題としてマジに痛かった。映画もイタかったけど(笑)。

深作組もいったい真面目なんだか不真面目なんだかよく分からなかったな。でも、もし大真面目だったとしたら救いようがないくらい痛いよこれは。。

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ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年・アメリカ・119分)Video

 監督:オリバー・ストーン

 出演:ウディ・ハレルソン、ジュリエット・ルイス、トミー・リー・ジョーンズ

 内容:衝動的な殺人を繰り返して逃亡を続ける狂気のカップルがついに逮捕される。だが、刑務所内でさえ彼らの凶行は止まるところを知らず、前代未聞の大暴動と大虐殺が展開する・・・。ハードロックのリズムに彩られた殺戮シーンにはオリバー・ストーンおなじみの戦争のイメージをかき立てられるが、脚本を改変しすぎたことで、原案のタランティーノが激怒したことでも有名。

評価★★☆/50点

同じアメリカでボニー&クライドが100年経つとこうなっちゃうのかというのは風刺として分からないではないが、ミッキー&マロリーはともかく映画の作り手からでさえ罪の意識が微塵も感じられないことに、あきれるを通りこしてある意味感服すら覚えてしまう。。

2008年6月25日 (水)

夢のシネマパラダイス439番シアター:SFは進化しているのか!?というひとつの証例

アルゴ探検隊の大冒険

Ray_harryhausen_an_animated_life 出演:トッド・アームストロング、ナンシー・コバック、オナー・ブラックマン

監督:ドン・チャフィー

(1963年・イギリス・109分)NHK-BS

内容:ギリシャ神話の「アルゴ船の遠征」を映画化した冒険ファンタジー。テッサリアの王子ジェイソンは、王位継承のために黄金の羊の毛皮を手に入れるべく、アルゴ号に乗り込む。しかし、その行く手には青銅の巨人タロスや7頭の蛇獣ヒドラ、骸骨軍団など様々なモンスターが待ちかまえていた。。人形アニメーションの第一人者レイ・ハリーハウゼン製作のストップモーション・アニメ。

評価★★★/65点

ストーリーは何が面白いのかさっぱり分からないが、ジュラシック・パークはもとよりLOTR、パイレーツ・オブ・カリビアン、ヴァン・ヘルシング、ハムナプトラetc..どっかで見たことのある映像の元ネタてんこ盛りで、実のところ飽きることがない。

骸骨軍団ももちろんスゴイが、1番心魅かれたのは空飛ぶ蛇獣ヒドラ。かっこ良すぎだよ、あれは。

あとアルゴ号の船のへさきに掲げられた女神ヘラが目を開けて話をするたびに、なんかキモくて恐かった。なぜだろうと思ってたらあれだよあれ、「エイリアン2」でエイリアンの繭の中に生き埋めにされてた人間がいきなり目覚めて呻き声をあげて苦しむあの絵そっくりなんだもん。ゾゾゾ~~。。

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インナースペース(1987年・アメリカ・121分)NHK-BS

 監督:ジョー・ダンテ

 出演:デニス・クエイド、マーティン・ショート、メグ・ライアン、ケヴィン・マッカーシー

 内容:人間縮小計画の実験で、誤ってミクロサイズの潜航艇を体内に打ち込まれたスーパーの店員が繰り広げるSFコメディ。

評価★★/40点

どうしても「ミクロ・キッズ」の企画とダブッちゃうんだよね、これ。マーティン・ショートとリック・モラニスもダブるし。

でも「ミクロ・キッズ」の方が1、2年あとに作られてるのね。ってことで後出しジャンケンで「ミクロ・キッズ」の勝ち!

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ペイチェック 消された記憶

310c9emz46l__sl500_aa192_ 出演:ベン・アフレック、アーロン・エッカート、ユマ・サーマン、コルム・フィオール

監督:ジョン・ウー

(2003年・アメリカ・118分)2004/03/23・MOVIX仙台

評価★★★★/75点

内容:仕事を終えると機密漏えいを防ぐために記憶を消されるという契約で、オールコム社の新システムの極秘開発を行っているSEのジェニングス。大仕事を終えた彼は、記憶消去後に報酬ではなく19個のガラクタを渡され、しかも謎の組織とFBIに追われるハメに。自分はなぜ追われているのか、その謎解きを始めるのだが・・・。

“映画観る前からすでにコメントがはっきりと見えていたのだが、、、映画の力がそれを変えてくれたらしい。”

駄作街道驀進中のベン・アフレックの近未来SFとくりゃ、右から左へ受け流すかのごとく記憶の断片にも残らない作品になっているのかなと勝手に思い込んでいた。

が、ふたを開けてみたら、あらビックリ。ベン・アフレック臭が消えているだけでなく、ヒッチコックを5倍くらい消臭剤で薄めて現代版にアレンジしたかんじで、ホントだったらそんなの評価低くするんだけど、ベン・アフレックでこれは上出来っちゅうことで。

ただ終盤も終盤になって白いハトが出てきてやっとで、あ、監督ジョン・ウーだったんだっけと思い出したくらいジョン・ウー節というか匂いが消されててこれまたビックリ。なにせジョン・ウー必須アイテムの銃が脇に追いやられてしまってるのだから無理もないか。

本当に開発されてたのは、超強力消臭剤だったのか!?おいおい。。

マジメなところジョン・ウー映画の辞書に“逃げる”という言葉が今までなかったように思われるのだけど、今回はそれを上手く採用したことがイイ方向に出たのでは。匂いがしないという副作用もあったけど。

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ゴッド・ディーバ(2004年・フランス・104分)WOWOW

 監督・脚本:エンキ・ビラル

 出演:リンダ・アルディ、トーマス・クレッチマン、シャーロット・ランプリング

 内容:2095年、人間の他にも異形のミュータントらが跋扈するNY。神界で反逆罪を問われ死刑を宣告された神ホルスは、政治犯の身体を乗っ取り、青い涙を流す謎の特殊変異体の娘ジルに接近していく・・・。フランス・コミックの巨匠E・ビラルが自ら監督・脚本を手がけた近未来SF。3人の俳優以外すべてをCGで製作している。

評価★/25点

だって「アルゴ探検隊の大冒険」に★3っつしか付けとらんのよ。もう★1つしかないじゃん(笑)。

この映画にとっては運悪く、数日前に「アルゴ探検隊の大冒険」という映画を観ちゃったわけよ。

レイ・ハリーハウゼンによる究極の手作り映画と呼ぶべきアルゴ~とCGの十二単ともいうべきゴッド・ディーバ。まぁ、ゴッド・ディーバからしたらアルゴ~は曾祖父ちゃんくらいの先祖にあたるのかな。

とにかく全く対照的な両作品。しかもストーリーはどっちもどうでもいいような稚拙極まりないものなので、両者の差異が限定されて際立って分かりやすいねんな。

端的にいえば人間の汗と錆のついた針金の臭いのするアルゴ~と、鈍い光沢を放つパソコンと無菌室の無味無臭なゴッド・ディーバといったところか。

オイラはやっぱり曾祖父ちゃんの方にシンパシーを感じちゃうんだよね。

モノを作る、映画を作るという原点はそこにこそあるのだろうし。同じ汗まみれ、埃まみれになるったって、パソコンのディスプレイの静電気に吸い寄せられてくる埃にまみれたくはないもんな。

2008年6月24日 (火)

夢のシネマパラダイス438番シアター:海猿

Umizaru 出演:伊藤英明、加藤あい、海東健、香里奈、伊藤淳史、藤竜也

監督:羽住英一郎

(2004年・東宝・120分)2004/06/23・仙台第1東宝

評価★★☆/50点

内容:海上保安官の中でわずか1%しかいない人命救助のエキスパートである潜水士になるため、仙崎大輔ら若者たち14名が過酷な研修に臨んでいた。マスターライセンスを持つ彼は、主任教官からの指示で、落ちこぼれの工藤とバディを組むことになった。そんなある日、仙崎は伊沢環菜という女性と出会い、急速に惹かれあっていく。。

“いつまでプロローグが続くのだろうかと思ってるうちに2時間経っちまった・・・。”

「お前はなぜ潜水士になりたいんだ?」「人命救助をしたいからです。」

「お前は?」「同じく人命救助であります。」

「お前は?」「人命救助であります。」

「お前は?」「もちろん人命救助です。」

これが延々とつづき、、、ラストの締めはもちろん「お前はなぜ潜水士になりたいんだ?」「人命救助です!」

これがホントのリフレインが叫んでるnoteユーミンの顎もはずれましたーーッ。

「、、、ってコラー、その人命救助を全く描いとらんやんけー。お前、何様のつもりだぁーッannoy

「はい。TVドラマの方でやろうと思いまして、視聴率も稼げると思いますし、もったいぶってみようかと、、、もとい観客を焦らして楽しませてみようかと、左様に。。だから工藤が溺れてる人を助けようとするシーンは編集でチョキチョキさせていただきましたぁっ!こういうのはチョコチョコ小出しにしていけばいいんですよ。固定客は必ずついてきますから。」「おぬしも悪よの~~」「グホホホホ・・・」

、、、、工藤の霊が黙っとらんぞ。

海猿とは海の底で手招きしているサル顔の工藤の御霊のことだったのだ。シーモンキーだよ。

もうね、この映画、工藤がポイ捨てされて死んだ時点でもうどうでもよくなったから(笑)。

ちなみに、、、ケツばかり見せてないで前を見せろや!、、、わたくしの女友達がつぶやいた極めつけの一言でした。

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LIMIT OF LOVE 海猿(2005年・東宝・117分)2006/05/29・盛岡ピカデリー

 監督:羽住英一郎

 出演:伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、大塚寧々、吹越満、藤竜也

 内容:海上保安官である仙崎が潜水士となって早2年が経ち、現在は鹿児島第十管区で機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。そんなある日、鹿児島沖3キロの海上で乗客620名を乗せた大型フェリーの座礁事故が発生する。すぐさまバディの吉岡哲也と現場へ駆けつける仙崎。しかし、船体に30mに渡って亀裂が生じ、沈没までに残された時間はわずか4時間。さらに、彼はそこで偶然乗り合わせていた婚約者、環菜の姿を発見する・・・。

評価★★★★/80点

“クサイ作りと主人公の真っ直ぐなアツさがものの見事にかみ合っている、余計なことは考えなくてもいい王道娯楽一直線映画!”

1作目は完全にTVドラマの前振りのようなかんじで、しかも青春スポ根ものに特化しておきながら肝心の人命救助がほとんど描かれないという、それは例えていうならば高校球児の試合を描かないのと同じようなものであり、1作目に関しては個人的には物足りなさを感じてしまった。

しかし、今回は最初っから人命救助をメインとして、アクセル全開のヒーローものに特化しており、いうならば「ポセイドン・アドベンチャー」はたまた「デイライト」に少々「タイタニック」のラブロマンス要素を足したようなイイとこ取りに徹している単純明快さが、海難救助の最前線をストレートに伝えてくれてオイラとしては良かった。

この映画に何を求めるかといったら娯楽感動路線であることには違いないわけで、そういう意味では、いらない要素を排除した潔くて“クサイ”割り切り方はハリウッドの定番娯楽映画のつくりと大差はなく、日本映画もそういう合理的な考え方ができるようになったか、、とオイラなんかは逆に嬉しくなっちゃったんだけど。

しかもそのような“クサイ”つくりと主人公・仙崎大輔(伊藤英明)の真っ直ぐなアツさがものの見事にかみ合っているのが、この映画の成功ポイントといえるだろう。

しかし、このハリウッド定番娯楽方式には重大な欠点があることも肝に命じておかなければならない。

それは、いわゆる“ご都合主義のオンパレード”というものであり、数多のツッコミどころも含めて好意的に見れるかどうかが映画を楽しめるかどうかの大きなポイントとなる。

今回の映画もそういう点では収穫満載のご都合主義が見られるわけだけど、自分はそういうところも含めて楽しめた。

ハリウッド映画好きには普通に楽しめる映画なのではないかな、と。

永遠に伸びていくと思われる空へとつづく煙突ハシゴに一人を背負い、一人を片手に掴み、片手一本で必死にしがみつく仙崎が、ついに手を離してしまうシーンも、シルベスター・スタローンだったら登ってたぞみたいな(笑)。

でもこの後につづくシーンがまた泣かせるんだよなぁ。

救助隊の仲間たちが次々と潜水許可を打診してくる、決してあきらめない仲間たち。男と男の友情、信頼、アツさに思わずジ~~ンweep

あるいは仙崎ひとりにヒーローぶりの見せ場を全部持ってかれてたまるかぁっ!という意地の見せ場だったのかも・・・。みんな異常に潜る気マンマンだったし(笑)。

、、、でも、岸壁と目と鼻の先で座礁して、大型フェリーとはいえ、あんなに手こずるかぁ?とか、吉岡が生死の窮地に陥っている時に、しかも早くはしごを登らなければならないその時にクサイ言葉でプロポーズする馬鹿がどこにいる、、、だとか確かにツッコミどころは満載ですた。

しかし、「デイライト」もそうだったけど、生きることへの執念というか絶対に死にたくないという思いが直に伝わってくる映画は好きだな。

“死”で泣かせる映画よりは“生”で泣かせてくれる方があざとさも感じないし、、とは言いつつ、くっさい「タイタニック」で号泣したからなぁ・・・。

2008年6月13日 (金)

夢のシネマパラダイス432番シアター:アイ、ロボット

A_2004_1 出演:ウィル・スミス、ブリジット・モイナハン、ブルース・グリーンウッド、チー・マクブライド、ジェームズ・クロムウェル

監督:アレックス・プロヤス

(2004年・アメリカ・115分)2004/09/27・MOVIX仙台

評価★★★★☆/85点

内容:SF作家アシモフの「われはロボット」が原作のサスペンスアクション。人間とロボットが共存する近未来2035年のシカゴ。ロボット開発の大手、USロボティックス社内でロボット開発責任者のラニング博士が死亡した。かつての経験から大のロボット嫌いになっているスプーナー刑事が捜査に乗り出す。やがて、一体のロボット“サニー”が事件のカギを握っていることをつきとめる・・・。

“最新次世代ロボットNS-5にも出来ないことを人間のオイラはやってみせたぞ!どうだ、参ったか。”

さすがのサニーでも涙を流すことはできねえだろ。フンだ(笑)。

しかし、押井守の「イノセンス」を観て全く震えなかった自分のゴースト(魂)が、まさかこの映画でブルンブルンに震えるとは思いもよらなかったな。。。

例えばロボット製造工場に逃げ込んだサニーを見つけ出すためスプーナー刑事が整列したNS-5を冷徹な意志で撃ち壊すシーン(まるでシンドラーのリストの1シーンを思い出させる)ひとつとっても、通り一遍の人物像とはかけ離れたものになっており、映画を一筋縄ではいかないものにしていた。

そして、映画を通して彼のロボットへの憎しみが理解の握手へと変わっていく感情の機微をよく描き出していたと思う。

願わくはその対極にいた「ユニーク(特別)」なロボット、サニーの苦悩と悲しみという“感情”をより深く描き出してくれていたならば完璧だったのだが、それでもストーリーと映像、娯楽性とその中に組み込まれた問題提起とのバランスがハリウッド映画にしてはよく舵取りされていて、容易に感情移入できてしまった。

あるいはそう感じたのは、ちょうど現在、浦沢直樹の漫画「PLUTO」を読んでいたからかもしれない。

この作品では、より深い“アトム”の悲しみが描かれており、人間とロボットを隔てるものとは何かということを否応なく考えさせられてしまう。この浦沢ワールドにどっぷりと浸かっていたが上にこの映画がより深く迫ってきたのかもしれない。

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(おまけ)

CODE46(2003年・イギリス・93分)DVD

 監督:マイケル・ウィンターボトム

 出演:サマンサ・モートン、ティム・ロビンス、ジャンヌ・バリバール

 内容:近未来社会。滞在許可証パペルの製造会社で偽造証が作られているとの通報を受け、調査員ウィリアムが向かった。マリアが犯人と知るも、彼女に惹かれた彼は嘘の報告をする。しかしこれは禁断の愛の始まりだった・・・。

評価★★★/60点

DNAだとか遺伝子50%、25%だとかコード46だとかエリア51だとか(笑)そんなこ難しいこと聞いとらん。こんなん正真正銘の姦通罪で片がつくやろ。

とはいうもののSFを前面に押し出さずに、上海やら南アジアやらをうまく取り入れたのは買いだったけど。ここ最近ずっと中東アジアにご執心なようで監督さん。

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メトロポリス(2001年・東宝・107分)NHK-BS

 監督:りんたろう

 声の出演:井元由香、小林桂、岡田浩暉、富田耕生

 内容:手塚治虫の原作を大友克洋脚本、りんたろう監督で映画化した、ロボットと人間が共生する巨大都市国家メトロポリスを舞台にしたSFファンタジーアニメ。

評価★★★/60点

極端にいえば萌えさせることすら入り込む余地のない、まるでロボットが機械的に作った一律に処理されているお話。

映像も機械的、シナリオも機械的。なんか観てるこちら側まで機械化してくる。

こちら側の自主性まで削ぎ落とされていくような・・・。疲労だけが溜まってきちゃうんです。

人間なんだからもっとちゃんと物語ってくださいよね。

2008年5月30日 (金)

夢のシネマパラダイス424番シアター:子供にはタジタジっス・・・。

キンダガートン・コップ

Image10710 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ぺネロープ・アン・ミラー、パメラ・リード、リンダ・ハント

監督:アイバン・ライトマン

(1990年・アメリカ・111分)NHK-BS

評価★★★★/75点

内容:シュワちゃんVS幼稚園児!!以上!

“自分にとってアーノルド・シュワルツェネッガーをシュワちゃんと気楽に呼べるようになった記念すべき作品”

小1のときに観た「ターミネーター」における殺人マシーン“アーノルド・シュワルツェネッガー”によるトラウマ。

そしてそのイメージを踏襲したその後のアクション映画たち。

それにより不死身の肉体マシンというイメージとアーノルド・シュワルツェネッガーという固い響きがワンセットとして自分の中にインプットされていたわけで。

ところが、「ツインズ」での笑顔をふりまき、初エッチで至福の表情を見せた肉体マシン・シュワルツェネッガーに人間味を見出し、本作での子供たちとの交流に新たなヒーロー像を見出し、つづく「ターミネーター2」で極悪ヒーローから正真正銘のヒーローへと変身を遂げるさまを目の当たりにした。

そこで初めてそれまで“アーノルド・シュワルツェネッガー”としか呼ぶことができなかった自分は“シュワちゃん”と呼ぶことができるようになったのだった。

そういう意味でも今作は自分にとって印象深い作品なのでっス。

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機関車先生(2004年・日本・123分)DVD

 監督:廣木隆一

 出演:坂口憲二、堺正章、倍賞美津子、大塚寧々、伊武雅刀

 内容:昭和30年代初頭。北海道で教師をしていた吉岡誠吾は、剣道の試合中の事故で声を失ってしまい、母親の故郷である香川県の葉名島に臨時教師として赴任してきた。全校生徒7人との暖かな交流と成長を軸に、それを取り巻く島の大人たちの人間模様を織り交ぜたドラマ。

評価★★★/60点

視聴率12%くらいの民放の連ドラ総集編てかんじ。

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アトランティスのこころ(2001年・アメリカ・101分)WOWOW

 監督:スコット・ヒックス

 出演:アンソニー・ホプキンス、デビッド・モース、アントン・イェルチェン

 内容:母と2人暮らしの少年ボビーの家に、年老いた下宿人テッドがやって来た。彼は不思議な力を持っていて、ボビーは彼と心を通い合わせながら成長していく。原作はスティーブン・キングのベストセラー小説。

評価★★★/65点

少年が線路の上を歩いているだけで、いやが上にも「スタンド・バイ・ミー」を想起させるが、そもそもスタンド・バイ・ミーと同じ俎上で比べられること自体今作にとって酷なことはない。

だって超えられるわけないもん(笑)。しかも同じ原作者ときたらもう、ね。結果は自ずと・・。

だから個人的にも予想の範疇で事は進んだけど、にしてもやや退屈が過ぎたな。。

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アバウト・ア・ボーイ

Aboutaboysmall 出演:ヒュー・グラント、トニー・コレット、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト

監督:ポール・ウェイツ、クリス・ウェイツ

(2002年・アメリカ・101分)2002/09/25・MOVIX仙台

内容:亡き父の遺産で気ままに暮らしている、38歳・無職・独身のウィル。彼は恋したシングルマザーを口説くために、偶然知り合った12歳の少年マーカスを利用するが、彼は精神が不安定な母親を抱えていて・・・。

評価★★★★/75点

コメディとシリアスの微妙な狭間を英国の風が優しく吹き抜けていく。まさにキリング・ミー・ソフトリー♪

また、映画としての押しの弱さが鼻につかないのもこの映画のスゴイところで、ヒュー・グラントの特性が良い方向に出たのが勝因だろう。

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奇跡の人(1962年・アメリカ・106分)NHK-BS

 監督:アーサー・ペン

 出演:アン・バンクロフト、パティ・デューク、ヴィクター・ジョリー

 内容:ブロードウェイで大ヒットとなった、偉人へレン・ケラーの実話に基づく戯曲の映画化。少女へレンは生後19ヶ月の時にひどい熱病にかかったのが元で目が見えず、耳も聞こえず、言葉も話せない三重苦を背負う。家庭教師として、そんな彼女の面倒を見ることになったのは、不屈の盲目女性教師サリバンだった・・・。舞台版から継続して起用されたバンクロフトとデュークがアカデミー主演女優&助演女優賞をダブル受賞した。

評価★★★★/75点

オイラはこの映画を密かにこう呼んでいる。

「裏エクソシスト」と。。

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ポネット(1996年・フランス・99分)NHK-BS

 監督・脚本:ジャック・ドワイヨン

 出演:ヴィクトワール・ティヴィソル、マリー・トランティニャン、グザヴィエ・ボーヴァワ

 内容:事故で亡くしてしまった愛する母親の死に直面した4歳の少女が、死と向かい合いアながら乗り越えてゆくまでを心温かい眼差しで描いた一品。4歳で主演したティヴィソルはベネチア国際映画祭主演女優賞を受賞。

評価★★★/60点

感動と倦怠の間のエアーポケットにすっぽりハマッて身動きがとれなくなってしまったオイラは、終始ボケーット。。

、、泣く気マンマンで泣けないとすっげぇストレス溜まるな。

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おまけに子役&動物の最強タッグにもタジタジっす。

トゥー・ブラザーズ(2004年・英/仏・109分)フジ系土曜プレミアム

 監督・脚本:ジャン=ジャック・アノー

 出演:ガイ・ピアース、ジャン=クロード・ドレフュス、フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー

 内容:カンボジアのジャングルで双子のトラが誕生。しかし、銃弾が父親トラの命を奪ってしまう。兄クマルはサーカスへ売られ、弟サンガは行政官の息子ラウール少年のペットとして引き取られる。が、サンガは事故が原因でラウールから引き離され、闘虎となった。時が過ぎ、2匹は悲劇的な再会を迎える・・・。

評価★★/45点

にらめっこしましょ♪笑うとダメよあっぷップ~♪

、、、、虎とね。。

ご家族そろってお楽しみ下さいという宣伝文句が耳にイタイ。言葉を話せない奴隷を見ているようで、見てて哀しかった。

まぁ実際人間のやってることなんてこんなもんじゃないくらいにヒドイのだろうけど。

第3者を装う自分も含めてね。。

2008年5月23日 (金)

夢のシネマパラダイス417番シアター:Eternal Love&Eternal Flame

世界の中心で、愛をさけぶ

00000558608l 出演:大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ、森山未來、山崎努、宮藤官九郎

監督:行定勲

(2004年・東宝・138分)2004/05/28・CS

評価★★★★/75点

内容:ある台風の日。突如、朔太郎の婚約者、律子が失踪してしまう。行き先は朔太郎の故郷である四国であることを突き止めるが、そこは高校時代に死別した恋人アキとの思い出の地でもあった。さっそく彼は故郷へ赴き、律子を捜し回るが、その中で過去の恋の追想がぽろぽろと零れ落ちてくるのだった・・・。

“某局でやっていたTVドラマよりは断然マシ。”

自分の場合、原作、TVドラマ、映画という順でこの作品に触れたきたのだけど、TVドラマにはかなり肩透かしを食らわせられたので、そこからすると映画の方はかなり満足。

なにはともあれこの作品の映像化にあたっては、何よりもアキの人物造型、これが上手くいくかどうかで全てが左右されるといっても過言ではないと思う。

なんだろ、極端な例でいえばナウシカを実写化しようとしたときのナウシカのキャラ造型と同様の難しさを感じてしまうわけで。

やや空想的な少女像をベースに強さと母性、そしてその内に隠れた脆さをもあわせ持った人物像。

この原作のキャラのベースを極力崩さずに役者の個性と作り手のアレンジをプラスアルファで加えていき、その作品なりの“アキ”像となっていくわけだけど。

その点でみると、TVドラマでは綾瀬はるかがアキを演じていたけど、これがまぁ人間というよりかは菩薩かはたまた聖母マリアかといったような趣で、もう笑っちゃうしかないシーン続出で・・・結局途中で見るのをやめますた。

それに比べると映画版の方は長澤まさみの素晴らしさもあって、ちゃんとした実体のある人間“亜紀”として画面に出てきてくれたのが良かった。っておいおい、そういうレベルかよってな話だけど(笑)。

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僕の、世界の中心は、君だ。(2005年・韓国・97分)WOWOW

 監督:チョン・ユンス

 出演:チャ・テヒョン、ソン・へギョ、イ・スンジェ、キム・ヘスク

 内容:ごく平凡な高2の男子生徒スホに中学の頃から想いを寄せているスウン。彼女は男子生徒あこがれのマドンナなのだが、鈍感なスホはいつまでたってもスウンの想いに気付かない。業を煮やしたスウンはとうとうスホに告白して・・・。片山恭一原作のセカチューの韓流版リメイク。

評価★★☆/45点

“すっきり爽やかな清涼飲料水だと思って飲んでみたら、ただの水だったというオチ。そんな映画です・・・。”

まるで吉永小百合&浜田光夫の純愛メロドラマでも見ているかのような気にさせられるが、いかんせん今時分に甘みを抑えた薄味はあっさりしすぎていて印象に残らない。

いくら童顔とはいえ、三十路のチャ・テヒョンの高校生役も難があるような・・・。

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幸福の黄色いハンカチ

Hankachi1 出演:高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり、渥美清

監督・脚本:山田洋次

(1977年・松竹・108分)NHK-BS

内容:失恋した工員の欽也は仕事を辞め、無理して中古車を買って北海道にやって来た。欽也は網走で一人旅をしていた若い娘・朱実を車に乗せ、さらに海岸で寡黙な中年男・勇作と出会い、一緒に旅を続ける。実は勇作はちょっとした喧嘩でチンピラを殺してしまった罪で服役し、網走の刑務所から6年ぶりに出所したばかりであった。旅を続けるうち、勇作はようやく重い口を開いて、夕張に残してきた妻のことを語り始める。彼は「迎えてくれるなら家の前に黄色いハンカチを掲げてほしい。ハンカチがなかったら、あきらめる」という手紙を妻宛てに送っていた。その話を聞いた欽也は一路夕張に向けて走り出す・・・。

評価★★★★★/90点

40代も後半になってから種子島でなんとか運転免許を取ったはずの武田鉄矢が、なんで20代の時に新車で北海道をドライブしてるのよ(笑)。

、、、というツッコミを忘れさせるほどの傑作です。。

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ジョー・ブラックをよろしく(1998年・アメリカ・180分)仙台日之出プラザ

 監督:マーチン・ブレスト

 出演:ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス、クレア・フォラーニ

 内容:死神のジョー・ブラックは実業家パリッシュを迎えにNYにやって来た。ジョーはパリッシュの寿命が来るまでの時間を使って、彼と共に人間界を探索。そしてジョーはパリッシュの娘スーザンと恋に落ち、彼女を自分の世界に連れ帰ろうとするのだが・・・。

評価★★★/65点

山も谷もない、さざ波すら立たない3時間にスーッと身を委ねてみる。

おそらく4時間でも何の苦もなく見られると思う。

土曜の午後のリラクゼーションタイムに最適、、、かも。ただ点数としてはこれが限界。。

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いま、会いにゆきます

Imaaini_l 出演:竹内結子、中村獅童、武井証、美山加恋、浅利陽介、平岡祐太

監督:土井裕泰

(2004年・東宝・119分)2004/10/12・東京国際フォーラム(試写会)

評価★★★★/80点

内容:秋穂巧(中村獅童)は1年前、妻の澪(竹内結子)に先立たれ、以来小学校に上がったばかりの一人息子の佑司と2人きりで暮らしていた。しかし生前、澪は佑司に、雨の季節がやって来たら帰ってくると告げており、佑司は母親が現れるのを信じて疑わなかった。と、そんな梅雨のある日、亡くなったはずの澪が森の中に忽然と姿を現す・・・。

“雨の宅急便”

霧の向こうにあるトンネルを抜けた不思議の森。

雨待ち風によって扉が開かれ、雨の宅急便で澪が還ってくる。

曇り空だった自分の心は、映画を観終わったときには七色の虹がキラキラと煌めいているように晴れやかになっていた。

前半は映画の描写と自分の想いやテンションとに少し距離を感じてしまって、自分の中でガソリンがうまく回らなくてどうなることかと思ったのだけど、後半そして大団円の驚くべき秘密を知らされたことにより、5速トップギアのフルスロットルであのひまわり畑へジャンプした!!

そして後日もう一度この映画を観て、大好きになってしまった。とさ。。

さて、前半感じた距離感、違和感というのは、例えば澪のあっさりした登場シーンだとか、澪が戻ってきた次の日の朝に巧も佑司も会社と学校にフツーに行く(フツー休むだろ!)ところだとか、澪の心理描写とか繊細かつ微妙なところなのだけど。

さらにこの監督の演出というか映画自体が、自分が予想していたよりもワンテンポずれてて、それは意外に淡々としていたという一言でも表せるのだけど、それが微妙な距離感となって感じられたのかもしれない。

しかし、巧と佑司が暮らす日常世界に現れた非日常のいわゆるファンタジーを、幻想体験としてではなく、普通の日常体験として(感じられるように)淡々としかし確実な実感として描いたのはやはりスゴイなと思った。2回観てその思いを強くしました。

出会ってから2年半で初デートっスか。いいねぇ。

あ、でもシャキッとして下さいよ巧さん。パンは焼けないカレーは不味いじゃダメでっせ。

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追憶(1973年・アメリカ・118分)NHK-BS

 監督:シドニー・ポラック

 出演:ロバート・レッドフォード、バーブラ・ストライサンド、ジェームズ・ウッズ

 内容:大学のキャンパスで知り合った学生活動家のケイティと優等生のハベルは、その後は別々の道を歩んでいたが、第二次大戦中に再会。海軍大尉になっていたハベルの除隊後に2人は結婚する。40年代になるとハベルはハリウッドで脚本家として名を上げる。幸福な生活が続いたが、赤狩りが進むハリウッドでハベルは次第に自身を失っていく・・・。1930年代から50年代にかけての、学生時代に知り合った一組の男女の愛の軌跡。

評価★★★/60点

ハベル、ケイティ、J・J、この三角関係の構図って実は東京ラブストーリー!?ラストなんてまんまだし。そこに政治色を入れるとこうなっちゃったみたいな。

ちなみに、バーブラ・ストライサンドが歌う映画の主題歌は、個人的には映画主題歌の中ではかなり上位に入ってくる印象的な曲で好きです。

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スウィート・ノベンバー(2001年・アメリカ・120分)NHK-BS

 監督:パット・オコナー

 出演:キアヌ・リーブス、シャーリズ・セロン、ジェイソン・アイザックス

 内容:広告会社で働くネルソンは運転免許証更新の際、謎の女性サラと出会う。彼のせいで免許の更新ができなかったサラは、期間限定の交際を彼に持ちかけるが、ネルソンはそれを拒否。けれども、仕事で失敗し会社をクビになった惨めなネルソンは1ヶ月間限定の恋を始める・・・。

評価★★/40点

ある意味、「恋空」(2007)や「Deep Love」(2004)などのケータイ小説映画よりもタチの悪い内容。

とにかく終始イカレッぱなしのシリ軽女がビョーキを告白するまでの1時間半、ほとほと付いて行けなかった。。ビョーキ告白まで引っ張りすぎやろ、いくらなんでも・・。

偏頭痛に見舞われたのはこっちの方やわ(笑)。

そんな偏頭痛女につきまとわれながらも律儀に付き合うダメ男をシャーリズ・セロンとキアヌ・リーブスの美男美女で強引に撮っちゃうと、、、ちゃんとした形になっちゃうんだから、ムカツクよなぁ(笑)。ある意味凄いわ。

まさに夢の国ハリウッド、、ってありえねーよannoy。。

2008年4月24日 (木)

夢のシネマパラダイス368番シアター:My Favorite Director 張芸謀

活きる

2002025 出演:グォ・ヨウ、コン・リー、ニウ・ベン、グォ・タオ

監督:チャン・イーモウ

(1994年・中国・131分)NHK-BS

内容:1940年代の中国。資産家の息子だったフークイは、博打にのめり込むあまり家屋敷など全財産を失う。身重の妻チアチェンはそんな夫に愛想を尽かし実家へ帰ってしまうが、半年後、長男が誕生したのを機にフークイのもとへ戻ってくるのだった。心機一転、困窮する一家の家計を支えようとフークイは得意の影絵の巡業を始める。が、その矢先フークイは国共内戦に巻き込まれてしまい、共産党軍の捕虜になってしまう・・・。内戦や文革といった激動の中国に生きた一家の30年にわたる物語を描いた大河ドラマ。カンヌで審査員特別賞などを受賞しながらも、中国当局により本国では上映禁止処分に。日本でも初公開は2002年まで下らなければならない。

評価★★★★/75点

“自分の抱えてる悩みなんて、ちっぽけなもんだよなぁ・・・。”

親が子供を失うことの絶望、それでも生きていかなければならない苦しみは想像以上のものがあると思う。

例えば、オイラの伯母さんだ。

うちのオカンの姉にあたる人で、今まで子供を3人生んで育ててきた伯母さん。

オイラにとってはその子供たちは従兄弟にあたるわけだけど、しかし長男は赤ん坊の時に不慮の事故で亡くなり、次男は障害をもったまま生まれて20年間ほぼ寝たきりのままで亡くなった。三男はオイラと同い年で子供のときからよく一緒に遊んでいるが、彼もまた癲癇という病気を患っている。

子供を2人亡くすなんて、こんな不幸があっていいものなのだろうか・・・。

しかし、この伯母さん、いっつも笑顔が絶えなくてケラケラ笑い、伯母さんがその場にいるだけでそりゃもう楽しいのである。笑いが尽きない幸せな場となるのだ。

ある時、ふとウチの親父がこんなことを言っていた。

伯母さんはいっつも笑顔が絶えなくて明るくて話し上手で面白いけど、2人の子供を亡くした悲しみは想像を絶するものがあっただろうに。伯母さんの強さは自分には真似できないよホント、、、と。

それを聞いたときにオイラは初めてハッと気付いた。

それまで伯母さんの笑顔の裏にあるはずの悲しみなどこれっぽっちも考えたことなどなかった。

生きるということ。つらさを強さに変えていく過程における苦しみ。それを乗りこえて生きていく。

生きるって、スゴイことだな。

伯母さんには2人の分も長生きしてもらわないとね。

この映画を見てそんなことをふと考えてしまいました。

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至福のとき(2002年・中国・97分)2003/01/12・新文芸坐

 監督:チャン・イーモウ

 出演:チャオ・ベンシャン、ドン・ジェ、フー・ピアオ

 内容:中国の近代都市・大連。工場をリストラされて失業している男チャオは、“至福旅館”の経営者の名を騙ってある女性とお見合いをするが、その女性の連れ子である盲目の少女ウー・インを預かるはめに。。しかし、継母であるその女性につらく冷遇されていることに同情したチャオは、廃工場に按摩室を造って、仲間に客のフリをするなどの芝居を打ってもらいウー・インを稼がせる。そして彼女も次第に生きる希望を取り戻していき、チャオとも親子のような間柄になっていくのだが・・・。

評価★★★★/80点

“ジャイアン一家に拉致されたしずかちゃんを救出したのは、鼠が好物そうなまぎれもないドラえもんだった!!”

また先に忠告しときますが、しずかちゃんの入浴シーンはございません(笑)。。

という冗談はさておき、ラスト、1人であんなん放り出されて、入浴シーンどころかフロに沈められるような境遇になりはしないか、それだけが心配心配。

どうか良い人に出会えますように。みんなも願い!

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あの子を探して

Anokowosagasite 出演:ウェイ・ミンジ、チャン・ホエクー、チャン・ジェンダ、カオ・エンマン

監督:チャン・イーモウ

(1999年・中国・106分)2000/08/09・Bunkamuraル・シネマ

評価★★★★/75点

内容:舞台は中国の田舎の小学校。1ヶ月間学校を離れることになったカオ先生のかわりに、村長から代用教員に指名された13歳の少女ウェイ。28人の生徒が一人もやめなかったら褒賞金をあげるというカオ先生の言葉を信じて、子供たちを懸命に看るのだが、ある日、1番やんちゃな少年ホエクーが家の事情で都会へ出稼ぎに出てしまい・・・。ベネチア国際映画祭で金獅子賞。

“中学時代、すぐチョークを投げつける先公がいて何度もぶつけられた。そいつにこの映画を首根っこひっ捕まえて無理やり見せてやりたい。”

痛ってーんだよっマジで(笑)。

今は懐かしい思い出だけどさ。。

と、肝心の映画の方はすごく良かった。

お金じゃ買えないもの。

彼女の瞳から流れ落ちるひとしずくの涙。人々の良心。子供たちの笑顔。

都会の街に行って1番良かったことはと訊かれたホエクーが、食べ物をもらったことと答えたのが印象的だった。

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LOVERS

Lovers001 出演:金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウ、ソン・タンタン

監督・脚本:チャン・イーモウ

(2004年・中国・120分)2004/09/11・MOVIX仙台

評価★★★★/80点

内容:唐の時代。反乱軍“飛刀門”の壊滅を朝廷から命じられた2人の官吏、リウとジン。ジンは反乱戦士を装い、目の不自由な飛刀門の娘シャオメイに近づくが、2人はいつしか惹かれあう・・・。

“「HERO英雄」から登場人物を2人削って、さらに尺を30分増やせばこのくらいできて当たり前。。。”

形式や様式にとらわれてがんじがらめになっていた「HERO」から一転、その制約の鎖を解き放った今作。

その結果リスクチャレンジと引き換えに自由を獲得するとともに人間の情と生気のほとばしりをも画面に切り取り、かたちの先にあるものをしっかり描ききることに成功している。快作。

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単騎、千里を走る

Ph3_ph3_tankisenri_01 出演:高倉健、寺島しのぶ、リー・ジャーミン、チュー・リン、中井貴一(声のみ)

監督:チャン・イーモウ、降旗康雄(日本編監督)

(2005年・中/日・108分)2006/02/07・盛岡中劇

評価★★★★/75点

内容:静かな漁村に暮らす高田剛一のもとにある日、東京にいる息子の健一がガンに侵され余命僅かだとの報せが届く。しかし、父と子の間には長年に渡る確執が存在し、面会すらできない状態になっていた。息子ともう一度向き合うことを決意した高田は、嫁の理恵から民俗学者の健一が、中国の有名な俳優リー・ジャーミンと交わした約束を果たすことができず悔やんでいることを知らされる。そこで高田は、健一の代わりに彼がやり残した仕事―中国奥地に伝わる仮面劇「単騎千里を走る」の演目をビデオに収めようと、無謀にもたった一人で中国の麗江市へと旅立つのだった・・・。

“中国の中国による高倉健のための映画”

携帯電話、デジカメ、デジタルビデオを自由自在に操る高倉健の姿というのも何か奇異に映ったが、異国の地である中国を文字通り“単騎、千里を走る”姿が、男鹿半島で仁王立ちしている姿よりも自然となじんでいてしっくりきているというのが面白い。

高倉健の一途さと無器用だけど素朴な人情というのは、悲しいことにもはや人と人との交流が希薄になっている日本では前時代的な忘れ去られていく遺産、あるいはファンタジーとなってしまっているのかもしれないな、なんてことをふと考えてしまった。。

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秋菊の物語(1992年・中国/香港・101分)NHK-BS

 監督:チャン・イーモウ

 出演:コン・リー、レイ・ラオション、コオ・チーチュン

 内容:秋菊の夫が些細なトラブルから村長に股間を蹴られて怪我をしてしまった。反省しない村長の態度に納得できない秋菊は、身重の身体で郡の役場へ行き訴えるが、それでも村長の態度は変わらない。ブチ切れた秋菊は今度は県の役所へ向かうのだった。。。ヴェネチア国際映画祭で作品賞受賞。

評価★★★/60点

“この映画を観てから、これからは何でもいいからまずは謝っておこうっと思うようになった・・・。”

それにしてもあの映像は素晴らしいものがある。

紅色がかった映像。寂寥たる村の風景と切るような冬景色の中で落ち着きと暖かさを与えてくれる。

と思ったらいきなり都会の絵が出てきたのでビックリ。なんつーかふた昔前くらいのお話だと思ってたので。。

しかし、この話、最初はほほ笑ましく見てたけど、度を過ぎてくると急速に引けてきた。

あの奥さん、相当欲求不満だったらしい・・・。

2008年4月 6日 (日)

夢のシネマパラダイス407番シアター:想いはつたわる!?

鉄道員(ぽっぽや)

04ken01 出演:高倉健、大竹しのぶ、広末涼子、吉岡秀隆、志村けん、小林稔侍

監督:降旗康男

(1999年・東映・112分)1999/05/25・教育会館(試写会)

評価★★★/65点

内容:北海道のローカル単線・幌舞線の終着駅、幌舞。駅長の佐藤乙松は、不器用だが真面目だけが取り柄の筋金入りの鉄道員(ぽっぽや)。職務に忠実なあまり、生後2ヶ月で死んでいった娘や病気で亡くなった妻を看取ることさえできなかった乙松は、近く廃線になる幌舞線とともに定年を迎えようとしていた。そんなある日、一人の少女が乙松の前に現れる・・・。

“線路は何のためにあんねん!”

前に進むためにあるんだろうが。えっ、乙松さんよ。

なのに決して前へ進むことをせず2時間もの間停車したまま動かないというのは、、、そういう映画オイラは見たくないし、何にも見出せません。

しかも挙句の果てにお棺となって前へ進む、ってのは・・・(笑)、あの~、勝手に逝ってらっしゃいませ。せっかく志村けんも出とることだし、ドリフでやったら。

雪と駅と健さん3点セットに目一杯サービスして★3っつ。

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ホテル・ビーナス(2004年・日本・125分)DVD

 監督:タカハタ秀太

 出演:草彅剛、中谷美紀、香川照之、市村正親、パク・ジョンウ、コ・ドヒ

 内容:フジテレビで放映されていた人気バラエティ「チョナン・カン」からのスピンオフ企画として製作されたセンチメンタルな群像ドラマ。ある最果ての街。片足が不自由な謎の老オカマ“ビーナス”が経営しているホテル・ビーナスには、生きることに希望を抱けない青年、酒に溺れる医者とホステスをしている妻、花屋を夢見る娘、常にピストルを持っている少年などワケありな人々が住んでいた。そこへある日、流れ者の男が幼い少女を連れてやって来る・・・。

評価★★/45点

フジの新春かくし芸大会でこういう外国語劇やるよね、、ってレベル。。

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人間の証明(1977年・東映・133分)WOWOW

 監督:佐藤純彌

 出演:岡田茉莉子、松田優作、ジョージ・ケネディ、ジョー山中、三船敏郎、岩城滉一

 内容:東京のホテル・ニューオータニでNYのハーレムからやって来た黒人男性(ジョー山中)が、「ストーハ」という言葉と西条八十の詩集を残して殺された。捜査線上に見え隠れするファッションデザイナー八杉恭子(岡田茉莉子)とその息子(岩城滉一)。黒人男性の過去を追って渡米する警視庁の棟居(松田優作)。やがて、八杉と黒人男性の意外な関係、そしてNY市警のシュフタン刑事(G・ケネディ)と棟居の関係が明らかになっていく・・・。「犬神家の一族」に次ぐ角川映画第2弾として、メディアミックスを駆使した大量宣伝とTVCM絨毯爆撃で大ヒットを記録した。「母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね?」は流行語になった。

評価★★★/60点

一様で扁平な内容よりも、次から次へと大物が出てくる顔見世興行の方に心が躍る贅沢な一品。

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アカルイミライ

Mirai2 出演:オダギリジョー、浅野忠信、藤竜也、笹野高史、りょう、加瀬亮

監督:黒沢清

(2002年・日本・115分)2003/01/28・下高井戸

評価★★★/65点

内容:仁村雄二(オダジョー)は、兄貴分的な存在で温厚な有田守(浅野)とおしぼり工場でバイトしている。雄二は他人とうまく渡り合えず無鉄砲な性格で、工場の社長である藤原(笹野)の言動にいちいちムカついてキレかかっている。そんな彼を見かねた守は2人だけにしか分からないサインを提案する。そしてその頃から守は自分が飼っている猛毒のアカクラゲの飼育方法を雄二に事細かに教えるのだった。そんなある日、守はクラゲを託して突然姿を消した・・・。

“守の「行け!」「待て!」の合図”

今、ウチのワン公に必死で教えてるところです。。

それくらいしかこの映画から得られるものがなかったんだわ・・・。

解らないようで、、、やっぱ解らない映画でした。

でも、あの真水に慣らされたクラゲたちが海に帰ったらどうなるんだろう。また順応できるのだろうか。それでも川を下っていくクラゲたち。

ラストの少年たちはあのままどこに流されていくのだろう。

時だけは変わらず流れていく・・・。

あのクラゲを見てふと宮崎あおい主演の「害虫」に出てくる、“あらゆる悪徳こそが人間存在の本質であり、善とはただかろうじて悪ではない状態にすぎない”という一説をなぜか思い出してしまった。

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嗤う伊右衛門(2003年・東宝・128分)2004/02/10・ヴァージンシネマズ六本木

 監督:蜷川幸雄

 出演:唐沢寿明、小雪、香川照之、池内博之、椎名桔平、六平直政

 内容:切腹を命じられた父親の介錯をした後、浪人へ身を落とした境伊右衛門は、御行乞食の又市から民谷家への婿入り話を持ちかけられる。相手は民谷家の娘・お岩。彼女は天然痘に冒されたせいで、顔の右側が崩れてしまっていたが、周りの冷たい視線にもめげず凛とした佇まいで懸命に生きていた。そして伊右衛門とお岩は晴れて夫婦となった。が、かつてお岩を好いていた与力の伊東はそれを面白く思わず・・・。

評価★★★☆/70点

内容はたいしたことない。しかし、観てから相当日数が経つというのに、伊右衛門、お岩、与力の伊東の狂気じみた情念だけが脳裏に焼きついて離れない。

離れようとしない・・・。

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天国の本屋~恋火(2004年・松竹・111分)WOWOW

 監督:篠原哲雄

 出演:竹内結子、玉山鉄二、香里奈、新井浩文、原田芳雄、香川照之

 内容:管弦楽団を解雇されたピアニストの健太は、人材管理人を名乗る男に連れられ、「天国の本屋」へやって来る。といっても彼は死んでいるわけではないらしく、ただのアルバイト要員だという。そこへ生前憧れていた翔子がやって来て・・・。松久淳、田中渉の小説「天国の本屋」「恋火」を基に映画化。天国と地上で交錯する愛を描いた異色ファンタジー。

評価★★★/60点

ちょっとイイ話にはなってるけど、映画として優しすぎて正直すぎることが逆にアダになっているかんじ。

ま、オイラの地元の本屋から原作が広まったのはチョット自慢だけどね。

2008年2月15日 (金)

夢のシネマパラダイス397番シアター:誰もが必死に生きたあの時

少年時代

8fad94n8e9e91e3 出演:岩下志麻、細川俊之、芦田伸介、大滝秀治、河原崎長一郎、藤田哲也、堀岡裕二

監督:篠田正浩

(1990年・東宝・117分)DVD

内容:第二次世界大戦中、東京から富山に疎開してきた少年と疎開先で出会った少年たちとの友情と別れを描いた物語。昭和19年夏、小学5年生の風間進二は富山に疎開することになった。富山で最初に仲良くなったのは地元の少年たちのリーダー・武だったが、武は学校の級友たちの前では進二に高圧的な態度をとる。隣町で悪童たちに取り囲まれた進二は武に助けられ、2人の間の友情を改めて確認した、が・・・。

評価★★★★★/95点

小学校で3回、中学で1回転校を経験したオイラにとって、進二の何も考えてなさそうで実は抜け目のない処世術は、分かるを通り越して自分の記憶神経を痛いほどビリビリ震わせる。

それでいて最も映画的な場面をラストにもってくることによって、陽水のいろいろ考えてそうで実際抜かりのない歌が、感動を通り越して自分の顔面神経をこれでもかというほど無茶苦茶に震わせる。

けっこうズルイ戦法で攻められて、まんまとオイラもそれに引っ掛かっちゃったな。。。

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美しい夏キリシマ

Kiri 出演:柄本佑、小田エリカ、石田エリ、香川照之、左時枝、牧瀬里穂

監督:黒木和雄

(2002年・日本・118分)2003/12/11・岩波ホール

内容:1945年夏の霧島地方。15歳の中学生・日高康夫は、満州から霧島の祖父母の家に戻り、跡取りとして暮らしていた。村には本土決戦に備え日本軍が駐屯し、村の人々の生活にも戦争の影は忍び込んでいた。夫を亡くした日高家の小作人イネ(石田えり)は駐屯兵(香川照之)との情事に溺れ、一方、日高家の女中はる(中島ひろ子)は片足を失った帰還兵(寺島進)のもとに複雑な心境になりながらも嫁いでいく。また、康夫もかつて空襲で親友が爆死するのを目の当たりにし一人生き残ったことに罪悪感を抱いて苦悩し続け、すっかり心を閉ざしていたのだった・・・。

評価★★★★/80点

戦争というバカでっかい罪から雨後のタケノコのごとく生み落とされる罪過の数々は、ほんの小さな日常にまでも染み出してくる。

そして、それらを大きく包み込み静かに見定めるキリシマの自然と風景。

その対比が何よりも罪で残酷だ。

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鬼が来た!

Oni 出演:チアン・ウェン、香川照之、チアン・ホンポー、ユエン・ティン、澤田謙也

監督・脚本:チアン・ウェン

(2000年・中国・140分)2002/05/07・イメージフォーラム

評価★★★★★/100点

内容:第2次世界大戦末期の中国のとある小村を舞台に、ひょんなことから日本兵を匿うことになってしまった村人の困惑と日本兵との奇妙な交流を、ときにユーモラスに、そして衝撃的に描いた問題作。1945年冬の旧正月直前、中国華北地方の寒村・掛甲台村。深夜、青年マーのもとに男が突然現れ、2つの麻袋を押し付け、大晦日までそれを預かるように脅して去って行った。そして、その麻袋の中に入っていたのは、日本兵・花屋小三郎と通訳の中国人・トンだった。マーはあわてて村の長老たちに相談し、結局約束の日まで2人をかくまうことになるが・・・。2000年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したが、中国では上映禁止処分になっており、チアン・ウェン監督も映画製作活動を数年間禁止されたが、07年に新作を発表し、ベネチア映画祭にも出品された。また、チアン・ウェンがこの映画を撮ろうと思い立ったのは、1997年に靖国神社の一角で花見をしていた旧日本軍の兵士と話をしたところ、彼らが中国での侵略行為に何の罪も感じていないことに驚愕したことがきっかけになっているという。

“初めて分かった。無条件降伏ってどういうことなのか。。”

自分は今まで一度も戦争映画に降伏したことがない。

涙を流して敗走したことはあっても、両手を挙げて降伏したことはなかった。

しかし、この映画で自分は初めて降伏した。

しかも両手を挙げる気も失せ投降することもできず、ただじっとその場にどっかと座り込むことしかできなかった。

人は完膚なきまでの完敗を喫したときに思わず笑みを浮かべるというが、まさにそんな余韻を味わされたのだ。

話は脱線するが、映画公開当時に新聞でこの映画の紹介記事みたいなのを読んだことがあって、その中で日本、中国のスタッフの間で歴史観や映画の中の描写などで様々な衝突があり、撮影現場も大変だったという説明がされていたのを覚えている。

そしてつい先日、この映画に出演していた香川照之の「中国魅録/鬼が来た!撮影日記」という本を読んだのだが、これがまた映画に負けず劣らずもの凄いのである。

香川さんはこの中で、「この作品の狂気が100だとすれば、撮影現場の狂気は1000くらい凄いものだった」と述べている。

まさに撮影現場も文字通りの生の戦場だったのだ。

狂気から狂気は生まれる。狂気を生み出すには自分が狂気に染まるしかない。

その点で、監督・主演を務めたチアン・ウェンの狂気と闘気と意気と血気に勝るものはない。

スクリーン全体からもそれがよく伝わってくるのだが、ここでも面白いエピソードがあって、香川さんはチアン・ウェンのことを“天皇”と呼んでいたというのだ。別な映画(「ヘブン・アンド・アース」)では中井貴一がチアン・ウェンのことを“皇帝”と呼んでいたのも有名な話で、黒澤明が黒澤天皇と呼ばれていたのと同様な呼称であろう。

恐るべしチアン・ウェン。

しかしこの映画、あまりにも観ている人が少なすぎる。

この映画を周りに広めるくらいの闘気はオイラも出そう。

2008年2月 3日 (日)

夢のシネマパラダイス393番シアター:“その日、すべてが始まる”

ザ・エージェント

Jer 出演:トム・クルーズ、キューバ・グッティング・ジュニア、レニー・ゼルウィガー

監督・脚本:キャメロン・クロウ

(1996年・アメリカ・138分)劇場・DVD

内容:全米一のスポーツ・エージェント会社に勤めるジェリーは優秀なエージェントだったが、初心に戻って商売を度外視した理想あふれる提案書を提出し、それが原因で会社をクビになってしまった。独立したジェリーのクライアントは落ち目のアメフト選手ロッドたった1人、スタッフもシングルマザーの会計係ドロシーだけになってしまう・・・。理想主義のスポーツ・エージェントが、人生のどん底で愛する人に出会い、本当に大切なものに気付くまでを描くロマンティックなサクセスストーリー。アカデミー賞で助演男優賞を受賞。

評価★★★★/80点

他所さまのウチの居間にずかずかと入り込んで行ってその人と信頼を結ぶというのは並大抵のことではない。

しかし、それがエージェントというお仕事。そして恋する男の避けて通れない道。

この映画は三者三様の角度からその過程を描き込んでおり、ジェリーの単純なサクセスストーリーにはなっていないところに好印象を持てる。

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解夏(2003年・東宝・113分)WOWOW

 監督:磯村一路

 出演:大沢たかお、石田ゆり子、富司純子、林隆三、田辺誠一、古田新太

 内容:東京で小学校教師をしている隆之は、ある日、体の不調から幼なじみの医者に診察を受ける。そして、徐々に視力を失っていくベーチェット病だと診断される。隆之は辞職し長崎へ帰郷、懐かしい故郷の光景を目に焼き付けていく。そんな彼のもとに、モンゴルに留学していた恋人の陽子がやって来る。隆之は彼女とは別れる決心をつけていた。しかし、2人で訪れた聖福寺で出会った老人は、失明した瞬間こそがあなたの解夏(修行の終わり)だと語りかけるのだった・・・。さだまさしの同名小説の映画化。

評価★★★☆/70点

絶対的な余韻は残らないが、気付くと良い意味で心が真っ白になっている映画。

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海辺の家

Epxbepyl 出演:ケビン・クライン、クリスティン・スコット=トーマス、ヘイデン・クリステンセン

監督:アーウィン・ウィンクラー

(2001年・アメリカ・125分)DVD

内容:20年間勤めた建築事務所を突然解雇されたうえ、余命3ヶ月と宣告されたジョージ。彼には10年前に別れた妻との間に、反抗期を迎えた16歳の息子・サムがいた。彼は家を壊し、息子と2人で海の見える丘の上に新しい家を建てようとするが・・・。

評価★★★☆/70点

男よりも女連中の方が発情しまくっちゃってるというのは個人的には大歓迎なのだけど、しかし、どうもこの映画にとっては蛇足でしかないというか、映画の足を引っ張ってるというか。。。

海がすぐそこに見える家は身も心も開放的になるということかいな!?

、、と本当の蛇足はこれくらいにして。。

この映画で描かれたこととしては“変わる”ということがキーワードになっていたと思うのだけど、これ観てつくづく感じたのは“突然自分が変わる”というのは半ば強制されないとできないことで、ホントに難しいということ。

人間誰しもが自分を変えたいとか、こう変わりたいとか思ってると思うんだけど、かくいうオイラもそう。だけど、1日じゃそこらじゃ変われないし、危機に直面しないとホントの意味で変われないのが人間の悪いところというか難しいところなんだよね。

でも、“知らないうちにだんだん変わっていく”ことはできるんだってことをこの映画を観て実感した。そしてたった1人だけでは変われない、周りのみんなとの触れ合いが必要だってことも。

病気という緊急的外圧から変わらざるを得なかった父ジョージと、その父やエロエロ娘、そして家造りによって知らないうちにしかし確実に変わっていくサム。

人間やはり1人で内にこもって生きていくことはできないってことなのだ。うん。

こういう映画、好き。

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レナードの朝

Awakenings 出演:ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムス、ジョン・ハート

監督:ペニー・マーシャル

(1990年・アメリカ・120分)NHK-BS

評価★★★★☆/85点

内容:1969年、ブルックリンの病院に赴任したセイヤーは、嗜眠性脳炎患者が運動能力や生命力を保っていることを発見し、新薬を投与することを思いついた。セイヤーは30年間もその病院で眠り続けていたレナードに新薬を投与。そしてある日、彼はよみがえった。レナードは生きる幸福を噛み締めていたが、やがて再び病状が悪化し始める・・・。

“「人の幸せは、命の長さではないのです。」と某TVドラマのフレーズにあったが、この映画のそれはあまりにも理不尽でツラすぎる。”

うちのジイちゃんが先日他界した。

7年間の寝たきり生活。後半の何年かは自分で呼吸することもできず、喉から人工呼吸器を通すという状態だった。

ジイちゃんは筋萎縮性側索硬化症といういまだ原因が不明の難病と闘って帰らぬ人となってしまった。

言葉を話す筋力さえもなくなっていき、久々にお見舞いに行った時には呂律が回らなくなっていてうまく話せなくなっていた。

それでも一生懸命いっぱい話をしようとするジイちゃんの笑った姿。そして、笑う筋力さえもなくなり、言葉のやり取りもできなくなり、しかしそれでもノートにふらふらとした筆記で一生懸命に言葉を書いて自分の気持ちを表そうとしたり伝えようとしていたジイちゃんは、とにかく一生懸命だった。

最後はただ目が開いているだけの姿だったが、それでもジイちゃんは一生懸命に生きた。

この映画に出てくる人たちも一部の先生を除いては皆一生懸命だった。

一生懸命話しかけ、恋をしようとし、看病し、闘い、生きようとした。

それで十分ではないか。

幸せを測る尺度は人それぞれ。

人はとかく自分の幸せと他人の幸せを比べたがるものだが、それって実はあまり意味がない。

それよりも一生懸命に生きる、生きようとすることの方が大事ではないか。

そんなことをふと考えた。

1番悔しくて苦しむのは他ならぬ病気になった本人なんだろうけどね。でも、その中でも何かささやかな幸せを与えたり与えられたりもしたはず。

冒頭の某TVドラマではこんなセリフもあった。

「人が一生で味わう喜びや幸せの量は皆同じなんだって。」と。

でも例えそうだとしても、、、やっぱりあまりにも理不尽でツライよ。。。

2008年1月24日 (木)

夢のシネマパラダイス388番シアター:ロマンスの神様♪は何処にいる

ローマの休日

Romanholiday1_300 出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック、エディ・アルバート

監督:ウィリアム・ワイラー

(1953年・アメリカ・118分)DVDetc..

評価★★★★★/100点

内容:ローマへ親善旅行中のアン王女は、スケジュールに沿った堅苦しい日常に嫌気が差し、ある日こっそりと大使館を抜け出した。ベンチで眠り込んだアンを偶然通りかかったアメリカの新聞記者ジョーが親切心から自分の部屋に連れ帰り世話してやるのだが、翌朝になり、彼はアンが王女だと気付き、特ダネを狙って彼女をローマ見物に連れ出すことにする。が、互いに身分を隠した1日の休日を過ごすうちに、2人の間にはほのかな愛情が芽生えていき・・・。オードリーは初主演でアカデミー主演女優賞を獲得、ここに銀幕の妖精が鮮烈に誕生した。アカデミー賞では主演女優の他に脚本、衣装で受賞している。

“たとえローマが滅びようとも、ローマの休日は永遠に光り輝き続ける。最強の銀幕ブランドここにあり!”

いや、ほんとは永遠に光り輝き続けてるのはオードリーなんだけどね。

夜、街に抜け出して、次の日の夜に戻ってくるまでのアン王女の24時間ハチャメチャ初体験づくしツアーは、オイラにとってはオードリー初体験うっとりツアーだったわけで、あと何時間でも観ていたい、観ていられる映画です。

冒頭、ローマに到着したアン王女の謁見式での白いドレスを身に纏った気品漂うアン王女の荘厳なロングショットと、足が疲れて靴を脱ぐクローズアップとのコントラストが最も好きな場面。この映画の世界に一気に入っていけるウィリアム・ワイラーの腕が冴え渡る素晴らしいシーンです。

それにしてもオードリー、、あなた無防備すぎるよ(笑)。

「服脱ぐのを手伝っていただけませんか」と来たモンだよおいおいおいおい・・。オイラは辞退いたしませんよ。喜んでうれしく思います感謝いたしますってなかんじだよな。

はぁ~~、、、妄想中。。。

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コールド マウンテン

20070426_283877 出演:ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、レニー・ゼルウィガー、ナタリー・ポートマン、ドナルド・サザーランド、フィリップ・シーモア・ホフマン

監督・脚本:アンソニー・ミンゲラ

(2003年・アメリカ・155分)2004/05/13・MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:南北戦争末期の1861年。兵士インマンは戦地を脱走し、瀕死の重傷を負いながらも恋人エイダが待つ故郷へ向かう。一方、エイダは生活に困窮しながらもインマンの帰還を信じて待ち続ける・・・。レニー・ゼルウィガーがアカデミー助演女優賞を受賞。

“観た気にはなるが、ビビビッとくるものは無い。”

例えば「遥かなる大地へ」のトム・クルーズとニコール・キッドマンにはオイラもビビビッときた。だから一瞬で感情移入できたし一瞬で映画にも入っていけた。

しかし、このインマンとエイダにはビビビッと来なかった。

「数分間話くらいしかしたことがないのだが、それでも会いたいのだ。」と語るインマン。

2人の相通じていたと思われる愛はどこから生まれたのか、なぜお互い惹かれていったのか、その数分間の劇的な瞬発力、彼ら2人を突き動かす感情と描写が見えにくかったのはたしかだ。

その中でインマンの脱走とエイダの待つ姿を交互に見せていくというベタな構成と、2時間半を越える内容。さらにジュード・ロウとニコールに個人的思い入れがあるわけでもなく。。

しかし、にもかかわらずそれでも映画に知らず知らずのうちに入っていけて観れたのは、インマンとエイダのただ「会いたい」という誰にでも分かるどこまでも一途な気持ちと感情。厳しい自然と人間の仕打ち、葛藤を詩情豊かに描いたアンソニー・ミンゲラの確かな演出。そしてルビー(レニー・ゼルウィガー)やナタリー・ポートマンをはじめとする名脇役ぶりに知らず知らずのうちに引き込まれてしまったからだと思う。

正直あと3,40分くらいあってもよかったかな、と思うくらいだ。完全版があったら見てみたい。

この監督さんは量でもって勝負し、後に質がついてくるタイプの監督だと思う。いずれにしても大作向きだね。小品だと持ち味が出ないと思う。

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エデンより彼方に(2002年・アメリカ・107分)WOWOW

 監督・脚本:トッド・へインズ

 出演:ジュリアン・ムーア、デニス・クエイド、デニス・へイスバート、パトリシア・クラークソン

 内容:’50年代のコネチカット州ハートフォード。理想の主婦と誰もが認めるキャシーはある日、一流企業に勤める夫フランクが男とキスしている姿を目撃。夫婦関係はこじれ、キャシーは次第に精神が不安定になっていく。そんな彼女を支えたのは黒人の庭師レイモンドだった。。ブルジョア家庭に暮らす模範的な主婦の“楽園”からの転落を見つめたメロドラマ。

評価★★★/65点

“雰囲気やムードには抜群で酔えるが、観終わった後、まるでどんな夢を見ていたのか忘れてしまったかのように不思議と何も残らない。”

核心を突いていく前に小ぢんまりとうまくまとめられちゃった感が。。なんだか尻切れトンボのような終わらせ方にハイ感動してーと取ってつけたようなラストを提示されてもちょっとキビシイものがある。

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花様年華

Kayou2 出演:トニー・レオン、マギー・チャン、スー・ピンラン、レベッカ・パン

監督・脚本:ウォン・カーワイ

(2000年・香港・98分)NHK-BSetc..

評価★★/45点

内容:1962年香港。新聞社の編集者であるチャウ夫妻がアパートに引っ越してきた日、隣の部屋にも商社で秘書として働いているチャンが夫と引っ越してきた。2人とも忙しく夫や妻とはすれ違いが続く。やがて、チャウは妻がチャンの夫と不倫していることに気づく。怒るチャウは、復讐心からチャンに接近するのだが、やがて2人は密会を重ねることになっていく・・・。カーウァイ監督が描く妖艶な恋物語。

“たかが100分、されど100分。3戦連続40分でドボン。自分の集中力の無さに逆に自分自身に嫌気が差してくる始末。。”

それくらいこの映画と波長が合わない、、らしい。

チャウとチャンがすれ違うシーン、そしてチャンがゆらりと歩いているシーン等で流れるボレロ調の曲が睡魔を誘うのよなぁ・・・。ヨダレたら~~ッ。

気だるい30代になったらまた挑戦してみよっかな。っておい!

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ウェディング・シンガー(1998年・アメリカ・97分)NHK-BS

 監督:フランク・コラチ

 出演:ドリュー・バリモア、アダム・サンドラー、クリスティーン・テイラー、スティーブ・ブシェミ、ビリー・アイドル

 内容:ロビーの仕事は結婚式で歌を唄って盛り上げること。そんな彼自身が結婚式を挙げようとしていた当日、なんと花嫁に逃げられてしまう。意気消沈していた彼は、新人ウェイトレスのジュリアンと出会う。実は彼女は結婚間近だったが、相手のことで大いに悩んでいた・・・。

評価★★★★/75点

“メグ・ライアンを超えた!”

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すべては愛のために(2003年・アメリカ・127分)WOWOW

 監督:マーティン・キャンベル

 出演:アンジェリーナ・ジョリー、クライヴ・オーウェン、ライナス・ローチ

 内容:ロンドンの慈善パーティに飛び込んできた医師ニックが、エチオピア難民への支援打ち切りに猛抗議する。衝撃を受けた人妻サラは、単身エチオピアへ。想像を絶する現実に苦しみながら彼女はニックや仲間たちの救援活動に加わっていくことに・・・。

評価★★/40点

“全てが「ごっこ」にしか見えない。”

家族ごっこ、結婚ごっこ、子育てごっこ、不倫ごっこ、追っかけ&鬼ごっこ、救援ごっこ、地雷くろヒゲ危機一発ごっこ、、、遊びでそんなことばかりやってたら危ないよ・・・と思ってたら、あ~あ、だから言ったじゃん(笑)。。。

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ロミオジュリエット

P100532 出演:レオナルド・ディカプリオ、クレア・デーンズ、ジョン・レグイザモ

監督:バズ・ラーマン

(1996年・アメリカ・121分)仙台セントラル劇場

評価★★★☆/70点

内容:街の利権を二分する財閥モンタギュー家とキャプレット家は、互いに反目を続けていた。モンタギュー家の嫡子ロミオは、キャプレット家の美しい一人娘ジュリエットと恋に落ち、2人は理解ある神父ロレンスの立会いで秘密の結婚式を挙げるが、その直後に両家の対立を決定的なものにする事件が起きてしまう・・・。シェイクスピアの名作を現代に設定を置き換えて映画化した悲恋物語。

“忠臣蔵をアロハでやるのはたぶん誰も思いつかないと思うが、そういうフザケた発想をできちゃうというのはやっぱスゴイよバズ・ラーマンって人は。”

ただ、ロミジュリの古典的世界にTVまで出したのなら携帯電話も出してほしかったな。

んで、ラストのロミオに届かなかった手紙というプロットが、充電してなくて携帯に届かなかったメールというプロットになっていたのであれば+0.5点あげたんだけどね。うん、フザケてるな(笑)。。

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ロミオとジュリエット(1968年・伊/英・138分)NHK-BS

 監督:フランコ・ゼフィレッリ

 出演:オリヴィア・ハッセー、レナード・ホワイティング、マイケル・ヨーク

 内容:15世紀中頃のイタリア・ヴェローナの町。モンタギュー家の一人息子ロミオは、キャピレット家のパーティーにもぐり込み、一人娘のジュリエットに一目惚れしてしまう。名門の両家はもともとから犬猿の仲で、血で血を洗う争いが続いていた。互いに惹かれたロミオとジュリエットは庭園でひそかに愛を誓い合う。しかし、両家の争いはますますヒートアップしていくのだった・・・。

評価★★★/60点

布施明の幻影がちらついて集中できなかった・・・おいおい。。

2008年1月 1日 (火)

夢のシネマパラダイス383番シアター:X-MEN:ファイナル ディシジョン

20070422_281624 出演:ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、パトリック・スチュワート、ファムケ・ヤンセン、アンナ・パキン、イアン・マッケラン

監督:ブレット・ラトナー

(2006年・アメリカ・105分)WOWOW

評価★★★/65点

内容:プロフェッサーXの右腕だったジーン・グレイの死により、いまだその動揺から立ち直れずにいるX-MEN。そんな中、ミュータントの能力を治療して消去し普通の人間に戻すことのできる新薬“キュア”が天才科学者によって開発される。ミュータントのまま生きるか、それとも人間になるかという究極の選択に大きく揺れるミュータント社会。マグニートー率いる強硬派ブラザーフッドは、キュアの根絶を狙い、キュア開発のカギを握る少年の強奪に動き出す。一方、放浪中のサイクロプスはジーンが生きていることを知り、感動の再会を果たすのだが・・・。

“X-MENオールスター感謝祭蔵出し祭り!?”

ミュータントを人間に変える新薬「キュア」を人間側が開発し、もしかしてそれがミュータントを絶滅に追い込むかもしれないというのに、当のミュータント同士が殺り合うというのはどうしても腑に落ちないものがある。

ミュータントは病気であるという人間の主張のもとで薬は作られたわけだから、病ではなく個性・アイデンティティであるとするミュータント側からすればそう簡単に受け入れられるものとは思えず、両者の間にある狭間の中で苦悩し葛藤する視点をもっと突っ込んで取り入れるべきではなかったか。

そういう点でいえば、ウルヴァリンと二重人格の最恐女ファムケ・ヤンセンのラブロマンス(?)を軸に据えたのは完全なミステークであり、視点がズレてしまっている。

本来ならローグ(アンナ・パキン)をこそ前面に押し出さなければならないはずなのに。。。

とはいえ、登場キャラの多さに名前と顔が一致しなかった1作目から6年経ってしっかりした予備知識もついてきたせいか、なんだかんだいって3作品の中では1番面白かったかも。

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X-MEN2(2003年・アメリカ・134分)DVD

 監督:ブライアン・シンガー

 出演:ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、パトリック・スチュワート、イアン・マッケラン、ファムケ・ヤンセン

 内容:政府高官のストライカーがミュータント狩りを開始し、プロフェッサーXを捕らえてしまう。X-MENのメンバーは、宿敵マグニートーと手を組み、プロフェッサーXを救出すべくストライカーに立ち向かう。

評価★★★/60点

“早押し並べ替えクイズ!!同一人物に並べ替えよ。”

Aグループ

 エグゼビア、ファムケ・ヤンセン、マリー、カート・ワグナー

 ボビー・ドレイク、ローガン、エリック・レーンシャー

 スコット、ハル・ベリー、レイベン、キティ・プライド

 タイラー・メイン

Bグループ

 サイクロプス、ストーム、デスストライク、シャドウキャット

 ミスティーク、ジーン・グレイ、プロフェッサーX

 セイバートゥース、ウルヴァリン、ローグ

 ナイトクロウラー、アイスマン、マグニートー

、、、、問題出した当の本人が1番分かってねぇっ・・・。しかもBグループ1人多いっ!

なんでっ?

(初記)2004/11/09

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X-MEN(2000年・アメリカ・105分)WOWOW

 監督:ブライアン・シンガー

 出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、イアン・マッケラン、ファムケ・ヤンセン、ハル・ベリー

 内容:DNAの突然変異によって特殊能力を生まれ持った超人類“ミュータント”。人類を抹殺しようとするマグニートーに、人類とミュータントとの共存を目指すプロフェッサーXとX-MENが立ち向かう!

評価★★★/60点

なんか久しぶりにジョジョの奇妙な冒険に出てくるスタンド能力を思い出した。

2007年12月19日 (水)

夢のシネマパラダイス380番シアター:心に染み入る人間ドラマ

海の上のピアニスト

35196 出演:ティム・ロス、ブルート・テイラー・ヴィンス、メラニー・ティエリー

監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ

(1999年・伊/米・125分)1999/12/27・ピカデリー2

内容:1900年に大西洋上の船内で生まれ、一度も船を降りたことのない「ナインティーンハンドレッド」と名付けられた伝説のピアニストの人生が叙情的に綴られていく。

評価★★★★/75点

船酔いはしないが、カメラと画の旋律に酔う。

ナインティーンハンドレッドの生きざまとゴタクには酔えないが、ピアノの鍵盤と無限の才能とのハーモニーに酔う。

ようするに、ちょっとイイかんじで酔える。

でも、陸に降り立とうとする初めての所がNYというのは酷だよな。もっとのどかな港町だったら良かったのに。

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レインマン

Pic38 出演:ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ、ヴァレリア・ゴリノ、ジェリー・モレン

監督:バリー・レヴィンソン

(1988年・アメリカ・134分)DVD

内容:ロスで中古車販売をしているチャーリーは、父の葬儀に出るため故郷のシンシナティに向かった。父と憎み合っていたチャーリーに残されたのは、クラシックカー1台とバラの木1本だけで、300万ドルの遺産は自閉症で40年以上も病院に入ったままの実の兄・レイモンドのために信託基金にされているという。商売に失敗して金が欲しいチャーリーは、嫌がるレイモンドを無理やり病院から連れ出すが・・・。ベルリン国際映画祭作品賞、アカデミー作品賞、監督賞などを受賞。

評価★★★★/80点

重症患者だったのは実は、、、弟の方だった。

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ストレイト・ストーリー

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出演:リチャード・ファーンズワース、シシー・スペイセク、ハリー・ディーン・スタントン

監督:デイヴィッド・リンチ

(1999年・アメリカ・111分)DVD

評価★★★★/80点

内容:アイオワ州の田舎町に暮らす73歳のアルヴィン・ストレイト。彼は、10年来仲違いをしている兄と和解するために、時速8kmのトラクターに乗り込み、6週間の長旅に出た。実話をもとにこういう映画とは最も遠い位置にあると思われていた鬼才デイヴィッド・リンチがなぜか映画化。主演のファーンズワースはこの映画の撮影後2000年10月に他界、アカデミー主演男優賞にノミネートされた。

“あのジイちゃんはトラクターに乗ってる間ずっとどんな事を考えてたのかな。鼻唄も歌っただろうな。時速8kmの世界。頑固だけど穏やかでゆるりとした風が自分の心にかかっていた曇り空をすっきり取り除いてくれました。”

時速8kmでなければ見えない世界でジイちゃんは何を見、何を考え何を感じたのだろう。

風が運んできてくれる雨と土と草の薫りを纏いながら・・・。

トラックの横風にあおられて帽子が後ろに飛ばされてトラクターを止めて拾いにいくシーンが1番好きだな。

ヨッコラせと運転席から降り、帽子を拾ってゆっくり戻ってまたヨッコラせと運転席に座る。フ~と一息ついてまた出発。このときの何ともいえない笑顔が心に残る。

うわぁっと立ちすくんじゃうような星空も印象的。今の時代、星空なんて見いへんからなぁ。

都会の光と地べたしか見てない自分、、、いつからこんなんなったんだ・・・?

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イン・アメリカ 三つの小さな願いごと(2002年・アイルランド/英・106分)DVD

 監督・脚本:ジム・シェリダン

 出演:サマンサ・モートン、パディ・コンシダイン、ジャイモン・フンスー、サラ・ボルジャー

 内容:売れない俳優とその妻、幼い姉妹の一家がアイルランドからNYに移住してきた。夫婦は長男を亡くした過去に苦しんでいたが、無邪気な姉妹と隣人の画家との出会いが一家に奇跡をもたらす・・・。名匠ジム・シェリダンが実体験をもとに綴り、アカデミー賞で脚本賞ほか3部門でノミネートされた感動ドラマ。

評価★★★★/75点

“サリヴァン一家への三つの小さな願いごと。”

アリエルに良い遊び相手が見つかりますように。

ジョニーとサラが少しでも社会から必要とされますように。

サリヴァン一家にこれからもささやかな幸せが訪れますように。

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かくも長き不在(1960年・フランス・98分)NHK-BS

 監督:アンリ・コルピ

 出演:アリダ・ヴァリ、ジョルジュ・ウィルソン、ジャック・アルダン

 内容:パリ郊外でカフェを営むテレーズは、ある日、店に立ち寄った一人の浮浪者を見て驚愕した。その男は、第2次世界大戦中にナチスに拉致されたまま帰ってこない夫・アルベールにそっくりだったからだ。記憶を喪失しているその男を自分の夫だと確信したテレーズは、彼の記憶を呼び戻そうと努力を続ける・・・。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。

評価★★★★/80点

ホントに夫なのかという点に邪推と興味をもって観ていたのだが、そんなのは途中からどうでもよくなってくる。

必ず思い出すという確信、きっと思い出すという希望、いつかは思い出すというあきらめ、思い出したくないことまで思い出すという絶望、思い出すまで待つという愛。

ホントの愛。

アリダ・ヴァリ。

かくも深き愛慕と喪失にただただ凝視するだけの自分。

人間とはかくも弱き存在なのだ、と同時にかくも強き存在にもなりえることをテレーズ(アリダ・ヴァリ)を通して深く心に刻み込んだ。

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ディープエンド・オブ・オーシャン(1999年・アメリカ・108分)DVD

 監督:ウール・グロスバード

 出演:ミシェル・ファイファー、トリート・ウィリアムズ、ウーピー・ゴールドバーグ

 内容:7歳のビンセント、3歳のベン、そして赤ん坊のケリー。3人の子供を持つ母親べスは、同窓会会場でベンを何者かに連れ去られ失踪してしまう。9年後、偶然にもベンを発見、家族の一員として受け入れようとするのだが・・・。子供の幸せとは何かを鮮やかに描いた人間ドラマ。

評価★★★☆/70点

M・ファイファーから生活臭が感じられないのがイタイが、焦らず急がずの丁寧な筆致と描写にひとまず助けられている。

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シベールの日曜日(1962年・フランス・116分)NHK-BS

 監督・脚本:セルジュ・ブールギニョン

 出演:パトリシア・ゴッジ、ハーディ・クリューガー、ニコル・クールセン

 内容:戦争の後遺症で記憶を失ったピエールの前に、父親に見捨てられた12歳の少女シベールが現れる。彼らは日曜日になると池のほとりで無邪気な逢瀬を楽しんだ。しかし、ピエールを変質者扱いする大人たちが、そんな2人を引き裂こうとする・・・。アカデミー外国語映画賞、ヴェネチア国際映画祭特別賞を受賞。アンリ・ドカエのモノクロ映像が印象的。

評価★★★☆/70点

“森の樹だけが、知っている。”

池の水面にゆらめき映る2人の姿が非常に印象的。

水面に石を投げればさざめく波間に一瞬で消えてしまう、そんな儚く繊細な2人の魂の会話が映画が終わった後も耳から離れない・・・。

2007年12月13日 (木)

夢のシネマパラダイス377番シアター:愛すべき笑いの世界。。。

ブルース・オールマイティ

Pcbg50548 出演:ジム・キャリー、モーガン・フリーマン、ジェニファー・アニストン、フィリップ・ベイカー・ホール、リサ・アン・ウォルター

監督:トム・シャドヤック

(2003年・アメリカ・101分)2003/12/29・MOVIX仙台

評価★★★★/80点

内容:TVの三面記事レポーターのブルースが日頃の不満を神様にぶつけると、そこに神様が現れ、1週間だけ全能の力を貸すと言う。その力でわがまま放題のブルースだったが、おかげで恋人グレースに愛想をつかされてしまう・・・。ジム・キャリーお得意の過剰な演技が炸裂するヒューマンコメディ。

“1日目、神は誤って天才とバカをひとつにされた。”

2日目、神は誤って変幻自在のゴム顔とマシンガンのごとく言葉が出てくる口をお作りになった。

3日目、神は誤ってくどすぎる毒気をおかけになられた。

4日目、神は誤って日と月と星にまでブッ飛ぶような過剰なハイテンションをお作りになった。

5日目、焦りなされた神は空の鳥と海の魚も慕って寄ってくるような人の良さをお作りになった。

6日目、こうして世にも珍しい動物ジム・キャリーが出来あがった。

7日目、神はお休みになり、かわりに人間ネタ製造機と化したジム・キャリーが天と地に幸せをお与えになった。

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アダプテーション(2002年・アメリカ・115分)2003/09/19・シネマライズ

 監督:スパイク・ジョーンズ

 出演:ニコラス・ケイジ、メリル・ストリープ、クリス・クーパー、ブライアン・コックス、ティルダ・スワントン

 内容:「マルコヴィッチの穴」のS・ジョーンズと脚本のチャーリー・カウフマンが再びコンビを組んだ奇想天外コメディ。「マルコヴィッチの穴」が大当たりしたチャーリー・カウフマン(N.ケイジ)は次の企画に取り掛かる。それはニューヨーカー誌の記者スーザン・オーリアン(ストリープ)が、フロリダで蘭の不法採取をしていたジョン・ラロシュ(クリス・クーパー)について書いたノンフィクションの脚色だった。が、アイデアが浮かばず全くペンが進まない・・・。そんな中、居候している弟ドナルド(N.ケイジ)が脚本家になりたいと言い出し、マッキー(ブライアン・コックス)の脚本講座を受け、あれよあれよという間に脚本家デビューを飾ってしまう。。。

評価★★/40点

“えっ?え、なに?うっそぉ。。オレ、、、え、、、?ドッペルゲンガーじゃなかったの???”

ドナルドってずっとチャーリーの分身だと思って見てたっけば、、、フツーに兄弟かいっ!

終盤になってそれがようやっと分かり、そのことに1番ビックリというか・・・。

黒沢清の「ドッペルゲンガー」の記事をキネ旬で読んでいたせいで、とっさにこれもドッペルゲンガーだと思い込んじゃったんだよなぁ、これがまた・・・。先走りして勘違いしちまったよ。

う~む、何の予備知識もなしで観に行ったのが凶と出たかんじ。いや、「マルコヴィッチの穴」のコンビってのは知ってたけど、敢えて頭スッカラカンにして観た方がいいかなと思って。

でも、正直途中からついて行けなくなった、、いや、ていうかついて行きたくなくなったというのが正直なところかも(笑)。。。

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天使にラブ・ソングを・・・

60378 出演:ウーピー・ゴールドバーグ、マギー・スミス、ハーヴェイ・カイテル、キャシー・ナジミー

監督:エミール・アルドリーノ

(1992年・アメリカ・100分)Video

内容:カジノのクラブ歌手デロリスは、地域の顔役で彼女の愛人でもあるヴィンスが組織の裏切り者を殺す現場を目撃してしまった。警察へ駆け込んだデロリスは修道院にかくまわれることになり、新米尼僧として迎えられる。厳格な修道院長の高圧的な態度にもめげず、聖歌隊のリーダーを引き継いだデロリスは、歌のレパートリーにソウルやロックのナンバーを加え始め・・・。

評価★★★★/80点

“音楽こそが世界を救う!”

神の名をかたって戦争はすれど、音楽で戦争することはないからな。

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スクール・オブ・ロック

School_of_rock 出演:ジャック・ブラック、マイク・ホワイト、ジョーン・キューザック

監督:リチャード・リンクレイター

(2003年・アメリカ・110分)2004/05/02・MOVIX仙台

評価★★★★☆/85点

内容:バンドを追放されてお金に困ったギタリストのデューイが、友人になりすまして名門小学校の代用教員に。彼は校長の目を盗んで生徒たちにロックを教え、バンドバトル出場を目指す・・・。

“カエルの歌の一人三重奏やるから俺もメンバーに入れてくれ!”

この映画はぶっちゃけ主人公デューイ=ジャック・ブラックのマスターベーション映画なのだが、ラストまで貫き通した自己チュー徹底ぶりは逆に潔くてアッパレ。

ジャック・ブラックはあれだな、駆け出しの若手芸人にも対抗意識を燃やすくらい笑いに対して貪欲で、カメラが回っていようがいまいが関係なくしゃべくりまくる明石家さんまと同じにおいを感じる。

さんまさんの番組も2時間までだったら腹いっぱい楽しめるけど、四六時中だったら疲れるだろうな(笑)。だからこの映画でのジャック・ブラックのムサ苦しい演技も100分ちょいでちょうど良いというかギリだろうな。

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ワンダとダイヤと優しい奴ら(1988年・アメリカ・108分)NHK-BS

 監督:チャールズ・クライトン

 出演:ジョン・クリース、ジェイミー・リー・カーティス、ケビン・クライン

 内容:ロンドンの宝石店から盗まれた1300万ポンドのダイヤをめぐる4人組強盗団の騒動を、ブラックユーモアとスラップスティックを同居させて描いたコメディ。

評価★★★/60点

ロシア語でガンガン攻めて弱らせてからでないと逆にこっちが喰われちゃいそう・・・。

喰うか喰われるか、恐るべしワンダ、いや、ジェイミー・リー・カーティス!

2007年12月 8日 (土)

夢のシネマパラダイス373番シアター:心に残る顔

アバウト・シュミット

Aboutschmidt_150_212_2 出演:ジャック・ニコルソン、キャシー・ベイツ、ダーモット・マルロニー、ホープ・デイヴィス

監督・脚本:アレクサンダー・ペイン

(2002年・アメリカ・125分)2003/05/29・MOVIX仙台

内容:66歳で会社を定年退職したシュミット。しかし、仕事がない日々をどう過ごしていいか分からない。さらに、妻の他界、娘の結婚と、彼に孤独をもたらす出来事が続く。自分が今まで築き上げてきたものは何だったのか?旅に出たシュミットは、自らの人生を振り返っていく・・・。

評価★★★★/75点

オープニング、退社時刻午後5時をボォッと待つ魚の死んだような顔のドアップ。

ラスト、干からびた顔につたう涙。

それはこの映画の中で初めて生きている証を見せた瞬間だった。

そしてこれからも生きていこうとする証。

荒涼とした砂漠で今にも死にそうだったお魚に、狭いところだけど自由に泳げるだけのささやかなオアシスが現れた。

口をパクパクしながらまぁなんとかシブとく生きていくでしょう、あのジイさん。

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カイロの紫のバラ

Cairo_r1_c2 出演:ミア・ファロー、ジェフ・ダニエルズ、ダニー・アイエロ、エド・ハーマン

監督・脚本:ウディ・アレン

(1985年・アメリカ・82分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:1930年代の不況下、失業中の夫に代わってウェイトレスとして働くセシリアの唯一の楽しみは、大好きな映画を繰り返し見ることだった。ある日、またも同じ映画を食い入るように見ていたセシリアは突然、画面の中の主人公のトムから、「君はもう5回も見ているね」と話しかけられる。しかも、トムはスクリーンからこちら側に出てきてしまい、2人は現実の世界で恋に落ちた。しかし、各地の映画館でトムの抜け出し事件が頻発し、映画会社はトム役の俳優を動員して、彼をスクリーンに連れ戻そうとする・・・。ウディ・アレンが映画への愛情を注ぎ込んだファンタスティックなラブコメ。

“映画を観てるときの自分の顔を調べてみた・・・”

一様に目がデカくなっていた・・・。。

しかも口をポカンと開けていた・・・。。

どうやらオイラはセシリアみたいなキラキラした顔にはなっていないようだ。

でもいいのだ!楽しければ感動できれば泣ければ笑えれば考えられれば、ね。

映画の世界に浸っているときは心の中はいつもキラキラだから。

クッサー・・・。(о∑(о`;)ドゴッ!!

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めぐりあう時間たち

Thehours 出演:ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ、エド・ハリス、トニ・コレット、クレア・デーンズ

監督:スティーブン・ダルドリー

(2002年・アメリカ・115分)2003/05/26・ピカデリー2

内容:1923年ロンドン郊外のリッチモンド、病気療養のため夫と引っ越してきた作家のヴァージニア・ウルフは「ダロウェイ夫人」を執筆し始める。1951年ロサンゼルス、自宅のベッドで「ダロウェイ夫人」を読んでいる主婦ローラ・ブラウン。2001年ニューヨーク、“ダロウェイ夫人”と呼ばれている編集者クラリッサ。一見幸福なものの心の奥に葛藤を抱える彼女たちは、痛みを伴ないながらも自分らしい人生を選択していく。3つのドラマが交錯する緻密な構成と3大女優の名演が目を引く秀作。

評価★★★☆/70点

“誰が悪いというわけではない。ただ光の射す方へ行きたかっただけなんだよね。”

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灰とダイヤモンド

Dia 出演:ズビグニエフ・チブルスキー、エヴァ・クジジェフスカ

監督・脚本:アンジェイ・ワイダ

(1958年・ポーランド・102分)NHK-BS

内容:対独戦終了直後の、ロンドン派と共産派が対立するポーランド。ロンドン派に属するマチェックは、共産党要人暗殺の命を受け、2人の誤殺を経て暗殺に成功した。その間、女と時を過ごし愛を語ったり、共に戦って死んだ多くのレジスタンスの仲間たちを想ったりしていたマチェックだったが、町を離れる折に衛兵に発見され、町外れのごみ捨て場で死の時を迎える・・・。レジスタンス活動に生きて悲惨な末路を迎える若いテロリストの姿を描いたドラマ。「世代」「地下水道」とともにアンジェイ・ワイダのレジスタンス3部作として有名。

評価★★★/65点

ポーランドの分裂したレジスタンス運動とそれゆえの悲劇という背景と苦悩をある程度知っていないとツマラナイかも・・・。

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ミッドナイト・エクスプレス

Szyenkhmf 出演:ブラッド・デイヴィス、ランディ・クエイド、アイリーン・ミラクル、ボー・ホプキンス、ジョン・ハート

監督:アラン・パーカー

(1978年・アメリカ・121分)NHK-BS

内容:1970年、トルコのイスタンブール空港から2キロの麻薬を持ち出そうとしたアメリカ人の学生ビリーは、麻薬不法所持の現行犯で逮捕され、現地の刑務所に投獄される。裁判の結果、ビリーは懲役5年の判決を受ける。暴力が横行し人間以下の扱いしかされない獄中生活を模範囚として3年半過ごしたビリーだったが、なぜか裁判がやり直され、刑期が変更されてしまう。その耐え難さにビリーはついに脱獄を決意する・・・。アメリカ人青年ビリー・ヘイズが異国で体験した実話の映画化で、脚本を担当したのはオリヴァー・ストーン。

評価★★★/70点

主人公に半ば同情の余地がない中で、実に粛々として描き出されていく絶望描写に、観てるこっちはまるでもうどうでもよくなってくる気持ちにさせられる。

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バートン・フィンク

3171 出演:ジョン・タトゥーロ、ジョン・グッドマン、ジュディ・デイヴィス

監督・脚本:ジョエル・コーエン

共同脚本:イーサン・コーエン

(1991年・アメリカ・116分)NHK-BS

内容:1941年のNY。社会派劇作家のバートン・フィンクは、庶民を描いた芝居の成功により一躍有名人となりハリウッドに招かれた。みすぼらしく奇妙なホテル・アールにチェックインしたバートンは、隣室から聞こえてくる不気味な笑い声が気になり、声の主チャーリーに苦情を言うが・・・。カンヌ国際映画祭で作品賞ほか3部門を受賞。

評価★★★/65点

“ひげ剃りてぇ・・”

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フェイス/オフ

Face_off2 出演:ジョン・トラボルタ、ニコラス・ケイジ、ジョアン・アレン、ジーナ・ガーション

監督:ジョン・ウー

(1997年・アメリカ・138分)1998/03/02・仙台第1東宝

評価★★★★/80点

内容:テロリストとそれを追うFBI捜査官が、互いの顔を入れ替えて戦うことになるという異色のハードアクション。FBI捜査官のショーン・アーチャーは、凶悪なテロリスト、キャスター・トロイを大捕物の末に逮捕した。ところが、キャスターが逮捕直前にロサンゼルスを壊滅させるほどの時限式細菌兵器爆弾を仕掛けていたことが判明し、焦るFBIはショーンに極秘命令を下す。それはキャスターの顔の皮膚を移植して彼になりすまし、キャスターの弟に接近して爆弾のありかを聞き出せというものだった。。。

“トラボルタさん、自分の顔を見てみっともないアゴだとブチキレないで下さい(笑)。”

天使の微笑と悪魔の高笑い、、、喜怒哀楽を善と悪で合わせ鏡のごとく同一人物の中で演じ分けなければならないところは、ジキル&ハイドに近いものがあると思うのだが、抑制と解放の二面性に十分な説得力をもたせたニコラス・ケイジとジョン・トラボルタにまずは拍手。

冒頭の神父姿でハレルヤ♪を絶叫するハイテンションキャラはお手のもののニコラス・ケイジだが、彼は「リービング・ラスベガス」のドン底人間から「ザ・ロック」の開き直りヒーロー、そして「コン・エアー」での身重の妻を暴漢から守るため殺人を犯してしまう男まで、限りない躁状態と底知れぬ鬱状態の振り幅が異様に広い役柄を演じ切ることができる非常に(異常に)稀有な俳優である。

一方のジョン・トラボルタも、「パルプ・フィクション」の濃ゆぃぃチンピラ役から「ブロークン・アロー」の悪役、かと思えば「マイケル」での天使や「フェノミナン」の素直な善人まで、善悪両面においてなりきれる役者であり、この2人の組み合わせは見事なキャスティングだったといえよう。

しかしなにより、「ジキル&ハイド」に二丁拳銃を持たせたキレのある壮絶アクションと、FBI捜査官と非常なテロリストの顔が入れ替わるという荒唐無稽なストーリーとをものの見事にかけ合わせたジョン・ウー節に脱帽するほかない。

「オズの魔法使い」の主題歌“オーバー・ザ・レインボウ♪”をバックに繰り広げられるド派手な銃撃戦!

壮絶なバイオレンスと流麗なスローモーションの融合もシビレる出来栄えで、さらにそこに善玉vs悪玉の構図が逆転してしまうという心理サスペンスも加わるとあれば、これはもう純粋に楽しめてしまう痛快作に身をゆだねるしかなかろう。

とにかくあっという間の140分だった。

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(2000年・日本・123分)2000/08/19・テアトル新宿

 監督:阪本順治

 出演:藤山直美、豊川悦司、國村隼、大楠道代、牧瀬里穂、中村勘九郎

 内容:吉村正子は、クリーニング店を営む母親を手伝うサエない35歳の女性で、恋人はおろか友人さえもいない引きこもり女。そんなある日、母親が急死。通夜の晩、ホステスをしている妹・由香里がいつものように忌み嫌う正子に向かって罵声を浴びせると、プッツンした正子は由香里を絞殺してしまう。我に帰った正子は香典袋を鷲づかみにして外の世界へ飛び出していく。そして流れ流れてたどり着いた先は九州別府のスナックだった・・・。

評価★★★★/80点

“力士!!”

しかも横綱級!

藤山直美の演技。いや、存在そのもの。

舞台で直にいろいろな顔を見せてくれる藤山直美だが、この映画でスクリーンから見せた顔のインパクトと存在感には敵わない。

最強です!

2007年12月 1日 (土)

夢のシネマパラダイス369番シアター:私はココで生きていく!

夜を賭けて

Xjbmamxqu 出演:山本太郎、ユー・ヒョンギョン、山田純大、樹木希林、李麗仙、清川虹子、唐十郎、奥田瑛二、風吹ジュン

監督:金守珍

(2002年・日本・133分)2002/12/15・シネ・アミューズ

評価★★★★/80点

内容:1958年、大阪。かつて東洋一を誇った兵器工場跡地近辺に朝鮮人部落があった。ある日、その住人のヨドギ婆が、工場跡地から鉄クズを掘り起こして大金を得た。その噂は瞬く間に集落の住人たちに広まっていく。そんな時、かつて集落に住んでいた金義夫が帰ってきた。義夫たちも鉄クズ盗みを始め、そのうち彼らは“アパッチ”と呼ばれるようになる。しかし、鉄クズは国有財産のため、警察の取り締まりは日々厳しくなっていき・・・。

“今ではもはやアナクロとなってしまったアツさを画面に甦らせようと、モノづくりの情熱を賭けてジタバタドタバタ懸命に悪戦苦闘している姿に好感を覚えずにはいられない。”

アツさ、アツいことが表舞台を大手を振って歩けたのはひと昔もふた昔も前のこと。今それを直球で描こうというのは恥ずかしいとされる時代である。

さらに、そのアツさを描けたとしてもそれが直球であればあるほどコメディにしかならなくなってしまうというジレンマを抱えてしまう。

アツいことはもうすでに時代遅れのお寒いものなのだ。

がしかし、その点でこの映画を観ると、危うさはあるがギリギリ成功している映画だといえるのではないだろうか。

下手をするとドタバタ喜劇に陥ってしまう一歩手前でしっかりと地に足をつけ現実を直視している映画だといえると思う。

だが、下手をするとと述べたように、あくまでも危うさは抱えている。

ひと昔前ふた昔前のアツい映画にはなんといっても“鬱陶しさ”があった。

それはベットリとしたむさ苦しさであり、焼けつくような匂いであり、どす黒い汚さであり、それらがみなぎる生へとつながっていく。

みなぎる生とはつまり“人間”である。

この映画には、その“鬱陶しさ”がない。

ゆえにこの映画のアツさとは、湿度がない汗をかかないアツさなのだ。

言葉を変えれば軽い。重い剛速球ではなく軽い直球といったところか。

そういう意味ではやはり今の時代を反映してスマートなのだが、今の時代ではここまでが限界だろう。

しかもこれを在日ではないフツーの日本人だけで描けたかどうか。

たぶん無理。

アツさがまだちゃんと生きている朝鮮半島の血、そしてそれを受け継いできた在日の人たちの力がなければ今こういう映画を作り上げるというのは難しいだろう。

日本の役者陣もそれに応えてよく頑張ったと思うけどね。

うん、良い映画だ。

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ホテル・ハイビスカス