2009年12月 4日 (金)

夢のシネマパラダイス122番シアター:ハッピーフライト

ハッピーフライト

20081117_458070 出演:田辺誠一、時任三郎、綾瀬はるか、吹石一恵、田畑智子、寺島しのぶ、笹野高史、小日向文世、柄本明、岸辺一徳

監督・脚本:矢口史靖

(2008年・東宝・103分)CS

内容:全日空ホノルル行き1980便。機長昇格を目指す鈴木副操縦士(田辺誠一)は、厳格な原田機長(時任三郎)のもと、この機での最終テストに臨もうとしていた。一方、同じ便にはこれが国際線デビューとなる新人CAの斉藤(綾瀬はるか)の姿も。そして、グランドスタッフ、整備士、管制官らに見送られ、台風が接近しつつある羽田空港を無事に飛び立ったのだが・・・。

評価★★★★/80点

飛行機をパニックに陥らせるのは、ハイジャック犯!?テロリスト!?殺人犯!?心臓発作を起こしたパイロット!?死のウイルス!?時限爆弾!?大量の毒ヘビ!?ゾンビ!?

いやいや今回は違います。

大量の正露丸ですっ!!!なんじゃそりゃ

いや、あの臭いといったらもう、、、という話は置いといて、大量の正露丸が機内を転がる今回の映画、めっちゃヨカッタです!だから、なんじゃそりゃ

一機のジャンボジェット機が羽田から無事に飛び立つまで、そして2時間後、機内トラブルのため引き返して台風吹き荒れる羽田に無事着陸するという、話だけ聞けばなんてことはないいたってシンプルな筋立てなのだけど、これがまぁよく出来てて面白いんだわ。

コックピット、機内、空港カウンター、管制塔、オペレーションセンター、格納庫、、、様々な部署と場所で飛行機の安全なフライトに携わっている数多くのスタッフたち。

彼ら一人一人にスポットライトを当てたシナリオは、各々の視点が干渉・交錯し合い一つの必然に収束していく群像劇の持つダイナミズムには程遠く、各々の視点は交錯することなく最初から一つの必然に向かっていくという、人間関係の横のつながりには乏しいといわざるを得ないものになっている。

そういう面では、かなり閉鎖的なのだけど、しかしそれがマイナスに働くのではなく、プロフェッショナリズムが生み出すカタルシスをユーモアも交えて小気味よく強調していくことで十二分に元が取れるつくりになっている。

窓際族のさえないオッサンが一転して本領発揮して見せ場を作ったり、夢の職業パイロットが素っ頓狂な声を挙げたり、空の花形キャビンアテンダントが即行立ち食いしながら青竹踏みしてたりと、それぞれ表と裏の顔を見せてくれるのも面白く、その中で専門職としての自負心や厳しさ、また仕事への向き合い方をしっかり描いているのは秀逸。

さらにそこにANAの大看板とボーイング747がで~んairplaneと横たわるわけだから、リアリティとスペクタクルも注入満タン!で、文句なしのハッピー・ヒコーキ・ムービーになっていたと思う。

また、ヘェ~そうだったんだぁというトリビア&ハウツウものとしても楽しめたし、CG臭さを感じさせないのも好感が持てた。

特に、強烈な横風を受けながら羽田に着陸するところで斜めってる機体を上から捉えたシーンなんかはかなりゾクゾクきたな。

飛行機が飛び立つのにこれほどワクワクし、飛行機が着陸するのにこれほどドキドキした映画もない。

細部にいたるまで作り込まれたディテールの裏には、かなりのリサーチがあったであろうことが実感できるし、その付箋つきのレポート用紙の積み重ねがヒコーキにはド素人のオイラにもめちゃくちゃ楽しめてしまう要因になっていたのだと思う。

飛行機には1回しか乗ったことないけど、次に乗る機会があったらこの映画を思い出しながら乗ろっと。

2009年11月23日 (月)

夢のシネマパラダイス12番シアター:ハンサム★スーツ

ハンサム★スーツ

1 出演:谷原章介、塚地武雅、北川景子、佐田真由美、大島美幸、中条きよし、伊武雅刀

監督:英勉

(2008年・日本・115分)WOWOW

内容:定食屋を営む33歳の琢郎は、デブでブサイクな容姿から全く女性に縁がない。アルバイトにきた美人の寛子にもあっさりフラれる始末。落ち込んだ琢郎は、スーツの新調に訪れた紳士服屋で、着るだけでハンサムになれるというハンサムスーツを手に入れるが・・・。

評価★★★☆/70点

映画というよりは、テレビで「世にも奇妙な物語」の一篇を見ているようなかんじだけど、ハンサムスーツにあげくの果てにブスーツ!というまんまのネーミングからしても、チープさは最初っから折り込みずみなわけで、それを思えばそこそこ楽しめる一品になっていると思う。

今までだったら、例えばCGメイクアップを駆使した「マスク」(1994)だとか、あるいは「カンナさん大成功です!」(2006)のように美男美女俳優がおデブやブサイク顔になるという例はあれども、ブサイク役とハンサム役の役者を別個に2人起用するというのは今までありそうでなかったことで、その安直さがことのほかハマッていて、そういう意味では開き直ってる映画はやっぱ面白いなと。

また、役者2人が上手いんだ。

まぁ、上手いというか、そのまんまなんだけどw、特に谷原章介の異常なほどのハジケっぷりは笑えちゃうくらいで、でもどっからどう見てもハンサムなんだよね(笑)。

それを自覚しつつ、笑いに振り切れる演技を披露した谷原章介はなかなかのもんだなと思ったけど。ハンサムは何やってもハンサムなんだなぁ、、ズルイ。。

そのズルイ谷原章介に対し、キモい塚地も自然体の演技wで対抗してて面白かった。

しかし、森三中の大島美幸の中から北川景子が出てくるラストのオチって、回りまわって結局は見た目が1番ってことなんじゃ・・!?しかも、大島の捨て駒っぷりも容赦ない使い方だし。

まぁ、脚本が大島の夫である鈴木おさむだから出来たことなんだろうけど。この見透かしたようなラストは、オイラ的にはビミョーだったかな。。

でも、オイラも欲っスィ~なぁ、ハンサムスーツshine

ハンサムスーツ着ればカネなしコネなしオンナなしの状況もちょっとは変わるんじゃないかなと妄想してみたりするオイラなのですた・・・。

2009年11月21日 (土)

夢のシネマパラダイス496番シアター:そこは夢がかなう場所

ネバーランド

Neverland 出演:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ、ラダ・ミッチェル、ダスティン・ホフマン

監督:マーク・フォースター

(2004年・英/米・100分)2005/01/26・MOVIX仙台

評価★★★★☆/85点

内容:1903年のロンドン。スランプに陥っていた劇作家のバリは、公園を散歩中、美しい未亡人とその4人の子供たちと出会う。父を亡くした少年たちとの親交を深めるうち、バリは心を閉ざした三男のピーターを気にかけるようになり・・・。「ピーター・パン」の誕生秘話を描いた感動作。

“Finding a good film!”

幼い頃に兄を自殺で亡くしているマーク・フォースター監督。6歳の時、当時13歳だった兄を事故で亡くしている劇作家ジェームズ・M・バリ。父を病死で亡くしている少年ピーター。病に冒されていくピーターの母シルヴィア。そしてバリと孤独な妻とのすれ違い。

全編を包む死と喪失の悲しみの匂いが、バリとシルヴィア一家の温かな触れ合いを通して描かれる豊かなアイディアにあふれた想像力と、繊細かつ優しく溶け合っているのが非常に印象的だ。

喪失の恐怖と悲しみの中から生まれ出た秘密の場所ネバーランド“永遠に子供のままでいられる場所”。

それは、ファンタジーとしてよくある現実逃避としての側面ともとれるが、この映画は一方で生きていくために必要なもの、想像と創造と信じるという力にあふれた場所として前向きに捉えているのがピーターパン症候群にかかりっぱなしの自分には嬉しくてたまらなかった。

そして、この映画のクライマックスともいえるシルヴィアの家でピーターパンを上演するシーンは特に心に残るまさに珠玉の名場面。

現実と空想が居間と壁一枚と庭を介して見事な広がりを見せるところなんて、まさに映画だからこそ出来る深みと真髄を見せてくれて、久々に映画から最高の贈り物をもらった気がする。

オイラにとってはFinding a good filmとなったようだ。

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パコと魔法の絵本

20081029_538970 出演:役所広司、アヤカ・ウィルソン、妻夫木聡、土屋アンナ、阿部サダヲ、加瀬亮、小池栄子、劇団ひとり、國村隼、上川隆也

監督・脚本:中島哲也

(2008年・東宝・105分)WOWOW

内容:変わり者が集まるとある病院。中でも大貫(役所広司)の意地悪ぶりは筋金入りで、病院中の嫌われ者。そんなある日、大貫は無邪気な少女パコ(アヤカ・ウィルソン)をビンタしてしまう。しかし、パコは交通事故の後遺症で記憶が1日しかもたず、次の日には何事もなかったかのように大貫のもとにまたやって来る。反省した大貫は、患者たちを集めてパコのために彼女が毎日読んでいる絵本「ガマ王子対ザリガニ魔人」を上演しようとするのだが・・・。

評価★★☆/50点

はっきりいってウザイww

その一言につきる映画・・・。

喜怒哀楽の全てをオーバーアクトの怒で表現されちゃ見てるこっちも堪らないというもの。終始カメラ目線でお寒いギャグを飛ばす阿部サダヲもウッザウザwobbly

世間での評価は高いようだけど、オイラは×ですた。

黒澤明の「乱」(1985)を思わせる役所広司の出で立ちや、牙を生やしたケバケバ女の小池栄子、ピーターパン風の上川隆也など豪華キャストのコスプレ大会は見ものだったけど、そこにはテリー・ギリアムのお茶目で毒気のある狂気もなければ、ティム・バートンの優しげな感傷もない。

ただ悲鳴のようなハイテンションなツッコミ笑いが続くだけ・・・。

こういうのは下北小劇場でやってもらいたいものだけど、ホントなんというか演劇的なものを映画的なものに変換することなく原液のままスクリーンに焼き付けたものを見せられちゃったような。。

個人的にはそこにかなりの違和感を感じてしまい合わなかったなと・・。

演劇が“理屈”だとすると、映画は“妄想”で、やっぱスクリーンで型にハマッた箱庭的な“理屈”を見せられても、、、しかもその中で大げさにギャーギャー騒ぎまくっているだけなんだから、ほんとウザイだけなんだよね。

CGと実写のカットバックなど面白味のある手法もあるにはあるんだけど、なんかあまり伝わってくるものがなかったなぁ。。

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星になった少年

L 出演:柳楽優弥、常盤貴子、高橋克実、蒼井優、倍賞美津子

監督:河毛俊作

(2005年・東宝・113分)2005/07/23・盛岡フォーラム

評価★★★★/75点

内容:中学生の哲夢の家は動物プロダクションを営む一家。ある日、母・佐緒里たっての希望でタイから象のミッキーを購入する。哲夢はすぐにミッキーと心を通わせていくが、やがてもう一頭やって来た小象のランディはなかなか言うことを聞いてくれない。そんなある時、タイのゾウ使いの話を聞いた哲夢は、タイのゾウ訓練センターへの留学を決意するのだった・・・。日本人初のゾウ使いとなり、20歳で亡くなった実在の少年・坂本哲夢の半生を描いた作品。

“この映画での柳楽優弥を見て、ふと『がんばっていきまっしょい』の田中麗奈を思い出した。”

映画の冒頭で柳楽優弥を見たときは、コイツ本当に大丈夫かと、カンヌで賞を獲ったが上に迎えられただけのただのお客様に成り下がってるんじゃなかろうなと危惧してしまったのだけど・・・。

が、それは単なる杞憂に過ぎなかったようだ。いや、むしろ役者として成長する姿を映画の中で如実に垣間見れたのは収穫でさえあった。

メイキングなどを見ていないので分からないけど、タイでの長期ロケや実際にゾウ使いになる訓練などを通して役者としても人間としてもひと回り成長したのではないだろうか。

映画の後半あたりからは役者としての面構えもしっかり画面におさめることができており、ふと『がんばっていきまっしょい』を観たときの田中麗奈を思い出してしまったほどだ。

劇中、武田鉄矢が「子供と動物にはかなわんよ」と言っていたが、どうやらオイラにとってはその中に子供は入らないようだ。ゾウさんには負けたけどね。。

柳楽優弥にとっては良い作品にめぐり合えたのではないかな。これからの活躍に期待です。

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バガー・ヴァンスの伝説(2000年・アメリカ・127分)NHK-BS

 監督:ロバート・レッドフォード

 出演:ウィル・スミス、マット・デイモン、シャーリズ・セロン、ジャック・レモン

 内容:かつて天才ゴルファーと呼ばれながら、悲惨な戦争体験が元で、今は隠遁生活を送る青年ジュナ。地元ゴルフ場でのエキシビジョン・マッチに担ぎ出され、怖気づく彼の前に、バガー・ヴァンスという謎の男が現れる。そして、バガーの助言は、ジュナにかつての輝きを取り戻させていくのだった・・・。

評価★★★☆/70点

叙情的な映像美の中にどこまでも優しい人間ドラマをたゆたわせることにかけては右に出る者がいないロバート・レッドフォード。

その演出は古風そのもので、映画によっては冗長にしか感じられないこともままあるのだけれど、本作では紳士然としたレッドフォードのスタンスと紳士のスポーツといわれるゴルフという題材が見事に合致していて、レッドフォードの20年来変わらぬ“スイング”が心地良い風を送ってくれる良作に仕上がっている。

物語に裏表がなさすぎて、一人一人のキャラクターに説得力がないのが難点ではあるけど、夕闇の中、ゴルフ場のコースを町の人々の車のライトで照らし出してプレーを続けるところとか、相手プレーヤー2人もすこぶるイイ奴だったり、ジャック・レモンのナレーションの調べによって描き出される古き良きアメリカの雰囲気はオイラ的にはハマッてしまった。

映像もキレイで、ラストシーンなど印象的なショットも多く、たまにはこういう品のある映画を見るのもいいものだなと思った。

しかし、シャーリズ・セロンは風格出てきたなぁ。30年代南部の女性のオーラを存分に醸し出していて、それこそ「風とともに去りぬ」のスカーレットとか出来ちゃうんじゃないかな。

あと、子役も良かったし。

夏の午後に夕セミの声と一緒に見たい映画だね。

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スタア誕生(1954年・アメリカ・154分)NHK-BS

 監督:ジョージ・キューカー

 出演:ジュディ・ガーランド、ジェームズ・メイソン、ジャック・カーソン

 内容:ハリウッドの大スターだったノーマン・メインは、今は酒浸りの毎日を送っていた。ノーマンによって素質を認められたコーラスガールのエスターは、彼から映画出演を勧められ、ミュージカル映画の相手役に抜擢される。ヴィキー・レスターの芸名で出演した映画は大成功となり、彼女は一躍有名になるが・・・。

評価★★★/65点

“ハリウッド残酷物語”

駆け上がっていく者と転がり落ちていく者。ハリウッドの光と影が残酷に結び付けられる。

この点はジャネット・ゲイナーのオリジナル(1937年作品)とは異なる趣になっていると思う。

しっかし、ラストもある意味残酷だよねぇ。

会場の聴衆の前でエスターが、「私はノーマン・メインの妻です。」と言ってスタンディング・オべーションを受けるのだけど、ノーマンが飲んだくれのまま生きてたらラストの感動ものにはならなかったはず(笑)。。

一気に転落していくノーマンを映画界は助けることもしなかった。しかし、ああいう非業の死に方をすれば伝説になっちゃって一気に同情票が集まって持ち上げられるわけね。ハリウッドって恐ろしいとこなんやなぁ・・・。

、、というイヤらしい見方をしてしまいますた。。

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のど自慢(1999年・日本・112分)DVD

 監督:井筒和幸

 出演:室井滋、尾藤イサオ、大友康平、伊藤歩、北村和夫、小林稔侍、松田美由紀、竹中直人

 内容:日曜お昼の国民的番組「のど自慢」が、群馬県桐生市にやって来た。その晴れ舞台を目指して、さっぱり売れない演歌歌手、就職に悩む親父、家族問題を抱える女子高生など様々な思いを胸に抱いた人々が予選会場に集まってくる。。

評価★★★☆/70点

“様々な映画で意味もなく余計なところで使ってくるくせして、なんで1番オイシイところですぐに引っ込ませちゃうんだ・・・”

竹中直人だよ(笑)!!

なんでリハで下げちゃう?本番出せよなぁ。それともNHK的にあのキャラは放送コードに障っちゃうのかしら・・。もったいない。

まぁ、これ観ても日曜の昼にかの番組を見る気は起きないけど、なんともNHK的な当たり障りのないベタな作りに徹していることで逆に面白おかしく楽しめてしまう作品ではある。

伊藤歩の「花♪」にはホロリとさせられるし、寅さんになりきった人が出てたのも雰囲気的に好きだし。

人生泣き笑い、思いをこめて歌う唄。様々な人間模様の人情喜劇として楽しく観れますた。

2009年10月25日 (日)

夢のシネマパラダイス344番シアター:ボルベール<帰郷>

ボルベール<帰郷>

Volv 出演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、ブランカ・ポルティージョ

監督・脚本:ペドロ・アルモドバル

(2006年・スペイン・120分)CS

内容:失業中の夫と15歳の一人娘パウラを養うため、せわしなく働くライムンダ。そんなある日、夫がパウラに関係を迫るも抵抗したパウラに刺し殺されてしまう。愛娘を守りたい一心で夫の死体処理に奔走するライムンダ。その最中、今度は伯母の急死の報せが届き・・・。

評価★★★☆/70点

オンナのただでは転ばないたくましさと無尽蔵の生命力を、情熱の国スペインを象徴する赤の色彩美とライムンダ(ペネロペ・クルス)の豊満な胸の谷間に凝縮させてムンムンに感じさせてくれ、そのパワーに思わず圧倒されてしまうほどオトコの入り込む余地のない映画。

しかも、オトコが脇役どころか添え物にすらなっていないというトンでもなオンナ映画なのだけど、オトコの妄想にまみれた「トーク・トゥ・ハー」(2002)よりは断然マシ。

さらに、サスペンスや人情ドラマ、幽霊話のミステリーにコメディのスパイスまで効かせて、まるでスペイン名物のパエーリャのごとくより取り見取りのエピソードをふんだんに使ったつくりでありながら、味は見かけほど濃くなく、程よくさっぱりなのもイイ。

普通、これだけ風呂敷を広げるとエピソードを回収できなくて中途半端な印象を与えがちだけど、これは全てに答えを用意しないことで逆に観る側に彼女たちの人生の愛の深さ、苦しみや悲しみの深さ、つまりは年輪の深さというものを想像させるとともに、決して癒されない悲しみを抱えながら、しかしそれを力強くはね返してこれからも彼女たちの人生は続いていくのだという余韻を感じさせるものになっていて、巧いつくりになっていると思う。

二代にわたる近親相姦、親父の冷凍庫詰めなど、一見するとヘビーでエグイ映画になりそうなところをサラリと見せてしまうペドロ・アルモドバル。今回は当たりと出たみたい。

といっても毎回怖いものみたさで恐る恐る見ちゃう監督には違いないんだけど・・・。

しかし、ペネロペ・クルスはいつの間にこんなバリバリの存在感オーラを出す女優さんになっちゃったんだ?

小悪魔的なペネロペちゃんが貫禄たっぷりの姐さんになっちゃってて、ちょっとビックリしちゃったんだけど、これは二代目ソフィア・ローレン襲名の日も近い!?

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オール・アバウト・マイ・マザー(1998年・スペイン・101分)NHK-BS

 監督・脚本:ペドロ・アルモドバル

 出演:セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス、カンデラ・ぺニャ

 内容:事故で一人息子を失ったマヌエラは、行方知れずになった夫を探しに青春時代を過ごしたバルセロナに旅立つ。そこで彼女は、女装の男娼やレズの舞台女優たちと出会い、自分自身の生き方を見つめ直していく。。

評価★★★☆/70点

結婚していない、子供はもちろんいない、ましてやフツーのノーマルな男である自分が、この映画を本当に理解し、どうこう言うのは笑止千万かもしれないというのが見終わった後の率直な感想。。。

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グッドナイト・ムーン(1998年・アメリカ・125分)NHK-BS

 監督:クリス・コロンバス

 出演:ジュリア・ロバーツ、スーザン・サランドン、エド・ハリス、ジェナ・マローン

 内容:NYで活躍する気鋭の女性写真家イザベル(Jロバーツ)は弁護士のルーク(エド・ハリス)と恋に落ち、同棲を始めた。彼女は、ルークの前妻ジャッキー(Sサランドン)との間に生まれた2人の子供と打ち解けようとするがうまくいかず、完璧な母親ぶりを見せるジャッキーの存在もプレッシャーになっていく。が、そんなある日、ジャッキーに苛酷な運命が訪れ・・・。

評価★★★★☆/85点

相当広い屋敷中に響き渡るというイザベルの夜の営みの雄叫びを聞いてみたいと思わなくもない気がしないでもないというか、、スっんゴク聞いてみたい!

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スタンドアップ

Img56f08f818tirkw 出演:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、リチャード・ジェンキンズ、ウディ・ハレルソン、シシー・スペイセク

監督:ニキ・カーロ

(2005年・アメリカ・124分)NHK-BS

内容:1989年、暴力夫と別れ、2人の子供を連れて故郷の北ミネソタに戻ってきたジョージー。子供を養うため、旧友に誘われてジョージーが選んだ仕事は鉱山労働者だった。しかし、男女比30対1という男の職場に飛び込んだ彼女を待っていたのは、男性従業員たちからの悪質な嫌がらせだった・・・。

評価★★★★/80点

宮崎アニメではとかく強い女性たちだが、現実は文字通り糞まみれの悲惨な状況だったというトンでもなお話。

どんどんエスカレートしていくえげつないセクハラとイジメはまるで小中学生のクソガキそのもので、開いた口がふさがらないとはこのこと。

しかも、このイジメの大元に、さらにレイプ&妊娠という過去つながりが出てきて、男からしてもかなりヘコむ内容になっているのだけど、役者陣の素晴らしさに引き込まれて思わず見入ってしまう。

特に、法廷劇としての要素がかなり低く、裁判のプロセスがほぼ無いに等しい中で、母親としての強さ、娘としての強さ、そして働く女としての強さを体現し、映画を引っ張っていくシャーリーズ・セロンの演技は圧倒されてしまうほど見事。

また、脇役陣もフランシス・マクドーマンドをはじめ素晴らしく、特にショーン・ビーンやウディ・ハレルソン、そしてジョージーの父親役リチャード・ジェンキンズの控え目でありながらも鉱山町の風景にしっかり馴染んだ地に足の着いた演技が印象的だ。

時代と社会の常識に安寧することなく抗っていこうとする名もなき女性のパーソナルな部分に焦点を絞っていく今回の映画は、観る者が思わずうなってしまうほど力強い表現力を見せる役者たちに拠るところが大きい作品であるともいえよう。

学生時代、SIT DOWN!(座れゴラァっ!)と言われつづけ、群れの中にいるのが楽でイイと感じるオイラが、ジョージーのように戦うために立ち上がれる日は、、、やって来ないだろうなぁ・・・。そういうオチかよっ・・

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(2002年・東映・111分)DVD

 監督:篠原哲雄

 出演:江角マキコ、豊川悦司、筧利夫、麻生久美子、寺脇康文、樹木希林

 内容:1999年初夏、作家の柳美里は妻帯者の男性との間に子供を身ごもってしまう。出産を迷う彼女は、かつての恋人で劇団主宰者の東由多加を訪ねる。東は自殺未遂などを繰り返す美里の作家としての才能を引き出し育てた恩人でもあり、今でも特別な存在だった。だが再会もつかの間、東がガンに冒されていることが判明する・・・。原作者・柳美里本人の実体験を綴った私小説の映画化。

評価★★/35点

どこから湧き出してくるのか、この映画のネガティブパワー。「重い」映画ならば受け入れ可能だけど、「暗い」映画は副作用が強いのであまり摂取したくありません。。

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プレイス・イン・ザ・ハート(1984年・アメリカ・112分)NHK-BS

 監督・脚本:ロバート・ベントン

 出演:サリー・フィールド、リンゼイ・クローズ、エド・ハリス、ジョン・マルコヴィッチ

 内容:1935年の不況時代のテキサス、保安官の夫を拳銃暴発事故で失ったエドナは、2児を抱えて一家の働き手となり、心細さに加えて家のローン返済を要求されて途方に暮れていた。やがて窃盗容疑の黒人浮浪者をかばって雇い入れたエドナは、彼の協力を受けて自分の土地に綿花を作ることにする・・・。

評価★★★★/75点

いざとなると男はすぐ逃げるが、女は逃げない。男のオイラが言うのだから本当だ!?

2009年9月29日 (火)

夢のシネマパラダイス614番シアター:ひとりじゃない。。

陰日向に咲く

Kagehinata 出演:岡田准一、宮崎あおい、伊藤淳史、平山あや、緒川たまき、西田敏行、塚本高史、三浦友和

監督:平川雄一朗

(2008年・東宝・129分)WOWOW

評価★★☆/50点

内容:大型台風が接近中の東京。借金まみれの末に、ついにオレオレ詐欺に手を染めるギャンブル狂のサラリーマン・シンヤ(岡田准一)。若かりし頃に売れない芸人・雷太(伊藤淳史)に恋した母(宮崎あおい)を捜している寿子(宮崎あおい二役)。25歳の崖っぷちアイドル(平山あや)と、彼女を一途に応援するアキバ系オタクのゆうすけ(塚本高史)。歩道橋で人波の中をモーゼのように悠然と歩くホームレス(西田敏行)に心酔し、ダンボール生活を始めたエリートサラリーマンのリュウタロウ(三浦友和)。この一見無関係な彼らの人生が、次第に交錯していく。。。

“1分間の深イイ話、ならぬ130分間の浅イイ話・・・”

劇団ひとりの原作は読んだことないから何とも言えないけど、映画だけ見ると、原作読みたいと思う気にはなれなかったな。。

群像劇なのかオムニバスなのかがまずは中途半端で、9本の糸がより合わさって1本の太い糸になる力は毛頭なく、かといって別個に伸びているわけでもなく、細い糸のほつれた枝先がかすかに触れるくらいで、そのつながりはなんとも弱々しい。

また、登場人物がいくら日の目が当たらないとはいえ、揃いに揃って過去の方を向いているというのはあまり好きじゃないんだよね。そういう後ろ向きつながりは韓国映画の方が十八番なのだから(笑)。

まぁ、この映画の浅さは原作に非があるわけではもちろんなく、映画の作り手の非力に拠るところが大なのだろうけども。

しかし、その中で宮崎あおいたんのけなげな一人二役を見れたのは良かったし、しかも「ただ、君を愛してる」(2006)に引き続きのメガネっ娘姿はゴク唾ものheart04

それだけでも一応見た甲斐はあったかなと。

、、、ってこれで満足してもなぁ・・。期待していただけに惜しいというか残念というか、そんな作品ですた。

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ギミー・ヘブン(2004年・日本・121分)WOWOW

 監督:松浦徹

 出演:江口洋介、安藤政信、宮崎あおい、小島聖、鳥肌実、石田ゆり子

 内容:ヤクザの下請け仕事としてネット上で盗撮サイトを運営する葉山(江口洋介)は、ある感覚情報から全く違ったイメージを受け取る特殊な感覚“共感覚”の持ち主で、誰にも理解されないゆえの孤独を抱えながら日常を送っていた。一方、奇妙な絵の描かれた自宅の床で変死していた富豪の事件を追う刑事・柴田(石田ゆり子)は、富豪の娘である麻里(宮崎あおい)が共感覚性という体質であることを医師から聞かされる・・・。

評価★★/40点

共感も同感も感動もできない置いてけぼり映画。

ふ~ん、へェー、あ、そう、、、終わり、みたいな。。

ていうか、共感覚という設定を持ち出してくる意味があったのだろうかという、、、根本的なところからして奇妙奇天烈な映画になっていたと思う。もうちょっと具体性を前面に出して料理してもらいたかったなぁ。

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ドラッグストア・ガール(2003年・松竹・105分)WOWOW

 監督:本木克英

 出演:田中麗奈、柄本明、三宅裕司、伊武雅刀、六平直政、三田佳子

 内容:薬科大学3年生でラクロス部に所属する恵子は、ある日彼氏の浮気現場に遭遇。動転した彼女は電車に飛び乗り、あてもなく揺られているうちに聞いたこともない郊外の寂れた街・摩狭尾にたどり着く。そしてひょんなことからそこに新規オープンしていた大型ドラッグストアでバイトすることになるのだが、地元商店街のオッサンたちはこのドラッグストアを敵対視していた・・・。

評価★★/40点

役者陣は映画級だが、内容は深夜にやってる程度の低いVシネにしか見えない。

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ロスト・イン・トランスレーション(2003年・アメリカ・102分)仙台フォーラム

 監督・脚本:ソフィア・コッポラ

 出演:ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョヴァンニ・リビシ

 内容:CM撮影で来日した中年のハリウッドスターと、夫の仕事に付き添って来日しながら孤独感を拭えない人妻。ふたりは、互いを癒すかのように惹かれ合っていく・・・。アカデミー賞で脚本賞受賞。

評価★★★/60点

舞台がNYだったらと考えると、、、相当チンケな映画だぞこれ。

“TOKYO”は知ってるけど、“日本”は知らないお人ですね、この監督さん。

でも、病院のロビーにいた婆ちゃんは良かった。

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バッファロー’66(1998年・アメリカ・111分)仙台フォーラム

 監督・脚本・音楽:ヴィンセント・ギャロ

 出演:ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ、アンジェリカ・ヒューストン、ロザンナ・アークエット

 内容:大人になりきれない孤独な男のラブストーリー。刑務所を釈放になった男ビリーは、母親に電話で「女房を連れて帰る」と嘘をついてしまう。女房どころか友達もいない彼は、通りすがりのレイラを誘拐するが・・・。

評価★★★★/80点

note赤いくつ~履いてたーー男のコ~~note

28歳っ!!の男のコ。大人の女のコに連れられて行っちゃった~notes

どーしょーもないダメ男だけどこの上なく純粋なヤサ男と、年不相応な豊満ロリっ娘の不器用な恋愛はまるで小学生か中学生の初デートでも見ているようなかんじで、見ていてなんともいじらしくなってくる。でも、そこがイイんだよなぁ。

女性が観たら、おそらく母性本能をくすぐられると思うんだけど、男のオイラからするとこの童貞男をバカにしつつも、いつの間にか共感して応援してる自分がいて、なんとも微笑ましく見ていられる作品ですた。

また走り方が可愛いんだよね、このガキ(笑)。そして淋しさを湛えた独特さがあって、そこも印象的だったな。良作です。

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フル・モンティ

Full_monty 出演:ロバート・カーライル、トム・ウィルキンソン、マーク・アディ

監督:ピーター・カッタネオ

(1997年・イギリス・92分)シャンテ・シネ2

内容:イギリス北部の町シェフィールド。かつては鉄鋼業で栄えたこの町も、今は失業者であふれかえっていた。ギャズも失業中で、別れた女房に息子の親権を奪われそうになっていた。そんな時、彼はひょんなことから男性ストリップの巡回ショーに潜り込み、女性客の熱気と歓声にビックリ。これは金儲けのチャンスだと踏んだギャズは、仲間を集めて男性ストリップショーを始めようと目論むが・・・。

評価★★★☆/70点

ネイサンは立派な大人になると思うなぁ。

ブヨブヨに爺さまに、垂れパイにホースetc.が懸命に頑張ってる姿を見てるんだもん。人間、追い込まれたら何でも出来るねんな(笑)。

でも、決して下品ではなく、愛嬌と可笑しみと哀しみのペーソスにあふれていて、悲喜劇にリアルな生活感を滲ませるイギリス映画ならではの作品に仕上がっていたと思う。

でも、「フラッシュダンス」のビデオ買うのを恥ずかしがってるような男がやすやすと服脱げるかあ?という説得力の無さとオバさんの立ちションに★-1。

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スモーク(1995年・アメリカ・113分)NHK-BS

 監督:ウェイン・ワン

 出演:ハーヴェイ・カイテル、ウィリアム・ハート、フォレスト・ウィテカー

 内容:ブルックリンでタバコ店を営むレンは、毎日店の前を写真に撮るのを趣味にしていた。一方、店の常連で作家のポールは、ぼんやりしていて車にはねられそうになったところを、ラシードと名乗る少年に助けられる。数日後、少年の叔母がポールの家を訪れ、彼の本名はトーマスといい、行方不明なので心配していると告げる・・・。ブルックリンのタバコ店に集う男たちをめぐる、ユーモアと人情にあふれた群像劇。ベルリン国際映画祭作品賞。

評価★★★★/75点

煙草の煙も臭いも苦味も大っ嫌いだが、映画が燻らす人間臭さと人生の苦みを味わうのは大っ好き。

2009年9月19日 (土)

夢のシネマパラダイス128番シアター:シンドラーのリスト

Mp132 出演:リーアム・ニーソン、ベン・キングスレー、レイフ・ファインズ

監督:スティーブン・スピルバーグ

(1993年・アメリカ・195分)盛岡フォーラム

評価★★★★★/100点

内容:第二次世界大戦下、1200人のユダヤ人の命をナチス・ドイツの虐殺から救った実在のドイツ人実業家オスカー・シンドラーの生涯を描いたヒューマンドラマ。トーマス・キニーリーが実際にシンドラーに助けられた人々の証言をもとに構成したノンフィクション小説をもとにしている。

“人が撃たれて棒切れのごとく倒れるシーンや、しおれた死体が焼かれるシーンより何よりも絶句してしまったラスト。”

シンドラーに命を救われた人々が、演じた役者たちとともに彼のお墓参りをするラストのエピローグ。

もう言葉にならなかった。

映画といういわば創作の中に実体としての存在が姿を現す。

ホロコーストという事実を伝えていかなければならない、語り継がなければならない、風化させてはいけないというスピルバーグの並々ならぬ強い意志を感じ取ることができる。

広義としての娯楽という枠を超えたこの映画のパワーに敬意を表して★5つにします。本当は序列などこの映画には必要ないし、あまりつけたくもないのだけど、原作、脚色がある以上やはり評価しなければならないかなと考えました。

しっかし、あのゲート所長も実在の人物ってとこが恐ろしいよなあ。架空の創作人物だとばっかり思っていたので。。

でも、1番観ていて言い知れぬ怖さに震えたというか引っかかったのは、ゲート所長の無差別射撃でもなければ赤い服の少女の遺体でもない。

それは、貨車に詰め込まれたユダヤ人たちにシンドラーが水をかけてやるシーンで、それを見てヘラヘラ笑っているドイツ軍人たちの姿を見たときだった。

なんとも言い知れぬ嫌悪感と恐怖感に襲われた。

人が簡単に無意味に撃ち殺されるシーンなどは、あまりにも自分の住む現実世界からは程遠い出来事なので、主観の入り込む余裕さえない、いわばあくまでも客観的に距離を置いて見るしかなかったのだが、あのシーンだけは違ったのだ。

自分の住む現実の日常にも潜んでいる差別、イジメみたいなものの本質が1番端的に現れていると感じたのだ。なにか自分にも身に覚えがある、、みたいな。

卑劣な行為を繰り返すドイツ軍と自分との間に接点みたいなものを感じてしまい急に恐ろしくなった。もし、あの時代あの場所で自分がドイツ軍人だったら同じことをしてしまうのではないか、と。

シンドラーの言葉が忘れられない。

「ゲート所長も戦争がなければ普通の良い男だ。日常の世界では良い部分しか表に出ない。戦争は人間の最も悪い部分を引き出す・・・本当のパワーとは人を殺す正当な理由がある時に殺さないことだ。」

そう、それは許すこと、、、。

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ヒトラーの贋札

Nise_2 出演:カール・マルコヴィクス、アウグスト・ディール、デーヴィト・シュトリーゾフ

監督・脚本:ステファン・ルツォヴィツキー

(2007年・独/オーストリア・96分)WOWOW

内容:第二次世界大戦の最中、ナチスは米英の経済崩壊を狙うため贋ポンド札を製造するベルンハルト作戦を計画。世界的贋作師サリーや印刷技師ブルガーなどザクセンハウゼン強制収用所にはユダヤ系専門家たち数十人が集められた。収容所内で破格の待遇を受け、贋ポンド作りに従事するサリーたちだったが、自分の延命と引替えに同胞を苦しめるナチスに荷担するジレンマに次第に葛藤と苦悩を深めていく・・・。

評価★★★★/75点

贋札というと、真っ先に「ルパン3世カリオストロの城」に出てくるゴート札を思い出しちゃうんだけど、実際に国家ぐるみの贋札製造作戦があったなんて初めて知ったな。

と同時に、戦争ってのは手段を選ばない何でもありのものなんだなということも実感。

その最たるものがホロコーストなわけだけど、命の灯を簡単に握りつぶされてしまうような苛酷な状況の中で、その殺戮者たちの悪事に手を貸さなければならないなんて・・・。

しかもその悪事が成功すれば、ますますもって家族や同胞を苦しめることにつながってしまう。が、逆に失敗すれば、即ガス室送り・・・。

自分の命と正義感を天秤にかけられるという究極の選択、その苦悩と葛藤の中で描き出される生への執着と一縷の信念。

こんなことを言ってはあれだけど、一級の娯楽作として申し分ない要素を兼ね備えた作品に仕上がっていたと思う。

まるで収容所というよりは刑務所を舞台にしたスリリングな犯罪劇でも見ているようなかんじで、ホロコーストを扱った今までの作品群とは趣を異にする視点だったけど、薄っぺらい壁一枚隔てた向こう側に横たわる累々たる死がホロコーストの恐怖をいやが上にも実感させて緊張感は途切れることがない。

また、主人公サリーの人物像も、転んでもただでは起きないような狡猾でズル賢いキャラクターで、そういう視点でも面白い作品だったと思う。

ホロコーストについて毎度のごとく考えさせられるとともに、究極の人間ドラマとスリリングなサスペンスの娯楽作としても楽しめてしまうトンでも映画。

それが「ヒトラーの贋札」なのです。。

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夜と霧(1955年・フランス・32分)NHK-BS

 監督:アラン・レネ

 内容:ポーランドのアウシュビッツ強制収容所に関する短編記録映画。第二次大戦中のナチスによる残虐行為の数々を、カラーでとらえた廃墟のアウシュビッツと、モノクロの当時の再現場面とのモンタージュ構成によって描き出す。

評価:点数なし。点数を付けたくありません。。

観る前の30分。「おおし、これ見たらプレステやっぞー!」

観ている30分。胃がキリキリと痛む悪夢・・・。

観た後の30分。・・・・・・・・・。

しかし、1時間後にはゲームという仮想世界に逃げ込んでしまうのだった・・。

ただ、自分にできること。この映画を観た記憶を忘れない。この映画を忘れない。

2009年9月14日 (月)

夢のシネマパラダイス613番シアター:Let’s!Enjoy!スローライフ!

プロヴァンスの贈りもの

Agoodyear 出演:ラッセル・クロウ、マリオン・コティヤール、フレディ・ハイモア、アルバート・フィニー

監督:ラッセル・クロウ

(2006年・アメリカ・118分)WOWOW

 内容:ロンドン金融界の豪腕トレーダーとして多忙な日々を送っているマックス。そんな彼のもとにある日、南仏プロヴァンスでワイン造りを営む叔父の死の報せが届く。遺産相続者となっていたマックスは、ブドウ園やシャトーを全て売却するつもりで現地に向かうことに。しかし、プロヴァンスでしばし時を過ごすうちに懐かしい少年時代の思い出が甦ってきて・・・。

評価★★★/65点

エンディングロールでリドリー・スコットの名が出てきて、エエーーッ!?と思わずのけぞってしまったんだけど、まさかリドリー・スコットがラブコメ撮っちゃうとは・・・。

そう驚いちゃうくらいこの監督の器用さというのは認めてしかるべきで、胸の谷間を上品に見せてくれる映画ははっきりいって好きです(笑)。おいおい

また、漢(おとこ)ラッセル・クロウも芸域の幅を感じさせていて良かったし、プロヴァンスの豊潤な薫り漂う映像も素晴らしい。

、、のだけど、全体としてみると可もなく不可もなくというかんじで、人一倍無神経でイヤな男と、人一倍鼻っ柱の強い女というせっかくの魅力的なキャラクターが映像の方に流されちゃうばかりで、イマイチ活かされてないかなと。

脇のキャラが良かっただけにちょっと残念。

でもまぁ、午後のひと時にはちょうどイイ映画かもね。

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グリーン・フィンガーズ(2000年・イギリス・91分)NHK-BS

 監督・脚本:ジョエル・ハーシュマン

 出演:クライブ・オーウェン、ヘレン・ミレン、デビッド・ケリー、ウォーレン・クラーク

 内容:人生を諦めていたコリンが移送されてきたのは、高い堀も鉄条網も監視カメラもない、自由な規律の更正刑務所。庭造りを命じられたコリンはしぶしぶガーデニングを始めるが、なんと彼には天才庭師の素質があった!実話をもとにしたヒューマンドラマ。

評価★★★★/75点

2,3年遅れでオイラのもとで花を咲かせるイギリス映画たち。桜前線ならぬエゲレス映画前線随時北上中!!

殺しの場面を描いた方がよかったのでは、と頭の片隅で思うも、この監督のタッチでも十分納得。だって純粋に良いものは良いんだもの。

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クリクリのいた夏(1999年・フランス・115分)NHK-BS

 監督:ジャン・ベッケル

 出演:ジャック・ガンブラン、ジャック・ヴィルレ、マルレーヌ・バフィエ

 内容:1930年代初頭のフランス。とある沼地に少女クリクリの一家が住んでいた。この地に住む人々はちょっと変わった人ばかりだったが、自給自足の優雅な生活を送っていてみんな大満足。しかしそんな平穏な日々もつかの間、クリクリの父リトンの失敗のせいで、大変な事件が一家を襲う・・・。

評価★★★/65点

NHK教育が好みそうな作品。

大草原の小さな家とか、アボンリーへの道とかね。

ただ、都会の毒っ気なしではもはや生きていくことができなくなっているオイラは、あの沼地に住みたいか、といわれると、、、丁重にお断りさせていただきます、ハイ。

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モンタナの風に抱かれて(1998年・アメリカ・167分)WOWOW

 監督:ロバート・レッドフォード

 出演:スカーレット・ヨハンソン、ロバート・レッドフォード、クリスティン・スコット=トーマス

 内容:13歳のグレースは、乗馬中に巻き込まれた事故で右足を失い、彼女の愛馬も事故のショックで人間になつかない暴れ馬になっていた。グレースの母アニーは、娘の心を癒すためには愛馬の全快が必要だと考え、モンタナで馬専門のクリニックを開業しているトムのところへ娘と愛馬を連れて行く。。

評価★★★★/75点

アメリカ版「北の国から’98再生」

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星降る夜のリストランテ(1998年・伊/仏・108分)NHK-BS

 監督:エットーレ・スコラ

 出演:ファニー・アルダン、マリー・ジラン、ビットリオ・ガスマン、ステファニア・サンドレッリ

 内容:気取りのないローマのレストランを舞台に描かれる様々な人間模様。いつも笑顔を絶やさず客を迎え入れるフローラと、テーブル席から店を見守る、フローラの夫である店の主人アルトゥーロ。レストランに出入りする人々は十人十色、もちろんそれぞれにドラマを抱えていて・・・。

評価★★/45点

星降る夜空を愛する人と2時間眺めていた方が、これ観てるより退屈しなさそう。。。

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パッション・フィッシュ(1992年・アメリカ・135分)NHK-BS

 監督:ジョン・セイルズ

 出演:メアリー・マクドネル、アルフレ・ウッダード、デヴィッド・ストラザーン、アンジェラ・バセット

 内容:昼メロドラマの人気白人女優メイは、交通事故で半身不随になってしまい、リハビリするために故郷ルイジアナに戻ったものの酒びたりの毎日を送って自暴自棄に陥っている。面倒を見る看護士もことごとくサジを投げる始末。そんな中、過去に麻薬中毒だったことのある黒人看護士シャンテルがやって来る。。

評価★★★/65点

南部の草の匂いがほのかにたちこめてくる。音楽が無いのもよい。

しかし、だからこそもっと強いパッションが欲しかった気がする。それがないとただ冗長なだけになってしまう。

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リトル・ロマンス(1979年・アメリカ・109分)NHK-BS

 監督:ジョージ・ロイ・ヒル

 出演:ローレンス・オリヴィエ、アーサー・ヒル、ダイアン・レイン

 内容:今日も一人映画館で「明日に向かって撃て!」に釘付けになっている大の映画ファンである少年ダニエルは、ある日学校のクラスで見学に出かけたベルサイユ宮殿で同い年の美少女ローレンと出会う。お互いに惹かれあった彼らはふとしたことから知り合いになった老人に、ベネチアにある“ため息の橋”の下で日没の瞬間にキスをした恋人たちは永遠の愛を手にすることができるというサンセットキッスの伝説の話を聞き、ベニスに行こうとするが・・・。

評価★★★/60点

ローレンめちゃくちゃ可愛いんだけど、ソファの座り方は直した方がいいな。どうみてもおっ広げだぞ。。

2009年8月18日 (火)

夢のシネマパラダイス488番シアター:この素晴らしき世界

アース

Ear_po 監督:アラステア・フォザーギル、マーク・リンフィールド

出演:46億歳、地球。

(2007年・英/独・96分)2008/01/15仙台チネ・ラヴィータ

内容:英国BBCが、地球の大自然の驚異を捉えたネイチャー・ドキュメンタリー。日本でも06年にNHKスペシャルで放映された「プラネットアース全11集」の映像素材を劇場用として再構成した。

評価★★★★/80点

NHKスペシャルでやった「プラネットアース」の総集編というかんじで、ほとんど見たことのある映像だったけど、これをスクリーンという大画面を前に見れたのは、ウチのTVで見るのとは全く異なる圧倒的かつ感動的な体験をすることができて大変にヨロシかった。

どんな統計的な数字の羅列で地球温暖化を語るよりも雄弁な映像にただただ言葉も出ず。

この美しい青い星地球とそこで生けるもの全ての命運を握ってしまった人類。

先日、某バラエティ番組で、地球から人類がいなくなったら、はたして地球はどうなるのか!?というのをやってたのだけど、それによると、人類がいなくなって5年後に世界中の道路が植物にとって代わられ(ウィル・スミス主演の「アイ・アム・レジェンド」と同じような光景?)、100年後に橋などが崩壊、200年後にほとんどの建造物が倒壊し、そして1000年後には都市や街が水と緑の森の大自然によって跡形もなく消え去るという。

そして1万年後、、、人類の痕跡はピラミッドや万里の長城、アメリカのラシュモア山など、石で造られたわずかなものしか残らない。失われたすべての自然を取り戻し、あらゆる生物が生命を謳歌する世界、地球は本来の姿に戻るのだという・・・。

これがホントの失楽園?

漫画版の「風の谷のナウシカ」で、腐海が浄化した後の世界(青き清浄の地)に人間が足を踏み入れると血ヘドを吐いて死んでしまうという絶望的な秘密には度肝を抜かれたものだが、ユートピアってそういう世界なのかもしれないな。存在それ自体が汚れてしまった人間の住めない世界・・・。

だとしたら傲慢な人類の一員であるオイラに今できることって何だろう、、と劇場を出て、ビルに囲まれた小さな青い空を見上げたらなんだか悲しくなってきてしまった。。

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皇帝ペンギン

Pen 監督・脚本:リュック・ジャケ

声の出演:ロマーヌ・ボーランジェ、シャルル・ベルリング

(2005年・フランス・86分)某ラブホにて。。

評価★★★/65点

内容:南極大陸の厳しい大自然を舞台に、皇帝ペンギンの親子たちがどのようにして命をつないでいくのか、その生死の軌跡を丹念に、心あたたかく綴った動物ドキュメンタリー。動物行動学の研究者でもあるL・ジャケが、膨大な量のフィルムを回して撮影した。

“トトロが何千匹もいる。。”

絶対的な孤独を背に懸命に生きるペンギンの姿。

室温25度のラブホの部屋でふんぞり返って見るオイラ。

よーし、これからガンガりまっすcoldsweats02!、、って、いや、人生を頑張りますってことだからね、ハイ。

でも、厳しい環境の中でペンギンも人間も一人じゃ生きていくことはできないんだよね。信じ信じられ温め合える愛する者が必要なんだってこと。

そういう点では擬人化は決して間違いというわけではないと思う。

ちなみに、、ラブホで観るのも決して間違いというわけではないと思う(笑)。。

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ディープ・ブルー(2003年・英/独・91分)ヒルズ

 監督:アラステア・フォザーギル、アンディ・バイヤット

 内容:製作に7年をかけ、撮影したロケ地は200ヶ所。クジラから見たこともない深海の生物まで、海と生を映し出す海洋ドキュメンタリー。圧倒的な映像美に、ベルリン・フィルハーモニーの音楽が彩りを添えている。

評価★★★★/80点

海にも、空ってあるんだ。しかも星空までshine。。

灯台下暗し。自分の住む星について何にも知らない自分。。

エイリアンは、たしかに、いた。我々が見ようとしていないだけだった・・・。

「ファインディング・ニモ」fish+ホラーshock

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WATARIDORI(2001年・フランス・99分)DVD

 総監督:ジャック・ぺラン

 監督:ジャック・クルーゾ、ミシェル・デバ

 出演:100種類以上の渡り鳥

 内容:3年と20億円をかけ、渡り鳥の生態を捉えたドキュメンタリー。繁殖のため北極へ向かい、ヒナが成長すると再び元の地へ旅立つ鳥たちの姿を、ただ淡々と映し続ける。卵の段階から人間の声と機械の音に慣れさせたため、航空機と熱気球による接近撮影に成功。迫力満点の映像に圧倒される。

評価★★★★/80点

“素晴らしすぎる映像に感動して見入っていたときにオカンに言われた痛烈な一言。”

「アンタ、鳥が趣味なの・・・」

モンサンミシェルに逝ってたオイラは一気に我が家に舞い戻らされてしまった・・・。

おいっ、よく聞けっimpact

オイラは映画が趣味なんだーーッ!

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ミクロコスモス

Microco 監督・脚本:クロード・ニュリザニー、マリー・プレンヌー

(1996年・フランス・73分)NHK-BS

内容:夏の日の1日、大自然に生きる数十種の昆虫や鳥、植物などの姿をキメ細かに、生き生きとユーモアを交えて捉えたドキュメンタリー。蝶の変態、アブラムシを食べるてんとう虫、カタツムリが愛を交わす場面など、ミクロの世界を活写した労作。

評価★★★☆/70点

“それでもオイラは虫が嫌い。”

大の昆虫嫌いのオイラが絶対安全距離で昆虫のドアップを見続けるというのは、いわばホラー映画を見たり、お化け屋敷に入っていく感覚とほとんど同じなのだけど、この映画の中で流れる不安を煽るような音楽がそれを倍増させてなんかイヤだった・・・(笑)。

毛虫王蟲に蛾のデイダラボッチに、オープニングはラピュタの雲ときたもんだ。

でも、1番はやはりマーロン・ブランド&マリア・シュナイダーも真っ青のカタツムリの濃厚な愛の絡みだろうね。。

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沈黙の世界(1956年・フランス・85分)NHK-BS

 監督:ジャック・イヴ・クストー、ルイ・マル

 内容:海中の世界を神秘的にとらえたドキュメンタリー映画。海中探検隊の一行が、数々の近代設備を施したカリプソ号に乗り込み、地中海、紅海、インド洋、ペルシャ湾を回って深海の謎に挑む。カンヌ国際映画祭で作品賞受賞。

評価★★/45点

“こいつら残虐・・・”

船をクジラにぶつけてそのクジラの悲鳴を笑いながら聴くかと思えば、モリを投げてみたり、挙句のはてに船のスクリューに子クジラをからませて殺してしまうとは・・・。

しかも、その子クジラをエサにしてサメ軍団をおびき寄せて子クジラを食わせちゃう、、かと思いきや、子クジラを食いちぎったそのサメたちに、さぁ子クジラの復讐だぁ!と言ってサメ狩りを始めるクルーたち。。

狂ってるよコイツら・・。

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ココシリ(2004年・中/香・88分)WOWOW

 監督・脚本:ルー・チューアン

 出演:デュオ・ブジエ、チャン・レイ、キィ・リャン

 内容:中国奥地、崑崙山脈の海抜4700メートルに広がる無人地帯ココシリ。ここに棲息するチベットカモシカは毛皮目当ての密猟で100万頭いた数が激減、絶滅の危機に瀕していた。そのため地元では有志による山岳パトロール隊が結成され、密猟者を取り締まる命がけの活動を続けていた。そんなある日、北京から調査取材のためやって来た記者のガイは、パトロール隊に同行することになるが、過酷な自然が容赦なく襲い掛かってくるのだった・・・。

評価★★★/65点

海抜4700メートル、空気の薄さが地上の3分の1という世界で、どこまでいっても人物に感情移入させてもらえない過酷な映像体験。

渡り鳥が空を飛ぶ空撮映像だけならかくも美しい世界なのだろうが、地上に降りてみればかくも凄絶な自然の恐ろしさが観る側にまで吹きすさんできて途中で辛く苦しくなってくる。

それはまるで生と死の領界を分かつ扉の前でガタガタ震えて立ちすくんでいるかのようなものだ。

チベットといえば宮崎アニメの原風景ともいえる世界観で覆われていて好きなのだが、今回は人と自然の生死を賭した闘いに思わず尻込みしてしまった。

とはいえ、映画を観終わってみれば、抜き差しならない人間の生きざまがしっかり刻みつけられていることを否応なく確認させられたという意味では、観るべき価値はあったといえるのかもしれない。

でも、2回観るのは厳しいかなぁ。。

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不都合な真実

E4b88de983bde59088e381aae79c9fe5ae9 出演:アル・ゴア

監督:デイヴィス・グッゲンハイム

(2006年・アメリカ・96分)DVD

評価★★★★☆/85点

内容:民主党クリントン政権下で副大統領を務め、2000年の大統領選挙でアフォブッシュに敗れたアル・ゴア氏。その後は自身のライフワークである環境問題、地球温暖化への対策の緊急性を訴え世界各地で精力的な講演活動を続けている。本作はそんなゴア氏の講演活動の日々に密着したドキュメンタリー。

“知っているようで知らなかった真実。ようするに自分がこれまで無関心を装っていたかもしれない真実に目を見開かせてくれた。この映画を広めよう。”

スライドが映し出す事実の積み重ねによる豊富なデータとアル・ゴアのユーモラスな語り口によって地球温暖化の驚くべき現状が素直に伝わってくる。

さらに、今そこにある危機に目覚めさせた原因になったアル・ゴア自身のパーソナルな問題―息子の生死の境をさまよった交通事故、姉のタバコによる肺ガン―を並行して描くことで、ことさらに悪者を仕立て上げて事をヒートアップさせようとする態度ではなく、宇宙船地球号に乗り込んでいる全世界の人々の意識に訴えかけてくるような問題意識のもと、非常に説得力のある真摯なドキュメンタリー映画になっていたと思う。

ちょうどDVDでこれ観た次の日に田原総一郎の朝生で地球温暖化を取り上げていて食い入るように見たのだけど、やはりこの問題は最後は政治家、そして行政の決断というところに行き着くということが分かった。アル・ゴアも同じこと言ってたし。

政治家が“不都合な真実”から目をそむけているかぎりは問題解決には一歩も前進しないということ。

例えばロンドンでは2025年までにCO排出を60%削減する目標を立て、低炭素都市への大転換を行政が先頭に立ち(渋滞税など)、企業も取り込んで着々と進めている。

先進国と発展途上国で考えてみれば、今後発展途上国のCO排出量が増えていくのは避けられないわけで、やはり相対的に先進国が率先して減らしていかなければならないのは自明の理。

しかし、その中で排出権取引など、環境問題の解決が国際間の熾烈なマネーゲームへといつの間にか取って代わられてしまっては元も子もない。

そういう点でも、国家単位よりも都市単位、地域単位で事にあたっていく方が有効的なのかもしれないが、市民1人1人の問題意識はもちろんだけど、やはり先頭に立つべき政治家がしっかりしてくれないと。

地球温暖化の問題を話していると、まるで夢のない話に陥ってしまいがちなのだけど、どうせなら夢のある話にしたいよね。

核兵器が“悪性の脅威”なら地球温暖化は“良性の脅威”だといわれる。

重症のメタボリック症候群にかかり悲鳴を上げている青い星、地球のために、そこで生きる人間社会が工夫してダイエットにいそしむことはやりすぎて拒食症になったとしても地球環境には逆に良いことなわけだから。

とにかく今オイラに出来ることは周りの最低20人にこの映画を広げること!やるで!

2009年8月 6日 (木)

夢のシネマパラダイス316番シアター:愛と憎しみという名の姉妹

イン・ハー・シューズ

20061231085807 出演:キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン、マーク・フォイアスタイン

監督:カーティス・ハンソン

(2005年・アメリカ・131分)2005/11/20・MOVIX仙台

評価★★★★/80点

内容:まわりが羨むスタイルと美貌を持ちながらも難読症というハンディキャップがコンプレックスとなり、定職にも就かない奔放なマギー。一方、姉のローズは、弁護士として成功しているものの、自分の容姿に自信が持てず、恋愛にも慎重。そんなある日、ローズの家に居候していたマギーは、ローズの恋人に手を出してしまったことから家を追い出されてしまう。行く当てのないマギーは、仕方なくまだ会ったことのない祖母エラのもとを訪ねるのだが・・・。

“これが私の生きる道!”

むやみやたらとご立派な靴を買い集めては開かずのクローゼットに新品のまま所狭しと並べている姉ローズ(トニ・コレット)と、姉のお気に入りの靴だろうがお構いなしにむやみやたらと靴を履き替えては折れたヒールをチューインガムでくっつけてしまうようなトンでもな妹マギー(キャメロン・ディアス)。

仕事はバリバリだけど堅物で恋に不器用な姉と、プーだけどルックス抜群で姉のお気に入りのボーイフレンドだろうが所かまわずガンガンヤリまくるイケイケ女の妹。

靴のサイズが同じこと以外は全く好対照な姉妹の2人のキャラクターが非常によく描かれているのがこの映画のミソで、時には嫉妬し、時にはケンカし、時には信頼し、時には自慢し合い、時には抱き合い、時には涙し、、、そんな姉妹のキッてもキレない関係が丹念に描き出されていくとともに、2人の“これが私の生きる道”を見つけていく道のりが心地良く綴られていく。

そして家族の再生と、人間的に成長し歩き出していく2人の姿に心が暖められ、思わず笑顔で2人の背中を見送ってあげたくなる良作に仕上がっている。

特にキャメロン・ディアスは最近の作品の中では1番良かった。

ゴージャスなモデルボディーのみが売りだったような「マスク」から10年。大金持ちのお姫様でルックス以外能がないような、それでいて映画史に残る大音痴を披露して場をさらった「ベスト・フレンズ・ウェディング」から早8年。

しかし、そんなゴージャスかつフレッシュで元気溌剌な若さが売りだったキャメロンも他の勝負できる“これが私の生きる道”を見出さなければならない世代にさしかかった。

ローズがマギーに言い放つ「中年のアバズレは惨めなだけよ!」というキャメロン自身にはね返ってくるような生々しくて強烈なセリフが耳に残ったが、「マスク」から「チャーリーズ・エンジェル」までフルスロットルで走り続けてきた彼女が10年ひと区切りで次なるステージへとかけ上がっていくスタート・ラインに立ったということなのかな。

欠点なり弱点をキュートでプラスな側面に自然に変えられる持って生まれた稀有な才能を持っているキャメロン・ディアスは例えば一見お下劣な映画でも笑って許せてしまうような独特で能天気な雰囲気と味わいを添えることができる。

「メリーに首ったけ」では○液ヘアジェルを髪になすりつけ、今回の映画でもレストランでデカイ声で「ヴァギナ」を連発だからね。志村けんのバカ殿と共演させたいよホンマ(笑)。

硬軟バランスよく使い分けることのできる女優になっていってもらいたいけどね。

あ、トニ・コレットもホント良かった。あ゛っ、それ以上にシャーリー・マクレーンもね。

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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

20071004_451107 出演:佐藤江梨子、佐津川愛美、山本浩司、永作博美、永瀬正敏

監督・脚本:吉田大八

(2007年・日本・112分)CS

内容:石川県の片田舎。両親の訃報を受け、東京から戻ってきた和合家の長女、澄伽。4年前に女優を目指して上京したものの泣かず飛ばずの澄伽は、義兄の宍道に援助の強要を迫るわ、妹の清深をいじめ抜くわのやりたい放題。宍道の妻で度を越したお人好しの待子はその複雑な家族関係に右往左往するばかりだったが・・・。

評価★★★☆/70点

“和合”という日本人の本質を言い表しているような名字を持つ和合家の人々の救いのない醜態を面白おかしく見つめた物語は、最後まで飽きずに見れたのはたしか。

ただ、ラストに「やっぱお姉ちゃんは、最高に面白いよ。」と妹・清深(佐津川愛美)が姉・澄伽(佐藤江梨子)に鉄槌を食らわせるわけだけど、この1番印象的なセリフに十分な説得力を持たせるまでの描写がなされていたかというと、ちょっとビミョーで・・。

だって1番面白いネタになるのは待子(永作博美)>清深>宍道(永瀬正敏)>澄伽やんけ。

澄伽の人物造型を漫画的にもっと大胆にデフォルメしてアクの強さを前面に出してもよかったのかなとは思ったな。

そういう点では、永作博美にかなり助けられた作品だったと思う。

そばつゆがコンタクトレンズと角膜の間に入って失明しかけるというプロットなど細かいところまで随所に笑えるシーンはほとんどが待子がらみだったし、それを演じた永作博美の笑顔ふりまきながらの怪演ぶりは、清深が描くホラー漫画以上に怖いものがあった。

ニコニコしながら変な人形作ったり、宍道と合体しようと青アザ作りながら格闘したり、扇風機を念力で回そうとしたり、ホラーとユーモアの絶妙な同居を体現した演技力は女優としてホンモノなんだと確信。もっと前に気付けよ・・・

駄作と異色作の狭間で奮闘した永作博美に乾杯wineです!!

でも、話は変わるけど、100万金を貸すのにスタンプカード80回ぶんって、、、1回1万2500円やろ。安すぎだろww。せいぜい1回3万で計算しいや。そこが気になって気になってしょうがなかった・・・。おいおい。。

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何がジェーンに起こったか?

Nanigajaneniokottaka_aus 出演:ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード、ビクター・ブルーノ、アンナ・リー

監督:ロバート・アルドリッチ

(1962年・アメリカ・132分)DVD

評価★★★★/80点

内容:名声を失ったのは姉のせいだと思いこんだ往年の子役スターが復讐を企てるスリラー。6歳の時から舞台に立っていたジェーンが子役としての人気を失いかけていた頃、姉のブランチは映画スターとして人気者になっていた。しかしそんなある日、ブランチは自動車事故で下半身不随となり映画界から退く。数十年後、姉と2人で暮らすジェーンは、酒に溺れ異常な行動をとるようになっていた・・・。

“嫉妬と憎しみから解放されるカタルシスが一転して悲しみに変わったとき、、、しばし絶句し呆然とする以外にない。”

観終わって思い返してみるとちょっとした違和感は冒頭で感じてたんだよなぁ・・・。

妹が表舞台で盛大なスポットライトを浴びてる中、姉のブランチは舞台袖でくやしそうな顔をしている。

母親から、「あなたもいつかスターになれる。もしスターになったらお父さんや妹の面倒をみるのよ。忘れないでね。」と言われたブランチの返しが、「ええ、忘れないわ。絶っっ対に。。。」と言ったときの表情と言葉つきに並々ならぬものを感じたのだけど。でも、まさかなぁ、そんなことって、、ありなのかよ。。

ヒッチコックの古典「レベッカ」と見比べてみても面白いかもね。

見えない強烈な存在感と、見える見える見えすぎてケバイ強烈な存在感と。レベッカに対抗しうるのはあの姿形のベティ・デイヴィスということなのか・・・。

いやはや凄すぎます。。

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とらばいゆ(2001年・日本・118分)NHK-BS

 監督・脚本:大谷健太郎

 出演:瀬戸朝香、塚本晋也、市川実日子、村上淳、鈴木一真、大杉漣

 内容:姉妹そろって女流棋士という姉・麻美(瀬戸朝香)と妹・里奈(市川実日子)。麻美は大企業に勤めるサラリーマンの一哉(塚本晋也)と結婚したが、途端にスランプに陥ってしまい、結婚早々ケンカばかり。一方、恋多き里奈は、弘樹(村上淳)という売れないミュージシャンの彼氏がいたが、里奈の浮気がバレて険悪な状態に。そして恋愛と勝負師という仕事の両立に悩む姉妹の関係もこじれてしまい・・・。

評価★★★★/75点

“将棋の指し方にはその人の性格が出るというけど、そういう意味でいえばオイラは簡単に分かる。詰めが甘い!押しが弱い!人生においても、、恋愛においても、、ガクッ。”

と、半うつ状態になったところでこの映画の感想を。

まず、いじっぱりで強情で素直じゃない麻美のような女性ははっきりいって好みじゃない。

だって、良かれと思って買ってきた妻の大好物であるニコニコ亭の酢豚弁当を、「こんなのいらない!」と投げ捨てるねんでアータ。オイラだったら速攻ブチ切れるわ。

なのにこの肩身のせまそうな夫といったらキレるわけでもなく、「やめて下さい。。」の一点張り。温厚で優しくニコニコニコニコ。。オイラにはできひん(笑)。妹・里奈の恋人と合わせて、なんつう男は弱いんだと男どもに喝を入れたい気分にもなったのだが。

しかし、決して自分の弱みを見せない麻美が夫の前で涙を見せたとき、夫婦関係の真実が露わになるさまに思わず愕然。

夫・一哉の包容力と優しさが妻を支えていたという真実。

恋愛は“刺激”と“熱情”、結婚は“忍耐”と“寛容”とはよく聞くが、いまだ恋愛しか経験したことのないオイラにとって夫婦関係の深淵を理解するには、その思考回路はスイッチの切り替え方を知るすべもないほどに単純すぎるのかもしれないな・・。

でも、それをテンポ良いコメディタッチに落とし込んだ日常の会話劇として垣間見ることができたのは、ただ見るぶんには面白おかしかったけど。

しかし実際、あんな都合のいい男なんていったいぜんたい居るのかね??

里奈の恋人・弘樹のような大らかさにさえかなり妥協しないと迫れないオイラには、おとぎ話のような世界かも。。

ただひとつ、取るに足らないことからケンカになっていく様子は妙にリアルで、そこだけは120%自分と重ね合わせることができて、思わず笑わずにはおられなかった。

女がオトコ化し、男がオンナ化している今の時代、社会の矢面に立たされている女性とうまく付き合っていくには、男には癒しの能力が求められ必要とされているのかもしれない。

オイラには・・・・sleepy

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ハンナとその姉妹(1986年・アメリカ・106分)NHK-BS

 監督・脚本:ウディ・アレン

 出演:ウディ・アレン、マイケル・ケイン、ミア・ファロー、ダイアン・ウィースト

 内容:女優として成功して夫エリオットとの家庭生活も円満なハンナ、ハンナの妹で売れない女優のホリー、年の離れた画家と同棲している末妹のリー。NYで暮らす三姉妹の人間模様を描いた人間ドラマ。

評価★★★★/75点

“ダイアン・ウィースト、、細いっ!”

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若草物語(1994年・アメリカ・118分)NHK-BS

 監督:ジリアン・アームストロング

 出演:ウィノナ・ライダー、スーザン・サランドン、サマンサ・マシス、クリスチャン・ベール

 内容:『若草物語』4度目の映画化。

評価★★/40点

このての映画がいまいち好きになれないのは、コスチュームものが好みではない他に、見てるだけでウザったい女性陣の髪形にも一因があることがこれ観て判明した(笑)。

ついでに言えば、大林宣彦の映画が性に合わないオイラには、この映画、、なんか同じ匂いがした。。

2009年7月11日 (土)

夢のシネマパラダイス605番シアター:TRICKトリック

プレステージ

P0001690 出演:ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、スカーレット・ヨハンソン、デヴィッド・ボウイ

監督:クリストファー・ノーラン

(2006年・アメリカ・130分)DVD

評価★★★★/75点

内容:19世紀末のロンドン。マジシャンとして華麗かつ洗練されたパフォーマンスを見せる“グレート・ダントン”ことロバート・アンジャーと、天才的なトリックメイカー、“ザ・プロフェッサー”ことアルフレッド・ボーデン。良きライバル関係にあった2人は、アンジャーの妻が脱出マジックに失敗して命を落とした事件をきっかけに、激しい確執の渦に取りつかれていく・・・。

“Mr.マリックの超魔術を見ていたら、途中からマギー司郎のマジックに変わってしまったトンでも作(笑)!しかもオチはSFかよっ。”

本来マジックでは「タネも仕掛けもございません」とアピールするのが普通だけど、この映画はマギー司郎が開口一番「ここに手品用のハンカチがあります」とタネをあえて強調して進行するのと同様の展開に急旋回していく。

まぁ、そういう点では、映画の中で何度も強調された1.PLEDGE(プレッジ・確認)、2.TURN(ターン・回転)、3.PRESTIGE(プレステージ・偉業)という3つのステップはしっかり踏襲しているとはいえるんだけど。

ただそのタネが“双子”と“クローン人間製造機”って、、、人を小バカにするのもいい加減にせえやっ(笑)!とも言いたくもなるわなぁ。。

ただ、素人でもタネが予想できるような伏線をこれでもかと強調して繰り出してくる中で、いや、でも待てよ、そんな人を喰ったようなオチであるはずがないという疑念も湧いてきたりして(笑)、実はもっと凄いオチが待ち受けてるのかと、なにげに緊張感ありまくりで見れてしまったし。

まぁ結局はそのまんまのオチだったわけだけど、監督が「メメント」(2000)のクリストファー・ノーランということもあって、人を小バカにしたようなダマシのテクニックに対する耐性があったのと、人間としての倫理を超越するまでにエスカレートしていくアンジャー(ヒュー・。ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)の意地の張り合い合戦、そしてそれを演じた2人の印象的な演技に引き込まれ、予想通りのラストにもかえって爽快感を満喫できてしまった。

まぁ、マジックそのもののタネはフザケてるけど、映画としてはまぁまぁよく出来た作品だったんじゃないかな。

ただ、他人に薦められるかというと、かなり勇気がいるかもww

オイラは、自分の胸の内にとどめておくだけにしときます・・・。

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姑獲烏の夏

Ubumenonatsu 出演:堤真一、永瀬正敏、阿部寛、宮迫博之、原田知世、田中麗奈

監督:実相寺昭雄

(2005年・日本・123分)2005/07/09・九段会館

内容:昭和27年夏、東京の鬼子母神。巷では産婦人科、久遠寺医院にまつわる不気味な噂が広まっていた。それは、院長の娘が20ヶ月間も身ごもったままで、彼女の夫も1年半前から失踪したというもの。この事件を取材することになった小説家の関口は、憑き物落としの顔を持つ古書店主・京極堂こと中禅寺秋彦に相談をもちかける。やがて、事件は私立探偵・榎木津やその幼なじみの刑事・木場らをも巻き込んでいき・・・。

評価★☆/30点

上田ァ、お前一体何やってるんだ、、、エッ?榎木津?

お前、憑き物スジに、、、バカ!上田っ、戻って来い。

え?貧乳だからもうイヤだって?そういうお前は巨根だろうが・・・

うぅ、、オイラの脳が勝手に作り出したバーチャルな世界で山田奈緒子が暴れ回っている。。

1人2役で墓穴を掘っている原田知世を見て、「トリック」の仲間由紀恵が恋しくてたまらなくなってしまったのですた・・・。

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魍魎の匣(2007年・日本・133分)WOWOW

 監督・脚本:原田眞人

 出演:堤真一、阿部寛、椎名桔平、宮迫博之、田中麗奈、黒木瞳

 内容:1952年東京。少女バラバラ連続殺人事件が世間を騒がせる中、探偵・榎木津は、元映画女優の柚木陽子から失踪した娘の捜索を依頼される。一方、作家の関口と若手記者・中禅寺敦子は、不幸をハコに封じ込めるという宗教教団を追っていた。さらに、刑事・木場は巨大なハコ型の医学研究所の謎に迫っていて・・・。やがて難解な3つの事件は、敦子の兄である京極堂のもとへと持ち込まれることになる。

評価★★☆/45点

原作を読んだことがないオイラにとっては、てんでチンプンカンプンで、あげくの果てには大友克洋の「スチームボーイ」になっちゃうSFチックな展開にはもはやついて行くことができず・・・。

江戸川乱歩のような、なまめかしくも生々しいエログロのアブナイ世界がお目見えするかと思いきや、ただグロイだけだったし。

一筋縄ではいかないキャラクターの人物造型や、戦後間もない東京の舞台装置など、細部にいたるこだわりはみっしり詰まっている映画ではあるのだけども。。個人的にはどうもダメだった。

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TRICK トリック劇場版(2002年・東宝・119分)品川プリンス

 監督:堤幸彦

 出演:仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、野際陽子、伊武雅刀、竹中直人、ベンガル、石橋蓮司

 内容:自称売れっ子天才奇術師・奈緒子は、300年に一度、大きな災いが襲うといわれている糸節村の村人から、不安を取り除くため神を演じてほしいとの依頼を受ける。彼女が村を訪れてみると、そこには3人の自称神さまがいた。そして不可思議な現象も次々と起こり、奈緒子と物理学者・上田は翻弄されていく・・・。

評価★★★/60点

どおきマ うによツ かづくチ んかとし がちえて えひいい てろがな ものがい。くわっぱ!

映画に出てきた暗号文で感想を書いてみますた。。ヒマなヤツ・・・

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TRICK トリック劇場版2

Mo4096_f1 出演:仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、野際陽子、片平なぎさ、堀北真希、平岡祐太

監督:堤幸彦

(2006年・東宝・111分)盛岡東宝

内容:関東沖合に浮かぶ小さな島、筐神島。山の頂上には巨大な岩がチョコンと乗っている。それはこの島を支配する霊能力者・筐神佐和子がたった一人で一晩のうちに持ち上げたものだという。そんなある日、上田のもとに青沼という青年がやって来て、10年前に佐和子に連れ去られた幼なじみの美沙子を連れ戻してほしいと依頼する。上田はいつものように奈緒子を巻き込み、2人はゴムボートで島へと乗り込むのだったが・・・。

評価★★★/60点

終始ニヤニヤしながら見てしまったが、見終わって出た連れの最初の言葉は、「こんなんTVでやれ!」だった・・・。たしかに。。

そもそもTVドラマよりもかえってスケールダウンしていかねないものをわざわざ金払って見に行くというのは、TVシリーズから熱心に見続けてきたコアな視聴者か、堀北真希ファンクラブの会員くらいなもので、そういうコアなファンに送られた小ネタ満載のファン感謝祭。それが今回の作品だと思うんだよね。

「幸福の黄色いハンカチ」(1977)からONE PIECEに至るまで小ネタとノリツッコミだけでストーリーを展開させているんだから恐れ入る。

ミステリー?んなもんどうでもええのよ(笑)。飾りつけ程度で。おいおい。。

でもまさかジャック・マイヨールまで出してくるとは思わなかったけど。

片平なぎさの白手袋ネタはベタとしても、完全にこれは自己満足を満たすためだけの映画です。恐れ入りますた。

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