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2021年1月17日 (日)

夢のシネマパラダイス538番シアター:開運!?なんでも鑑定団

ダ・ヴィンチ・コード

Moviedavinci出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン、アルフレッド・モリーナ、ジャン・レノ、ポール・ベタニー

監督:ロン・ハワード

(2006年・アメリカ・150分)盛岡フォーラム

評価★★☆/50点

 

内容:ある日、ルーヴル美術館で館長のジャック・ソニエールが殺害される。しかも遺体は、レオナルド・ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図を模した形で横たわり、周りには不可解な暗号が記されていた。殺害当夜、館長と会うことになっていたハーバード大学教授で宗教象徴学の権威であるロバート・ラングドンは、フランス司法警察から協力を依頼されるが、ファーシュ警部はラングドンを犯人と疑うのだった。そこへ、館長の孫娘で暗号解読官であるソフィー・ヌヴーが駆けつけるが・・・。

“ダン・ブラウンの原作小説の選りに選りすぐった見せ場のみを取り出して映像で再現した贅沢なエンタメ作になるはずが・・・”

オイシイとこ取りに徹したあげく、味も素っ気もない単なる平面的な模造品になり下がってしまったトンでも作になってしまった。

まぁ、様々な秘密や暗号の数々が散りばめられ、大胆な発想力による驚愕の謎解きを加え、既成の枠をはるかに超えた上下巻の原作を2時間半にまとめること自体至難の技に近いのだが・・・。

しかし、上下巻で600ページを越える原作は骨格としては意外にオーソドックスなものであり、どのプロットを取り入れて膨らませて描き、どのプロットを省いて描かないかという取捨選択に関しては予想以上に容易なはずで、それさえ間違わなければ一級のエンタメ作になるはずだったのだが、、ウゲーーッ全部入れたんかい!!

そう、この映画の最大の失敗は、取捨選択を全くといっていいほど放棄していることにあるといってよい。

とにかく全部入れちゃったエヘヘ、みたいな。。

おかげでまるでキャベツの千切りのごとくサクサクサクサク突っ走っていきよる・・。見せ場もヘッタクレもあったもんじゃない。しかも見せ方も下手。

例えば、ティービング卿の飛行機でイギリスへ降り立ったラングドンたちを飛行場で警察が待ち構えている場面。ここではパトカーが格納庫に入ってくるのと同時に迎えの車の車内にラングドンとソフィーが逃げ込んで、飛行機のタラップから普通に降りてきたティービング卿が警察をあざむいて難を逃れる、という流れになるのだけど、単純にラングドンの視点で見せりゃいいものを、どうやって飛行機に乗ってたはずのラングドンとソフィーが姿をくらましたかというのをいっちいちフラッシュバックまで使って画で見せてくるのね。。マジックの種明かしにもならない大したことないシーンなのに。

こういうところで変な発想力使わなくていいから、もっと別な重要なところで使ってくれよ。

この原作はフィボナッチ数列やアナグラム、鏡文字、ダ・ヴィンチの描いた絵画、死のダイイングメッセージといった暗号の数々を読み解いていく知識欲と、キリスト教会の暗部の歴史の秘密とミステリーを暴いていく探求欲と、ソニエール殺害事件の犯人にされて警察から追われるハメになったラングドンの逃走劇にハラハラドキドキする生存欲とで高濃度で満ち満ちており、脳内神経刺激されまくりで読み出したらもうどうにも止まらなくなるくらい。

これを映画化する場合、ラングドンのスリリングな逃走劇というところに関しては十八番といってもいい題材だと思うが、問題は知識欲・探求欲をどう映像で見せていくかだと思う。大胆な発想力はここで使わないと。。

しかし、さっき述べたプロットの取捨選択も含めて、この部分が今回の映画は致命的に弱いと思う。

原作では、宗教象徴学の権威であるラングドンとフランス司法警察の暗号解読官ソフィーというスペシャリストが道先案内人および解説者として読者の想像力を決して削ぐことなく最終地点まで導いてくれる。

しかし、これが映画となると、このスペシャリスト2人が観客を置き去りにしてあれよあれよという間に暗号を解いていき勝手に突っ走っていってしまう。

そこには何の面白みもないし、想像力やら知識欲やらが入り込む余地もなく文字通り味も素っ気もないと言わざるをえない。

もちろん、文字媒体と映像媒体という手法の違いはあるわけで、がしかし、この映画はそれを全く同じ土俵で捉えて再現しようとしていることに、もはや救いを見出すことさえ危ぶまれてしまうくらいだ。ガッカリ・・・。

例えば、ラングドンとソフィーというスペシャリストコンビに全くのド素人キャラを新たに加えて3人トリオにしてもよかったのではなかろうか、とも思っちゃったけど。

いずれにしても、もうちょっと視点と焦点を絞ってポイントを押さえてやった方が良かったのではないかと思う。

文字媒体そのまんまをただトレース・模写するだけじゃ1個の映画としては不完全にしかならないってことだね。大ベストセラーの完全映画化という謳い文句がかえってわびしく聞こえてしまう哀しい一作・・・。

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天使と悪魔

Photo 出演:トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー、ステラン・スカルスガルド、アーミン・ミューラー=スタール

監督:ロン・ハワード

(2009年・アメリカ・138分)WOWOW

評価★★★/60点

内容:ローマ教皇の逝去を受けて行われる予定のコンクラーベ(教皇選挙)の直前に、有力候補の枢機卿4人が誘拐された。そして秘密結社イルミナティから、コンクラーベの日に彼らを殺害し、さらにヴァチカンを爆破するという予告が届く。そこでヴァチカンはハーバード大学教授ロバート・ラングドンに協力を要請する・・・。

“舞台が奈良・京都だったら・・・”

と思ったのは自分だけ!?

ローマの旧所名跡を厳格なタイムテーブルに則って足早に巡る弾丸ミステリーツアーの様相を呈する今回の作品だけど、出てくる教会とかほとんど分からないしw、ベルニーニの彫刻、ってその前にベルニーニって誰やねんという低脳レベルの自分からすると単にローマ市内をオリエンテーリングしてるようにしか見えず、知的好奇心や冒険心をくすぐるまでには楽しめなかったかんじで・・・。

例えば、サン・ピエトロ大聖堂にあるレリーフに描かれた天使の吐く息の方向を見てラングドン(トム・ハンクス)が次の殺害現場を見通しちゃうところとか、えっ何!?今のは何!?と思う間もなくハイ次行ってみよー!となるので、なんか自分だけ置いてけぼりをくった気分になっちゃうんだよねw

だから、これが奈良とか京都だったら、例えば清水寺だとか金閣寺・法隆寺、はたまた東大寺の仁王像とか、そういうのだったら理解できそうだし面白そうなんだけどなぁって思ったんだけど・・。

ま、ハリウッド製エンタメとしてはフツーに楽しめるけど、2日経つと忘れちゃうレベルだよねっていう(笑)。。

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インフェルノ

A0051234_21303269出演:トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、イルファン・カーン、オマール・シー、ベン・フォスター

監督:ロン・ハワード

(2016年・アメリカ・121分)WOWOW

内容:目覚めるとそこはフィレンツェにある病院のベッドの上だった。数日間の記憶をなくしているラングドンはさらに女性警官に命を狙われるが、辛くも女医シエナの機転で病院を脱出する。何も思い出せないラングドンだったが、ポケットの中にあったペンライトが1枚の絵を投影する。それはダンテ「神曲」の地獄絵図だった・・・。

評価★★★/65点

“ミッションインポッシブル番外編”

まるで薬物中毒者にしか見えないラングドン(トム・ハンクス)が記憶の断片をたぐり寄せながらヒロインと一緒に追手から逃れる逃亡劇の前半に対し、後半はヒロインと追手の立場が入れ替わり一転してヒロインを追う追跡劇になる。

この転調には呆気に取られたけど、結果的には後味の悪さが残ってしまう原因になったかなと。。

肝心の謎解きミステリーの方もメインのプロットが細菌兵器のありかに集約されているので後付け感が強く、見てるこっちの知識が足りないといえばそれまでだけど面白味はない。

ていうか根本的にこれってミッションインポッシブルとかボーン・アイデンティティなどのアクション映画でやる話じゃないw?それだったら一気に評価上げたんだけど・・

あ、たぶん原作は面白いんだと思うww

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万能鑑定士Q-モナ・リザの瞳-

Poster2出演:綾瀬はるか、松坂桃李、初音映莉子、ピエール・ドゥラドンシャン、児嶋一哉、角替和枝、村上弘明

監督:佐藤信介

(2014年・東宝・119分)WOWOW

内容:卓越した鑑定眼を持つ凜田莉子は、多種多様な鑑定を請け負う万能鑑定士。ある日、ルーヴル美術館が所蔵する名画モナ・リザが40年ぶりに来日することになり、ルーヴルのアジア圏代理人の朝比奈から学芸員候補として推薦される。そこで莉子は、彼女の密着取材をしている雑誌記者・小笠原悠斗と共にパリへ向かう。そしてルーヴルで行われた採用テストに合格した莉子は、もう一人の合格者である流泉寺美沙と一緒に研修をこなしていくが、次第に体調に異変を来たし、鑑定眼まで狂い始めてしまう・・・。

評価★★/40点

一般視聴者が自宅に眠るお宝を専門家に鑑定してもらうテレ東のなんでも鑑定団はたまに見るけど、あの面白さってお宝の真贋や値段評価以上に、そう判断するにいたった論理的な根拠や歴史的裏付け、またそのお宝にまつわる蘊蓄にあると思う。学生時代に考古学をかじっていた歴史好きにとっては、そこが知的好奇心をくすぐるところでもあるわけで。

しかし、それを映画に当てはめてみると、お宝(モナ・リザ)の真贋ばかり引っ張りすぎて、肝心の役者が全くのおざなりに・・。

主人公の凛田莉子(綾瀬はるか)の最大の武器であるロジカルシンキングも見せ場は最初だけで、途中から直感力にシフトしちゃっているし、例えば一夜漬けでフランス語を習得するなんていう論理性の欠如を見せられると何でもありになっちゃうからツマラナイんだよね。。

他にも、ルーブルでの本格ロケというセールスポイントが雲散霧消してしまう軽井沢合宿のショボさとかw

結局最後まで風呂敷が広がりきらなかったなというかんじ。

そういう点では「ダ・ヴィンチ・コード」のような壮大な大風呂敷と謎解きミステリーを期待していただけに、とんだ肩透かしをくらってしまった・・。

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鑑定士と顔のない依頼人(2013年・イタリア・131分)WOWOW

 監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ

 出演:ジェフリー・ラッシュ、シルヴィア・フークス、ジム・スタージェス、ドナルド・サザーランド

 内容:一流の美術鑑定士ヴァージル・オールドマン。オークションで辣腕をふるう彼は、美女の肖像画に囲まれて過ごすのが趣味で、気に入った肖像画は相棒のビリーを使って手段を選ばず自分のコレクションに加えていた。そんな彼のもとに、クレアと名乗る女性から亡くなった両親が遺した家具や美術品の鑑定依頼が入る。ところが約束の時間になってもクレアは現れず、電話だけで指示してきて、その後も一向に姿を現さない。最初は怒っていたヴァージルだったが、屋敷に残された謎の機械部品、そしてクレアが屋敷の壁の中で暮らしていることに興味を抱き始め・・・。

評価★★★/60点

話の結末がどういう着地点を迎えるのか分からなかったけど、周りが全員グルだったというオチにはアッと驚くタネも仕掛けもないため、落ち着くところに落ち着いたという印象しかなく、サスペンスとしては凡庸という感想。

途中までひそかにクレア=機械人形オートマタなのではないか!?と突飛なファンタジー展開を予想していたこともあってw、なんかどんどん爽快感ゼロの後味苦しなベクトルに向かっていくのは思ってたのとは違ったかも。。でも、それを補ってあまりあるジェフリー・ラッシュの粘着的な一人舞台に最後まで飽きずに見れたのもたしか。

しかし、思えば「ニューシネマパラダイス」では青年の、「マレーナ」では少年の、そして今回は老人の、叶うことのない女性への切ない憧れが描かれてきたわけだ。

ニューシネマパラダイスから足かけ25年、“こじらせ男”三部作ここに完成す(笑)。

ていうか、トルナトーレもモリコーネもまだ生きてたんだww

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