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2019年9月22日 (日)

夢のシネマパラダイス254番シアター:新世紀エヴァンゲリオン

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に

Eva28 声の出演:緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、宮村優子

総監督・原作・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(1998年・東映・160分)DVD

評価★★/45点

内容:21世紀の第3新東京市を舞台に、人類と謎の生命体“使徒”との壮絶な戦いと、使徒を倒すべく造られた汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを操る少年少女の苦悩を描いた長編アニメーション。1995年からテレビ放映されて話題を呼んだ連続アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版で、全26話のうち第24話までの総集編に新作カットを加えた「DEATH」編と、第25話と最終話を新たにリメイクした「REBIRTH」編の2部から成る『シト新生』が1997年に製作されたが、製作作業の遅れから「REBIRTH」編は未完成のまま公開された。そこで4ヵ月後にその完全版として、「第25話・Air」「最終話・まごころを、君に」で構成された劇場版のパート2となる『Air/まごころを、君に』が公開。さらに、1998年に『シト新生』の「DEATH」編を修正した「DEATH(TRUE)2」と、「Air/まごころを、君に」を併せた劇場版の本来の形というべき作品が公開されるに至った。

“タイタニックにはフィーバーしたが、エヴァにはフィーバーしなかった。そういうごくごくフツーの日本人です自分は(笑)。”

エヴァのアニメ放送の時は盛岡で高校生をやっており、エヴァブームなど露知らず。やっとのことでエヴァブームが飛び火してきたのが97年、大学2年のことだ。

レンタル屋でビデオを借りまくって見たのだが、最初の頃はイジイジしてヘタレな主人公シンジのキャラが逆に新鮮だったのと、“死海文書”“ロンギヌスの槍”“使徒”といった聖書に関連させた謎めいた用語の氾濫に象徴される壮大に広げた大風呂敷の魅力にひきこまれて見入ってしまっていた。

特に、シンジがエヴァ乗務を放棄し家出をして電車にあてもなく乗り続けるエピソード(第四話「雨、逃げ出した後」)など、全く正義のヒーロー然としていないばかりか、世界を救うエヴァに乗ることで逆に悩み苦しむ姿をさらけ出してしまう悲劇のヒーロー像というのは目から鱗ものだった。またそんな中で、突発的にキレてしまうような過激で残酷な暴力性があらわになる戦闘シーンもまた非常に印象的だった。

が、しかしである・・・。

だんだん回が進むにつれて、一向に成長していかずに幼児的ともいえる内的引きこもりに陥っていくシンジにイラッとしてきて、あげくの果てに風呂敷たたむ前に逃亡してしまうような収め方に愕然。

、、、と、ここで自分の中のエヴァブームは一気に冷めて、エヴァ劇場版には目もくれず長蛇の列に恋人と並んで「タイタニック」を2回も見てしまったのだった。

あれから10年、完全に忘却の彼方へ消えてしまっていたエヴァだったが、突如降って湧いたように「ヱヴァンゲリオン新劇場版」が公開されると聞いて10年ぶりにレンタルして再見してみることにした。

さて、10年ぶりに見た感想は、学生気分のぬるま湯にドップリ浸かっていた10年前と、社会に出て幾度となく挫折を経験するうちに下流層の最果ての地でジタバタしている今とでは、、、大した違いはなかった(笑)。。。

“気だるい平和”“途方もない日常”といった、モノがあふれかえり豊かすぎる社会が陥る目的意識を失った閉塞感が自らの実感としてなんとなく分かるようになってきた今日この頃だけど、そういう社会的バックボーンの時代的要請とエヴァがシンクロしているとまでは理解できず・・・。

ようするに今見てもよう分からんってこと。

“世界の命運”をたった14歳の肩に託し背負わせるにはあまりにもその肩はか弱すぎるという視点は面白いのだが、守らなければならない肝心の“世界”が描かれていない、またそこから派生する社会や大人の内面に対する想像力が決定的に欠如していると言わざるを得ないってことは今回見てより強く再確認したというかんじ。

その点で好対照をなすといえるのが、全然さえない高校生ピーター・パーカーが主人公のハリウッド映画「スパイダーマン」シリーズだと思うんだけど、これほど人間臭い主人公キャラもいないというくらい等身大のヒーロー像を提示してくれた。

一方、エヴァはサブキャラに至るまで全員何らかのトラウマやコンプレックスを抱え、三人称の世界とつながろうとせずに自己の存在理由をただただ自問自答しつづけ、決定的に自分自身が嫌いという病的なまでのナルシスティックなヒーロー像を描いてしまった。

しかも、ピーター・パーカーが苦悩と葛藤を経てヒーローとしての孤独を受け入れそこから自立・解放へと向かっていくのに対し、シンジの方は逆に苦悩から絶望へと足を踏み入れてしまい、あげくの果てにTVアニメ版では自閉症の極致で終わるという空しさだけが残る結末となってしまった。

一方、劇場版ではラストで、「やっぱり自分の殻に閉じこもって逃げていてはダメで他者としっかりと向き合うしかない」と、アスカの首を絞めながらとってつけたように言う。

それ自体、薄気味の悪いものだったが、そこに至るTVアニメ前半のあっけらかんとしたスタイルから監督の青くさいマスターベーションへと変容していくプロセスもまさに「気持ち悪い!」としか言いようのないものだった。

終わってみれば、生理的にダメの一言。。。

なんだろ、美味そうなお菓子だなと思って口に入れたら、ミルクリキュールの洋酒が入っていてお口に合わないといったかんじだろうか。

とかなんとかいって「ヱヴァンゲリオン新劇場版」も怖いもの見たさで見ちゃうんだろうけど・・・。

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

Gam0810060714000p1 声の出演:緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、立木文彦

総監督・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(2007年・日本・98分)CS

 

内容:2015年、第3新東京市。内向的な14歳の少年・碇シンジは、3年ぶりに父・碇ゲンドウと再会する。彼はそこで、極秘裏に開発された汎用人型決戦兵器“人造人間ヱヴァンゲリオン”初号機を見せられ、謎の敵“使徒”との戦いを強要される。最初は反発するシンジだったが、代わりに乗務することになった少女・綾波レイの重傷を目の当たりにして、自ら出撃を決意する・・・。

評価★★★/65点

エヴァにそんな思い入れもない自分からすると、これで何回目の劇場版やねん!よう飽きないなぁ、というかキモイよこのオッサンww、、と思っちゃって、またREBUILDだとかわけの分からん看板をつけやがって、、、、

、、と見る前からバカにしてた本作だったけど、いざフタを開けてみたら、キモイ臭は消えてて、あれっ?意外にイケちゃうくち?と感じてしまうほど見やすいというか、とっつきやすい作品になっていて個人的には好印象。

まぁ、TV版の一話~六話までを誰が見ても分かるようにスタンダードに手堅くまとめたといえばそれまでだけど、TV版の映像を丹念に精査修正し、強化したというだけあって、かなりクオリティの高い映像になっていて、いやでも見入ってしまうほどの見応え感はあったように思う。

人物については、TV版でキモチ悪いくらいの内面描写をさんざん見せつけられてきたので、はっきりいってどうでもいいんだけど(笑)、古臭さや懐かしさよりも全体的に新鮮なかんじで見れたのは、これもまた意外だったかも。

ここらへんは、やはりエヴァや使徒のデザインなど細かな部分がリファインされ、メカ重視というロボットアニメ本来の立ち位置に戻って足を着いているのが大きいのだと思うけど、これが中編“破”、後編“急”“?”でどうブレブレに揺れて壊されていくのか気がかりではあるわな。

怖いもの見たさで行くっきゃない!?ゲロ吐くかもしれないけど・・・(笑)。。

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

Img_0声の出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山寺宏一

総監督・脚本:庵野秀明

監督:摩砂雪、鶴巻和哉

(2009年・日本・108分)DVD

 

内容:第3使徒が北極に出現。海外のパイロット、マリ・イラストリアスのエヴァ5号機が迎え撃つ。一方、日本では第7使徒が出現するも、ヨーロッパから帰還したアスカのエヴァ2号機が鮮やかに殲滅。そしてアスカはシンジの中学校に転入し、ミサトのマンションの新たな同居人になる。その後何かとギクシャクするシンジ、レイ、アスカだったが、第8使徒との戦いや学園生活を通して打ち解けていき、チームワーク育成のために骨を折っていたミサトも安堵するのだが・・・。

評価★★★★/75点

前作「序」が旧テレビアニメシリーズをほぼ踏襲した総集編みたいな作りになっていたので、今作もそのように見始めたらオープニングから新キャラが出てきて目が点。その後も旧シリーズとは真逆のベクトルのほとんど別物といっていい内容になっていて嬉しい驚きだった。

その真逆のベクトルとは、鬱々な旧シリーズとは正反対のポカポカ陽気な良い意味でポジティブな手触りのする作品になっていたことで、嫌悪感のない垢抜けた作風がかなり新鮮に目に映った。

つまり“拒絶”と“孤独”が新機軸だった旧シリーズと比べると、今作は“肯定”と“絆”というベクトルになっていて、まぁごくごく普通のアニメになったがゆえの見やすさということもできるけど、ナヨナヨしていない能動的で健康的なシンジも、シンジの差し出した味噌汁を飲むほど社交的になった綾波レイも、色気づくアスカも、旧シリーズの病的な気持ち悪さが印象にある自分としては、あ~なんだか君たち仲良く元気になって良かったねぇと嬉しくなってしまったし。

それゆえ、旧シリーズで使徒に侵食され暴走するエヴァ3号機をパイロットの鈴原トウジもろともシンジの初号機が打ち砕くプロットで、3号機パイロットがアスカに変更されているのも感情移入度が強い分かなり衝撃的で、そこらへんも上手く作ってるなぁと感心した。

あとは、使徒やメカの造形、エヴァの機動性など絵のクオリティがとにかく高くて、2号機の登場シーンなんて垂涎ものだったし、総じて全面的にアグリー(肯定)できる作品になっていたと思う。

ま、旧シリーズあってこその今作という点はかなり大きいと思うけども。良い意味で裏切られたな。やれば出来るんじゃん庵野さんww

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年・日本・95分)DVD

 総監督・脚本:庵野秀明

 監督:摩砂雪、前田真宏、鶴巻和哉

 声の出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、石田彰

 内容:第10使徒に取り込まれた綾波レイを初号機で救出してから14年後。ミサトらが結成した反ネルフ組織“ヴィレ”の艦艇で目覚めたシンジだったが、ニア・サードインパクトを引き起こした張本人として危険人物扱いされ、エヴァに乗ることも禁止される。そんな中、ネルフのエヴァMark09がシンジを連れ戻そうと急襲。シンジはそのエヴァに導かれるようにネルフ本部へ向かう。そして父ゲンドウの紹介で出会った謎の少年・渚カヲルと親しくなるが・・・。

評価★★☆/50点

「序」でヌクヌクし「破」でポカポカし「Q」でグツグツしと思いきや、カッチコチってなんでやねん!

どこまでいっても分かり合えない、やっぱりエヴァはエヴァだった(笑)。

生きてるアスカ?葛城艦長?あれから14年?反ネルフ組織ヴィレ?シンジの母親の名前が碇ユイじゃなくて綾波ユイ?カシウスの槍?ニアサードインパクト?アダムス?L結界密度?

一切説明無し!

なんだろ、ニンゲン観察モニタリングで全く想定していない別ものバージョンを見せて、お口ポカンな観客をあざ笑う企画みたいな、、って誰が得するんだコレ。。見る側をほったらかして突っ走る。こんな映画見たことないという意味では金字塔だわ。

庵野にこそ暴走しないように首輪爆弾着けるべきじゃないのかw

P.S.「巨神兵東京に現る」は良かった。CG無しであそこまで細密かつド迫力の映像を見せられてかなりテンション上がった。それゆえに本編のQには文字通りお口ポカン状態になってしまったが・・。

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