夢のシネマパラダイス255番シアター:魔法にかけられて
美女と野獣
出演:エマ・ワトソン、ダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス、ケヴィン・クライン、ユアン・マクレガー、イアン・マッケラン、エマ・トンプソン
監督:ビル・コンドン
(2017年・アメリカ・130分)
内容:読書好きで好奇心旺盛な娘ベルは、田舎の小さな村で父親モーリスと暮らしているが、周りから変わり者と見られて悩んでいた。そんなある日、仕事に行ったまま戻ってこないモーリスを探しに森に入ったベルは、たどり着いた城でモーリスを捕えている野獣と出会う。そして父の身代わりに城に留まることにした彼女は、召使いの動く家財道具たちからおもてなしを受けるのだが・・・。
評価★★★☆/70点
91年アニメ版のリメイクということでアニメ版と連チャンで見たけど、世界観をブラッシュアップした上でトレースしていて、その趣旨に沿っていえば満点。
が、逆にいえば、実写化した上でのプラスアルファがあったかといえば疑問。
特に、アニメ版より40分以上尺が延びているわりに登場人物のキャラクターに深みが比例していってなくて表面的。少なくともベルと野獣が心を通わせる過程にもっと説得力をもたせてほしかった。
例えば、行きたい場所を思い浮かべて触れるとそこに一瞬で行けるどこでもドアならぬ魔法の本で2人がベルの生まれたパリの家に行き、ベルの母親が不在である理由が明かされるくだり。ここってわざわざ描く必要あったのか!?しかもこんなある意味夢のような本を魔女が野獣に贈っていたというのもイマイチよく分からないし(※)。
それよりも野獣が王子の姿をしていた頃に、その傲慢なパーソナリティーの由来が母親の早逝と父王のダメ教育にあったというセリフがちょこっと出てくるけど、そここそもっと掘り下げて描くべきだったように思う。
だって、醜い野獣に変えられたはずなのに、はっきり言って恐くないというかルックスも整ってるし(笑)。アニメ版のように牙をむき出しにしたしゃくれ顔とかできたはずなのに。。
まぁ、それでも字幕版と吹き替え版両方見ちゃったくらいなので、悪い出来ではなかったことだけは確か。ちなみに字幕版の方が断然良い。
※魔女の正体が実は野獣の母親だったのではないかというネット記事を目にして、目からウロコというかなんかストンと腑に落ちたような気がする。
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魔法にかけられて
出演:エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、スーザン・サランドン、ジェームズ・マースデン
監督:ケヴィン・リマ
(2007年・アメリカ・108分)WOWOW
評価★★★★/75点
内容:魔法の王国アンダレーシアに暮らすジゼル姫。彼女はエドワード王子との結婚を控えていたが、義母のナリッサ女王の陰謀により井戸に突き落とされてしまう。が、彼女が目を覚ますと、そこは現実世界のニューヨークだった!彼女はバツイチの離婚弁護士ロバートに助けられるが・・・。
“この残酷な世界では、ハトはゴキブリを食べるんです。。”
現実の世界からおとぎの世界へ行くというのがファンタジー映画の定型だと思うんだけど、おとぎの世界の住人が現実世界へやって来てしまうという今回の作品。
テレビは魔法の箱に、シャワーは魔法の泉に、デートは魔法の体験に、怒りは魔法の感情に様変わりしてしまう現実世界。
ディズニーランドが人々にとっての夢の国であるように、おとぎの国の住人にとっての夢の世界が、ドブネズミとゴキブリが跋扈する喧噪の大都市NYという逆転の発想は奇抜で、その中で繰り広げられるディズニー映画のセルフパロディと、白馬の王子様とのキスを夢見る古典的なヒロイン像から脱皮し多面的な人物になっていくお姫様というストーリーラインは誰が見ても面白いものに仕上がっている。
さらにそこに、「サウンド・オブ・ミュージック」や「メリー・ポピンズ」を連想させる開放的なミュージカルが華を添え、最後はドラゴンとの大格闘で締めて、終わってみれば非常に優れたファンタジーになっているのもヨロシイ。
そういう意味では様々な要素が入り混じっている型破りな映画ではあるんだけど、ディズニーの王道路線が基本としてしっかりあるので安心して見ていられるし、なんといってもおとぎの国のお姫様役のエイミー・アダムスの一挙手一投足が完璧な説得力を持っているのも特筆もの。
エンディングのない現実世界と、永遠の幸せがつづくファンタジー世界の素晴らしい融合、、この映画、買いです
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カラー・オブ・ハート
出演:トビー・マグワイア、リース・ウィザースプーン、ジョアン・アレン、ジェフ・ダニエルズ、ウィリアム・H・メーシー
監督:ゲイリー・ロス
(1998年・アメリカ・123分)WOWOW
評価★★★★/80点
内容:1950年代のホームドラマ“プレザントヴィル”に夢中の内気な男子高校生デイビッド。ある日、双子の姉ジェニファーとテレビのチャンネル争いをしていた彼は、ふとしたことから姉とともにTVの世界に入ってしまう。その白黒の世界は暴力もセックスもないアットホームで完璧にコントロールされた清潔な世界。しかし本能のままに行動する現代ッコの姉によって、白黒の世界は次第に色づき始める・・・。
“素晴らしい人生讃歌の映画だと思って見ていたら・・・”
メアリー・スーのお母さんがお風呂でお試し初体験をする場面で、当時付き合っていた彼女の姪御ちゃんに、なんであのママお風呂でアーン、アーンって言ってるの?と訊かれて何と答えればいいのか窮してしまったじゃんかよ(笑)
でも、お風呂に入ったときに、いい湯だな~アハハーン♪いい湯だーな~アハハーン♪って歌うじゃん。そのアハハーンの部分を言ってるんだよ、と苦しまぎれに答えたら納得してくれた。
お義姉さんにも後で誉められた。
これでまた勝ち点を稼いだオレ。フッ。
<追記> 後に彼女とは破局しました・・。フッ
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ハート・オブ・ウーマン(2000年・アメリカ・127分)DVD
監督・脚本:ナンシー・マイヤーズ
出演:メル・ギブソン、ヘレン・ハント、マリサ・トメイ、アラン・アルダ
内容:ある日、バスルームで転倒し感電したことをきっかけに、突然女心が聞こえるようになった男と、広告代理店に勤める彼の上司でもある孤独なキャリアウーマンとの恋愛劇。
評価★★★★/75点
女心がつかめないから男としちゃ燃えるわけじゃん。そして時には恐っろしい面も垣間見せたりする・・・。
、、感電してまでわたくしは知らなくていいです、ハイ。
ま、他人事だと思って映画見ながらゲラゲラ笑ってたけどねw
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千年女優(2001年・日本・87分)DVD
監督:今敏
声の出演:折笠富美子、小山茉美、荘司美代子、飯塚昭三
内容:映像製作会社社長・立花源也は、かつて一世を風靡した大女優・藤原千代子の半生を振り返るドキュメンタリー制作を依頼された。千代子の大ファンだった立花は若いカメラマンを引き連れ、30年前に人気絶頂の中、忽然と姿を消した千代子の屋敷へ向かった。そして70を越えた千代子は自らの人生を語り始める。それは、女優になる前、女学生の頃に恋した名も知らぬ男性を、生涯をかけて追い求める壮大なラブストーリーだった。。
評価★★★/60点
女優という人間がもつ業をアニメが描いてしまうとは・・・。
“未来永劫恋の炎に身を焦がす”女の恐ろしいほどに一途な想いを、彼女が女優として出演した映画の劇中劇という形で描き出しているのがなんともユニークで、昭和初期の女学生、宇宙飛行士、戦国時代のお姫様、くノ一、、と銀幕の世界から時空を超えた一大ラブロマンスへと昇華させているのがこの作品のスゴイところ。
ただ、この初恋に囚われつづける女に共感できるかといえば、個人的にはかなり疑問符で、逆に怖いくらいで・・。純愛も度を過ぎると怖さ倍増ってか。ある意味ホラーです。。
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ニューヨークの恋人(2002年・アメリカ・118分)MOVIX仙台
監督・脚本:ジェームス・マンゴールド
出演:メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン、リーヴ・シュレイバー、ブレッキン・メイヤー
内容:キャリアウーマンのケイトは、1876年のNYからやって来たレオポルド公爵と出会う。2人は時と文化のギャップを超えて惹かれあっていくが、レオポルドが現代にいられる時間は残りわずかで・・・。
評価★★★/60点
タイムスリップものとしても恋愛ものとしても見せ場となるネタがあちこちに散らばっているのに、それらには一切目もくれずラブコメの王道を突っ走る。
ある意味卑怯です(笑)。
寸止めでもいいから、せめてネタを拾おうとする姿勢くらいは見せてもいいのに・・。
その姿勢すら見せないことを潔いというのか無知というのかは人それぞれだろうけど、場が煮詰まってくるとメグの笑顔で切り抜けようとするのはもうそろそろどうなんだろうと・・・。
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星に願いを。(2002年・東宝・106分)WOWOW
監督:富樫森
出演:竹内結子、吉沢悠、高橋和也、中村麻美、牧瀬里穂、國村隼
内容:北海道の函館。笙吾は3年前の交通事故で失明し声も失って以来、心を閉ざしていたが、担当看護師の青島カナに献身的に支えられ生きる勇気を取り戻していく。そして2人は恋仲になっていくが、その矢先、笙吾が車にはねられ亡くなってしまう。しかし、流星のはからいで別人の身体として自分の正体を決して明かさないことを条件に再び数日間の命を与えられた笙吾は、戸惑いながらもカナのところに会いに行くのだが・・・。
評価★★/40点
微妙にズレまくっている映画。
笙吾のキャラがまずは嫌い。國村隼よく殴った!!てかんじ。
あと失明してたはずの笙吾が初めてカナを見たときの映画的感動を全く描いていない。おっぱいビビビッのクソガキよりも描かなければならないことをしっかり描きや。
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フォーエヴァー・ヤング/時を超えた告白(1992年・アメリカ・102分)CS
監督:スティーブ・マイナー
出演:メル・ギブソン、ジェイミー・リー・カーティス、イライジャ・ウッド
内容:恋人が事故で植物人間になったことに絶望した空軍パイロットが冷凍睡眠装置の実験台になる。50年後目覚めた彼は恋人が生きていることを知り、会いに行こうとするのだが・・・。
評価★★★☆/70点
極度の閉所恐怖症のオイラには、冷凍睡眠なんざ到底耐えられるものではない・・!
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