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2018年4月 6日 (金)

夢のシネマパラダイス2番シアター:スタンド・バイ・ミー

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(1995年・日本・45分)WOWOW

 監督・脚本:岩井俊二

 出演:山崎裕太、奥菜恵、反田孝幸、小橋賢児、田口トモロヲ、麻木久仁子、光石研

 内容:小学生最後の夏休みの登校日。親友同士のノリミチとユウスケは2人とも同級生のナズナに想いを寄せていた。しかし、ナズナは両親の離婚により母親に引き取られて休み明けに転校することになってしまう。そんなこととは知らない2人は、プール掃除をさぼって50m競争をすることに。ノリミチがターンの時に足をぶつけたことでユウスケが先にゴールするのをプールサイドで見ていたナズナは、夜に行われる花火大会にユウスケを誘うのだが・・・。 

評価★★★☆/70点

20数年ぶりに見て、「花火大会行かないの?」「どうしよっかなぁ、今日ヴェルディとマリノス戦あるからなぁ」という会話に1番ノスタルジーを感じた(笑)。

それはともかく、今見返してみると子役を光り輝かせるという点で是枝演出と比較すると雲泥の差があるとはいえ、ミニマムな世界観しか持ち合わせていない男子が紅一点ミステリアスな存在感を醸し出すオトナ女子に振り回される構図は、どストライク。

あんな経験あるわけないんだけど、男子の妄想の共感ポイントを恐ろしいほど押さえていて、なんだか見ていて背中のあたりがこそばゆくなってしまったw

これ女性から見ても甘酸っぱいノスタルジーを抱くんだろうかというのは興味のあるところかも。。

まぁ、もともとがTVドラマ用ということで全体的な古臭さがどうしてもあるので、心の宝箱の中にそっと仕舞っておこうか。

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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

172123_02声の出演:広瀬すず、菅田将暉、浅沼晋太郎、宮野真守、梶裕貴、花澤香菜、松たか子

監督:新房昭之

(2017年・東宝・90分)WOWOW

内容:とある海辺の町。夏休みの登校日、典道たち中学1年の男子たちは、夜に開催される花火大会を前に「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか? 平べったいのか?」という話で盛り上がっていた。そしてそれを確認するため、町の灯台から花火を見ようと約束する。一方、典道が想いを寄せるクラスのマドンナ・なずなは、母親の再婚が決まって転校することに。それに反発するなずなは典道を誘い、駆け落ちして町から逃げ出そうとするが・・・。

評価★★/45点

二者択一のパラレルワールドを描いた実写版からタイムリープの要素を取り入れ、物語に連続性をもたせたアニメ版の作劇は大いに納得するところ。

が、しかし、これが悲しいことにめっぽうツマラナイのである(笑)。

このての作品でここまで面白くないのも珍しい。

と考えると、過去に戻ってリセット&やり直しを繰り返すのはアニメ版の時をかける少女と同じ展開だけど、かの作品にあって今作にないものは、取り返しのつかない喪失とそれを受け入れる強さ。

せっかく小学生から中学生にキャラ年齢を上げた意味がないし、ここの重しがすっぽり抜け落ちているので締まりのない作品になってしまった。

さらにそれに加えて、今作のタイムリープがおそらく主人公の潜在意識が作り上げた仮想世界(クリストファー・ノーランのインセプションのような)という分かりづらい設定のため、より中途半端さが際立ってしまったかんじ。

「今度会えるのはどんな世界かな」というなずなのセリフがちゃんと響いてくるような作品になっていれば、、残念。

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SUPER8/スーパーエイト

Img_1531134_51886946_0 出演:ジョエル・コートニー、エル・ファニング、カイル・チャンドラー、ライリー・グリフィス、ライアン・リー

監督・脚本:J・J・エイブラムス

(2011年・アメリカ・111分)WOWOW

内容:1979年夏、オハイオの小さな田舎町。保安官の父ジャクソンと2人暮らしの少年ジョーは、チャールズら4人の友人と8ミリの自主映画作りに没頭する日々を送っていた。ある夜、恋心を抱いていたアリスをヒロイン役にスカウトすることに成功した彼らは町の駅で撮影を行っていたが、その最中、軍用列車の脱線事故に巻き込まれてしまう・・・。

評価★★★★☆/85点

映画開巻直後にアンブリンのタイトルロゴが出てくるとワクワクしていた少年時代、変な邪推や事前情報に触れすぎた上での杞憂など関係なしに純粋に映画を見られたあの頃の童心に帰れるという点で自分にとってはまさに奇跡のような映画だ。

バック・トゥ・ザ・フューチャーに出てくるようなアメリカ郊外の街並み、ガラクタやおもちゃで散らかっている少年の部屋、ひと夏の冒険、初恋、トランシーバー、風に流されていく白いスモーク、画面に射し込んでくる青白い光の帯、高速の列車にピックアップトラックで突っ込んでいった先生が生きているリアリティのなさに至るまで、デジタル化する一歩手前の80年代映画チックな要素に包まれた作風にドンピシャでハマッてしまった

6人の少年少女のキャラクターもデブに出っ歯にメガネにひ弱にハカセに大人びたヒロインと申し分ない造型で、グーニーズはもちろんのことズッコケ3人組まで思い起こしてしまったw

ジュブナイルものとして近年稀にみる最良の映画になっていたと思う。

列車転覆シーンのしつこいくらい大仰な力の入れ具合はちょっとこの映画にはミスマッチのような気がしたし、大団円で主人公とエイリアンが目と目で会話し心が通じてしまう印象的なシーンを撮っておきながら全くそのエイリアンに感情移入できないというのも問題があるけど、自分が子供の頃にワクワクドキドキしながら映画を見た思い出のかけらをひとつひとつ吸い寄せて珠玉の映画体験を提供してくれた製作陣に拍手(*^ー゚)bグッジョブ!!

マイケル・ジアッチーノの音楽も相変わらず鉄板ものだったし、なによりJJエイブラムスのあふれる映画愛に乾杯です!

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E.T.

Ettheextraterrestrialposter1 出演:ヘンリー・トーマス、ドリュー・バリモア、ディー・ウォーレス・ストーン

監督:スティーブン・スピルバーグ

(1982年・アメリカ・115分)NHK-BS

評価★★★★/80点

内容:アメリカの小さな町へ植物採集にやって来たUFOが、E.T.を一匹(?)置き去りにしたまま飛び立ってしまった。住宅の物置に隠れたE.T.の気配に気づいた10歳の少年エリオットは、初めはおっかなびっくりだったが次第に仲良くなり、兄妹とともに彼を星に帰すべく努力する。E.T.は故郷の星との交信を試みるが、その間にも異星人を追うNASAの手が迫ってきていた・・・。

“この映画は自分にとって、過去にタイムスリップさせてくれるデロリアンなのです。”

ひと昔前の映画を見ているときに、ふとその作品に触れていた当時の情景や記憶、想いがノスタルジックな甘みを伴なって甦ってくることがある。

それは自分の場合、小学生の頃に出会った映画が主なのだが、今作はその中でも自分にとって御三家の一本と呼ぶべき作品だ。

ちなみに他の2本は「グーニーズ」と「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、3作ともだいたい80年代後半、小学生の時に金曜の夜や土日にテレビで出会った映画たちだ。

ポテチを口に頬張って目を輝かせながら映画という冒険旅行を楽しんでいたあの頃。

土曜日は学校でその映画の話でもちきりだったなぁ。

学校は午前中で終わり、午後から完全に自由にはばたけるため心もどこかテンションが上がってしまう、そんな高揚感と昨日見た面白い映画の話で盛り上がる楽しさ。

こんな幸せなことはないのではないかと、あれから年月が経って久しぶりに映画を見たときにまるで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムスリップのようにあの頃の幸せな記憶と情景が頭の中を駆け巡るのだ。

「E.T.」は自分にとって、まさしくそんな映画なのだ。

ところで、久しぶりに見て再発見。

この映画にちゃっかりスター・ウォーズのヨーダが出てきよるのね。ハロウィンでヨーダの着ぐるみを着た人とすれ違った時にETが「Home!」と指差すシーン。

ああそうか、ETは惑星ダゴバの近くから来たんだねと確信(笑)!

そういえばSWエピソード1の評議会のシーンにしっかりETも出席してたっけ♪

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奇跡

20111227105809fc5s 出演:前田航基、前田旺志郎、大塚寧々、オダギリジョー、夏川結衣、長澤まさみ、阿部寛、原田芳雄、樹木希林、橋爪功

監督・脚本:是枝裕和

(2011年・日本・128分)WOWOW

内容:小学6年生の航一と小学4年生の龍之介は仲の良い兄弟。しかし両親が離婚してしまい、航一は母親の実家の鹿児島で、龍之介は父親と福岡で暮らしていた。家族4人でまた一緒に暮らしたいと願う航一は、ある日、九州新幹線全線開通の日に上りと下りの一番列車がすれ違う瞬間を見れば願いが叶うという噂を耳にする。さっそく航一は龍之介と連絡を取り、それぞれの友だちと一緒にすれ違うはずの地、熊本へ向かうのだが・・・。

評価★★★/60点

中だるみこそが映画なのだといわんばかりの日常描写はプチドキュメンタリーぽい要素も織り込み是枝節らしい語り口なのだけど、今回にかぎってはそこに作為的ないやらしさを感じてしまいイマイチ映画に入り込むことができなかった。

それはつまるところ大人視点の鋭い毒や残酷さ=社会に対する批評性が驚くほど皆無で、ちょっと肩透かしというか面食らっちゃった部分が大きいんだけど、なにか子供の絵日記を見ているようなかんじで、ここまで純粋な子供の映画だとは思いもよらなかった。

豪華すぎる大人たちは店の軒先で、教室の教壇で、家の食卓で、子供たちのそばに佇んで見守っているだけ。

もっといえば映画の作り手、監督さえもカメラの横で佇んで見守っているだけで、何のハプニングも事件も、そして奇跡さえも起こりはしない。ちょっと良いことが起こるだけだ。

そこに物足りなさを感じてしまったというのが正直なところなのだけども、まえだまえだを始めとする子役たちの自然体な演技に引っ張られて最後まで映画を見守ることはできた。

奇跡らしい奇跡は何も起きないけど、奇跡を信じて自分たちで行動し、世界を垣間見て、現実を肯定し、新幹線より速いスピードで成長していく子供たちの姿そのもの=生きるということそれ自体が奇跡といえるのかもしれない。

でもまぁ、パンチのある濃ゆい味好きの自分は“かるかん”のようなうっすらぼんやり味の映画はあまり好みではないようだ・・w

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スタンド・バイ・ミー

Standbyme03 出演:ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコンネル、キーファー・サザーランド、リチャード・ドレイファス

監督:ロブ・ライナー

(1986年・アメリカ)NHK-BS

評価★★★★★/100点

内容:オレゴンの片田舎。夏休み、4人の少年が行方不明になった男の子を捜しに線路伝いに森へ分け入っていくと、、、そこには男の子の死体が!ノスタルジックな物語にさわやかな映像美がマッチして胸を打つ。鉄橋を歩いている時に突然列車がやって来るシーンなど名場面も多し。原作はS・キングの小説「死体」。

“懐かしき我が思ひ出の地、宮古よ!

久々に見たけど、やっぱりイイものはイイってことですな、ハイ。

ただ、初めてこの映画を見た11歳の頃と比べるとインパクトは薄まってたし、もっと突っ込んで言えば、この映画に対する思い入れみたいなのも何か消え去ってたなぁ。。

なんか冷めて見てる自分がいて。

ゴーディやクリスの悩みなんて今の自分の悩みに比べたら小っぽけなもんじゃねえかよwっつーか問題にするまでもねえよみたいな。

あれっ、こんなことで悩んでたっけオレってかんじで。

でも、子供の頃ってそうなんだよね、考えてないようでちゃんと考えてるんだ。

幼稚園、いやもっと前からいろいろ考えてたもん。周りからはネズミみたいにちょこまか動き回るカワユイ男の子とかって可愛がられてたけど、もう既に悩んでたもんな。。大人からみれば取るに足らないもの凄く小っちゃいことであり、もの凄くカワイイことであり。

ゴーディとクリスの悩みだってそうじゃない?切実にボク生まれて来なけりゃよかったのかもとか、橋の下で拾われたのかもなんてこと誰だって1回は思ったことあるっしょ。ましてや親への反抗なんて誰にだってある。

クリスだってアル中親父とヤンキー兄貴というヤバそうな家庭環境の中で結局進学クラスに行ったんでしょ。

現に、ゴーディはクリスに対して、「進学クラスに行けるよ」とサラッと言い、クリスはゴーディに対して「親は君のことをちゃんと愛しているよ」とサラッと言い。でもお互いそのことで凄く悩み・・・。

あの11歳当時めちゃくちゃ感情移入してこの映画見てたボクと、あれから年月が経った今の自分。

やっぱちょっとは成長したってことなんでしょうか

でも、この映画から得られるノスタルジーは変わらない。

自分が今振り返ってみて1番輝いていたのは9~12歳くらいだと思うし。ホントの親友と呼べる友だちがわんさかいたのもあの頃。野を駆け、山を越え、沢を渡り、木に登り、ボールを追いかけ、秘密基地を作り、海で泳ぎ、知らない人の畑のブドウを貪り食い、チャリンコで冒険旅行と称して北にあてもなく向かい、、塾になんて行かなくていい、この大自然の中で大いに遊びなさい、と言ってくれたオトンとオカンに感謝!

今どうなってるんだろうなぁ。懐かしき宮古よ。考えてみたら4年間しかいなかったんだけども。良い思い出ばっかりだからかな。一生忘れることはないだろう。

って自分話に収束かよっ

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