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2018年1月 1日 (月)

夢のシネマパラダイス466番シアター:怒り

怒り

30594159_53015出演:渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡、三浦貴大、高畑充希、池脇千鶴、ピエール瀧

監督・脚本:李相日

(2016年・東宝・141分)WOWOW

内容:東京八王子で夫婦の惨殺事件が起きる。現場に“怒”の血文字を残した犯人は、顔を整形して逃亡した。その一年後、千葉・東京・沖縄に、素性の知れない3人の男が現れる。千葉の港町で父親と暮らす愛子は、ふらりと現れ漁港で働き始めた田代に惹かれていく。東京で暮らすゲイの優馬は、クラブで直人と出会い同棲を始める。母親に連れられ沖縄の離島に引っ越してきた高校生の泉は、無人島に住みついているバックパッカーの田中と知り合う。そんな中、警察が事件の新たな手配写真を公開した・・。

評価★★★★/80点

もしかして広瀬すずの母親が宮崎あおい?と勘違いしてしまうくらい途中まで異なる時制を行き来した繋がりのある構成だとばかり思っていた。

まさか東京のゲイカップル、千葉の父娘と流れ者、沖縄の女子高生とバックパッカーという3つのストーリーラインが交錯することなくオムニバスのように平行して進むとは、このての映画に対する先入観からすると意外でビックリ。

その中で八王子夫婦殺害事件の犯人・山神とは一体誰なのか?というミステリーを手配写真1枚に集約させ、マクガフィンとして3つのストーリーを糊付けしているんだけど、これが糊付けどころか警察を狂言回しの役割に追いやってしまうほどの瞬間接着剤なみの機能を果たしていてこれまたビックリ。

見ながら自分も犯人は綾野だな→松ケンで決まりじゃん→やっぱ山本未來も怪しいなと、まんまとミスリードに乗っかって引き寄せられてしまった。

そして、犯人も警察も脇に差し置いて、犯人と接触しているかもしれない人々を主旋律にした斬新なアプローチは、親子・恋人・友人あらゆる繋がりにおける信じる力と悪魔のささやきのように切り裂いてくる疑念との葛藤の狭間を重く重く描き出した。

3本分の映画を一緒くたにしたような取っつきにくさはあったものの、役者陣の熱演も含めて人間が生きていく上での強さと弱さという普遍的なテーマを見事に切り取った映画だったと思う。

「本当に大切なものは増えるのではなく減っていくんだ」という言葉が自分の心を妙にざわつかせた・・。

にしても暗くてやるせないにも程があるw

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白ゆき姫殺人事件

Poster2_2出演:井上真央、綾野剛、蓮沸美沙子、菜々緒、金子ノブアキ、貫地谷しほり、谷村美月、染谷将太、生瀬勝久

監督:中村義洋

(2014年・松竹・126分)WOWOW

内容:長野の国定公園で地元化粧品会社の美人OL三木典子の惨殺死体が発見された。ワイドショー番組の契約ディレクター赤星は、典子の後輩社員だった同窓生から話を聞き、典子の同僚で事件後に失踪した城野美姫に疑いの目を向ける。そして周辺取材をもとに作った映像はスクープとして話題を集めた。一方で赤星は取材で得た情報をツイッターにどんどんアップしていくのだったが・・・。

評価★★★/60点

殺人事件の周辺関係者に対するルポルタージュのインタビュー形式で証言を積み重ねていく手法は、宮部みゆきの「理由」と同じかんじであまり新味はなかったし、人間の歪な心の闇をえぐり出す湊かなえ独特の陰湿さも薄まっていて印象としてはやや弱い。

逆にいえば小綺麗にまとまりすぎているのがあだになったのかなぁとも思うけど、有名原作小説を翻案に映画化することにかけては右に出る者がいない中村義洋監督の上手さと、どうしてもにじみ出る人の良い優しい作風が上回ったともいえ、湊かなえと身構えていたわりにはかなり安心して見られる利点はあった(笑)。しかもラスト感動までしちゃったし

ただ、あの人が典子(菜々緒)をメッタ刺しにするシーンだけは、らしいえげつなさで脳裏から離れない・・

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理由

Riyuu_2 出演:村田雄浩、寺島咲、岸部一徳、大和田伸也、久本雅美、宝生舞、松田美由紀、風吹ジュン、柄本明、渡辺えり子、菅井きん、小林聡美、古手川祐子、加瀬亮、ベンガル、伊藤歩、立川談志、石橋蓮司、小林稔侍、宮崎あおい、片岡鶴太郎、根岸季衣、峰岸徹

監督:大林宣彦

(2004年・日本・160分)WOWOW

評価★★★★/75点

内容:1996年6月5日の深夜未明、東京荒川区にある超高層マンションで、一家4人が殺される事件が発生する。当初、4人の遺体はこの部屋の住人である小糸家の人々と思われていたが、全くの赤の他人であることが判明する。マンション管理人によると、この部屋は以前から人の出入りが激しかったというのだが・・・。

“笑わず嫌い王決定戦!vs大林組”

大林宣彦は自分とは水と油のごとく合わない。恐ろしいほどに合わない。それが自分の中の常識であった。

マンガチックかつファンタジー色の強いタクトをこれ見よがしに執拗に振り回す姿が、もはや生理的にといっていいくらい性に合わない。。あまりにも合わなくて思わず笑っちゃうくらい。たぶん今まで見たことがある大林監督作の平均点は★2つを下回ると思う。

そんな中で、自分が最も好きな作家である宮部みゆきをよりによって大林宣彦!?しかも「理由」!?もうイジメか、と泣き叫びたくなりましたがな。

そして、蓋を開けてみたら、、尾道かよ(笑)。東京じゃなくて尾道のにおいがプンプン。尾道4部作ってか。

というのはさておき、妙な出来心を出さずに原作を忠実にトレースしてくれたのが、まぁ個人的には良かった。映画の作り方としてそれがいいのかどうかは別として、非常に見やすくできている。

普通、このての事件ものは極端にいえば、犯人は誰かという一点に集約され、それを目的として収束していくわけだけど、本作は事件という一点からまるで水面に落ちた石が波紋を描くように無限の広がりを見せていく。まるでネットサーフィンでもしているかのように無限のクリックを続けていく。

それは原作の持つ特色でもあるのだけど、しっかりと画面にすくい上げてくれたのはやはり評価したい。

ラストの加瀬亮のダイブも、なにか「攻殻機動隊」みたいでヨロシ。

がしかし、ことさらにこれは映画ですよ~という記号をチラつかせるのは頂けない。しかも最後はガマンできなくなって全景写しちゃうし。。

でもこれ下手すると、“映画化”じゃなくてただの“映像化”と言われてもおかしくないので、、それでこれは映画化なんだぞということをあくまでも強調したくてあんなパフォーマンスしちゃったのかもね

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