夢のシネマパラダイス263番シアター:アベンジャーズ
アベンジャーズ
出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、マーク・ラファロ、クリス・へムズワース、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、トム・ヒドルストン、グィネス・パルトロー、サミュエル・L・ジャクソン
監督・脚本:ジョス・ウェドン
(2012年・アメリカ・144分)WOWOW
内容:国際平和維持組織シールドで研究中だった四次元エネルギー体キューブが、神々の国アスガルドを追放され地球の支配を目論むロキに奪われてしまう。シールドの長官ニック・フューリーはスーパー・パワーを持つヒーローを集めることを決断。トニー・スターク(アイアンマン)、スティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)、ブルース・バナー(ハルク)、そしてロキの兄ソーが集められ、最強軍団アベンジャーズが誕生する。
評価★★★/60点
一言でいえばスパイダーマンもウルヴァリンもバットマンも出ていないから興味を引かない。ってバットマンはマーベルじゃないか
ともかくだ。日本でいうところのゴレンジャーみたいなヒーロー戦隊ものと捉えればいいのかもしれないけど、どうにもキャラクターに魅力を感じなくて・・・。1番印象的だったのがめちゃくちゃ強いハルクってのもなんだかなぁってかんじだしww
やはりソー、ホークアイ、ブラックウィドウの3枠のところにスパイダーマン、ウルヴァリン、あとはゴーストライダーあたりを出してもらえれば一気に見る気になるんだけど。
あと、お祭り映画だけに中身が薄いことは折り込み済みだったとはいえ、内輪もめがグダグダ続く展開もイマイチだった。作りとしては内輪もめよりもメンバー集めの方に時間を割くべきなのに。ここがおざなりになったため大味になっちゃったな。
まぁ、グダグダ言っても仕方ないけど、結局のところ「ダークナイト」のようなヒーロー像の脱構築とは対照的な底抜け大作にはもはや新鮮味を感じないという点に行き着いちゃうのかな・・・。
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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ドン・チードル、エリザベス・オルセン、サミュエル・L・ジャクソン
監督・脚本:ジョス・ウェドン
(2015年・アメリカ・142分)WOWOW
内容:東欧でヒドラ残党を急襲したアベンジャーズはロキの杖の奪還に成功する。そして、アイアンマンことトニー・スタークは、ロキの杖から人工知能を抽出し、自我を持つ人工頭脳“ウルトロン”による平和維持システムを開発する。ところが、ウルトロンが導き出した究極の平和維持とは人類の排除だった。覚醒したウルトロンに対しアベンジャーズが立ちはだかるが・・・。
評価★★★/60点
あくまで個人的にだけど、各ヒーローの単独作だと面白いのにオールスターになると途端につまらなくなるのはどうしてだろう・・
と考えると、例えばキン肉マンでいえば、キン肉マンとバッファローマンはこういう会話をするだろうとかウォーズマンとラーメンマンはこうだろうとか過去の関係性の蓄積がキャラクターのコラボの理解を深めて奥行きを与えるのだけど、アベンジャーズに関してはそのキャパシティが自分の中でまだスカスカで・・・。
その中でレギュラー6人+新顔2人のキャラクターが大渋滞を引き起こしているので見ていて疲れるんだよね要はどうしても散漫な印象がぬぐえない。
正直いって今回の場合は、絶対正義を振りかざして暴走するアイアンマンvs冷静に正義を見据えるキャプテン・アメリカでよかったと思うし、そっちの方が話も整理されて断然面白かったと思う。ってそれじゃダメじゃんww
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キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
出演:クリス・エヴァンス、トミー・リー・ジョーンズ、ヒューゴ・ウィーヴィング、へイリー・アトウェル、ドミニク・クーパー、スタンリー・トゥッチ、サミュエル・L・ジャクソン
監督:ジョー・ジョンストン
(2011年・アメリカ・124分)WOWOW
内容:1941年、第二次大戦中のアメリカ。祖国を誰よりも愛する青年スティーブ・ロジャースは、ひ弱なため入隊検査を落とされ続け自己嫌悪に陥る日々を送っていた。そんなある日、謎の軍医アースキン博士と出会った彼は、“スーパーソルジャー計画”というプロジェクトに誘われ、プロジェクト実験の被験者第1号となる。そして実験は成功し、スティーブは超人的な肉体と運動能力を獲得する・・・。
評価★★★/60点
主人公と同じく生来のもやしっ子である自分からすると、キン肉超人になって大活躍するというのは夢のような話で感情移入しやすかったのはたしかだけど、肉体改造後のキャップにことさら魅力を感じないのはなぜだろう・・。
と考えてみると、真のヒーローになるための通過儀礼といえる苦悩や葛藤に乏しいことが挙げられる。
宝くじで大当たりして何億も手に入れた貧乏人が一転して人生を狂わせていくって話はよく耳にするけど、スーパーパワーを手に入れたもやしっ子がはしゃぎすぎてハメを外してしまったりだとか、力自慢したり、ややもすれば傲慢な野心をひけらかしてしまったりすることはあってもいいはずだ。
あるいは、戦意高揚のマスコットキャラとしてミュージカル役者に仕立て上げられ手に入れた力を発揮できないもどかしさは描けても、その先にある戦場で戦える喜びや、逆に戦うことで己の力を知ってしまったゆえの恐怖や葛藤を無視しては何の意味もないし面白くない。
しかし、ダークサイドのかけらもない、どこまでも一途で純粋な正義の心を持つという主人公の設定があってはどうにもならなかったか・・・。
「弱者は力の価値も憐れみも知っている」というのを言葉だけでなくシーンで示してもらいたかったね。
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キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(2014年・アメリカ・136分)WOWOW
監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
出演:クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、セバスチャン・スタン、アンソニー・マッキー、トビー・ジョーンズ、ロバート・レッドフォード、サミュエル・L・ジャクソン
内容:アベンジャーズの戦いから2年。今やシールドの一員として活動するキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースだったが、さらなる防衛システムの構築を目指すべく進行している巨大空中母艦ヘリキャリアによる人類監視計画には疑問を感じていた。そんな中、シールド長官ニック・フューリーが何者かに襲撃され命を落とす。さらに、スティーブもシールドから命を狙われる事態に陥る・・・。
評価★★★★☆/85点
アメリカが世界の警察を気取って各地を蹂躙していた東西冷戦末期の80年代、スーパーマンは大空を飛び回り、シュワちゃんとスタローンは自ら敵地に乗り込み悪をやっつけていた。
しかし、2001年の9.11同時多発テロ後、悪の枢軸と名指ししたイラクに殴り込みをかけたアメリカの理念はもろくも崩れ去り、世界は一気に多極化。こちらは正義であちらは悪という二項対立の善悪二元論ではくくれないどころか、正義をうたった力による行いが逆に悪を拡散させてしまった現実があらわになった。
それでもなお“正義”はエスカレートしていき、一方“悪”は絶対化していく。つまり“必要悪”vs“絶対悪”というヒーロー不在の図式、もっといえば正義と悪は表裏一体という図式だ。
そしてそれを白日のもとにさらけ出したのが「ダークナイト」だったんだけど、今回はそのテーマをもっと深化させ、自由と正義を維持するための“必要悪”SHIELD(シールド)の暴走の行き着く先を描いている。さらにその際、ダークナイトではバットマンとジョーカーがコインの裏表の関係にあるのに対し、今回は正義の組織シールドと悪の組織ヒドラが表裏一体で、そこにある危険極まりない欺瞞を倫理と道徳を合わせ持った真の正義キャプテン・アメリカがシールドごと解体して打ち砕き、一から出直そうという流れだ。
つまり、アメリカの行き過ぎた理念をただして、本来の建国精神に則ったあるべきアメリカの姿に立ち返るべきだと説いているわけで、ここまでくるともはやヒーロー映画の枠を超えちゃってるよねっていう
集団安全保障や抑止力などが物議を醸す現代における指標を示唆するポリティカルなテーマ性に加え、キャプテン・アメリカの苦悩がアメリカの今ともリンクしていて、見応えがありすぎるくらいの構成力には舌を巻いた。
さらに、円形の盾しか持たないというオーソドックスかつクラシカルな出で立ちからは考えられないほど様々なバリエーションで攻守両面を網羅してしまうキャップをはじめとするアクションのクオリティの高さ、また最強の刺客ウィンター・ソルジャーやファルコンなど魅力的なキャラクター造形にも度肝を抜かれ、もう言うことなし。
なんかこの一作だけで自分の中でアベンジャーズのメンバーたちの株と興味が一気に上昇したかんじw
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シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
出演:クリス・エヴァンス、ロバート・ダウニーJr、スカーレット・ヨハンソン、セバスチャン・スタン、アンソニー・マッキー、ドン・チードル、ジェレミー・レナ―、ポール・ベタニー、トム・ホランド、マリサ・トメイ
監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
(2016年・アメリカ・148分)
内容:何度も世界の危機を救ってきた“アベンジャーズ”。しかし、テロリストとの戦いで多くの民間人の犠牲者が出てしまったことから、その強大な力を危険視する声が高まり、彼らを国連の監視下に置くことが議論される。やむを得ないと受け入れる姿勢のアイアンマンに対し、キャプテン・アメリカはこれに反対する。そんな中、ウィーンで新たなテロ事件が発生し、キャプテンの旧友バッキーが容疑者として指名手配されてしまう・・・。
評価★★★/65点
ヒーロー(善)vsヴィラン(悪)というかつての単純明快な二項対立のヒーロー映画では、ヒーローが敵との戦いで例え街を破壊しようとも何も咎められることはなかった。つまり、法では裁けない(逮捕できる存在ではない)悪を、同じく法を無視し、目には目を歯には歯をの自警主義に基づき退治する(処刑する)超法規的存在というヒーロー像に疑いの余地をはさむ者はいなかった。
しかし、「ダークナイト」(2008)でそれが一変する。
ヒーローは正義を行使するために振るった暴力により結果的には市民を傷つけることもいとわず、なおかつ何にも従わず好き放題行動する危険な存在=犯罪者であるという見方だ。
混沌しかないといってもいい現代の世界において、ヒーローの存在自体が社会問題と化してしまったわけだ。
これはヒーロー=アメリカのイラク戦争での大義なき暴走が大きな背景としてあるのだろうが、ダークナイト以降このヒーローの社会問題テーマは避けて通れない一大トレンドとなった。
その中で今作は、アベンジャーズを国連の管理下に置くという規制法に対してアベンジャーズ内で賛否が分かれ内部分裂を引き起こすという流れになっている。しかもマイティ・ソーとハルクの代わりにキャプテンアメリカ陣営にはアントマン、アイアンマン陣営にはスパイダーマンが参戦し6×6のドリームマッチが繰り広げられる、、。
のだが、一言でいえば自分はキャプテンアメリカを見たかったのであって、アベンジャーズを見たかったのではないってこと(笑)。
結局、ドリームマッチといっても手加減ありのぬるいコスプレ大運動会といったレベルなので、見てても目まぐるしいばかりでイマイチ燃えないんだよね。アクションの見せ方はキレッキレで臨場感もたっぷりだったんだけど、身ひとつの肉弾戦が見物のキャプテンアメリカの激アツ作で見たかった。
挙句の果てにアントマンの巨人化には正直失笑💧
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アイアンマン
出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジェフ・ブリッジス、テレンス・ハワード、グウィネス・パルトロウ、ショーン・トーブ、サミュエル・L・ジャクソン
監督:ジョン・ファヴロー
(2008年・アメリカ・125分)盛岡フォーラム
内容:巨大軍事企業スターク・インダストリーズのCEO、トニー・スターク。発明家としての顔も持つ彼は、新型兵器のデモンストレーションのためにアフガニスタンへ赴くが、テロ集団の襲撃に遭い、瀕死の重傷を負いながらもなんとか生還を果たす。が、拘束中、敵アジトに自社兵器がズラリと並んでいたのを目の当たりにしたトニーは、それがテロに利用されていたことを知り、武器製造からの撤退を決める。そして自分の身体にフィットするパワードスーツを開発し、テロ撲滅の戦いを誓うのだった・・・。
評価★★★★/80点
若手俳優、悩み悩み悩み抜くヒーロー、降って湧いた超能力、正体は明かせない、、アメコミヒーローの典型像だけど、今回はヒゲ面のすっとぼけたオッサン、影など全くない成金の単なる改心、手作りメカ、アイアムアイアンマン!!とことごとく真逆の設定を持ち出してきた。
しかも悪役は完全なステロタイプで、一歩間違えると単調な勧善懲悪のB級映画になるところだったが、ダウニーJrの茶目っ気とシニカルを掛け合わせたようなノー天気ぶりとド迫力の映像技術がカチリとハマり、爽快感あふれる愛すべき娯楽作に仕上がった。
秘書役のグウィネス・パルトロウも軽妙な演技を見せてくれるし、思いっきり可愛く撮られていて抜群に良い。キャスティングの勝利だろう。
それにしてもアナログ感覚を残したメカニック工程には自分の中で久しく眠っていたガンプラ魂をくすぐられて心地良かったなw
個人的にはアイアンマンが着地するときのポーズがめちゃくちゃタマラん
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アイアンマン2(2010年・アメリカ・124分)WOWOW
監督:ジョン・ファヴロー
出演:ロバート・ダウニー・Jr、グウィネス・パルトロウ、ドン・チードル、スカーレット・ヨハンソン、サム・ロックウェル、ミッキー・ローク、サミュエル・L・ジャクソン
内容:公聴会で自らアイアンマンであることを公表したトニー・スタークは、一躍ときの人となるが、パワードスーツのエネルギー源であるリアクターは確実に彼の身体を蝕んでいた。一方、そんなトニーを憎悪の眼差しで見つめる一人の男がいた・・・。
評価★★★/65点
アメコミヒーローのひな形の真逆をいくことで新境地を開いた前作のテイストそのままに、トニー・スタークの傲岸不遜ぶりはますます際立ち、金持ちの道楽ヒーローは太陽のように光り輝く。
この自己満足の権化と対になる陰の部分を敵役ウィップラッシュ(ミッキー・ローク)が担っているのだけど、F1会場で繰り広げられるオッサン同士の壮絶バトルは見もの。
けど、もうちょっと他にもウィップラッシュに見せ場と物語を与えてほしかったかなと。まぁその不足分をヨハンソンのアクロバティックアクションとサム・ロックウェルの小物ぶりが補ってくれるけど、ドラマと新鮮味には乏しく。。
あくまでテンションアゲアゲの娯楽作として見るべし、、ってもとからそういう作品なんだけどね
しかし、ヨハンソンは何をやらせてもズギュ~~ンだねぇw
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アイアンマン3(2013年・アメリカ・133分)WOWOW
監督:シェーン・ブラック
出演:ロバート・ダウニー・Jr、グウィネス・パルトロウ、ドン・チードル、ガイ・ピアース、レベッカ・ホール、ベン・キングスレー、ウィリアム・サドラー
内容:アベンジャーズの戦いから1年。人類滅亡の危機を回避したトニー・スタークだったが、最近めっきりやる気をなくし鬱病寸前になっていた。そんな中、巷では凶悪テロリスト・マンダリンによる爆破テロが続発。さらにトニーの自宅がマンダリンによって襲撃され、開発中だった新型スーツもろともトニーは海底へと落下していく・・・。
評価★★★/65点
悩みなどかけらもないようなお気楽ヒーローだったトニー親父がPTSDになって不眠症という設定は面白いけど、なかなかそれがトニー・スタークのキャラクターに肉付けされていないような印象を受ける。
寝ていないので無駄にハイテンションになっている様が、まるでクスリ漬けになってラリっているのと大差ないのでw、逆にドン底にズーンと落ちてる姿があればメリハリがあったのになぁと思った。
あと、敵役キリアンの動機付けがいまいちよく分からなくて、これ見るとただ単にトニーに約束をすっぽかされたことに対する復讐心だけというかんじで、だとするとめっちゃ小物じゃんていうw。しかも小物という点では凶悪テロリスト・マンダリンのベン・キングスレーに完全に食われちゃってるので印象が薄くなっちゃってるし。
と、この両極がイマイチなので見所がないかといえば、頭空っぽにして見れば、プラスマイナスだと若干プラスにはなるかな
特に遠隔操作ができて自由に着脱可能なギミック満載のバトルスーツと、人間ゴジラと化す悪役超人の特殊能力を駆使したアクションはそれだけでもお腹いっぱい。さらに人海戦術や物量作戦で絵面はめまぐるしく変わり飽きることはない。
あとはなんといってもペッパー嬢の活躍ぶりだろう。
90年代から00年代にかけてポスターからテレカに至るまで集めまくっていた大のグウィネス好きの自分にとっては、アクションまでこなしちゃうの!?という嬉しい驚きがあったし、Mr.インクレディブルのイラスティガールをほうふつとさせてすごく良かった。
こりゃオッサンなんかほっといてペッパー・ポッツの次作に期待だなw
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