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2016年10月23日 (日)

夢のシネマパラダイス606番シアター:キングスマン

キングスマン

Poster1出演:コリン・ファース、マイケル・ケイン、タロン・エガートン、マーク・ストロング、ソフィア・ブテラ、サミュエル・L・ジャクソン、マーク・ハミル

監督:マシュー・ヴォーン

(2014年・イギリス・129分)盛岡フォーラム

内容:「キングスマン」は表向きはロンドンの高級スーツ店だが、実はどの国にも属さない民間スパイ組織の本拠地。ある時、失踪した科学者を追っていたエージェントの一人が殺害されたため、欠員補充の新人採用テストが実施されることになる。チーム指折りのエリートスパイであるハリーは、かつての同僚の息子でチンピラ生活をしている若者エグジーをスカウトする。こうしてエグジーは過酷な採用テストに臨むが・・・。

評価★★★★/75点

一言でいえば全編ノリノリな悪ふざけのスパイ映画だけど、これがまぁとにかくスゴイ。

何が凄いのか、、それは下品なのに上品、悪趣味なのに小粋、ポップなのにクラシカル、ハードなのにエレガント、カジュアルなのにオフィシャル、グロテスクなのにビューティフル、、要はメイド・イン・アメリカの野蛮なポピュリズムに彩られたやかましさと、メイド・イン・イギリスのシニカルな美意識に彩られた落ち着きが共存している絶妙なあんばいがスゴイのだ。

それはハンバーガーをがっつく米国人ラッパーと、ナイフとフォークを常用する英国紳士の対比に表れているんだけど、そのアンバランスさが映画の色になっていて面白いんだよね。なんか007をタランティーノが撮ったらこうなるみたいなかんじで。

しかしまぁ、脳漿花火までいくともう笑っちゃうしかなかったけど、続編でガラリと色を変えてくれたらまた面白いなと思う。

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コードネームU.N.C.L.E.

Cef8ff23出演:ヘンリー・カヴィル、アーミー・ハマー、アリシア・ヴィキャンデル、ジャレッド・ハリス、ヒュー・グラント

監督・脚本:ガイ・リッチー

(2015年・イギリス・116分)WOWOW

内容:米ソ冷戦が続く1963年。CIAエージェント、ナポレオン・ソロが東ベルリンへ潜入する。行方不明の天才科学者テラー博士捜索のカギを握る娘ギャビーを西側へ亡命させるためだったが、KGBのイリヤ・クリヤキンの妨害に遭う。が、ナチス残党の犯罪組織が核開発を進めていることが判明。その阻止のために米ソは協力を余儀なくされ、ソロはあろうことかイリヤと手を組まされるハメに・・・。

評価★★★★/75点

21世紀に入ってアメリカ一極支配が早々に崩れ去り多極化が進むのかと思いきや、暴言王が大統領になるわ、イギリスがEUから離脱するわ、中国が領土拡張に躍起になって好き勝手するわ、テロは頻発するわ、多極化どころかカオスのるつぼと化す中で、米ソ東西冷戦の二項対立軸なんて今やカビの生えたような古臭い過去の遺物なわけで、もはや映画の題材としては使い物にならないのは自明の理。

しかし、その点今回の映画は水と油の米ソのスパイ同士がコンビを組むという意表をつく設定になっていて、しかもそれが好センスのバディムービーに昇華されていたと思う。

特に、ルパンみたいな元天才泥棒で稀代のプレイボーイ紳士ナポレオン・ソロと、クールなのに情緒不安定なのが玉にキズのキレきれマザコン男イリヤ・クリヤキンと、レスリングが強いコケティッシュな小悪魔運転手ギャビー・テラーのキャラクターバランスがすこぶる良い。

例えていえば、ピアース・ブロスナンとダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド2人の間に峰不二子が割って入るようなかんじで、殺意の入り混じる丁々発止のやり取りがコミカルで軽妙なテンポを生み出していて面白かった。

また、60~70年代風の画作りもオシャレで良かったけど、まさかこれが60年代の海外ドラマがオリジナルだったとは驚き。そういう点ではレッドフォードとマックイーンあたりも彷彿とさせるくらいシナリオではなくキャラクターで魅せる映画だと思うので、ぜひ続編を作ってほしいところ。

あと、ギャビー役のアリシア・ヴィキャンデルにも要注目

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ウォンテッド

Wanted2出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジェームズ・マカヴォイ、モーガン・フリーマン、テレンス・スタンプ、トーマス・クレッチマン

監督:ティムール・ベクマンベトフ

(2008年・アメリカ・110分)WOWOW

内容:仕事もプライベートもさえず、パニック障害の薬も手放せない若者ウェスリー。そんな彼の前にある日、謎の美女フォックスが現われる。なんと彼女いわくウェスリーは、千年以上前から存在してきた秘密の暗殺組織“フラタニティ”の正統な継承者だというのだ。しかし、全くのド素人である彼にはいったい何のことだか飲み込めず・・・。

評価★★★/60点

仕事も恋愛もドン底のしがないサラリーマンが秘密の暗殺組織にスカウトされ殺し屋になっていくという話からして既にありえないんだけど(笑)、しかも何か特殊な身体能力を得たりだとか全身武器の重装備をするでもなく、ただ有能な殺し屋だった父親の血を引いているだけって、そりゃないだろっていう・・

よって、実戦形式のスパルタ修行を積み重ねていくしか強化方法がなく、それで怪我をすればお風呂に入って全快って、それもねえだろ!とツッコミどころは満載ww

例えば「マトリックス」の場合だと、仮想現実が舞台なので脳トレを繰り返せば強くなれるというところに説得力が生まれるけど、今回のようにド素人が殺しのライセンスを獲得するというのは無理あるだろっというのは最後まで引っかかったままだった。

また、弾丸の軌道を自在に操れるというのも個人的には反則技に見えて好かなかったなぁ・・。

まぁ、アクションシーンに新機軸を打ち出すために作られた設定ともいえるけど、そこまでアクションシーンが刺激的だったとも自分の目には映らなかったので・・・。

話の筋立てもあって無きようなレベルなので、アンジーのカッコ良さに鑑みてかろうじてこの点数というかんじかな。。

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