夢のシネマパラダイス121番シアター:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
ギャラクシー街道
出演:香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、優香、遠藤憲一、山本耕史、大竹しのぶ、西田敏行
監督・脚本:三谷幸喜
(2015年・東宝・109分)WOWOW
内容:西暦2265年。木星と土星の間にあるスペースコロニー「うず潮」と地球との幹線ルート246666(通称ギャラクシー街道)。賑わっていたのも今は昔。その片隅にあるサンドサンドバーガー・コスモ店の店主ノアは、経営不振で地球へのホームシック状態。妻のノエはそんな夫を案じる中、ノアの元カノ・レイが夫婦で店を訪れるが・・・。
評価★★☆/50点
三谷幸喜に全幅の信頼を置いている自分は、この映画の巷での悪評をどうにも信じられずにいたけど、実際見てみたら本当に拍子抜けを食らってしまったw
例えていうなら三谷印の美味しいビヤガーデンに行ったらノンアルコールビールを出されたような失望感を味わわされたといえばいいだろうか。
三谷節の十八番といえば、スタジオやホテルや法廷や城内というように限定空間という箱庭シチュエーションでのドタバタ劇で、そこで繰り広げられる笑いの真髄は、いたって大真面目な登場人物たちの意思疎通や認識のビミョーな齟齬・誤解が生みだすボタンのかけ違いにある。
例えば「ザ・マジックアワー」で佐藤浩市がマフィアの大ボスの前でナイフを猟奇的に舐め回すシーンに抱腹絶倒するのは、当の本人だけが映画撮影を行っていると思い込む一方、マフィアも彼を本物の殺し屋と錯覚する両者の勘違いを第3者視点でツッコミながら見られる面白さがあるからだ。
そういう点で見ると今回の映画は、狭い店内という限定空間を踏襲しているものの、肝心のボタンのかけ違いが単なる宇宙人の特質の違いにしかなっていなくて、ヒステリーを起こした大竹しのぶの電磁波放電スパークやボンテージ姿の遠藤憲一の出産シーンなど名うての役者が宇宙人に扮する面白さしか笑いどころがないんだよね。
キャラクターの見た目の面白さだけで2時間付き合えるほどの忍耐力は自分にはなかったかな・・
まぁ、小栗旬がスーパーヒーローのキャプテンソックスに変身した後のもッさい着ぐるみ状態には脱力を超えたシュールさがあって思わず爆笑しちゃったけど、そういうヴィジュアル頼みだけではないキャラクターを絡み合わせた群像劇をこそ見たかった。
三谷幸喜はそれが出来過ぎるくらい出来る人なはずなので、やはり今回は失敗作
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
出演:クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、ジャイモン・フンスー、ジョン・C・ライリー、グレン・クローズ、ベニチオ・デル・トロ
監督:ジェームズ・ガン
(2014年・アメリカ・121分)WOWOW
内容:子供の頃に地球から宇宙船で誘拐されたピーター・クイル。26年経った今では名打てのトレジャーハンターになっており、母親の形見であるウォークマンを片手にノリノリで宇宙を飛び回る日々。そんな中、ピーターは謎の球体“オーブ”を手に入れる。しかしその途端に、美しい暗殺者ガモーラや賞金稼ぎのアライグマ・ロケットとその相棒である樹木型ヒューマノイド・グルートに命を狙われるハメに。しかし、4人揃って逮捕され刑務所送りになってしまう。刑務所では凶暴な囚人ドラックスと出会い、ひょんなことからワケあり5人組は手を組み“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”を結成するが・・・。
評価★★★/60点
10ccの名曲で幕を開けた時は、SFと70年代ポップスの組み合わせという独創的なセンスにワクワクしてしまったんだけど、その後はな~んかハジケないまま終わっちゃったかんじ。
何の予備知識もなかったので、キャラクターの顔と名前や関係性、舞台となる地名までもがあやふやになってしまって1時間見たところで巻き戻して最初っから見るハメになったのは自分が悪いとは思う(笑)。
しかし、8歳のときに宇宙人にアブダクトされた主人公が26年後、ウォークマン片手に陽気な足どりで別な惑星を闊歩する根明キャラにどうすればなるのか、自分の想像の範囲外で違和感があったし、亡き母の形見である「最強ミックスvol.1」の音楽たちが地球への望郷のアイテムになっていないのも共感しかねるところで、いまいちノリきれない。
明るくスカッとするポップコーンムービーとしてしか見れないもどかしさといえばいいだろうか、ドラマとしての真新しさも一切なかっただけに、感情移入に足るキャラクターの掘り下げがもっと欲しかった。
まぁ、トレジャーハンターのピーター、紅一点もとい緑一点のガモーラ、全身タトゥー男のドラックス、凶暴アライグマのロケット、植物版チューバッカのグルートと、“宇宙戦隊ゴレンジャー”ばりの顔見世としては頭に残ったので、続編はそこそこ楽しめそう、、ってそれでいいのかw!?
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ギャラクシー・クエスト
出演:ティム・アレン、シガニー・ウィーバー、アラン・リックマン、トニー・シャローブ、サム・ロックウェル
監督:ディーン・パリソット
(1999年・アメリカ・102分)DVD
評価★★★★★/90点
内容:宇宙探査局の乗組員の活躍を描いた地球の人気テレビドラマ「ギャラクシー・クエスト」。これを歴史ドキュメンタリーだと勘違いしているサーミアン星人は、宿敵の攻撃から守ってほしいと、出演者たちに助けを求めてやって来た!?へっ?間抜けな俳優達と本気度100%のサーミアン星人の触れ合い漫才は必見!!
“ドリームワークスに対する自分の信用格付けは、この映画を見たことによってワンランク上がった。”
AAAとまではもちろんいかないが、こういう映画を作ってくれるところだったら投資してもいい気分だ、とさえ思ってしまった。トカゲヘッドにかけてそういう感情さえ抱いてしまったのだ。見ることを躊躇していた自分が恥ずかしい・・。
しかし、この映画、当時住んでた仙台では上映されていたのだろうか。。それすら分からない、、記憶にない。。
もうブラックホールに飛び込んで出てきたくない気分
そもそもこの映画のことを初めて知ったのは某映画雑誌で、執筆者が選ぶ年間ベスト10にランクインしていた時だった。
しかしこともあろうか、ますます自分は見るのを躊躇してしまったのだ。だって読者が選んだランクでは30位以内にも入ってないんだもん。
ハハァン、要するに単館系、インディーズものなのね、と憶測をつける。
たしかに出てる役者はB級っぽいし、レンタル屋行ってパッケージを見てみると、ピンクと緑って・・。
ああ、なんか頭のお堅い執筆者、批評家連中あるいはオタク系の好きそうな映画なんだろうなぁと目星をつけ、結局借りるのをやめる。そしてめぼしいメジャー作品をほとんど見終わった頃にやっとでレンタルする順番が回ってきたという次第なのだった。
そしたらドリームワークス製作でまずビツクリ、そして映画の出来にブッ飛び!
何なんじゃこりゃあ!お、お、お、面白すぎる!
作品の少数精鋭主義戦略を売りにしていたドリームワークスだけのことはある。
そして単純バカな自分は確信をもった。
ドリームワークスは信用できると(笑)。
以上、約20年前の戯れ言でありましたww
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