夢のシネマパラダイス602番シアター:進撃の巨人
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN/エンドオブザワールド
出演:三浦春馬、長谷川博己、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみ、石原さとみ、ピエール瀧、國村隼
監督:樋口真嗣
(2015年・東宝・98分/2015年・東宝・87分)盛岡フォーラム
内容:かつて人類は、突如出現した謎の巨人たちに襲われ、大半が喰い殺された。かろうじて生き残った者たちは、巨大な壁を三重に築き、その内側でどうにか生き延びた。それから100年後、壁の中は平和な日常が当たり前のように続いていたが、青年エレンは壁の外に広がる未知の世界に憧れを抱くようになっていた。そんなある日、壁よりも高い超大型巨人が出現し、最外壁が崩壊、その穴から多数の巨人が侵入し、街は地獄絵図と化した。それから2年、惨劇を生き延びたエレンは、武装調査団の一員として外壁修復作戦に臨むが・・・。
評価★★/40点
伸びきったラーメンを食べても食べても減らない絶望感に似たツマラなさ、、正直それ以上の言葉が思い浮かばない。
なんだろなぁ、前後編とも各90分枠ってところからして、ヤル気あんのかコイツらって思ったけど、民放地上波の映画放送枠に収まるようにやっつけ仕事で作ったようなかんじ。
大作なんだから、せめて2時間×2で描けよていう・・。
そもそも、100年間巨人が現れなかった世界だよ。なのにものの10分で超大型巨人が現れるってどうなのよ(笑)。「ジュラシック・パーク」「ジョーズ」のスピルバーグみたいにちっとは焦らせよって思ったのは自分だけ!?
で、シナリオが最悪すぎるのは明白で、それについてはとやかく言う気力もないのでどうでもいいとしてw、それ以外に根本的な問題として、作り手の志向するベクトルが見る側のベクトルとズレちゃってるというのはあったと思う。
それはつまり、ハリウッドのようにCGで全てをまかなえる資金と時間に乏しい中で、日本映画伝統のミニチュアや着ぐるみを使ったアナログ特撮技術による映像表現で撮るしか他に道はなかったのはたしかにそうだろうし、CGには出せない進撃の巨人独特の気持ち悪さはよく伝わってくる。
しかし、特撮畑出身の樋口監督ということもあって、その気概が強くなりすぎて、結局ウルトラマンやゴジラの系譜と同じ単なる特撮映画の枠に成り下がっちゃってるんだよね。でも、マンガ読んでる時に怪獣とバトルするような先に挙げた系譜なんてこれっぽっちも頭に浮かばないわけで、進撃の巨人はベクトルとしてはそっちじゃないよねっていう。
じゃあどっちなのってことになると、特撮の雰囲気はもちろん必要不可欠だけど、主テーマは少年兵を主人公にした「フルメタル・ジャケット」であり「プライベート・ライアン」ではないのか。
作り手はそこを全く分かっていない。巨人と巨人のタイマンプロレスが主じゃないんだってことを小一時間問いつめたい(笑)。
そういう意味では、前編のオープニングで壁の外にあるといわれている海を見てみたいって本当の自由の獲得という伏線があるんだから、壁外調査をメインにして後編ラストで海にたどり着くってのが自然な流れだと思ったんだけど。まさか壁登ったら海見えたって、、100年気付かなかったのかよっ
もう、マジで笑うに笑えない。映画自体とんだ不発弾だったというオチ・・・。
P.S. マンガ原作は作者が意図してのものなのかどうなのか笑いを誘うツッコミだったり小ネタがけっこう散りばめられていて、にもかかわらずことごとく苦笑するほどツマラなくて(爆)、それがまた独特な進撃ワールドを醸し出しているんだけど、映画でそれを真似なくてもいいんだからね。。サシャ・ブラウスの食い意地なんて不要だからww
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BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
出演:マーク・ライランス、ルビー・バーンヒル、ペネロープ・ウィルトン、ジェマイン・クレメント
監督:スティーヴン・スピルバーグ
(2016年・アメリカ・118分)盛岡フォーラム
内容:ロンドンの孤児院で暮らす10歳の少女ソフィー。真夜中に起きているのが好きな彼女はある夜中、恐ろしげな巨人に掴まれて、“巨人の国”へと連れ去られてしまう。しかしその巨人は意外にも心優しく、ソフィーは少しずつ心を通わせていく。ところがその国には、人間を食べてしまう獰猛な巨人もいた・・・。
評価★★☆/50点
ディズニーのロゴが出た後にスピルバーグのアンブリンのロゴが出てきて、あれっ?スピルバーグがディズニー映画撮るのって今まであったっけと思いつつも、これって最強コラボじゃん!と見始めたら正直ドボン⤵
まずもって、巨人キャラが進撃にしろハリポタにしろLOTRにしろジャックと天空の巨人にしろ知能指数が低いということに飽き飽きしてきたってのがあって(笑)。夢を見させるのを生業とするBFGは別にしても、9人の人間豆食い巨人がバカキャラすぎて面白くないんだよね。
じゃあ、この映画何が面白かったかというと、BFGがバッキンガム宮殿で女王陛下と謁見するシーンだったけど、これも考えてみたらオカシな話で、ファンタジー映画で虚構世界がツマラないというのはかなり問題だと思う。
また、現実世界の方もクラシカルな童話調の印象を受けたので、ピーターパンと同じく19世紀後半から20世紀初めのお話かと思いきや、軍隊ヘリが出てきたりレーガン大統領の名前が出てきて、どうやら1980年代の設定らしく、なんだかそこもしっくり来なかった。
まぁ、子供向けとしてはディズニーが吉と出て、大人向けとしてはディズニーが足かせになったかんじかな。。
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