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2016年7月29日 (金)

夢のシネマパラダイス272番シアター:砂の惑星

ジュピター

Poster4_2出演:チャニング・テイタム、ミラ・クニス、ショーン・ビーン、エディ・レッドメイン、ダグラス・ブース、ぺ・ドゥナ

監督・脚本:ラナ&アンディ・ウォシャウスキー

(2015年・アメリカ・127分)WOWOW

内容:近未来。ロシアから密入国し、NYで細々と暮らしている女性ジュピター。ある日エイリアンに突如襲われるが、猿との交配によって驚異的な身体能力を持つ謎の傭兵ケインに救われる。ケインは、人類は宇宙を支配するある王族によって作られたものであり、ジュピターはその王族の末裔だと告げるのだった。そして、彼女は人類存亡をもかけた王族内の王位継承権争いに巻き込まれていく…。

評価★★☆/50点

マトリックス的世界観の幻影を垣間見せるディストピア&侵略SF、壮大な宇宙を舞台とするスペースオペラ、行きて帰りし物語という定型ファンタジーの三要素を融合した意欲作、、と言いたいところだけど、そのどれもが陳腐化してしまっていて1+1+1=3ではなく、0.5+0.2+0.3=1にしかなっていない凡作だったというオチ(笑)。

レトロなスチームパンク感を醸し出すテリー・ギリアム系と奇形的な美的センスを醸し出すデヴィッド・リンチ系のB級スパイスもほんのりまぶしているんだけど、とっ散らかって味がもう分かんねーよみたいな・・・。

しかも、大風呂敷広げるとみせかけて、話のメインストリームは骨肉の遺産相続争いって、裁判所行けーww

空中をスケートリンクのように滑空する反重力ブーツとか、大都会シカゴ上空でのドッグファイトなど映像的な見せ場はあっただけに、ストーリーとキャラクターをたらい回しにするのではなく、この作品ならではのオンリーワンな新機軸を創造してもらいたかった。

ウォシャウスキーでこの出来は、、正直評価に値しない。。

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ジョン・カーター

O0600080311920262916 出演:テイラー・キッチュ、リン・コリンズ、サマンサ・モートン、マーク・ストロング、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ウィレム・デフォー

監督:アンドリュー・スタントン

(2012年・アメリカ・133分)WOWOW

内容:1881年、NYで大富豪ジョン・カーターが謎の失踪を遂げ、甥のエドガー・ライス・バローズに一冊の日記が託される。そこには、想像を絶する彼の冒険譚が記されていた。なんと彼は不思議な現象によって、未知なる惑星バルスームへ降り立ったというのだ・・・。

評価★★☆/50点

巷での酷評の嵐を知った上で観たためか最後までスラスラと見れてしまった。

が、面白くないことに変わりはない(笑)。

西部開拓時代の騎兵隊員がバルスーム(火星)へ転送され、そこでの種族間争いに巻き込まれていく英雄譚はカタチとしては悪くない。

しかしながら、バルスームの覇権をめぐるゾダンガ、ヘリウム、サーク族の三つ巴の戦いに全く血湧き肉踊らないことがこの映画をめっぽうツマラないものにしている。

例えば二大勢力ゾダンガとヘリウムの対立に第3勢力である戦闘民族サーク族がどういうふうに関わっているのかとか、この覇権争いの裏で糸を引いているマタイ・シャンのやってることが暇つぶしにしか見えないとか根本的なとこの描写が浅いし、さらにそこにサーク族内の闘争も絡んでくるため、支離滅裂な展開もはなはだしく、複雑な対立構図の中になかなか入り込んでいくことができない。

しかも、キャラクター描写がさらに輪をかけて浅すぎて、敵味方ともに魅力ゼロなので引き込まれないし、サーク族の見分けがつきづらいのもイタイ。。なんかアンガールズ田中のカニ真似にしか見えないんだよね(笑)。

あと、火星の重力が地球より軽いので、主人公がジャンプ力や腕力など超人的能力を獲得するという設定は面白いのだけど、映像にすると漫画チックで軽すぎて見栄えが悪いのもマイナス要素。

飛翔と落下にとって重力がいかに重要なのか逆に分かった気がした。

ただ、この作品の原作って1911年に書かれてるらしくて、100年前ってことを考えるとすごいイマジネーションだなぁと感心してしまう。

スターウォーズや砂の惑星、アバターの元ネタだと思えばこれはやっぱり見ておかなければならない映画なのかもしれない。

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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年・ソ連・134分)Video

 監督:ゲオルギー・ダネリヤ

 出演:スタニスラス・リュブシン、ユーリー・ヤコヴレフ、エヴゲーニー・レオノフ

 内容:妻に頼まれてマカロニを買いに街へ出た建築技師のマシコフに、怪しげなことを言っている変なオッサンがいると学生ゲデバンが助けを求めてくる。浮浪者のような身なりのそのオッサンは、自分は異星人で、自分の星に帰りたいと話す。そんな話など信じられるわけがないマシコフは、男が持っていた空間移動装置のボタンを押してしまい・・と、次の瞬間、マシコフとゲデバンは砂漠のド真ん中に。もちろんここはロシアのカラコルム砂漠かどこかだろうと思って歩いていると、何やらクー!クー!と鳴く男が現れ・・・。旧ソ連で公開当時1570万人を動員したという幻のカルトムービーここに見参!

評価★★★/65点

“「キュー」と「クー」の聞き分けに関して自分の右に出る者はいないと豪語できる!って日常使わないのが玉に瑕・・・。”

レンタル屋のSFコーナーにひっそりと隠れるように、しかもパッケージが何とも古めかしい佇まいで、1本だけ異質な雰囲気を醸し出しているビデオがあった。

手に取ってみると、ソビエトSFファンタジー大全集第1弾と書いてあるではないか。

なんじゃそりゃ。ソ、ソビエト!?ていうか第1弾てことは第2弾もあるのかよ。見あたらねえよみたいな。

しかしソビエトという響きだけでもいまや忘却の彼方だというのに、SFファンタジー?大全集?って、、、とにかくなんだか異質な触れてはならないようなものに触れてしまったような気がして、しかもそれが無性に気になる。

「リング」で主人公がロッジのカウンターの棚に無造作に置かれていた裸のビデオテープに引きつけられてしまったように。

そして、怖いものみたさに、、、借りた。

そして・・・

肩肘張って臨んだ自分がキュー、キュー、キュ~~(大バカ)だった・・・。

この映画のキュ~~度にはそんじょそこらの代物など到底及ばない。

楽々とバカの壁を飛び越え、不条理だと感じることさえすでにキューーだ。それくらいキュ~~なのだ。この映画。。。

これは観た者にしか分からない。自分はこんなキュ~~な映画を観たことがない。

恐るべしソビエト。

まさか第2弾もキューーなのか。。

いやぁ、とにかく参った参った。オープニングのテーマ曲と画面を見たときは、おっ、未来少年コナンかと思っちゃったけど・・・。

ちなみにこの年ハリウッドでは、「トップガン」「エイリアン2」「スタートレック4」などが公開されている。

ものすごい落差だ・・・。

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砂の惑星

00000468714l 出演:カイル・マクラクラン、フランチェスカ・アニス、ショーン・ヤング、スティング

監督・脚本:デイヴィッド・リンチ

(1984年・アメリカ・137分)

評価★★★☆/70点

内容:西暦10091年、人類は宇宙へ進出し、絶大な勢力を誇る皇帝シャダム4世は救世主の出現を危惧していた。予言によれば、救世主は皇帝のいとこアトレイデス公爵の息子ポールだった。皇帝は公爵に砂の惑星アラキスを与える陰で、彼の宿敵ハルコネン男爵と手を組んで公爵を襲い、公爵を自害に追い込む。生き逃れた母とポールは、アラキスの原住民である戦闘集団フレーメン一族のもとに潜伏。そして成長したポールは一族を率いて父の復讐とアラキスの奪回を目指す。。

“デイヴィッド・リンチ原産本格スパイス入りエキスをSFに数滴ポッタポッタと垂らしただけで、一度見たら忘れられない強烈な映像世界に変貌を遂げる。”

それほど強力な香料ですので、悪夢を見た場合は即刻使用を中止して下さい。

そのまま使用を続けると赤ん坊の泣き声が聴こえてくるといった幻聴や、シュークリームの中に切り取られた人間の耳を見つけてしまうといった幻覚に悩まされます。

狂気と神秘の世界のはざまで酔いしれたい方はそのままご使用下さって結構です。どうなっても知りませんが・・・。

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銀河ヒッチハイク・ガイド(2005年・米/英・109分)WOWOW

 監督:ガース・ジェニングス

 出演:マーティン・フリーマン、サム・ロックウェル、モス・デフ、ズーイー・デシャネル、ビル・ナイ、ジョン・マルコヴィッチ

 内容:自宅がバイパス建設で立ち退きを迫られている可哀想な英国人アーサー・デント。が、ある日突然、上空に無数の宇宙船が出現。ななんんと太陽系を通る銀河バイパス建設で地球が爆破されることになったのだ。そしてあっけなく地球は消滅・・。しかし、実は異星人だった親友フォードに助けられたアーサーは、銀河系最大のベストセラー“銀河ヒッチハイク・ガイド”を手にパジャマ姿で宇宙を旅するハメになった・・・。

評価★★★/65点

“わっけ分かんねーー!!!”

映画の中に出てくるセリフ、、、、

「皆は神が創造主と信じていたが、ジャトラヴァーティド人だけは宇宙はクシャミをしたアークルシージャーの鼻から出てきたと信じていた。白いハンカチの襲来と呼ばれるものを恐れる彼らは小さな青い生き物で、腕が1人50本あり、車輪が発明される以前に消臭スプレーを発明した唯一の種族だ。」

って、、わっけ分かんねーーー!!!(^д^)ハァ?

脈絡のない小ネタの数々と、どんどん脱線していくプロットに途中からストーリー追うのをやめかけたけど、一応起承転結を踏んでいるのでますますもってとっつきにくくなっちゃってる。疲れる映画です。。。CGの使い方は巧いけど。

原作は銀河ヒッチハイク・ガイドシリーズとして5巻出ているらしいけど、う~ん、、後ずさりしちゃうな。

まぁ「不思議惑星キン・ザ・ザ」と並ぶ脱力SF映画なのかもしれないけど、もし続編が製作されるようなことがあったらお勉強してみようかな。

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» バカの壁 [読書感想文]
著者は東京大学名誉教授、解剖学者の養老孟司氏。大ヒットしたこの本を遅ればせながら読んだ。「NHKは神か」や「松井、イチロー、中田」などいろいろな項目について独自の意見が書かれている。科学者ということで、データに基づいた緻密な理論を展開するのかと思っていたのだが、結構主観的な意見が多いように感じた。脳の研究に加え、育った年代(昭和12年生まれ)も著者の考え方に大きな影響を与えているのではないかと思う。内容に関しては、共感できる部分もあれば共感できない部分もあった。NHKが「公平・客観・中立」をモットー... [続きを読む]

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