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2016年7月29日 (金)

夢のシネマパラダイス601番シアター:マッドマックスシリーズ

マッドマックス

Max2出演:メル・ギブソン、ジョアン・サミュエル、ヒュー・キース・バーン

監督・脚本:ジョージ・ミラー

(1979年・オーストラリア・94分)NHK-BS

内容:追跡専門のパトカーに乗る警官のマックスが暴走族を追跡していた途中、彼らのうちの一人が事故死した。復讐を開始した暴走族は、マックスの相棒を焼き殺し、妻子を連れて旅に出ていたマックスを追いかけ、マックスの妻と子をひき殺す・・・。暴走族に妻子を殺された警察官が復讐のために戦いを挑む姿を、ハードなカーアクションとショッキングな残酷描写で見せるアクション映画。

評価★★★/65点

環境に悪そうな車がブギャンブギャンいわせながら爆走する様は、古ぼけた時代性も感じられて逆に心地良かったりするし、悪玉の額にハエが止まっている安っぽさはB級ぽくて良いんだけど、けっこう後味は悪い映画なんだよね。

まるで「激突!」(1971)のトラックかはたまた「ジョーズ」(1975)のサメのごとく、どこまでも追っかけてくる暴走族軍団に、引っ張って引っ張って終盤ついに轢き殺されてしまうマックス(メル・ギブソン)の妻子。

そして復讐の鬼と化すマックスの青い瞳が不気味に瞬くとき、後に残るは死体と空しさだけ・・・。

はっきりいって、めちゃくちゃ怖いです。。

しかし、、ホント、オーストラリアってハエ多いよねぇ(笑)。水曜どうでしょうでオーストラリア横断ロケやってた時も大泉洋にハエたかりまくってたからなぁ。。しかも、日本のよりも一回り大きいらしいし、、って、この話引っ張ります??いえ・・。

いや、ゴキブリもめちゃ多いんだってよ

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マッドマックス2(1981年・豪・96分)WOWOW

 監督・脚本:ジョージ・ミラー

 出演:メル・ギブソン、ブルース・スペンス、ヴァーノン・ウェルズ

 内容:前作から数年後。石油が枯渇し無政府状態となった世界。砂漠を旅するマックスは、凶悪な暴走族と懸命に戦う小さな村から用心棒を頼まれ、協力することにするが・・・。

評価★★★/60点

砂埃、オッパイ、モヒカン、野生児、火炎放射器、ハンドボウガン、暴走族、荒野、改造車、ボンテージファッション、、、

まんま北斗の拳!

でも、実は北斗の拳の2,3年前に公開されてるんだね、この映画って。

この映画が全ての元凶だったのか。。ひでぶっ

と冗談はさておくとしても、物語のアウトラインは馬をバイクと車に変えた現代版SF西部劇になっているんだけど、今回の話は聞くところによると日本のテレビ時代劇「隠密剣士」のエピソードが元ネタになってるらしくて、そう考えると流れ者の一匹狼が最初はうさん臭がられながらも善意の人々を救って去っていく基本プロットって黒澤明の「椿三十郎」なんかにも通じるところはあるのかも。

あるいはこのような普遍的なヒーロー像はそれこそ西部劇の「シェーン」をも想起させるところだけど、オーストラリアの乾ききった風土のせいかあまりにも描写がドライすぎて道徳観念そっちのけのバイオレンスが際立ってしまい、メル・ギブソンの憂いを秘めた青い瞳をもってしてもかの作品のような神話性までを獲得するには至らなかったようだ。

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マッドマックス/サンダードーム(1985年・オーストラリア・107分)WOWOW

 監督・脚本:ジョージ・ミラー

 出演:メル・ギブソン、ティナ・ターナー、アンジェロ・ロシット、ポール・ラーソン

 内容:生きるために砂漠を彷徨うマックスが辿り着いた町バータータウン。そこは女王が治める町で、豊富な電力により栄えており、住民たちはサンダードームと呼ばれる闘技場での残酷な決闘ショーに熱狂していた。そんな中、町の電気技師が女王に反逆を企て、それに巻き込まれたマックスは砂漠へ追放されてしまう。が、行き倒れた所を謎の子供たちに救われる・・・。

評価★★☆/50点

前2作の出がらしの薄まったお茶みたいな中身で、狂気と憎悪が渦巻く殺伐とした空気はどこかへ雲散霧消、しかもティナ・ターナーの印象が強すぎてメル・ギブソンがかすんじゃってるという体たらく。しかも武器がフライパンって、そりゃないだろww

完全なファミリー映画に成り下がっちゃったね。。

でも、線路を爆走する機関車の逃走劇が「怒りのデスロード」のウォータンクにつながってると思うと少しは見所あるのかも。。

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マッドマックス 怒りのデスロード

Poster_3_fury_road_mad_max_by_cesar出演:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キース=バーン、ロージー・ハンティントン・ホワイトリー、ゾーイ・クラヴィッツ

監督・脚本:ジョージ・ミラー

(2015年・オーストラリア・120分)盛岡フォーラム

内容:資源が枯渇し、砂漠化が進行した世界。愛する家族を守れなかったトラウマを抱え、本能のままに彷徨する元警官のマックスは、ある日、ウォーボーイズという武装集団に拉致されてしまう。彼らは、水を独占し、一帯を支配する独裁者イモータン・ジョーに仕える狂信者たちで、マックスは放射能被ばくのため短命な彼らの“輸血袋”として利用される。そんな中、ジョー配下の女戦士フュリオサが、ジョーに囚われていた5人のワイブス(子産み女)を引き連れ逃亡。裏切りに怒り狂うジョーは、容赦ない追跡を開始する。そしてマックスもまた、この狂気の追跡劇に巻き込まれていくが・・・。

評価★★★★★/100点

バカと天才は紙一重というけど、こと映画に関してはバカはバカのままで終わるのが常だった。

しかし今回、天才というバカの向こう側に行き着いた映画を初めて体感してしまった。掛け値なしのB級バカ映画が正真正銘の大傑作に変貌を遂げる奇跡を目の当たりにする快感といえばいいだろうか。

普段ならこのての狂乱のバイオレンスアクションなど見向きもしない還暦過ぎの母親と妹まで虜にしてしまったのだから、まさに麻薬ばりのブッ飛び映画である。

それはつまるところ緩急の急でしか成り立っていない映画だからだといえるけど、それを可能にしているのは極端なセリフの少なさにある。特に説明セリフはほとんどなく、そのぶん映像イメージで全てを語らせる。

そしてそれを保証担保するのがCGを極力排した実写ありきの映画的リアリティと、人喰い男爵というネーミングに恐怖ではなく笑いがこぼれてしまうようなマンガ的なお遊び感覚との絶妙なブレンドである。

それはオープニングに端的に表れていて、石油と水の奪い合い、、核戦争、、人類は汚染され、、世界は崩壊した、と断片的にワードを羅列した直後に、一面の荒涼とした砂漠を背景に双頭のトカゲをむさぼり食う男が佇む、その圧倒的な画づらだけで世界観を表現し説得力をもたせてしまう。さらに、このトカゲの踊り食いするようなヤバそうな奴が30秒後には謎の集団にあっけなく拉致されるというまさに緩急の急な定石外しがイカれた世界観をさらに強固なものにしていて一気に引き込まれてしまう。

そして極め付きがインディ・ジョーンズ最後の聖戦に出てくるペトラ遺跡を彷彿させるイモータン・ジョーの砦の威容と滝のように降り注ぐ水に群がる群衆シーンのスペクタクルショーだ。

ここまで開巻わずか10分の早業、セリフはほとんど無いにもかかわらず、あふれんばかりのイメージの洪水に完全に飲み込まれ、その後はウォータンクとともに映画内をアドレナリン全開で爆走させられてしまった。

そのイメージとは先にインディ・ジョーンズを挙げたけど、圧政を敷くイモータン・ジョーとウォーボーイズたちはインディ・ジョーンズ魔宮の伝説の邪教集団を想起させるし、棒飛び隊をはじめとする彼らの武装改造マシン軍団は風林火山の武田騎馬軍団、皮膚病に冒されたジョーの出で立ちはナウシカの皇弟やダースベイダーをも想起させる。さらにフュリオサはクシャナ殿下だし、大砂嵐は竜の巣だし、タイヤに無数のスパイクを装着した“ヤマアラシ”は「ベン・ハー」の戦車隊、汚泥の大地を竹馬で歩く人間(?)はハリーポッターの死喰い人、そして「激突」「スピード」「駅馬車」「十戒」というふうに自分にとっての古典イメージを刺激されまくりで、もうどうにも止まらない♪

砂塵舞う殺風景な一面の荒野を車で突っ走るだけなのに、とめどなくイマジネーションを喚起する豊饒の海を疾走するような爽快感に包まれるといえばいいだろうか。

自分のライブラリの引き出しをこれほど開放してくれた映画はなかなか稀で、近年では「アバター」くらいだけど、3DCG技術などテクノロジーの追求により未知なる異世界を創造し体感させる=サイエンスフィクションとリアリティを両立させたのが「アバター」だとしたら、今作はアナクロ趣味全開でそれを実践してしまったのだから恐れ入る。

例えばコーマドーフ・ウォリアーの火炎放射器付きエレキギターのボディに便器のフタが使われていたり、イモータン・ジョーの愛車ギガホースのダッシュボードに今まで葬ってきた無数の車のエンブレムが装飾されていたり、その他にもスパナ、フォーク、スプーン、電話のダイヤル、道路標識、自転車のタイヤ、空き缶、馬の歯etc..ありとあらゆる廃品が至る所で使われていて映像の密度を濃くしているし、ディストピアな終末世界に現代と地続きのリアリティを付与している。

さらに、フュリオサの左手が義手になった経緯にほとんど触れないなど説明セリフの少なさで多くを語らせず、シーンごとの意味合いを見る側にゆだねることで逆に情報量を増幅させているのもミソ。

それゆえ例えば、ウォーボーイズが口に銀のスプレーを噴霧したり、フュリオサが額に黒いグリースを塗りたくる行為なども俄然濃厚なイメージをかき立てられるわけだ。

この省略の美学のもと、凄まじいアクションが研ぎ澄まされたリアリティをもって120分間ダイレクトに迫ってくるので、脳内が覚醒しまくりで大変なことに・・

アカデミー賞では技術・美術部門を総なめにしたけど、惜しむらくは監督賞逃したことだね。獲らせてあげたかったなぁ。

しかし、場外ホームランをかっ飛ばした次の続編はいろんな意味で難しくなったぞ~w

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