ミッション:インポッシブル
出演:トム・クルーズ、ジョン・ヴォイト、エマニュエル・ベアール、ジャン・レノ
監督:ブライアン・デ・パルマ
(1996年・アメリカ・110分)仙台第1東宝
評価★★★★/75点
内容:極秘スパイ組織IMFのメンバーであるイーサン・ハントたちは、東欧に潜入しているCIA情報員のリストを盗んだアメリカ大使館員と情報の買い手を捕らえる指令を受けた。しかし、作戦はなぜか敵に筒抜けで、メンバーの数人が銃弾に倒れてしまう。辛くも逃れたハントはIMFに内通者がいることを聞かされ、今回の作戦がそれを暴くために仕組まれたものであることを知るのだが、、、。
“「クレアの味を知っているからねぇ・・・」このエロ親父
”
ジョン・ヴォイトのイヤらしい目が脳裏から離れない。。セクハラ親父でっせどう見ても。
しかもエマニュアル・べアールに手を出すなんて。うう・・考えただけでも・・・。ていうか妄想すんなオレ・・
。
マックスばあさんの方がお似合いだろうがよ。。
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M:I-2(2000年・アメリカ・124分)DVD
監督:ジョン・ウー
出演:トム・クルーズ、ダグレー・スコット、サンディ・ニュートン、ビング・レイムス
内容:休暇を楽しむイーサン・ハントにまたもや指令が下る。それは、ロシアの医学博士が開発した、感染後約30時間で人間の赤血球を破壊する殺人ウイルスの行方を探し出せというものだった・・・。
評価★★★☆/70点
“あまりにもジョン・ウーの独特な映像美が強すぎて、映画のもつスリルにハラハラドキドキできない。ルーサーに比べたら観てるこちら側のスリル感なんてちっぽけなもんだ。”
ライトバンの中にこもってモニター見ながらイーサン・ハントのバックアップをする男、ルーサー。
イーサンが何を好き勝手しようがモニターを見てただ待つしかない男、ルーサー。
「敵がそこまで来ているーーッ!」「おい、あと19秒しかないぞーーッ!」「10、9、8、7、6、、、急げーーッ!」・・・ただ叫び伝えることしかできない男、ルーサー。
爆弾まで仕掛けられてしまう男、ルーサー。
浮いた話が全くない男、ルーサー。
そのくせ実はけっこうイイ奴、それがルーサー。
心拍数上がりまくりで、強心臓じゃないと耐えられない精神的重労働に文句一つこぼさず務める男、ルーサー。
Part3にも出てほしい男、ルーサー。
はたしてPart3まで心臓もつのかな・・・。
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M:i:Ⅲ
出演:トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ヴィング・レイムス、マギー・Q、ローレンス・フィッシュバーン
監督:J・J・エイブラムス
(2006年・アメリカ・126分)2006/08/03・MOVIX仙台
評価★★★★/80点
内容:看護士ジュリアとの結婚を控えるイーサン・ハントは、一線を退いて教官としてスパイの育成に務めていた。そんなある日、イーサンのもとに新たなミッションが届く。教え子である女性エージェントのリンジーがベルリン潜入中に、闇ブローカーのオーウェン・デイヴィアンの組織に拘束されてしまったのだ。さっそくイーサンは、同僚とともに救出へ向かうのだが・・・。
“ヤル気満々ハイテンションフルスロットルで疾走するトム・クルーズにジャッキーの幻影を見た!”
上海の裏町をラン・ローラ・ランも真っ青の全力疾走、ビルからビルへスパイダーマンも真っ青の大ジャンプからカリオストロのルパンも真っ青のビルの壁面直滑降。
ここだけ聞けばジャッキー・チェンの映画としか言いようがないのだけど、開けてびっくり見てびっくり、ヤル気満々のトム・クルーズが必死の形相で世界を股に息もつかせぬ熱血体当たり演技を120分にわたって繰り広げる本気度120%のサスペンスアクションになっていたのだ。
断じてこれはスパイ映画とは呼べないシロモノだが(笑)、しかしミッション・インポッシブルシリーズでは1番出来の良い作品だといえよう。
1作目の裏切りサスペンスネタをより洗練させ、2作目の「24」ばりのタイムリミットネタとハードアクションをよりスピーディかつ派手にしたことで、前2作がそれぞれシンプルかつバージョンアップした上でうまく融合された形となった。
また、“ラビットフット”と呼ばれる世界を破滅に導く武器名としか分からないシロモノが、いわゆるマクガフィンとして映画のサスペンスと緊張を持続させる道具として効果的に用いられている。
結局最後までラビットフットとは何だったのか詳しく明かされることはなかったが、そのことが全く気にならないほど映画としての完成度は高い。これほどマクガフィンがうまく活かされている映画というのは近年では稀ではないだろうか。
J・J・エイブラムスの確かな手腕を見出せる作品だった。
しかし、、、イーサンの奥さんのド素人とは思えない銃さばき・・・まさか奥さんもどっかの秘密組織に(笑)!?
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ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
出演:トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、サイモン・ペッグ、ポーラ・パットン、ミカエル・ニクヴィスト、ジョシュ・ホロウェイ、レア・セドゥ、トム・ウィルキンソン、ヴィング・レイムス、ミシェル・モナハン
監督:ブラッド・バード
(2011年・アメリカ・132分)盛岡フォーラム
内容:ロシアで核テロを目論むコードネーム“コバルト”という人物の情報を入手する任務についていたイーサン・ハントだったが、その最中クレムリンで爆破事件が発生。その容疑がイーサンのチームにかけられてしまう。米国大統領は政府の関与を否定するべく“ゴースト・プロトコル”を発令、イーサンらはIMFから登録を抹消されてしまう。後ろ盾を失ったままイーサンたちは孤立無援のミッションの遂行を余儀なくされる・・・。
評価★★★★/80点
デビューから30年、常にハリウッドのトップランナーとして君臨してきたトム・クルーズ。
考えてみれば30年間ヒット作を絶え間なく出し続けるということがどれほどスゴイことか、例えば音楽シーンなんかを見てもそうめったに出来ることではない。
ではどうやってヒット作を生み出しつづけてきたのか。それは時代のトレンドを捉え貪欲に自分の可能性にチャレンジし進化してきた証なのだろう。それが大スターであり続けるゆえんなのだ。
それをふまえていえば、ミッション・インポッシブルのテーマは“挑戦”、“既成概念を打ち破る発想”、“不可能を可能にする”というものであり、それはそのままトム・クルーズという役者そのものを言い表しているともいえると思うのだけど、ミッションシリーズ4作目となる今回はその衰えを知らぬ飽くなきエンタメ魂を身をもって体感できた気がする。
なにより地上828メートルの壁面に余裕でへばりついているだけでも高所恐怖症の自分からするともの凄いことなんだけどw、映画そのものの方も東西冷戦の古典的対立構図の象徴であるクレムリン爆破というプロットで度肝を抜いたかと思えば、大仕掛けの“だるまさんが転んだ”で笑いをとり、趣向をこらしたスリリングなアクションがこれでもかと続くあれよあれよという間の130分は新鮮な驚きと面白さに満ちあふれている。
最大のポイントは、今まではイーサン・ハントの個人能力を活かした一人舞台という色合いが濃かったのが、今回はチームワークを活かしたアンサンブルに切り替わっていて筋立てに幅が出ていることにあるといえる。
しかも、ジェレミー・レナー、サイモン・ペッグ、ポーラ・パットンというチームメンバーがみんなユニークで、コミカルなドタバタ劇風に味付けされているのも大きな強みだ。
ジェレミー・レナーが過去の事件で心に傷を抱えハントに負い目を持っていたり、ポーラ・パットンは恋人のエージェントを女殺し屋に殺されて復讐心を抱えていたり、サイモン・ペッグは、、相変わらずボケまくりだけどw、キャラクターの背景がしっかり作りこまれていて、それをベースに映画が構築されている。その点でキャラ立てのクオリティに関して常に120点満点を与えられるピクサーアニメ出身のブラッド・バードは初実写映画でもさすがの手腕を発揮している。
1作ごとにメンバーを入れ替えているイーサンのチームだけど、ぜひとも次回作もこのメンバーでやってもらいたいものだ。
しかし、女暗殺者のレア・セドゥ。ブルジュ・ハリファから突き落とすにはもったいない美人さんだったなぁ・・
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ミッションインポッシブル/ローグ・ネイション
出演:トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴィング・レイムス、アレック・ボールドウィン
監督・脚本:クリストファー・マッカリー
(2015年・アメリカ・131分)盛岡フォーラム
内容:イーサン・ハント率いるIMFは、世界各地で事件を引き起こす謎の組織“シンジケート”を追っていたが、情報が洩れて逆にイーサンが囚われの身になってしまう。さらに、CIA長官によってIMFが解散を命じられ、CIAに吸収される事態に。そんな中、イーサンは謎の女スパイ・イルサに助けられ窮地を脱出、バラバラになったメンバーに秘かに接触し、シンジケートを暴くべく動き出すが・・・。
評価★★★★/80点
離陸する軍用機の機体にしがみつくオープニングショットからラストのソロモン・レーン捕縛作戦に至るまでジェットコースター感覚の行き着く暇もない怒涛のアクションシークエンスで成り立っている映画なんだけど、アクションがそれ別個に逸脱して存在するのではなく、ストーリーラインにしっかり乗っかった上で不自然さや違和感のない流れになっているところがこの映画のスゴイところ。
要はアクションのために物語があるのではなく、物語のためにアクションがあるといえるのだけど、アクション映画でそれを形成できるというのはそうそうあるものではない。
ではこの映画の稀有なバランス感覚は何に由来するのか、と考えると1番大きいのはIMFチームメンバーの強固なキャラクターと絶妙な立ち位置のバランスにあったのではないかと思う。
これまでのシリーズの作品はイーサンの個人プレイだけで場を醸成してきた感が強く、まぁ前作あたりからチームプレイも大切にしてきてはいたのだけど、今作でそれが確立されたかんじ。
オラオラ感の抜けたイーサン、ボケ担当ベンジー、堅物ブラント、古株ルーサー、謎の美女イルサとまるでルパン三世一味を思わせるバランスの良さで、うまく緊張と緩和が生み出され観客を飽きさせることがない。特にベンジー(サイモン・ペッグ)はMVP級だった。
あとはここに銭形警部が加われば完璧なんだけど、アレック・ボールドウィンはイマイチちょっとなぁw
ともかくこのベストな布陣プラスアルファで次作も臨んでほしいところ。チームメンバーにファミリー感を取り入れたことで進化を遂げたワイルドスピードシリーズに追随する流れになっていけばいいけどね。
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(おまけ)
ナイト&デイ
出演:トム・クルーズ、キャメロン・ディアス、ピーター・サースガード、ヴィオラ・デイヴィス、ポール・ダノ
監督:ジェームズ・マンゴールド
(2010年・アメリカ・109分)WOWOW
内容:妹の結婚式のためボストンへ向かおうとしていたジューンは、空港でロイと名乗る男と出会う。機内でも近くの席になり、ナイスガイな彼の笑顔に浮かれるジューンだったが、これが彼女の人生を変える出会いになるとはこのときは知るよしもなかった。ふと化粧室に行って戻ってくるまでは・・・。
評価★★★/60点
ジェイソン・ボーンシリーズをはじめとする00年代のストイックなスタイリッシュアクションのすっかりお得意様になってしまったオイラからすると、今回の80年代臭がプンプンするお気楽アクションの大げさなノリはなかなかなじめず、アドレナリンのかわりに眠気が襲ってきてしまった・・。
とはいえ、寄る年波をものともしない中年オジサンとオバサン、いやお姉さんwの魅力は幾分も減退しておらず、2人のスター性はスクリーンにMAXに焼きついている。
ちょっとお姉さんのしわが増えたかな、、とは思ったけど(笑)、お茶目な天然ボケ姿はやはりキャメロンの真骨頂であり、どこまでも颯爽なトムはトムでありつづける。
そんな2人に陰のあるシリアスさは似合わない。明朗な能天気アクションであればこそ、この2人の魅力が生きるのだとストンと納得!
、、、で、一体誰と戦ってたんだっけ!?
と思うくらい2人しか印象に残ってないてのもある意味スゴイよねww
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(番外編)
ワルキューレ
出演:トム・クルーズ、ケネス・ブラナー、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン、テレンス・スタンプ
監督:ブライアン・シンガー
(2008年・アメリカ・120分)WOWOW
内容:第二次大戦下、アフリカ戦線で左目を失い奇跡の生還をはたしたシュタウフェンベルク大佐。ヒトラー独裁政権へ反感を抱いていた彼は、ドイツ軍内部の反ヒトラー勢力の一員になる。そして、彼はヒトラー暗殺後、ベルリンの予備軍によって政権及び国内を掌握するクーデター計画“ワルキューレ作戦”を立案、暗殺の実行も任されることになるのだが・・・。
評価★★★☆/70点
先日テレビで42回もヒトラー暗殺は企てられていたというのをやっててビックリ仰天しちゃったんだけど、ていうか42回も失敗し続ける確率って、どんだけ悪魔に魅入られた男だったんだヒトラーは・・・。
結局、ヨーロッパ全土を火の海にしたあげく自ら命を絶ったわけだけど、今回の映画は歴史に「ifもしも・・」があるならば、と思わず考えてしまう作品になっている。
軍や警察、政治の中枢にまでネットワークが及ぶ反ヒトラー組織があったというのは目からウロコだったし、歴史的事実として暗殺計画が失敗に終わることが分かっている中で緊張感の途切れることのない演出に引っ張られて最後まで見入ってしまった。
ただ、微妙なボタンのかけ違いから計画が破綻していくプロセスを見るのは、まるで完全犯罪が崩れていく犯罪ドラマを見ているかのようなのだけど、そこにはシニカルな視点もなければ破滅の美学もない。
かといって血生臭さもなければ悲壮感が漂うわけでもなく、いたってシンプルな娯楽サスペンスにしか見えない軽さは、この手の映画ではいかがなものかとも思うけど、まぁ面白ければいいのか・・ww
まぁ、たしかにスーパーヒーロー、トム・クルーズに悲壮感なんて似合わないしな。
彼が銃殺されてしまうラストにはド肝を抜かれたけど、悲壮というよりはやっぱ美しくてカッコ良くて様になるんだよね。
そういう点では、トム・クルーズが大石内蔵助をやってる忠臣蔵を見ているような感覚とでも言えばいいのかな。。秩序だった存在感のある安定したエンタメ作だったとは思う。
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