夢のシネマパラダイス220番シアター:ローン・レンジャー
ローン・レンジャー
出演:ジョニー・デップ、アーミー・ハマー、トム・ウィルキンソン、ウィリアム・フィクトナー、バリー・ペッパー、ヘレナ・ボナム=カーター
監督:ゴア・ヴァ―ビンスキー
(2013年・アメリカ・149分)盛岡フォーラム
内容:西部開拓時代のアメリカ。検事のジョンは、テキサスレンジャーの兄を無法者一味に殺され、自らも撃たれて瀕死の重傷を負う。しかしそんな彼を悪霊ハンターのトントが救い出した。こうして犯人たちを探すジョンと、少年時代の忌まわしい事件のために復讐に燃えていたトントは手を組むことになるのだが・・・。
評価★★★★☆/85点
パイレーツオブカリビアンの製作陣&主演コンビが再結成して西部劇を撮るということで、見る前から二番煎じの匂いがプンプンしていたのだけど、フタを開けてみたら三番煎じだったというオチw
しかし、普通ならばそうならないようにならないようにと作っていくはずなのだけど、この映画はそうなるようになるように作っていて(笑)、それがヘンな爽快感を生んでいて個人的にはドツボにハマってしまった。
もはやフルメイクでなければ映画に出れないのではないかとさえ思えるジョニデのトント役なんて、デッドマンズ・チェストでの人食い族のいる島で族長に祭り上げられたジャック・スパロウそのものだし、要は船長が陸に上がったらこうなりますってだけの映画なのだw
しかし、パイカリがシリーズを追うごとにグッダグダのごった煮になっていったのに対し、今回はそれがリセットされ新たな世界観でシンプルな王道活劇として生まれ変わっていて見やすくなっているのが良し。
また、ジョニデとコンビを組むアーミー・ハマーが白塗りトントの無表情なシュールさに食われることなくのびのびとタイトルロールを演じているのも大きい。
「Jエドガー」でディカプリオと男と男のラブゲームを繊細に演じきり、線の細い性格俳優然とした印象が強かっただけに、ヘンなマスクを付けて白馬にまたがりオー!イェイ!って180度違う今回の役どころは、根が真面目そうに見える分かえってユーモアセンスが強調されていて新鮮味があって面白かった。
そして、そのローン・レンジャーが屋根の上を白馬とともに疾走するのを合図に始まる大団円の大列車活劇は珠玉の一言。ハイテンションなウィリアム・テル序曲をバックに繰り広げられるコミカルアクションは抱腹絶倒もので、ここでのジョニデはもはやバスター・キートンそのものではないか!そしてアーミー・ハマーはダグラス・フェアバンクスといったところか。
これはもう是非とも続編を作ってもらいたいところだけど、余分なぜい肉がどんどん付いていっちゃうんだろうなぁ
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三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
出演:ローガン・ラーマン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、オーランド・ブルーム、クリストフ・ヴァルツ、マシュー・マクファデン、レイ・スティーヴンソン
監督:ポール・W・S・アンダーソン
(2011年・仏/米/英/独・111分)
内容:17世紀のフランス。若くして王位を継いだルイ13世は、王妃アンヌに夢中で政治には無頓着。その隙に実権を握ろうと画策するリシュリュー枢機卿は、邪魔な存在の王妃を失脚させるため、王妃と敵国の英国宰相バッキンガム公が通じていると見せかけるべく謎の美女ミレディに命じて陰謀を張り巡らせる。王妃の侍女コンスタンスから助けを求められた王直属の三銃士と銃士を目指すダルタニアンは陰謀を阻止するべく立ち上がる・・・。
評価★★★/60点
相変わらずバイオハザードぶったスローモーションの多用はしゃくに障ったけどw、総じて見ていて楽しめる娯楽作に仕上がっていたとは思う。
なんかパイレーツオブカリビアンの空中版といった趣で、飛行船同士のバトルはラピュタのゴリアテvsタイガーモス号をほうふつとさせ見応えがあった。空賊映画も有りだなってかんじ。
ただ、パイレーツシリーズを降板してまでこの映画に出たオーランド・ブルームをはじめ豪華脇役陣がイマイチ活きていない印象で、オーランドもせっかく悪役に挑戦したのに、いうほど悪役になりきれておらず・・・。
その一方、ミラジョヴォは髪形もコスチュームも果ては胸までもがwボリュームアップして見せ場もたっぷりなんだけど、なんか一人だけ浮いてるかんじ・・。
監督の嫁さんだから仕方ないのかもしれないけど、力の入れ具合間違ってません!?三銃士の顔がなかなか思い出せないのははたして自分だけのせいなのだろうか
その中で唯一目を引いたのが侍女役だったガブリエラ・ワイルド。ミラジョヴォよりもこっちだろー
まぁ、続編作る気マンマンな終わり方も気になるところだけど、もうこれ以上話をふくらませるのは無理だろw
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マスク・オブ・ゾロ
出演:アントニオ・バンデラス、アンソニー・ホプキンス、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
監督:マーティン・キャンベル
(1998年・アメリカ・137分)DVD
評価★★★★/75点
内容:メキシコがスペイン領にあった頃。20年の獄中生活を終えたかつての“ゾロ”=ドン・ディエゴ。彼から正義の意思とマスクを受け継いで新たなヒーローとなった“ゾロ”=アレハンドロの活躍を描くアドベンチャー・アクション。
“「グリーン・デスティニー」の殺陣を見た後にこれを観たが、この映画の剣戟が「グリーン・デスティニー」である必要は全くない。これでいいのだ!”
ダグラス・フェアバンクスが演じたサイレント映画時代から連綿と続くクラシックなチャンバラヒーロー“ゾロ”を20世紀末に甦らせたこの映画が、変に欲張らずにオーソドックスな古典活劇に徹した作劇術を用いたのは純粋に素晴らしかったし、欲張って変にCGとか使ってたら“ゾロ”そのものの形が崩れてしまっていただろう。
アクションの原点に立ち帰り、歯切れ良く展開されるチャンバラ活劇。
それが“ゾロ”なのだから。
また、そのようなオーソドックスさが一見すれば古臭さとなってマイナスに働く可能性もあったが、血気盛んなバンデラス“ゾロ”、老いてなお強しアンソニー・ホプキンス“ゾロ”、そしてオリエンタルなセクシーさを併せ持つキャサリン・ゼタ・ジョーンズのキャラクターがものの見事にハマっていて、非常にバランスの取れた痛快作に仕上がっていたと思う。
製作に回ったスピルバーグの巧さが光る一品となった。
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レジェンド・オブ・ゾロ
出演:アントニオ・バンデラス、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ルーファス・シーウェル
監督:マーティン・キャンベル
(2005年・アメリカ・126分)DVD
評価★★★/60点
内容:1850年のカリフォルニア。各地でアメリカの第31番目の州に加わるかどうかを決める住民投票が行われていた。サンマテオの街でも圧倒的支持を得ていたが、悪党マクギブンス一味がそれを阻止しようと投票妨害を企てる。しかし怪傑ゾロが颯爽と現れ、一味を一網打尽に付し、無事事は解決した、、、、はずだったのだが、これでゾロを引退して家族サービスに徹してくれると思っていたのに、正式に米国への加盟が決定されるまであと3ヶ月“ゾロ”を続けると言う夫アレハンドロに業を煮やした妻のエレナが家を出てしまい、遂には離婚騒動にまで発展してしまう・・・。
“ファミリー・オブ・ゾロの間違いじゃないのか・・・?”
なんというか「Mr.インクレティブル」の実写版でも観ているような気分になってしまったが、庶民のヒーローから家族のヒーローという視点に変わったのはいいとしても、“ゾロ”である必要があるのか、このストーリーは??と根本的なところで思ってしまったのだけど・・・。
だって明らかに今回はバンデラスとゼタ・ジョーンズの2枚看板じゃん。
それがかえってゾロの見せ場を減退させているような感は否めず。。
それよりは息子のホアキンをもっと出せばよかったんじゃないかなあと思っちゃったな。
ま、飲んだくれヘビースモーカー馬トルネードに免じて今回は★3っつあげちゃるわ。
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