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2015年11月24日 (火)

夢のシネマパラダイス599番シアター:日本任侠映画列伝

緋牡丹博徒

Img_8出演:藤純子、高倉健、若山富三郎、待田京介、大木実、山本麟一、清川虹子、山城新伍、金子信雄

監督:山下耕作

(1968年・東映・98分)WOWOW

内容:九州矢野組の一人娘、竜子は父を闇討ちで殺され、決まっていた縁談も破談。竜子は一家を解散し犯人捜しの旅に出る。5年後、緋牡丹のお竜の異名を取っていた彼女は、岩国の賭場でイカサマを見破って争いになり、博徒の片桐に助けられる。そして竜子は片桐に身の上を打ち明けるが、なぜか片桐は無言で立ち去っていくのだった。一方、竜子の子分のフグ新が道後で熊虎一家とひと悶着起こすが、単身乗り込んだ竜子を大阪堂万一家の女親分おたかが気に入り喧嘩は収まる。その後、おたかの勧めで大阪に出た竜子は、千成一家2代目の加倉井の卑劣な手にかかるが、そこにまたもや片桐が現れるのだった・・・。

評価★★★★/80点

昭和の映画、特に昭和30~40年代の映画を見ると登場人物がことごとく濃ゆくてアクの強いキャラクターであることに驚いてしまうのだけど、今回の映画はその中でも典型的なキャラクター祭りで、それだけでも十分面白い。

特にコメディリリーフ役の熊虎親分(若山富三郎)の出で立ちは爆笑もので、妹とのコンビはまるでジャイアンとジャイ子の実写版(笑)。

他にも敵役、脇役含めて印象的で、その中で寡黙な高倉健だけが浮いちゃってる気もするけど、主人公の藤純子をさしおいて結局最大の見せ場をかっさらっていくのは高倉健なんだよね

でもやっぱりこの映画は、生き生きとした脇役陣あっての映画だと思う。

そしてこの時代のキャラクターの濃さは、ようするにアクティブな生命力の強さなんだなと実感。おそらくそれは戦中をしたたかに生き抜いた人々の持ちうる闊達さなのかもしれない。

しっかし、お竜さんカッコイイなぁ。自分なら嬉々として子分になっちゃうなw

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緋牡丹博徒 花札勝負(1969年・日本・98分)WOWOW

 監督:加藤泰

 出演:藤純子、若山富三郎、待田京介、清川虹子、小池朝雄、嵐寛寿郎、藤山寛美、高倉健

 内容:明治中頃。緋牡丹のお竜は、旅の途中で名古屋の老舗やくざ西之丸一家に立ち寄るが、そこで自分の名を名乗る女博徒・お時を捕える。お時は盲目の娘を治したい一心で西之丸一家と対立する新興やくざの金原一家の命でイカサマをしていたという。お竜はそれを聞いてお時を許す。しかし、さらに西之丸一家の息子次郎と金原一家の娘八重子が恋仲であることを利用した金原一家は次郎を監禁、お竜が救出に向かう。一方、金原一家には一匹狼の渡世人・花岡が一宿一飯の恩義に預かっていた…。シリーズ第3作。

評価★★★★/80点

こんなに面白い映画だとは思いもよらなかった。

今まで東映任侠映画というのは一度も見たことがなく、しかも見てないくせしてそれをバカにして見下していた(笑)。斜陽となっていた昔の映画界は、ヤクザ同士の抗争なんてレベルの低い映画ばっかり作っていたのかよと。。

しかし、いざ見てみたら全くの思い違いだったことを思い知らされたw

ヤクザ稼業を描いてはいるものの、任侠=ヤクザというよりは、弱きを助け強きをくじく人格者としての意味合いの方が強いこと、また義理とか人情といった古い日本的な情緒の中にある高い美意識を描いているという点で武士道精神にもつながる片鱗が垣間見え、その後の「仁義なき戦い」などの実録ヤクザ映画とは趣が違うのだということを初めてうかがい知ることができた。

そして、その美学から外れた悪漢どもを渡世の義理に生きる正義感が成敗するという痛快さも娯楽要素として十分魅力的で、はっきりいって面白かった。

つまり、任侠映画というのはイコール任侠時代劇だったのだということが自分の中でストンと納得できた気がする。

あと、「男はつらいよ」の寅さんおなじみの歯切れの良い口上とは異なる一言一句懇切丁寧な仁義の切り方や和装美人の艶やかな殺陣など、お竜さんの凛とした佇まいもすこぶる印象的で、型にはまった様式美の中にある奥ゆかしさに完璧にハマってしまった。

単なるヤクザ映画とバカにしていた自分の先入観を180度変えてしまう、これを名画といわずしてなんと言おうw

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昭和残侠伝 死んで貰います

142458022022933930180_sindemoraimas出演:高倉健、加藤嘉、荒木道子、永原和子、松原光二、下沢広之、長門裕之、藤純子、池部良

監督:マキノ雅弘

(1970年・日本・92分)NHK-BS

内容:時は大正。ヤクザ稼業をしている花田秀次郎はイカサマ賭場で袋叩きに遭ったところを芸者の幾江に救われる。3年後、秀次郎はイカサマ師を殺害し刑に服するが、服役中に実家の老舗料亭「喜楽」を営んでいた父親が亡くなり、さらに関東大震災で妹まで亡くしてしまう。数年後、刑期を終えた彼は足を洗ってカタギの板前として窮地に立たされていた「喜楽」の再興に立ち上がるのだが・・・。「昭和残侠伝」シリーズの第7作目。

評価★★★★/80点

「緋牡丹博徒 花札勝負」を見た後だったから、富司純子のカッコいいお竜さんから愛嬌のある芸者さんへのイメチェンぶりには面食らったけど、何に驚いたって上戸彩にめっちゃ似てるじゃん

ソフトバンクCMに出てくる白戸家のおばあちゃんは若尾文子じゃなくて富司純子の方がよかったんじゃないw

あと驚いたのが池部良の渋すぎる二枚目っぷり。恥ずかしながらこの役者さんは名前は知ってる程度でしかなかったけど、健さんより板前として命を張り男気映える池部良の方に自然と目が向いてしまった。聞くところによると、当初はヤクザ映画に出演することに難色を示していたらしく、出演の条件は最後に必ず死ぬことだったそうだけど(笑)、その末路がかえってカタルシスを高めている。

カッコいいとはこういうことさ。久々にそんな映画を見れた気がする。

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