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2015年10月21日 (水)

夢のシネマパラダイス222番シアター:ウソは生き抜くための芸術品!?

ユージュアル・サスぺクツ

Pya03_2出演:ガブリエル・バーン、ケヴィン・スペイシー、スティーヴン・ボールドウィン、チャズ・パルミンテリ、ケヴィン・ポラック、ピート・ポスルスウェイト、ベニチオ・デル・トロ

監督:ブライアン・シンガー

(1995年・アメリカ・105分)

評価★★★★★/100点

内容:コカイン密輸事件の陰で集められた5人の犯罪者たちと、それを追う捜査官の姿を描いたクライム・ミステリー。ある夜、コカイン取引き現場の貨物船が大爆発し、27人が死亡、大量のコカインと9100万ドルが消えるという事件が起きた。捜査官のクイヤンは、現場でただ1人生き残ったヴァーバルを尋問。ヴァーバルは、事件の黒幕が伝説のギャング、カイザー・ソゼで、彼が襲撃の実行犯として5人の犯罪者を集めたと語り始める・・・。

“映画を観つづけていく指標”

映画が好きになる端緒になったのが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「インディ・ジョーンズ」であるとすれば、週1必ずレンタル屋に行くルーティンワークを定着させるきっかけになったのが「ゴッドファーザー」(1972)と「スティング」(1973)だ。

そして映画なしでは生きられない体質にさせてしまった映画が、この「ユージュアル・サスペクツ」なのだ。

当時高校生だった自分は、この映画を観終わるやいなや親や友達、恋人にあたりかまわず薦めて、一緒に観て驚愕のラストの反応を脇で眺め、そうだろそうだろスゲェだろと一人ニヤケていたのを今でも覚えている(笑)。

とにかく誰かにこの興奮を伝えたくて伝えたくてタマらなくなった最初の映画でもあったわけで、間違いなく自分の中で殿堂入りしている映画といっていい。

二転三転するプロット、ドッヒェーと驚くどんでん返しのラスト、そしてそれとともにドミノ倒しのごとくそれまでの伏線や暗示が一気に答えにつながるカタルシスと快感を味わえるという点では、「スティング」の系譜に連なる映画といえるけど、この「ユージュアル・サスペクツ」が映画史に残る1回限りの大ウソにダマされる快感であるとすれば、ちょうど同時期に公開された「セブン」では、あまりにも理不尽な絶望のラストが同じケヴィン・スペイシーによってもたらされることになる。

さらに「ゲーム」(1997)における全く先の読めない展開と、開いた口がふさがらなかった幸福のどんでん返し、そして「シックス・センス」(1999)のトンでもない秘密と系譜は続いていくわけだけど、「ユージュアル・サスペクツ」ほど純粋にダマされた、シマッタァァ、、と思った作品はない。

たぶんこういう映画にまた出会いたいがために、自分はこれからも映画を観つづけていくのだと思う。

カイザー・ソゼに再び出会うために・・・。

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スティング

20051003220003 出演:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・ショウ、チャールズ・ダーニング

監督:ジョージ・ロイ・ヒル

(1973年・アメリカ・129分)

評価★★★★★/100点

内容:「明日に向って撃て!」の監督・主演トリオが再び組み、アカデミー作品・監督賞など7部門を獲得。全体を7章に分け、それぞれに本の扉のようなタイトルを挿入したクラシカルな構成、当時のファッションを念入りに再現した衣装デザイン、ラグタイムピアノをアレンジした音楽など、古き良き時代の雰囲気に満ちたノスタルジックなスタイルが特色の娯楽映画の傑作。

シカゴの下町を根城にケチな詐欺を働いていたフッカーら3人組のチンピラは、大組織の手下と知らずに1人の男をカモって大金を手にする。怒った組織はリーダー格のルーサーを殺害。ルーサーの親友ゴンドーフを頼ったフッカーは、ルーサーを殺したのが大親分のロネガンだと知るやゴンドーフとともに復讐を計画する。ゴンドーフは昔の詐欺仲間を集め、競馬のインチキノミ屋を開いてロネガンから50万ドルをだまし取る計画を練る。。。

“とどめの一撃!ヤラれた!イッた!ヌケる!鮮烈!快感!失神!オシャレな最強絶頂計画全7コース(前説付き)3800円!レンタル体験コースも実施中!”

ダマされたと思ってご購入下さい。

なんてったって映画というものにのめり込むきっかけになったのがこの作品ですから。

「スティング」と「ゴッドファーザー」。

自分の生涯ベスト1です。

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アメリカン・ハッスル

Poster2出演:クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、ジェレミー・レナー、エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンス、マイケル・ペーニャ、ロバート・デ・ニーロ

監督:デヴィッド・O・ラッセル

(2013年・アメリカ・138分)WOWOW

内容:ハゲ頭のセットに余念がない中年親父アーヴィンは、愛人シドニーと詐欺を働いていたが、ある時ついに摘発されてしまう。ところがFBI捜査官リッチーは司法取引として、カジノ建設に絡む政治家の汚職を暴くための捜査協力を2人に迫ってきた。そして市長を狙ったおとり捜査が開始となったが、アーヴィンは別居妻ロザリーとシドニーの間に挟まれ右往左往。さらに、リッチーがシドニーにベタ惚れしてしまい・・・。

評価★★★/60点

ダマしダマされの痛快な犯罪サスペンス劇であるコンゲーム映画を思わせるストーリーライン、アクの強い個性的なキャラクター、脂の乗り切った演出術、とそれぞれの要素は最高なのに、それらが面白さに全く繋がっていかない作劇に心底驚いた(笑)。

話の本筋はFBIと詐欺師がタッグを組んでカジノ利権に群がる汚職政治家とそのバックにいる大物マフィアを出し抜いて検挙することなんだけど、出し抜く側の捜査チームが一枚岩ではないことと、真っ黒だと思われていた市長(ジェレミー・レナー)が実はクリーンな善人だったことが話をややこしくしているんだよね。

特に前者については、そもそも上から目線で無理難題を吹っかけるFBIとそれに従うしかない詐欺師の危うい信頼関係があるところに、さらにハゲ詐欺師(クリスチャン・ベイル)&セクシー愛人(エイミー・アダムス)&チリチリ頭(ブラッドリー・クーパー)の三角関係と、ハゲ詐欺師&セクシー愛人&バカ妻(ジェニファー・ローレンス)の三角関係がダブルで加わって、そっちの方が本筋よりも本筋になっちゃってw、要するに命をかけた危険なおとり捜査の緊迫感を惚れた腫れたのグダグダ感が相殺してしまい、カタルシスの欠片もなくなっていき・・。

さらに市長が真っ当なシロだったことで、生き残りをかけた詐欺師の矛先がFBIに変わるオチも唐突でカタルシスはもはやゼロ。

もうこうなると役者陣の演技合戦しか見所がないよねっていう・・。まぁ、それで元は取れるっちゃあ取れるし、エイミー・アダムスの半チチ丸見えファッションは目の保養になったし

でも、アカデミー賞10部門ノミネートという勲賞を期待して見ると、正直肩すかしだよなぁ~。。

って、無冠だったのね。納得ww

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レインディア・ゲーム(2000年・アメリカ・104分)WOWOW

 監督:ジョン・フランケンハイマー

 出演:ベン・アフレック、ゲイリー・シニーズ、シャーリズ・セロン

 内容:クリスマスに起こったカジノ襲撃事件。犯人は射殺されたが、全員が殺されたわけではなかった。生き残ったのは3人。いったい誰が誰を欺き、誰と誰が憎みあっているのか?複雑に絡み合う人間関係とドラマが繰り広げられるサスペンス。

評価★★/40点

何なんだこれは。。出てくる奴みんな低脳。コメディとしても見れないという救いようの無さ。

ヌードになる価値があるのかいシャーリズさんよ・・。

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コンフィデンス(2003年・アメリカ・97分)WOWOW

 監督:ジェームズ・フォーリー

 出演:エドワード・バーンズ、レイチェル・ワイズ、アンディ・ガルシア、ダスティン・ホフマン

 内容:詐欺師のジェイクが奪った金は、暗黒街の大物キングのものだった。ジェイクは穴埋めのため別の詐欺計画を練るが、新たに女スリ師やFBI捜査官も登場し、二転三転の騙し合いが始まる・・・。

評価★★/40点

詐欺というかパクリというか盗用というか三番煎じというか盗作というか、、、ようするに訴えたら勝てるんちゃう。「スティング」からのまんま盗用だろこれって(笑)。

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パーフェクト・ストレンジャー(2007年・アメリカ・110分)CS

 監督:ジェームズ・フォーリー

 出演:ハル・ベリー、ブルース・ウィリス、ジョヴァンニ・リビシ、ゲイリー・ドゥーダン

 内容:毒薬で殺害された幼なじみのグレースの殺人事件を追う女性記者のロウィーナ。彼女は、グレースが出会い系サイトで知り合った広告業界の大物ハリソン・ヒルと不倫関係にあったことから、ヒルに疑いの目を向けるが・・・。

評価★★★/60点

<ラスト7分11秒、衝撃の事実にあなたは絶対ダマされる>というキャッチコピーからして胡散臭いものがあるけど(笑)、微に入り細をうがつような伏線を描いてこそ、その強弁も生きてくるだろうに、故意にそれを描かない中で豪語するんだから、ただのタチの悪い誇大広告でしかない。

たしかにラスト7分11秒までは真相が分からないんだけど、何度も言うようだけど、これといった伏線を描かないのだから当たり前なわけで、そんな中でネタばらしされても何のダマされた感も沸かないし、ただストーリーを追うことしかできない映画としか言いようがないっしょ。

そこに何の面白味も見出すことができない中で、ハル・ベリーのお色気しか印象に残らないという・・。まぁ、その目の保養にプラス1点なんだけど(笑)。

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