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2015年5月25日 (月)

レアル・マドリー狂想曲第94番:今シーズン無冠を終えて・・

7か月ぶりの更新ですwwで、今シーズンも終わっちゃいますた・・

1431550764_extras_albumes_0_980で、結局今季はリーガ2位、CLベスト4、国王杯ベスト16でタイトル取れず、しかも大問題なことにバルサがリーガ優勝で残りの2つも決勝まで残り3冠の可能性を残しているという最悪の事態に・・・。

半年前にはバルサをクラシコでコテンパンにして意気揚々としてたのに・・。なんてこった。

さらに半年前には安泰だと思われていたアンチェロッティ体制にも不穏な空気が・・。なんてこった。

しかし、リーガにしろCLにしろあと一歩の紙一重のところだったと思うんだけど、たらればを挙げればきりがないとはいえ、監督もボヤいていた通り、最も大事な時期にモドリッチを負傷で欠いていたのはホントに痛かったと思う。

11月のユーロ予選で怪我をして長期離脱したと思ったら、今度はシーズン佳境の4月半ばの32節マラガ戦でまたもや負傷し残りシーズンを棒に振ってしまった。で、直後のCL準々決勝アトレティコ相手にセルヒオ・ラモスを中盤に起用するという秘策が吉と出たものの、つづく準決勝ユーベ戦では凶と出たわけで、モドリッチがいればなぁという思いはどうしても強くなってしまう。

1431896188_extras_albumes_0_980で、そのマラガ戦での負傷シーンって、カシージャスの性急なスローイングを受けたモドリッチがボールキープしようとした時に起きちゃったんだよね。カシージャスそこに出すか!?って真っ先に思ったんだけど、、まぁカシージャス責めても仕方ないんだけどさぁ。。

そんな中、来季を見据えたときにそのカシージャスの去就がどうなるかも不安の種。

噂ではマンUからデ・ヘアを獲って、カシージャスをアーセナルに売るということらしいけど、クラブ生え抜きのシンボル的存在なだけに波紋は大きそう。

1432416953_extras_albumes_0_980_2まぁ、ことあるごとにカシージャスにブーイングの矛先が向けられるのも見ててツライものがあったので、新天地で新たな花を咲かせるというのも正直有りだとは思う。

デ・ヘアとの両立は難しいし、ケイラー・ナバスまでいるんだからw

とにかく円満な解決になることを願うのみだね。

1431895285_extras_albumes_0_980でも1番怖いのはロナウドの去就。

これまたいろいろな噂話が流れてるけど、シーズン50ゴール以上取っちゃう超怪物を売るにはまだまだ早すぎる。30歳になったけど、この人の場合キャリアの終盤はまだまだ先だよね。筋肉系統の怪我が1番怖いけど、肉体年齢計ったらまだ25歳くらいじゃないかな(笑)。それ考えたってあと5年はレアルで出来るはず。

けど実利家のペレスだとホントにポンと売っちゃいそうだから怖いんだよなぁ・・。

1431895580_extras_albumes_0_980そしてカシージャスと同じくらい叩かれたのが2年目のベイル。

オレオレ主義はロナウドクラスだと許されるけど、ロナウドの3分の1しか点を取れないと叩かれるってことなのかね

まぁ、2年目30試合出たにしては印象薄かったのはたしかで、同じく2年目に飛躍したバルサのネイマールに水をあけられてしまったかんじ。

それならヘセ使って伸ばせよとも思うけど、ロナウドの保険としては最適だしなぁ、、って100億の保険かいっww

攻撃的なクラックをもし獲るようなことがあれば出す可能性もなくはないんだろうけど、2年で見切りをつけるには惜しいし、同じく在籍2年で出したロッベンのバイエルンでの活躍とかぶって見えるような気がして勿体ない気も・・。

あとはこれまた噂が絶えないヴァランの引き抜きが怖いところだね。

個人的にはカシージャスの放出は致し方なし、ベイルは微妙、ロナウド・ヴァランは絶対ダメ、そしてアンチェロッティは絶対続投すべし。

他には、ケディラの退団は決定で、アルベロア、コエントラン、ペペ、イジャラメンディ、チチャリートあたりの去就も微妙な情勢。

そして毎年夏の風物詩となっている大枚補強は、右ラテラルにダニーロの加入が決定済。あとは先に挙げたGKデ・ヘアも可能性高し。

でも肝心の補強ポイントはというと、クロースにおんぶに抱っこだった中盤の引き締め役とベンゼマにおんぶに抱っこのCFの2番手、コエントランに見切りをつけた場合のマルセロの控えくらいかなぁ。

メガクラックは前線はいらないから、もうポグバ1点買いに絞っていいと思うんだけどね。ジダン師匠にベンゼマ、ヴァランとフランスの同僚がいるのも大きいし、すぐ馴染めると思うし。

どう転んでもバルサだけには行くなよ(笑)。

1432418054_extras_albumes_0_980←ノルウェーの神童ウーデゴーついにデビュー!

今シーズン最終戦で未来の希望の光を見れたのは救いだったね。

16歳って高校1年生でベルナベウでプレーするって、こんな奇跡めったに見れるもんじゃない。メッシでさえリーガデビューは17歳だからね。

レフティのプレースタイルを見てなんかメッシに似てるかもとは感じたけど、使わないと伸びないしなぁwレアルでそれが出来るかどうか・・。

1431551489_extras_albumes_1_980あと若手の希望の光という点では23歳コンビのハメスとイスコ!

メガクラックへの成長曲線を確実に描いている2人が打倒バルサの旗頭としてレアルを引っ張っていってもらいたいね。

さて、あと今シーズンの楽しみはCL決勝でモラタがバルサを粉砕してくれることを願うのみだなww

1432411864_extras_albumes_0_980←さよなら、シャビ!

ピッチ外でもバルサのマエストロであり続けたシャビの退団が来季どう影響するか。最強バルサの弱体化を願ってやまないマドリディスタとしては悪い方に出てくれることを願ってます(笑)。器小っちゃいなぁオレ・・w

2015年5月17日 (日)

夢のシネマパラダイス234番シアター:驚異の新世界/ニュー・ワールド

クラウド アトラス

Poster_2出演:トム・ハンクス、ハル・ベリー、ジム・ブロードベント、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジム・スタージェス、ぺ・ドゥナ、スーザン・サランドン、ヒュー・グラント

監督・脚本:ウォシャウスキー姉弟、トム・ティクヴァ

(2012年・アメリカ・172分)WOWOW

内容:1849年、青年ユーイングは奴隷貿易のために航海に出るが・・・。1936年、ユーイングの航海日誌を読む若き作曲家フロビシャーはのちに幻の名曲と呼ばれる「クラウド アトラス」の作曲に挑むが・・・。1973年、原発をめぐる巨大企業の汚職を暴いた女性記者ルイサは命を狙われるが・・・。2012年、殺人事件を起こした作家ホギンズの自伝のベストセラーにより編集者はひと山当てるが・・・。2144年、クローン人間の少女ソンミ451は自我に目覚め、反乱を企てるが・・・。そして文明が崩壊した遥か未来、ある羊飼いの男のもとを一人の女が訪ねて来るが・・・。過去・現在・未来と時代も場所も異なる6つのエピソードを通して人生の深遠を描く。

評価★★☆/50点

物語に触れて共感したり感動したりできるかどうか、その判断のベースとなる上で自分に多大な影響を与えた漫画がある。

少年時代に読み漁っていた手塚治虫の「火の鳥」だ。

人間とは?宇宙とは?生命とは?死とは?といった哲学的なテーマを永遠の生命“火の鳥”を狂言回しに子供ごころにも届くような普遍的なモチーフーSF、ミステリー、アドベンチャー、歴史、戦争、神話etcーを駆使し、およそ物語を形作るあらゆる要素を詰め込んで描いた一大叙事詩である。

その中で、それらの要素をつなげるキーワードとなったのが輪廻転生だった。

その点で今回の映画は火の鳥を連想させるイメージに満ちているのだけど、それを連想してしまったがゆえに逆に今回の物語に物足りなさを覚えてしまったのは不運だったかも・・。

その物足りなさの要因は輪廻転生とセットになるべき因果応報がほとんど意識されて描かれていなかったのと、6つの別時代の物語を同時進行でコラージュしていく構成がややこしくて分かりづらかったのと、それら個々の話がめっぽうツマラなかったことが挙げられる。壮大な時空間を隔てた遠い場所の話が皮膚感覚として伝わってこなかったのは痛かった。。

やっぱりキリスト教世界の人間が仏教的テーゼを扱うのはどこか抜けちゃう部分があるのかなぁと・・。

キャストが人種、性別、容姿、年齢をことごとく変えて1人6役こなしてしまう七変化だけが見所だったかも。特にヒュー・グラントの食人鬼には度肝を抜かれたけどねww

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ニュー・ワールド

Newwor 出演:コリン・ファレル、クオリアンカ・キルヒャー、クリストファー・プラマー、クリスチャン・ベイル、デヴィッド・シューリス

監督・脚本:テレンス・マリック

(2005年・アメリカ・135分)WOWOW

評価★★★/60点

内容:1607年、イギリスを旅立った船が北アメリカのヴァージニア近辺にたどり着いた。船長は、反乱罪に問われていたジョン・スミスを先住民との交渉役に抜擢し、開拓準備にとりかかる。しかし、スミスはたちまち先住民に捕らえられ、王の前で処刑される運びになってしまう。が、王の末娘ポカホンタスの懇願で命を救われたスミスは、彼女と深く愛し合うようになり・・・。

“手をのばせば触れられるような感覚を今回だけは感じることができなかった・・・。”

他のごく普通の映画とは異なる時間の流れを有し、“動”ではなく圧倒的な“静”の中に物語を重ね合わせていくという稀有な感性を持った映画空間を創り出してしまう生ける伝説テレンス・マリック。

他の映画に慣れていると、このテレンス・マリックの作品を流れるたゆたうような時の流れにはいささか面食らってしまい、あるいは退屈だと感じてしまう可能性は大いにある。

しかし、個人的には“静”・自然なるものに包容され愛撫されてしまう“動”・自然ではないもの(人間)の中に感覚が研ぎ澄まされていくような緊張感とともに、ある種の安らぎを感じて見入ってしまっていた。少なくとも今まで監督をつとめた3作品は。

ところが、だ。

今回はダメだった。

あろうことか時が経つにつれて、まさに退屈だと感じてしまったのだ。

それはなぜだったのか・・・。

最も手っ取り早い言い訳として思いつくのは、コリン・ファレルに人物の背景がにじみ出てくるほどの説得力が全く持てなかったということだろうか(笑)。

物語終盤に出てくるクリスチャン・ベイルとの差は如実だったし、そもそものところで、ジョン・スミスとポカホンタスが自然な流れの中で恋に落ちた理由を表現するのに、それを演じる役者に説得力がないというのは致命的だったと思う。

このことは、静と同調し、物語をことさらに追おうとしないテレンス・マリックの眼差しにもつながるのだが、その眼差しは詩的そのもので、それはいつもと同じ。しかし、その眼差しが向かうべき登場人物の心象風景がよく掴めないというか弱くて、柔らかで圧倒的な映像美は素晴らしかっただけに一応この点数にしたけど、映画としてはちょっとキビシイものがあるかな、、と。

アメリカ奥地に残された手つかずの大自然とイギリスの人工的な自然の造形美との対比など、ネイティブと文明への眼差しなんかは十分な見所となりそうなかんじだっただけに惜しい凡作だったといえよう。

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アポカリプト

Apo2_1 出演:ルディ・ヤングブラッド、ダリア・エルナンデス、ジョナサン・ブリューワー、ラオール・トゥルヒロ

監督・脚本:メル・ギブソン

(2006年・アメリカ・138分)2007/06/18・盛岡フォーラム

内容:マヤ文明崩壊前夜の中央アメリカ。ある日、青年ジャガー・パウが暮らしていた平和な村がマヤ帝国の傭兵に襲撃され、捕らえられたパウは妻子を村に置き去りにしたまま中心都市に連行されてしまう。そこで干ばつと疫病を鎮めるための儀式の生贄にされかけたパウの運命やいかに!?

評価★★★☆/70点

ジュラシック・パークの恐竜が出てくるようなジャングルから飛び出てきたのは、たくましい肉体を躍動させるフンドシ一枚姿の狩人だった!!

しかもこの狩人、何をするかと思いきや、泥を全身に塗りたくって黒いジャガーに変身。その名もジャガー・パウとして敵を一網打尽にするその様はまさにアメコミヒーローそのもの!

バットマンもびっくり

、、、ってなんじゃそりゃ。いや、「コマンドー」の素っ裸編として見る方が正しいのかも。。

とにかく、戦争の恐ろしさどころではない人間が原初から持つ野蛮な本質を悪趣味きわまりないラリッた残虐描写で捉えていくのは、それはそれで見応えがある。

、、が、結局何を描きたかったんだ!?というのが正直なところでもあり・・・。

しかし、生贄の儀式って実際あんなんだったんだろうか・・。山積みになった死体の山はまるで「キリング・フィールド」(1984)の虐殺現場そのものだったし。

人間の本質は昔と何ら変わってないってことなのかねぇ。

よぉーし。お次は全編日本語の時代劇を撮っておくんなまし!首も斬り放題、血しぶき飛び散り放題でっせ(笑)。。おいおい・・

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紀元前1万年(2008年・アメリカ・109分)WOWOW

 監督・脚本:ローランド・エメリッヒ

 出演:スティーヴン・ストレイト、カミーラ・ベル、クリフ・カーティス

 内容:人類とマンモスとが共存する紀元前1万年の世界。ヤガル族の若者デレーは、一族の次期リーダーに選ばれ、想いを寄せていたエバレットもゲットし幸せ一杯。が、ある日、彼の村が正体不明の一味の急襲に遭い、エバレットもさらわれてしまう。そこでデレーは仲間たちと一味の跡を追うのだが・・・。

評価★★☆/50点

一言でいえば、同監督の「スターゲイト」(1994)に出てくる星を舞台にした「アポカリプト」(2006)なお話といえばいいだろうか。

どこぞで見たことのあるネタと画ばかりで何の新味もなし・・・。

ま、何事もトンチンカンなエメリッヒだと思えばフツーに許せる範囲だけど、誰しもが想像外の時代であることをいいことに、紀元前1万年という大仰な設定の中でやりたい放題やっちゃって、しかもその結果が最低最悪のご都合主義のオンパレードというのがなんとも哀しいところ。

その中で、ヒロインのカミーラ・ベルが往年の大女優、エリザベス・テーラーにどこか似ているのが見所といえば見所かなぁ・・・。

この壮大なロケーションとお金とCGをピーター・ジャクソンあたりに与えて一本撮らせたらスゴイ映画になると思うんだけどね(笑)。。

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ラスト・オブ・モヒカン(1992年・アメリカ・112分)DVD

 監督:マイケル・マン

 出演:ダニエル・デイ・ルイス、マデリン・ストウ、ジョディ・メイ

 内容:18世紀、独立前夜のアメリカ東部、イギリス軍を率いるマンロー大佐の娘コーラは妹とともに、父に会うため植民地戦争の最前線へと向かっていた。ところが途中で、大佐の軍に妻子を殺されたマグア率いるヒューロン族に襲われ、コーラは命の危機に陥る。それを救ったのは、モヒカン族酋長の2人の息子ウンカスとホークアイだった・・・。サイレント期から何度も映画化されている作品「モヒカン族の最後」のリメイク。

評価★★★★/75点

あの長ったらしいスカート短く切ったらどうなんだい。水分も吸っちゃってますます歩きづらいだろうに・・。

そこが気になった(笑)。。

2015年5月11日 (月)

夢のシネマパラダイス229番シアター:あなたは運命を信じますか!?

アジャストメント

1 出演:マット・デイモン、エミリー・ブラント、アンソニー・マッキー、ジョン・スラッテリー、テレンス・スタンプ

監督・脚本:ジョージ・ノルフィ

(2011年・アメリカ・106分)WOWOW

内容:将来有望な若手政治家デヴィッドはある日、美しい女性エリースと運命的な出会いをする。しかし、彼女との仲が深まり始めた矢先、デヴィッドは謎の黒ずくめの男たちに拉致され、エリースとは本来出会う運命にないと告げられる・・・。人気SF作家フィリップ・K・ディックの短編小説を映画化したSFサスペンス・アクション。

評価★★★/60点

ハラハラドキドキ系サスペンス?SFアクション?ラブロマンス?

いったいどういうスタンスでこの映画を見ればいいのか戸惑いながらそのまま見終わっちゃったかんじ・・・。

まぁ終わってみればラブストーリーなんだろうけど、リアルアクション印のマット・デイモン主演なだけに、ノンストップ・サスペンス・アクションを期待していたんだけど、悪役不在ではどうすることもできず・・・。

運命の調整員たちもミスしてばっかで肩透かしだし、どうせだったらコメディにすればよかったんじゃないか!?ジム・キャリーあたりで、、ってそれだと「トゥルーマン・ショー」になっちゃうじゃんw

珍作ですた。。

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トゥルーマン・ショー

Truemanshow 出演:ジム・キャリー、エド・ハリス、ローラ・リニー、ノア・エメリッヒ、ナターシャ・マケルホーン

監督:ピーター・ウィアー

(1998年・アメリカ・103分)仙台セントラル劇場

評価★★★★/80点

内容:トゥルーマン・バーバンクは、とある島の小さな町に住む平凡なサラリーマン。しかし彼の周りには時々不思議なことが起こる。実は彼の生活は、生まれた時から絶えず全世界へライブ中継され、彼の周りの人々も町も海も大空さえもすべて作り物だったのだ。世界中でそのことを知らないのはただ1人、トゥルーマン自身だけ。。しかし、ある日、大空から照明ライトが落ちてきたのをきっかけに、彼は幸福で平穏で退屈な日常に疑問を抱くようになる・・・。名匠ピーター・ウィアーが、「ガタカ」の監督・脚本で知られるアンドリュー・ニコルのユニークなオリジナル脚本を映画化。

“映画公開後トゥルーマン・ショーと似たようなTV企画番組が世界的に流行した現実世界の方がよっぽど恐ろしい・・・。”

特にアメリカ、ヨーロッパにおけるこの手の番組の乱立さには度肝を抜かれる。

この手の番組とは、いわゆる“リアリティ・ショー”“リアルTVショー”と呼ばれるジャンルのTV番組のことで、視聴者参加型の擬似ドキュメンタリータッチの番組のこと。

放送時期は多少前後するが、番組名を挙げるだけでも、例えばアメリカでは「リアル・ワールド」「コップス」「ロードルールズ」「サバイバー」「ザ・モール」「テンプテーションアイランド」「ジェイル・ブレイク」「チェーンズ・オブ・ラブ」etc..

そしてこの映画をマジでもじったといえるのが、「ビッグブラザー」である。

アメリカにホームステイしていた妹は、この番組と「サバイバー」を欠かさず見ていたらしい。

んでもって「ビッグブラザー」についていうと、外界から隔離された家で一般参加者10人だったかが暮らすんだとさ。ところがその家の中には至るところにカメラが仕掛けられていて、その10人の暮らしぶりや人間関係がつぶさにのぞき見できるという趣向。

そして10日だったかに1度、その10人は1人ずつレッドルームと呼ばれる部屋に入って家から出て行ってほしい人を投票する。そこで得票してしまった数の多い2名が今度はTV視聴者の電話投票にかけられ、1人が家から追放されるという仕組みだそうな。

そしてそれを繰り返して最後に残った1人が賞金を手にするというもの。

ところがこの「ビッグブラザー」のスゴイところは、家の中の様子が毎日24時間インターネットのウェブサイトで生中継されているということ。この映画そのものじゃんってかんじ。

日本でいえば古くは「電波少年」から始まり「あいのり」とか、あるいはビッグダディなんかの大家族ものも入るかもしれない。

とにかく「トゥルーマン・ショー」の世界はすでに現実のものとなっている。

そこにはプライベートや個人のプライバシーというルールはもはや存在しない。あるのは番組という名の商業主義とそれに踊らされる視聴者の姿だけである。

もちろん自分もその中の1人であることはいうまでもなし・・・。

ただ忘れてはならないのは、リアリティ・ショーも所詮はツクリモノだということだ。

「サバイバー」のような番組が外界から隔絶された島とか家あるいは刑務所を舞台にしていることは、「トゥルーマン・ショー」と相通じるものがあるだろう。

そしてそれを操る神のような存在、クリストフがTVの裏側にいることを決して忘れてはならない。たとえリアルなニュース映像であろうと彼らの介入なくして我々の視聴者のもとに電波は流れてこないのだから。。

Posted at 2004.11.07

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ガタカ(1997年・アメリカ・106分)盛岡フォーラム

 監督・脚本:アンドリュー・ニコル

 出演:イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュ-ド・ロウ、アラン・アーキン

 評価★★★★★/95点

 内容:遺伝子の優劣によって人間の才能が判断され、その人の未来が決定されている遠くない未来。そのため新生児は受精段階で遺伝子操作を行われ、遺伝子的に優秀な人材のみに選別されていた。そんな中、遺伝子操作をされることなく寿命30年と診断されて生まれてきたヴィンセント。彼は宇宙飛行士になる夢を諦めきれず、悩んだ末、優れた遺伝子を持つある男に成り代わることを決心する・・・。

“青の瞳、蒼の肌、青の空、碧の海、青の光、そのすべてが哀しみ、、、それでも内なる炎は永遠に燃え続ける。”

そして定められた運命、定められた将来を焼失させるのだ。

自分の中にも内なる炎は存在している。

その灯火を消すことはできない。

なぜならそれが消え去ったとき、生きる意味も同時に消え失せてしまうのだから・・・。

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マイノリティ・リポート

235792view002 出演:トム・クルーズ、コリン・ファレル、サマンサ・モートン、マックス・フォン・シドー

監督:スティーブン・スピルバーグ

(2002年・アメリカ・145分)MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:西暦2054年のワシントンD.C.。予知能力者を利用して凶悪犯罪を未然に防ぐシステムが実現し、犯罪件数は激減。しかし、ある日、このシステムを管理する犯罪予防局のジョンが殺人を犯すことが予知された。ジョンは、自らの容疑を晴らそうと奔走するが・・・。

“さあ、ピッチャーのF.K.ディック、ノーワインドアップモーションから赤球第1球、、投げましたッ!、、、、あ、打ったーーーッ!”

独特な気候現象であるヤヌス・カミンスキー現象によるざらついた天気の中、ここアンブリン球場で行われますピーターパン監督率いる空想団SKGの第22回戦。

なんといってもオーストラリアンキッドマンズを電撃退団した4番クルーズ、日本から眼球持参でやって来たミスター・ヤカモトが5番、そして3番は打率4割以上を常にキープしているスピルバーグということで破壊力抜群のクリーンナップトリオが今回は楽しみで仕方ありません。

しかも本日の試合、スピルバーグがなななんと予告場外ホームランを打つと自ら宣言しております。もし成功すれば場外ホームランを連発するジェームズ・キャメロンを越えることになるのは間違いありませんが、どうなるのか固唾をのんで見ていきたいと思います。

さあ、ピッチャーは往年の名ピッチャーで数々の監督を血祭りに上げてきたF.K.ディック。バッターは3番スピルバーグ。予告場外ホームランなるか!!

ノーワインドアップモーションから赤球第1球、、投げましたぁッ・・・・あっ、打ったーーーッ

大きい大きい大きい、、伸びる伸びますこれは行くかぁ、、、、?、、が、いや思ったほどの伸びではないか、、、あ、センター振り返って立ち止まった、、、取りましたぁ、アウトです。

いやぁ、打った瞬間は完全にイッたと思ったのですが、ちょっと球に勢いがありませんでしたねぇ。一気に失速してしまったかんじです。場外ホームランならず。

どうですかね、張本さん。

「喝~つだ喝!!途中までは凄い弾道の大飛球だったんだけどねえ、、でももっとよく考えて打たんとあかんよスピルバーグは。」

そうですね。わたくしも全く同感です。近未来ヴィジュアルや実現性のありそうな数々のガジェットはよく出来てるのですが、予知夢というアナログ感満載の設定との落差を埋め合わせる説得力にやや乏しかったかなぁと。でも、打った当の本人は悔しがるどころか、にんまりほくそ笑んでますよ。

「喝だーーッッ喝!!自分の中では満足してるみたいやけどね、しっかし観客からもあんましブーイングが聞こえてこないんだよな。」

そのようですね。まあ、期待をもたせてくれるバッティングではありましたね。

さ、次は4番クルーズです。

ん?が、おや?いったい何が起こったのでしょう。

どうやら試合途中打ち切りの模様です。

エッ?あ、、スゴイ情報が入ってまいりました。

なんとミスター・ヤカモトが予知能力者でピッチャーが投げる球種を読んでいたということですが張本さん。

「喝だーーっ喝!!喝!!そんなことしたら野球なんて見る価値もやる価値もないよそんなもん。」

しかも、どうやらヤカモト側はピッチャーが球に細工をするといった行為や八百長、不正といった野球における黒い霧を払拭するために行ったのだと真剣に言い張っているようです。

「喝喝喝っツ!!喝ーーッ!!!なんだその言い訳は。自分は正当だと言っているのか。」

あ、、は、張本さん、もしかしてプッツン来ちゃいました?

「当たり前だこんなの。ふざけるのもいい加減にし○×*△ピーーー・・・」

あ、あの、いったんCMいきます・・・

てかんじの映画でしたww

2015年5月 7日 (木)

夢のシネマパラダイス590番シアター:仁義なき戦い

仁義なき戦い

D77ea96a3af190998deee1a7ba638cfc出演:菅原文太、松方弘樹、田中邦衛、渡瀬恒彦、伊吹吾郎、金子信雄、川地民夫、梅宮辰夫

監督:深作欣二

(1973年・東映・99分)WOWOW

内容:敗戦直後の広島・呉。戦争から復員し、遊び人に身をやつしていた広能昌三は、ヤクザのけんかに手を貸し相手を射殺してしまう。それがきっかけで広能は、出所後に世話になった山守組の組員になる。その頃、山守組は勢力を拡大していた土居組と対立していたが、とうとう全面抗争が勃発するのだった・・・。

評価★★★/65点

生涯広島カープファンである自分にとって、毎年フリーエージェントで選手を引っこ抜かれてしまう現状には悲哀を感じてきたのだけども、2000年に主砲だった江藤が巨人に移籍した時に、その理由として東京生まれの自分には広島弁が怖くて肌に合わなかったからという噂がささやかれた。

それを聞いた時は単なる言い訳だろと思ったものだけど、これ見て納得した(笑)。

岩手育ちの自分には決して真似のできない絡みついてくるような広島弁のインパクトが血みどろの抗争劇の凄まじさをより際立たせていた。

東北のズーズー弁ではこうはいかないww

しかし、なんといってもこの映画はインパクトの映画だ。

広島に落とされた原爆のキノコ雲を背景に浮かび上がる赤いタイトル文字と鳴り響くテーマ曲が開巻を告げるオープニングは、今まで見てきた映画の中で1番インパクトがあった。

そして腕斬り、指詰め、蜂の巣何でもござれの殺戮祭りと恫喝だけで成り立っているような中身は支離滅裂で、イデオロギーの衝突も葛藤もそこにはない。

正直これを面白いとは到底言えないのだけれど、ブレまくるカメラと強欲むき出しの人間模様のド迫力とインパクトで見せきられたかんじだ。

あとはやはりお馴染みのテーマ曲だろう。

バラエティー番組でよく使われ、なんか完全にお笑いBGMと化してるんだけど、そのせいもあってこの曲が劇中で流れると思わず笑いがこみ上げてくるのはなぜだろう

いや、この映画は回りまわって人間喜劇といえるのかもしれない、、なんてねw

ちなみに、WOWOWで一挙放送した時に予告編も流れたんだけど、それがけっこう笑えて面白かったな。

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仁義なき戦い 広島死闘編(1973年・東映・100分)WOWOW

 監督:深作欣二

 出演:菅原文太、千葉真一、梶芽衣子、山城新伍、成田三樹夫、前田吟、金子信雄、北大路欣也

 内容:昭和27年、広島。傷害事件で服役した機械工の山中正治は、刑務所で広能と出会う。出所後、大友組のリンチに遭っていたところを村岡組に助けられた山中は村岡組の一員に。そして村岡組と大友組の対立の渦中にあって、山中は苛烈なヒットマンになっていく・・・。

評価★★★★/75点

復員兵がヤクザの世界で成り上がっていくというのは前作と同じ構図だけど、戦争に行った広能(菅原文太)よりも戦争に行かなかった山中(北大路欣也)の方が刹那的な危うさを抱えていて心に残る。

つまり広能の場合は“自分の生き場所”を新たな暴力の世界に置くことで見出したのに対し、山中の場合は“自分の死に場所”をそこに見出したということができる。

お国のために戦うことができなかった若者の鬱屈したエネルギーが組と親分への忠誠になり代わり、45口径の“ゼロ戦”で殺しを重ねていく。

そして最終的には自決に追い込まれていくわけだけど、殺しのたびに予科練の歌の口笛を吹く姿はなんとも鬼気迫るものがあった。

そんな生き急ぐ哀しきヒットマンという肖像はそれだけで映画的ドラマツルギーを大いに生み出す。そしてさらにこの映画を盛り立てているのが特攻で夫を亡くした未亡人との悲恋だ。

戦争のにおいが色濃く映し出されることもそうだけど、本シリーズでは珍しく女っ気があることも大きいし、なにより梶芽衣子がイイ

この映画で初めてお目にかかったのだけど、艶やかでありながら儚げで、凛とした凄みさえ垣間見せる割烹着姿の靖子さんにイチコロになってしまったw

幕末の池田屋事件もブッ飛ぶような狭い家屋での大乱闘劇も見ごたえ十二分だし、暴力団の政治利権への食い込みや警察とのなあなあの関係などがあけすけに描かれているのも面白かった。

千葉真一のセリフの大半がピー音連発ってのもスゴかったけどね・・・

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アウトレイジ

Aa32676d出演:ビートたけし、椎名桔平、加瀬亮、小日向文世、北村総一郎、塚本高史、石橋蓮司、國村隼、三浦友和

監督・脚本:北野武

(2010年・日本・109分)WOWOW

内容:関東一円を仕切る巨大暴力団組織、山王会。その実質ナンバー2の池本組は本家から村瀬組との蜜月関係を咎められる。焦った池本(國村隼)は、配下の大友組に村瀬組を締め上げるよう命じる。いつも池本組から厄介な仕事を押し付けられる大友(ビートたけし)は粛々と仕事に取り掛かるが・・・。

評価★★★/65点

小っちぇー話だなぁ、、ていう感想しかないんだけどw、バイオレンスをストレートに描けば描くほどオカシくて笑えてしまうという、それはつまり、北野映画特有の死への憧憬、いわば死臭が全くしないという点で今までの北野映画とは一線を画す作品になっていると思う。

監督はエンタメに徹して作ったとのたまっているそうだが、これはもうコメディの部類に入るのではないかなと。だって、意地でもってカッターで指詰めようとして、痛くて切れねえ!ってお笑い以外の何ものでもないだろ。

でも、笑えるからそれが面白いかといわれると、これがすこぶるビミョーで、ヤクザ同士のバトルロワイヤルごっこをただ見せられるだけなのだからはっきりいってツマラナイし、新鮮なキャスト陣の普段見られないようなワルぶり博覧会として見ても、もうちょっと深く掘り下げて人間を描いてもらわないと味がない。

味がないといえば北野映画では初(?)のベッドシーンも味気なかったなw

しかし、唯一この映画を見て感じたというか強調しておきたいのは、絵づらがかなり洗練されていたこと。

画の切り取り方、撮り方から編集の上手さに至るまで監督としての力量は完成域に達しているといっていい。

なのに肝心のシナリオがこじんまりとしているのでなんとも勿体ないのだ。

死にざまの美学と狂気から解き放たれた北野武が今後映画で何を語っていくのか、一応楽しみではあるのだけど。。

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アウトレイジ ビヨンド(2012年・日本・112分)BS

 監督・脚本:北野武

 出演:ビートたけし、西田敏行、三浦友和、小日向文世、加瀬亮、桐谷健太、新井浩文、松重豊、中野英雄、光石研、高橋克典、中尾彬、塩見三省、神山繁

 内容:山王会でトップに登りつめた加藤(三浦友和)は、大友組の金庫番だった石原(加瀬亮)を若頭に抜擢し、勢力を急拡大させていたが、内部では古参幹部の不満がくすぶっていた。そこに目をつけた暴力団担当刑事の片岡(小日向文世)は、関西の巨大組織・花菱会を動かそうと裏で手を回し始める。さらに片岡は、死んだといわれていた大友(ビートたけし)を出所させ、大友と因縁のあった木村(中野英雄)と引き合わせて兄弟杯を交わさせることに成功、山王会分裂作戦の手駒にしようともくろむが・・・。

評価★★★★/75点

相変わらず小っちぇー話だなぁってかんじだったけど、かつてタモリが言ってた男の精神年齢は中2から止まったままというのはホントその通り!とこの映画見て合点がいった(笑)。

しかして、この小っちぇー話は大層面白い群像劇に仕上がっていて片時も目が離せないのだ。

前作が殺し方のレパートリー選手権だとすれば今作は完全にキャラ立ち選手権と化していて、揃いも揃った豪華キャストの使い捨てっぷりも含めて、まさに“痛”快この上ないエンタメ作になっていたと思う。

また、80年代の漫才ブームについてたけしが、やすきよを始めとする上方漫才で最大の武器となった大阪弁には江戸っ子のべらんめえ調の毒舌で対抗するしかなかったと言ってたけど、今回の東西ヤクザの丁々発止の怒鳴り合いをはじめ、北野映画らしくない畳みかける会話劇がドラマを引っ張っていく今回の作劇には、漫才で培ったテンポ良いリズム感が生かされていたと思う。

そういう点では、より大衆向けに寄ったかんじだけど、個人的にはこれがベストバランスだと思う。正直見やすいし

さて、花菱会の西田&塩見の死にざまをぜひ見たい者としては3作目にも期待したいところだけど、次作あるとしたら今度は日韓全面戦争かなw

大阪弁にべらんめえに韓国語に、、しっちゃかめっちゃかになりそうww

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