夢のシネマパラダイス31番シアター:マトリックスシリーズ
マトリックス
出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー・アン・モス、ヒューゴ・ウィ-ビング
監督・脚本:ウォシャウスキー兄弟
(1999年・アメリカ・136分)99/10/25・シネマサンシャイン
評価★★★★★/90点
内容:起きてもまだ夢を見ているような感覚に悩まされている凄腕ハッカーのネオは、ある日モニターに「マトリックスが見ている」という不気味な文字を見つける。その日以来ネオは、謎の一団に追われながら、トリニティと名乗る正体不明の女性に導かれ、未知の世界での戦いに巻き込まれていく。
“dejavuの連続!この映画そのものがdejavu”
様々なdejavuが襲ってきた中でも、自分の中での最大のdejavuはなんといっても作家鈴木光司の小説。
そう、「リング」「らせん」につづく続編「ループ」なのである。
仮想空間を舞台にした小説は相当昔からあるが、なにせマトリックス公開1年くらい前にこの小説を読んでいたわけだから、強いdejavuを覚えたのは当然といえば当然なわけで。
人工生命プロジェクト、現実とそっくり同じもうひとつの世界“ループ”という仮想空間、そのすべては幻。
認識能力によって「ある」と信じこませられているだけの肉体。仮想空間のデジタル信号。現実世界と仮想世界をつなぐ頭部搭載型ディスプレイ、そして重要な役割を果たす受話器。
はたまた地下世界までもが登場してしまうという有り様。
dejavuだ・・・ずっと。
これってエージェントの仕業なのか。まさかこの世も仮想空間じゃないだろうな。。
そういえば見たぞ、この前街歩いてたらスーツにグラサンかけて歩いてた奴
Posted at 1999.10.28
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マトリックス・リローデッド
出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィービング
監督・脚本:ウォシャウスキー兄弟
(2003年・アメリカ・138分)2003/07/09・MOVIX仙台
内容:人類最後の砦ザイオンは、センティネルの大群による総攻撃の危機に瀕していた。人類の救世主として覚醒したネオは、戦争終結のカギを握る“キー・メーカー”を探し始めるが、新たな敵がネオの前に立ちふさがる。エージェントスミス×100人vsネオの壮絶バトルや、ハイウェイでの凄絶カーチェイスが見所。
評価★★★★/75点
あまりにも奇想天外で胸躍るマトリックスという名の夢の続きに待ち焦がれて4年、やっとでその続きを見ることができた。
がしかし、まったくもってこれから1番重要なことが始まるって時に劇場を出て現実世界の光に当てられると、どういうわけか一向に夢の内容が思い出せないのである。
あれっ?どんな夢見てたんだっけオレ・・・
なんかスゴク楽しくて面白い夢だったのは憶えているのに、1番重要な何かがスッポリ頭から抜け落ちている。
断片的にはドラゴンボールの孫悟空が空飛んでたような気がするし、足の動きだけをカメラが追う「グリーン・デスティニー」みたいな戦闘場面を見たのもなんか覚えてる。
あと、プレステで三国無双をやって遊んだな。難易度レベル最強にして曹操を選び、敵軍陣地に踏み込んで無数の敵兵と戦ったような気がする。100人はいたなぁw
あ、そうだそうだマリオカートもやったんだ。裏ワザ使って逆走できるステージがあるんだけど、ピーチ姫でハラハラしながら操作したのを覚えてる。
でも、そういう断片的な余興(バーチャル)はなんか覚えているんだけど、その裏に隠されている本質的なもの(リアリティ)、いくつもの余興を一つに繋げる源泉(ソース)がなかなか思い出せないんだよなぁ・・・。
なぜ1番重要なことが真っ先に表に出てこないんだーーッ!?
とにかくね、自分が見た“マトリックス”という名の夢の基幹・土台(キー)がいくつもの余興によって何度も上書きされてしまっていることだけは確かなようだ。
しかも、この夢を見せた何者か(どこぞの兄弟らしい)はわざと余興に力を入れている節がある。
それゆえ夢のバランスはものの見事に崩れていると言わなければならない。
しかし、それを速攻的なスピードと映像の驚異でもって補い、とにかく一気に見せるというやり方、統一性を土台から無視した割り切り方に徹しているのはなんとも潔い。
まあ夢なんてものはそもそも首尾一貫してないし、統一性もないわけだから(アノマリー)、この“マトリックス”という名の夢もその例に漏れないってわけだ。
この夢を見た現時点で正確に解釈することは不可能であることは言うまでもない。
ただ単にめくるめく余興を楽しんだというだけのことであり、それこそ何通りもの答えを勝手に導くことができるのだから。。
この夢にはさらなる続きがあるという。
はたしてこの夢に終わりはあるのかという微かな疑問もあるが、創造的な統一性をもってラストに至ってもらいたいものだ。
そして夢から醒めた我々の意識をも解放してもらえれば間違いなく100点である。
夢のチケットは既に手に入れた。
さあ、その結果は?
Posted at 2003.07.11
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マトリックス・レボリューションズ
出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィービング
監督・脚本:ウォシャウスキー兄弟
(2003年・アメリカ・129分)2003/11/17・MOVIX仙台
内容:人工知能はセンティネルの大群をザイオンへ投入、ザイオンの住人たちは決死の抵抗を試みる。そしてネオは遂にマシン・シティの心臓部へ向かうが、その前に無敵のスミスが立ちはだかる。
評価★★★/60点
映画を観終わったあと、、、視力が0.2下がった!!
なんか目がボーッとしてたから眼鏡屋さんにもらった携帯視力カードで測ったらマジで0.2下がってたw
ホント目が疲れたという印象しかない。。
でもまあ何なんだろうね。リローデッドで夢(映画)のバランスは見事に崩れていると書いたのだけど、それでもこの夢のつづきを見たいと思ったのは、バランスの崩壊を速攻的なスピードと映像の魔力でもって補い、とにかく一気に見せるというやり方、統一性を土台から無視した割り切り方に徹していたからで。
そのことがいわば一種の場当たり的な麻薬のように、観ている自分を麻痺させ、断片的につなぎ合わされたバーチャルワールドにどっぷり浸かってしまったわけだ。
その上で夢のつづきであるレボリューションズに望んだことは、ぜひとも創造的な統一性をもってラストに至り、バーチャルの夢幻ワールドから自分の目をすっきりと目覚めさせてほしいということだったのだ。
ところが、蓋を開けてみたら寝起きすっきりどころの話じゃないんだなこれが。
寝起きドッキリになっちゃったよ・・・。
“三位一体”というテーマに持って行ったという意味でいえば、ちゃんとした統一性をとって完結(?)したともいえるのだけど。。
でも、全然創造的じゃないんだよなあれは。言葉を換えれば使い古された統一性といった方が正しいと思う。
どこがレボリューション〔革命〕ズしかも複数形なんだよww
革新から保守へ180度転換しちゃっただけじゃねぇかよ、と。
しかも使い古されたお下がりお下がりお下がりお下がりばっかりでガッカリ。
でも、こうやって書いてくるとリローデッドの時点で既にこうなることは予測できたのかなとも思ったり。。自分でも薄々感づいてたはずなのに、でもやっぱり観たくなっちゃう、、そんなシリーズだった。
て最後は誉めて終わりかよ。
なんだかまた目がボーッとしてきたぞー。
Posted at 2003.11.20
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