夢のシネマパラダイス256番シアター:裏切りのサーカス
裏切りのサーカス
出演:ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、トビー・ジョーンズ、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチ、キアラン・ハインズ
監督:トーマス・アルフレッドソン
(2011年・英/仏/独・128分)WOWOW
内容:英国諜報部MI6(通称サーカス)とソ連のKGBが熾烈な情報戦を繰り広げていた東西冷戦下の1972年。サーカスのリーダー・コントロールは、組織内にKGBの二重スパイ“もぐら”が潜んでいるとの情報を掴み、工作員をハンガリーに送るが作戦は失敗。コントロールの右腕スマイリーもその煽りをくらってサーカスを追われるハメになってしまうが、ある日、英国政府高官から“もぐら”を突き止めろという密命がスマイリーに下される・・・。
評価★★★/65点
難しいです。ホントに難しいっす、これw
そして、すごくとっつきにくい。
1回見ただけではチンプンカンプンで、2回見て6割分かった気になって満足してOKてなかんじ(笑)。
なにせファーストネームやファミリーネームやコードネームが入り乱れて誰が誰だか分かんない状態
さらに敵対するソ連側に機密情報という名のガセネタを流すかわりにソ連側から最高機密を入手するウィッチクラフト作戦が、実はソ連側が仕掛けた二重のワナだったというのは作劇としては魅力的なのだけど、それを動かしているKGBの黒幕カーラもソ連側情報提供者ポリヤコフもほとんど姿形を現さないので、面白さや緊迫感があまり伝わってこないのは自分みたいな素人にとっては不親切の一言w
まぁ、これを不親切というのは自分の映画レベルの程度が知れているというべきだけど、意図的に分かりにくくしている感がちょっとカチンときたりして・・(笑)。
ただ、東と西という二項対立の戦う相手が明確な時代だったはずが、いつのまにか誰が敵で誰が味方なのかが分からなくなっていく不条理な運命に翻弄されるスパイたちの姿は、冷戦の結末を実際に見て知っている我々にとっては、スパイものというより物悲しい人間ドラマとして成立しえていたとは思う。
歴史の表舞台に立つことは許されないスパイという存在の悲哀だけは十分伝わってきたかな。
6割満足?まぁそれでいいんじゃないすかwwヤケクソです・・
-----------------------
ワールド・オブ・ライズ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ラッセル・クロウ、マーク・ストロング、ゴルシフテ・ファラハニ、オスカー・アイザック
監督:リドリー・スコット
(2008年・アメリカ・128分)WOWOW
内容:国際テロ組織のリーダーを捕獲するため中東で死と隣り合わせの危険な任務にあたっているCIA工作員フェリス。一方、そんなフェリスの苦闘を尻目に本国から携帯1本で指示を送るベテラン局員ホフマン。そんな中、ヨルダンでテロ組織のアジトが見つかり、フェリスはヨルダンに飛ぶ。そして情報局責任者ハニに協力を仰ぐのだが・・・。
評価★★★/65点
対テロ戦争という名のもとに中東にズブズブにハマリきって身動きがとれなくなっているアメリカ。
ビン・ラディンを殺害しようが、テロは減るどころか増える一方・・・。
そんな中、この映画が描くのは、欧州各地で爆破テロを行うテロ組織の首領アル・サリームを捕まえるため、あの手この手で暗闘するCIAとテロリストの騙し合い。
なんともドンピシャのタイムリーな題材なんだけど、「トラフィック」(2000)や「シリアナ」(2005)のような政治社会派エンタメというよりは、ジェイソン・ボーンシリーズや007などのスパイアクションの方にウェイトを置いているかんじで、リドリー・スコットのソツのない演出力によってうまくバランスがとれているようには思うし、最後まで飽きずに見られる。
、、のだけれど、そのうまさが逆にメリハリというものを削いでしまっていて映画としてのインパクトには欠けるかなと。
例えば、事件は現場で起きてるんだ!とばかりに灼熱の爆風に吹っ飛びながら、はたまた皮膚に相棒の砕け散った骨をめり込ませながら現場で東奔西走するロジャー・フェリス(ディカプリオ)を「ハリ(張り)」とするならば、まるでボードゲームにいそしむかのように天空から駒を動かすだけのエド・ホフマン(ラッセル・クロウ)は「メリ(減り)」になるだろう。
あるいは命を賭した裏工作と情報戦の熾烈な駆け引きを「ハリ」とするならば、ロジャー・フェリスと現地女性のラブロマンスは「メリ」になるだろう。
ところが、この肝心の「メリ」が魅力に乏しくてはっきりいって面白くないのだ。
冷酷非情で無神経な命令を下すエド・ホフマンはただのメタボ親父キャラにしか見えないし、ラブロマンスもありきたりで、ただの蛇足にしか見えなくてテンションのリズムに乗り切れないというか・・・。
それこそラストにテロ組織に拉致されたフェリスがビデオカメラの前で殺害されるなんてオチだったらインパクト大だったと思うんだけどww。無いか・・。
あと、闘う男ラッセル・クロウを見たい自分としては、魅力のひとかけらもないメタボ親父は見たくなかったし。。同じメタボ親父でも「インサイダー」(1999)での内部告発者役は闘う男だったけど。
こういう題材をエンタメに咀嚼してしまうハリウッドの商魂たくましさには感心してしまうし、見応えはあるんだけども何か物足りない、、そんな映画だった。
----------------------
グッド・シェパード
出演:マット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、アレック・ボールドウィン、ビリー・クラダップ、ロバート・デ・ニーロ
監督:ロバート・デ・ニーロ
(2006年・アメリカ・167分)CS
内容:第二次大戦間近のアメリカ。イエール大学に通うエドワードは、秘密結社に加入したことを機に、対敵諜報機関である戦略事務局「OSS」の設立に加わり国の諜報活動に従事していく。そして、戦後OSSを改編し新たに設立されたCIAの幹部になったエドワードだったが、仕事に没頭するあまり家庭との溝は深まっていく・・・。
評価★★★/60点
CIAの任務と家族との狭間で揺れる苦悩という点ではスピルバーグの「ミュンヘン」(2005)をほうふつとさせる内容だけど、しかしどこまでも表情を変えない主人公エドワード(マット・デイモン)の冷めた存在感に最後までノリきれず・・・。
話の構成として時間軸を交錯させるなど工夫をこらしてはいるのだが、いかんせん人物に魅力がないし、絵でいちいち説明しすぎるシーンが目立つのも鼻につく。
また、子持ちの父親役にはたして童顔のマット・デイモンが適役だったのかも、う~む、、とならざるを得ないし、強烈な存在感が逆に浮いたかんじになってしまったアンジーも、なぜあんな男にホレたのかイマイチ分からんし。。
そういう人物設定で説明してほしいところをスーと通り過ぎていって、飛行機から女スパイを突き落とすシーンなんかをこれ見よがしに撮ってしまう始末。もうダメ・・・。
まぁ、動のジェイソン・ボーンと対比してみれば、マット・デイモンかなり頑張ってたのは認めるけど、でも、女装が予想以上にキモかったのでダメ(笑)。。
しかし、ここまで感情のない映画を見せられるというのもあまりない経験だなぁ。。
----------------------
リクルート(2003年・アメリカ・115分)WOWOW
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:アル・パチーノ、コリン・ファース、ブリジット・モイナハン、ガブリエル・マクト
内容:エリート学生のジェイムズは、CIAの採用担当者ウォルターにスカウトされる。が、施設での過酷な訓練は、敵と味方、虚構と現実の区別を困難にしていく。やがて、ジェイムズは内部の陰謀に気付くのだが・・・。
評価★★★/60点
こんなアケスケで見え透いたダマし合いを繰り広げるくらいCIAって、、、暇なの??
----------------------
コンフェッション(2002年・アメリカ・113分)WOWOW
監督:ジョージ・クルーニー
出演:サム・ロックウェル、ドリュー・バリモア、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ
内容:70年代アメリカにおいて、伝説の名プロデューサー兼司会者だったチャック・バリスが自らCIAの秘密工作員として殺し屋をしていたと語った衝撃の告白本をもとに、ジョージ・クルーニーが初監督に挑んだサスペンスドラマ。脚本は「マルコヴィッチの穴」のチャーリー・カウフマン。
評価★★/40点
ザ・いけ好かない男でSHOW!
緊張感が全く感じられないのは、チャック・バリス本人の自伝がすでに十分すぎるほど脚色めいているからか・・。
----------------------
スパイ・ゾルゲ(2003年・東宝・182分)渋東シネタワー
監督:篠田正浩
出演:イアン・グレン、本木雅弘、椎名桔平、上川隆也、葉月里緒菜、小雪
内容:第2次世界大戦前夜、自らの理想を信じ8年間に渡って日本とドイツの最高機密情報を盗み出してソ連に送り続け、独ソ戦最大の戦い・スターリングラードの戦いにおけるソ連の大勝利を呼び込むに至った国際スパイ、リヒャルト・ゾルゲの実像に迫るサスペンスドラマ。1930年代、ナチス党員のジャーナリストになりすましたソ連の諜報員ゾルゲは、特派員として日本に来日し、ドイツ大使館に潜り込んでいく。やがて彼は上海で面識のあった朝日新聞記者の尾崎秀実と再会。その尾崎ら彼の理想に共鳴した者を協力者に取り込み、ゾルゲ諜報団と呼ばれる一大スパイ組織を着々と作り上げていく・・・。
評価★★/40点
資料VTRとしては活用できるが、スクリーンに映し出された一本の映画としては何ら価値を見出せない。
相撲でいえばまさに死に体な映画。それを3時間見せられるのだから、よくもまぁ自分も辛抱強く最後まで付き合ったと思うよ・・。
初心者に分かりやすく細部まで大げさで余計なくらいご丁寧に描いているのはまさに資料向け。そりゃ3時間かかるわな。
それにしても監督、、演技ヘタ。。
« 夢のシネマパラダイス581番シアター:さまざまな家族のカタチ | トップページ | 太平洋戦争の記憶シリーズ第4回:硫黄島の戦い »
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 夢のシネマパラダイス256番シアター:裏切りのサーカス:
» 三沢光晴 最後の勇姿 週刊プロレスのバックドロップ連続写真 [三沢光晴 最後の勇姿 週刊プロレスのバックドロップ連続写真]
角度が垂直!三沢光晴 最後の勇姿 週刊プロレスのバックドロップ連続写真! [続きを読む]
« 夢のシネマパラダイス581番シアター:さまざまな家族のカタチ | トップページ | 太平洋戦争の記憶シリーズ第4回:硫黄島の戦い »
コメント