夢のシネマパラダイス473番シアター:ニキータ
ニキータ
出演:アンヌ・パリロー、ジャン=ユーグ・アングラード、チェッキー・カリョ、ジャンヌ・モロー
監督・脚本:リュック・ベッソン
(1990年・フランス・117分)NHK-BS
評価:★★★☆/70点
内容:政府の裏組織の殺し屋となった女の運命を描くハードアクション。麻薬中毒の不良少女ニキータは、警官殺しで捕まり無期懲役の刑を受けた。しかし、彼女の無鉄砲さを買った政府は秘密工作員として訓練し、3年を経てニキータは、一流の殺し屋に成長する。ある日、彼女はスーパーマーケットのレジ係マルコと知り合い、恋に落ちた。彼女は自分の正体を明かせないまま、彼と親密な仲になっていくが・・・。
“最終兵器彼女”
うむむむ、、、ニキータって、、レディかぁ??
教育係のジャンヌ・モローの品位と風格は文句なしだけど、この映画で唯一気になったのがアンヌ・パリロー。とにかくあのゲジ眉が気になって気になって・・・(笑)。。
殺人マシーンと化していく一方でレディとしての気品も漂わせていくという設定なんやろに。
なんか前半のまるで森から出てきたような狼女ばりのヤク中ワイルドニキータと、教育&訓練を受けて3年経った後のクールな殺し屋ニキータとの間に洗練度の進化がさほど感じられなかったので・・。女性版ランボーでも十分通用しそうな。
そうかぁ、、ラストでニキータは帰巣本能の赴くまま森に帰っていったのね。。
とまぁアンヌ・パリローのヒロイン像になかなか馴染むことができなかったのだけど、それ以外の描写については文句なし。
特に、こんな時になぜ?と思いたくもなってしまうあまりにも不条理なタイミングで繰り出されるチェッキー・カリョの指令。不条理というよりはもはやサディズム全開といっていいくらいの邪な描写に観てるこちら側は逆に引きずり込まれてしまった。
苦悩の表情を浮かべ慌てふためく時のニキータにだけは自分の中の隠されたSのツボにはまってしまう。。おいおい・・
「レオン」でもサド全開のゲイリー・オールドマンが大好きだし。。
まぁそれはともかくとして、やっぱ苦悩というキーワードからも女版ランボー怒りの脱出というイメージがつきまとってしまうんだよなぁ。。
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アサシン(1993年・アメリカ・109分)Video
監督:ジョン・バダム
出演:ブリジット・フォンダ、ガブリエル・バーン、ダーモット・マルロニー、アン・バンクロフト
内容:死刑囚のマギーは、選択の余地なく政府の暗殺者に。卓越した才能で一人前の殺し屋となるが、ある日、ある男と出合って恋に落ちてしまい・・・。「ニキータ」のリメイク作。
評価★★★/60点
一言で言い表すなら、「ニキータ」がジン・トニックだとするならば、こちらはさしずめオレンジジュースといったかんじ。。
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コロンビアーナ
出演:ゾーイ・サルダナ、ジョルディ・モリャ、レニー・ジェームズ、アマンドラ・ステンバーグ、マイケル・ヴァルタン
監督:オリヴィエ・メガトン
(2011年・米/英・108分)WOWOW
内容:南米コロンビア。マフィアに両親を目の前で殺された9歳の少女カトレアは、追っ手から逃れ叔父のいるシカゴへたどり着く。15年後、叔父のもとで鍛錬を積み、凄腕の暗殺者となった彼女は、両親の仇を討つべく動き出す・・・。
評価★★★/60点
影もなければ葛藤もない湿り気ゼロの作風は、南米のからっ風に吹かれたかのようにどこまでも乾燥していて、自分の肌には少々合わなかったかも。。
ベッソンが監督した「ニキータ」での哀しく孤独な女殺し屋の生きざまが鮮烈に心に残っている自分からすると、今回の鬼の復讐一点張りは感情表現の深みがなくて味わいが薄かった気がする。
やはりシェークスピアの時代から復讐劇ってのは悲劇的要素を多分に含まなければ心に余韻として残らないのだなと実感・・・。
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