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2014年10月27日 (月)

レアル・マドリー狂想曲第93番:クラシコ勝利!夢の始まり第1章か!?

119033_570x303 ←レアルくん、バルサくんを風呂に沈めるの巻ww

ここ5年以上クラシコでは常にバルサにサッカーの内容・質で2馬身以上の差をつけられてきたレアルが、ついにバルサを完全に凌駕する日が来た!

クラシコでこんな穏やかなサンチャゴ・ベルナベウは見たことない(笑)。

ここ数試合で奇跡的なバランスを獲得し、01-02を彷彿とさせるベストゲームを連発しているレアルが、バルサ相手にどこまで通用するのか、期待と不安と少しの猜疑心が入り混じった中で見始めた。

しかし、前半早々にネイマールにあっけなく先制。

1414179462_767242_1414258617_album_ あ゛ーっ!これは大虐殺の始まりだーと見つづけることに挫折しそうになったけど、次第に自分たちのペースを取り戻し、バルサゴールに迫るさまを見て、レアルのサッカーは間違ってない!バルサにも通用するぞ!と確信。

そして、その確信がリーガで驚異の無失点を続けていたバルサから3点取って勝利するというこれ以上ない結果をもたらすことになった。まぁ、ザル守備の悪癖はまだまだ改善の余地ありで、逆に3点取られていてもおかしくなかったという意味では出来すぎな結果だったけどw

さて、今日のスタメンは以下の通り。システムは4-4-2。ベイルは代表戦の負傷で出場回避。

         ロナウド         ベンゼマ

   イスコ                          ハメス

          クロース       モドリッチ

 マルセロ                          カルバハル

           ラモス         ぺぺ

                 カシージャス

シーズン開幕当初は昨季に引き続き4-3-3で入ったものの、3試合で6失点を喫し、これでは守備がもたないと新たなバランスの模索と再構築に迫られたアンチェロッティの決断は想像以上に早かった。

1414179462_767242_1414254518_album_ スタートと守備時に4-4-2、攻撃時に4-3-3を使い分け、高速カウンターの鋭さは残しつつポゼッションの精度を高めるハイブリッド型に進化したといえばいいだろうか。

少なくとも前節レバンテ戦、CLリバプール戦、今回のクラシコの3試合を見れば、まさに最先端のトレンドをパフォーマンスしているといっていい出来だったと思う。

まぁ、それを真に証明するにはペップバイエルンとCLでやる以外にないんだけど

1414179462_767242_1414258656_album_ しかし、バルサを沈めたのは今回も高速カウンターだったけど、バルサのお株を奪うようなパス回しで遅攻も繰り出せたのは、速攻レアルvs遅攻バルサという今までのクラシコの図式とは異なる印象を与えたように思う。

ポゼッション率はバルサの58%とそこだけ見ればいつも通りなんだけど、その58%の質の劣化と、レアルの42%の質の向上がいつもとは異なっていたといえばいいだろうか。特に後半に関してはレアルの一方的な試合展開だったし。

そこがマドリディスタとしては1番嬉しかったことかも。

クラシコでバルサ相手にオーレ!コールが出るなんて何年ぶりだよー最高!!

で、従来のクラシコのもうひとつの大きな図式は、フィジカル重視のレアルvsテクニカルなバルサだったと思うんだけど、この点でもバルサに肉薄する要素を兼ね備えてきたように思う。

1414179462_767242_1414253351_album_ 特に、モドリッチ、クロース、ハメス、イスコ、マルセロ、ベンゼマなどボールを受けてからのトラップ・クイック・パスの一連動作が非常に巧みなのとスムーズな連係・連動性で相手プレッシャーをいなして前を向ける状況を作り出せているのが大きい。

そこで最も大きなポイントになるのは、ちょっと前までは考えられなかったモドリッチ&クロースのドブレピボーテの採用で、ここがしっかり基点となって試合をコントロールできているのが大きい。

この際、守備面でのデメリットは4-4-2のサイドに置くハメスとイスコがカバーし、最後の砦のラモス&ぺぺが体を張った守りで立ちふさがる。

Luis_630x419 まぁ、ザル守備といえばそうなんだけどw、そのデメリットを補ってあまりあるメリットがあることを、今回のクラシコで実践証明してみせたように思う。

ここ数試合の最大MVPといえるイスコの覚醒で有効的なバリエーションが増えたし、ここにベイルも入るっしょ。

敵なしだぜ!おい~~~!

って、、この慢心が最大の敵なことはシーズン当初に経験してるわけで、チームがそんなこと百も承知であることをしっかり認識していることを願うばかりだ。格下相手の取りこぼしが1番怖いからね。。

1414179462_767242_1414256152_album_ あとは引き続きロナウドに68ゴールペースで量産してもらうとして(笑)。

この人の怪我も怖いよねぇ・・・。

わずかひと月前までは終わりの始まりだと心折れてたけど、ここまで上昇気流に乗るとは正直思わなんだ。

リーガも上位陣が団子状態になってきたから、クラブW杯で過密日程にさらされるけど、ホント頑張ってもらいたい!アッラ・マドリー!!

2014年10月24日 (金)

太平洋戦争の記憶シリーズ第2回:ミッドウェー海戦

今回第2号は開戦前史が国際連盟脱退。オペレーションファイルがミッドウェー海戦。

どちらも日本を破滅に追いやるきっかけになった分水嶺といえるけど、日本の進むべき道を狂わせた大元となると、やはり1931年満州事変→1933年国際連盟脱退の流れの中にあるといっても過言ではないだろう。

日本の傀儡である満州国建国に異を唱えた中国が国際連盟に提訴したことによって議論対象となった満州問題。

常任理事国だった日本としては、連盟にとどまって満州国の存在を認めさせることがベストと考え、当初は天皇から政府以下軍部でさえも脱退は望んでいなかったという。それは常識的に考えれば、もし脱退すれば日本の起こした満州事変が正義の行為ではなく悪だったと自ら認めるようなものだから当然といえば当然なんだよね。

なのに、なぜに誰もが望まぬ道へと突き進んでいったのだろう・・・。

まぁ、そもそものところで満州事変自体が関東軍の謀略だったわけだから、やましいことを正当化し続けるって絶対どこかで無理が生じると思うんだけど・・。その中で脱退回避を使命として交渉に当たったのが、創刊号で日米交渉の最終案である日米諒解案を蹴った一大戦犯ともいうべき松岡洋右。

ところが、日米諒解案を否認する8年前のジュネーブでは文字通り孤軍奮闘の働きをしていた、らしいw

また、中国に租界などの権益があり、さらに極東での共産主義の拡大を防ぐ防波堤になると考えていたイギリスは日本の満州での軍事行動や各種権益を黙認していたらしく、そんな中で和協委員会という日中米英ソで話し合って和解調停する案を持ちかけてきた、、、

のだが、なななんとそれを本国の内田康哉外相が頑なに拒否!

それを知ったイギリスからさらに米ソを外した妥協案が出されるもそれも拒否!

ってなんやねんお前はーwwホントの戦犯は松岡じゃなくて内田かぁ!?

この内田が蹴った理由というのがすごい知りたいけど、妥協は絶対ダメで連盟脱退せよという国内の強硬な世論(当時の新聞を見ると驚くほど世論の方が脱退一色に染まっていたことが分かる)に押されてのことだったのか、外相という立場から中国の情勢が逐一入ってきて脱退しても大丈夫だと踏んでいたのか。。

結局、この松岡vs内田は内田に軍配が上がり、さらに熱河作戦(熱河地方への侵攻作戦)が決行されたことで選択肢が脱退以外になくなってしまった。

そもそもこの熱河作戦にしたって、国際連盟での交渉真っ最中に新たな侵攻作戦が裁可されること自体おかしな話で、連盟で非難勧告が出た後に新たな戦争行為に出ると連盟は経済制裁できるという条項があることを政府は百も承知してたはずなのにそれが決行されちゃうって、、関東軍の暴走はもはや誰にも止められなくなっていたということなのだろうか。。

さて、ここで国際連盟脱退について、大阪毎日新聞に載せられた言論人・徳富蘇峰のコラムが興味深かったので引用しておく。

“およそ自衛には狭義の自衛と広義の自衛がある。例えば、家の戸締りや火の用心や泥棒の侵入を防ぐのは狭義の自衛だ。しかし、これのみでは一家は決して安全とはいえない。例えば軒下で焚き火をされたら?家のそばに犬猫の死骸が置かれていたら?隣家に賭博場が開かれ、昼夜問わず喧噪されたら?近所で石合戦をなし、そのつぶてが家に投入されたらどうする?

我らは明治27年の日清戦争においていかに苦労し、つづく明治37年の日露戦争においていかに国家の全力を傾けつくして、ようやくその目的の一部を達し得たか。

日本と満州とは切っても切れない縁故がある。しかるに満州より我が日本人を駆逐し、その権益を剥奪しようとしたではないか。ここにおいて我らは敢然として起った!それは全く止むにやまれぬ生死に関わる極所に押しやられたがためだ。もしこれを自衛と言わなければ、世の中には自衛なるものはあるまい。

世人は連盟脱退の結果、列国が日本に対し経済封鎖を行うであろうと言うが、そんなのは容易にはいくまい。第一次大戦の時だって経済封鎖は十分に実行されなかったではないか。今日どの国が日本に向かって命がけの戦争を敢えてしようとするだろうか。その決心なき以上は封鎖は決して実行しうるものではない。

しかも実際我らは決して封鎖には辟易しない。人を呪わば穴二つということわざがあるように、封鎖で困るのは日本ばかりではない。困難は双方にあるし、相手方の方がより困難だろう。

もし万一封鎖があるならば、我らはかえってそれを好機として自給自足の国家的生産の興隆を図るべきだ。日本は決して食料にも燃料にも窮さない。禍い転じて福と為すの方策をめぐらす絶好の機会なのである。”

大正昭和を代表する言論人からしてこんな論調なんだから参っちゃうよね

しかし、「満蒙は日本の生命線である」という松岡の言葉通り、それまでに多大な犠牲を払って手に入れた大陸の権益に対して絶対手放すわけにはいかないという思いが世論含めて強かったんだろうね。

でも、ホントに新聞世論がここまで率先して戦争推進していたとは想像を超えていた。

それに関連して、ミッドウェー海戦を伝える2面記事で大政翼賛会の刷新についての記事があったけど、国防訓練の徹底と国民思想の統一を部落会・町内会を通して全国民に行き渡らせ、一億打って一丸となり帝国の使命を果たさなければならないとある。

まさに蟻の子一匹通さぬ全体主義の中で、異論を差し挟む余地や空気などなかったことが窺われる。

さて、次はようやく本題のミッドウェー海戦だ。

Img_taiheiyou10_05 日本の歴史的大敗北に終わり、文字通り太平洋戦争の流れを変えた分水嶺となった一戦。4隻の主力空母を投入するも全滅、3千人戦死、3百機の航空機が空の藻屑と消えた。

そもそもミッドウェー島攻略作戦は、山本五十六連合艦隊司令長官が相手空母撃滅のために立案したものだったが、ミッドウェー海戦の1ヶ月前に行われた珊瑚海海戦が世界初の空母戦だった。つまり軍艦戦=相手が見える戦いから空母戦=相手が見えない戦いへと海戦の質が変わったわけだ。

では、相手が見えない戦いに勝つにはどうすればよいかといえば、先に相手を見つける以外にはない。つまりそこで最も大きなポイントとなるのは、何よりも情報なはずだ。

ところが、日本はそれを軽視した。

暗号を解読されアメリカ側に作戦の詳細が筒抜けになっていた時点で勝敗は決していたともいえるけど、作戦実施前の図上演習で4隻空母のうち2隻沈没1隻大破という結果になったにもかかわらず作戦を見直さずに強行したり、索敵で肝心の索敵機が雲の上を飛んだため敵空母を見逃してしまったり、相次ぐ兵装転換命令のドタバタ劇とか、ずぶの素人の自分でもなんで??って思うほど信じられないような怠慢とミスの連続には目を覆いたくなるばかり。

田原総一郎いわく、「日本の悪いところが全部出た戦い」だったといえる。

しかし、歴史的大敗を喫したにもかかわらず、新聞では米空母撃沈!とか刺し違え戦法成功!とか全く逆の大戦果として報道されている。ミッドウェー海戦が6月4日で、今回の新聞紙面が6月11日だから1週間も間が空いてたのか。。大本営ではどうやって隠蔽しようかあーでもないこーでもないやってたんだろうね。生き残った将兵も外部に事の真相が漏れないように本土に戻っても隔離されたらしいし・・。

これが昭和17年だから、この後3年も何ら真実を伝えられることなく、いってみれば茶番劇に付き合わされ数多の尊い生命をなくしながら破滅の道を突き進んでいったんだね。。なんともやり切れないね・・。

で、今回の国際連盟脱退とミッドウェー海戦の失態をみて思うことは、行き当たりばったり感がハンパないというか、結局のところ組織と意思の不統一に行き着くのだと思う。

そしてその綻びが限界に達すると、根拠のない精神論で覆い隠し、そのツケは全部国民に回ってくるという悪循環。その最たるものが特攻作戦と玉砕戦だろう。

やっぱ戦争はダメだ。。

さて、ここからは太平洋戦争のお勉強よりも断然面白くてたまらない新聞アラカルトー!!

今回は昭和8年の大阪毎日新聞の社会面で、当時の事件記事が目を引いたけど、殺人事件って毒を盛るのが主流だったんだね

そして、ミッドウェーより何より1番驚いたのが、大阪で27歳の主婦が服毒自殺した事件で、その自殺原因が夫がダンスに明け暮れていることにほとほと嫌気が差したからだって(笑)。マジかよー!どんな時代だったんだ・・。

2014年10月18日 (土)

太平洋戦争の記憶シリーズ第1回:真珠湾攻撃

去年リリースされたサザンオールスターズの復活シングル「ピースとハイライト」で、“教科書は現代史をやる前に時間切れ、そこが一番知りたいのに何でそうなっちゃうの?”という歌詞があって、もの凄く共感したんだけど、ことに明治維新からの新政府成立以降~昭和20年の終戦までの約80年間ってほとんど知らないことだらけなんだよね。

で、最近は小説映画ともに心に残った永遠の0に触れたことと、満州からの帰還者である父方の祖母が亡くなったことが重なって、シベリアに抑留されていた祖父ともに日本に無事帰ってこなければ自分はこの世にいなかったんだなぁと感慨を抱いたことから、あの戦争の時代と日本の近現代史について知りたいと強く思っていたわけで。

61gc0oe8xkl__sl500_aa300_ そんな矢先にアシェット・ジャパンの太平洋戦争の記憶シリーズが刊行されるということで、CM見て購読を即決!

一触即発状態の日韓・日中関係であったり、集団的自衛権や憲法改正の問題であったり、一歩間違えたらヤバイんちゃう!?というきな臭い雰囲気が鈍感な自分の肌感覚にも伝わってくるような世の中になってるし、永遠の0でも指摘されてたように戦争を経験した世代があと10年もすればいなくなってしまう中で、これは本当にタイムリーな企画だと思う。

ということで、毎号ごとに簡単な要約と思ったことについて更新していきたいと思います。

と、意気込んでいたんだけど、、ウチに届いてかな~り経ってからようやっと創刊号読み始めました

で、創刊号はいきなりの真珠湾攻撃だったんだけど、何が1番驚いたって当時の新聞が疑義や批判など一切ない戦争翼賛と推進一色に染め上げられてたこと。

当時の新聞が大本営発表の媒体と化していたことは話には聞いてたけど、実際に見てみるとやっぱりビックリした。だってあの朝日がだよ(笑)。

神国は永久に不滅である!とか、聖戦なんていう言葉まで出てきて、まさに官民国家一体となって突き進むという、またそれを新聞が率先してやっていくわけだから、まさに洗脳の格好の道具だったんだね。。だって、新聞各社共同主催の“米英撃滅国民大会”の告知記事まであるんだから。

そんな風潮の中で戦争反対なんて唱えたらそりゃ非国民として袋叩きに遭うわなぁ

軍国主義の恐ろしさをまざまざと実感できた気がする。

でも、A級戦犯の筆頭として挙げられることが多い東條英機って日米開戦のわずか2ヶ月前に首相に就任していたとは意外だった。しかもその1ヶ月前に御前会議で事実上日米戦が決まっていたということで、ある意味では貧乏くじを引いちゃったってことなのだろうか。

読売新聞は東條内閣について、日中戦争開始から4年で7回も内閣がコロコロ代わる中、ついに現役の軍人を首班とし、政治と軍事が完全なる融合を果たした“弾丸内閣”“死なばもろとも内閣”として突進していかなければならないと豪語している。

死なばもろともって、なんかスゴイ表現・・

ただその東條も首相任命の際に天皇から日米戦争回避の意思を伝えられ、それを実現すべく動いたというのだけど、時すでに遅しだったのか・・。

って、天皇の意思は戦争回避で、東條の前にも日米交渉は水面下で続けられていたみたいだけど、それがことごとくご破算に終わってしまい、結局開戦に至ってしまったというのは、、歴史にifもしもがあればと思ってしまう。。

特に開戦8ヶ月前に出された「日米諒解案」(昭和16年4月)を受諾していれば、、歴史はどう動いていたんだろうか。

開戦について朝日新聞は、世界の警察権を一手にするがごとき大それた口をきき、思い上がっている米英に責任はあるとし、特に蒋介石率いる重慶政府(日中戦争の相手)を助けていることに我々日本は堪忍袋の緒が切れたのだとブチ切れている。

いや、そもそも中国に攻め込んだのは日本じゃんって話なんだけど(笑)。

その重慶への救援輸送路を断つために仏印に進駐した(昭和16年7月末)日本に対し米英が経済制裁でもって応えたことが最大の転換点だったとも思えるんだけど、これだって日米諒解案を受けてればどうなったか分かんないよね・・。なんだかなぁ。。

なんか、ホントのA級戦犯って、日米諒解案を蹴った松岡洋右じゃん!と今回の創刊号を見て思ったw

さて、話は打って変わってここからは新聞アラカルト~~

当時の新聞を見て気になったことやビックリしたことを挙げていきたいと思います

まず気になったのが、朝日新聞の真珠湾攻撃の一面記事で、戦果を伝える記事の発信元がリオデジャネイロ特電とかブエノスアイレス特電になってることで、なんでまたブラジルとアルゼンチンなんだろ??

これって要するに、敵国であるアメリカの情報を伝えられる一番近い国、しかも新聞社が特派員を送れる国が南米にしかなかったってことなのかな?

で、同じ一面を見ると、中米のニカラグアとコスタリカも対日参戦してるんだよね。これも初耳だったんだけど、そうなるとやはり日系人の多いブラジルやアルゼンチンにしか契約できる通信社がなかったということなのかもね。

他には、やっぱり新聞の下部に掲載される出版・求人・案内広告欄が目を引いた。

防空壕の施工設計とか今じゃ考えられないのもあったりしてw

あと“求妻”“求縁”って嫁さん募集広告があったのはビックリした。

そして、何より今回の新聞で最も目が点になったのが、昭和5年の新聞の海外ニュース記事。ベルリンに住む22歳のヘルバート・ハッセという男性が女性の着物を着ないと気分が悪くなると訴え、それが認められて名前をヘルタ・ハーセ嬢に変えて市内の病院で看護婦として働くことが許された、、って昭和5年にすでに性同一性障害が認知されてたってマジすごくない??て思ったんだけど。

いやぁ~大昔の新聞って面白いww!

2014年10月 5日 (日)

夢のシネマパラダイス579番シアター:男女の災難ほど面白いものはないw

駆込み女と駆出し男

Main出演:大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、でんでん、樹木希林、堤真一、山崎努

監督・脚本:原田眞人

(2015年・松竹・143分)WOWOW

内容:天保十二年(1841年)。戯作者に憧れる見習い医師の信次郎は、質素倹約令で芸能への風当たりが強くなっている江戸を出て、叔母が営む鎌倉の柏屋に居候することに。この宿屋は幕府公認の縁切寺である尼寺・東慶寺の御用宿で、夫と離縁したい妻が駆込んできた際に身元調査を行う場だった。そんな宿目指してワケあり女たちが今日も駆け込んでくる中、信次郎は叔母の仕事を手伝い始めるが・・・。

評価★★★/60点

詰め込みすぎ。

とにかくその一言に尽きる(笑)。

DV夫から逃げてきた妻(戸田恵梨香)、豪商から大金を持ち逃げしてきた妾(満島ひかり)、夫を殺されたあげく強引に略奪婚させられた女(内山理名)の縁切り修行を信次郎(大泉洋)を狂言回しに欲張りせずに描いていくだけで十分に本筋として形になるのに、余計な枝葉末節のエピソードが貼り付きすぎで要点が絞りきれていないかんじ。。

まぁ、もともと井上ひさしの書くお話はわりと脱線が多く、その情報量過多が逆に猥雑でエネルギッシュな世俗のカオスとして畳みかけてくる活気に満ちあふれた爽快さにつながっていて、その点でいえば話術を得意とする大泉洋の特性とはカチリとハマっている。

ただしかし、肝心の差配役の原田眞人の本格派とはそもそも合わないだろ(笑)というのがあって、そこのチグハグ感がもろに出ちゃってるんだよね。それで2時間半はちょっとツライよねっていう・・。はっきり言ってこれは軽妙さを演出できる監督じゃないとダメだったと思う。

ハチミツ浣腸のシーンなんてその最たるものでしょww

その点では大泉洋にかなり助けられた作品だったな。女優陣も総じて良かった。やっぱ、、監督か

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ベガスの恋に勝つルール

1 出演:キャメロン・ディアス、アシュトン・カッチャー、ロブ・コードリー、トリート・ウィリアムズ、デニス・ミラー、レイク・ベル

監督:トム・ヴォーン

(2008年・アメリカ・99分)WOWOW

内容:何事も完璧主義なことが災いして婚約者にフラれた女ジョイと、いい加減な性格が災いして職場を解雇された男ジャック。そんな2人はそれぞれ親友を連れて気晴らしに行ったラスベガスで出会い意気投合。酒を飲んでバカ騒ぎした末、記憶もないまま勢いで結婚してしまう。翌日、事の重大さに気付いた2人は結婚を取り消そうとするが、スロットマシンで300万ドルもの大金を当ててしまい・・・。

評価★★★/60点

最初から最後までギャーギャー騒いでいるだけのドタバタ劇は一本調子で、こちらのテンションは渋り気味。

しかし、ハイテンションだけで引っ張る映画を作れてしまうというのはそれはそれでスゴイことで、ラブコメの本場の裾野の広さを感じ取ることはできる。

まぁ、企画の始まりはブリトニー・スピアーズがラスベガスで酔った勢いで幼なじみと結婚し、その後すぐに無効を申請したゴシップネタだそうなので、程度の低さは既定路線だったのだろうけど

でも、ラブコメ女王キャメロン・ディアスのアラフォーとは思えないハジケっぷりは水を得た魚のようで見ていて楽しいし、お下劣さをキュートなベクトルに持っていくキャメロンの唯一無二の本領はここでも十二分に発揮されている。

フランスパンで殴り合い、オレンジを投げつけ合う全力バトルをはじめ、ケンカするほど仲がいい2人の意気投合ぶりはラブコメの王道としてはピッタシなのかもね。

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ミート・ザ・ペアレンツ

O0314041811805793191 出演:ベン・スティラー、ロバート・デ・ニーロ、テリー・ポロ、ブライス・ダナー、ニコール・デハッフ、オーウェン・ウィルソン

監督:ジェイ・ローチ

(2000年・アメリカ・108分)NHK-BS

内容:シカゴで看護士をしているグレッグは恋人のパムと今すぐにでも結婚したくてしょうがない。そんな折、彼女のニューヨークの実家を訪れる機会を得たグレッグは、結婚を切り出す絶好のチャンスになると踏んだのだが、彼女の父親は人間観察に異常な能力を持つ元CIA捜査官で・・・。

評価★★★☆/70点

人の不幸を見て笑ってしまうのはいけないこととは思いつつ、笑い事では済まされない災難の連続に陥るベン・スティラーに笑いが止まらず。。

結婚を認めてもらうため相手の両親にあいさつに行くという世界共通のド緊張シチュエーションの中で何をやっても裏目に出てしまう可哀想すぎる男には共感できるところ大だったし、義父デ・ニーロのコミカル演技もツボだった。

ま、ウソついたら墓穴掘るってのは自分自身しっかり肝に銘じておこうと思いましたわw

2014年10月 4日 (土)

夢のシネマパラダイス473番シアター:ニキータ

ニキータ

3000973 出演:アンヌ・パリロー、ジャン=ユーグ・アングラード、チェッキー・カリョ、ジャンヌ・モロー

監督・脚本:リュック・ベッソン

(1990年・フランス・117分)NHK-BS

評価:★★★☆/70点

内容:政府の裏組織の殺し屋となった女の運命を描くハードアクション。麻薬中毒の不良少女ニキータは、警官殺しで捕まり無期懲役の刑を受けた。しかし、彼女の無鉄砲さを買った政府は秘密工作員として訓練し、3年を経てニキータは、一流の殺し屋に成長する。ある日、彼女はスーパーマーケットのレジ係マルコと知り合い、恋に落ちた。彼女は自分の正体を明かせないまま、彼と親密な仲になっていくが・・・。

“最終兵器彼女”

うむむむ、、、ニキータって、、レディかぁ??

教育係のジャンヌ・モローの品位と風格は文句なしだけど、この映画で唯一気になったのがアンヌ・パリロー。とにかくあのゲジ眉が気になって気になって・・・(笑)。。

殺人マシーンと化していく一方でレディとしての気品も漂わせていくという設定なんやろに。

なんか前半のまるで森から出てきたような狼女ばりのヤク中ワイルドニキータと、教育&訓練を受けて3年経った後のクールな殺し屋ニキータとの間に洗練度の進化がさほど感じられなかったので・・。女性版ランボーでも十分通用しそうな。

そうかぁ、、ラストでニキータは帰巣本能の赴くまま森に帰っていったのね。。

とまぁアンヌ・パリローのヒロイン像になかなか馴染むことができなかったのだけど、それ以外の描写については文句なし。

特に、こんな時になぜ?と思いたくもなってしまうあまりにも不条理なタイミングで繰り出されるチェッキー・カリョの指令。不条理というよりはもはやサディズム全開といっていいくらいの邪な描写に観てるこちら側は逆に引きずり込まれてしまった。

苦悩の表情を浮かべ慌てふためく時のニキータにだけは自分の中の隠されたSのツボにはまってしまう。。おいおい・・

「レオン」でもサド全開のゲイリー・オールドマンが大好きだし。。

まぁそれはともかくとして、やっぱ苦悩というキーワードからも女版ランボー怒りの脱出というイメージがつきまとってしまうんだよなぁ。。

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アサシン(1993年・アメリカ・109分)Video

 監督:ジョン・バダム

 出演:ブリジット・フォンダ、ガブリエル・バーン、ダーモット・マルロニー、アン・バンクロフト

 内容:死刑囚のマギーは、選択の余地なく政府の暗殺者に。卓越した才能で一人前の殺し屋となるが、ある日、ある男と出合って恋に落ちてしまい・・・。「ニキータ」のリメイク作。

評価★★★/60点

一言で言い表すなら、「ニキータ」がジン・トニックだとするならば、こちらはさしずめオレンジジュースといったかんじ。。

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コロンビアーナ

20130204164321dc0 出演:ゾーイ・サルダナ、ジョルディ・モリャ、レニー・ジェームズ、アマンドラ・ステンバーグ、マイケル・ヴァルタン

監督:オリヴィエ・メガトン

(2011年・米/英・108分)WOWOW

内容:南米コロンビア。マフィアに両親を目の前で殺された9歳の少女カトレアは、追っ手から逃れ叔父のいるシカゴへたどり着く。15年後、叔父のもとで鍛錬を積み、凄腕の暗殺者となった彼女は、両親の仇を討つべく動き出す・・・。

評価★★★/60点

影もなければ葛藤もない湿り気ゼロの作風は、南米のからっ風に吹かれたかのようにどこまでも乾燥していて、自分の肌には少々合わなかったかも。。

ベッソンが監督した「ニキータ」での哀しく孤独な女殺し屋の生きざまが鮮烈に心に残っている自分からすると、今回の鬼の復讐一点張りは感情表現の深みがなくて味わいが薄かった気がする。

やはりシェークスピアの時代から復讐劇ってのは悲劇的要素を多分に含まなければ心に余韻として残らないのだなと実感・・・。

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