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2013年7月 4日 (木)

夢のシネマパラダイス425番シアター:ワーナーアニメ倉庫

ハッピーフィート

20070408_216348 声の出演:イライジャ・ウッド、ブリタニー・マーフィ、ヒュー・ジャックマン、ニコール・キッドマン、ロビン・ウィリアムス

監督:ジョージ・ミラー

(2006年・豪/米・108分)盛岡フォーラム

内容:南極。皇帝ペンギンの住むエンペラー帝国。彼らは自分だけの心の歌でハートを伝えて求愛し、最愛の相手と巡り会うことで世代を継承してきた。ところが、ある夫婦のもとに生まれたマンブルは筋金入りの音痴で、皆から仲間はずれにされてしまう。そんな彼には唯一ダンシング~という才能があったが・・・。

評価★★★/60点

テーマに一貫性がないだとか安易な言葉を使いたくはないんだけど、この映画の地すべり的なかじ取りには思わず冷めてしまった・・・。

大団円で描かれるペンギンと人間のダンスコラボなんてドン引き(笑)。

「ベイブ」シリーズの監督だけあって人間との絡みを絵にしたいというのは予想できないことではなかったけど、ここで違和感を感じるのは“踊るペンギン帝国”という非現実のペンギン視点で描かれてきた物語が、後半一気に現実的な人間視点に転換してしまうことなんだよね。

作りものの世界観という前提のアニメとしての一線を超えちゃってるんだ。

そこらへんは例えば「トイ・ストーリー」(1995)や「モンスターズ・インク」(2001)を見れば一目瞭然なんだけど、非現実としての視点は絶対にブレないんだよね。これがブレちゃうと一気に世界観が崩れちゃう。

ただ、その中でそういう視点のブレ―非現実(作りものの世界観)と現実の相違―に挑戦し融合させて成功したのが「ベイブ」(1995)だった。キャラクターの擬人化を実写の中で描ききってしまったわけで、その中でCGの果たした役割は大きかった。

まぁ、それに携わった監督がフルCGで描かれた世界観の中でもできるやろと考えたのは想像に難くない。いわば「ベイブ」とは逆のことに挑戦してみようと考えたわけだ。

しかし、結果としては違和感ありありのものになってしまった。。

フルCGアニメという媒体で描かれるペンギン帝国というファンタジー世界の中で人間をエイリアンに見立てるところまではペンギン視点で描かれているのでまだ良いとしても、マンブルが動物園に“軟禁”されてからは一転して人間視点になってしまう。そこでテーマが完全に変容してしまうわけだよね。

そこに違和感を感じるか感じないかで評価も分かれてくるのだろうけど。個人的には違和感ありありだったと。。

しかしこれ、アカデミー賞で「カーズ」をおさえて長編アニメ賞を受賞してるんだ・・・。同じCGアニメの出来としてはどうみても「カーズ」の方が上なのに。。

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ハッピーフィート2 踊るペンギンレスキュー隊(2011年・オーストラリア・100分)WOWOW

 監督:ジョージ・ミラー

 声の出演:イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムズ、ハンク・アザリア、ブラッド・ピット、マット・デイモン

 内容:タップダンスの達人マンブルは、息子エリックがダンス嫌いなことに頭を悩ませていた。そんなある日、エリックが家出してしまい・・・。

評価★★★/65点

前作で指摘した人間視点へ転換してしまう気持ち悪さはファンタジー世界(ペンギンが踊る世界)が人間世界にも適用されてしまう気持ち悪さともいえ、それはつまるところ動物キャラをことさらデフォルメしないで描く実写志向によるところが大きいと思うのだけど、それを今回は実写の人間を出すという反則技wを使い見事に(?)解決してしまった。

さすがは「ベイブ」の監督だけのことはある。(「マッドマックス」を作った監督でもあるけど・・

また、よく踊りよく歌うだけの中身は相変わらずだけど、キャラ立ちが前作にも増して面白くできているのでそれだけでも十分楽しめてしまう。

はっきりいって主人公マンブルが脇役かと見まがうほどサブキャラが立っていて、鳥ペンギンの預言者スヴェンや元教祖さまのラブレイスはもとより、ウィルとビルのオキアミコンビが非常に秀逸で、さすがバナナマンだなって思ったww

これはスピンオフに期待だな♪

まぁ、全体的にみても地球温暖化など現実的な問題も絡めているし、安心して子供にも見せられる良作だと思う。

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ポーラー・エクスプレス(2004年・アメリカ・100分)DVD

 監督:ロバート・ゼメキス

 声の出演:トム・ハンクス、ノーナ・ゲイ、ピーター・スコラーリ

 内容:クリスマスイブの真夜中23時55分。サンタクロースの存在を疑う一人の少年の家の前に、轟音とともに巨大な蒸気機関車がやって来る。車掌は少年に「一緒にサンタクロースの国に行こう」と誘い、北極点へ一路向かうのだった・・・。

評価★★★/65点

80’sテイストのアナログなノリで走り抜けてほしかった気もするけど、あの時代がもはやノスタルジーとして語られるようになった今となっては、CGという黒魔法の極北に突き進んで満足する他ないのか、、と思うとちょっと哀しくなった。

でも、フォレスト・ガンプで羽毛を飛ばしたゼメキスが今回は切符を飛ばしてくれるとは乙なもんだね。

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