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2012年10月15日 (月)

夢のシネマパラダイス84番シアター:ロビン・フッド

ロビン・フッド

Robinhood 出演:ラッセル・クロウ、ケイト・ブランシェット、マーク・ストロング、ウィリアム・ハート、オスカー・アイザック、マックス・フォン・シドー

監督:リドリー・スコット

(2010年・米/英・140分)WOWOW

内容:12世紀末イングランド。十字軍兵士ロビンは、遠征帰還途中にイングランドの騎士ロバート・ロクスリー卿が闇討ちされる現場に遭遇。彼から家宝の剣を故郷ノッティンガム領主の父ウォルターに届けて欲しいと遺言を受ける。さっそくノッティンガムへ赴いたロビンはウォルターと、10年もの間ロバートの帰還を待ちわびていた妻マリアンに出会う。そんな中、苛烈を極めていたジョン王の圧政はノッティンガムにも及び、さらにフランスの魔手がイングランドに忍び寄っていた・・・。

評価★★★/60点

リドリー・スコット&ラッセル・クロウというとMy Favorite Movieの上位にランクインされる「グラディエーター」を真っ先に思い浮かべてしまうのだけども、主人公が奈落の底に一気に転落し、絶望と悲しみと憎しみを身にまといながら這い上がっていくというストーリーラインはベタだけど見ていて熱くなってしまう。

判官びいきの典型的日本人のオイラは悲劇・復讐・反骨の3点セットにめっぽう弱いのだ・・wそれゆえ「グラディエーター」はもとより「ベン・ハー」や「ブレイブハート」「スパルタカス」などは大大大好きなわけで。

ひるがえって今回の作品が放つ矢はその3点セットのどの的からもビミョーにズレたところに飛んでいきイマイチ乗り切れなかった・・・。

死体漁りもするならず者がいかに義賊ロビン・フッドになっていくのかという背景を描いているのだけども、そのプロセスが説得力に乏しいというか、ロビンが民衆のために立ち上がる動機付けが弱くてイマイチ。

そもそも闇討ちされたロバート・ロクスリー卿になりすます作戦がトントン拍子で進んでいき、ロバートの実家に入り込むまでに至る展開からしてドン引きしちゃったんだけど・・・。

偽装結婚することになるマリアン(ケイト・ブランシェット)とのアラフォーロマンスもただでさえオヤジ臭がプンプンにおうのに、もっとピチピチした若妻を出しぃーや!と心の中で叫んでしまったww

また、立ち向かうべき相手にしても圧政と残虐のイングランドなのか侵略してくるフランスなのか、二兎を追う者は一兎をも得ず的な中途半端さで物語の照準が絞りきれていなかったように思う。

戦闘シーンはじめ映像は完ペキだっただけに、散漫なドラマ展開はちと残念。。

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ブレイブハート

1113 出演:メル・ギブソン、ソフィー・マルソー、ブレンダン・グリーソン

監督:メル・ギブソン

(1995年・アメリカ・177分)DVD

評価★★★★★/90点

内容:13世紀末、悪政に苦しむスコットランドの独立と解放を目指して戦った実在の英雄ウィリアム・ウォレスの生涯を描いたスペクタクル史劇。メル・ギブソンが製作・監督・主演を務め、アカデミー作品、監督ほか計5部門を受賞した。

“蜀の側から描かれている三国志。赤穂浪士の側から描かれている忠臣蔵。そして、スコットランドの側から描かれているブレイブハート”

映画において史実とフィクションをいいようにブレンドする、これは決して悪いことではない。

作品としての面白さやカタルシスがより深く味わえ、後々の世まで残されていく。この「ブレイブハート」もしかりである。

例えば、イザベルとの関係などはその最たるものであろう。

だって寝ちゃうんだもんなぁ、、果てはウォレスの子がお腹の中にいるのと言う始末。

スコットランドの人にはたまらない映画なのは間違いない。だってイングランドの王妃でっせ。エリザベス女王はこれ観てどう思ったんだか、開いた口が塞がらなかったに違いない。

この最たる例をはじめとして、この映画、徹底してスコットランド側から描いて描いて描きまくる。

中世イングランド随一の賢王と呼ばれたエドワード1世なんてホント豚なみの扱いだもんな(笑)。

しかしそりゃそうだよな、スコットランドからみればただの侵略者だ。

一方的に物事を見まくる。

そんなの昔っからやってることだ。そうやって歴史は作られまた解釈される。

だから本当に歴史を知るというのは一方通行ではダメで、両側2車線で見ないとダメなのですね。

あ、つい脇道に逸れちゃいそう、、、それはともかく、この映画はよく出来てます。

まあ一方的に描いているからという要因もあるけど、それを抜きにしても特に戦闘シーンは特筆もの。これ以降の映画に相当影響を与えたはずで、SWとかLOTRなど絶対そうでしょ。まぁそれ以前にもとをたどれば黒澤という源流があるけど。

ところで、一方的に都合よく解釈されがちな歴史ではあるけど、エドワード1世の息子、エドワード2世(イザベルの夫)はホントにアホだったらしい。イングランドから見てもスコットランド側から見てもどうしようもないアホ。こりゃどっちに転んでも真実だわ。

実際はたしかウォレスの死後に結婚しているエドワード2世とフランス王女イザベル。彼がゲイでぐうたらなのも手伝ってイザベルはホントに嫌ってたらしく、ついにイザベルは叛乱を起こし、エドワード2世を王位から引きずりおろしてしまう。

んで直ちに幽閉された彼は、これまたすぐに処刑されるのです、イザベルの手先にね。恐っろしい。外傷が残らないよう、熱せられた焼火箸を肛門から突き刺すという身の毛もよだつ殺し方というのがまた・・・。

さすがフランスの雌狼と呼ばれたイザベルだ。ソフィー・マルソーだから許しましょう。

しかし、そのイザベルも王位に担ぎ出した自分の息子エドワード3世に逮捕され、幽閉。そのまま一生を終えたのだから歴史ってのは面白い。

さてさて映画のラストでロバート・ザ・ブルースの勝利によってスコットランドは独立を勝ち取ったわけだが、その後どうなるのか。

時折イングランドと小競り合いはあったものの、そのまま時は過ぎ17世紀。

イングランドの王位継承問題のいざこざにより、スコットランド王がイングランド王を兼任するという奇妙な事態に陥る。

そして18世紀に入り、ついに両議会が統一される。つまりイングランド王国とスコットランド王国の連合体の誕生である。スコットランド議会は閉鎖され、イングランドのロンドンに議会が置かれた。

しかし、同じ王を戴くという両者に様々な弊害が出てくるのは時間の問題だった。

またもや王位継承問題が起こりイングランド側がこの人で決まりと担ぎ出した王にスコットランドの一部勢力・スコットランド独立派がイヤだイヤだと反発。

1746年カロデンの戦いにおいて政府軍と衝突したがあえなく敗れ、実質的にスコットランドはイングランドに併合されてしまった。

そして現在、独自の法体制を認められていたスコットランドだったが議会が閉鎖されつづけて300年、ついに投票によりスコットランド議会復活が採択された。1997年のことですね。

スコットランド。

よく聞くし、サッカーW杯にも8回出ている。

しかし、忘れがちであるが、スコットランドは独立国ではない。

イギリスの中にあるいわば地方名、もっと正確にいえばイギリスを構成する連合の中のひとつなのだ。

そう、イギリスって連合国なんだよな考えてみると。

イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドから成る連合王国なんだよね。

これ知ってる日本人って実は意外に少ないのではないだろうか。

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パトリオット(2000年・アメリカ・164分)MOVIX仙台

 監督:ローランド・エメリッヒ

 出演:メル・ギブソン、ヒース・レジャー、ジョエリー・リチャードソン、ジェイソン・アイザックス

 内容:1776年、サウス・キャロライナ州。フレンチ・インディアン戦争の英雄で、有能かつ残虐な兵士だったベンジャミンも今や7人の子供の父親。対大英帝国との独立戦争が始まっても平和主義を貫く彼は戦おうとはしない。勇んで出征していく血気盛んな長男ガブリエルにも苦い顔をするので精一杯。しかし、目の前で次男トマスを殺されたとき、眠っていた戦士としての本能が呼び覚まされ、ゲリラ戦に身を投じていく・・・。

評価★★☆/50点

“最前線にだけは立ちたくねぇっ。”

織田信長だったら、あのただ突っ立って敵前に行進していく軍隊を簡単に蹴散らせると思うんだけど(笑)。。

それくらい戦闘シーンに味気も何もなかったのだけど、それは戦い方の味気なさはもとより、戦う大義や理由付けが次第に曖昧模糊としたものになっていくこととも無関係ではないだろう。

そもそもパトリオット(パトリオティズム)とは、郷土愛や家族愛といった単位のものであり、ナショナリスト(愛国主義者)とは弱冠意味を異にするものだと思うが、そういう点では息子を眼前で殺され、家を焼き討ちにされたことから戦いに参加していくというのは確かにパトリオットだ。

しかし、だ。

愛する家族と郷土を踏みにじるイギリス軍を追い出すために立ち上がったベンジャミンの矛先すなわちこの映画の矛先は、次第にタヴィントン大佐という一人の男への私怨と復讐へとクローズアップしてしまう。最後なんて1対1の完全な果し合いだし。。

ここが完全に「ブレイブハート」とは違う点であり、今回の映画にのめり込めなかった理由でもある。

フレンチ・インディアン戦争でベンジャミンが犯した戦争の罪と過去がおさわり程度で全く生かされていないことも含めて、どうにも消化不良というか中途半端な印象を受けてしまった。

でも映画のラストで、家族で故郷に戻り、焼き討ちされた家を一から再建していこうとするところで終わるのは、真っ当なパトリオットの姿であり、、、ズルイよ(笑)、うまく帳尻合わせしやがって。

終わり良ければ全てよし、、とはならないぞこの映画に関しては。。。

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