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2012年10月14日 (日)

夢のシネマパラダイス81番シアター:十三人の刺客

十三人の刺客

E58d81e4b889e4babae381aee588bae5aea 出演:役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、古田新太、高岡蒼甫、六角精児、伊原剛志、松方弘樹、谷村美月、内野聖陽、光石研、岸部一徳、松本幸四郎、平幹二朗、稲垣吾郎、市村正親

監督:三池崇史

(2010年・東宝・141分)2010/10/05・盛岡フォーラム

内容:長き太平の世が続く江戸時代末期。明石藩主・松平斉韶は異様に血を好み、その暴君ぶりは目に余った。しかし、現将軍の弟ということもあり、近く老中への就任も決まっている中、危機感を募らせた幕閣老中・土井利位は、御目付・島田新左衛門に斉韶暗殺の密命を下す。新左衛門はさっそく仲間を募り準備を進めるが、斉韶の腹心・鬼頭半兵衛もその動きを抜け目なく察知していた・・・。

評価★★★★/75点

チャンバラ活劇としての有無をいわさぬ面白さと、女子供にも容赦ない有無をいわさぬえげつなさとの狭間で、それでも面白さが上回ったかんじ。

内野聖陽のハラキリから始まり、ガツガツと刀を振り落として首を切断する斉韶(稲垣吾郎)の姿、四肢を斬り落とされ舌を抜かれた百姓娘、矢で射抜かれる女子供、肩にブツリと刺さったまま抜けない刀、阿鼻叫喚の肉弾戦と痛々しいまでの身体性が強調され最後に残るはむなしさばかり。。

島田新左衛門(役所広司)ら刺客たちの死を天下万民のために殉じた立派な死とは見れなかったし、鬼頭半兵衛(市村正親)の死を忠義のために殉じた立派な死とも見れなかった。

冒頭で広島・長崎に原爆が落とされた百年前の物語という余計な字幕が出てきたけど、その意図するところはお国のための戦の跡に残るは使い捨てにされた死屍累々の命とむなしさだけということを言いたかったのだろうか。

刀は大根を切るくらいしか使わねーよ!と揶揄される太平の世の中、小細工はここまでだー!斬って斬って斬りまくれーっ!と武士の本分を全うできる土俵=死に場所を見つけた刺客たちの姿も見方を変えればキチガイそのもので、キチガイバカ殿軍団との血まみれ泥まみれの死闘はなるほど最初は痛快なカタルシスを覚えるものの、50分もの長さになってくるといい加減冷めてきて、勧善懲悪ヒロイズムのメッキがはがれ落ちキチガイの殺戮現場にしか見えなくなってくる。

剣がなければ棒、棒がなければ石、石がなければ拳で戦う何でもありの泥臭さは「戦の世とはこういうものだったのか」という斉韶の言葉にうなずけるほど説得力のある絵作りなのだけど、いや、終わってみればそんなこと考えるのもバカバカしいくらい娯楽アクションに寄っているし、「迷わず愚かな道を選べ!その方が楽しいw」という斉韶の言葉を有言実行したような三池節は健在で、えげつないカットをいちいち挟んできよる。

個人的には、四肢を切断されたダルマ女が全裸をさらす必要性はなかったと思うし、小弥太(伊勢谷友介)の絶倫シーンは興を削いでいて余計だったと思う。

「スキヤキ・ウエスタンジャンゴ」で木村佳乃を、今回は稲垣吾郎を泥まみれにして、、次回は誰やねん・・w

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十三人の刺客(1963年・日本・125分)WOWOW

 監督:工藤栄一

 出演:片岡千恵蔵、里見浩太郎、内田良平、丹波哲郎、嵐寛寿郎、西村晃、月形龍之介

 内容:弘化元年、暴虐極まりない明石藩主・松平斉韶に江戸幕府も頭を悩ませていたが、斉韶は将軍の弟だったために表立った処分は難しい。しかし、事情を知らない将軍が斉韶を老中に抜擢する話が持ち上がったため、筆頭老中・土井利位は旗本の島田新佐衛門に暗殺を命じる。そこで島田は13人の暗殺部隊を結成するのだが・・・。

評価★★★/65点

光と影の陰影が怖いくらいにクールな映像と、ハードボイルドタッチの中で暴れまわるバカ殿と、人を斬ったことのないお侍さんたち。それはまるで喜劇だと言わんばかりの落差だった。

どうやらオイラは、この映画を観るにあたっての立ち位置を最後までつかみ損ねてしまったようだ・・・。

実はコレって集団闘争劇ではなく、もしかして集団不条理劇だったのかもしれない、なんてことをふと思ってしまった。

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斬る(1968年・日本・114分)NHK-BS

 監督:岡本喜八

 出演:仲代達矢、高橋悦史、中村敦夫、中丸忠雄、神山繁、岸田森、東野英治郎

 内容:天保4年。上州のとある小藩では、七人の若侍たちが藩の圧政を糾そうと謀反を起こし城代家老を斬殺する。が、その機に乗じて藩の乗っ取りを企む次席家老は七人に対し討手を差し向ける。そんな中、武士を棄てた浪人男・弥源太と、百姓を棄て武士を目指す男・半次郎がふらりと現れる・・。

評価★★★★/80点

喜八版「用心棒」+「椿三十郎」てかんじなのだけど、そこにマカロニウエスタンのエッセンスをふりかけて、随所に遊び心をもたせた2時間大いに楽しめる一品に仕上がっている。

特に時代劇の型にハマろうとしないポップ感は見ていてかなり新鮮で、それはつまりスピード感あふれるめくるめくカメラのリズムとユーモアあふれるキャラクタのリズムが良い意味での通俗的な相乗効果を生み出していて、一風変わったそれでいて生き生きとした活劇になっているのだ。

なんといってもキャラが全員カッチョええのねw

黒澤映画では敵役にまわることが多い無口な仲代達矢が脱サラならぬ脱サムライしたヤクザを饒舌に演じていて面白いし、反対にサムライになりたい百姓を飛ぶわ跳ねるわの躍動感に満ち満ちた演技で見せた高橋悦史がこれまた印象的。

他にも討伐隊隊長のニヒルな岸田森や、悪家老の神山繁など個性的な面々がゴロゴロ出てきて、キャラクタ劇としても出色の出来ばえ。

こんな映画がオイラに知られずに埋もれていたなんて・・・。

それにしても、土の匂いのする女、、すごく興味あるんですけど・・w

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上意討ち-拝領妻始末-(1967年・東宝・128分)CS

 監督:小林正樹

 出演:三船敏郎、司葉子、仲代達矢、加藤剛、山形勲、市原悦子、江原達怡

 内容:会津藩士笹原伊三郎(三船敏郎)は、藩主の命により、その側室・お市の方(司葉子)を息子・与五郎(加藤剛)の妻として“拝領”することになった。次第に仲睦まじい家庭を築き始めた若夫婦だったが、世継ぎ問題のこじれから、今度はお市の方を返上せよとの上意が下る。これにブチキレた伊三郎父子はお家断絶を覚悟の上で抵抗を始める・・。ヴェネチア映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。

評価★★★☆/70点

岡本喜八の「斬る」(1968)を見た後にこれ見たのだけど、ガサツで自由奔放な喜八時代劇と比してみると、シンメトリーな構図を基調とした様式美に彩られた折り目正しい時代劇という印象が強く、同じ時代劇でも撮る監督によってこれだけ色合いが異なるのかとあらためて思った。

まぁ、個人的には喜八時代劇の方が好きなんだけども、三船vs仲代3度目の対決とあらば見ないわけにはいくまい。そして、この対決が面白くないわけがあるまい。

そう、面白いんです!十分に。

中でも全てを脇に追いやるほどの三船敏郎の存在感、カッコ良さは特筆もので、黒澤映画の“動”とは対極にある色にも素直に染まっていて、やっぱスゴイ役者だったんだなぁと妙に納得。

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