夢のシネマパラダイス253番シアター:タイタニック号から降りたディカプリオはどこへ行く!?
J・エドガー
出演:レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ、アーミー・ハマー、ジョシュ・ルーカス、ジュディ・デンチ
監督:クリント・イーストウッド
(2011年・アメリカ・137分)WOWOW
内容:20代でFBIの前身組織の長官となって以来、死ぬまでFBIのトップに君臨し続け、歴代の大統領さえ手出しできない強大な権力を築き上げた初代FBI長官ジョン・エドガー・フーバーの半生を描いた伝記ドラマ。ソビエト革命直後の1919年、司法省に勤務していたフーバーは、米国内で急進化し始めた共産主義者の対策責任者を任される。やがて、FBIの初代長官になったフーバーは、片腕となるクライド・トルソンと秘書のヘレンを従え、捜査の近代化と権力の集中を進めていくのだが・・・。
評価★★★/65点
当方伝記映画はあまり好みではなく、ましてやあまり興味のない人物ならなおさらなのだけど、J・エドガー・フーバー、FBI初代長官、、興味ねぇ~ww
いや、もとい、X-ファイルなどから思い浮かべるイメージは、最高機密の極秘ファイルを管理し、非合法な盗聴、偵察、脅迫など目的のためなら手段を選ばず、謀略を張りめぐらしアメリカの権力を裏で操っていた黒幕というイメージなのだけど、その強大な権力者をアメリカの良心イーストウッドが撮るというところに最大の興味を抱いた。
山田洋次が田中角栄を映画にするようなものだといえばいいだろうか(笑)。
この意外な組み合わせはいったい何を生み出すのか、イーストウッドはどういうメッセージを込めるのか見当もつかない中、フタを開けてみたら、まさか愛を謳った男と男のメロドラマに仕上がっているとは思いもよらず。
どんなに独善的な権力の亡者であろうと人生の最期に残った残滓は狂おしいまでの愛だったというところがなんとも切なく胸に響いてきた。
憎しみや差別よりも愛は長く心に残り続ける、、ごもっとも。
単なる伝記映画の枠にはくくれない一人の人間の物語として描いたところはさすがイーストウッドだ。
また、正義感に燃える精悍な青年からでっぷりと腹の出た醜悪な老人まで演じきったディカプリオも貫禄のある存在感を見せ非常に印象的。
ディカプリオにとって最も近くて遠い存在のオスカー、いい加減に獲らせてあげようよw
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シャッター・アイランド(2009年・アメリカ・138分)WOWOW
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングスレー、ミシェル・ウィリアムズ、エミリー・モーティマー、マックス・フォン・シドー
内容:1954年、ボストン沖合に浮かぶ孤島“シャッター アイランド”。そこには精神を病んだ犯罪者を収容する病院があるだけだったが、ある日病室からひとりの女性が失踪するという事件が起こる。その捜査のため連邦保安官テディは相棒チャックと共に島に降り立ち、患者たちへの聞き込みを開始するが・・・。
評価★★★/65点
まぁ、なんというか、、65点を狙ってしっかり65点を取った映画といえばいいだろうか(笑)。
、、いやいやいやちょっと待て!若手監督が撮ったならまだしも巨匠スコセッシがこんなんでいいのかよ!というミスマッチ感にしばし苦笑い・・・。
妙に美しく格調高い画づらは疲れちゃうくらいしつこいんだけど、そこはさすがスコセッシ演出だし、そこに息の合ったコンビ、ディカプリオのさすがの演技も加わるとなれば充実した映画には違いない。
しかし、これってそもそもがB級ホラーとして撮られるべきスタンスの映画じゃないのか!?というオイラの勝手な映画仕分け脳が働いてしまい、それは最後の実は夢オチでしたー!というありきたりさを見てもそうなのだけど、わざわざスコセッシ御大が出てくるまでもないというか(笑)、見終わっても何か違和感がつきまとってしまった。。
逆にいえばスコセッシ好きには満足のいく作品になっているのかもしれないけど、、オイラからするとミステリ畑はスコセッシには合わない気がする。
でも、考えてみればスコセッシは「ケープ・フィアー」(1991)なんていう娯楽スリラーをチョチョイと作れてしまう監督でもあるわけで、それを今回こんなにクドく撮ってしまうというのは、要するにオイラのこの映画に対する読みが甘々ってことなんだろうなw
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ザ・ビーチ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ティルダ・スウィントン、ヴィルジニー・ルドワイヤン
監督:ダニー・ボイル
(1999年・アメリカ・119分)MOVIX仙台
評価★★★/60点
内容:アジアを旅するリチャードは、ある日、謎のドラッグ中毒者から「幻のビーチ」の地図を譲り受けた。楽園と称される浜辺を、タイの辺境の島で見つけた彼を待つ悲劇とは・・・。「トレインスポッティング」のダニー・ボイル監督作。
“ザ・幼稚!”
何なんでしょう、このサルなみに幼稚な発想力は・・・。
ま、リーダーがサルだもんな。仕方ないか。
それでも強いて良かった点を挙げれば、現代文明の引きこもりが集うコミュニティが楽園という名の下の秩序ゆえに崩壊していく様を描いたところだろうか。
それでも例えばコミックの方の「風の谷のナウシカ」なんかを読んでるオイラから言わさせてもらえば、やはり稚拙極まりないよね。
そう、“青き清浄の地”に人間は住むことはできないのだと。
その厳然たる事実がナウシカに突きつけられた時、ナウシカがとった行動とは、、、はっ、脇道にそれてしまった・・
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ギャング・オブ・ニューヨーク
出演:レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス、ダニエル・デイ=ルイス、リーアム・ニーソン
監督:マーティン・スコセッシ
(2001年・アメリカ・168分)パンテオン
評価★★☆/45点
内容:マーティン・スコセッシが、30年来の構想を150億円を投じて実現させた超大作。ひとりの青年の復讐劇を軸に、人種差別やギャング団の成立、南北戦争の余波による暴動など、19世紀半ばの混沌としたニューヨークが描かれる。1846年、ニューヨークのファイブ・ポインツでは、アイルランド系移民組織“デッド・ラビッツ”と英国系住民“ネイティブス”との勢力争いで二分されていた。激闘の末、移民側の指導者で神父のヴァロン(リーアム・ニーソン)を倒したネイティブスが勝利を収める。それから15年の月日が経ち、ネイティブスの勝利以来ずっと施設に閉じ込められていたヴァロンの息子アムステルダム(ディカプリオ)が、ネイティブスのリーダー、ビル(D・D=ルイス)への復讐を胸にファイブ・ポインツに戻ってくる。。
“大のU2ファンを自称するオイラが素晴らしいエンディングテーマ曲で映画の余韻に浸れないというのは、映画が駄作というなによりの証拠です(笑)。”
むなしい。空しすぎる。何も残らない。
映画のラスト、ビルのお墓がNYの発展とともに忘れ去られ朽ち果てていく様は、なんとまぁこの映画そのもののことをご丁寧に言い表してるんじゃないの。
言っちゃあなんだけど、「天国の門」と大差ないよ。
しかも「天国の門」は不滅の記録を打ち立ててしまったことで逆に映画史にイタイ焼き印として永遠に刻み込まれてしまったわけだが、こっちのギャング・オブ~の方はこれまた可哀想になんとも中途半端な・・・。
ゴッドファーザーにも天国の門にもなれなかった。
忘却の彼方へ真っ逆さまですな。。
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年・アメリカ・141分)DVD
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン、マーティン・シーン
内容:60年代のアメリカ。父親の脱税発覚と会社倒産、母親の浮気、果ては両親の離婚と家庭崩壊の只中にいる高校生フランクはついに家出を敢行。やがて彼は生活のために偽造小切手の詐欺に手を染めていく。そして大手航空会社のパイロットになりすますまでになったフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れるが、事件を追うFBI捜査官ハンラティの捜査の手が迫っていた・・・。
評価★★★/60点
“なんだろ、、このやっつけ仕事みたいな感覚は・・・。”
う~ん、、テンポの良い軽妙洒脱な作品というには尺が長すぎて、ちょっと冗長に感じちゃったかな。せいぜい100分くらいにまとめてくれれば良かったと思うんだけど。
ただ、その冗長さの中には、家族の喪失の哀しみと家族への憧憬の螺旋の狭間から脱却できずにもがき続ける永遠の子供フランクのドラマが内在されており、それはそれで正しい作り方なんだろうけど、オイラ的にはその重さがイマイチ乗り切れなかった要素になっちゃったかんじ。。
ただ、確実にディカプリオは上手くなってます。
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仮面の男(1998年・アメリカ・132分)NHK-BS
監督・脚本:ランドール・ウォレス
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェレミー・アイアンズ、ジョン・マルコヴィッチ、ジェラール・ドパルデュー、ガブリエル・バーン
内容:17世紀のフランス。若き国王ルイ14世が暴政を敷き、民衆は戦争と飢えに苦しんでいた。先王に仕えていた三銃士は、牢獄に幽閉されている仮面の男フィリップを王と入れ替える計画を立てる・・・。
評価★★★☆/70点
公開当時は「タイタニック」で特大スターに登りつめたディカプリオの凱旋興行的アイドル映画という雰囲気があったけど、今見てみるとサクサク見れて意外に面白い。
といっても、お飾りにすぎないレオ様はほっといて(笑)、脇を固めるオッサン四銃士のアツい騎士道精神に刮目せよ!
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