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2012年3月24日 (土)

夢のシネマパラダイス351番シアター:座頭市

座頭市 THE LAST

Img_1183173_63284715_0 出演:香取慎吾、石原さとみ、反町隆史、工藤夕貴、寺島進、原田芳雄、倍賞千恵子、仲代達矢

監督:阪本順治

(2010年・東宝・132分)CS

内容:最愛の妻との平穏な暮らしを求め、ヤクザ稼業から足を洗うため最後の死闘に臨んだ市。しかしその戦いの最中、追手の刀によって妻が命を落としてしまう。悲しみと絶望に打ちひしがれた市は、故郷の村へ流れ着き、旧友・柳司の家に身を寄せ、百姓として静かな暮らしを送ることに。しかし、村は極悪非道な天道一家に支配されており、その傍若無人ぶりに村人たちはもがき苦しんでいた・・・。

評価★★☆/50点

自分は座頭市がどうも苦手だ。

今まで座頭市映画をそんなに見ているわけじゃないけど、どれもイマイチ好きになることができない。

それはつまるところ座頭市とは何者でどこへ向かうのか、その内面、キャラクターが見えてこないことにあるのだと思う。

その点でいえば、天性の明るさを兼ね備えた香取慎吾が市にどういう息吹を吹き込むのか楽しみではあったのだけど、、、その期待はもろくも崩れ去った・・。

市を所帯持ちにしたり、百姓暮らしして田植えまでさせて生活感を出そうとしているものの、妻(石原さとみ)は瞬殺されちゃうしw、なにより天性の資質を封印された香取くんもなにか窮屈そうにしか見えなかったし・・・。

他の登場人物の背景もほとんど見えてこず、役者の存在感だけを頼りに見せきったかんじ。

ロシアと貿易しようとしてるらしい天道(仲代達矢)のスケール感なんかは設定としてかなり魅力的なんだけど、、盛り上がってこないんだよねぇ。

なのに映像だけはやけにキレイでもったいないったらありゃしない。ドボンです。。

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ICHI

Ichi003 出演:綾瀬はるか、中村獅童、窪塚洋介、柄本明、竹内力、大沢たかお

監督:曽利文彦

(2008年・日本・120分)CS

内容:市は瞽女(こぜ)と呼ばれる盲目の女芸人として旅を続ける身。ある日、チンピラに絡まれた彼女を旅の浪人・藤平十馬が助けに入るが、刀を抜けない十馬を尻目に市はやすやすと5人を斬り捨ててみせる。やがて、2人は美藤の宿場町にたどり着くが、そこは野盗の頭目・万鬼がのさばる町だった・・・。

評価★★☆/50点

天然おトボケ役が板についてきた綾瀬はるかだけど、能面のようなサイボーグ役なり今回の心を閉ざした盲目の女性といった役だと無駄な動きが省かれて、彼女の本来持つ美しさが際立って見えて逆にイイかんじ。

あっ、綾瀬はるかってめっちゃ美人だったんだ・・・って当たり前や!

でも今回はマジにカッコ良かったし、逆手居合い斬りでズバッと斬られたいとさえ思ったわなww。。

けど、見所はそこだけで、肝心のドラマが文字通り盲目の薄っぺらなのがなんとも・・。

例えば、かつて剣術指南役をつとめるほどの才量の持ち主だったのに、顔にひどい火傷を負ったがために化け物扱いされてしまった万鬼(中村獅童)が、市を見て自分と同じ決して癒されない悲しみを抱えた者の暗い闇を感じ取るわけだけど、そこを言葉だけで匂わせるだけで形としてそれを表わすことをしない点などは、なんでこんなオイシイところに目をつぶるんだ、、、とガッカリしちゃった。

それでいて「砂の器」のようなお涙頂戴の描写を上っ面に挿し込んでくる始末。

まぁ、このてのアイドルアクションとしては正しいひな形なんだろうけど、人間ドラマとしてはかなり中途半端だったなと。殺陣は良かっただけにねぇ。。

市が女性というせっかくの設定がドラマに昇華されていかないもどかしさばかりが気になる残念な映画でございますた。。

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座頭市

Zatoichi 出演:ビートたけし、浅野忠信、夏川結衣、大楠道代、橘大五郎、大家由祐子、岸部一徳

監督:北野武

(2003年・松竹・115分)2003/09/22・シネパレス

評価★★★/65点

内容:ヤクザの親分・銀蔵と大店の主人・扇屋が牛耳るとある宿場町にやってきた一人の男。金髪で朱塗りの杖を持った盲目の居合いの達人、座頭市だ。また、ちょうど時を同じくして浪人の服部源之助とその妻おしのもその町にやって来る。元藩付きの師範代という身分を捨てた服部は、病気を患う妻のために銀蔵・扇屋の用心棒の職にありつくことに。銀蔵たちを仇と狙う旅芸者のおきぬとおせい姉妹と関わり合いになった座頭市は、やがて因縁や怨恨の入り交じる壮絶な闘いへと突入していく・・・。

“どうしても心の中で引っ掛かるあるセリフ”

大楠道代演じるおうめがラスト近くでこんなセリフを言う。

「悪い奴はみんな死んじまったねえ・・・。」

ホント片っ端から座頭市に斬り殺されていくわけだけど、チンチロリンの長か半かというふうに単純に善か悪かでいえばたしかに銀蔵・扇屋は悪だろう。

しかし、服部と妻おしのはどうか。

長か半かというような単純な割り切り方はできないはずだ。

もちろんおうめのセリフは銀蔵一家を指して言ったもので、服部とおしのを指してはいないのかもしれないが、しかし一応用心棒として雇われた身ではあるわけだし、そういう意味ではおうめの言う悪い奴に服部も入ってしまうことになる。

そこがやはり自分の中で納得できないというか消化不良なところではあるわけで。

なにより、妻おしのの自害シーンの唐突さといったらない。あの処理の仕方はいくらなんでも可哀想すぎはしないか。

肺病という決して癒やされない悲しみを背負いながら夫に添い遂げつづける妻。脱藩し他に仕官を探しながらも食いぶちを稼ぐため用心棒をも請け負う夫。

これは多少の違いはあれど「雨あがる」の夫婦そのものではないか。

それを思うと、いやはや今回の映画は描き方が浅すぎる・・・。

おきぬとおせいが扇屋で絶体絶命のピンチに陥ったときに座頭市が刀で開き戸をこじ開けるシーンが最も典型的だが、座頭市がまるでジュラシック・パークに出てくる肉食竜ラプトルのような非人間的存在であったがゆえ、なおさら服部・おしの夫婦の絆は重要だったはずで、普通ならこっちが主にならなければならないだろう。おきぬ・おせい姉妹パートは従の関係でいいのだ。

しかしどういうわけかこの映画ではそれが完全に逆転してしまっているのだ。

映画を観終わった後にさっぱりと何にも残らないのはこのためだと思う。

はっきりいって人間というものを描けていない。

斬りまくる者の血が通っていないのはラプトルだから仕方がないと割り切っても、斬られる方の血まで通っていないように見せられるのはいかんともしがたい・・・。もしかして緑色の血なのか(笑)?

あと、新吉の剣術の稽古のシーンも正直笑えない。全体的にカット割りがとにかく目まぐるしすぎるんだよね。新吉のあの稽古のシーンは2,3カットだったと思うけど、それまでのテンポの速さと全然合ってないの。間がねぇ、、、単なる間延びになっちゃってんのよ。

まぁ黒澤天皇と比べるのはあまりにも酷だが。

とにかく話を詰め込みすぎですね。おきぬ・おせいのとこはほんとバッサリ居合い抜きしちゃいたい気分。

ただ、映画を観ていて北野武という監督は時代劇の方が資質的に合っているのではないかと感じたのもまた事実。

いっつも個人的な期待値だけは高いんだけどねぇ・・・

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座頭市物語(1962年・日本・96分)WOWOW

 監督:三隅研次

 出演:勝新太郎、万里昌代、島田竜三、天知茂、柳永二郎

 内容:下総飯岡の首領・助五郎親分のところへ坊主頭の盲目の按摩でなおかつ居合いの達人、座頭市がやって来る。ある日、市は釣り場で出会った病身の浪人・平手造酒と知り合い、なぜか気を通わせるが実はこの浪人、最近勢力を広げつつある助五郎親分のライバル笹川親分の剣客だった。激化する両親分の勢力争いは市をも容赦なく巻き込んでいく・・・。

評価★★★/60点

“勝新版座頭市初体験。北野版を観た後だったので、ちょっと狐につままれた気分・・・。”

いつブチ切れんねんこのオッサン、いつやねんいつやねんと思いながら終わっちゃったかんじ。

ジェットコースターに乗ってるとき、いつ大物に突入するのかと緊張感は高まっているのに、小物だけで終了みたいな・・・。そういう意味ではちょっと地味だったな。

でも特に勝新と天知茂が2人で釣りをするシーンの絶妙な間など、全編に漂う緊張感はさすが。そのわりに殺陣がショボイんだけどねぇ・・・。

夢のシネマパラダイス333番シアター:考えろ!裏をかけ!

ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ(2009年・東宝・133分)WOWOW

 監督:松山博昭

 出演:戸田恵梨香、松田翔太、田辺誠一、鈴木浩介、荒川良々、濱田マリ、吉瀬美智子、渡辺いっけい

ライアーゲーム-再生-(2012年・東宝・131分)WOWOW

T0011584p 出演:松田翔太、多部未華子、芦田愛菜、江角マキコ、小池栄子、鈴木浩介、渡辺いっけい、船越英一郎

監督:松山博昭

内容:欲望にまみれたプレイヤーたちが極限の心理戦を繰り広げる甲斐谷忍の人気コミックの映画化。ザ・ファイナルステージでは“エデンの園ゲーム”、-再生-では“イス取りゲーム”が行われる。

評価★★★/65点

わざわざ映画にする必要があるのかは疑問符だけど、TVドラマを好きで見ていたくちとしては楽しめるし、少なくともカイジの映画よりは面白いw

また、TVドラマと全く同じ展開と演出技法もここまで徹底してパターン化されると逆に潔く、3分ごとにアッと言わせる一手で形成が逆転していく、この起承転結でいうところの転だけで文字通り転がしていくのも2時間の尺に収める映画だからこそ味わえる面白さだったように思う。

ただ、だまし騙される目まぐるしい主導権争いと駆け引きも、そこに息つまる心理戦はかけらもなく、濃ゆいキャラたちの大仰なリアクション演技と緊迫感をあおる演出、そして後だしジャンケンのような種明かしの爽快感にだまされているだけにすぎないことは指摘しておかなければならない。

それを分かった上で見れば普通に面白いのである。

あるいは“-再生-”におけるクニ取り合戦に人間の醜い本質や殺伐とした政治外交の本質を重ね合わせることもできなくはないが、そんなことはどうでもよしとしようww

結論。TVドラマとしてはどこに出しても恥ずかしくないレベルにあることだけは分かった(笑)。

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カイジ 人生逆転ゲーム(2009年・東宝・130分)DVD

 監督:佐藤東弥

 出演:藤原竜也、天海祐希、香川照之、山本太郎、松山ケンイチ、佐藤慶

 内容:26歳のフリーター、伊藤カイジ。そんな彼のもとにある日、悪徳金融会社の女社長が借金の取り立てにやって来る。カイジは友人の保証人になっていたことから200万の借金を背負うことになってしまったのだ。そんな金があるわけもないカイジに女社長は、「一夜にして大金を手にするチャンスがある」と、豪華客船エスポワール号に乗ることを勧めてくる・・・。

評価★★★/60点

う~ん、、ビミョー、つーか漫画を読んでた者からするとあまりにもトントン拍子に進んじゃって、駆け引きだとか緊張感が伝わってこないんだよね。

2時間に限定ジャンケン、鉄骨綱渡り、Eカードを詰め込んでいるのだけども、漫画では制限時間4時間だった限定ジャンケンが映画ではたったの30分で、あれよあれよという間にクリアしちゃって拍子抜け・・・。

「ライアーゲーム」みたいに限定ジャンケン一本勝負でいくと思っていただけに、ロジックを駆使した頭脳戦、心理戦を根こそぎスルーした運否天賦だけのゲームになっちゃってるのにはガックリきてしまった。。

鉄骨綱渡りも、高所恐怖症のオイラが余裕で見ちゃえるレベルで、もうちょっと上手く撮れなかったものか・・。

あと、最も気になったのは藤原竜也の声!声質が汚いwというか、、ようするにうるさいっ

ま、それ以前にこの実写化作品って別に見たいとは思わないてのもあるんだけど・・。それだけ漫画の完成度が唯一無二てことなんだよね、うん。

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カイジ2~人生奪回ゲーム~(2011年・東宝・133分)DVD

 監督:佐藤東弥

 出演:藤原竜也、伊勢谷友介、吉高由里子、生瀬勝久、香川照之、松尾スズキ、光石研

 内容:命がけのゲームを勝ち抜き、人生の大逆転を果たした伊藤カイジだったが、1年持たずに借金まみれに。強制労働施設送りとなってしまったカイジは、そこからの再逆転を果たすため、当たれば10億以上を稼げるというモンスターマシーン、通称“沼”に挑む・・・。

評価★★★/60点

1作目が3つのゲームを盛り込んでいるのに対し、今回は巨大パチンコ“沼”攻略にほぼ大半の時間を割いていて、パチンコ好きにはそれなりに楽しめる作品なのかなと。

原作好きのオイラは“沼”のセットを見て思わずニヤリとしてしまったけど、よく再現できていたとは思う。

でも、仲間とか絆、信頼を声高に叫ぶカイジにとっての仲間ってのが地下メンバーがほとんど描かれていないので分かりづらいし、沼攻略のために一緒に戦った利根川(香川照之)、坂崎(生瀬勝久)、蛇女(吉高由里子)も所詮は金という利害でつながっているだけに過ぎず違和感ありあり。

まぁそういう体裁を取り繕わないとただのギャンブル万歳映画になってしまうので仕方ないのかもしれないけど、とってつけたような吉高の立ち位置も含めた適当感はどうにもしっくりこなかった。

そのぶん伊勢谷の軽快な演技にかなり助けられていたと思うんだけど、ぶっちゃけ吉高はバッサリ斬り捨てて、原作通り遠藤(天海祐希)でいってもらいたかったような・・。

まぁ、続編あったらまた見ると思うけどw、原作通りにいけば次はマージャンだからなぁ。どんどん間口が狭くなっていく・・・

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インシテミル 7日間のデスゲーム(2010年・日本・107分)WOWOW

 監督:中田秀夫

 出演:藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ、武田真治、平山あや、石井正則、片平なぎさ、北大路欣也

 内容:時給11万2千円の高額バイトに参加したフリーターの結城ら10人の男女。それは謎の施設・暗鬼館で行われる“7日間の心理学の実験”。24時間完全監視の下で生活するだけの一見簡単な内容だったが、2日目の朝、参加者のひとりが死体となって発見されてしまう・・・。

評価★★/40点

まず、カイジと丸かぶりの藤原竜也をキャスティングしてる時点で二番煎じになることは自明の理なのだけど、ルールもへったくれもない行き当たりばったりのやっつけ仕事は二番煎じをゆうに超えたレベル

恋人を殺されたことに逆上した平山あやが斧を振りかざして突撃してきて相手を殺したあげく、自分も首をかき切って自害してしまうくだりなどはもはや失笑する以外にない。

お前は戦国武将の嫁かよっww

ミステリー要素としての謎解きの面白さや、次殺されるのは自分!?というスリル&サスペンス要素としての緊迫感がごっそり抜け落ちた、ノリだけでもってるような映画だ。

インシテミタラ2時間のバツゲームというオチ、、って笑えねぇ~~。。

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CUBE

Cube 出演:モーリス・ディーン・ウィント、ニコール・デボアー、デビッド・ヒューレット

監督・共同脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリ

(1997年・カナダ・91分)仙台フォーラム

評価★★★★/80点

内容:巨大な鋼鉄の立方体の中の1つの部屋に、突然閉じ込められた男女6人。しかも同じ部屋がたくさんあり、各部屋に6つあるハッチの中から1つを選んで隣室へ移動し、出口を探すのだが、部屋には殺人的な数々の罠が仕掛けられていて・・・。斬新な発想で作り上げられたサバイバル・サスペンス。

“分かった気になってるけど、実は全然理解できてない自分。分かった気にさせるこの映画の超絶技巧に酔う。一見の価値あり。”

単純かつ複雑、非論理的かつ論理的、偶然かつ必然、無限かつ有限、煩悩と無垢、そして印象的な真っ赤と真っ白。

全く正反対の要素がキューブ、立方体という舞台装置の中で凝縮され表裏一体となり、誰も見たことのない異世界を現出させる。

たかが立方体、されど立方体、そこは無限の箱庭だった。

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CUBE2/キューブ2(2002年・アメリカ・95分)WOWOW

 監督:アンジェイ・セクラ

 出演:ジェラント・ウィン・デイヴィス、カリ・マチェット、ニール・クローン

 内容:ある日、6方向に同じ立方体が無数に連なる謎の施設で、8人の男女が出会う。不安と緊張に支配されていく彼らに、次々と死のトラップが襲い掛かる・・・。基本設定は前作を踏襲しつつ、今回は4次元という要素が加わり、前作で謎のままだった立方体の正体も少しずつ明らかに。。

評価★★/40点

“風呂敷をただ好きなように広げるのは誰だってできるのよアータ。しかも元ネタ付きときたもんだ・・・。”

あのねぇ、トイレ入った後にトイレットペーパーを三角に折って出てくるタイプの人間じゃないとダメよこれは

アータ、ケツふいた後すぐ出てくるタイプだろ。そこの監督!お前のことだww

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CUBE ZERO(2004年・カナダ・97分)WOWOW

 監督:アーニー・バーバラッシュ

 出演:ザカリー・ベネット、デヴィッド・ヒューバンド、ステファニー・ムーア、マイケル・ライリー

 内容:前後左右、そして上下、全ての面に円形のハッチが取り付けられた鋼鉄製の立方体の中で死のトラップにより絶命する男をモニタ越しに眺める2人の男の姿。名をウィンとドッドという2人の男はCUBEの管理と被験者の観察を行う職員だった。そんな中、コンピュータなみの頭脳を持つウィンは、被験者の一人である若い女性レインズに特別な感情を抱いていくようになる・・・。第1作「CUBE」以前に話はさかのぼり、CUBE誕生に秘められた数々の謎が明かされていく。。

評価★★/40点

“なんだろ、、マギー司郎のなんちゃって手品の種明かしでも見せられてるようなかんじ。。”

今回は新たに監視者の視点が入ってきたけど、これがまったくもってツマラン。。

チェスに興じる監視者のくだらない会話が出てくるたびに観てるこちらの興がそがれていく。

キューブ・ゼロじゃなくて、ネタ・ゼロの間違いちゃうんか・・・。

2012年3月11日 (日)

夢のシネマパラダイス430番シアター:追悼ヒース・レジャー

ブロークバック・マウンテン

Img3d17e1a28fp1ww 出演:ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイ、ランディ・クエイド

監督:アン・リー

(2005年・アメリカ・134分)DVD

内容:1963年、ワイオミング。ブロークバック・マウンテンの農牧場に季節労働者として雇われ、運命の出会いを果たした2人の青年、イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)。彼らは山でキャンプをしながら羊の放牧の管理を任される。やがて2人は大自然の中で一緒の時間を過ごすうちに、深い愛に目覚めてしまう。山を下りてそれぞれに結婚相手を見つけたものの、あの夏のブロークバック・マウンテンでの思い出から逃れることができず・・・。アン・リーが雄大な風景をバックに綴る、2人のカウボーイの20年に渡る秘められた禁断の愛の物語。

評価★★★★☆/85点

はっきりいって今の今までこの映画を観るのは避けてきた。

数々の賞を総ナメにし、アカデミー賞で監督賞を獲ってもオイラはこの映画を観ることを躊躇した。

それはつまるところ自分の中にいわゆる同性愛者に対する偏見や好奇のまなざしがあることと無関係ではないし、ぶっちゃけ「マルホランド・ドライブ」や「バウンド」のような女同士のディープな絡み合いは見れても、男同士のディープなそれは正直見たくないというのが本音としてあったからだ。

しかもアメリカ西部の伝統的かつ保守的な極めてアメリカ的なランドスケープの中でカウボーイ姿の男2人が愛し合うという“ウエスタン”と“ゲイ”の合わせ技は、いかにも濃ゆいものを連想させ、観る勇気をなかなか振り絞ることができずにいた。

なんというかゲイに対しては、例えばおネエマンズのようなオネエ言葉を連発するオネエ&オカマキャラだったら笑いの対象として、作られたキャラあるいはタレントとして見ることができるのだけど、、、それは映画でも同じで「バードケージ」「プリシラ」「真夜中の野次喜多」などのデリケートさを一切排除したキャラと化したオカマが出てくる映画なら何の躊躇もなく見られてしまうのだ。

それは自分にとってようするにスクリーンやブラウン管の中=非日常の中だけで知っている“オカマ”であり、“キャラ”なのだとして認識してしまっているからなのだと思う。

しかし、この“キャラ”が一人の人間として日常の中に地に足を立てた生々しい存在としてスクリーンの中に現れたとき、“キャラ”は一転して“異人=ストレンジャー”へと姿を変えてしまう。

そう、触れたくない者へと・・・。

「Hush!」や「メゾン・ド・ヒミコ」といった映画になかなか馴染めない理由はそこにある。

さて、そんな中でついに観る機会を得てしまった「ブロークバック・マウンテン」だったが、、、フタを開けてみたら、、、まっさか心を揺り動かされるほどの感動に打ち震えることになろうとは思いもよらなかった。。。

しかもその感動はただの感動ではなく、罪、絶望、後悔、救済、哀切、痛みの入り混じった人間の情念が深く心に突き刺さりしみわたってくるものであり、観終わった後もしばらく余韻がさめることはなかった。

かといって決して彼らに同情したわけではない。感情移入さえできたかどうかすら怪しい。

ただ、暗い情念を背負った彼らの佇まいにただただ見入って圧倒されてしまったのだ。

また、アメリカの原風景と同性愛への耽溺が生々しく対峙するのかと思いきや、どこまでも青い空のもとに広がる風景が、それをすっかり浄化し包み込み、彼らのキャラクターの一部にまで昇華させている点も見逃せない。

アジア人のアン・リーがこれを撮ったというのも驚くべきことだけど、、、はっきり言っていいっスか。

オイラはこれほどまでに純粋でせつない普遍的な「純愛映画」というものを見たことがない!

そう、どっからどう見ても純愛だ。男性性とかそういうものを超越した純愛、、、そして愛の悲劇。

なにか京劇と西部劇という違いはあれど、「さらば、わが愛、覇王別姫」に通じるものがあると感じた。

そしてこれは言わずにおけないのが、エモーショナルに訴えかけてくるヒース・レジャーの表現力だ。

ジャックへの真摯な愛と悲痛な慟哭、自分を押し殺そうとしながら揺れ動く心理演技、その佇まいが深く胸をうつ。

ラスト、寂寞とした風景の中にひっそりとたたずむトレーラーハウスの中で永遠の愛を誓うイニス。

記憶に刻まれる名演でした。

しかし、DVDでこの映画を観た数日後、映画の残り香がまだ濃厚に残っている中、ヒース・レジャーの死という報せが届き、思わず自分でもビックリするほど叫んでしまいました。

ジャックに会いに天国に行っちまったのかよっ・・。

とにかく惜しい俳優さんを亡くしてしまったものです。合掌。

Posted at 2008/1/27

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Dr.パルナサスの鏡(2009年・英/カナダ・124分)WOWOW

 監督:テリー・ギリアム

 出演:ヒース・レジャー、クリストファー・プラマー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル、リリー・コール、トム・ウェイツ

 内容:2007年ロンドン。移動見世物小屋イマジナリウムを率いてやって来たパルナサス博士には悩みがあった。彼はかつて悪魔ニックと契約を交わし、不老不死を得る代わりに娘ヴァレンティナが16歳になったら悪魔に差し出すと約束していたのだ。一方、何も知らないヴァレンティナは、偶然救い出した記憶喪失の青年トニーと出会い、トニーは一座に加わることになるのだが・・・。映画撮影途中にヒースが急死し、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルがバトンタッチで主人公を演じ分け完成にこぎつけた。

評価★★★☆/70点

理解できたかどうかでいえば理解できない・・・。けど面白かったかどうかでいえば面白い。

ようするに何と言えばいいのか分からない映画なんだけど、一人で見るぶんには楽しめる映画w

現代ロンドンに現れた19世紀的見世物小屋、童顔なのにグラマーなリリー・コール、物語なくして世界はないとのたまっているくせに起承転結などお構いなしの構成、、、これらアンバランスさが映画の魅力になっていて個人的には楽しめた。

しかし、物語というよりは歪んだアートを見ているような感覚に近いので他人と面白さを共有するというのは難儀じゃなかろうかと思うわけで・・。ひとり部屋に閉じこもってギリアム流幻想世界に浸ってみようってかんじかな。。

でも何の前知識もなしで見たものだから、ジョニデが出てきた時は、2シーンくらいそれでも気付かなくて、あれっ!?これってもしかしてジョニデ!?とビックリしちゃったんだけど、、そっかぁヒースの遺作だったんだよね・・・。

ジョニデ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの順番だったけど、ジョニデを一番手に持ってきたのは正解だったな。

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ロック・ユー!

81u838d83b83n81408386815b81i81i81v 出演:ヒース・レジャー、ルーファス・シーウェル、シャニン・ソサモン、ポール・ベタニー、ローラ・フレイザー

監督・脚本:ブライアン・ヘルゲランド

(2001年・アメリカ・132分)2001/10/18・MOVIX仙台

評価★★★★/80点

内容:舞台は14世紀。ウィリアムは馬上槍試合のトーナメントに出場するエクター卿に随行していた。しかし試合中、主人が息を引き取ってしまい、彼は主人になりすまして出場。ウィリアムは強敵を相手に優勝を決め、その後の大会でも次々と勝利を収めていくのだが・・・。

“苦悩も苦しみも皆無の史劇を初めて見た気がする。”

お話自体は単純すぎるくらい単純だが、苦悩の代わりにラブコメ、苦しみの代わりにロックときたか。カレーにチーズとケチャップってかんじ!?

しかしこれがすこぶる美味で驚いた。こんなにしっくり来るものなのか。見かけによらないもんだねぇ。

でも本来ロックというのは、既成の価値観に真っ向から挑んでいく批評性にあふれるものなわけだから、ジャンルを飛び越えたこういう映画における使い方にはもの凄く共鳴してしまう。

だからこそクイーンやデビッド・ボウイ以外にもまだまだガンガン使ってもらいたい曲があったんだけどな。

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サハラに舞う羽根(2002年・英/米・133分)WOWOW

 監督:シェカール・カブール

 出演:ヒース・レジャー、ウェス・ベントリー、ケイト・ハドソン、ジャイモン・フンスー

 内容:19世紀末のサハラ砂漠を舞台に、イギリスの植民地政策と戦争に疑問を持った青年が、親友や恋人との確執を通して自分自身を模索するさまを壮大に描きあげる。

評価★★★/60点

“腰抜け呼ばわりを撤回させる方法”

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマーティのごとく“腰抜け”とバカにされた相手に立ち向かっていく信念と勇気と、この映画の主人公のごとく他の国の人間を2,30人殺害してみる信念(しかもうやむやな)と勇気とではその意味合いは全く違うゾ。

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ブラザーズ・グリム

20051201003 出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチ、ジョナサン・プライス

監督:テリー・ギリアム

(2005年・米/チェコ・117分)2005/11/18・MOVIX仙台

評価★★★☆/70点

内容:19世紀のドイツ。世渡り上手の兄ウィルと夢想家の弟ジェイコブのグリム兄弟は、各地の村を旅して、その地に伝わる古い物語を集め回っていた。が、その一方で、行く先々の村々で魔物退治と称して荒稼ぎする詐欺師稼業も働いていたのだが、それがバレてしまい、フランス軍の将軍に捕まってしまう。そして将軍から、ある村で起きている少女連続失踪事件の解明を命じられるのだが・・・。

“「ゴーストバスターズ」と「スリーピー・ホロウ」を程よくブレンドしたかんじで取っ付きやすく安心して見られる。”

ギリアム映画で安心して見られちゃうというのも珍しいけど、幻想的かつグロテスクなギリアム色がしっかり素地としてこの作品を支えているのもヨロシイ。

また、ジェイコブ(ヒース・レジャー)とウィル(マット・デイモン)の兄弟コンビもキャラ立ちがしっかりしていて2人のやり取りもなかなか面白い。

特にヒース・レジャーは新境地開拓といったかんじ。マット・デイモンは何を演ってもマット・デイモンなんだけどね(笑)。

夢のシネマパラダイス438番シアター:海猿

Umizaru 出演:伊藤英明、加藤あい、海東健、香里奈、伊藤淳史、藤竜也

監督:羽住英一郎

(2004年・東宝・120分)2004/06/23・仙台第1東宝

評価★★☆/50点

内容:海上保安官の中でわずか1%しかいない人命救助のエキスパートである潜水士になるため、仙崎大輔ら若者たち14名が過酷な研修に臨んでいた。マスターライセンスを持つ彼は、主任教官からの指示で、落ちこぼれの工藤とバディを組むことになった。そんなある日、仙崎は伊沢環菜という女性と出会い、急速に惹かれあっていく。。

“いつまでプロローグが続くのだろうかと思ってるうちに2時間経っちまった・・・。”

「お前はなぜ潜水士になりたいんだ?」「人命救助をしたいからです。」

「お前は?」「同じく人命救助であります。」

「お前は?」「人命救助であります。」

「お前は?」「もちろん人命救助です。」

これが延々とつづき、、、ラストの締めはもちろん「お前はなぜ潜水士になりたいんだ?」「人命救助です!」

これがホントのリフレインが叫んでるユーミンの顎もはずれましたーーッ。

「、、、ってコラー、その人命救助を全く描いとらんやんけー。お前、何様のつもりだぁーッ

「はい。TVドラマの方でやろうと思いまして、視聴率も稼げると思いますし、もったいぶってみようかと、、、もとい観客を焦らして楽しませてみようかと、左様に。。だから工藤が溺れてる人を助けようとするシーンは編集でチョキチョキさせていただきましたぁっ!こういうのはチョコチョコ小出しにしていけばいいんですよ。固定客は必ずついてきますから。」「おぬしも悪よの~~」「グホホホホ・・・」

、、、、工藤の霊が黙っとらんぞ。

海猿とは海の底で手招きしているサル顔の工藤の御霊のことだったのだ。シーモンキーだよ。

もうね、この映画、工藤がポイ捨てされて死んだ時点でもうどうでもよくなったから(笑)。

ちなみに、、、ケツばかり見せてないで前を見せろや!、、、わたくしの女友達がつぶやいた極めつけの一言でした。

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LIMIT OF LOVE 海猿(2005年・東宝・117分)2006/05/29・盛岡ピカデリー

 監督:羽住英一郎

 出演:伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、大塚寧々、吹越満、藤竜也

 内容:海上保安官である仙崎が潜水士となって早2年が経ち、現在は鹿児島第十管区で機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。そんなある日、鹿児島沖3キロの海上で乗客620名を乗せた大型フェリーの座礁事故が発生する。すぐさまバディの吉岡哲也と現場へ駆けつける仙崎。しかし、船体に30mに渡って亀裂が生じ、沈没までに残された時間はわずか4時間。さらに、彼はそこで偶然乗り合わせていた婚約者、環菜の姿を発見する・・・。

評価★★★★/80点

“クサイ作りと主人公の真っ直ぐなアツさがものの見事にかみ合っている、余計なことは考えなくてもいい王道娯楽一直線映画!”

1作目は完全にTVドラマの前振りのようなかんじで、しかも青春スポ根ものに特化しておきながら肝心の人命救助がほとんど描かれないという、それは例えていうならば高校球児の試合を描かないのと同じようなものであり、1作目に関しては個人的には物足りなさを感じてしまった。

しかし、今回は最初っから人命救助をメインとして、アクセル全開のヒーローものに特化しており、いうならば「ポセイドン・アドベンチャー」はたまた「デイライト」に少々「タイタニック」のラブロマンス要素を足したようなイイとこ取りに徹している単純明快さが、海難救助の最前線をストレートに伝えてくれてオイラとしては良かった。

この映画に何を求めるかといったら娯楽感動路線であることには違いないわけで、そういう意味では、いらない要素を排除した潔くて“クサイ”割り切り方はハリウッドの定番娯楽映画のつくりと大差はなく、日本映画もそういう合理的な考え方ができるようになったか、、とオイラなんかは逆に嬉しくなっちゃったんだけど。

しかもそのような“クサイ”つくりと主人公・仙崎大輔(伊藤英明)の真っ直ぐなアツさがものの見事にかみ合っているのが、この映画の成功ポイントといえるだろう。

しかし、このハリウッド定番娯楽方式には重大な欠点があることも肝に命じておかなければならない。

それは、いわゆる“ご都合主義のオンパレード”というものであり、数多のツッコミどころも含めて好意的に見れるかどうかが映画を楽しめるかどうかの大きなポイントとなる。

今回の映画もそういう点では収穫満載のご都合主義が見られるわけだけど、自分はそういうところも含めて楽しめた。

ハリウッド映画好きには普通に楽しめる映画なのではないかな、と。

永遠に伸びていくと思われる空へとつづく煙突ハシゴに一人を背負い、一人を片手に掴み、片手一本で必死にしがみつく仙崎が、ついに手を離してしまうシーンも、シルベスター・スタローンだったら登ってたぞみたいな(笑)。

でもこの後につづくシーンがまた泣かせるんだよなぁ。

救助隊の仲間たちが次々と潜水許可を打診してくる、決してあきらめない仲間たち。男と男の友情、信頼、アツさに思わずジ~~ン

あるいは仙崎ひとりにヒーローぶりの見せ場を全部持ってかれてたまるかぁっ!という意地の見せ場だったのかも・・・。みんな異常に潜る気マンマンだったし(笑)。

、、、でも、岸壁と目と鼻の先で座礁して、大型フェリーとはいえ、あんなに手こずるかぁ?とか、吉岡が生死の窮地に陥っている時に、しかも早くはしごを登らなければならないその時にクサイ言葉でプロポーズする馬鹿がどこにいる、、、だとか確かにツッコミどころは満載ですた。

しかし、「デイライト」もそうだったけど、生きることへの執念というか絶対に死にたくないという思いが直に伝わってくる映画は好きだな。

“死”で泣かせる映画よりは“生”で泣かせてくれる方があざとさも感じないし、、とは言いつつ、くっさい「タイタニック」で号泣したからなぁ・・・

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THE LAST MESSAGE 海猿(2010年・東宝・129分)WOWOW

 監督:羽住英一郎

 出演:伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、加藤雅也、吹石一恵、香里奈、時任三郎

 内容:巨額を投じた国家プロジェクトとして福岡沖で稼働する天然ガスプラント“レガリア”で火災事故が発生。折しも大型台風が接近、一層の緊張が高まる中、仙崎大輔ら潜水士がレガリアの設計主任・桜木と共に現場へ駆けつける。が、救出作業中に突然爆発が起こり、仙崎たちはレガリア内に取り残されてしまう・・・。

評価★★★/60点

前置きも全くなくいきなり本題に入っていくのは3作目ともなれば通用する作りとはいえ、中身は2作目の焼き直しにしか見えず面白味に欠ける。

3Dメガネをかければ魅力的なのかもしれない絵作りもイマイチだし、吉岡(佐藤隆太)ら仲間たちも土俵際からただ叫ぶばかりで全く活きてこない。

こうなると自分にとっての見所は加藤あいの嫁さんっぷりだけになるんだけど、これがまぁすこぶるヨロシクて

「大輔くんがいないとダメなの~~ッ!」て、、そんなこと言われてみてーっ!

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BRAVE HEARTS 海猿(2012年・東宝・116分)WOWOW

 監督:羽住英一郎

 出演:伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、仲里依紗、三浦翔平、平山浩行、伊原剛志、時任三郎

 内容:レガリア事故から2年。仙崎は後輩の吉岡とともに、海難救助の最前線に立つ特殊救難隊に所属していた。大輔は妻の環菜との間に二人目の子供を授かり、吉岡はCAの美香という恋人ができるなど、公私ともに充実していた。しかしそんなある日、美香の搭乗するジャンボ旅客機のエンジンが炎上する事故が発生、飛行がこんな状況に陥ってしまう。総合対策室の下川救難課長は最後の選択肢として、東京湾への着水を提案するが、それに成功したとしてもジャンボ機が浮かんでいられるのはわずか20分しかなかった・・・。

評価★★★☆/70点

完全にマイケル・ベイと化した夏のイベント映画といっても過言ではないけど、娯楽作のイロハを完ぺきに押さえた作りは安定感抜群で安心して見ていられる。

また、3.11の震災を経ての絆を全面に打ち出したドラマも見応え十分で大いに感動した。

やっぱ心が疲れてると、こういうご都合主義満載のクッサイ映画でも素直に見れちゃうんだねぇw

いや、でも見た時期いかんにかかわらずこれはよく出来てたと思う。それこそジェリー・ブラッカイマーに売り込んでマイケル・ベイに撮らせても十分耐えられるだろう出来だった。

と思う(笑)。

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(おまけ)

252 生存者あり

21be1638101ff8154778cd12249c2363 出演:伊藤英明、内野聖陽、山田孝之、香椎由宇、木村祐一、桜井幸子

監督:水田伸生

(2008年・日本・128分)CS

内容:東京で震度5の直下型地震が発生した数日後、地震の影響で海水温度が急上昇し、史上最大規模の台風が発生する。巨大な雹につづき、東京湾からの高潮が凄まじい勢いで都心になだれ込んでくる。その頃、元ハイパーレスキュー隊員の篠原祐司は、妻と娘と銀座で待ち合わせをしていた。しかし、2人は新橋駅で台風によるパニックに巻き込まれてしまう・・・。

評価★★★/55点

奇しくもこの作品、東日本大震災の1週間前に日本映画専門チャンネルでやってて録ってたんだよね。で、震災数日後に見たんだけど、、娯楽映画を見る目では見られなかったのが正直なところ。

特に史上最大の巨大台風直撃によって引き起こされた高潮が都心を襲うさまは津波そのもので、地下鉄駅構内に大量の水が押し寄せるシーンなどは思わず目を背けたくなるほど・・。

それだけの迫力のある見応えありの映像で、映像面では文句の付けようはない。

が、しかし、それに寄り添うべきドラマがドラマとしての体を成していないのが致命的に痛い。

登場人物それぞれにワケありなバックボーンを与えるのはご結構だけど、それが物語を空回りさせる役目しか果たしていなくて、こんなに登場人物の行動原理に共感できないのも珍しいというか・・

研修医・山田孝之のカミツキキャラがいちいち気に障ったけど、元ハイパーレスキュー隊員・伊藤英明のハイパーレスキューを辞めた理由にまで首を突っ込むかねフツーw!?

どうも理解に苦しむ場面が多くて参っちゃった。しかもその空回りしたドラマをスローモーションの多用でさらに盛り上げようってんだからお寒いばかり。ていうかクドすぎるわ

あとは、新橋駅の地下構内だけでしか話が動かないので、それもまぁスペクタクルものとしてみればこじんまりとしすぎてるというか、例えば抜け道があって銀座有楽町方面に移動するとかさ。そういうのがあってもよかったと思うんだけど、シナリオがちゃちいのでどうにもならんわな(笑)。

見る時期が違っていたら★2つだったな。。

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