夢のシネマパラダイス463番シアター:ジャパニメーションの底力!?
サマーウォーズ
声の出演:神木隆之介、桜庭ななみ、谷村美月、斎藤歩、横川貴大、富司純子
監督:細田守
(2009年・日本・114分)CS
内容:ネットによる仮想都市OZ(オズ)が日常生活に浸透している近未来。高2の小磯健二は、憧れの先輩・夏希から夏休みのバイトを頼まれ、一緒に彼女の故郷である長野県上田市を訪れる。バイトの中身は夏希のフィアンセのふりをするというものだったが、そこに待っていたのは、政界・財界にも顔がきく陣内一族だった。夏希の曾祖母で一族の当主・栄の90歳の誕生日を祝った夜、健二は謎の数字が書かれたケータイメールを受信するが・・・。
評価★★★/65点
う~ん、、巷で言われているほどの面白さは感じられなかったかなぁ・・。
というか、もうOZって何なの?てところで挫折してついて行けなくなっちゃったからw、あとは流して見るかんじで・・・
しかも、最終対決が花札ってのも、、花札ほとんど知らないし、「コイコイ」って何がコイなんだ!?分からん・・。
守備範囲が広いようでいて自分の経験値と共感できるポイントというのが微妙にズレていて、例えばウチのオカンの実家って田舎の大家族だったんだけど、この映画で描かれるそれってなんか胡散臭いっていうか、ぶっちゃけ共感できないのね。こんなもん違うでっていうw
田舎特有の臭さや鬱陶しさ(人間関係であるとかその土地柄とか)がキレイさっぱり排除されていて、唯一それを高校野球のTV中継だけで描写されても、それは記号でしかないわけで、共感できるところまでいかないんだよね。
まぁ、かなりの由緒ある旧家みたいだから、オイラの経験値とはそぐわないのかもしれないけど、、いや、それこそ「犬神家の一族」に出てくる旧家なんてドロドロした因習しかないやん(笑)。
また、高校2年生のひと夏の恋としてみても、なんでこれが成就しちゃうの?どこでホレたんじゃい!?っていう・・・。
とまぁ、共感できる一歩手前でことごとくスルリと抜け出ていっちゃうんだけど、いっぱしの勢いだけはあるのでなんとか見れちゃうんだよね。。
かゆい所に手が届くようなちょっとした工夫と良心があればなぁと見ながら思ったけど、整理整頓された妄想ショーの域を出なかったなぁ・・・。巷では高評価らしいけど・・。
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パプリカ(2006年・日本・90分)NHK-BS
監督:今敏
声の出演:林原めぐみ、古谷徹、江守徹、大塚明夫、山寺宏一
内容:他人の夢に入り込み、それを共有することができる画期的サイコセラピー機器DCミニが盗まれる事件が発生、この機器の副作用である人格破壊によって被験者が次々に変死していく。サイコセラピストの千葉敦子は事件を追うべく少女の容貌を持った人格パプリカとなって悪夢世界にダイブする。。
評価★★☆/50点
「パーフェクトブルー」(1998)や「千年女優」(2002)で現実と虚構の境界線の曖昧さを扱ってきた今敏が今回は夢というそのものズバリのテーマを持ち出してきた。
、、のだが、夢と現実の狭間で翻弄される様を描き出そうとしておきながら、その狭間はどこか飛躍しきれない既視感で覆われていて、安定した地平に着地してしまうハジケなさにイマイチ乗り切れず・・・。
無軌道な原色世界がかえってお固く見えてしまい、なんだろ、いうなればティム・バートンから茶目っ気を取ったらこうなっちゃうみたいなツマラなさといえばいいだろうかw
時間や人格を飛び越えることは描けても、アニメの持つ特性である瞬間的な飛躍は描けないのが今敏の限界なのかも。。
その点ではリアルな日常に根ざした「東京ゴッドファーザーズ」(2003)のような作品でこそ“夢を見させてくれない”彼の作家性は生かされるのだと思う。
P.S.ティム・バートンよりはテリー・ギリアムの方か。。
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アリーテ姫(2000年・日本・115分)NHK-BS
監督・脚本:片渕須直
声の出演:桑島法子、小山剛志、高山みなみ、沼田祐介
内容:中世のとある城塞都市。アリーテ姫は古からの教えに則り、人前に出ることなく、城の高い塔の小部屋で来る日も来る日もやがて来るであろうお婿さんとなる王子様を待ち続ける日々を送っていた。しかし、彼女は秘密の抜け穴を探り当て、庶民の暮らす街へと飛び出していく。。
評価★★★/60点
まるでお婆さんがのら~りくら~りと階段を上がっていくかのような、、、自分の求める歩調と3、4テンポずれていて、合わせるのが大変。
退屈と表裏一体の絶えなる闘い。プンプンするジブリ臭でなんとか観続けていたといったかんじ。。
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パルムの樹(2002年・東宝・136分)WOWOW
監督・脚本:なかむらたかし
声の出演:平松晶子、愛河里花子、豊口めぐみ、阪口大助、日野由利加
内容:植物学者フォーは、病んだ妻のために樹でロボット人形のパルムを作った。ある日、フォーとパルムの前に地底世界タマスから傷ついた女戦士コーラムが現れ、天界から持ち出した謎のカプセルを地底世界に届けることを伝えて姿を消す。パルムはその使命を胸に、また人間になることを願いながら地底世界目指して困難な冒険の旅に出る。。
評価★★/40点
一見すると根が深く広く張っていそうな作品なのだが、掘り返してみたら細っそい根っこで、ただ唖然とするばかり・・。
手塚と大友とディズニーの、、、悪いとこ取りってやつ?
そもそもこの作品の対象年齢というかターゲット層って、どこなんだろう・・。それすらあいまいなほど何でも吸い取っちゃうこの作品の根っこがある意味恐ろしい。。
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ユンカース・カム・ヒア(1995年・日本・100分)NHK-BS
監督:佐藤順一
声の出演:押谷芽衣、吉本新之輔、峰野勝成、紺野美沙子、木根尚登
内容:キャリアウーマンの母と世界中を回るカメラマンの父を両親にもつ小学6年生の野沢ひろみ。そんな鍵っコの彼女といつも一緒にいるのは周りに内緒で人間の言葉を話す飼い犬のユンカースだった。ひろみは家庭教師の圭介に片想いしていたが、婚約者がいることを知って大ショック。さらに追い打ちをかけるように両親の離婚話まで持ち上がり、、、そんな彼女にユンカースは、自分は3回だけ奇跡を起こすことができると言うのだった。。
評価★★★/65点
ひろみの「はーーい。」という返事がだんだんツラく聞こえてくるのが印象的だった。ていうかちょっとはグレろよ、ひろみはん(笑)。。
あと、ユンカースがしゃべる意味があまり感じられなかったな。
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マインド・ゲーム(2004年・日本・103分)NHK-BS
監督・脚本:湯浅政明
声の出演:今田耕司、前田沙耶香、藤井隆、山口智充、坂田利夫
内容:マンガ家志望のさえない青年ニシは、幼なじみで初恋の人ミョンちゃんと偶然再会する。ミョンちゃんと姉ヤンの2人で営む焼き鳥屋に招待されたウハウハのニシだったが、そこでミョンちゃんのフィアンセ、りょうを紹介されて愕然。さらに、ミョンちゃんの父親の借金を取り立てにやって来たヤクザに銃をぶち込まれたニシはあっけなくあの世へ。しかしあまりにも納得できないニシは、驚くべき執念で現世に蘇り、ミョンちゃんたちを連れてヤクザから逃走するが・・・。
評価★★★☆/70点
(アニマトリックス+モーレツ大人帝国)÷ナイトメアー・ビフォア・クリスマス=2004年う○ちの旅!!
こんなデタラメでいいかげんな公式見たことないけど、あったんです!今ここに!
ウソだと思うなら観てごらんなさい。本当だから。。なのにマインド・コントロールされてこんな高点数つけちゃいますた・・。
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東京ゴッドファーザーズ(2003年・日本・90分)シネセゾン
監督・脚本:今敏
声の出演:江守徹、梅垣義明、岡本綾
内容:クリスマスの夜。元競輪選手のギンちゃん、元ドラッグクイーンの歌姫ハナちゃん、家出した女子高生ミユキのホームレスの3人組がゴミの中から珠のような女の赤ちゃんを見つけてしまう。警察に届けようとするが、子供が欲しいと願っていたハナちゃんが頑として離そうとしない。こうして3人は自分たちの手でこの子の親を捜すハメになり、広い東京中を駆け回る・・・。
評価★★★★/80点
おそらく実写ではゴミとして捨てられるであろう実は珠のような企画・設定を、アニメならではのアニメにしかできないクオリティで見事に拾い上げた素晴らしいクリスマスプレゼント!
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あらしのよるに(2005年・東宝・107分)盛岡市民文化ホール
監督:杉井ギサブロー
声の出演:中村獅童、成宮寛貴、竹内力、山寺宏一、林家正蔵
内容:ある嵐の夜、仲間とはぐれた山羊のメイは、壊れた山小屋に避難した。するとその真っ暗な小屋に、同じように嵐を逃れて一匹の“友達”がやって来て、暗くてお互いの姿が見えない中で、一夜を過ごした2匹は仲良くなる。そして、「あらしのよるに」を合言葉に再会を約束して小屋を後にしたのだが、翌日待ち合わせの場所でメイの前に現れたのは、なんとチンピラオオカミのガブだった・・。
評価★★★/60点
小さい頃、映画館で「ガンバの冒険」を目をキラキラさせながら観ている横で、大口開けてグースカ寝ている親父を見て、こんな面白い映画を見ないで爆睡しているなんて何なんだコイツは、と思ったものだが、、、あれから20年。
全く同じことをしているオイラがいた・・・
もうちょっと毒気があっても良かったのではないかなぁと大人のオイラは思ったわけですが、、、ちょっと純に過ぎてて、なんだかなぁ。。
あとはなぜ山羊のメイがメスじゃなくてオスなの?ってところが、イマイチ飲み込めなかった原因なのかも。
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