夢のシネマパラダイス56番シアター:バック・トゥ・ザ・フューチャー
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、リー・トンプソン
監督・脚本:ロバート・ゼメキス
(1985年・アメリカ・116分)
評価★★★★★/100点
内容:高校生のマーティは、ひょんなことからブラウン博士が発明したタイム・マシーンに乗り込み、30年前へタイムスリップしてしまう。そこで彼は若かりし日の父ジョージと母ロレインに出会うが、ロレインがマーティを好きになってしまい・・・。
“金曜日。新聞、TV欄、夜9時、バック・トゥ・ザ・フューチャー!!バラ色の金曜日が幕を開ける。”
初めてこの映画を観てからはや10数年。今もこのウキウキ感が同じレベルで持続していることに自分でも驚いてしまう。
学校はより楽しく、嫌いな勉強にも身が入り、仕事もウッキウキ。
時には友達とバック・トゥ・ザ・フューチャーのうん蓄合戦を繰り広げたり。楽しいのです1日が。
これからもその気持ちは変わらないんだろうなと思います。
毎回観る度に新たな発見があるのもこの映画の魅力。
初めて観た小学生の時なんかチャック・ベリーとかヒューイ・ルイスなんて全然知らないわけで、高校くらいで洋楽の味をしめてくると映画のエピソードもまた面白く観れるんだよね。
魅惑の深海パーティでマーティの演奏を聴いたバンドの1人がチャック・ベリーに電話するときに、いとこのマービン・ゲイだと名乗るところとか、マーティのバンドのオーディションを審査している1人が「うるさーい!」と怒鳴るけど、ヒューイ・ルイス本人だし。バリバリロックのヒューイ・ルイスがそんなことを言ってしまうというお遊び感覚が好きだなぁ。
また、序盤のデロリアンの実験が成功して、ドクが今から25年後の世界に行ってくると意気揚々と語るときに「ついでに25年分のワールドシリーズの結果も調べてくる」と言ってたり、これはPart2の伏線にもなるわけだよね。
どういう心境の変化かPart2ではドクは猛烈にそういうことはするな(スポーツ年鑑に試合結果とか全部載っている)と反対するわけだけど。
ま、タイムスリップをすることによって歴史が変わってしまうことの危険性を考慮してのことだろうけど。
さらにこれはつい最近初めて知ったことなんだけど、映画の冒頭いくつもの時計がチクタク鳴っているシーン。
その中のひとつの時計の針にドクと思われる姿の人形がぶら下がっているのです。
まさに映画のクライマックスでドクが雷が落ちるはずの時計台と大格闘する場面を暗示している、というかネタバレしちゃってるわけだよね。
いやぁ、こりゃまだまだ新たな発見ができそうだな。
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バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
監督:ロバート・ゼメキス
(1989年・アメリカ・107分)
評価★★★★★/100点
内容:2015年の未来で、マーティは自分の子孫にまで及ぶ事態を収拾したのもつかの間、今度は戻った現代が悪夢のような事態に陥ってしまっていた。
“PART1への心憎いオマージュと凝りまくった遊び心に脱帽!自分にとっての娯楽作の原点。”
小学生から中学生にかけてリアルタイムでBTFという映画旅行および時間旅行を体験したオイラにとってはまさにバイブルともいえるシリーズ。
その中でもこの2作目は過去、現在、未来をめまぐるしく駆け巡るボリュームある展開で満腹度はピカ一だが、と同時に親友たちとああでもないこうでもないと言いながら、この作品について語り合ったことがまるで昨日のように思い出される。
全然分かんなかったと言う友達に分かりやすく図なんて書いて説明している自分に酔って楽しくて楽しくて仕方なかったなあ(笑)。
しかもこの映画を説明するには1作目も説明しなきゃならないわけだから。
大人になった今からすればどうってこともないことなのだけど、当時はそれで世界が回っていたようなものなのだ。
大事な大事な映画の宝物は永遠にオイラの胸の中に生きつづけることだろう。
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バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
監督:ロバート・ゼメキス
(1990年・アメリカ・118分)
評価★★★★☆/85点
内容:30年前の世界に取り残されたマーティは、次元移転装置の故障で100年前へ飛ばされたドクと再会。だが、今度はその西部開拓時代から現代へ戻れなくなってしまい・・・。
“中3までこのシリーズは自分にとって間違いなく西の横綱だった。そしてシリーズ完結から10数年経った今では、自分にとって間違いなく殿堂入りを果たしたシリーズなのである。”
といいつつPart3の評価は★4つだけどシリーズ全体では★6つです。
Part3に限って言えば、Part1とほぼ同じ構造で、ドクの話が主体になっているというパロディといってもいいつくりになっているけど、前2作にハマッていた自分にとっては十分楽しめる作品に仕上がっていました。
話は完結するとはいってもマーティのこれからの人生、未来はこれから自分自身で切り拓いていかなければならないというラストの終わり方も非常に好き。
彼ら自身の物語はあの後もTO BE CONTINUEDなのだから。
そしてこれだけは強調して言っておきたい。
吹き替えのNo.1映画はやはりこのシリーズです!
マーティ=三ツ矢雄二、ドク=穂積隆信、ビフ=玄田哲章じゃなきゃもうダメ。体が受けつけない・・・。
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(おまけ)
サマータイムマシン・ブルース(2005年・日本・107分)CS
監督:本広克行
出演:瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、真木よう子、佐々木蔵之介
内容:夏休み中のとある大学。甲本(瑛太)ら5人が所属するSF研究会の男子たちと、彼らに部室を乗っ取られた写真部の女子2人組。そんなある日、彼らは年季の入ったクーラーのリモコンを壊してしまう。うだるような暑さに閉口する部員たちだったが、翌日、部室に行くとそこには摩訶不思議な物体が・・。もしかしてタイムマシン!?彼らは試しに、壊れる前のリモコンを取りに昨日へ戻ってみることにするのだが・・・。
評価★★★★/75点
“時をかける野郎ども”
時をかけるはずの少女たちは涼しい顔して野郎どものドタバタ劇を見てるだけ・・・。なんとタイムマシンに触ることさえしない天然ぶりを発揮する。
なんというユルさだろう。
大化の改新!?キリスト誕生!?そんなのどうだっていい!
未来!?自分の将来なんて恐くてとてもじゃないが見られねえよ!
そんなことより、暑っちぃ夏に壊れたリモコンのせいでつかないクーラーをどうやって機動させるかという方が切実なのだ。
そうやってクーラーのリモコンをめぐって昨日と今日の間を右往左往する野郎ども。さらにそこにヴィダルサスーン盗ったの誰やねん!?という珠玉の(?)サスペンスが加味され、よりいっそうのユルさを引き立てていく。
ヨレヨレのパンツがずり落ちてくるほどのユルさだわこりゃ(笑)。。
このユルユルな感性と感覚は、入るのは難しくて卒業するのは簡単なキャンパス楽園天国の中で時間とヒマと自由-永遠につづくかと思われる夏休み-を満喫してきたであろうオイラをはじめとするけっこう多くのw日本人にしか分からないものかもしれない。
そんなハリウッドでは絶対にリメイクされ得ないこの凡作が、しかしオイラには愛おしくて愛しくてたまらないのだ。
最初の30分は、外野で繰り広げられるテンションの高い前フリっぷりがあまりにもシュールすぎる展開でついて行けなくなりそうだったんだけども、様々なバカバカしい伏線を緻密かつユーモアたっぷりに拾い上げていく中盤以降の小気味良さは、なるほど舞台となるキャンパスの講堂を「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の時計台ばりにしただけのことはある面白さに満ちあふれていた。
真木よう子の胸も満ちあふれてたし(おいっ!)、上野樹里もなにげに良かったし、おバカでユルい日常の中でちゃんとSFしてたし、これはもう1回見てもいいかもな。
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