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2009年11月27日 (金)

夢のシネマパラダイス326番シアター:山のあなた~徳市の恋~

山のあなた~徳市の恋~

B001g7dpdu_09 出演:草彅剛、加瀬亮、マイコ、広田亮平、三浦友和、堤真一

監督:石井克人

(2008年・東宝・94分)WOWOW

内容:毎年、春先になると山の温泉場で仕事をしている按摩の徳市(草彅剛)と福市(加瀬亮)は、今年も馴染みの温泉場へ向かって山道を歩いていた。と、そこへ東京から来た女性(マイコ)を乗せた馬車が追い越していく。そして温泉場へ着いて早々、徳市はこの女性に呼ばれて何かとご贔屓されるようになるのだが・・・。

評価★★★☆/70点

清水宏監督の「按摩と女」(1938)をカバーした今回の映画。

“リメイク”ではなく“カバー”と銘打っているのがミソで、リメイクは新たに作り直すという意味でいえば同時代性をもたせたり新たな解釈を加えて独自の作家性を出すためにオリジナルを換骨奪胎することもいとわない面があると思うのだけど、一方“カバー”には、ストーリーの組み立てからセリフ、カット割りに至るまであくまでオリジナルに忠実に作るという意味合いがあるのだと思う。

まぁ、そこらへんのことはオリジナル作を見たことがないので比較のしようがないのだけれど、それを別にしても今回の作品は一個の映画として品のある素晴らしい一品に仕上がっていたと思う。

時代を超えて郷愁を誘う佇まいを残す深緑あふれる山あいの温泉地。

その中で馬車の歩みのごとくゆったりと紡がれていくクラシカルな筆致が、ある種のパラレルワールドを現出させていて、さらにそこに現代ならではの洗練された美しいカラー映像と研ぎ澄まされた高質サラウンドがブレンドされ、非常に上品な世界観を醸し出していたと思う。

草彅剛やマイコをはじめ役者陣も良かったし。

とかく昔の映画は音の聞こえが悪く、セリフが聞き取れない作品が多いのだけど、こういう古き良き日本を見せてくれる珠玉の一品になるならどんどんカバーしてもらいたいものだけどね。

それにしても、昔の日本語って実にキレイだったんだね。オリジナルも見たくなったな。

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山の郵便配達

Post 出演:トン・ルーチュン、リィウ・イエ、ジャオ・シィウリ

監督:フォ・ジェンチイ

(1999年・中国・93分)岩波ホール

評価★★★★/80点

内容:’80年代初頭の中国湖南省西部の山間地帯。長年に渡って郵便配達をしてきた父親にも引退の時が近づいていた。そして父親はその仕事を息子に継がせるため、息子とともに自らの最後の仕事へと出発する。それは一度の配達に2泊3日を要する過酷な道のり。道中、父親は多くを語らず黙々と仕事をこなす中で息子に仕事の責任の重さと誇りを伝えていくのだった。。

“天然マイナスイオン150%!!”

超高層ビル群がこれでもかというくらい林立し、リニアモーターカーが走る街、上海。

悠久の中国のイメージというと万里の長城やシルクロード、雲崗、紫禁城、はたまた黄河や長江といった歴史遺産の雄大さを思い浮かべるけど、こと現代中国となるとひと昔前はチャリンコ軍団、黒縁メガネ、薪ストーブ、農業といったキーワードを真っ先に連想していた。

でもそんな時代遅れな見方をしているオイラみたいな奴が今の上海見たらそりゃ度肝を抜かれるわなぁ。

東京や横浜を凌ぐ進化を遂げているといっても過言ではないくらいの急激な都市化ぶりには暫し呆然としてしまう。

3ヶ月でその様相が一変してしまうといわれるほどの大都市上海。

その上海を筆頭とする都市化と中国の経済成長ぶりはいまや飛ぶ鳥を落とす勢いである。

しかし、上海から西方へ1000km行けばこの映画のロケ地となった湖南省がある。思わず郷愁に駆られてしまうような、時が止まっている風景がまだそこにはある。

中国の大都市はおおよそ東シナ海沿いに集中しているので、そこから内陸へ入れば入っていくほど地方色が強まっていくわけだが、ロケハンには相当苦労したのではないかと想像できる。

こんなことを日本人であるオイラが言うのもなんだけど、中国には急速な経済成長や開発独裁もよろしいが、この映画で描かれたような風景はこれから先も残していってもらいたいものです。ダムの底に沈めるようなことはしないで・・・。

って日本人がそんなん言える資格はないんだけどさ。だって日本はそういう風景を何十年も前に捨てちゃったんだから。。

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小さな中国のお針子(2002年・フランス・110分)2003/02/01・Bunkamura

 監督・脚本:ダイ・シージエ

 出演:ジョウ・シュン、チュン・コン、リィウ・イエ

 内容:1971年、文化大革命吹き荒れる中国。医者の息子ルオとマーは、反革命分子の子として、再教育のため山奥の村に送られ、厳しい労働を強いられていた。そんなある日、仕立て屋の老人が美しい孫娘のお針子とともにやって来る。友人が所持する西欧の本に夢中になる3人。そして禁書とされる本が彼らの人生を大きく変えていく。

評価★★★★/75点

“あまりの恐怖に歯医者の予約キャンセルしちゃったじゃんかよ~~。”

あれはないだろ、、、イスに縛り付けてよーー。

歯の削れる生々しい音。嗚呼ん・・・

オイラの虫歯は今も確実に進行している(笑)。

あと、マラリアの治し方。あれって冗談じゃないんスか。

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