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2009年6月18日 (木)

夢のシネマパラダイス582番シアター:カッコーの巣の上で

Skdlcllev 出演:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、ウィル・サンプソン

監督:ミロス・フォアマン

(1975年・アメリカ・129分)NHK-BS

評価★★★★★/95点

内容:精神病の疑いで刑務所からオレゴン州立病院へ移送されてきたマクマーフィは、他の患者たちが無気力で病院の言うがままなことに驚き、彼らを厳しく管理する看護婦長ラチェットに反感を抱いた。ある日、患者の大半は任意で入院しているだけで、自分だけが病院の許可なしに退院できないことを知ったマクマーフィは、脱走を計画するが・・・。1960年代に若者たちの反体制文化の象徴として人気を集めたベストセラー小説を原作に、アカデミー賞の主要部門を独占した人間ドラマ。

“バカ笑い男vs決して笑わない女”

毎年アカデミー賞で会場の最前列に陣取り、ツルッパゲのグラサン姿でふんぞり返って満面の笑みを浮かべている御大。

そう、それこそまさにハリウッドのゴッドファーザーに君臨する超大物ジャック・ニコルソン。最近ではいいかんじに歳を重ねた渋みのあるジイさんとなり、角が取れて円くなった悪ノリ演技で作品におかしみと幅と安定感をもたらしている。

が、昔はこの悪ノリに狂気がかった鋭さが加わり、まさに怪優と呼ぶにふさわしい圧倒的存在感と過剰なパワー&オーラを宿していた。

その正気と狂気の境目にあるような強烈な演技を拝めるという点で、西の横綱が「シャイニング」(1980)であるとすれば、間違いなく東の横綱はこの「カッコーの巣の上で」だろう。

徹底的な管理体制のもとにある精神病院という名の洗脳施設で、大仰なバカ笑いが止まらないジャック・ニコルソンと決して笑わないルイーズ・フレッチャーを対立軸として、自由への渇望を求める闘いを描いていくわけだが、社会主義政権下のチェコスロバキアを負われて亡命してきた監督ミロス・フォアマンの出自の影響ともあいまって、より普遍的なテーマという意味合いをもたせるところまで作り上げられている。

しかし、この映画が一筋縄でいかないのは、患者たちの多くが自主的に施設に入所しているという事実であり、さらにいえばマクマーフィ(J・ニコルソン)ですらこの施設の外の社会では生きていけないのではないか、社会からつまはじきにされる存在なのではないかということを、おそらく彼自身が認識してしまっているということだと思う。

そして徹底した憎まれ役となった婦長(ルイーズ・フレッチャー)の冷徹な視線こそ、我々も含めた社会の視線そのものなのだという現実を観る側にうすうす自覚させ突きつける。

実は患者たちにとって居心地のいい場所、そして社会にとっては都合のいい場所。

そういう意味では、「グリーンマイル」(1999)や「ショーシャンクの空に」(1994)といった“プリズン・ムービー”に見られるヒューマニズムの謳歌とは一線を画した作品になっている。

しかし、だからこそネイティブ・アメリカンのデカ男がその壁をブチ破って巣立っていくラストは激しく心を揺さぶるのであり、まさに映画のもつ力、その表現力をまざまざと見せつけられるのだと思う。

ジャック・ニコルソンならこれを見ろ!というなら、オイラは紛うことなくこの映画をあげる。傑作です。

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クワイエット・ルームにようこそ

Quietroom 出演:内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優、りょう、中村優子、妻夫木聡、大竹しのぶ

監督・脚本:松尾スズキ

(2007年・日本・118分)CS

評価★★★☆/70点

内容:28歳バツイチの明日香(内田有紀)は、ある日、見知らぬ白い部屋で目覚めた。しかも身体はベッドに拘束されている。看護士(りょう)の話によると睡眠薬とアルコールの過剰摂取で昏睡状態になり、この精神科の閉鎖病棟に運ばれてきたのだという。自殺の危険性ありと判断された明日香は、そのままこの病棟で監禁状態に置かれることに・・・。

“二日酔い ゲロでうがい ウチの父”

子供の頃、よく見た光景だなぁww。というのはどうでもいいんだけど、、精神病院の閉鎖病棟という世間的にはタブーとされる舞台を、善意というよりはブラックな悪意の方を先行イメージとして抱いてしまうファンキーな松尾スズキが、どう過激な味付けで料理してしまうのか・・・。興味というよりもやや怖いもの見たさに近いものがある中で、まるで毒見でもするかのように観たのだけれど。。

しかし、見た目は鼻水ズルズルでどんなゲテモノフルコースが出てくるのかと思いきや、いざ口に入れてみると、これがあれっ?と思うほど口当たりが良く、はては食べ終わる頃にはかなりズシリとくるシビアな心持ちにさせられながらもすっきりとした余韻を味わわせてくれて、ユニークな松尾スズキワールドに思わず堪能させられてしまった。

特に、内田有紀のハジケっぷりは最高で、ゲロでうがいしちゃったり、自力でオシッコできなくてカテーテル通して排尿してたりと、ひと昔前なら考えられないことしちゃってるし、ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」で歌い踊るシーンの楽しさなんかを見ると、女優という仕事を心の底から愛して楽しんでるんだろうなと感慨深く見入ってしまった。

吉岡秀隆との結婚生活で休養してた呪縛から一気に解き放たれてしまったような・・(笑)。

また、つながったゲジ眉が印象的だった妻夫木聡の暴走ぶりなども、重いテーマを扱っている中でいっぱしのエンタメとしてうまくバランスをとることに貢献していたし、蒼井優や大竹しのぶの存在感は言わずもがな、クドカンのダメっぷりも可笑しくてよかった。

しかし、、あとで知ったことなんだけど、ハリセンボンの箕輪の鼻水ってCGだったんだってね(笑)。

CGスゲェーー、、、おいおい。。

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17歳のカルテ(1999年・アメリカ・127分)仙台フォーラム

 監督・脚本:ジェームズ・マンゴールド

 出演:ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー、バネッサ・レッドグレイブ、ウーピー・ゴールドバーグ

 内容:アスピリンを大量に飲んで自殺を図ったスザンナは、境界性人格障害と診断され精神科に入院。そこで彼女は、風変わりな女性たちに出会う。そして彼女たちは、スザンナが見失っていた“自分”を取り戻す道を明るく照らし出してくれるのだった・・・。アンジーがアカデミー助演女優賞を受賞。

評価★★★☆/70点

“車の運転でハンドルを握った途端に人格が変わるウチの親父の症状は、あんなもんじゃない・・・。”

極度のスピード狂。ブレーキ踏まずにカーブ突入

自宅駐車場でブレーキとアクセルを踏み間違え、オイラの車に激突!

2台の車の修理代だけで親父のボーナスが、、、消えた。

こち亀の本田の様相を呈する親父の運転する車に、今は誰も乗らない・・・。

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