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2008年12月13日 (土)

夢のシネマパラダイス352番シアター:ソニー・ピクチャーズアニメ倉庫

オープン・シーズン(2006年・アメリカ・86分)WOWOW

 監督:ロジャー・アラーズ、ジル・カルトン、アンソニー・スタッチ

 声の出演:マーティン・ローレンス、アシュトン・カッチャー、デブラ・メッシング、ジョン・ファヴロー

 内容:パークレンジャーのべスにペットとして育てられている甘えん坊のクマ、ブーグ。自由気ままでお気楽な毎日を送る彼はある日、ハンターに捕まったお調子者のシカ、エリオットと出会う。そして彼を助けたことから、ブーグはエリオットと一緒に森に放り出されてしまう。初めての自然界での暮らしに戸惑うことだらけのブーグ。しかもオープン・シーズン(狩猟解禁日)が到来し、ハンターが森の中へ大挙押し寄せてくる・・・。

評価★★★/60点

良質な子供向けアニメの枠を決して外さない安心して見られる作品で、動物キャラの造型の上手さはさすがハリウッドといったところ。ただ、それに比べると記号ばりの人間キャラのやる気のなさはちょっと気になったけど。

でも、フワフワな毛並みのバカデカイ熊におもいっきり抱きついてみたいなという妄想は大いに働いた(笑)。

いや、そうじゃなくてもオイラの田舎クマおもいっきり出るんだけど・・・

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モンスター・ハウス

T0005000 声の出演:ミッチェル・ムッソ、サム・ラーナー、スペンサー・ロック、スティーヴ・ブシェミ

監督:ギル・キーナン

(2006年・アメリカ・90分)2007/01/20・盛岡フォーラム

評価★★★☆/70点

内容:12歳の少年DJの家の向かいに建つ怪しげな古い家。そこにはネバークラッカーという老人が住んでいたが、ハロウィン前日に心臓発作で倒れ無人の家になってしまう。ここぞとばかりにDJは親友のチャウダーとその家に入ろうとするが、なんと家が大口を開けて襲い掛かってきた。彼らは警察に急行するが取り合ってくれず、自分たちだけでその家を退治しようとするが・・・。

“アニメの新たな未来”

中身は「ホーンテッド・マンション」のCGアニメ化といったかんじで、別に真新しいものではないのだけど、この映画で特筆すべきなのはそういうところではない。

この映画でなにより驚くのは、フルCGで形作られたキャラクターの造型や表情が妙に人間的な実感を伴なうものとして表現されていることだ。

例えば、和製CGアニメの「ファイナルファンタジー」(2001)や「アップルシード」(2004)はデジタル技術がどこまで生身の人間に近づけるかという点を忠実に追求していった感が強く、それは言いかえればアニメーションという非人間を描くことからの脱却、すなわち現実=実写への挑戦でもあった。

が、そこで描かれる人間の輪郭の描線はシャープかつ鋭角的で線対称、どこまでも硬質なキャラクターだった。体温が20度にも満たないのではないかと思われるくらい血の通っていないキャラクターがうごめく物語もまた当然のごとく寒々としたものだった。

皮肉なことに、そこに生み出されたのは血の通っていないアニメそのものだったのである。

一方、アニメにおけるCGをあくまでアニメという枠内で拡げていこうとしているのがピクサーをはじめとするハリウッド製アニメに見られる共通点だと思うのだが、そこで描かれてきたキャラクターは、ピクサーアニメを見ても分かる通りほとんどが人間以外のものを対象としてきた。

玩具の人形だったり魚だったり車だったりモンスターだったり。人間キャラはあくまで記号としての脇役としてしか描かれてこなかった。ピクサー以外のアニメもほとんどが動物キャラだろう。

そこには、手書きで描かれてきたセル画がCGデジタルという新たな媒体へとって変わったとき、情報量が均一・均質化し整理され、ますます記号としての運命から逃れられなくなった、すなわち人間を描こうとすればするほど深みのない安っぽいものしか生まれないことへの自覚と限界があったことは想像にかたくない。

が、ピクサーアニメ第一作目の「トイ・ストーリー」(1995)から10年後に製作された「Mr.インクレディブル」(2004)でついに人間主役の作品が作られた。

そこでは、ピクサーお得意のストーリーテリングとキャラ設定のノウハウを巧みに取り入れ、感情表現豊かな生き生きとしたキャラクターが生み出されていた。

そしてこの映画が導き出した1つの結論というのは、やはりアニメは実写にはなり得ないということだったのだと思う。実写に近づこうとするのではなく、実写にはできないことをやるのがアニメなのだというもともとの自覚に立ち返った。

それがピクサーの果たした大きな成果でもあると思うのだけど、日本のアニメはへたに世界最先端を自覚しているだけに、夢をどこまでも追いたいんだろうね。オイラはもうついて行けないけど(笑)。

さて、そんな中、ピクサー以外のスタジオから出てきた人間キャラ主役のCGアニメが本作「モンスター・ハウス」だ。

冒頭で言ったことに戻るが、ストーリーはどうってことない。ストーリーだけとれば凡作以外の何ものでもない。

この映画はとにかく映像映像の魅力的なことに尽きる。

3Dアニメという点では「アップルシード」と見比べればその志向するベクトルの違いが如実に分かると思われるが、オイラは断然「モンスター・ハウス」の方が好きだ。

スピルバーグ&ゼメキスが関わっているためか、80年代映画を思い起こさせるレトロ感覚も自分好みだったのだけど、まるで「ウォレスとグルミット」のクレイアニメの質感を思わせるリアリティと表現力豊かなキャラ造型には正直驚いてしまった。

こんなこと言うのは言い過ぎかもしれないけど、アニメの持つ新たな将来性を見ちゃったかんじがしたね。

背景美術の質感も素晴らしいのだけど、何より人物の表情。

アニメならではのデフォルメ感は強いけど、顔の造型がすごくアナログで、まるでジャガイモのようにいびつなの。対称的にはなってないんだよね。それがいわば人間のもつ感情表現の豊かさや深みをリアルに見せることにつながっていると思ったな。

デジタル技術による情報量の均一・均質化によりキャラクターが平板になってしまうことからより立体的な質感へと転化するために、デジタルをどう使ってやるべきかってことを作り手がよく分かっていらっしゃる。いい仕事してます。

アニメってのは、やっぱ“手”で作るものなんだよ。

「ハッピーフィート」(2006)で描かれた踊るペンギンで、人間ではない生き物キャラはひとつの頂点には登りつめたと思うので、これからは人間キャラかな。

宮崎駿以外あまりパッとしない日本のアニメ映画、、、抜かれちゃってるよ~完全に・・・。フルCGアニメではかなりの差をつけられたと思うぞ。

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