夢のシネマパラダイス387番シアター:木更津キャッツアイ
木更津キャッツアイ 日本シリーズ
出演:岡田准一、櫻井翔、酒井若菜、岡田義徳、佐藤隆太、塚本高史
監督:金子文紀
(2003年・日本・123分)2003/11/08・シネマサンシャイン
評価★★★/65点
内容:21歳の若さにして余命半年と宣告されたぶっさん。一度はあの世に片足を突っ込むも、驚異的な生命力で甦った時から半年後の夏。ぶっさんは今でも草野球とビールに明け暮れ、“木更津キャッツアイ”のメンバーであるバンビ、マスター、アニ、うっちーたちいつもの5人で相も変わらずつるんでいた。そんなある日、氣志團が計画していた地元・木更津での大規模なロックフェスでキャッツたちが前座をつとめることになる。。。クドカン脚本の人気ドラマ「木更津キャッツアイ」の映画版。
“お前ら暴走しすぎだぜっ!!”
無人島のあたりから半歩ついていけなくなった・・。
ていうか木更津から出たらダメっしょやっぱり。TVドラマでは最終回に東京とか1番遠くは名古屋まで行くんだけど。新宿アルタ前で円陣組んで「木更ぁぁぁぁ津キャッツッッ!ニャーーー!」、、、ってみんな恥ずかしがってやらなかったし(笑)。
結局やっぱり木更津が奴らのHOMEなんだよな。
スケールでかくしたら面白味もなくなるってわけよ個人的には。ローカル限定じゃないと。でも、それだと映画にする必要もないってか・・・。
いや、そもそも視聴率1ケタ台のドラマを映画化するということ自体がめちゃくちゃなことなんだけど(笑)。
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木更津キャッツアイ ワールドシリーズ(2006年・日本・131分)WOWOW
監督:金子文紀
出演:岡田准一、櫻井翔、酒井若菜、岡田義徳、佐藤隆太、塚本高史、阿部サダヲ、栗山千明、古田新太、森下愛子、小日向文世、薬師丸ひろ子
内容:ぶっさんが死んで3年、残されたキャッツの4人はバラバラになり連絡も取り合っていなかった。そんな中、ただひとり木更津にとどまり市役所に就職したバンビは、ある時、空から不思議な声を聞く。「If you build it,he will come(それを作れば彼がやって来る)」と、なぜに英語なんじゃ!?、、と、その声をぶっさんのメッセージと確信したバンビは、他の3人を木更津に呼び戻そうとするが・・・。
評価★★★★/75点
“バイバイ、みんな。”
TVドラマシリーズ、映画版日本シリーズと極端にいえば9回表を永遠につづけて繰り返してきたといっても過言ではない木更津キャッツアイは、例えば箱庭の楽園で半永久的に反復される終わりのない物語を描いた押井守の『うる星やつら2:ビューティフル・ドリーマー』(1984)を想起させる。
しかしその反復は、ガンで余命半年というぶっさんがしぶとく生き永らえているという必要条件の中で成立していたものだった。
すなわち、今回ぶっさんの死から3年という時期を経た物語を描くことは、箱庭を突き破り、反復からの脱却を果たすもの、つまり終わりのない物語の終焉へと導くものである。
とともに箱庭を突き破った先にあるものは登場人物の成長だ。
文字通り止まっていた時が動き出し、キャッツのメンバーたちはそれぞれの人生へと旅立っていく。
そういう意味で、今回の映画は正真正銘9回裏へと歩を進めた作品なのだ。
そしてクドカンは、見事抑え投手としての役割をまっとうし、9回裏をクドカンワールドに染め上げて“バイバイ”した。
オイラの大好きな『フィールド・オブ・ドリームス』(1989)のパクリ方も最高だったし、久々にクドカン節を堪能できた。
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「呼んでおいてなんだけど、ぶっさん、もう帰ってくれないか!」
心に染み入る名セリフだったよ、アニぃ。
バイバイ、みんな
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