夢のシネマパラダイス527番シアター:チャップリンを見ずして死ねるかっ!その2.
キッド(1921年・アメリカ・52分)NHK-BS
監督・脚本:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、ジャッキー・クーガン、エドナ・パーヴィアンス
内容:街の浮浪者チャーリーは、ある日、車の中に置き去りにされた捨て子を拾い、育てることになる。5年後、成長した子供はキッドと呼ばれ、チャーリーを助けながらインチキ商売に精を出していた。やがて、そんな2人の前にキッドを捨てた実の母親が現れる。。
評価★★★★/80点
最強名子役級タイトルマッチ。
赤コーナー、MGM所属~、そばかす顔の笑顔と泣き顔にかけては右に出る者なし~。“チャンプ”リッキー・シュローダー!!
青コーナー、チャップリンフィルム所属~、逃げ足ステップにかけては誰にも負けない可愛いイタズラ天使~。“キッド”ジャッキー・クーガン!!
、、、甲乙つけがたし。。
夢のシーンでチャップリンが飛翔するところのワイヤーアクションは必見です!凄い。
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チャップリンの独裁者
出演:チャールズ・チャップリン、ジャック・オーキー、ポーレット・ゴダード
監督・脚本:チャールズ・チャップリン
(1940年・アメリカ・126分)DVD
評価★★★★★/100点
内容:トメニア国にヒンケルの独裁政権がおこり、ユダヤ人を迫害すると同時にオスタリッチ国への侵攻を開始した。ところが、ユダヤ人でヒンケルに瓜二つの理容師が、迫害の手を逃れたところでヒンケルに間違われてしまい、狩りに出ていた本物は理容師に間違われて逮捕されてしまう・・・。ナチス・ドイツがポーランドへ侵攻した1939年に製作開始され、ヒトラーの独裁政権とユダヤ人迫害を弾劾しヒューマニズムを説いた作品。ちなみに当時、日独伊三国同盟を結んでいた日本では公開禁止で、1960年にやっとで公開された。また、チャップリンとヒトラーは、生年月日がたった4日違いだそうだ。
“本来はくっつくはずがないパントマイムと「ことば」を完璧に融合させてしまったチャップリン芸の最高峰ここに極まれり。”
「ことば」を使わず、「からだ」ひとつで自由にひとつの世界を形作り、身体の動きの面白さを突き詰めていくパントマイムが、「言葉」を使用し、「言葉」で説明していくということは、その自由を狭めて制限していくことを考えると本来は両立しないはずである。
しかしこのチャップリン初のオールトーキー作品の中でチャップリンは、表現したいこと伝えたいことを端的に伝えられる「ことば」とサイレント向きの演技動作を見事な創造力でひとつの表現として確立し、徹底的に映像化することに成功していると思う。
だからこそ映画的なテクニックを一切排除したラストの大演説シーンが極めつけに際立っているのだ。
頑なにトーキーを拒んでいたチャップリンが本来の型を崩してまで語らなければならないと考えた意味は限りなく重い。
そして、この映画がチャップリンのトレードマークである山高帽にチョビ髭、ダブダブズボンにステッキ姿の最後の作品となった。
チャップリンにとって映画というものが最強の武器になった瞬間である。
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ライムライト
出演:チャールズ・チャップリン、クレア・ブルーム、バスター・キートン
監督・脚本:チャールズ・チャップリン
(1952年・アメリカ・137分)NHK-BS
評価★★★/65点
内容:第一次世界大戦前のロンドン、かつて一流とうたわれた芸人カルヴェロが、自殺を図ったバレリーナのテリーを助けた。老境に入り下り坂のカルヴェロは、彼女を舞台に復帰させ、自信を取り戻したテリーを見たあとに姿を消した。数ヵ月後、彼と再会したテリーは、彼のために大劇場の舞台を用意するが・・・。赤狩り弾圧を前にアメリカで製作した最後の作品で、チャップリン自身の心境がかなり投影されている物語となっている。バスター・キートンとの最初で最後の共演も見所のひとつ。
“年輪を刻んだチャップリンの内面から滲み出てくるような寂しさと物悲しさがバスター・キートンともども見ていてツライ。”
しかも笑えないのがもっとツライ・・・。
光と影の陰影の使い方、その残酷なコントラストが非常に印象的。カメラワーク等も含めて映画的なテクニックとしては文句の付けようがないのはたしかなのだが。。
まるでチャップリンがチャップリンを永遠に葬り去ってしまったかのような幕の引き方は、軽快なフットワークで飛び跳ねているチャップリンが大好きなオイラにはやはり重くツライのだ・・。
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チャップリンの移民(1917年・アメリカ・22分)NHK-BS
監督・脚本:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴィアンス
内容:苦労してアメリカに渡ってくる移民の船旅と、ニューヨークに上陸してからのさらに苦しい暮らしぶりを笑いの中に描いた快作。この年、アメリカは移民の大量流入を抑えるために移民制限法を成立させており、そうした社会背景に対する批判精神もにじませた、チャップリンの後の作風につながる転機的作品。
評価★★★★★/100点
たった22分。たった22分なのにお腹いっぱいで大満足。
1分1秒1コマにチャップリンの髄液が満遍なく染み渡り、チャップリンの世界観が完璧な形で凝縮されている。
これを傑作と言わずして何という。
レストランで豆料理の豆を一粒一粒ナイフとフォークで食べる姿が何ともいえない可笑しさと雰囲気を醸し出していて最高です。放浪紳士チャップリンの十八番である食事シーンはいつ見ても楽しい。味はマズイんだろうけどね・・・(笑)。
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犬の生活(1918年・アメリカ・30分)NHK-BS
監督・脚本:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴィアンス、チャック・ライスナー
内容:浮浪者チャーリーは、野良犬同士のケンカでボコボコにされている一匹の犬に自分を重ね合わせ、その犬を助け出し、奇妙な共同生活を始める。そんなある日、ダンス・バーで出会った歌手エドナの悲惨な状況に同情を覚えたチャーリーは・・・。
評価★★★★/80点
昔っからハリウッドの動物たちは千両役者だったんだなぁ。。
チャップリンのダブダブのえんび服の裾を咬んだままグルグル振り回されようとも決して食らいついて離れない犬とかね。完璧主義者のチャップリンのことだから、撮るの大変だったんだろうなぁ・・・。
そういう苦労が垣間見えるのがまたイイし、それがあるからこそますますもって抱腹絶倒ぶりに磨きがかかって輝きが増すというものなのだね。
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コメント
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はじめまして。
最強名子役級タイトルマッチ!>▽<
「キッド」は見たことないのですが、「チャンプ」の子、可愛いかったですよね~。
そうそう、あのそばかす顔がね・・・w
でもやはり大人になったら・・・ビミョー!(>■<)
投稿: IHURU | 2008年10月21日 (火) 14時29分