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2008年10月 2日 (木)

夢のシネマパラダイス518番シアター:ライフ・イズ・ミラクル

ライフ・イズ・ミラクル

Lm 出演:スラヴコ・スティマチ、ナターシャ・ソラック、ヴク・コスティッチ、ヴェスナ・トリヴァリッチ

監督:エミール・クストリッツァ

(2004年・セルビア/仏・154分)2005/10/14・仙台チネラヴィータ

評価★★★/65点

内容:1992年、セルビアとの国境にほど近いボスニアの片田舎。セルビア人で鉄道技師のルカは、家族や仲間たちとともにのんびりとした日々を送っていた。ところが、サッカー選手を目指していた息子ミロシュが突然徴兵され、おまけに妻がハンガリー人ミュージシャンと駆け落ちしてしまい、一人きりになってしまった。それからすぐにボスニア内戦が勃発し、ミロシュが捕虜になったとの報せが届く。数日後、顔見知りでムスリム人の看護婦サバーハが村人によって捕まり、ミロシュとの交換要員としてルカが身柄を預かることに。ところがルカはあろうことか彼女と恋に落ちてしまい・・・。

“ライフ・イズ・疲れる・・・。”

過酷で悲惨な現実を笑い飛ばす過剰なほどのバカエネルギーに、しらふなオイラは正直ついて行くことができなかった。。

クストリッツァ流人間賛歌というよりはクストリッツァ流ドタバタコントといった趣で、特に前半部分に関しては観ていて疲れる・・・。

一転、サバーハが登場する後半は、コントの中にヒリリと痛く突き刺さる悲劇をしのばせていて、人生の中にある悲喜こもごもをバランスよく感じさせてくれる。

100分くらいにまとまっていたらオイラ的にはちょうど良かったかも。ま、クストリッツァにそれを求めるのはあまりにも無理難題というものだが。。

ところで、前半に出てきたサッカー大乱闘シーンは、サッカー好きなオイラにとっても大いに笑えるシーンだったが、このシーンを見ながら真っ先に思い出したのが、旧ユーゴで実際にあった大乱闘事件だ。

ディナモvsレッドスターの試合で、セルビア警官隊をも巻き込んだ大乱闘が発生し、後にACミランで活躍し、クロアチア代表として’98フランスW杯で3位となる原動力となった司令塔ズボニミール・ボバンのスーパー飛び蹴りキックが相手を直撃!しかも運悪くTVにバッチリ撮られ、結局9ヶ月の出場停止処分を受けた。

旧ユーゴ系、セルビアとかクロアチアとかあそこらへんの選手って、情緒不安定でノッてる時は良い意味で手が付けられないのだけど、いったんキレるともう手の施しようがないんだよね(笑)。

サッカー界の常識、、焦らせて焦らせまくって怒らせればユーゴは勝手に自滅する・・・そんなストイコビッチがオイラは大好きでした(笑)。。ハイ。

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博士の愛した数式

060707_hakasedvd 出演:寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成、吉岡秀隆、浅丘ルリ子

監督・脚本:小泉堯史

(2005年・日本・117分)2006/02/01・盛岡フォーラム

評価★★★☆/70点

内容:家政婦をするシングルマザーの杏子が新たに派遣された先は、10年前に遭った交通事故で80分しか記憶が持たなくなってしまったという天才数学博士のもとだった。博士は記憶を補うために着ている背広にメモを何枚も貼り付けていたが、杏子は博士となかなかうまくコミュニケーションがとれずに四苦八苦する。そんなある日、杏子が10歳の息子を連れて来る。そして博士は彼のことをルートと名付けるのだった。。

“のどごしがスッキリしすぎで何もつっかえるものがなくて後味がないというのも考えものかも。。”

原作を映画化する上でポイントになるのは、原作をただなぞるだけではなく、原作のもつ世界観を大切にしながらその先にある物語を映像化すること、そして原作のもつ力に吸収されるのではなく、跳ね返すくらいの力をもつような良い意味で原作ファンの期待を裏切ることだと思うのだが。

しかしそこには、うっかり外してしまうと一巻の終わりというリスクも常につきまとう。

しかし、そのリスクを負おうとしている映画がオイラは好きだし、その上で腹八分なら十分満足なのだが、今回の映画はといえば、そういうリスクを負わない中で腹六分といったかんじなのだ。

この原作が全国の書店員が売りたい本を選ぶといういわば最大公約数で選ばれる本屋大賞受賞作ということもあるのかもしれないが、なにか観客の最大公約数を狙ったようなリスクを負わない安全策と、まるで割れ物にでも触るような慎重さとバカ丁寧さで扱うことに終始したかんじで、普通に良い映画なのだけど、なにか物足りなさを感じてしまった。

もともと原作がすこぶる優しいタッチで、辛味という炭酸に欠けていたのはたしかだが、映画化でさらにそれが薄まってしまったのもたしかだろう。

なにせ“優しさ”にかけては右に出る者がいない小泉&寺尾最強コンビだ、彼らの手にかかれば親父の雷も温かい人情へと様変わりする。

そういう点では原作のもつ世界観を表現することにかけては成功していたと思うし、無機質な数字と数学用語をいかに原作のもつような温かさで映像的に表現するかについても、原作では母親の視点で語られていたのを、成長して数学教師となったルートの視点に変えることによってうまく表現できていたと思う。

しかし、人間を描くことよりも自然の美しさを撮ることに重点が置かれていたような印象が強いほどの優しさは、登場人物の優しさと相まって鮮烈に焼きつくような強みに欠ける。

残酷な事故の後遺症とその葛藤や悲しみを描くことをしないため、それぞれの肖像が圧倒的に弱いのだ。映画ではそこをこそ描いてもらいたかったのだが・・・。

のどごしがスッキリしすぎで何もつっかえるものがなくて後味がないというのも考えものなのだな。。。

それにしても博士のところにやって来た家政婦は長続きしないで次々に辞めていくというわりには、寺尾博士はやはり優しすぎるのでは・・・。原作ではもっと融通の利かないとっつきにくく小難しい人間という印象があったのだが。

でも、ルート(吉岡秀隆)の寝ぐせは良かったな。

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マン・オン・ザ・ムーン(1999年・アメリカ・119分)NHK-BS

 監督:ミロシュ・フォアマン

 出演:ジム・キャリー、コートニー・ラブ、ダニー・デビート、トニー・クリフトン

 内容:コメディアンのアンディ・カフマンは長い下積みを乗り越えて、絶大な人気を得る。しかし、彼のパフォーマンスは過激さを増し、次第に中傷の渦に巻き込まれていく・・・。35歳で世を去った天才コメディアンの栄光と挫折を描いた人間ドラマ。

評価★★★/60点

何が面白いのかさっぱり分からないのだけど、、、なぜか最後まで観れてしまった。でも、二度目はご勘弁。。

なんだろ、この映画を観てるこっちがネタにされてしまうような、この映画自体がアンディの笑いの構造に組み込まれているような。

映画の作り手が天上からこちら側を眺めてほくそ笑んでいるかんじで、「トゥルーマン・ショー」とは立ち位置がまんま逆転しちゃっているんだよね。。

見られているのはアンディじゃなくて、我々だった・・・。

でも、単純にモリマンvs山崎邦正の方が面白いと思う(笑)。

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過去のない男(2002年・フィンランド/仏/独・97分)WOWOW

 監督:アキ・カウリスマキ

 出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、アンニッキ・タハティ

 内容:ある日列車に揺られ、夜のヘルシンキに流れ着いた一人の男。公園のベンチで夜明けを待っていた彼は暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負い、自分の名前にいたるまで過去の記憶をそっくり失ってしまう。しかし、幸運にもそんな彼にコンテナで暮らす一家が手を差し伸べ、男は彼らと共に穏やかな生活を送り始める。やがて、男は救世軍の女性・イルマと運命的な出会いを果たす・・・。カンヌ国際映画祭グランプリ、主演女優賞受賞。

評価★★★☆/70点

“過去を見つめるでもなく、過去と向き合うでもなく、過去を探ろうとするでもなく、過去にとらわれるでもなく、過去に縛られるでもなく、過去を取り戻そうとするでもなく、、、ただ淡々と「今」を生きる。”

映画としての求心力として過去を完全に失ってしまった男という設定は、サスペンスとか人間ドラマや感動ドラマだとか様々な道を選べる魅力的なものだと思うのだけど、カウリスマキはそれらの道には一目もくれずにただ真っ直ぐに延びた道を脱線することなくゆっくりと歩んでいく、、、、ってフツーじゃん(笑)。いや、あるいはビミョーじゃん。。

、、と感じるはずなのだけど、なぜか不思議と温かく、生きるぬくもりがじんわりと伝わってくる魅力的な作品だったなぁというのが観終わったときの印象なのだ。

でも、人間にとって最も重要な装置であり、これまでの人生を形作ってきた記憶の積み重ねが突然バツンと断ち切られた時って、あーだこーだ苦悶苦闘してジタバタするというよりは、もしかして逆にこの映画のように、変わることなくフツーに人とつながっていき、新たな記憶を積み重ねていき、新たな人生を形作っていくのかもしれない。

特に今回の場合は明らかに1回死んでるもんな、あのオッサン(笑)。

まぁ、なんつーかホント、なんてこたぁないお話なのだけれどねぇ・・・。

打算とか損得勘定みたいなのが一切ない映画だから、生きることに疲れたとき、ちょっと落ち着きたいときに観るといいかもね。ていうか、そういう打算的な考え方を突き抜けちゃってるところの境地に達しちゃってるからなぁカウリスマキさん・・。

やっぱりビミョー、、、だ。。

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ロレンツォのオイル

4008 出演:ニック・ノルティ、スーザン・サランドン、ピーター・ユスティノフ

監督・脚本:ジョージ・ミラー

(1992年・アメリカ・129分)NHK-BS

内容:“ロレンツォのオイル”とは、医学知識のない夫婦が難病(副腎白質ジストロフィー)に冒された息子を救うために、必死の努力の末に作り出した薬の名前。その誕生までの実話を映画化。

評価★★★★/80点

夫婦の絆と家族の愛情に感動し涙、そして無限の宇宙をあてどもなく求め彷徨うかのごとき広大な知の冒険と、人間の持つ果てなる可能性の素晴らしさにさらなる感動を味わう。

まだ、ネットが発達する前の時代、専門家とは無関係の一般人が答えの端緒に辿り着くための困難さは容易に想像がつく。

人間は艱難辛苦の危機から愛する人を救い守るために、このような“奇跡”を幾度となく繰り返して今まで生き延びてきたのかもしれない。

そう考えると、“愛”ってスゲェ!!

、、、と真実の愛を探し求めて茫漠たる日常を独りさすらうオイラが言う。。。

P.S.聞くところによると、ロレンツォは現在も健在(2008年時点)だそうで、でも母親の方は2000年7月に肺ガンで亡くなったそうです。

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