お気に入り

最近のトラックバック

« 夢のシネマパラダイス518番シアター:ライフ・イズ・ミラクル | トップページ | 夢のシネマパラダイス523番シアター:愛をかけたネバー・ギブ・アップ! »

2008年10月 5日 (日)

夢のシネマパラダイス521番シアター:世界は陰謀でできている・・・。

シリアナ

20060917_173124 出演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、アマンダ・ピート、クリス・クーパー、ジェフリー・ライト

監督・脚本:スティーヴン・ギャガン

(2005年・アメリカ・128分)2006/03/14・盛岡フォーラム

内容:アメリカの巨大石油企業コネックス社が絡んだ大型合併が進行している・・・。アメリカ資本からの脱却に意欲的な中東某国の王子ナシールと、彼の相談役に抜擢された経済アナリスト・ブライアン(M・デイモン)。中東で諜報活動に従事するCIA工作員ボブ(J・クルーニー)。ワシントンの大手事務所で合併の合法性を調査する弁護士・ベネット(ジェフリー・ライト)。合併の影響でナシールの国にあるコネックス社の油田現場の出稼ぎ職を解雇されたパキスタン人青年・ワシーム。まるでつながりを持たないはずの彼らの運命は一つの巨大なシステムの中に深く組み込まれていく・・・。

評価★★★☆/70点

CIA工作員、新進気鋭のエネルギー・アナリスト、野心家の弁護士、アラブの石油王、パキスタンの出稼ぎ青年。

それぞれの物語の視座から、彼らが組み込まれた世界的で巨大な石油利権を巡るシステムを暴き出していく、、、と言えば聞こえはいいのだけど。

例えば、それぞれの物語の主人公たちが一様に抱える家族との間の矛盾と軋轢が主人公の人物像の矛盾に必ずしも繋がっていないように、人間のドラマを描くには人物像が平板かつ平面的にすぎる。

かといって、推移する状況に重点を置いたドラマというには、編集にスピーディさが足りなく、よく動き回るカメラの波長と合っていない。

それどころか平板な各々の物語を意地悪く難しく見せようとしている節があり、それが逆にあだになっているかんじで、せっかくの意気込みが空回りしている印象が・・・。

問題の本質というよりは、表層をだだ滑りしているだけという中途半端さが鼻についたが、まぁそれでもこういう題材を選んで映画を作ろうという勇気と意気込みは買いたいかな。

 -------------------------

カンバセーション・・・盗聴・・・(1974年・アメリカ・114分)NHK-BS

 監督・脚本:フランシス・フォード・コッポラ

 出演:ジーン・ハックマン、ロバート・デュバル、ジョン・カザール、フレデリック・フォレスト

 内容:西海岸一の評判をとる盗聴屋のハリーは、ある依頼で密会中のカップルの会話を録音中、「殺されるかもしれない」という女のかすかな声を聞いた。どうやら盗聴を依頼した人物が妻とその愛人を殺そうとしているらしい。やがて、ハリーは何者かに監視され、自分自身が盗聴されていることを知る・・・。カンヌ国際映画祭作品賞。

評価★★★/65点

ただ単純に職業病というだけじゃない?なんて思ったりもしたけど、、、彼にとってはもはや自分で吹くサックスの音色だけがホンモノの音となってしまったのだろう。

なんとも可哀想なオッサンだが、しかし、携帯とネットを常に手放せなくなった今の現代人の孤独とアンモラルさとこのオッサンの狂気が繋がっているかんじがして、見ているうちに何だか恐くなった・・。

 -------------------------

ニュースの天才(2003年・アメリカ・94分)WOWOW

 監督・脚本:ビリー・レイ

 出演:ヘイデン・クリステンセン、ピーター・サースガード、クロエ・セヴィニー

 内容:政治雑誌の若手記者グラスは、次々にスクープ記事を発表。一躍注目を浴びるが、その大半が捏造だったことが発覚。やがて破滅の道を辿ることになる・・・。1998年に実際に起きた記事捏造事件をモチーフにした社会派ドラマ。

評価★★/40点

そもそものところ、スティーブン・グラスの記事ネタ自体に魅力を感じないんですけど・・・。

アメリカ大統領専用機エアフォースワンで唯一読まれている雑誌の捏造がどのくらい凄いことなのかは分からないけど、当のアメリカ政府のやってる情報操作に比べたらお子ちゃまレベルだろ。ちゃう?

 -------------------------

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

K0507hagaren 声の出演:朴路美、釘宮理恵、豊口めぐみ、大川透、内海賢二

監督:水島精二

(2005年・松竹・105分)DVD

内容:禁忌の罪を犯したために大きな代償を払うことになり、果てなき旅を続ける幼き兄弟、エドワード・エルリックとその弟アルフォンス・エルリックは、しかし平行する別々な世界に離ればなれになってしまう(TVアニメシリーズ最終回)。西暦1923年、第1次世界大戦後のインフレ吹き荒れるミュンヘンに降り立った兄のエドワードは、弟の面影を残すアルフォンス・ハイデリヒの助けを借り、なんとか故郷へ帰ろうとしていたが思うようにいかない。しかし、理想郷“シャンバラ”を求めるオカルト教団の暗躍が、エドにひとつの道を開いていくのだった・・・。

評価★★★/65点

TVアニメで51話かけてバカっ広く広げられたパラレルワールドという驚愕の大風呂敷をたった100分弱で回収しようということ自体無理があると思うのだけど・・・(笑)。

なんかハガレンオールスター感謝祭みたいなかんじで、それはそれで楽しめたけど、足早にせかせかと進んでいくストーリー展開はあまり魅力を感じなかった。。

しかも、現実世界の方でエドとアルが生きていくというオチは、ちょっと消化しきれなかったなぁ。ウィンリィやピナコばっちゃんを置いて・・。それにしたって別れがあっさりしすぎてるよ。。

兄弟が引き裂かれた悲劇が再会という希望へとつながると思ったら、それが錬金術世界の崩壊というさらなる悲劇へとつながり、再会した兄弟が門を壊すことにより別世界でそれらの悲劇を一身に背負って生きていく、、、なんつう哀しい物語やねん。

こんなの割り切れないよーー。。

まぁドイツの生んだ伝説の巨匠フリッツ・ラングの使い方なんかは面白かったけどさ。。

 -------------------------

松川事件(1961年・日本・163分)WOWOW

 監督:山本薩夫

 出演:小沢弘治、宇野重吉、宇津井健、永井智雄、北林谷栄

 内容:昭和24年8月17日に福島で起こった国鉄列車転覆事件と、その犯人逮捕、その後の公判がいかに不当に行われてきたかを緻密に描いた社会派ドラマ。映画発表から2年後の1963年、被告たち全員が無罪判決を勝ち取るのに大きな力を発揮した。

評価★★★/65点

“映画人の気迫に圧倒!”

下山、三鷹、松川という事件名はどこぞやで聞いたことはあったが、この映画を観て初めて松川事件は列車の脱線転覆事故なのだと知った。

映画自体バリバリの左翼思想が貫いているし、一方通行の片側視点も甚だしく、とにかくオチがない裁判シーンを3時間も見せられるのはだいぶクドイものがある。

が、事件の判決が出る前にこういう映画を作ってしまう映画人の気迫、そしてそれがまかり通ってしまうような熱い世の中だったというのは、気だるさを享受する現代からみると正直うらやましいものがある。

とにかく演者がどいつもこいつもアツい!凄いよこれは。

社会に直接訴えかけるという映画の持つ力が確実に信じられていた時代。

今は、はたしてどうなんだろう・・・。

映画の力を信じたいな。

 -------------------------

ザ・センチネル/陰謀の星条旗

20061110_233712 出演:マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド、エヴァ・ロンゴリア、キム・ベイシンガー

監督:クラーク・ジョンソン

(2006年・アメリカ・108分)DVD

評価★★★☆/70点

内容:かつてレーガン大統領を暗殺の危機から救ったシークレットサービスのベテラン局員ピート・ギャリソン。ある日、彼の同僚が自宅前で射殺される事件が起き、さらにシークレットサービス内部の人間が大統領暗殺計画に関係しているという情報を得たピート。しかし、捜査に当たったデヴィッドの捜査線上にピートが容疑者として挙がってきて・・・。

“女に手を出すと100%ろくな事にならないマイケル・ダグラス・・・”

女絡みで最悪のドツボに陥ってしまうことにかけては百戦錬磨のマイケル・ダグラスが、今回はファースト・レディに手を出してしまうというおバカプロットはまだしも、「24」のジャック・バウアーもどきが別れた妻を絶倫ダグラスに寝取られたという私怨を仕事にまで持ち出してきて、復讐の腹いせにしてしまうくだりも相当にC級なプロットで、思わず笑いがこみ上げてきてしまう・・・。

なんだけど、それでもテンポよく最後まで見られたのもたしかで、ウチで見るぶんには及第点つけてもいいかなと。

映画館で金払って見てたら話は違うけどね。。

 -------------------------

エネミー・オブ・アメリカ(1998年・アメリカ・132分)DVD

 監督:トニー・スコット

 出演:ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ヴォイト、レジーナ・キング

 内容:議員暗殺事件の秘密を偶然手に入れた若手弁護士が、証拠隠滅を図る政府機関の最新鋭監視システムを駆使した執拗な追跡に窮地に陥っていくのだが・・・。

評価★★★☆/70点

ハイテク駆使に終始していたくせにラストの突飛な終わり方は一体全体どういうことだ・・・。ついでにガブリエル・バーンが出てきたのも一体全体どういうことだ・・・。はっきりいって意味ないで、あの使い方は(笑)。

映画自体の話は、面白いといえば面白い。特にヒッチコックばりの典型的巻き込まれパターンを踏襲し、そこにハイテクが絡む。

なんかTOKIOの鉄腕ダッシュの100人刑事から東京中を逃げ回る企画を思い出しちゃったりして、非常に魅力的な題材なのは確か。

でもねぇ、、、ハイテクという最先端で攻めてきながらラストで一気にひと昔前の旧来手法に戻っちゃうというのは唖然とするわな。。「T2」見てるときに「ターミネーター」が割り込んでくるようなかんじやろ。

それにしてもジーン・ハックマンは動物好きなのねぇ。。「クリムゾン・タイド」では小犬、今回は子猫チャンかい。しかもラストの去り方が同じだし・・。パクッたな(笑)。

« 夢のシネマパラダイス518番シアター:ライフ・イズ・ミラクル | トップページ | 夢のシネマパラダイス523番シアター:愛をかけたネバー・ギブ・アップ! »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

» 私書箱 [激安!池袋の私書箱新規オープンです]
池袋の私書箱の紹介です [続きを読む]

« 夢のシネマパラダイス518番シアター:ライフ・イズ・ミラクル | トップページ | 夢のシネマパラダイス523番シアター:愛をかけたネバー・ギブ・アップ! »

2023年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ