夢のシネマパラダイス486番シアター:良き学び舎に良きお話あり。。
ロボコン
監督・脚本:古厩智之
(2003年・東宝・118分)NHK-BS
評価★★★★/75点
内容:課題をサボって居残り授業確実になった高等専門学校生の里美に、担任は「第2ロボット部に入ってコンテストに出場せよ」と取引きを提案。落ちこぼれ4人衆がロボットコンテスト、通称ロボコンにかける情熱が際立つ青春映画。
“第2ロボット部の奴らが汗をかかない分、オイラが熱い汗かいてやったぞ・・・。”
数式を駆使して正しいたったひとつの答えを導き出すことが身体に染み付いている理数系人間&ハミ出し者チーム。
その中に数学は大好きだけど赤点ばかり、しかし大の負けず嫌いである里美(長澤まさみ)が闖入してくることによって巻き起こる化学反応を爽やかすっきりと描いている。
答えはひとつじゃない、無数にあるんだ、そしてプロセスも含めた結果こそが重要なのだという本当の答えを教えてくれる。
ただこの化学反応があまりにもストレートでさっぱりしすぎているきらいがあり、やや淡白なことも確かだ。
しかしその物足りなさは、なんといってもロボコンの白熱おもしろバトルが十二分に補填してくれる。
文系人間の自分でも大いに楽しめる一本だった。
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二十四の瞳(1954年・松竹・156分)NHK-BS
監督・脚本:木下恵介
出演:高峰秀子、月丘夢路、小林トシ子、田村高廣、笠智衆
内容:瀬戸内海に浮かぶ小豆島を舞台に、分教場に赴任した若い女性教師と、その教え子12人との交流を年代記的に描くドラマ。昭和3年、大石先生が分教場に赴任した。ハイカラな彼女は当初白い目で見られていたが、やがて厚い信頼を得ていく。時を経て教え子たちは離散していき、先生も実子を失い、また戦争で命を落とした者も出る。終戦後、生き残った教え子たちは再び大石先生を囲んで旧交を温める。。
評価★★★/65点
カラスの歌♪しか印象に残らないが、軍靴の重いリズムとともに響きわたる軍歌よりはまだマシか・・・。でも、さすがに耳にタコができたな。。
「昨日につづく今日だった」というくらいのありふれた1日が、実はかけがえのない幸せなんだなぁ、、ってことをしみじみ考えさせられたな。
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モナリザ・スマイル(2003年・アメリカ・120分)WOWOW
監督:マイク・ニューウェル
出演:ジュリア・ロバーツ、キルスティン・ダンスト、ジュリア・スタイルズ、マギー・ギレンホール
内容:1953年、ニューイングランドの名門女子大に、女性教師キャサリンが赴任してくる。彼女は、教育より結婚を重視する保守的な学生たちに驚き、自立心と自由な精神を植えつけようとするのだが・・・。
評価★★/45点
芸術とは何ぞやを語る前に、映画の語り方を学んだ方がええな。
「プリティ・ウーマン」のおバカ女から「ペリカン文書」の学生と「エリン・ブロコビッチ」の爆烈主婦を経て、ついにジュリア・ロバーツも教師になってしまったかぁ、という感慨にはひたれるけどね。。
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イブラヒムおじさんとコーランの花たち
出演:オマー・シャリフ、ピエール・ブーランジェ、ジルベール・メルキ
監督・脚本:フランソワ・デュペイロン
(2003年・フランス・91分)2004/11/27・仙台フォーラム
内容:ユダヤ人の少年モモは、家族の愛を知らずに育った。万引きをしたモモに、店主のイブラヒムおじさんは微笑みながら「盗みを続けるならウチの店で」と語りかける。大きな愛情に触れ、心を開いていくモモ。やがて2人の間には、本物の親子のような愛情が芽生えていく。。
評価★★★☆/70点
オマー・シャリフのすきっ歯しか印象に残らない(笑)。
最強最高の守護聖人イブラヒムの無償の愛の眼差しに普通ならツッコミ入れたいところだけど、それを上回る最強最高の遊び人モモ、しかも13歳!のマセガキ放蕩ぶりが絶妙なバランスをもたらしていて滞りなく観れてしまう。
しかし、観終わった後、特に何も残らない・・・。佳作ってのはこういうものなのかしら!?
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僕はラジオ(2003年・アメリカ・109分)WOWOW
監督:マイク・トーリン
出演:キューバ・グッティングJr.、エド・ハリス、アルフレ・ウッダード、デブラ・ウィンガー
内容:ハイスクールでアメフトのコーチをしているジョーンズは、いつも見かける知的障害者の黒人青年にチームの応援や世話を頼むようになる。常にラジオを離さない彼にジョーンズが付けたニックネームは“ラジオ”。授業にも参加し、皆に受け入れられていくラジオだったが・・・。ちなみに実話です。
評価★★★★/80点
近年稀にみる純度100%の善良映画。
たまにはこういう汚れのないクリアな作品で心を潤すのもありかな、なんてね。
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リンダリンダリンダ
監督:山下敦弘
(2005年・日本・114分)WOWOW
評価★★★★/75点
内容:高校生活最後の文化祭に向け、練習に励む軽音楽部の女子部員たち。だが、本番直前にメンバーが離脱。急遽、韓国人留学生をボーカルに迎えてブルーハーツのコピーをやることに。。低体温な雰囲気で描き出した、おかしみあふれる青春映画。
“ロックしてるのに全っ然ハジケない映画。なのに、全っ然浸れてクセになっちゃう映画。。”
ロックでシャウトするところよりも、他愛のない会話の方が断然面白かったりする。
ソンちゃんとカラオケ屋の店員とのやりとりとか、バス停でバスを待つ恵とソンちゃんの会話など、ヘンに印象に残ってしまう。
独特な会話の間とソンちゃんの微妙なツッコミが絶妙な雰囲気を醸し出していて、マッタリと浸れちゃうんだよね。
その点では屋上でマンガ喫茶をやってる中島姐御が1番イイ味出してるかも。肝心の本番のステージに時間になっても来ないメンバーたちの代わりにユニコーンの“すばらしい日々♪”をギターの弾き語りでやってくれるところなんかは、どっぷり浸かっちゃいますた。。
全っ然アツくなく肩の力が抜けたような一風変わった映画なのだけれど、あの頃の儚い“すばらしい日々”を文化祭という特別なひと時に凝縮させて「ドブネズミみたいに写真には写らない美しさ」で光り輝かせた映画であることもたしかで、観て決して損はしない映画だと思う。
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