夢のシネマパラダイス453番シアター:男はつらいよ第5章/寅さん心の旅路(29)~(41)
第29作・男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋
マドンナ:いしだあゆみ
出演:渥美清、倍賞千恵子、いしだあゆみ、片岡仁左衛門、柄本明、津嘉山正種
公開:1982年8月/観客動員:139万人
舞台:京都府、神奈川県鎌倉市
内容:京都である老人を助けた寅さん。実はこの御老人、陶芸家の大先生だった。老人の家のお手伝い・かがりさんと仲良くなった寅さんは、彼女の失恋に同情するうちにいつしか心惹かれ、2人で鎌倉のあじさい寺でデートしたまではよかったのだが・・・。
評価★★★★/75点
いしだあゆみがガチでイイ
夫を亡くし、さらに再縁の話も流れた未亡人の憂いを湛えた色気が絶品で、失意のうちに男に安らぎを求めようとする女のサガに見てるこちら側がのぼせ上がってしまう。
そんな彼女のアタックに寅さんなんて持ちこたえられるはずもなくw、その熱を冷ますのに鎮静剤を打つというのは大笑いした。
けど、彼女の思いを受けて立たないのが寅さんの弱さであり悲しいサガなんだよねぇ。せつなくてやり切れないなぁ・・。
オイラだったら京丹後に真っ先に直行するけどねw
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第30作・男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
マドンナ:田中裕子
出演:渥美清、倍賞千恵子、田中裕子、沢田研二、浅丘雪路、内田朝雄
公開:1982年12月/観客動員:228万人
舞台:大分県
内容:大分の温泉地で寅さんが知り合った気の弱い青年・三郎は動物園の飼育係。彼は同宿したOLの蛍子に一目惚れするがアタックできない。そこで我らが寅さんの恋愛指南のご登場となるが・・・。この作品をきっかけに沢田研二と田中裕子は実生活でも結ばれましたとさ。。それ考えると寅さんってスゴイ。
評価★★★★/75点
結局行き着くところは、、顔なんだよなぁ
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第31作・男はつらいよ 旅と女と寅次郎
マドンナ:都はるみ
出演:渥美清、倍賞千恵子、都はるみ、藤岡琢也、中北千枝子、細川たかし、北林谷栄
公開:1983年8月/観客動員:151万人
舞台:新潟県佐渡
内容:ちょうど芸能界を引退する直前だった都はるみをマドンナ役に起用した一編。フツーのおばさんになりたくて佐渡へ失踪した演歌の女王・京はるみ。そんなこととは露知らず、寅さんはせっせと傷心の彼女を元気づけるのだが・・・。
評価★★★/60点
スターとの恋路は誰もが夢見ることだけど、寅さんそれを叶えちゃうんだからズルイよー!
相手が何者であろうと分け隔てなく接する優しくて粋な寅さんの魅力にかかれば大スターもイチコロってことか。
ただ、それが恋にならないのが玉にキズ(笑)。一時の夢が覚めたときの寅さんのしょんぼり顔はシリーズの中でも随一だった気がするw
終盤は完全に都はるみのプロモ。。
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第32作・男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎
出演:渥美清、倍賞千恵子、竹下景子、松村達雄、中井貴一、杉田かおる
公開:1983年12月/観客動員:149万人
舞台:岡山県
内容:さくらの夫・博の亡き父の三回忌に岡山備中を訪れた寅さん。そこで寺の住職の娘がバツイチの出戻りと聞くやまたまたホレてしまう。寺の養子に入ることを決めた寅さんは仏門の道に入ることを宣言し、柴又帝釈天の御前様に弟子入りすることになるが・・・。
評価★★★★☆/85点
今回のMVPは、うぶな女性役と今現在の成れの果てとのギャップが凄すぎて逆に気持ち悪く見えてしまう杉田かおるに決定!そして、寅さんがあからさまに女をフッてしまう凄っごいムカツク一本。
まんざらどころじゃなく、あと一押しで竹下景子をものにできたやないか、このバカ寅アホ寅脳タリン寅
しかも泣いてたやないか彼女。女を泣かすなんて、、クッ、グッウ~~やりきれん。
しかも変に心に残っちゃうんだよ、ああいう展開だと。
バカ、バカ、バカーー
「、、というお粗末さ」の一言で終わらせるには惜しい、相当好きな映画になってしまったのだった。。
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第33作・男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎
マドンナ:中原理恵
出演:渥美清、倍賞千恵子、中原理恵、渡瀬恒彦、佐藤B作、美保純
公開:1984年8月/観客動員:137万人
舞台:北海道釧路
内容:霧深い釧路で出会った渡り鳥美容師の小暮風子と意気投合した寅さん。彼女の恋人であるサーカスのオートバイ乗りから引き離そうと奮闘するが・・・。タコ社長の娘あけみ役で美保純が初登場。
評価★★★/65点
死んだフリはするなーーっ!
熊には効かないぞーーっ(笑)。て、あんなオチでいいんかい?
こんな悲しい結末はないな、と博さん言ってたくせに、ラストであそこまで落とすかよ。しかもこれ見よがしに空撮してるし。
意味ないっしょ(笑)。
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第34作・男はつらいよ 寅次郎真実一路
出演:渥美清、倍賞千恵子、大原麗子、米倉斉加年
公開:1984年12月/観客動員:144万人
舞台:鹿児島県
内容:とらやの面々とケンカをして飛び出した寅さんは駆け込んだ上野の焼き鳥屋で、一流証券会社の課長と知り合う。彼の家で美しい奥さんと出会うが、数日後その奥さんから夫が家出蒸発をしてしまったと連絡が来る。寅さんは彼女と一緒に鹿児島まで夫探しの旅に出る。
評価★★★★★/90点
真実はひとつ。
ふじ子さんのためなら何でもやりますオイラは。ハイ。
「じゃあ、今、奥さんとわたくしの2人っきりてことですか?」と寅さん。
「そうよ。」とふじ子。
この「そうよ。」の声と響きにベロンベロン
あーーあのバカ夫の首根っこひっつかまえて絞めてやりてーー。あ、いかんいかん、煩悩が押し寄せてきた・・。御前様、お助けを。
それにしても、寅さんって飛行機嫌いじゃなかったっけ?
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第35作・男はつらいよ 寅次郎恋愛塾
マドンナ:樋口可南子
出演:渥美清、倍賞千恵子、樋口可南子、平田満、松村達雄、初井言栄
公開:1985年8月/観客動員:138万人
舞台:長崎県
内容:今回は寅さんが恋愛指南役に回って気の弱い青年を助けるパターン。長崎五島列島へやって来た寅さんは老婆を助けたことから東京在住の孫娘・若菜と知り合う。若菜に想いを寄せるカタブツ大学生を手助けせんと張り切る寅さんだったが・・・。
評価★★★/65点
けなげで一本芯の通った若菜さんも、この時から10年も経たないうちにヌード写真集出しちゃうんだからなぁ・・・。世の中って怖いよ寅さん(笑)。
女優ヌードの先陣を切ったのが忘れもしないこの樋口可南子だった。オイラが中学生の頃だったからなぁ、そりゃ鮮烈っスよ。
たしかこの後が宮沢りえで、、って話はもういいかww
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第36作・男はつらいよ 柴又より愛をこめて
出演:渥美清、倍賞千恵子、栗原小巻、川谷拓三、田中隆三
公開:1985年12月/観客動員:140万人
舞台:静岡県下田、式根島
内容:タコ社長の娘・あけみが嫁ぎ先から家出し、連れ戻し役に寅さんが伊豆下田に派遣される。帰りたくないと駄々をこねるあけみの機嫌をとるため、2人は船で式根島へ渡る。ところが、島の小学校に“二十四の瞳”よろしく美人の先生がいて、寅さんは一目惚れ・・・。
評価★★★☆/70点
“女美人教師と生徒トラちゃん、、フツーはアブない題材なんだけど、寅さんの手にかかれば一転して人情話になる。。”
もっとも日本人らしい日本人に選ばれタイム誌の表紙を飾った寅さん、なんと女子高生の前で寝ションベン!?一方、タコ入道はTVジャックに成功!
しかし、今回のMVPは、なななんと英語をペラペラと話しちゃってる御前様に決定!
少年のような心と、ケタはずれの包容力を持った頼れる男の心をあわせ持った奇跡のような人間、寅さんの良さを再認識できる一品。
でも、恋に敗れた相手がダサダサの川谷拓三とは・・。でもさ、このダサ男はちゃんと小巻先生に好きだッ!って言ったんだもんな。そう考えると、やっぱり寅さんの負けか。。
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第37作・男はつらいよ 幸福の青い鳥
マドンナ:志穂美悦子
出演:渥美清、倍賞千恵子、志穂美悦子、長渕剛
公開:1986年12月/観客動員:151万人
舞台:福岡県筑豊、山口県萩市
内容:筑豊で昔なじみの旅役者の娘・美保と知り合った寅さん。上京した美保の就職を世話するなどハッスルする寅さんだったが、美保に想いを寄せる画家志望の青年が現れて・・・。
評価★★★/65点
今回のMVPは、なんでお前がの出川哲郎に決定!ちなみに有森也美もラストに出てきます。
なんかマドンナと長渕剛のラブストーリーに寅さんが全然絡んでいってない気がしたんだけど・・。
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第38作・男はつらいよ 知床慕情
出演:渥美清、倍賞千恵子、三船敏郎、竹下景子、淡路恵子
公開1987年8月/観客動員:207万人
舞台:北海道斜里町
内容:北海道の知床にやって来た寅さんは、無骨な獣医・順吉の家に厄介になっている。やもめ暮らしの順吉のことは、スナックの女主人悦子が何かと世話を焼いていた。そこへ、駆け落ちして東京で暮らしていた順吉の娘・りん子が戻ってくる。寅さんや悦子はりん子を温かく迎えるが、順吉だけは彼女に冷たかった。寅さんは順吉と悦子の恋の橋渡しをする一方で、りん子にホの字となるが・・・。80年代の同シリーズを代表する一本といわれている。
評価★★★☆/70点
マドンナが竹下景子の時はなんとも煮え切らない終わり方をするねんなぁ。
「口笛を吹く寅次郎」でもそうだったけど、もしかして浅丘ルリ子のリリーよりも竹下景子の方が寅さんと合ってるのかもねぇ。明らかに寅さんにホレてるもん。
なのにいっつも寅さん逃げるんだ。もう~~
三船さんに説教する前に自分が行動せい!
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第39作・男はつらいよ 寅次郎物語
マドンナ:秋吉久美子
出演:渥美清、倍賞千恵子、秋吉久美子、伊藤祐一郎、五月みどり、すまけい
公開:1987年12月/観客動員:143万人
舞台:奈良県吉野、和歌山県、三重県志摩
内容:寅さんのテキヤ仲間の遺児・秀吉がとらやを訪ねてきて、寅さんは一緒に母親探しの旅に出る。大阪から吉野へ来て高熱を発した秀吉の看病をしてくれた、同宿の女性にベタボレしてしまった寅さん。やがて、伊勢、志摩に至って母と子は対面を果たすが・・・。
評価★★★/65点
母を訪ねて三千里・寅さんバージョンは、寅さんが伯父さんではなく、お父さんになった唯一の記念作。
リリー(浅丘ルリ子)との気心の知れた息の合ったコンビぶりに比べれば、今回「お父さん」「お母さん」と呼び合っていた隆子(秋吉久美子)とのコンビぶりは、微妙な空気感と距離感が2人の間に流れていて、なんかホンマもんの男と女の関係になるんやなかろうか、と訝っていたっけば、、、キターーッ!!寅さん最大最高のチャンスが!!
女絶ちを宣言した寅が女狂いに変貌する!?
お宿の寅さんの部屋に隆子が入ってきて秀吉の側に寝て、「寅さんもここに来て寝て」と言ったが最後、その時に手ぇ出さないと寅さぁん(笑)。ガバッとさぁ。
が、しかし、潮吹いたのは(コラコラw)隆子じゃなくてガキの秀吉だったというオチには、ウハハ、山田洋次め・・。
しかも、秀吉の寝ションベンがしっかり真上に吹き出してるしよ、ハッ!ダメだ、ここらへんで打ち止めにしとけオレ!寅さんが汚されてしまう・・。
さてさて、今回のMVPはチョイ役のおとぼけバカ面が印象的だった出川哲郎にしようかと思ったが、やっぱりあのシーンの秀吉に決定!
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第40作・男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日
マドンナ:三田佳子
出演:渥美清、倍賞千恵子、三田佳子、三田寛子、尾美としのり
公開:1988年12月/観客動員:182万人
舞台:長野県小諸市
内容:俵万智のベストセラー「サラダ記念日」にヒントを得て作られた寅さんの大人の恋物語。寅さんは信州で出会った美しい未亡人の女医・真知子に一目惚れ。そこに訪ねてきた短歌が趣味だという姪の由紀とも仲良くなった寅さんは、柴又に戻るやさっそく由紀が通う早稲田大学に出かける。が、ひょんなことから講義を受けるハメに・・・。
評価★★/45点
短歌はお寒いし、マドンナはお堅いし、寅さん映画には珍しく何ら見どころがない作品。
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第41作・男はつらいよ 寅次郎心の旅路
マドンナ:竹下景子
出演:渥美清、倍賞千恵子、竹下景子、柄本明、淡路恵子、マーチン・ロシュバーガー
公開:1989年8月/観客動員:185万人
舞台:オーストリア・ウィーン
内容:東北の田舎の駅で自殺しようとしていた心身症のサラリーマンを元気づけたのがきっかけで、寅さんは彼が一度行ってみたいというウィーンを湯布院と聞き間違えて二つ返事で了解してしまった。そして、とらやの面々の猛反対を振り切って一路ウィーンへ。そこでツアーガイドの久美子に出会い、いつもの恋愛騒動が巻き起こる。
評価★★★☆/70点
世の中に否定された寅、大嫌いだったはずの飛行機に乗ってまで海外逃亡を決断!?
そしてせんべい一枚でふるいつきたいようなイイ女をゲットする!?
しかし、さらなる衝撃が!寅さんの正体は行商人の姿を借りたスパイだった!?
今回は恋愛模様そっちのけで寅さんの異国情緒巡りが描かれるのだけども、そのせいかマドンナの中でも三本の指に入る竹下景子(32作目「口笛を吹く寅次郎」、38作目「知床慕情」)の影が薄く魅力が活かされていなくて盛り上がりに欠けるのが玉にキズだし、寅さんと美しきドナウはやはり畑違いw
でも、遠い異国=望郷をテーマにシフトチェンジして描いたのはそれはそれで正解で、マドンナが寅さんを“故郷のかたまりみたいな人”と形容した言葉は、オイラが男はつらいよシリーズを好きな理由を言い当てていてストンと胸に落ちてきた。名言です!
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