夢のシネマパラダイス454番シアター:男はつらいよ第4章/寅さん恋愛指南旅(20)~(28)
第20作・男はつらいよ 寅次郎頑張れ
出演:渥美清、倍賞千恵子、中村雅俊、大竹しのぶ、藤村志保
公開:1977年12月/観客動員:188万人
舞台:長崎県平戸
内容:とらやに下宿している電気工の青年・良介と仲良くなった寅さん。彼が想いを寄せる食堂のウエイトレス・幸子との仲をとりもつ指南役を買って出る。が、失恋専門の寅さんのこと、万事裏目に出てしまい、良介は自殺未遂までしでかしてしまう始末。一方の寅さんは幸子の美しい姉に一目惚れし・・・。
評価★★★★/80点
“寅さんが言うところの初デートで見る映画おすすめ推奨作品。これを見れば文句なく好きな女を即日落とせます!?”
<とらや>まさかの大爆発!!保険金支払いでセレブに変身!?
さらにタコ社長、物干しざおに天日干しにされ、文字通りの干しタコに。。
今回のMVPは、この時からすでに稀有な実力を発揮していた大竹しのぶに決定。
現役を引退して恋の名アドバイザーへと華麗なる(?)転身を遂げた寅さんを楽しめる一品、かと思いきや前言撤回ですぐに現役復帰しちゃうところはご愛嬌。
--------------------------
第21作・男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく
マドンナ:木の実ナナ
出演:渥美清、倍賞千恵子、木の実ナナ、武田鉄矢、竜雷太
公開:1978年8月/観客動員:190万人
舞台:熊本県田の原温泉
内容:さくらの幼友だちでSKDの踊り子・奈々子に夢中になった寅さんは、毎日浅草国際劇場へ通い詰め。その上、九州で知り合った青年が寅さんを頼って上京。彼も一緒になってレビュー狂いになってしまう。寅さんは徐々に恋の指南役へと立場を変えつつも・・。
評価★★★★/75点
とらや再建に乗り出し、タコ印刷工場乗っ取りをもくろむ寅さん。
風のように来て風のように去り、逆転クロスカウンターを寅さんに見舞う木の実ナナ。
MVPは「幸せの黄色いハンカチ」と同様に、素演技で女に手をのばす武田鉄矢に決定!
寅さん&武田の強力2トップが炸裂するオイシイ一品。
--------------------------
第22作・男はつらいよ 噂の寅次郎
マドンナ:大原麗子
出演:渥美清、倍賞千恵子、大原麗子、室田日出男、泉ピン子、志村喬
公開:1978年12月/観客動員:200万人
舞台:長野県木曽
内容:旅先で人生の儚さに思い至った寅さんは、柴又に立ち寄り修行の旅に出ることを宣言するが、とらやのお手伝いさん・早苗の姿を見るや否やそんな決意はどこへやら。夫と別居中という彼女に同情する寅さんに周囲は冷や冷や。しかし、そこへ早苗の従兄弟・肇が現れ・・・。
評価★★★★★/95点
京成線飛び込み自殺かタコ社長、末期ガンか寅さん!?
MVPはマイ・ベスト・マドンナ、メロメロボイスの大原麗子に決定!
なんとも言えないもどかしさと遣り切れなさが残る忘れられない一品。
女難の相に苦しんできた寅さん、なんでなぜなんだーとメチャクチャ叫んでジタバタしたい気分。。
--------------------------
第23作・男はつらいよ 翔んでる寅次郎
マドンナ:桃井かおり
出演:渥美清、倍賞千恵子、桃井かおり、布施明、木暮実千代
公開:1979年8月
舞台:北海道支笏湖
内容:北海道で出会った一人旅を楽しむ娘・ひとみは田園調布に住む良家のお嬢さん。その後彼女は、会社社長令息との結婚式を途中で抜け出し、寅さんを頼って柴又までやって来てしまい、とらやは大仰天!あげくの果てには結婚もしていない寅さんが仲人をやってしまうハメに・・。
評価★★★/60点
今回のMVPは、蛾次郎に無間地獄をあびせる御前様に決定!
翔んでるかおりんとナヨナヨ明に全然翔ぶことができない寅さんとオイラ、、悲しい一品。
--------------------------
第24作・男はつらいよ 寅次郎春の夢
マドンナ:香川京子
出演:渥美清、倍賞千恵子、ハーブ・エデルマン、林寛子、香川京子
公開:1979年12月
舞台:和歌山県、京都
内容:ビタミン剤のセールスマン、マイケル・ジョーダンは遠くアリゾナからやって来たが、商品が全く売れずに帝釈天の境内で行き倒れ寸前に。御前様が連れて来て、とらやの面々が面倒を見ることになったが、寅さんは大のアメリカ嫌い。そこへ満男が通う英語塾の美しい先生とその母・圭子が顔を出してから事態は一変。圭子が未亡人だと知るや否やベタボレ状態になってしまい・・・。
評価★★★/65点
鬼畜米英を唱える寅とアリゾナの刺客NBAの神様が、<とらや>のシマを巡って仁義なき戦いを繰り広げる変わり種。
今回のMVPはアメ公のハゲたオッサンから愛の告白を受け大真面目に悩むさくらに決定!
思ったことを口にするアメリカ人と思いを胸に秘める日本人の異文化バトルも面白く見られる一品。
--------------------------
第25作・男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
出演:渥美清、倍賞千恵子、浅丘ルリ子、江藤潤、新垣すずこ
公開1980年8月/観客動員:206万人
舞台:沖縄
内容:旅回り歌手リリーから沖縄で入院中という便りが届き、飛行機嫌いの寅さんはドタバタ騒動の末なんとか沖縄へ。看病した甲斐もあって快方に向かい、2人は猟師町で夫婦気取りの生活を始めるのだが・・・。
評価★★★★★/100点
公然と脱税をはたらくタコ社長。エコノミー症候群か!?寅さん。
今回のMVPは三線の調べに乗せて沖縄民謡を唄ってくれるお母さんに決定!
リリーの幸せな真夏の南の島の夢がシャボン玉のように儚く消えてしまう物悲しさ、そして今だ夢うつつの中で零れ落ちる寅さん一世一代のプロポーズに息を吞む。
そして現実の切ない余韻を引きずって終わりと思わせておいての夢のつづきを見せてくれる帰結が、この映画を真に名作たらしめている。
寅さん映画で唯一“夫婦生活”を描いているシリーズ最高傑作。
---------------------------
第26作・男はつらいよ 寅次郎かもめ歌
マドンナ:伊藤蘭
出演:渥美清、倍賞千恵子、伊藤蘭、村田雄浩、松村達雄、梅津栄
公開:1980年12月/観客動員:217万人
舞台:北海道江差、奥尻島
内容:北海道江差でテキヤ仲間の墓参りをした寅さんは、その娘・すみれと出会い、東京での勉学の世話をすることになった。定時制高校に通うすみれの生き生きとした姿を見た寅さんは、自分も入学願書を出してしまう。そんなある日、奥尻からすみれの恋人だと名乗る男・貞夫が現れ・・・。
評価★★★★/80点
今回のMVPは打倒お受験に燃える<とらや>の面々に決定!
国籍詐称、にせ札所持、拉致誘拐。今、男気ある寅さんの素顔が明らかになる。。ちなみに寅さんの生年月日は、1940年(昭和15年)11月29日。
寂寥漂う中にもホロリとさせる良作。
---------------------------
第27作・男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
マドンナ:松坂慶子
出演:渥美清、倍賞千恵子、松坂慶子、芦屋雁之助、大村崑、マキノ佐代子
公開1981年8月/観客動員:182万人
舞台:瀬戸内、大阪
内容:瀬戸内の小島で大阪新世界の美人芸者・ふみと出会った寅さん。彼女の生き別れの弟に2人で会いに行くが、弟はすでにこの世にはいなかった。柴又へ帰った寅さんは、ふみの影響ですっかり関西人気取り。と、そこへふみが訪ねてきたもんだからさぁ大変。寅さんその気になっちゃって・・・。
評価★★★★/80点
タコ社長ついに海に還る日がやって来た!?
大阪では寅VS狸の仁義なき戦いが勃発!
そして今回のMVPは、薄幸のおふみさんに決定。
大阪パワーにさすがの寅さんも圧倒されまくりなのも見どころだが、笑いなどどこ吹く風の人情ものに仕上がったこれはこれで味のある一品。
---------------------------
第28作・男はつらいよ 寅次郎紙風船
マドンナ:音無美紀子
出演:渥美清、倍賞千恵子、岸本加世子、音無美紀子、小沢昭一、地井武男
公開:1981年12月/観客動員:144万人
舞台:福岡県秋月、大分県
内容:九州路の日田で知り合った若いフーテンの娘・愛子に商売のサクラを務めてもらった寅さん。2人で旅をしている途中、病気で寝ている昔の仲間・常三郎から、自分が死んだら女房・光枝をもらってくれと頼まれ、寅さんもその気になる。案の定亡くなった常三郎。寅さんは未亡人となった光枝を連れてとらやに帰るが・・・。
評価★★★/65点
旅先でデリヘルを利用するのか寅さん!?
そして今回のMVPは、寅さん史上最強のウザキャラ岸本加世子に決定!
このウザキャラの暴れっぷりにマドンナが完全に霞んでしまっているどころか、映画自体までもがどこかおかしくなっちゃってる異色作。
なんてったって冒頭の寅さんの夢にまでちゃっかりと出てくる始末だからね(笑)。参っちゃうよ。。
« 夢のシネマパラダイス453番シアター:男はつらいよ第5章/寅さん心の旅路(29)~(41) | トップページ | 夢のシネマパラダイス455番シアター:男はつらいよ第3章/寅さん純愛慕情(8)~(19) »
« 夢のシネマパラダイス453番シアター:男はつらいよ第5章/寅さん心の旅路(29)~(41) | トップページ | 夢のシネマパラダイス455番シアター:男はつらいよ第3章/寅さん純愛慕情(8)~(19) »
コメント