欧蹴球狂想曲第43番:ユーロ準決勝!スペイン完勝!
最大の山場である準々決勝でイタリアとのPK戦を制し、鬼門のベスト8の壁を破った無敵艦隊スペイン。
ここまで全勝なのは、1984年の全勝優勝を果たしたフランス以来だとか。
対する相手はヒディンクマジックが炸裂しまくるロシア。グループリーグ初戦でスペインに1-4の大敗を喫した以外は、魅力的なサッカーでギリシャ、スウェーデン、そして最強オランダを沈めてきた。
遠くで雷雲がゴロゴロと音を立てながら迫ってくる中、決勝戦ドイツへの挑戦権をかけた試合の火蓋が切って落とされた。
さて、布陣は、、、
ロシア:4-4-2 アキンフェエフ
ベレズツキー イグナシェビッチ
アニュコフ ジルコフ
セマク
ジリヤノフ サエンコ
セムショフ
パブリュチェンコ アルシャビン
VS VS VS VS VS VS
スペイン:4-4-2 トーレス ビジャ
シルバ イニエスタ
シャビ セナ
カプデビラ Sラモス
プジョル マルチェナ
カシージャス
スペインは累積警告や怪我もなく、磐石の布陣。対するロシアは2人が出場停止。
試合は、前半開始はロシアがボールをキープし、スペインは様子をうかがう構図。しかし待ちのスペインと前掛かりのロシアになるかと思いきや、やはりGL初戦1-4での大敗が頭にあるのか必要以上にロシアも突っかかって来ず、特に両サイドバックは攻め上がりを自重していた。
これを見抜いたスペインが徐々にボールポゼッションを高めていき、遅攻を主体としつつも、裏へ抜け出そうとするトーレスへの一発ロングパスも見せるなど、ロシアの守備陣に的を絞らせない攻めを繰り出していく。主導権を握るスペイン。
が、ここでアクシデントが・・。前半34分、ビジャが足を痛めてしまい、セスクと交代。
先のロシア戦でハットトリックを達成したビジャがここで退くのは痛いと思っていたのだけど、心配ご無用!クアトロ・フゴーネス(4人の創造者)がピッチに君臨する4-1-4-1(トーレス1トップ、セナがアンカーに入る形)になったことで、よりスペインの戦い方が明確化され、スペインらしいサッカーが躍動する結果となった。
後半5分。中盤シャビから左サイドへ開いていたイニエスタへボールが渡り、相手のチェイスを切り返したイニエスタのシュート性のクロスに中盤から走りこんで来たシャビがドンピシャで合わせて先制!ビューティフルゴール!!
スペインにとっては最高の時間帯、ロシアにとっては最悪の時間帯に動いた試合。
中盤でのポゼッションで全く太刀打ちできないロシアは試合をなかなか作ることができない。生命線であるサイド突破もジルコフの前にセルヒオ・ラモスが立ちはだかり、頼みのアルシャビンの速攻もセナにことごとく摘み取られてしまう。
先制された直後にセムショフ→ビリャレトジノフ、サエンコ→シチェフと迅速な手を打ったヒディンクマジックも、シャビ→シャビ・アロンソ、トーレス→グイサ(4-2-3-1)のアラゴネス采配によってかき消されてしまう。
そして、後半28分、右サイドSラモスの攻め上がり→セスクの秘儀ダイレクトワンタッチ絶妙落としからグイサがこれまた絶妙にキーパーをあざ笑うかのように右足で押し込み2-0!
これでほぼ試合は決した。
ヒディンクにはもはや3枚目のカードを切る余力すら残っていなかった。打つ手なし・・・。
そして攻めるしかないロシアを尻目にお得意のカウンターを決めていくスペイン。
今大会を通じてそうだけど、こんな“魅せて勝つ”というスペインのサッカーを心底見せられた試合というのもホントに嬉しい。
後半37分には、イニエスタの裏へのロングパスに抜け出たセスクが左サイドを疾駆!クロスに走りこんでいたシルバがダメ押し3点目を決める!
このシルバのトラップの上手いこと上手いこと。。羨ましいかぎりだよ。
3-0完勝!!!
終わってみれば苦もなくロシアを下してしまったスペインが24年ぶりに決勝へ駒を進めた。
決勝の相手はゲルマン魂ドイツ!相手にとって不足はない。
自分たちのサッカーを貫くのみ。
でも、ビジャは出られるのかなぁ。そこは心配。
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コメント
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終わってみればワンサイドゲームでしたね。ロシアには悪いですが決勝が楽しみになりました(笑)
投稿: カズマ | 2008年6月27日 (金) 15時56分