夢のシネマパラダイス406番シアター:シネマで巡る中華圏
最後の恋、初めての恋
出演:渡部篤郎、シュー・ジンレイ、ドン・ジェ、チェン・ボーリン、ニィウ・ベン、津田寛治
監督:当摩寿史
(2003年・松竹・118分)2003/12/25・シネ・リーブル
評価★★★☆/70点
内容:2003年、中国上海。日本の自動車メーカーに勤める早瀬は、東京本社から上海支店に転任する。彼は半年前、婚約者を自動車事故で亡くし、心に深い傷を負っていた。赴任初日にホテルの部屋で酒と睡眠薬により昏倒した早瀬だったが、フロント係の女性ミンの迅速な対応で大事に至らずに済む。それが2人の出会いだったが、ミンもまた不治の病に冒されているという悲しい秘密を抱えていた・・・。発展著しい上海を舞台に、互いに秘密を抱える男女の切ない恋を描いた日中合作のラブストーリー。
“渡部篤郎の上海でダラダラいかせて!”
ほんとダラダラ進んでいく感が強いのだけど、ラストのまとめ方にうまく逃げおおせられたかんじ。
ズルイっすよ、この難病ネタは(笑)。
はっきりいってこの映画には必要なかったんじゃないかな。先制逃げ切りのまとめ役として使われた感が否めない。
しかし、ダラダラ進んでいくし、その語り口も不器用なのだけど、それを補ってあまりある誠実さがあるのもまた事実。
例えばリンのボーイフレンドのトラックが事故って早瀬が手伝うシーンで、早瀬は「いち、に、さん」と日本語の掛け声で土嚢を積み上げるのだけど、ラストの方で早瀬がミンたち家族の写真を撮るシーンでは、「イー、アー、サン」とフツーに中国語の掛け声で写真を撮ってるんだよね。そういう印象的で上手い描写も多い。
だから、好きな映画か嫌いな映画かと言われれば、なんだか好きな方になっちゃうんだよね。
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北京ヴァイオリン(2002年・中国・117分)NHK-BS
監督・脚本:チェン・カイコー
出演:タン・ユン、リウ・ペイチー、ワン・チーウェン、チェン・ホン
内容:中国北部の田舎町。13歳のチュンは母の形見のバイオリンを弾きこなし、天才と呼ばれていた。息子の音楽の才能に気づいた父は、北京へ移り住むことを決意する。。少年の成長と、息子をサポートしようと必死に生きる父の情愛を描いた感動ドラマ。
評価★★★★/80点
隠れた名曲を発見した時のような、そんな至福の時を過ごすことができました。謝謝!
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こころの湯(1999年・中国・92分)WOWOW
監督:チャン・ヤン
出演:チュウ・シュイ、プー・ツンシン、ジャン・ウー
内容:北京の下町で銭湯「清水池」を営むリュウは、知的障害のある次男アミンと暮らしている。ある日、南部でビジネスマンをしている長男ターミンが、アミンから送られてきた絵葉書を見て父親が倒れたのではないかと心配して帰郷してくる。全くもって元気な父の姿を見てひと安心したターミンだったが、付近一帯で再開発計画があり、銭湯も近く取り壊される予定であることを知る・・・。
評価★★★/60点
オイラ、ぬるま湯ってあまり好きじゃないんだよね。だから映画自体がぬるま湯にどっぷり浸かっているようなこういう映画を観ると、めちゃくちゃグッタリきちゃうんだよね。逆に疲れが溜まっちゃうていうか。。
しかも、こぶ平改め林家正蔵が所狭しと動き回るし・・・(笑)。スゴイ似てたな。
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きれいなおかあさん(2001年・中国・90分)NHK-BS
監督:スン・チョウ
出演:コン・リー、カオ・シン、シー・ジンミン、リュ・リーピン
内容:スン・リーインは聴覚に障害を持つ息子ジョン・ダーと北京で二人で暮らしている。夫は息子の障害のことが原因で彼女のもとを去っていた。そんな彼女は少しでも息子との時間が持てるようにと新聞配達や家政婦の仕事に就く。そして、息子に対して言葉を教え、学校も聾唖学校ではなく普通の学校に通わせようとする。が、彼女の思いとは裏腹に、聴覚障害をもつ子供に対して世間の風は冷たいものだった・・・。
評価★★★★/80点
この邦題見ると、どうしても某電機メーカーの女性美容商品CM「きれいなお姉さんは好きですか」シリーズを思い浮かべてしまうが、このコン・リーはハナマルキのCMに出てくるお母さーんシリーズを思い浮かべてしまう。
それで良し。
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年・台湾/日・173分)NHK-BS
監督・脚本:エドワード・ヤン
出演:ウー・ニエンジェン、エレン・ジン、イッセー尾形、ジョナサン・チャン
内容:ヤンヤンは祖母や両親、姉と台北に住んでいるごく普通の家庭の少年。ところがありふれた家族の生活は、叔父の結婚式を境に一変。祖母が脳卒中で昏睡状態になるわ、母は新興宗教に走るわ、父は初恋の人に胸キュンになるわ、姉は隣家の少女のボーイフレンドを横取りするわ、様々な問題が沸き起こる・・・。2000年のカンヌで監督賞を受賞した他、NY、LA批評家協会賞、外国映画賞を受賞。07年に他界したエドワード・ヤン監督の遺作となった。
評価★★/40点
肝心のヤンヤンが全然出て来ねえっっ!
邦題から勝手に連想していたのとは相当かけ離れたものだった・・・。
プロットがうっすらと頭に残っているであろう何年後かにまた観てみたいかな。
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