夢のシネマパラダイス398番シアター:機動警察パトレイバー
機動警察パトレイバー劇場版
声の出演:富永みーな、古川登志夫、大林隆介、榊原良子、池永通洋、二又一成、千葉繁
監督:押井守
(1989年・松竹・98分)NHK-BS
内容:近未来の東京を舞台に、警視庁の特殊部隊が活躍する姿を描いたオリジナル・ビデオシリーズの劇場版。レイバーと呼ばれる人間型作業用機械を利用した犯罪の増加に伴ない創設された、警視庁特車二課レイバー隊の篠原遊馬は、続発するレイバー暴走事件に疑問を持ち、レイバー駆動用の新式プログラム「HOS」を調べ始める。HOSは自殺した技師が開発したもので、そこにはレイバーを暴走させるウイルスがプログラムされていた・・・。
評価★★★★/75点
“この映画の主人公は、パトレイバーでもなければ泉をはじめとする隊員でもない。”
東京かよっ!。。。
石が主役のバルセロナをはじめとするヨーロッパの都市では過去と現在、未来が見事に融合している。
過去はダサいと思われ捨てることがステータスとなっていたバブル期の日本、その中心地東京だからこそ確立できた世界観と設定だと思う。しかも詳細でリアル。
基幹となる土台が完璧なのだから、それをベースに肉付けされる話も面白くならないはずがない。アクション一辺倒でなくとも魅(見)せられる理由が分かった気がした。
だが、しかし、08年時点でこの映画にまだ自分が追いつけていけてないというのもなんだかスゴイというかなんというか・・・。
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機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年・松竹・113分)NHK-BS
監督:押井守
声の出演:大林隆之介、榊原良子、富永みーな、古川登志夫、根津甚八、竹中直人
内容:近未来を舞台に、自衛隊クーデターに立ち向かう警視庁パトレイバー隊の活躍をシミュレーションタッチで描く。2002年冬、謎の戦闘機が横浜ベイブリッジを爆破。政府は戦車や戦闘機を各所に配備し、臨戦態勢を敷いた。陸幕調査部員と秘密裏に接触したレイバー隊の後藤隊長は、事件の背後に元自衛隊員・柘植の存在を察知する・・・。
評価★★★☆/70点
“けだるい平和でも崇高な理念を掲げた正義の戦争よりはまだマシ。”
と言うしかないなこの映画を観たかぎり・・・。
姿なきテロの首謀者が姿を現した後ははっきりいってメチャつまらなかった。
それまではメチャ面白かっただけに、その落差に一気に冷めてしまった。
1作目が凄かったのは、姿なき犯人の意志が東京という街に乗り移り、物言わぬ街の光景に如実に代弁させたことだった。
今回のパトレイバー2も姿なき犯人との戦いを描いているわけで、確実にレーダーには映っていた幻の戦闘機の首都圏突撃シーンなど見応えはある。しかし、そこに込められた意志とは何だったのか。。
オイラが気にくわないのは、この映画ではその答えを後藤隊長と荒川の解説者風情の会話だけで済ませてしまっているということだ。
姿を現した肝心かなめの柘植はただの白髪まじりのジイさんにしか見えず、自分の意志と覚悟を言い表す確実な言葉さえ持ち合わせてはいない。
ラストで「見ていたかったのかもしれない、、、この街を。」と言っていたが、南雲を見ていたかったんじゃねえのかと勘繰りたくもなるわなぁ。。
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WXIII 機動警察パトレイバー(2001年・松竹・100分)NHK-BS
監督:遠藤卓司
声の出演:綿引勝彦、平田広明、田中敦子、穂積隆信、拡森信吾
内容:昭和75年、東京湾沿岸ではレイバーを狙う謎の破壊活動が続発していた。様々な憶測が飛び回る中、事件を追う警視庁城南署の刑事、久住と秦はある日、湾岸に浮かぶ備蓄基地で次々と人間を食い殺す怪物に遭遇。2人はこの怪物が彼らの追う犯人と疑いを強めるが、残された怪物の肉片から驚くべき事実が判明する。さらに2人の捜査の周辺で妖しく動く女性、生物医学研究所の研究員・岬冴子の影が浮かび上がってくる・・・。
評価★★/40点
“後藤隊長、、、老けたねぇ。。”
人間と人間の静かで熱い戦いをこのシリーズでは期待していたのだけど、本作では人間すら描けてないのだからお話にならんわな。
化け物が次々に人を襲うハリウッドのB級パニック映画の方がやりたいことがはっきりしているぶん面白いと思うぞ。
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