欧蹴球狂想曲第29番:クラブW杯浦和vsミラン
昨日横浜国際総合競技場で行われたトヨタ・クラブW杯準決勝、浦和レッズ-ACミラン戦は、ミランが後半23分にセードルフのゴールを守りきり、1-0でミランがボカとの決勝に駒を進めた。
Jリーグ発足から15年目にして、日本のクラブが世界を代表する欧州のビッグクラブと初めて真剣勝負するまさに日本サッカーにとっては記念すべき試合。
相手は創立から108年の歴史を誇り、セリエA17回、欧州チャンピオン7回などを誇るACミラン。
スペインといえばレアル、バルサ。イングランドといえばマンU、リバプールが歴史と伝統と名誉を誇るレジェンドともいえるビッグクラブだといえるが(アーセナル、チェルシーはまだその域ではない)、それがイタリアとなるとユベントス、インテル、そしてミランとなるわけで、欧州レジェンド7とオイラは勝手に命名するが、この7チームの中にミランは必ず入ってくる。それほど凄い歴史を積み重ねてきたビッグクラブなのである。
このまえ鹿島が悲願の10冠を達成したけど、そんなのミランからしてみたら屁のようなもんで(笑)、ちなみにミランは現在国内だけで22冠!
チャンピオンズリーグやトヨタカップなどの国際カップ戦で12冠!
計34冠!
いかに凄いか分かるやろ。
国際カップ戦で12冠ってホント凄いことで、浦和がアジアチャンピオンズリーグ(ACL)で優勝したけど、それで1冠。これをあと11回達成するまでにいったい何十年かかるんだっちゅう話。11連覇するとしたって(笑)最低11年かかるわけだから・・・いかに歴史が違うかってのが分かるもんだ。
でも、裏を返していえば、Jリーグ発足15年でこのような舞台に立てたというのは実は大事件だし、かつてJのお荷物クラブと揶揄された浦和がその舞台に立っちゃうというのももの凄い事件なわけで。
いわば地球温暖化が加速する以上の速度で進歩し進化してきたこの15年の日本サッカーの歩みが確実に実となっているのも確かなわけで、さらにこれから15年先には明るい確かな未来が待っているのだと思うと、昨日の試合は日本サッカーの新たなスタートラインともいえるのではないか、、、とそんな大仰なことを真剣に言えちゃうような、それくらいミランと日本のクラブが国際マッチを戦えるというのはバカデカイことなのです。長々と。
Jリーグ100年構想はもはや夢ではなく、現実のものになろうとしています。いや、しなければならない。
と前フリはこれくらいにして、昨日の試合。
はい、スタジアムは世界レベルでした。浦和サポの声援やミランへのブーイングも含めて。まぁ埼玉でやってくれればもっとミランにとってはアウェイ感を出せたと思うんだけど。
が、当の試合は、そして浦和とミランとの差は、、、、世界との差は歴然!
昨日の浦和がヨーロッパでいえばどこらへんのレベルや位置にあるのかなと個人的査定をさせてもらうと、セリエAでいえばよく見積もって降格圏内をさまようあたり。例えばレッジーナ、リボルノ、シエナ、カリアリ、ジェノアあたりか。
イングランドでもまあ同様の位置で強いていえばサンダーランドあたりかなぁ・・。
スペインではちょっと1部では無理だろうね浦和は。いかんせん守備力は高いからイタリアでは勝ち点をちょこちょこと稼げるだろうけど、攻撃志向が強いスペインではまず無理。いの1番に降格だろう(笑)。
Jリーグでも有数の選手層を誇り、Jのビッグクラブともいえる浦和でも悲しいけどそういうレベルだね。それが今の現実。
まぁスコットランドあたりならなんとかやれるかもしれないけど、3大リーグ(スペイン、イタリア、イングランド)では到底かなわないレベル。
浦和にとってはホーム同然、ミランにとっては移動距離数万km(?)というアウェイという舞台で、自陣にこもるばかりで守備は健闘しつつも攻撃面で全く歯が立たない状態・・・。後半開始して、これは浦和は1点も取れないなと確信しました。
攻守に渡る局面での個の歴然とした差は1-0という以上のものがあったと思います。
長谷部が試合後に、「あの1点は5点、10点の重み」という言葉を残してたけど、全くその通りでしたね。
正直凄っごいレベルの差ですよ。
ま、そんなの当然といえば当然なんだけどさ。
さっきも言ったように歴史が違いすぎるわけだから。
でも、これがスペインのチームが相手だったら浦和もちょっとは攻めれたかもしんないけど、もうミランは憎たらしいほどイタリアらしいサッカーというか、ポジショニングバランスも大して崩さず、こういっちゃなんだけど浦和相手になぜにあそこまで慎重にいくのか(笑)。。。
でもそれがイタリアなんだよね。それがイタリアのサッカーなのだから。
クラブW杯が始まって南米勢に苦杯をなめている欧州勢。ミランvsボカ。
結果はともかく浦和戦のようにディフェンシブで地味な試合じゃなくて、面白い試合を頼むで。
来年は我が愛しのレアル・マドリーがヨーロッパチャンピオンとして出場するぞーー!
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