夢のシネマパラダイス336番シアター:サッカーに国境はない!
ベッカムに恋して
出演:パーミンダ・ナーグラ、キーラ・ナイトレイ、ジョナサン・リース・マイヤーズ
監督・脚本:グリンダ・チャーダ
(2002年・英/米/独・112分)WOWOW
評価★★★★/75点
内容:ベッカムに憧れるインド系イギリス人の少女ジェス。サッカーの才能に恵まれた彼女は、地元女子チームに誘われ大活躍。しかし、両親は祖国の伝統に厳しく、人前で脚を見せるサッカーなんて言語道断。しかもジェスは、親友が想いを寄せる男性コーチを好きになってしまい・・・。サッカーと恋に奮闘する少女を爽やかに描く青春映画。
“そ、空が、晴れてるーーッ!!”
エゲレス映画であんなに天気が良くて、陽光が燦々と降り注ぐ青空を初めて見た気がする・・・。
エゲレスというとやっぱいつもドヨヨ~~ンとした曇天という印象が映画を観ても強く、しまいには家の中までドヨヨ~~ンと澱んでたりして。仕事がないからハローワーク行ってくるかみたいな。
ところがである。この映画。
何も事前に知らなかったオイラは途中までてっきりアメリカが舞台なんだろうなと勝手に思っていた・・・。
画面の明度が明らかにエゲレスのそれではないと思わせた。
天気が良い。エゲレス映画に特有の湿り気が全くない。
ロンドンを走る2階建てバスを見て、やっとで舞台がエゲレスだと理解できたのだった。。
インド人のリズムは雲をも吹き飛ばすってか。
肝心の映画については、映画のプロットの描き方ははっきりいって大甘も大甘、単調も単調なのだけども、ピッチを駆け回る心地よさと楽しさも相まってよりいっそうイギリス映画としての新鮮味が増していたと思います。この新鮮味が1番の評価点。
はっきりいってイギリス映画とは思えない新鮮さ、いや、こりゃいっぱしのインド映画だわ、ウン。
そうじゃなきゃあんなに晴れてるわけないし、プレミアリーグというヨーロッパ3大リーグの1つを頂くイギリス(正確にはイングランド)がこんな大甘なサッカー映画をつくれるはずがない・・・(笑)。ま、女子サッカーという側面は大きいけどね。
そりゃそうだよねぇ。男の子だったらよほどのことがないかぎりサッカー選手になることを反対する親なんていないだろうし。イングランドみたいなサッカーの本場どころとなると今や10歳そこそこからクラブにスカウトされてるわけだしね。
ま、男の子を主人公として今作のようなテイストで描くとしたら12歳前後を主人公の年齢とするしかないだろうし、あるいは今作の年齢に近くするとしたらもうインド人としてのアイデンティティを徹底して描くしかないわけで、それだと空は間違いなくドヨヨ~~ンとしていたことだろう。
また、このての話がブラジルみたいな南米になっていたら、そりゃもうあっちは貧困との闘いだから。満足に住む家さえないスラム街からプロになってる選手なんてごまんといる。
例えば’98W杯準優勝、’02W杯優勝メンバーのブラジル代表リバウドなんて子供の頃ろくにご飯も食べれず栄養が取れなかったせいで脚が変形して曲がっちゃってるというのは有名な話。
南米が舞台のサッカー映画の方がドラマとしては凄そう、、確実に。
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ザ・カップ 夢のアンテナ
出演:ジャムヤン・ロドゥ、ネテン・チョックリン、ウゲン・トップゲン
監督:ケンツェ・ノルブ
(1999年・ブータン/豪・93分)2001/02/04・Bunkamura
評価★★★/65点
内容:ヒマラヤ山麓にある僧院では、亡命チベット僧が美しい大自然の中で修行に勤しむ日々を送っていた。が、ウゲンたち少年僧にとっては修行どころではない気が気でない問題が・・。それもそのはず、ちょうどフランスでサッカーW杯が開催中でサッカーが大好きな彼らはW杯のことで頭がいっぱいなのだ。そんな彼らはどうしてもテレビ観戦したいとお金を集めてテレビをレンタルすることにするのだが・・・。
“文化と国民性の4年に1度の大博覧会。オリンピックじゃ絶対体感できない世界!それがサッカーW杯!”
テレビ放送が真夜中だろうが早朝だろうがそんなの関係ねぇそんなの関係ねぇ♪
赤い目になりながら1ヶ月間観続ける。それがW杯!
おそらく世界の何十億という人々と同じ共感を共有できる一瞬がある。それがサッカーW杯!
ブータンもチベットも中国もアメリカもイラクもそのときばかりは1つになっているのです!
夢のような90分間。
もちろんあなたも、見てますよね。
ちなみにオイラの好きなクラブチームはスペインのレアル・マドリーでっす。オッス。
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リトル・ストライカー(2000年・イギリス・106分)NHK-BS
監督:ジョン・ヘイ
出演:ルイス・マッケンジー、ロバート・カーライル、ジーナ・マッキー
内容:15歳の少年ジミーは、地元マンチェスター・シティの大ファン。同じ街のライバル、マンチェスター・ユナイテッドに大きく水をあけられており、大手を振って歩くユナイテッドファンからいじめられる日々を送っていたが、プロサッカー選手になってシティに入団することを夢見ていた。が、ジミーは大きな弱点を克服できずにいた。それは一人で練習している時にはピカ一なのに、人前になるとどうしてもうまくプレーすることができないのだ。しかしそんなある日、謎の老女から不思議なサッカーシューズをもらい・・・。
評価★★★/65点
悪い意味でこじんまりとまとまっちゃったかんじの映画だったし、人間関係の描き方がヌルくてここ最近のマンチェスター・シティ同様のパッとしない出来栄えだったけど、オイラみたいな海外サッカー好きからすればフツーに楽しめる作品ではある。
でも、ここではっきり言っときたいのは、シティはこの映画で描かれたよりももっともっとアツいんです!
ユナイテッドの陰に隠れているけど、この映画のようなヌルさではなくてもっとアツいんです!ということは誤解のないようにちゃんと言っておきたい。
とかなんとかいってオイラの1番好きなチームは、もっちレアル・マドリーだけどねん。
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シーズンチケット(2000年・イギリス・97分)WOWOW
監督:マーク・ハーマン
出演:クレス・ベアッティ、グレッグ・マクレーン、ティム・ヒーリー
内容:ジェリーは15歳。イングランド北部の街ゲーツヘッドで母や姉たちと暮らしている。ジェリーと2つ年上の親友スーテルの夢は、地元サッカーチームの試合をスタジアムで観戦すること。そのために2人は小銭稼ぎを始める。『ブラス!』のM・ハーマン監督による感動作。
評価★★★☆/70点
“シーズンチケットを手に入れるために銀行強盗までしてしまう気持ちと想い、、、分からないでもない。。”
オイラの夢は我が愛しのレアル・マドリーの本拠地サンチャゴ・ベルナベウで白いハンカチを振ることなんだけど、ホントそのクラブを愛する者としてはホームスタジアムでチームと一心同体となって燃えるのは1つのささやかな夢なのです。
ホームタウンに住んでいながら試合を観れないなんて、彼らの暴走してしまうくらいの気持ちはすっごく分かるな。
サッカー好きとしては、サポーターやファンの気持ちなどリアリティに富んでいた映画だったと思いますね。
宿敵サンダーランドの本拠地に乗り込んでの観戦。あれが1番リアルだったな。
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