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2007年8月29日 (水)

レアル・マドリー狂想曲第36番:プエルタ死去。。

スペイン・リーガエスパニョーラが先週末開幕したはいいものの、我が愛しのレアル・マドリーの開幕戦vsアトレティコ・マドリー戦が、驚きのドタキャン劇で放送されず・・・。

勝ちはしたからいいけど、オイラにとっては散々な開幕日となってしまった。

ネットをググるだけでも疲れるっちゅうに・・・。

なんとか16分間くらいのハイライトだけは見れたけど。

聞くところによると、放映権の権利を持っている現地権利元のメディアプロ社とソヘカブレ社が訴訟に発展するほどの泥仕合に陥ってしまい、その中での報復措置としてソヘカブレ側が海外向け放送を遮断したらしい。。

、、って、そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!

今回はWOWOWを攻めても意味がないところに原因があるけど、でもなんともこの怒りのやり場には困ってしまうわな。

スペイン政府なりLFPなりが仲裁に入って、いち早く解決してもらいたいッス。頼んます!

、、、と、昨日録っていたビデオでオイラも見たけど、セビージャ×ヘタフェ。

その試合の前半30分くらいにセビージャの左SBのアントニオ・プエルタが突如として昏倒してしまい、選手やスタッフが駆け寄り、グッタリして意識を失っているプエルタの口の中に手を突っ込んで懸命に気道を確保しようとしている映像に衝撃を受けたが、、、昨日未明帰らぬ人となってしまった。

スペイン代表にも選ばれるようになった将来有望な若手だったし、セビージャでもその地位を確立しつつあった伸び盛りの選手だっただけに悲しみもひとしおだ。

セビージャを襲った悲劇に移籍問題で揺れるダニエウ・アウベスは何を考えるのか。

左サイドの主力を失った戦力ダウンは免れないセビージャは、左ラテラルもできるヒンケルを左に回し、Dアウベスをいつもの右に置けば最低限の選手層は保てるのだが。

移籍期限終了まで残り2日。

オイラの願いは、といっても我が愛しのレアルの強力なライバルであることには違いないが、でもDアウベスにはもう1シーズンセビージャに残ってほしいな。

まずは、プエルタ選手のご冥福を心からお祈りいたします。安らかに。

、、、、う~ん、、ホント惜しいね。。

2007年8月25日 (土)

アクセラを世に広め隊!vol.2高速初走行の巻

我が愛しのアクセラスポーツに乗り始めて7ヶ月ほど。

ついに念願の高速道を走ってきたどい!

滝沢インターから青森の黒石インターまで快走!

んで田舎館村というところに行って田んぼアートなるものを見てきました。

0802l その名の通り田んぼに4種類の稲が植えられていて、その葉っぱの色の違いで絵を造ってるんですねぇ。

んで、ナスカの地上絵のごとく高い所から眺めると、葛飾北斎の富嶽三十六景に見えるという趣向。

この田んぼの真ん前に、村役場が建ってて、しかもお城みたいな形の建物でさ、その最上階に(まあお城の天守閣やな)展望台があって見られるんだ。

もう何年もやってて毎年デザインは変わるようで、モナリザとかね。

今回はウチでとってる朝日新聞に載ってて、これ見に行くっちゃということで行ったんだけど、なかなか乙なものでしたわ。

そして田舎館を東に抜けて一路十和田湖へ。

けっこうな山道だったけど、アクセラ頑張った!エライぞ坊主!

そして碇ヶ関だったか十和田インターから帰ってきた次第。

肝心の高速はね、まあなにせ今までスピード出したくて出したくて走りたくて走りたくてウズウズしていたアクセラ坊主の手綱を涙を呑んで締めてきたけど、今回やっとのことで自由に飛翔させてあげましたわ。

さあ好きなだけ走るがよい!

さすがに140キロ出すとスピード慣れしていないオイラはゾゾゾと足が震え出したので(笑)、120キロで基本的に走行車線を走って安全運転。だってこれより速いやつザラに居るもんな。

でも120だと追い抜く回数も格段に増えちゃって、、、なんてったって前乗ってたオンボロ車は80以上出なかったからね。

いやぁぁぁ爽快爽快!

でもって、帰りの高速でオイラ、別なアクセラに追い抜かれたんだけど、もの凄っごいイイ絵になっとったで。

ありゃグランツーリスモも負けるほどのビジュアルだったぜ。その時だけは2台だけだったし。

爽快な青空の下、緑の山間を縫うように走り抜ける高速道を疾走する2台のアクセラ。

カッコよすぎる。

追い抜いていくアクセラを眺め、またまたさらに惚れ直したね。外観を客観的に外から眺めるというのもいいもので、ああ、オイラもこのカッチョエエ車に乗って運転してるんだなぁと嬉しくなっちゃいました。

アクセラ坊主、今日も元気です。

レアル・マドリー狂想曲第35番:リーガ遂に開幕!!

39_m5325853 昨シーズンの劇的なリーガ優勝から2ヵ月半。

ついに07-08シーズン、我が愛しのレアル・マドリーがスタートを切る。

とはいえ、昨季から顔ぶれはものの見事に一新されたといっていいほど積極的な補強を敢行。投下資金は1億2千万ユーロ、日本円で180億を超える資金を投下するという恐るべき絨毯爆撃!この額はスペイン史上最高額という・・・・。

おいおい、、銀河系時代をはるかに超えとるやん。。。

まあ、あの頃はひとりのビッグスターに莫大な資金を投入しとったわけだけど。

0cc4e8def3c4bf3c750b3efa90396fda さて、新加入組は、FWサビオラ(バルサ:フリートランスファー)、ソルダード(オサスナ:レンタルバック)

MFロッベン(チェルシー:3600万ユーロ)、スナイデル(アヤックス:2700万ユーロ)、バティスタ(アーセナル:レンタルバック)

DFぺぺ(ポルト:3000万ユーロ)、メッツェルダー(ドルトムント:フリートランスファー)、ドレンテ(フェイエノールト:1400万ユーロ)、エインセ(マンU:1200万ユーロ)

GKデュデク(リバプール:フリートランスファー)

ちなみに去って行った人々も。。。

ベッカム(→LAギャラクシー)、ロベカル(→フェネルバフチェ)、エルゲラ(→バレンシア)、エメルソン(→ミラン)、シシーニョ(→ローマ)、レジェス(→アーセナルにレンタルバックした後アトレティコへ)、ディエゴ・ロペス(→ビジャレアル)、メヒア(→ムルシア)、ラウル・ブラボ(→オリンピアコス)、パボン(→サラゴサ)、カッサーノ(→サンプドリア)

そしてそして監督も、カペッロ→シュスターとなった。

いわくカペッロのサッカーはクソツマラナイからレアルの哲学には合わないということらしいけど、それならなぜに昨シーズンカペッロを招聘したのかということになるんだけど。。

しかし、3シーズンぶりに優勝に導いた監督の首を事もなげに切っちゃうというのは、世界中見渡してもレアル・マドリーをおいて他にはない!

シュスターはドイツ人プレーヤーでありながらバルサやレアル、アトレティコなどスペインで活躍したファンタジスタ系の選手だった人で、監督経験は浅いものの近年は弱小ヘタフェを率いて魅せるサッカーを追求し結果を残したことで注目されていた監督だ。

このシュスターに昨季からレアルの新会長に就任したカルデロンがご執心だったようで、心の内では昨季からシュスターを招聘したかったらしいのだが、SD(スポーツディレクター)のミヤトビッチの意を汲んでカペッロを招聘したという経緯がある。

それゆえ最近首を切られたカペッロが各種メディアに語っているように、昨季のシーズン中、カペッロはカルデロンを中心とするフロント陣に完全に干されていたらしい(笑)。

でもそんな中でも優勝に持って行っちゃうんだから、やはりカペッロという男はただ者じゃぁないよ。

さてさて昨季から補強方針をビッグネームに莫大な資金を集中投下するという銀河系路線を捨て、将来性のある有望な若手を獲っていく方針に一気に変え、しかもそれを1年も満たない期間でかなり強引に推し進めて実行してきた。小泉・安倍構造改革も歯が立たないほどの性急さは、現陣容の変わりっぷりをみれば一目瞭然。

前年にジダンが引退、昨季の冬の移籍(今年の1月)でロナウドをミランに放出、代わりにガゴとマルセロという20歳足らずの若者を南米から連れてきた。そしてベッカム、ロベカルの放出で銀河系時代の旧体制は一気に様変わりした。

今季新加入のメンバーも若手中心だし。

新生レアルがどのような船出を迎えるのか注目だが、しかし、開幕を前に期待よりもかなりの不安要素の方が大きいことも否めない。

それはなぜかというと、①あまりにも補強策に計画性がない、②こちらも大型補強を行ったバルサやアトレティコに比べてあまりにも出足が鈍くて遅い。ロッベン&エインセに至っては開幕3日前という悲惨さ・・・。③いまだにどういうシステムで臨むのかが見えてこない、④プレシーズンで負けが込んでいる、なおかつ点が取れない、なおかつ失点が多い。

チームのラインの不動の軸はカシージャス、Sラモス、ディアッラ、ニステル。ここは決まりで、あとはここにプレシーズンで毎試合出ているロビーニョ、評価を高めているぺぺくらいが軸になり得るメンバーか。

しかし、これという基本システムがいまだに決まらず、、、しかも開幕戦はレアルに次ぐ資金を投入して大型補強を敢行したアトレティコとのダービーマッチ。

アトレティコはUEFAカップ出場権を争うインタートトカップに出場したため、チーム作りに早くから取り掛かっており、チーム力ではアトレティコの方が上というのが現地でのもっぱらの見方だという。

いきなり茨の道に立たされるのか、それとも高らかにホームで凱歌を掲げるのか。

開幕戦はサンチャゴ・ベルナベウ、日本時間明朝午前3:00キックオフだ!!

勝て勝てマドリー!

アッラ・マドリーーー!!!

2007年8月24日 (金)

夢のシネマパラダイス311番シアター:シュリ

Shuri 出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、ソン・ガンホ、チェ・ミンシク

監督・脚本:カン・ジェギュ

(1999年・韓国・124分)2000/01/28・丸の内ルーブル

評価★★★★/75点

内容:韓国の情報部員ジュンウォンは、最近多発する暗殺事件の裏に、以前から追っている謎の女スナイパーの影を感じていた。そしてついに自分の命が狙われ、婚約者イ・ミョンヒョンの身を案じた彼は彼女をホテルにかくまう。そんな中、驚異的な破壊力を誇る液体爆弾CTXが北朝鮮のテロリスト集団に強奪されてしまう。同じ頃、ソウルでは韓国と北朝鮮両首脳が列席するサッカー南北交流試合の華やかな舞台の準備が進んでいた・・・。

“真にこの映画を過去形で語ることができる日はやって来るのだろうか。”

この映画のスゴイところは、なんといっても国際情勢における現在進行形の素材をまるで事もなげにエンターテイメントと結びつけてしまった点にある。

これは一歩間違えるととんでもない愚挙に陥る可能性を多分に孕んでいるし、実際問題とても危険なやり方、作り方だと個人的には思う。

なぜならこの現在進行形の素材というものは、南北分断という今の半島情勢はともかくとして政治、思想、社会といったシステムまでもが必然的かつ現実的に含まれてしまうからだ。

そしてなにより、朝鮮戦争はいまだにもって休戦状態に過ぎないということを忘れるべきではない。国際法上まだ戦争は終結していないのだ。

そういう点でも例えば冷戦を扱ったそこいらのアメリカ映画とは一線を画する性格の映画だと考えた方がよい。

米ソを対立軸とする冷戦は基本的には見えざる敵が相手であり、ゆえに冷戦が現在進行形であったときでさえも空想の入る余地が許されたわけだが、この映画が描く今の情勢というのは、なんといっても敵が見える(しかも同一民族である)という大きな違いがあるわけで、非常に現実的かつしかも悲劇的な様相を呈してしまう。

しかもそれは過去形などでは全くなく、今もって現在進行形のままなのだ。

そして、これは実際エンターテイメントたる娯楽映画が嫌うタイプ、ほとんど相容れないタイプの要素である、、はずだった。

そのはずだったことを、当時はっきりいえば何も失うものがなかった韓国映画が事もなげにやってのけてしまったのだ。

おそらく世界中どこを見渡してもこのような映画を作れてしまう国はなかっただろうと思う。

平和ボケ(とも言われている)日本はともかくアメリカ映画でも無理だっただろう。(麻薬、人種といった国内問題を扱った映画はまた別として)

それくらいデカイことを成し遂げた映画であることには違いない。

もう一つ、事もなげにやってのけたと述べたが、それは結果的にそう見えたということであり、そこまでに至る道程はかなりの労苦を強いられたであろうことは想像に難くない。

そして今の情勢が過去形となった時になってはじめてこの映画を真正面から語ることができる、あるいは評価できるのではないだろうか。

この映画は、まだ終わっていない。

2007年8月17日 (金)

夢のシネマパラダイス308番シアター:エクソシスト

2000034 出演:リンダ・ブレア、マックス・フォン・シドー、エレン・バースティン

監督:ウィリアム・フリードキン

(1973年・アメリカ・121分)

評価★★★★/75点

内容:女優クリスはワシントンでの撮影のために、12歳の娘リーガンとともにロケ現場近くに家を借りていた。ところがこの家には、夜になると屋根裏から奇妙な物音が聞こえ、リーガンはベッドが揺れると訴える。やがて、リーガンが何者かに取り憑かれたように喚き始め・・・。悪魔に取り憑かれた少女と悪魔祓い師の死闘を描き、オカルト映画ブームの火付け役となった恐怖映画。

“ガンガン暖房を入れろーー!”

リーガンの部屋寒そうだし。温かくして身体を治す治療法、温熱療法はいかがでしょうか。

あ、、温っかくしてもダメですか。。

はぁ~~、、、息が白い

この映画、冒頭の乾風吹きすさぶ中、赤い空に佇むモスクのシルエットと、後半一転して冷気漂う中、リーガンの青白い部屋の前に佇むメリン神父のシルエットが不気味な対照をなしていて妙に印象に残った。

やっぱ温っかくしてもダメってことですなこりゃ。

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エクソシスト ビギニング

Ph3_ph3_exo_pt 出演:ステラン・スカルスガルド、ジェームズ・ダーシー、イザベラ・スコルプコ、レミー・スウィーニー

監督:レニー・ハーリン

(2004年・アメリカ・114分)2004/10/26・プリンスシネマ

評価★★★/60点

内容:シリーズ第4作目。第1作で悪魔パズズと死闘を繰り広げたメリン神父が、その25年前に体験した悪魔との凄絶な戦いを描く。

“ひんやりとした冷や汗をかきたいのに、スクリーンを支配するのはただのうだるような暑苦しい汗だけだった・・・。”

フリードキン版エクソシストがスゴかったのは、悪魔との対決を題材としながらも、ワシントンの郊外に住むある一家の日常というありふれたアメリカ社会を映し出すことで、背筋がゾクゾクするようなリアルな恐さを醸し出していたことだ。

暗闇に白く照らし出されるハウス。黒衣を身に纏ったメリン神父と少女の白い部屋。白いシーツ。マックス・フォン・シドーの吐く白い息。黒と白の対比が印象的であった。

と、本家エクソシストについてはこのくらいにしておいて、肝心の本作。

冒頭で述べたようにただの暑苦しそうな汗だらけではひんやりとゾクゾクするような恐怖は味わえるはずもなく、、、ま、アフリカだし、レニー・ハーリンが監督ということで予想のうちではあったけど、やはり物足りなさは否めず。その場だけでの面白さで終わってしまった。

印象には残らない映画になっちゃったね。あのウジウジ蛆、、、虫以外は。

CGの濫用は「ハムナプトラ」、大量の虫はインディ・ジョーンズ。しかも考古学ときたもんだ。

これだけをとってもオカルトというよりはアドベンチャー要素の方が強い。

あと、ラストの方のバズズに取り憑かれたサラがメリンと少年に向かって突っ走ってくるところは、押井守の「イノセンス」で人形たちがぎこちない機械的な動きで突っ走ってくるシーンがあるのだけど、CGでブワーッと来るよりもああいうかんじの方が良かったんじゃないかな。人形と貞子の中間みたいな。

また、フリードキン版エクソシストでは、リンダ・ブレア演じる少女の内面のダークサイドに悪魔が入り込んだことを推測させているけど、本作ではキリスト教からみれば邪教(悪魔)としか言いようのないバズズ(あくまでもキリスト教から見た場合であり、その土地では神として祀られている)をキリスト教徒たちが無理やり引きずり出してきた(=征服)ことによる復讐的な要素やメタファーの方が濃くなっていて(日本でいうところのタタリ神、怨霊)、その点は興味を持って見たが、そこら辺もう少し突っ込んで描いてもよかった気がする。

それゆえ、メリンが神父を一時的に辞めた直接の原因であるナチスの虐殺シーンに関しても、悪魔とナチスを関連付けたいのは一目瞭然だが、それが表面的なものだけで尻切れトンボになっており、ストーリー展開上全く効果をあげていない。

1回神父を辞めたことをストーリーに織り込みたいがための小手先にしか見えなかった。

なんかいろんなネタで重武装してはいるけどその中身はなんてことないちっぽけなものだった、そんな惜しい映画でした。

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(おまけ)

ブレス・ザ・チャイルド(2000年・アメリカ・107分)WOWOW

 監督:チャック・ラッセル

 出演:キム・ベイシンガー、クリスティーナ・リッチ、ルーファス・シーウェル、ジミー・スミッツ

 内容:NYで6歳の幼児ばかりを狙った連続誘拐殺人事件が起きるが、全員が12月16日に生まれていたという共通点があった。そして、その裏に潜む邪悪な悪魔崇拝の影。たったひとりの姪ッコを守るため、恐怖と戦う女性の姿を描いたオカルト・スリラー。

評価★★☆/50点

怪しいことは怪しいが、それに輪をかけた地味さに完全に相殺されて全く印象に残らない・・。

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コンスタンティン(2005年・アメリカ・121分)DVD

 監督:フランシス・ローレンス

 出演:キアヌ・リーヴス、レイチェル・ワイズ、シャイア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー

 内容:天使や悪魔、この世界の住人でない者を見分ける能力を持った青年コンスタンティン。その能力を使い、彼は人知れず現実世界に侵食しようとする悪と戦いつづけていたが・・・。

評価★★/40点

ま、タバコを1日30本吸い続けたらああなるってことだネ。、、って啓蒙映画かよっ。

だって肺が真っ黒クロスケだったんだもん。

でもってこの映画、いろんな映画にとり憑かれちゃってる気がしてならないんだけど・・。ほとんどのシーンどっかで見たことある気がするんだよね。少年ジャンプとかww。。

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リーピング(2007年・アメリカ・100分)WOWOW

 監督:スティーヴン・ホプキンス

 出演:ヒラリー・スワンク、デヴィッド・モリシー、イドリス・エルバ、スティーヴン・レイ

 内容:かつて娘と夫を失ったことで信仰を捨ててしまった元聖職者のキャサリンは、今では大学教授として、宗教的な奇跡を科学的に解明する第一人者となっていた。そんな彼女のもとに、ルイジアナの田舎町ヘイブンで起きている不可解な出来事を解明してほしいとの依頼が舞い込む。調査を始めた彼女は、怪事件が旧約聖書の“10の災い”にそっくりなことに気付く・・・。

評価★★★/55点

“だからぁ、早よFBI捜査官のモルダーとスカリーを呼べや!”

X-ファイルじゃんこれ(笑)。

キャサリン(ヒラリー・スワンク)がFBIを呼ぼうとした時に、実は黒幕だった依頼者の男が頑なに拒否するのにはそういうウラがあったんだねぇww。。

でもまぁ、100分という程良い時間の中で10の災いを順番通りにテンポよく繰り出していて、最後まで気楽に楽しめるホラーではある。

でもホンマこのての怪しい悪魔崇拝村ってX-ファイルに何度も出てきたやん。ちょっと懐かしかったな・・。

2007年8月16日 (木)

夢のシネマパラダイス306番シアター:大脱走

T0001935 出演:スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン

監督:ジョン・スタージェス

(1963年・アメリカ・168分)

評価★★★★★/100点

内容:第二次世界大戦中のドイツで実際に起きた集団脱走事件に基づき、この大脱走に参加した原作者ポール・ブリックヒルのベストセラー小説を映画化した超大作。ドイツ北部の捕虜収容所に送り込まれた連合軍空軍将校のヒルツらは、札付きの脱走常習者で、今度は250人を同時に脱走させるべく森に抜けるトンネルを掘っていた。しかし、3つのトンネルのうちの1本がドイツ軍に発見されてしまい、ヒルツらは残りの2本のトンネルを使って何とか計画を実行する。思い思いの方法で逃走を開始した捕虜たちは、危険をくぐり抜けながら自由を目指して前進していった。

“戦争と娯楽が結びついている映画は嫌いだ。この映画を除いては。”

例えば、大脱走から戦争の要素を取り除くと「アルカトラズからの脱出」とかになるんだろう。

しかし、そこに戦争の要素が加わると・・・。

もともと個人的には戦争とエンタメ(この映画では主にアクション、スリルとサスペンス、コメディ要素で、その全てが脱走というカタルシスに集約されている)が結びついている映画はあまり好きではない。

戦争という大きな悲劇と相反するものを描くことで、一歩間違えると戦争という悲劇がただの道具立てにしか過ぎなくなってしまうことが多分にあるからだ。それが自分の性には合わなかった。

ここ最近の例外として強いて挙げるとすれば、「ライフ・イズ・ビューティフル」「ノー・マンズ・ランド」くらいしか思いつかない。

そして唯一例外の中の例外として君臨するのが、この「大脱走」なのです。

なんといってもいきなり捕虜収容所には似つかわしくないバーンスタイン作曲の軽快なテーマ曲が鳴り響くオープニングの入り方に度肝を抜かれたということが全てですかね。

徹底して娯楽寄りで撮る、というあまりにも強すぎる意思表示。

オープニングを見てオイラの敵意はすでに白旗を掲げてしまったわけで。

戦意喪失。

突き抜けちゃってる、イッちゃってるやつには何をやっても無意味だし、はっきりいって手の出しようがない。

そしてオイラはこの後170分間この映画に従順であり続けたのでした。

しかもあっという間の170分。文句の出しようさえできなかった。

とにかく娯楽の道をはずれることなく描いたこと、本当に徹底的に娯楽寄りで描いていること(*)がちょっと他の同様の映画では見られない、まさにオンリーワンな映画だといえるでしょう。娯楽路線を外れていく意志など微塵も感じさせないからね。

脱走した人たちのうち50人が銃殺されたという悲劇さえオブラートに包んでしまうわけだから。

しかしまぁ実話を基にしている映画でこの作り方というのはかなりスゴイと思う。

この映画に文句を付けることは意味をなさない。そう断言してもいいと思います。

(*)例えば、同じく脱走ものといえる「大いなる幻影」は逆に戦争そのもののテーマの方を重視していて、結果、反戦映画の域にまで達している作品になっている。

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パピヨン

Mp078 出演:スティーブ・マックィーン、ダスティン・ホフマン、ヴィクター・ジョリー

監督:フランクリン・J・シャフナー

(1973年・仏/米・151分)

内容:無実の罪で投獄され、13年間に及ぶ刑務所生活を強いられた男の半生を描いた実録映画。1931年、フランスから仏領ギアナの監獄に送られる大勢の囚人の中に、胸に大きな蝶の刺青があることからパピヨンと呼ばれている男の姿があった。輸送船の中で、国防債券偽造で捕らえられたというドガと親しくなったパピヨンは、ドガに恨みを持つ看守のとばっちりをくって、ジャングルの沼地の重労働に就かされる。そして2年間の独房生活を経てパピヨンはドガとともに脱走に成功するが、逃亡の末に再び捉えられ、独房に戻されてしまう・・・。

評価★★★★/80点

無実というキーワードをこれみよがしに感傷的に誇張することなどせず、脱走しようとする姿のみを延々150分間映し続ける。それだけで映画をもたせてしまう。

まさに執念。問答無用にスゴイ。

これより約10年前の「大脱走」では、独房で壁相手に軽快にキャッチボールをしていたマックィーン。それを思い浮かべて見るとなんだか妙に悲しくなってしまった。

それにしてもこの映画で1番の悪玉は修道院の尼さんだなホンマ。

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網走番外地(1965年・東映・92分)WOWOW

 監督・脚本:石井輝男

 出演:高倉健、南原宏治、丹波哲郎、安部徹、嵐寛寿郎、田中邦衛

 内容:網走刑務所に入所した貧農出身のヤクザ・橘真一。人一倍母親思いの彼の気がかりは故郷に病気の母を残してきたことだったが、仮釈放まであと少しというところで母親の余命が半年もないことを知る。そんな時に持ち上がった脱走計画に橘も乗り、獄中仲間と決死の脱獄を試みるのだが・・・。

評価★★★★/80点

ありていな言葉であれだけど、めちゃくちゃ面白かった。

まずもって我慢に我慢を重ねるストイックなイメージしかない高倉健の饒舌なキャラクターが見れたのは意外で面白かったし、まさか裸踊りまで見せられるとは

裸踊りなんて釣りバカの西田敏行以来だろww

しかし、この映画の面白さは、そんな高倉健のハジケっぷりが相対的にみれば霞んでしまうくらい取り巻きの囚人連中のキャラクターが強烈なことに尽きる。

あの田中邦衛でさえクドく見えないくらいだ(笑)。

刑期59年8人殺しの鬼寅・嵐寛寿郎の貫録の凄みや、コイツとは絶対に一緒に手錠でつながれたくない南原宏治など、獄中での囚人たちの丁々発止のやり合いをまだまだ見たいと思わせる個性的な脇役ばかりで、それが映画に1番引き込まれた理由かな。

西部劇を思わせるあからさまな演出タッチも面白かったし、これは爆買いです!

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ジャスティス(2002年・アメリカ・125分)WOWOW

 監督:グレゴリー・ホブリット

 出演:ブルース・ウィリス、コリン・ファレル、マーセル・ユーレス、テレンス・ハワード

 内容:1944年、第二次大戦下のドイツ。アメリカ兵トミーが送られてきた捕虜収容所で死体が発見され、黒人兵が容疑をかけられた。米軍捕虜のリーダーであるマクナマラは、法学生だったハートを弁護人に指名するが、自身は脱走計画を進めていた・・・。

評価★★☆/45点

戦下における人間関係と脱走劇がこうもかみ合わないとは、、、茶番を描いた映画もまた茶番にすぎなかった。。

リアリティを追求しているからこそ、なおさら顕著にそれが表れる。普通はかみ合うはずなんだけどねぇ・・・。

2007年8月11日 (土)

20年ぶりに甦った、はだしのゲンの記憶

はだしのゲン。

オイラがマンガというものに触れた初めての作品がこの「はだしのゲン」だったかもしれない。小学校に入学した頃くらいだろうか。今から20年も前の話である。

とにかくうちのオカンが昔から持っていたマンガ本がオイラにとってのマンガだったわけで。

白土三平の「カムイ伝」とか手塚治虫の「火の鳥」、そして宮崎駿の「風の谷のナウシカ」。小学生の頃、よく読んだマンガだ。

「はだしのゲン」も家に手垢の付いたしなびたマンガ本があり、全巻ではなく1~5巻くらいまでだったと思うが、友だちがウチに来るとみんなで回し読みして読み漁った覚えがある。

今はこのマンガ本も見当たらなくなってしまい、小学生の頃に読んで以来見ていなかった。

しかし、この「はだしのゲン」。オイラにとってはトラウマになってこびりついて離れない嫌な記憶がある。

小学校1年生の時に、親父に連れられて「はだしのゲン」のアニメ映画を観たことがあるのだが、そのあまりの地獄絵図とゾンビのような生々しい恐怖にスクリーンを凝視できずに、後ろを振り返って映写室から出てくる青白い光の帯をじっと見ていたことは今でも忘れられない。

皮膚がベロンと焼けただれてズル剥けたヒトの群れ。防火水槽に頭から突っ込んでそのまま息絶える者たち。川を流れてくるおびただしい数のガスで腹が膨れ上がった死体。

黒い雨。

父ちゃん、姉弟が家の下敷きになって後ろから火の手が迫るのに助け出せないやるせなさ。

愛しい人々をどこかに連れ去っていくこの世のものとは思われない無間地獄が迫ってくるかんじは、うまく言葉では言い表せないけれど、オイラはその後中学生くらいまで風邪を引いて熱を出す前の晩に必ずこの感覚に襲われる悪夢に悩まされることになった。

高校3年のときの阪神大震災でまたその感覚が甦った覚えがあるけど、今はもうないな。

それほどのインパクトとトラウマを植えつけてしまった大元がたぶん「はだしのゲン」だったのではないかと今では思う。

その数年後には高畑勲の「火垂るの墓」(原爆とは関係なく、兵庫の西宮が舞台。しかし戦争孤児というテーマは似通っている。ちなみに「となりのトトロ」と同時上映だったのは意外に知られていない)だとか、原作も有名な「白い町ヒロシマ」、今村昌平監督の「黒い雨」などなど親に劇場で見せられ、たぶんそのせいもあって戦争=悪夢、地獄として忌み嫌うべきものという感覚が当然のように養われたのだと思う。

ただもちろんその当時は靖国なんて知らなかったし、朝鮮人差別や日本軍による重慶無差別爆撃、731部隊などの加害の歴史なんて知るよしもなかったけど・・・。

だからはだしのゲンに出てくる朴さんの境遇なんて大人がみれば普通に分かることなのだろうけども、非国民として差別され迫害を受ける中岡一家の唯一の味方としか理解してなかったからね。

でも今見ると、この朴さんの境遇というのは結局日本の加害の歴史の実相なわけだからね。

そして、鬼畜米英に邁進し、戦争反対など一語も語れなかった当時の世相の中で自分の信念を曲げない頑固一徹の父ちゃん・中岡大吉はやっぱりスゴイ人だと思う。

正直オイラにはああはなれないと思う。

今の日本って世相が右にいけばワッとそっちに流れ、逆に流れれば一気に逆流するみたいなかんじがあるんだけど、どちらかといえばオイラも流れに任せられちゃうタイプだからな・・・。

そういえば「はだしのゲン」で鬼畜米英のルーズベルト(米)チャーチル(英)の似顔絵を踏み絵みたいにして、それをおもいっきり踏まないと非国民だ!というシーンがあったっけ。

非国民呼ばわりが横行する恐ろしい世の中にだけはなってもらいたくないね。

ミスチルの“タガタメ”という歌にこういう歌詞がある。

左の人 右の人 ふとした場所できっと繋がってるから♪

片一方を裁けないよな♪

僕らは連鎖する生き物だよ♪

クサイ言葉と言われたらそれまでだけど、でも、宗教とか思想の違いとかで憎しみ合い断絶し、果ては殺し合いなんてするのはバカバカしいということなんだよね。

世界は果てしなく近くなって簡単に行き来できる時代になったのに・・・。一向に憎しみ合いはなくならない。

そんなこんなで戦後62年。

長崎に原爆が落とされた翌日の昨夜、「はだしのゲン」の初のドラマ化作品がお目見えとなった。

昨日の夜8時からは日テレの「太田光の私が総理大臣になったら...」で原爆被害をアメリカに賠償請求するというマニフェストについて討論があって、白熱した議論になってて、そこで原爆について考えさせられた後の9時から「はだしのゲン」。原爆デーだなこりゃ。。

さて、初テレビドラマ化となった「はだしのゲン」ですが、、、涙を抑えることができなかったです。

ほぼマンガのストーリーをそのまま踏襲していて、20年前の記憶がありありと甦ってきた。

また役者がいいんだわ。

父ちゃん役の中井貴一は、2年前にTBSで山田太一脚本の「終りに見た街」で戦時中に一家もろともタイムスリップしてしまうという役をやっていたけど、今回の中岡大吉役もホントに良かった。

そしてなんといってもゲンと進次だね。なんとまあこれほどのハマリ役をよう見つけてきたもんだ。マンガのキャラそのものだったし、このキャスティングだけで勝負あったな。

「さとうきび畑の唄」以来の心に残る素晴らしい作品に仕上がっていたと思います。

今日は後編。

けっこう原爆投下まで(君江が原爆惨禍の中で友子を産むまで)の物語はよく覚えているんだけど、その後がうろ覚えになっちゃってるんだよなぁ。

進次と瓜二つの少年や、あと画家の政二だっけ?成宮寛貴が演じるらしいけど、うじ虫にたかられながら寝たきりでなんとか生きているっていうの。あと、友子が亡くなって火葬するところはなんとなく覚えているけど。

とにかく今日9時から見ます。

P.S. 

そういえば最近マンガ本で「夕凪の街 桜の国」というのを読んだ。

原爆という悲劇が今もなお連綿として生き続いているということに静かな衝撃を受ける凄いマンガです。

おススメです。

今月下旬だったかに映画も公開されるということで、これも見よう。田中麗奈主演らしい。

2007年8月 9日 (木)

仙台育英初戦突破!佐藤由規、快刀乱麻の17奪三振!

夏の甲子園第2日目。第3試合。

大会屈指の好投手・仙台育英の佐藤由規に豪打の智弁和歌山が挑む1回戦屈指の好カードは、その名に違わない大会屈指の好ゲームになった。

オイラの生まれ故郷ということもあって、宮城県勢は応援してしまうんだけど、特に仙台育英はオイラが小学生の時に大越投手を擁して決勝戦まで行った時のことが鮮烈に記憶に残っているので。

小学校の教室でテレビ付けて一生懸命応援したっけなぁ。

あのときは帝京との決勝で、結局惜しくも準優勝になっちゃったんだけど。

でもそれからというもの仙台育英のファンになっちゃったオイラ。

なにより弱いといわれカモにされてきた東北勢で唯一西日本の強豪に互角に渡り合えるチームは仙台育英をおいて他にはない。

天理、尽誠学園、明徳義塾、そして今日の智弁和歌山。

フツーの東北勢だったらこの時点で既に名前負けだけど、仙台育英だったら勝ってもおかしくないと思わせるからね。

まあ近年は、育英の永遠のライバルで最近ではダルビッシュ有を擁して甲子園で活躍した東北高校とか、青森山田とか聖光学院とかけっこう全国区に通用する強豪が出てきたけども。

さて、今日の試合。

相手ピッチャーが1年生ということでビックリしちゃったけど、その出鼻を叩いて初回に2点を先制した仙台育英。

しかし、その後も何度か追加点のチャンスを得ながらなかなか得点できない。

一方の仙台育英の佐藤由は、前評判に違わぬ投球で、ストレートは150キロをゆうに超え、そこに伝家の宝刀スライダーが打者のアウトサイドに逃げていくもんだからさすがの智弁和歌山打線も捕まえきれない。

んで1,2試合目が点差の離れた大味な試合になったこともあったし、初回の展開からみてもこれは仙台育英の楽勝かなぁ、、と思ったけど、さすがは伝統校の智弁だけはあるよな。簡単に引導を渡されないだけの揺さぶりと粘りには感心しちゃった。

終わってみれば17奪三振だったとはいえ、佐藤由も相当に苦しめられたね。150球以上投げさせられたわけだから。やっぱ強いよ智弁和歌山は。

おそらく春に対戦してたら、智弁が勝ってたんじゃないかなと思う。

しかし、佐藤由の要所要所での柔軟なピッチングは高校生のレベルを超えてたな。

さあこれで1回戦突破!

とはいえ、育英の入ったブロックははっきいって死のブロックといってもいいくらい難敵揃い。

次が尽誠か智弁(今度は奈良の方の)でしょ。んでその次が優勝候補の帝京か好投手を擁する金光大阪か。でも鹿児島の神村学園も強いしなぁ。くわばらくわばら。

頑張れ佐藤由!仙台育英!

さて、明日はオイラの育ちの故郷である岩手代表の花巻東が登場します。相手は中越沖地震から這い上がってきた新潟明訓。いいとこ勝負になるかな。

2007年8月 8日 (水)

夢のシネマパラダイス305番シアター:Love Letter

Love Letter

113840_01出演:中山美穂、豊川悦司、酒井美紀、柏原崇、范文雀、篠原勝之、加賀まり子

監督・脚本:岩井俊二

(1995年・日本ヘラルド・117分)

内容:遭難事故で死んでしまった恋人・藤井樹の三回忌の日、彼の母に誘われ彼の家で卒業アルバムを見せてもらった博子は、今は国道になってしまったという昔の住所を発見して、そこに手紙を出してみようと思いついた。ところが数日後、博子のもとには来ないはずの返事が届く。実は博子が見たのは、たまたま彼と同じクラスにいた同姓同名の女性・藤井樹の住所だったのだ・・・。岩井俊二の長編デビュー作。

評価★★★★★/100点

長編監督デビュー作にして最高傑作という離れ業を成し遂げてしまった岩井俊二のこの映画を初めて見たのは高校3年生の4月。

青春時代真っ盛りの時分に見ても、繊細で抒情的な映像に甘美な記憶が刺激されセンチメンタルに浸ってしまうという岩井美学にイチコロになってしまったくちなのだけど、あれから20年経っても自分にとってこの映画は岩井作品の中で特別な位置にある作品だ。

岩井俊二の映画を一言でくくれば、記憶をめぐる人と人との邂逅といえると思うんだけど、それが最も純粋かつ清冽に捉えられているのがこの映画だと思うからだ。

まぁ、脚本がこれまたよく出来てるというのもあるんだけど、“同姓同名の別人”と“もうひとつの隠された恋物語”という発想の巧さ以上に、オリジナル脚本にこだわる岩井俊二の原点として最高に良く出来たシナリオだと思う。書けそうで書けないよこれは(笑)って当たり前かw

でも高3の4月に本作で、同じく高3の卒業を間近に控えた1~3月期にテレビドラマの「白線流し」でしょ。

いやぁ良い時期に良い作品とめぐり合うことができたなぁと我ながら幸運を噛み締めなきゃならないね。

そうそう、酒井美紀と柏原崇はドラマでも高3の同級生役で共演。しかも柏原は酒井美紀のことが好きという設定だったっけ。この映画では中学生役だし、そういうのも珍しいね。

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コーリング(2002年・アメリカ・105分)DVD

 監督:トム・シャドヤック

 出演:ケビン・コスナー、スザンナ・トンプソン、キャシー・ベイツ、ジョー・モートン

 内容:医師ジョーは、同じ医師だった妻エミリーを事故で亡くし、悲しみに沈んでいた。しかし、ある時から、脳死患者からエミリーの声が聞こえるなど不思議な現象が続くようになる。彼女がメッセージを発しているのだと確信したジョーは、事故現場のベネズエラへ向かう。

評価★★★★/75点

“X-ファイルのオープニングテーマであのマークを見たような気がするんですけど・・・。”

でもこの映画なにげに良かったね。なにげ~にね。

なにげにひっそりと公開されてたみたいだし、レンタル屋になにげに置かれてるし、なにげに借りて見たらなにげに良かったし。なにげにケビン・コスナー出てるし、なにげに怖かったし。

で、なにげに感動しちゃったし。

ケビン・コスナーも今回の映画に限らずなにげな~く出てる方がいいね

表に出てくれば出てくるほど空回りして墓穴掘っちゃうお方ですから

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偶然の旅行者(1988年・アメリカ・121分)NHK-BS

 監督:ローレンス・カスダン

 出演:ウィリアム・ハート、キャスリーン・ターナー、ジーナ・デイヴィス、エイミー・ライト

 内容:旅行ライターのメーコンが長旅から戻ると、1年前の息子の事故死から立ち直れないでいた妻のサラは家を出てしまっていた。張り合いのない一人暮らしの中、足を骨折したメーコンは、療養のため祖父母の家へ向かう。そこで、犬の調教師として雇われていたミュリエルと出会った彼は、自由に生きる彼女に惹かれ恋に落ちた。。

評価★★★/60点

たしかに優柔不断のナヨナヨ男には快活なストーカーか、あるいは怒ったときの顔がホラーになってる恐妻がお似合いなんだけど。

ま、長続きはしないでしょうww

2007年8月 5日 (日)

夢のシネマパラダイス301番シアター:8月のメモワール

Thewar 出演:ケビン・コスナー、イライジャ・ウッド、メア・ウィニンガム

監督:ジョン・アブネット

(1994年・アメリカ・125分)

評価★★★★/76点

内容:1970年代初頭のアメリカ。貧しい家庭に育った双子の兄妹がベトナム戦争から帰還した父と再会し、思い出の夏が始まった・・・。

“原題vs邦題!180度違うというのもなんだか。しかし、この映画はやはり原題「THE WAR」が正解でしょう。”

8月のメモワールというノスタルジックな話と映像にベトナムという現実THE WARをちょこっと加えただけで、うわべではないアメリカ社会の病巣が目の当たりになってしまう。

アメリカにとってあの現実はやはり重かった。

それを実感させたのは、この映画にとっての目的意識でもあっただろう。よくできてる映画です。

観てる側は8月のメモワールというキーワードで立ち止まって終わらせてはならない。

THE WARまでたどり着かないとこの映画を観たことにはならない。そう思います。

2007年8月 4日 (土)

夢のシネマパラダイス300番シアター:cinema慰霊大社第74柱/こんな青春もあり!?の館

cinema慰霊大社とは、オイラが今まで観てきた映画の中で、今後再見する可能性が極めて低い映画たちが怨霊となって祟りを成さないように祀って封印するための施設である。なお、合祀は日々続けられている。。

祭神名票No.74:コヨーテ・アグリー(2000年・アメリカ・101分)NHK-BS

 監督:デビッド・マクナリー

 出演:パイパー・ぺラーボ、マリア・ぺロ、メラニー・リンスキー、ジョン・グッドマン

 内容:ニューヨークのイーストビレッジにに実在するクラブ“コヨーテ・アグリー”を舞台に、ソングライターやモデル、弁護士を目指す女性たちの生きざまを描く青春ドラマ。

評価★★★/55点

“はっきりしねえ女だな!”

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祭神名票No.75:ドニー・ダーコ(2001年・アメリカ・103分)DVD

 監督・脚本:リチャード・ケリー

 出演:ジェイク・ギレンホール、ドリュー・バリモア、ジェナ・マローン、パトリック・スウェイジ

 内容:28:06:42:12・・・。高校生のドニー・ダーコの前に銀色のウサギが現れ、世界は28日と6時間42分12秒で終わると告げた。以来、彼の周囲では不思議な出来事が頻発していく・・・。

評価★★★/60点

“このてのネタとオチはいい加減もう見飽きた。”

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祭神名票No.76:8 Mile(2002年・アメリカ・110分)2005/12/23・六本木ヒルズ

 監督:カーティス・ハンソン

 出演:エミネム、キム・ベイシンガー、ブリタニー・マーフィ、メキー・ファイファー

 内容:人気アーティスト、エミネムが映画初主演を果たした青春映画。デトロイトの貧民街を舞台に、ラッパーとしての成功を夢見る青年が、家族や友人たちとの葛藤を経て自分を見つめなおす姿を描く。ラップバトルの迫力シーンは必見!

評価★★★/60点

“プレス工場で働くのならば、いきなり歌って踊り出さなきゃダメダメよ。”

アーップ、ダーウウン、、ガッシャン。アーップ、ダーウウン、、ガッシャン。

てリズムも取ってるんだからさぁ。

セルマがいつ出てきてもおかしくなかったからなぁ、あのプレス工場。

え?ダンサー・イン・ザ・ダークと比べるなって?

まぁ、ハイ、おっしゃる通りですけど・・・。

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