夢のシネマパラダイス273番シアター:パーフェクト・ストーム
出演:ジョージ・クルーニー、マーク・ウォルバーグ、ダイアン・レイン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
(2000年・アメリカ・130分)初見2000/08/10・MOVIX仙台
評価★★★/65点
内容:不漁続きで苦しんでいた漁師たちは、カジキマグロを求めて遠方の漁場を目指す。目論み通りの大漁で帰路につくが、史上最悪の大嵐が船に襲い掛かってくる。嵐を避けて遠回りすればせっかくの獲物が腐ってしまう。意を決した漁師たちは嵐の突破を決意するが・・・。一応実話だそうです。。
“不漁、スランプ、絶不調って、おい待てよ!海のことを知りもしない奴らが魚なんて獲れるわけないだろが。”
そいえば昔の話になるけど、小学生の時、県とTV局が主催した少年少女友情の船という企画の旅行で、グアム&サイパンに行ったことがある。
自分にとっては初めて親元を離れて2,3週間生活するという貴重な経験をさせてもらった船の旅。
しかし、肝心のグアムに船で何日もかけて着いたはいいものの、グアム島が超大型台風、あっちではハリケーンか、の直撃を受けるということで、グアム滞在の日程を短縮し急遽帰路につくことになってしまったのだ。
苦渋の決断をした船長が全体集会で説明したが、このまま日程通りグアムに留まると非常に危険とのこと。台風が来る前に1日も早くマリアナから抜け出すのが皆さんの安全を考えて私が下した結論です、と天気図や海図を使って説明していた。
自分にはそういう難しいことはよく分からなかったのだけど、ただ台風が来る気配なんてこれっぽっちもなかったから、日程通りグアムにいればいいじゃんかよと友達とグチをこぼしたりしてたし、1日かそこらグアムに滞在してる間にも燦々と降り注ぐ太陽の下、エメラルドグリーンの海で海水浴も楽しんだし。台風なんて来ねぇじゃんかよ、と。
が、しかし。
日程を繰り上げてそそくさとグアムを出航した船は、、、嵐に飲まれた。
いや、正確にいえば超大型台風の先端、へりが船の航路をかすめていったというのが後で聞いた話。
もう一時は立っていられないほど船は揺れるわ揺れるわ、、それまで船酔いなんてしてなかった自分も遂にゲロッパ状態に・・・。
そして何よりも忘れられないのが、危ないから決して開けてはダメ!とさんざん注意されていた甲板に通じるドアを自分より年上のお兄さんたち(といっても中学生)と一緒に面白半分で開けてしまったときに見た風景だ。惨状といってもいいかもしれない。。
いや、ホントこの映画とか、「キャスト・アウェイ」で映し出される荒れ狂う波と暴風雨。それが眼前一面に広がってるわけよ。自分たちの船がまるで木の葉のように感じられるくらい一瞬で圧倒されてしまった。
すぐに事務局の人に見つかってしまったから、ドアを開けていたのはほんの数秒だったと思うけど、あの光景は脳裏に今も焼きついています。なんてったって事務局の人に焼きを入れられてしまったしね。
さらに上のお兄さんたちが、「こりゃ沈むな」とか「沈んだらサメの餌食になって死ぬな、アハハ」とかもちろん冗談で言ってたんだろうけど、自分なんか完全に真に受けてしまって1人船室のベッドで悶々と神さまに祈ってました(笑)。いや、ホント笑い事じゃなかったんだって。
結局無事に日本に帰ってこれたので良かったんだけど。ああいう経験をすることはこれから先たぶん無いとは思うけど、自然をナメたらいかんなとつくづく実感したね。
僕たちの間では非難轟々の嵐だったあの時の船長の決断はやはり正しかったのでしょう。って当然だよな。
なのにこの映画に出てくる奴らときたら、もう完全な素人集団じゃん。ていうかグアムに行ったときのオイラみたいな小・中学生なみのバカ共だろ。
海の男たちじゃないよあれは。オレの経験がそう言っている。。
« 夢のシネマパラダイス269番シアター:グラディエーター | トップページ | 夢のシネマパラダイス274番シアター:猟奇的な彼女 »
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 夢のシネマパラダイス273番シアター:パーフェクト・ストーム:
» 『牛に願いを Love [『牛に願いを Love]
『牛に願いを Love [続きを読む]
« 夢のシネマパラダイス269番シアター:グラディエーター | トップページ | 夢のシネマパラダイス274番シアター:猟奇的な彼女 »
コメント