夢のシネマパラダイス241番シアター:チョコレート
出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、ピーター・ボイル、ヒース・レジャー
監督:マーク・フォースター
(2001年・アメリカ・113分)新宿文化シネマ
評価★★★/65点
内容:息子に自殺された黒人嫌いの刑務官ハンクと、夫が死刑になった黒人女性レティシア。2人は奇妙な縁で出会うが、その時はお互いの素性を知るはずもなかった・・・。ハル・ベリーが黒人で初めてアカデミー賞主演女優賞を受賞。
“ブランデー入りのしかもすっごい苦いチョコレート”
あ、美味そうなチョコレートだなぁと思って口に入れてみたら・・・オェッ、酒入りかよ。オイラだめなのよね酒入りって。。
この映画はまさにそんなかんじ。
のっけから空虚なかんじで始まったから苦そうとは思って身構えていたけど、ヴェラとヤリまくるシーンなんか見てもなんじゃこれはというくらい虚ろ。ヤル気あるの?あんたらみたいな。
生きる喜びゼロかい・・・と思ったらハンクとレティシアのイキまーす本番!!シーン。
ああ、、、苦い上に酒入りの大人味かよ・・・。
とまぁ言ってみたもののどちらの性描写もこの映画には必要なものだったとは思うけどさ。
しかし、この映画、そういうシーンはしっかりと描くくせに、普通もっと必要な描くべきことをなんか省いちゃってるんだよね。
まずハンクの母親の自殺について。
ハンク一家すなわちハンクの親父、ハンク、そしてソニーという男一家の間に横たわる父子の憎しみと空虚感。この遠因になっていると思われるハンクの母親の自殺について何ら深く入っていかないのはなぜなのか。
どうもそこら辺の病巣をえぐるということを全くしていないため、例えばハンクの親父の黒人嫌いやソニーの唐突な自殺といった行動原理が読めなくて、映画を表面的にしかなぞれないもどかしさがあった。これが虚ろな空虚感を出す効果を狙っての目的だとしたら話は別なのだが・・・。
そしてこれが1番肝心要の、夫ローレンスが死刑執行になった時の看守がハンクであったことを知ったレティシアの対応。
もうちょっと上手く描けないもんかねぇ。
11年間夫がムショ暮らしをしていたための疲れと満たされない気持ち、また結婚指輪を売ってハンクに帽子をプレゼントしたことからも分かるように、夫を忘れ再び生きる喜びを見出したいという彼女の気持ちもよく分かる。
しかし、それをチョコレートアイスクリームを外で一緒に食べようというハンクに対し、ただ頷くレティシアというだけでいいのかい・・・。それだけで済ませるのかい、、、みたいな。
ちょっとどころじゃなく消化不良だよね。1番の見せ場なのに・・・。
あれじゃこの映画の最大の見せ場はエッチシーンということになっちゃうよったく。
演技は言わずもがな素晴らしいのに全然言葉足らずなそんな映画ですた・・・。
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