夢のシネマパラダイス225番シアター:ゴースト/ニューヨークの幻
出演:パトリック・スウェイジ、デミ・ムーア、ウーピー・ゴールドバーグ、トニー・ゴールドウィン
監督:ジェリー・ザッカー
(1990年・アメリカ・127分)
評価★★★★★/90点
内容:ニューヨークに住む銀行員サムは、恋人モリーと共同生活を始めるが、ある日暴漢に襲われて命を落としてしまう。幽霊となったサムは、事件が同僚のカールが仕組んだ犯罪であることを知る。サムは、いんちき霊媒師オダ・メイの助けを借りてモリーに真相を伝えようとするのだが・・・。1990年度の全米サマーシーズン興行収入ナンバー1に輝き、世界中で大ヒットを記録したラブファンタジー。ライチャス・ブラザースの「アンチェインド・メロディ」をバックに、焼き物の粘土をこねる恋人2人の手が重なっていく、というラブシーンの演出も話題に。アカデミー賞では、ウーピー・ゴールドバーグの助演女優賞とオリジナル脚本賞を受賞。
“オダ・メイに笑い、オダ・メイに涙し、オダ・メイに同感し、ようするにウーピーに感動した!ウーピーに★5っつ。なかでもオダ・メイの歩き方に★5っつ!”
オダ・メイが400万ドルの小切手をいやいやながらに寄付した後、サムにいちゃもんをつけながら立ち去る時の後ろ姿がほんと好きです。
いい味出してるんだよね。大根足オー脚ガニ股歩きとでも名付ければいいのか。あの後ろ姿の姿勢と歩き方だけ見ればほんと「美女と野獣」の野獣そのものだもん。しかも趣味の悪いドレスでいかにも怪しげなオバさん。
ま、詐欺師だから当然だけど誰が見ても怪しく見えるオバハンを演れる女優ってのはそうざらにはいないっしょ。
死んだサムの存在をいかにしてモリーに信じさせ、また自分のことも信頼してくれるかというのが個人的には1番の見所として見ちゃうわけで。
でもその前提条件として幽霊のサムとオダ・メイとの間にコミュニケーションが成り立つ関係を築かなければならない。
ここが肝心なところだと思ったのだけど、これまたオダ・メイの図太くあっけらかんな性格がうまく生きているわけです。もちろんサムの意味不明な歌、オレはヘンリー8世だ~~♪攻撃も赤丸ですが、それに対していっそう怯えるどころか逆ギレして開き直っちゃうところがこのオバハンの凄いところ。いや、それ以上にベッドでフツーに寝ようとしてる時点でただ者じゃないよこのオバハンは。
そして何の違和感もなしにサムとオダ・メイとの間には自然な関係が築かれ、丁々発止のやりとりがテンポよく進んでいく。
もうはっきし言ってサムとモリーなんてどうでもいいんです僕にとっちゃ(笑)。
オダ・メイが僕にとってこの映画における主軸なのです。
だから1番ジーンとくるのは、サムが1セント硬貨を浮かせたことによって確信を得たモリーがドアを開けてオダ・メイを迎えるシーン。この時のオダ・メイの表情がなんとも柔らかく優しく穏やかな表情をしているんだよね。
モリーとオダ・メイとの間に完全な信頼関係が築かれた瞬間。僕はここに1番感動しました。
そして、ラスト。
たとえサムが天に昇って涙の別れで終わろうとも、あの後にはモリーとオダ・メイの笑顔と抱擁があったはず。
そして女同士の長い付き合いが始まっていったんじゃないかな。
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