レアル・マドリー狂想曲第22番:鬼門サンチャゴ・ベルナベウ
スペイン・リーガエスパニョ-ラ第23節は、4位バレンシア(勝ち点39)vs首位バルサ(勝ち点46)がメスタージャで、2位セビージャ(勝ち点43)vs5位アトレティコ(勝ち点39)がサンチェス・ビスファンで行われるという文字通りの上位対決となった。
その間隙を縫って3位レアル(勝ち点41)はホームのサンチャゴ・ベルナベウで15位に低迷するベティスと対戦。順当に勝利すればバルサに勝ち点差2まで迫れる可能性もあった・・・。
が、今のレアルに順当という言葉は無いに等しいのか。。。
ベッカムのグラウンダークロスからニステルのバー直撃のシュートや、ベッカムの直接FKなど惜しいシーンはあったもののゴールを決められず。逆にベティスに決定的シーンを幾度も与え、カシージャスの神がかりセーブとゴール前の芝生の跳ねっ返り(ああいうボールの跳ね方は珍しい)でなんとか無失点で切り抜け・・・結局スコアレスドロー。。
これでホームでは2戦連続無得点という体たらくになってしまった。
それにしても、ホーム、サンチャゴ・ベルナベウで勝てないレアル、、、なぜだ?
アウェイだけの成績を見ると、8勝4敗の勝ち点24というレアルはリーガでもダントツの首位なのだが、ホームの成績が目を覆いたくなるほどの惨憺たるものなのだ、これがまた・・・。
ホームだけの成績ではバルサが9勝2分(得点27、失点5)の勝ち点29で首位。セビージャ(得点25、失点7)とバレンシア(得点25、失点6)が9勝1分1敗の勝ち点28でつづく。
しかし、、、レアルはというと、、5勝3分3敗の勝ち点18・・・。
さらに驚愕の数字がホームでの得点で、失点は9と良いのだが、得点が驚きの12・・・。
バルサ、セビージャ、バレンシアの半分にも満たないのである。。。
な、なななななぜに・・・と思わず閉口してしまう数字なのだが、守備面ではそれなりの結果を残しているものの、攻撃面で全く噛み合っていない現状が完璧に浮き彫りになったかんじだ。
これで首位から勝ち点4差の4位にまだ居るということ自体不思議でならないのだが、アウェイとホームの成績が完全に逆転してしまっている今のレアルは、とにかくホームで勝ち点3を積み上げ続けることが至上命題だ。
もうマドリディスタの堪忍袋も切れかかっている寸前でっせーー。。
しかし、レアルが勝ちきれないなら、バルサも勝ちきれないのが今季のリーガ。
バレンシア×バルサ。
ここでバルサが勝てば3位以下から頭ひとつ抜け出ることになる一方、ホームで絶対的な強さを誇るバレンシアはここで負ければ優勝戦線離脱という状態での決戦!
試合はバレンシアがポジショニングバランスを重視したリトリート戦術でバルサに速攻をさせず、あえてボールを回させておき、ボールを奪ったら速攻という形に完全特化。
前半からビジャやダビド・シルバなどのバレンシアの鋭利な速攻はジャブ攻撃のようにバルサを恐怖に陥れる一方、バルサは相手バイタルエリアでアルベルダ&マルチェナのピボーテコンビに抑えこまれ、自由にボールを回すことができず、前半は0-0で折り返し。
しかし、後半に入り試合は一気にヒートアップ。
後半7分アングロ、10分ダビド・シルバと立て続けにバレンシアがゴールネットを揺らす。どちらもバルサの浅いディフェンスラインを突いての崩しだった。
そして後半17分には途中交代で入った怪我明けのメッシがアルベルダに後方からタックルを受け、これにキレたデコがアルベルダに突進!大乱闘寸前の危険な状態になったが、両者一発レッドで退場でその場は収拾。。。が、結局イエローカード7枚、レッド2枚という大荒れの試合となった。
バルサも後半終了間際にロナウジーニョの直接FKが決まり一矢報いたが、2-1でバレンシアが逃げ切った。
バルサ(vsリバプール)、バレンシア(vsインテル)ともに3日後にはチャンピオンズリーグ(CL)を控えているだけに、どこか抑えてくるかと思ったが、絶対に負けられないバレンシアの気迫が試合を一段とヒートアップさせた好試合だった。
バルサは前節ラシン戦で試合残り5分で交代出場を命じられたエトーがそれを拒否するということから瞬く間に不穏な空気が蔓延し、ライカールトの去就問題まで発展とピッチの外にまで延焼しようとしている中で、ピッチの中でもどこか気抜けなプレーが目立ち(特にデコ)、大事なCL前に嫌な負け方をしてしまった。
まあバレンシアは擬似リバプールといってもいいので、前哨戦としてはプラスになったかもしれないが・・・。
さあ、このバルサの敗戦を見届けた後に試合開始となったのが、セビージャvsアトレティコの2位×5位決戦。
セビージャは勝てば首位バルサに勝ち点で並ぶ、一方アトレティコは勝てば一気に3位浮上もありうるし、次節マドリードダービーを考えると負けることだけはしたくない重要な一戦。
しかし、蓋を開けてみればセビージャの怒涛の波状攻撃にアトレティコは文字通り粉砕されてしまった。
異様な熱気に包まれたサンチェス・ピスファンの大声援に押されたセビージャの攻撃力が爆発したかんじで、前半36分にマルティが一発レッドで退場になり、1人少なくなってもセビージャの優位が動かなかったのが凄い。
特に右SBのダニエル・アウベスと右SHのヘスス・ナバスの突進力は凄まじかった。
D.アウベスは完全に化けたかんじだね。ホント凄いわ。
結果セビージャがカヌーテ2点、D.アウベス1点で3-1で勝利。
これで、バルサとセビージャが勝ち点46で並び、3位4位がこれまた勝ち点42で並んだバレンシアとレアル。5位アトレティコ勝ち点39、6位サラゴサ勝ち点38、、、ホント凄いことになっちゃってます。
次節はアトレティコvsレアルのマドリードダービー!!!
両者負けられない一大決戦!!
フゥ~~。。。
あ、、、その前に明後日、明々後日とCL決勝トーナメント1回戦があるんだ。。
レアルはバイエルンと。
気の休まるときがないなぁ。。
« アクセラ1ヶ月点検無事終了! | トップページ | 欧蹴球狂想曲第20番:CL決勝T1回戦1stleg直前予想 »
コメント